JP2005077831A - 工業用内視鏡装置及びこれを用いた検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 被検査物内に挿入される内視鏡プローブと、この内視鏡プローブからのLIVE画像を表示するLCD8と、これら内視鏡プローブ及びLCD8を制御する制御部CUとを備えた工業用内視鏡装置において、制御部CUが、被検査物内の形状寸法を示すVE画像を読み込み、このVE画像及び内視鏡画像間の比較により、被観察物内における内視鏡プローブの位置及び姿勢を求める構成を採用した。
【選択図】 図3
Description
この種の工業用内視鏡装置は、下記特許文献1に示されているように、検査対象内部に挿入される細長くて可撓性を有する内視鏡プローブと、この内視鏡プローブに内蔵されたライトガイドに照明光を供給する光源装置と、内視鏡プローブの先端に内蔵された撮像素子であるCCD(電荷結合素子)からの電気信号に基づいて画像信号を生成する制御装置と、前記画像信号を表示するテレビモニタなどを備えて概略構成されている。
この場合、観察すべき部位を間違いなく観察したかどうかは観察者次第であり、客観的に確認する手だてがなかった。また、熟練していない観察者が操作した場合には、検査対象内における自らの位置(内視鏡プローブの先端位置)を見失うなどしてなかなか目標とする検査部位に達することができない場合もあった。したがって、場合によっては検査すべき個所を見逃して不完全な検査結果を招いてしまう虞があった。
すなわち、請求項1に記載の工業用内視鏡装置は、被観察物内に挿入される内視鏡プローブと、該内視鏡プローブで撮像した映像を表示する表示部とを備えた工業用内視鏡装置において、前記映像を、前記被観察物内の形状寸法を示す形状データと比較することにより、前記被観察物内における前記内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方を求める制御部を備えたことを特徴とする。
上記請求項1に記載の工業用内視鏡装置によれば、その制御部が、被観察物内観察時の映像と形状データとを重ね合わせて比較することにより、両者の相対関係を一致させることができる。これにより、その映像を取得した際の内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方がどのようなものであるかを、形状データ上における内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方として求めることができる。しかも、形状データは予め形状寸法が判明しているものであるため、被観察物内における内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方を正確かつ容易に求めることができる。
また、映像に基づく現在観察位置の判別を、観察者が行うのではなく、工業用内視鏡装置の制御部側で行うものであるため、観察位置の確認を客観的に確認することができる。
上記請求項2に記載の工業用内視鏡装置によれば、表示部上に表示される挿入予定経路に沿って各観察箇所の観察を行うことで、全ての観察箇所を見逃すことなく順番に観察することができる。
上記請求項3に記載の工業用内視鏡装置によれば、チェックポイントを通ったか否かを表示部上で確認しながら観察を行うことで、挿入予定経路上における全ての観察箇所を漏らさず観察したかをより確実に確認することができる。
上記請求項4に記載の工業用内視鏡装置によれば、これを操作する観察者が制御部から発せられる指示(ナビゲーションガイド情報)に従って内視鏡プローブを操作して移動させることにより、挿入予定経路から外れることなく内視鏡プローブを移動させることができる。
上記請求項5に記載の工業用内視鏡装置によれば、観察結果を、観察記録という客観的な証拠記録として保存することができる。
上記請求項6に記載の工業用内視鏡装置によれば、請求項1に記載の作用を確実に得ることができる。
上記請求項7に記載の工業用内視鏡装置によれば、請求項1に記載の作用を確実に得ることができる。
上記請求項8に記載の工業用内視鏡装置を用いた検査方法によれば、被観察物内観察時の映像と形状データとを重ね合わせて比較することにより、両者の相対関係を一致させることができる。これにより、その映像を取得した際の内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方がどのようなものであるかを、形状データ上における内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方として求めることができる。しかも、形状データは予め形状寸法が判明しているものであるため、被観察物内における内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方を正確かつ容易に求めることができる。
また、映像に基づく現在観察位置の判別を、観察者が行うのではないので、観察位置の確認を客観的に確認することができる。
図1に示すように、この工業用内視鏡装置1は、光学アダプタ2と、この光学アダプタ2が着脱自在に接続される内視鏡プローブ3を有する内視鏡4と、内視鏡4が収納されるコントロールユニット(本体)6と、各種動作制御を実行させるための操作を行うリモートコントローラ7と、内視鏡画像や操作制御内容(例えば処理メニュー)、さらにはナビゲーション情報等が表示される表示装置である液晶モニタ(以下、LCDと称する)8と、通常の内視鏡画像、あるいはその内視鏡画像をステレオ画像として立体視可能なフェイスマウントディスプレイ(以下、FMDと称する)9と、このFMD9に画像データを供給するFMDアダプタ9aとを備えて概略構成されている。
なお、同図の符号11は、後述のCCU17を経由せずに映像を映像信号処理回路に入力するための外部映像入力端子を示している。また、符号12は、外部から電力を取り入れるためのコンセントケーブルを示している。
同図に示すように、内視鏡プローブ3の基端部は、コントロールユニット6内の内視鏡ユニット15に接続されている。この内視鏡ユニット15の内部には、撮影時に必要な照明光を内視鏡プローブ3に内蔵されたライトガイドに供給する光源16や、内視鏡プローブ3に内蔵された湾曲部(図示せず)を電気的に湾曲動作させる電動湾曲装置(図示せず)などが内蔵されている。さらに、コントロールユニット6内には、内視鏡プローブ3の挿入長(すなわち、コントロールユニット6からの内視鏡プローブ3の引き出し長さ)を検出する内視鏡挿入長センサ(ロータリーエンコーダ)REが内蔵されている。
前記RS−232C I/F21cは、リモートコントローラ7による操作に基づいてコントロールユニット6全体を動作制御するのに必要な通信を行うためのインターフェイスであり、CCU17、内視鏡ユニット15、内視鏡挿入長センサRE、そしてリモートコントローラ7のそれぞれに接続されている。また、バスを介してCPU18に接続されている。これにより、リモートコントローラ7で、CCU17及び内視鏡ユニット15への動作指示及び制御を行うことが可能となっている。
前記LCD8は、内視鏡プローブ3からの内視鏡画像(映像)や操作制御内容(例えば処理メニュー)等の表示を行う表示部であるタッチパネル式の液晶モニタである。
前記リモートコントローラ7には、湾曲操作用のジョイスティック、メニュー選択用のジョイスティック、フリーズスイッチ、画像記録スイッチ等が設けられており、各種のリモコン操作を行えるようになっている。これについて図10を参照して説明すると、観察者の判断により、図10に示すリモートコントローラ7のフリーズスイッチ7aを押下することでLIVE画像を停止させ、画像記録スイッチ7bを押下することで、停止させたLIVE画像を制御部CUの記録部Rに記録することができるようになっている。ちなみに、この図10における符号7cは、内視鏡プローブ3の先端を湾曲動作させるためのジョイスティックであり、また符号7dは、LCD8上のポインタを動かすためのジョイスティックである。
すなわち、制御部CUは、被検査物内の形状寸法を示す形状データを読み込み、この形状データ及びリアルタイム映像間の比較により、被検査物内における内視鏡プローブ3のヘッド(先端部3a)の位置及び姿勢を求めることが可能となっている。
また、制御部CUは、前記記録部Rを備えており、求めた内視鏡プローブ3の位置及び姿勢と、これら位置及び姿勢に対応する前記リアルタイム映像とを関連づけた検査記録を記録することも可能としている。記録部Rに記録したデータは、図示しないコピーメニューを実行することにより、PCカードI/F 21aを介してPCMCIAメモリーカード26などの外部記憶媒体に記録することができる。これにより、工業用内視鏡装置1で行った検査内容をPC(パーソナルコンピュータ)などで確認、又は保存することができる。
この制御部CUでは、図3の紙面左下の符号a,bに示すように、被検査物内の内部形状を示す計算機モデル(3Dモデル)を構築し、この計算機モデルに基づいて挿入予定経路(ルート)を設定するようになっている。すなわち、制御部CUでは、これから検査を行う被検査物内の各検査箇所をどのような挿入予定経路を通って検査するかを予め決める検査計画を立てることができるようになっている。この詳細について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
続くステップS2では、被検査物情報として読み込まれた被検査物の設計情報に基づいて計算機モデル(3Dモデル、形状データ)が生成される。この計算機モデルの生成により、制御部CUは、被検査物の詳細かつ高精度な内部形状の把握を行う。
なお、これら図のうちのどれを表示領域A1に表示させるかは、図7(a),(b)に示す表示切り替え操作部a2内のどのボタンを押すかによって選択することが可能となっている。すなわち、表示切り替え操作部a2の「平」のボタンを押した場合には平面図が表示され、また、表示切り替え操作部a2の「正」のボタンを押した場合には正面図が表示され、また、表示切り替え操作部a2の「側」のボタンを押した場合には側面図が表示され、また、表示切り替え操作部a2の「斜」のボタンを押した場合には斜視図が表示される。各ボタンのうちのどれが選択されたかは、太枠表示されることによって確認することができる。
図7(a),(b)に示すように、表示領域A1には、チャート図を拡大表示または縮小表示させるための表示倍率操作部a1が備えられている。そして、ここに表示される拡大/縮小倍率を上下させる(具体的には、表示倍率操作部a1の左にある虫眼鏡印を押すことによって縮小表示させたり、あるいは、表示倍率操作部a1の右にある虫眼鏡印を押すことによって拡大表示させる。)ことで、図7(a)に示すようにチャート図を縮小表示させて被検査物の全体像を把握したり、あるいは、図7(b)に示すように任意箇所(例えば、図7(a)のチャート図内のU部)を拡大表示させて被検査物内における内視鏡プローブ3の位置を正確に把握することが可能となっている。
まず、サブルーチンSUBのステップS5では、内視鏡装置情報の入力または読み込みが実行される。すなわち、観察者の操作により、前記内視鏡プローブ3に装着される光学アダプタの種類、内視鏡プローブ3の径及び長さ、測定モード(通常測定モード、ステレオ測定モード等)などの入力、またはこれらの読み込みが行われる。
続くステップS6では、観察者の操作により、前記チャート図上における内視鏡プローブ3の挿入開始位置の入力が行われる。すなわち、図7(a)で図示したアクセスポイントAPを前記チャート図上に指定する。この指定は、前記チャート図上に図示しないポインタを重ね合わせて指定することで行われる。なお、挿入口(アクセスポイントAP)が小さくて指定しづらい場合には、必要に応じて前記表示倍率操作部a1を操作して、前記チャート図を拡大表示させてから行うのが好ましい。
以上の入力操作が正しく済んだらOKボタンm3を押下し、入力し直す場合にはCANCELボタンm4を押下する。OKボタンm3が押下された場合、前記制御部CUは、指定されたID番号が重複していないかをチェックし、重複していた場合には、再度入力を促すエラー表示を画面上に表示させる。重複せずに正しく入力された場合には、前記記録部Rに保存される。なお、ID入力部m2で「E」を選択した場合には、このポイントが最終到達点として設定保存される。
なお、上記各ステップS5〜S8の入力操作は、各入力項目が毎回同じである場合の入力操作の手間を省くべく、制御部CU内の記録部、または、前記PCMCIAメモリーカード26や前記コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリーカード27等の外部記憶媒体に各入力項目を記録しておき、この記録内容を読み込ませることで、観察者の入力作業を省くものとしても良い。
そして、求められた挿入予定経路は、ステップS10において、前記チャート図上に重ねて表示される。これにより、地図であるチャート図上に、出発点である挿入開始位置(アクセスポイントAP)から、各通過点を通って各検査部位に達するまでの経路が確定される。
ところで、内視鏡プローブ3に装着する光学アダプタとして、プリズムを内蔵し、側面から入射した光を反射させて前記CCD上に結像するタイプの側視アダプタを用いる場合には、前記CCD上には左右反転した画像(鏡像)が結像される。この画像とカレントVE画像との間でマッチングを取ろうとしても、正常にマッチングすることができない。そこで、前述のステップS5において内視鏡装置情報を入力する際に、使用する光学アダプタが側視アダプタであるか否かを前記制御部CU側に取り込んでおき、本ステップS12における上記マーカーデータ(VE画像)の生成において、生成された各VE画像を最終的に左右反転させておくことが好ましい。もちろん、側視アダプタを用いない場合には、この画像反転動作は不要である。
同様に、使用する光学アダプタ毎に歪曲収差の特性も異なるので、前記ステップS5において予め読み込まれた歪曲収差のデータも、マーカーデータ(VE画像)の生成に反映される。すなわち、前記仮想の内視鏡プローブから見た内視鏡画像を生成する際に、前記歪曲収差に基づいて画像を歪ませることで、同等の歪曲収差をマーカーデータ(VE画像)に与える。
同時に、図4のステップS14において、各VE画像のうち、検査実施時に最初に通る点のものが制御部CU側で選び出され、この選び出されたVE画像が、図6の表示領域A3にカレントVE画像として表示される。
逆に、設定した挿入予定経路で問題ないとステップS16で判断された場合には、ステップS17に進み、設定した挿入予定経路の保存が行われる。この時、併せて前記計算機モデル、チャート図、挿入開始位置、各検査部位、各通過点、前記VE画像、各ランドマークなど、後の検査実施に用いる情報も、制御部CUの記録部Rに保存される。
本実施形態の工業用内視鏡装置1を用いた検査方法では、被検査物内のリアルタイム映像(映像)を内視鏡プローブ3で撮像する工程と、被観察物内の形状寸法を示す前記形状データを読み込む工程と、映像及び前記形状データ間の比較により、被検査物内における内視鏡プローブ3の先端位置及び姿勢の両方を求める工程とを有するものとなっている。なお、後述においても述べるが、映像及び前記形状データ間の比較により、被検査物内における内視鏡プローブ3の先端位置及び姿勢の両方を求める工程は、リアルタイムに行うことに限らず、検査後に行うものとしても良い。
一方、制御部CU側では、前記保存情報を読み込み、図4に示した情報(チャート図、チャート図上に設定された挿入予定経路、挿入予定経路上に設定されたチェックポイントである各ランドマーク画像など)を、LCD8上に表示可能な状態になる。このようにして、検査準備が整う。
続くステップS23では、選定されたランドマーク画像が図6に示すカレントVE画像として拡大表示される。なお、ここで言う「カレント」とは、「現在選択されている」という意味を示す。
なお、以下の説明においては、制御部CU内の処理動作を中心に説明を行うが、観察者は、内視鏡プローブ3の挿入を、LCD8を介して制御部CUから送られてくる指示に従って進めながらLIVE画像を観察することで被検査物の内部検査を適宜実施する。
第1の判断方法は、観察者が、見ているLIVE画像の映像がカレントVE画像に似たような場所に近づいてきたと自ら判断した場合に、リモートコントローラ7を操作して制御部CUに知らせる方法である。
なお、本実施形態では、カレントVE画像を設計データに基づいて作成しているが、これに限らず、過去検査時に撮影した実映像に基づいて作成することも可能である。その場合には、図11(a)でカレントVE画像から特徴点を抽出した手順と同様の手順により、特徴点の抽出を行うことで対応できる。すなわち、過去検査時の実映像上から、輝度が極端に変わる線をつなげていくことで、過去検査時の実映像上に映し出された部品の特徴をなす外形状が、ワイヤーフレームに変換して表示される。
ステップS27に進んだ場合には、両画像の相対的な位置関係がずれている場合が想定されるとして、内視鏡プローブ3の先端の位置姿勢推定が実行される(図3の符号i,jも参照。)。すなわち、制御部CUは、カレントVE画像の表示内容がLIVE画像と一致するように仮想内視鏡プローブの位置及び姿勢を変更した場合の位置移動量及び姿勢移動量を算出し、これらを、検査計画時にこのカレントVE画像を作成したと同時に記録した仮想内視鏡プローブの位置及び姿勢に加えることで、現在の内視鏡プローブ3の先端の位置及び姿勢を推定して求める。
そして、ステップS28において表示内容が一致した後の制御流れは、再びステップS24へと戻され、再び特徴抽出の工程が実行される。このようにして、LIVE画像の特徴とカレントVE画像の特徴とが一致してステップS29に向かうまで、ステップS24〜ステップ28の工程が繰り返される。
図12に示すように、画面中央下部に示す表示領域A6には、検査項目のリストが一覧表示される。この検査項目のリストは、このランドマーク位置の検査箇所において検査すべき項目の見出しを一覧表示したものである。これら検査項目のリストのうちの何れかを観察者が選択すると、左側の表示領域A7に、検査項目の詳細が表示される。さらに、図12の中央上部の「参考画像」の表示A8を観察者が押すと、過去に撮影した同箇所の画像(過去画像)が記録部Rから読み出され、左側の表示領域A9に表示される。なお、表示A8を省略し、表示A6を押して表示領域A7に検査項目の詳細を表示させた時点で、自動的に表示領域A9に過去画像を表示させるように構成しても良い。
この検査部位における全ての検査が終了した場合には、観察者が図12の中央上部の「確認済」の表示A11を押す。すると、表示領域A6内に「済」のマークA61が表示されると同時に、検査が済んだことが制御部CUの記録部Rに証拠記録として保存される(図3の符号lも参照。)。このようにして制御部CUに検査記録を残すことにより、検査漏れをなくすことができる上に、後の解析に利用することが可能となる。なお、この記録動作は本例のように各ランドマーク通過後に逐一行っても良いし、もしくは、後述のステップS33に説明するように、最終ランドマークを通過後に一括して保存するものとしても良い。
同図に示すように、記録部Rには、各ランドマークIDと、カレントVE画像の元となる被検査物全体の3Dモデルである検査部位モデルと、図4のステップS6において入力した内視鏡装置情報と、内視鏡プローブ3をどのような経路で挿入していったか(どの位置をどのような姿勢で通過させたか)を示す挿入軌跡情報と、前記検査対象物(エンジン、パイプなど)を識別するためのユニークなIDである被検体IDとが記録される。前記挿入軌跡情報の記録が、図5のステップS29に示す挿入軌跡情報更新である。挿入軌跡情報は、ランドマークIDと関連づけて記録されている。すなわち、ランドマーク地点各々での、位置・姿勢が関連づけて記録されている。
以上のようにして全ての検査項目の実施が済んだ後は、LCD8の表示画面を、図12の表示内容(「検査モード」)から図6の表示内容に自動的に切り替える。
一方、ステップS31において最終のランドマーク位置に達している(Yes)と判断された場合には、ステップS33へと進み、全てのLIVE画像や、これらLIVE画像に対応して求められた内視鏡プローブ3の先端の位置及び姿勢など、図13で説明した事項が最終的な検査記録(観察記録)として制御部CU内の記録部Rに自動的に保存される。
以上により、検査実施時における前記制御部の制御動作が完了する。
また、LIVE画像に基づく現在観察位置の判別を観察者が行うのではなく、制御部CU側で行うものであるため、検査すべき箇所を客観的に確認することができ、これにより、検査箇所を見逃す虞を低減させることができるようになる。
したがって、被検査物内における内視鏡プローブ3自らの位置及び姿勢を見失うことなく、かつ客観的に把握することができる。これにより、検査部位に容易に達することができ、なおかつ、検査結果を客観的記録として残すことが可能となる。
この構成によればLCD8上に表示される挿入予定経路に沿って各検査箇所の検査を行うことで、全ての検査箇所を見逃すことなく順番に検査できるようになる。したがって、熟練していない観察者であっても、熟練した観察者が行うように全ての検査箇所を見逃すことなく順番に観察することが可能となる。
この構成によれば、各ランドマーク位置を通ったか否かをLCD8上で確認しながら検査を行うことで、挿入予定経路上における全ての検査箇所を逃さず検査したかをより確実に確認することが可能となる。また、全ての検査箇所のうちのどこまで検査できたかを確認しながら検査を行うことも可能となっている。
この構成によれば、制御部CUから発せられる指示(ナビゲーションガイド情報)に従って内視鏡プローブ3を操作しながら移動させることにより、挿入予定経路から外れることなく内視鏡プローブ3を移動させることができる。したがって、制御部CUからの指示に従って内視鏡プローブ3を移動させていくことで、あたかも熟練者が操作した場合のように、挿入予定経路から外れることなく内視鏡プローブ3を移動させることが可能となる。
すなわち、以前検査した際の実映像から特徴抽出を行ってコンピュータグラフィック化し、このコンピュータグラフィック画像と今回検査時の実映像とをマッチングさせることにより、現時点における内視鏡プローブ3の先端の位置及び姿勢を求めるようにしても良い。この場合、被検査物の設計データが不要となるので、より広い用途に柔軟に対応することが可能となる。
すなわち、図4に示した検査計画時においては、挿入開始点から最終到達点に至るまでの全経路のVE画像(仮想内視鏡の視線から見たコンピュータグラフィック画像)を作成しておき、図5に示した検査実施時においては、前記全経路のVE画像とLIVE画像(リアルタイム映像)との間で常に特徴点のマッチングを取得し、これにより、内視鏡プローブ3の先端の位置及び姿勢を常時連続して求める。すなわち、図5のステップS30では何もせずに通過し、ステップS31におけるチェックのみを行う。
この場合、常時連続して求められる内視鏡プローブ3の位置及び姿勢に基づき、挿入予定経路に正しく沿って進むことができるように、前記操作指示(カレントVE画像上の矢印による指示や音声指示など。)も併せて発することにより、より高精度かつスムーズに観察者が内視鏡プローブ3を操作することが可能となる。したがって、より高い再現性を得ることが可能となる。
また、本実施形態では、内視鏡画像と形状データを比較し、内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方を求めることをコントロールユニット内に設けた制御部CUで行うようにしたが、制御部CUをPC25内に設けて行うものとしても良い。
3・・・内視鏡プローブ
8・・・LCD(表示部)
CU・・・制御部
Claims (8)
- 被観察物内に挿入される内視鏡プローブと、該内視鏡プローブで撮像した映像を表示する表示部とを備えた工業用内視鏡装置において、
前記映像を、前記被観察物内の形状寸法を示す形状データと比較することにより、前記被観察物内における前記内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方を求める制御部を備えたことを特徴とする工業用内視鏡装置。 - 請求項1に記載の工業用内視鏡装置において、
前記制御部が、前記形状データ上に設定された挿入予定経路を前記表示部に表示させることを特徴とする工業用内視鏡装置。 - 請求項2に記載の工業用内視鏡装置において、
前記制御部が、前記挿入予定経路上に設定されたチェックポイントを前記表示部に表示させることを特徴とする工業用内視鏡装置。 - 請求項2または請求項3に記載の工業用内視鏡装置において、
前記制御部が、求められた前記内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方と前記挿入予定経路との比較に基づき、該内視鏡プローブの移動すべき方向を求めて示すことを特徴とする工業用内視鏡装置。 - 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の工業用内視鏡装置において、
前記制御部が、前記被観察物内における前記内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方と、これら位置及び姿勢に対応する前記映像とを関連づけた観察記録を記録することを特徴とする工業用内視鏡装置。 - 請求項5に記載の工業用内視鏡装置において、
前記形状データが、過去観察時の前記観察記録に記録された前記内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方と前記映像とに基づいて構成された計算機モデルであることを特徴とする工業用内視鏡装置。 - 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の工業用内視鏡装置において、
前記形状データが、前記被観察物の設計情報に基づいて構成された計算機モデルであることを特徴とする工業用内視鏡装置。 - 被観察物内の映像を内視鏡プローブで撮像する工程と、前記被観察物内の形状寸法を示す形状データを読み込む工程と、前記映像及び前記形状データ間の比較により、前記被観察物内における前記内視鏡プローブの位置及び姿勢の少なくとも一方を求める工程とを有することを特徴とする工業用内視鏡装置を用いた検査方法。
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永田敦、外4名: "画像連想記憶モデルを用いた内視鏡ナビゲーションシステム Deja vu Scopeの開発", 第11回コンピュータ支援画像診断学会大会 第10回日本コンピュータ外科学会大会 合同論文集, JPN6009056072, 11 November 2001 (2001-11-11), JP, pages 47 - 48, ISSN: 0001452186 * |
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