JP2005076175A - U字溝 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブル管路の配線スロットに水が溜まることを防いで、ケーブルの経年劣化を抑制する。
【解決手段】U字溝10には、ケーブル保護管を装填するためのスロット11が設けられている。スロット11の下側壁面は、その開口に向かって下方に傾斜するように構成され、これによって、スロット内部に水が溜まることを防ぐ。そしてスロット11には、ケーブル保護管の脱落を防止するための脱落防止用突起部pが設けられる。ここで、コンクリートの打設等、型枠や金型への材料の充填不良をなくすために、脱落防止用突起部pの形状を備えた突起部成形部材12を予め作製しておき、この突起部成形部材12をU字溝製造用の型枠の所定部分に配置する。そしてその状態で型枠内にコンクリート等の材料を充填することによって、突起部成形部材12と充填材料とが一体的に成形される。
【選択図】 図4
【解決手段】U字溝10には、ケーブル保護管を装填するためのスロット11が設けられている。スロット11の下側壁面は、その開口に向かって下方に傾斜するように構成され、これによって、スロット内部に水が溜まることを防ぐ。そしてスロット11には、ケーブル保護管の脱落を防止するための脱落防止用突起部pが設けられる。ここで、コンクリートの打設等、型枠や金型への材料の充填不良をなくすために、脱落防止用突起部pの形状を備えた突起部成形部材12を予め作製しておき、この突起部成形部材12をU字溝製造用の型枠の所定部分に配置する。そしてその状態で型枠内にコンクリート等の材料を充填することによって、突起部成形部材12と充填材料とが一体的に成形される。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブル保護管が配線可能なU字溝に関し、より具体的には、光ファイバケーブルや電力ケーブル、またはその他通信ケーブル等の各種ケーブルを内蔵する系ブル保護管の配管を行うことができるようにしたU字溝に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報通信基盤の整備に伴って、公衆回線網の光ファイバ化が進められている。現在は、一般家庭に対する光ファイバの引き込みが随時推進され、光ファイバの大きなデータ電送速度を利用した各種の通信・放送サービスが開始されようとしている。
【0003】
図12は、光ファイバケーブルによる光加入者線路の構成例について説明するための図である。光ファイバケーブルは、一般的にはその幹線においては地中に埋設され、各家庭等に入る場合等に地中から取り出されて電柱によって架空配線される。地中埋設の方式としては、電力ケーブルや通信ケーブルとともに光ファイバケーブルを配設できる共同溝方式や、光ファイバケーブル用の埋設管を用意して埋設する管路方式等がある。
【0004】
図12において、電話局101に接続された地下埋設光ファイバケーブル(C1)は、マンホール102を経て地上に引き出され、架空光ファイバケーブルC2として、電柱103を用いて屋外配線される。架空クロージャには、光スターカプラ106が実装され、着脱コネクタ107を用いて分岐が行われる。この光スターカプラ106は、局内、地下設置のスタンドクロージャ内及び加入者宅への設置も可能である。そして引き込み柱104を経て各家庭に引き込まれた光ファイバケーブルは、光ファイバに端末を接続するためのインタフェースであるONU(Optical Network Unit)105に接続し、光アウトレット108を介して各端末110が接続される。各家庭の屋内においては、配線形態に合わせた光ファイバケーブルを用いて配線がなされる。
【0005】
上記のような光ファイバ網は順次その整備が進められているが、地下埋設には多額のコストと工期がかかり、特に離島や過疎地等の加入者が比較的少ない地域に対しても長距離の敷設が必要であって、そのコスト負担を軽減できるシステムが望まれている。また、光ファイバケーブルのみならず、電力ケーブルや通信ケーブル等の各種ケーブルにおいても共同溝方式、管路方式ないし電柱を用いた架空配線に代わる合理的な敷設システムが求められる場合も多い。
【0006】
一方、雨水や生活汚水の排水を行うための側溝を形成するものとして、コンクリート製のU字溝がある。図13及び図14に現在一般的に使用されているU字溝ユニットの斜視図及び側面図を示す。各図において、10はU字溝(桝本体)、20は蓋体である。図12は、L型縁塊として構成された蓋体20を桝本体10にのせる形態のユニットを示すもので、図13は、蓋体20を落とし蓋として構成した形態のユニットを示すものである。このようなU字溝ユニットは、上記のように側溝として敷設されており、コストも比較的低く、過疎地や離島等でも既設されていることが多い。
【0007】
U字溝のような水路ブロックを利用して、ケーブル配線を行う従来の例として、例えば、特許文献1には、プレキャストコンクリート製の水路用ブロックに、ケーブルの配線路を設けた構成が開示されている。また、特許文献2には、水道管等を容易に取付、配管することができる水路用ブロックが開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−178186号公報
【特許文献2】
特開平9―184185号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1,2に記載された水路用ブロックは、ケーブル等を配線する配線路に雨水や排水が進入した場合に、配線路に水が溜まり、ケーブル等の経年変化を促進するという問題がある。
【0010】
本発明は、U字溝を利用して光ファイバ等のケーブルの敷設を行うようにすることにより、ケーブルの設置を容易にし、その敷設コストを削減して合理化をはかるとともに、配線路に水が溜まることを防ぐようにしたU字溝を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ケーブル保護管の保持が可能な構成を有するU字溝であって、該U字溝が、ケーブル保護管を装填することにより該ケーブル保護管を保持できるスロットが、該U字溝の長さ方向に形成され、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向下側の壁面が蓋スロットの開口に向かって下方に傾斜していることを特徴としたものである。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、該U字溝が、前記スロットを構成する壁面の一部に、該スロットからのケーブル保護管の脱落を防止するための脱落防止用突起部を有することを特徴としたものである。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記脱落防止用突起部が、該U字溝の長手方向に1カ所または複数箇所設けられていることを特徴としたものである。
【0014】
請求項4の発明は、請求項2または3の発明において、該U字溝が、前記脱落防止用突起部を含む成形部材がU字溝本体と一体的に形成されてなることを特徴としたものである。
【0015】
請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれか1の発明において、前記脱落防止用突起部が、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向上側の壁面に設けられていることを特徴としたものである。
【0016】
請求項6の発明は、請求項2ないし4のいずれか1の発明において、前記脱落防止用突起部が、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向下側の壁面に設けられていることを特徴としたものである。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1の発明において、該U字溝が、前記スロットに装填したケーブル保護管を覆うように前記スロットをカバーするカバー部材を備えることを特徴としたものである。
【0018】
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれか1の発明において、該U字溝が、前記スロットから前記U字溝外部に連通するケーブル引き出し孔及び/または引き出し溝を有することを特徴としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明のU字溝は、光ファイバケーブル、電力ケーブルまたは通信ケーブル等の各種ケーブルを内蔵し、これらケーブルを保護するケーブル保護管を保持可能な構成を有するU字溝であって、排水溝としてのU字溝本来の機能と、ケーブル保護管の保持機能とを併せ持つことにより、ケーブルの敷設・配線を合理的かつ廉価に行うことができるようにしたものである。
本発明のU字溝においては、ケーブル保護管の配管用スロットの開口を下向きにし、スロットの下側の壁面がその開口に向かって下方に傾斜させることによって、スロットからの排水を促進してケーブルの劣化を防ぐようにしている。
【0020】
また、ケーブル保護管を保持するために、配管用スロットに保護管の脱落防止用突起部を設ける。この脱落防止用突起部は、スロットの全長にわたって設ける必要はなく、ケーブル保護管の剛性等に応じて適当な間隔をおいて配置すればよい。また、脱落防止用突起部周囲の品質を安定させ、U字溝の生産性を高めるために、脱落防止用突起部を形成した部品を型枠内のスロット部に配置し、その状態でコンクリート等の材料の充填を行って、U字溝を製造する。
以下に、本発明のU字溝の実施例を添付された図面を参照しながら具体的に説明する。
【0021】
図1は、本発明によるU字溝の一実施例を説明するための図で、U字溝の側面図を図1(A)に、図1(A)の要部拡大図を図1(B)に示すものである。図1において、10はU字溝、11はケーブル保護管を装填するためのスロット、20は蓋体、30はケーブル保護管である。
【0022】
U字溝10の内面には、ケーブル保護管30を装填するためのスロット11が設けられている。スロット11は、U字溝の長さ方向に形成され、その形状は敷設すべきケーブル保護管30に基づいて設計されている。ケーブル保護管30は、光ファイバケーブルや電力ケーブル等のケーブルを集積して収納するもので、樹脂または金属製の管状成型物として構成されている。
【0023】
図2は、本発明のU字溝に適用可能なケーブル保護管の一例を説明するための図で、ケーブル保護管30の要部斜視概略図を図2(A)に、図2(A)のケーブル保護管30にケーブルCを装填した状態を図2(B)に示すものである。
ケーブル保護管30は、波形が形成された樹脂製のコルゲート管であり、その内部に複数のケーブルCを装填して、ケーブルを保護する。このケーブル保護管30は、全長にわたって長さ方向に切り込み31が設けられていて、この切り込み31によってケーブルCの装填が容易となり、また装填後のメンテナンスも容易となっている。また、ケーブル保護管30は、コルゲート構造による可撓性を有しているため、スロット11への装填や、メンテナンスの際のスロット11からの取り出しの作業性もよい。
【0024】
スロット11は、その開口が下方を向くように配設されている。ここでは、スロット11の下側内壁は、その開口に向かって下り傾斜するように構成され、これによって、スロット11の内部に雨水や排水等の水が溜まることを防ぐことができる。
【0025】
また、スロット11は、ケーブル保護管30を保持できるようにその形状が設計される。例えば、スロット11の開口部分を若干括れさせて、ケーブル保護管30をスロット内部に押し込めるようにして装填させるようにすることが好ましい。
【0026】
図3は、本発明によるU字溝の他の実施例を説明するための図で、U字溝の側面図を図3(A)に、U字溝の長さ方向断面図を図3(B)に、図3(B)のC1〜C3部の要部側断面図を図3(C)に、図3(B)のD部の要部側断面図を図3(D)に、さらに図3(C)のスロットにケーブル保護管を装填した状態の要部側面図を図3(E)に示すものである。
【0027】
本実施例では、図3(A)及び図2(C)に示すように、スロット11に装填するケーブル保護管30の保持を確実にするために、ケーブル保護管30の脱落を防止する脱落防止用突起部pがスロット11を構成する壁部に設けられる。スロット11に装填されたケーブル保護管30は、図3(E)に示すように、脱落防止用突起部pによって保持される。
【0028】
脱落防止用突起部pは、スロット11に対するケーブル保護管30の装填を容易にするため、U字溝10の全長にわたって設ける必要はない。例えば、図3(B)に示すように、U字溝10の両端部C1,C3と中央部C2に設ければよい。勿論、本発明においては、図3(B)の構成に限定されることなく、スロット11の径やケーブル保護管30の剛性等に応じて、脱落防止用突起部pの数及び位置を適宜設定することができる。
【0029】
U字溝の脱落防止用突起部pが形成されない領域(図3(B)のD部)は、図3(D)に示すごとくの形状になっていて、スロット11に対するケーブル保護管30の着脱が容易となっている。
【0030】
図4は、本発明のU字溝の他の実施例を説明するための要部側面図である。図2に示すような脱落防止用突起部pを有するU字溝を製造する際に、型枠内で当該突起部pの部分でコンクリートが十分に充填されず、気泡を巻き込んだり、表面があばた状に荒れたりすることがある。通常、コンクリート製のU字溝の製造時には、U字溝の天地が逆になるように型枠を構成し、型枠の上方、すなわち、U字溝の底部から上部に向かってコンクリートを打設する。このために、スロット11の上側に設けられた脱落防止用突起部pの部分には、コンクリートが均一に充填されにくい。
上記のような製造上の不具合を解消するために、本実施例では、脱落防止用突起部pの作製部分に、突起部成形部材12を一体的に取り付けるようにする。
【0031】
すなわち、本例においては、脱落防止用突起部pの形状を備えた突起部成形部材12を予め作製しておき、この突起部成形部材12をU字溝製造用の型枠の所定部分に配置する。そしてその状態で型枠内にコンクリートを打設することによって、突起部成形部材12とコンクリートとが一体的に成形され、図3に示すごとくの形状を有するU字溝を得ることができる。すなわち、突起部成形部材12を使用してコンクリートを打設し、U字溝を製造することによって、脱落防止用突起部pの部分に対するコンクリート充填の不具合を解消することができ、高品質のU字溝を得ることができる。
【0032】
突起部成形部材12は、その材料を限定するものではないが、例えば、樹脂材料、金属、あるいは陶器や木材などによって構成することができる。
【0033】
図5は、本発明のU字溝の更に他の実施例を説明するための要部側面図である。本実施例においても、ケーブル保護管を装填するためのスロット11は、その開口が下方を向くように配設され、スロット11の下側内壁は、その開口に向かって下り傾斜するように構成されている。そして、本実施例では、スロット11を構成する下側壁部に、ケーブル保護管の脱落防止用突起部pが形成されている。
【0034】
本実施例においても、図3の例と同様に、脱落防止用突起部pは、U字溝10の全長にわたって設ける必要はなく、U字溝10の長さ方向両端部と中央部に設けたり、その他、スロットの径や管路ケーブルの剛性に応じて、その数及び位置を適宜設定することができる。
【0035】
図6は、上記図5の構成において、図4の例と同様に突起部成形部材12を使用してU字溝を構成した例を示すものである。上述のように、型枠内へのコンクリートの打設は、通常、U字溝の底部から上部に向かって行われるため、図4に示すようなスロット11の下部に脱落防止用突起部pを設けた構成においては、コンクリートの充填不具合は発生しにくい。しかしながら、U字溝の形状や型枠の構成の仕方によって、脱落防止用突起部pにコンクリートが充填しにくくなる場合には、図5に示すように、突起部成形部材12を使用してU字溝を構成することができる。
【0036】
この場合、上述したように、型枠内の所定位置に予め突起部成形部材12を配置しておき、その状態でコンクリートを型枠内に打設することよって、突起部成形部材12を一体化したU字溝10を製造することができる。
【0037】
次に本発明のU字溝を構成する材料について説明する。上記実施例においては、コンクリートによってU字溝を構成する例を示したが、本発明では、コンクリートのU字溝に限定されることなく、各種素材によって本発明のU字溝を構成することができる。例えば、U字溝を構成する材料として、プラスチック、ゴム、木材、陶器、セメント、ガラス及びこれらの複数を組み合わせた材料を用いることができる。これらの材料の選定は、使用環境による要求物性や、量産性等のコストパフォーマンスを鑑みて適宜選択することができる。
【0038】
例えば、プラスチックやゴム材料は、加工量産性がよく軽量で運搬性も良好であるので、例えば硬質で高強度の素材を選定することにより、本発明に係わるケーブル配線用のスロットを形成したU字溝として好適である。また、陶器によるU字溝においては高耐熱性が得られ、木材はその加工性が良く、プラスチック類よりも高耐熱特性を有し、安価である特性をもっているため、適宜材料を選択してU字溝を形成すればよい。これら材料を選定し、型枠や金型内にその材料を充填してU字溝を作製する場合に、脱落防止用突起部pの部分に材料が流動しにくいような場合は、図4あるいは図6に示したような突起部成形部材12を使用して、品質劣化のないU字溝を作製することができる。
【0039】
図7は、本発明のU字溝のスロット11をカバーするカバー部材の一例を示す図である。図7に示すように、実際のケーブル保護管の配管においては、ケーブル保護管30を装填したスロット11の開口にカバー部材40を装着するようにしてもよい。図7のカバー部材40は、ゴム板によってスロットの形状に合うように作製され、さらに水抜きのための貫通孔40aが設けられる。
【0040】
図8及び図9は、上記のごとくのスロット11をカバーするカバー部材の他の例をそれぞれ示す図である。図8に示すように、カバー部材50をゴム板で作製し、このときに離脱防止用の突起50bを設けるようにしてもよい。このカバー部材50には、図7と同様に水抜きのための貫通孔50aが設けられる。
【0041】
また、図9に示すように、カバー部材60をステンレス板または樹脂板で作製し、小ねじ61でU字溝のスロット形成部に取り付けるようにしてもよい。カバー部材60には、水抜きのための貫通孔60aが設けられる。
【0042】
図10及び図11は、ケーブル引き出し用の溝または貫通口を備えたU字溝の構成例を示す図で、U字溝の側面図を図10に、U字溝の長さ方向断面図を図11に示すものである。U字溝10は、スロット11からU字溝外部に連通するケーブル引き出し溝13が設けられる。複数のU字溝を連結して水路として施行したときに、ケーブル引き出し溝13は、スロット11からU字溝10の外部に連通する貫通孔を形成する。
【0043】
ケーブル引き出し溝13は、スロット11に装填したケーブルをスロット11内部からU字溝10の外部に引き出すために使用され、また、施行後のU字溝10に対して、内部にケーブルを導入して、あらたに配線するための導入孔としても使用することができる。
【0044】
また、ケーブル引き出し溝13を、ケーブル保護管30が挿通可能な大きさに形成し、ケーブル保護管30そのものをスロット11からU字溝10の外部に導出するようにしてもよい。
【0045】
図10及び図11の例では、ケーブル引き出し溝13は、U字溝10のスロット11の長さ方向両端部に設けられ、溝形状に構成されているが、この構成に限定されることなく、スロット11からケーブル(またはケーブル保護管)を引き出すことができる位置に適宜設けることができる。このとき、U字溝の長さ方向の中間位置に貫通孔を設ける場合には、上記のような溝形状ではなく、ケーブル引き出し用の貫通孔として形成されることになる。
【0046】
なお、上記のごとくのケーブル引き出し溝(あるいは貫通孔)13は、上述した各実施例の構成に適用することができる。
【0047】
また、上記の各実施例において、スロット11がU字溝10の内面に形成された構成例を示したが、本発明ではU字溝10の内面に限定されることなく、U字溝10の外面にスロット11を設けるようにしてもよい。
また、蓋体20とともに使用するU字溝のみならず、上部が開放された状態で使用するU字溝に対しても本発明を適用できることはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、U字溝を利用して光ファイバケーブル等の各種ケーブルの敷設を行うようにすることにより、ケーブルの設置を容易にし、ケーブルの敷設コストを削減して合理化をはかることができるとともに、ケーブルを装填するスロットの内部に水が溜まることなく、ケーブルの経年変化を抑制することができるようにしたU字溝を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるU字溝の一実施例を説明するための図である。
【図2】本発明のU字溝に適用可能なケーブル保護管の一例を説明するための図である。
【図3】本発明によるU字溝の他の実施例を説明するための図である。
【図4】本発明によるU字溝の更に他の実施例を説明するための要部側面図である。
【図5】本発明のU字溝の更に他の実施例を説明するための要部側面図である。
【図6】図5の構成において、脱落防止用突起部の成形不具合が生じる場合に、突起部成形部材を使用してU字溝を構成した例を示す図である。
【図7】本発明のU字溝のスロットをカバーするカバー部材の一例を示す図である。
【図8】本発明のU字溝のスロットをカバーするカバー部材の他の例を示す図である
【図9】本発明のU字溝のスロットをカバーするカバー部材の更に他の例を示す図である。
【図10】ケーブル保護管引き出し用の貫通口を備えたU字溝の構成例を示す側面図である。
【図11】ケーブル保護管引き出し用の貫通口を備えたU字溝の構成例を示す長さ方向断面図ある。
【図12】光ファイバケーブルによる光加入者線路の構成例について説明するための図である。
【図13】L型縁塊として構成された蓋体を桝本体にのせる形態のユニットを示す図である。
【図14】蓋体を落とし蓋として構成した形態のユニットを示す図である。
【符号の説明】
10…U字溝(桝本体)、11…スロット、12…突起部成形部材、13…ケーブル保護管引き出し溝、20…蓋体、30…ケーブル保護管、31…切り込み、40,50,60…カバー部材、40a,50a,60a…貫通孔、50b…突起、61…小ねじ、101…電話局、102…マンホール、103…電柱、104…引き込み柱、105…ONU(Optical Network Unit)、106…光スターカプラ、107…着脱コネクタ、108…光アウトレット、110…端末、C…ケーブル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブル保護管が配線可能なU字溝に関し、より具体的には、光ファイバケーブルや電力ケーブル、またはその他通信ケーブル等の各種ケーブルを内蔵する系ブル保護管の配管を行うことができるようにしたU字溝に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報通信基盤の整備に伴って、公衆回線網の光ファイバ化が進められている。現在は、一般家庭に対する光ファイバの引き込みが随時推進され、光ファイバの大きなデータ電送速度を利用した各種の通信・放送サービスが開始されようとしている。
【0003】
図12は、光ファイバケーブルによる光加入者線路の構成例について説明するための図である。光ファイバケーブルは、一般的にはその幹線においては地中に埋設され、各家庭等に入る場合等に地中から取り出されて電柱によって架空配線される。地中埋設の方式としては、電力ケーブルや通信ケーブルとともに光ファイバケーブルを配設できる共同溝方式や、光ファイバケーブル用の埋設管を用意して埋設する管路方式等がある。
【0004】
図12において、電話局101に接続された地下埋設光ファイバケーブル(C1)は、マンホール102を経て地上に引き出され、架空光ファイバケーブルC2として、電柱103を用いて屋外配線される。架空クロージャには、光スターカプラ106が実装され、着脱コネクタ107を用いて分岐が行われる。この光スターカプラ106は、局内、地下設置のスタンドクロージャ内及び加入者宅への設置も可能である。そして引き込み柱104を経て各家庭に引き込まれた光ファイバケーブルは、光ファイバに端末を接続するためのインタフェースであるONU(Optical Network Unit)105に接続し、光アウトレット108を介して各端末110が接続される。各家庭の屋内においては、配線形態に合わせた光ファイバケーブルを用いて配線がなされる。
【0005】
上記のような光ファイバ網は順次その整備が進められているが、地下埋設には多額のコストと工期がかかり、特に離島や過疎地等の加入者が比較的少ない地域に対しても長距離の敷設が必要であって、そのコスト負担を軽減できるシステムが望まれている。また、光ファイバケーブルのみならず、電力ケーブルや通信ケーブル等の各種ケーブルにおいても共同溝方式、管路方式ないし電柱を用いた架空配線に代わる合理的な敷設システムが求められる場合も多い。
【0006】
一方、雨水や生活汚水の排水を行うための側溝を形成するものとして、コンクリート製のU字溝がある。図13及び図14に現在一般的に使用されているU字溝ユニットの斜視図及び側面図を示す。各図において、10はU字溝(桝本体)、20は蓋体である。図12は、L型縁塊として構成された蓋体20を桝本体10にのせる形態のユニットを示すもので、図13は、蓋体20を落とし蓋として構成した形態のユニットを示すものである。このようなU字溝ユニットは、上記のように側溝として敷設されており、コストも比較的低く、過疎地や離島等でも既設されていることが多い。
【0007】
U字溝のような水路ブロックを利用して、ケーブル配線を行う従来の例として、例えば、特許文献1には、プレキャストコンクリート製の水路用ブロックに、ケーブルの配線路を設けた構成が開示されている。また、特許文献2には、水道管等を容易に取付、配管することができる水路用ブロックが開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−178186号公報
【特許文献2】
特開平9―184185号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1,2に記載された水路用ブロックは、ケーブル等を配線する配線路に雨水や排水が進入した場合に、配線路に水が溜まり、ケーブル等の経年変化を促進するという問題がある。
【0010】
本発明は、U字溝を利用して光ファイバ等のケーブルの敷設を行うようにすることにより、ケーブルの設置を容易にし、その敷設コストを削減して合理化をはかるとともに、配線路に水が溜まることを防ぐようにしたU字溝を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ケーブル保護管の保持が可能な構成を有するU字溝であって、該U字溝が、ケーブル保護管を装填することにより該ケーブル保護管を保持できるスロットが、該U字溝の長さ方向に形成され、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向下側の壁面が蓋スロットの開口に向かって下方に傾斜していることを特徴としたものである。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、該U字溝が、前記スロットを構成する壁面の一部に、該スロットからのケーブル保護管の脱落を防止するための脱落防止用突起部を有することを特徴としたものである。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記脱落防止用突起部が、該U字溝の長手方向に1カ所または複数箇所設けられていることを特徴としたものである。
【0014】
請求項4の発明は、請求項2または3の発明において、該U字溝が、前記脱落防止用突起部を含む成形部材がU字溝本体と一体的に形成されてなることを特徴としたものである。
【0015】
請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれか1の発明において、前記脱落防止用突起部が、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向上側の壁面に設けられていることを特徴としたものである。
【0016】
請求項6の発明は、請求項2ないし4のいずれか1の発明において、前記脱落防止用突起部が、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向下側の壁面に設けられていることを特徴としたものである。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1の発明において、該U字溝が、前記スロットに装填したケーブル保護管を覆うように前記スロットをカバーするカバー部材を備えることを特徴としたものである。
【0018】
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれか1の発明において、該U字溝が、前記スロットから前記U字溝外部に連通するケーブル引き出し孔及び/または引き出し溝を有することを特徴としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明のU字溝は、光ファイバケーブル、電力ケーブルまたは通信ケーブル等の各種ケーブルを内蔵し、これらケーブルを保護するケーブル保護管を保持可能な構成を有するU字溝であって、排水溝としてのU字溝本来の機能と、ケーブル保護管の保持機能とを併せ持つことにより、ケーブルの敷設・配線を合理的かつ廉価に行うことができるようにしたものである。
本発明のU字溝においては、ケーブル保護管の配管用スロットの開口を下向きにし、スロットの下側の壁面がその開口に向かって下方に傾斜させることによって、スロットからの排水を促進してケーブルの劣化を防ぐようにしている。
【0020】
また、ケーブル保護管を保持するために、配管用スロットに保護管の脱落防止用突起部を設ける。この脱落防止用突起部は、スロットの全長にわたって設ける必要はなく、ケーブル保護管の剛性等に応じて適当な間隔をおいて配置すればよい。また、脱落防止用突起部周囲の品質を安定させ、U字溝の生産性を高めるために、脱落防止用突起部を形成した部品を型枠内のスロット部に配置し、その状態でコンクリート等の材料の充填を行って、U字溝を製造する。
以下に、本発明のU字溝の実施例を添付された図面を参照しながら具体的に説明する。
【0021】
図1は、本発明によるU字溝の一実施例を説明するための図で、U字溝の側面図を図1(A)に、図1(A)の要部拡大図を図1(B)に示すものである。図1において、10はU字溝、11はケーブル保護管を装填するためのスロット、20は蓋体、30はケーブル保護管である。
【0022】
U字溝10の内面には、ケーブル保護管30を装填するためのスロット11が設けられている。スロット11は、U字溝の長さ方向に形成され、その形状は敷設すべきケーブル保護管30に基づいて設計されている。ケーブル保護管30は、光ファイバケーブルや電力ケーブル等のケーブルを集積して収納するもので、樹脂または金属製の管状成型物として構成されている。
【0023】
図2は、本発明のU字溝に適用可能なケーブル保護管の一例を説明するための図で、ケーブル保護管30の要部斜視概略図を図2(A)に、図2(A)のケーブル保護管30にケーブルCを装填した状態を図2(B)に示すものである。
ケーブル保護管30は、波形が形成された樹脂製のコルゲート管であり、その内部に複数のケーブルCを装填して、ケーブルを保護する。このケーブル保護管30は、全長にわたって長さ方向に切り込み31が設けられていて、この切り込み31によってケーブルCの装填が容易となり、また装填後のメンテナンスも容易となっている。また、ケーブル保護管30は、コルゲート構造による可撓性を有しているため、スロット11への装填や、メンテナンスの際のスロット11からの取り出しの作業性もよい。
【0024】
スロット11は、その開口が下方を向くように配設されている。ここでは、スロット11の下側内壁は、その開口に向かって下り傾斜するように構成され、これによって、スロット11の内部に雨水や排水等の水が溜まることを防ぐことができる。
【0025】
また、スロット11は、ケーブル保護管30を保持できるようにその形状が設計される。例えば、スロット11の開口部分を若干括れさせて、ケーブル保護管30をスロット内部に押し込めるようにして装填させるようにすることが好ましい。
【0026】
図3は、本発明によるU字溝の他の実施例を説明するための図で、U字溝の側面図を図3(A)に、U字溝の長さ方向断面図を図3(B)に、図3(B)のC1〜C3部の要部側断面図を図3(C)に、図3(B)のD部の要部側断面図を図3(D)に、さらに図3(C)のスロットにケーブル保護管を装填した状態の要部側面図を図3(E)に示すものである。
【0027】
本実施例では、図3(A)及び図2(C)に示すように、スロット11に装填するケーブル保護管30の保持を確実にするために、ケーブル保護管30の脱落を防止する脱落防止用突起部pがスロット11を構成する壁部に設けられる。スロット11に装填されたケーブル保護管30は、図3(E)に示すように、脱落防止用突起部pによって保持される。
【0028】
脱落防止用突起部pは、スロット11に対するケーブル保護管30の装填を容易にするため、U字溝10の全長にわたって設ける必要はない。例えば、図3(B)に示すように、U字溝10の両端部C1,C3と中央部C2に設ければよい。勿論、本発明においては、図3(B)の構成に限定されることなく、スロット11の径やケーブル保護管30の剛性等に応じて、脱落防止用突起部pの数及び位置を適宜設定することができる。
【0029】
U字溝の脱落防止用突起部pが形成されない領域(図3(B)のD部)は、図3(D)に示すごとくの形状になっていて、スロット11に対するケーブル保護管30の着脱が容易となっている。
【0030】
図4は、本発明のU字溝の他の実施例を説明するための要部側面図である。図2に示すような脱落防止用突起部pを有するU字溝を製造する際に、型枠内で当該突起部pの部分でコンクリートが十分に充填されず、気泡を巻き込んだり、表面があばた状に荒れたりすることがある。通常、コンクリート製のU字溝の製造時には、U字溝の天地が逆になるように型枠を構成し、型枠の上方、すなわち、U字溝の底部から上部に向かってコンクリートを打設する。このために、スロット11の上側に設けられた脱落防止用突起部pの部分には、コンクリートが均一に充填されにくい。
上記のような製造上の不具合を解消するために、本実施例では、脱落防止用突起部pの作製部分に、突起部成形部材12を一体的に取り付けるようにする。
【0031】
すなわち、本例においては、脱落防止用突起部pの形状を備えた突起部成形部材12を予め作製しておき、この突起部成形部材12をU字溝製造用の型枠の所定部分に配置する。そしてその状態で型枠内にコンクリートを打設することによって、突起部成形部材12とコンクリートとが一体的に成形され、図3に示すごとくの形状を有するU字溝を得ることができる。すなわち、突起部成形部材12を使用してコンクリートを打設し、U字溝を製造することによって、脱落防止用突起部pの部分に対するコンクリート充填の不具合を解消することができ、高品質のU字溝を得ることができる。
【0032】
突起部成形部材12は、その材料を限定するものではないが、例えば、樹脂材料、金属、あるいは陶器や木材などによって構成することができる。
【0033】
図5は、本発明のU字溝の更に他の実施例を説明するための要部側面図である。本実施例においても、ケーブル保護管を装填するためのスロット11は、その開口が下方を向くように配設され、スロット11の下側内壁は、その開口に向かって下り傾斜するように構成されている。そして、本実施例では、スロット11を構成する下側壁部に、ケーブル保護管の脱落防止用突起部pが形成されている。
【0034】
本実施例においても、図3の例と同様に、脱落防止用突起部pは、U字溝10の全長にわたって設ける必要はなく、U字溝10の長さ方向両端部と中央部に設けたり、その他、スロットの径や管路ケーブルの剛性に応じて、その数及び位置を適宜設定することができる。
【0035】
図6は、上記図5の構成において、図4の例と同様に突起部成形部材12を使用してU字溝を構成した例を示すものである。上述のように、型枠内へのコンクリートの打設は、通常、U字溝の底部から上部に向かって行われるため、図4に示すようなスロット11の下部に脱落防止用突起部pを設けた構成においては、コンクリートの充填不具合は発生しにくい。しかしながら、U字溝の形状や型枠の構成の仕方によって、脱落防止用突起部pにコンクリートが充填しにくくなる場合には、図5に示すように、突起部成形部材12を使用してU字溝を構成することができる。
【0036】
この場合、上述したように、型枠内の所定位置に予め突起部成形部材12を配置しておき、その状態でコンクリートを型枠内に打設することよって、突起部成形部材12を一体化したU字溝10を製造することができる。
【0037】
次に本発明のU字溝を構成する材料について説明する。上記実施例においては、コンクリートによってU字溝を構成する例を示したが、本発明では、コンクリートのU字溝に限定されることなく、各種素材によって本発明のU字溝を構成することができる。例えば、U字溝を構成する材料として、プラスチック、ゴム、木材、陶器、セメント、ガラス及びこれらの複数を組み合わせた材料を用いることができる。これらの材料の選定は、使用環境による要求物性や、量産性等のコストパフォーマンスを鑑みて適宜選択することができる。
【0038】
例えば、プラスチックやゴム材料は、加工量産性がよく軽量で運搬性も良好であるので、例えば硬質で高強度の素材を選定することにより、本発明に係わるケーブル配線用のスロットを形成したU字溝として好適である。また、陶器によるU字溝においては高耐熱性が得られ、木材はその加工性が良く、プラスチック類よりも高耐熱特性を有し、安価である特性をもっているため、適宜材料を選択してU字溝を形成すればよい。これら材料を選定し、型枠や金型内にその材料を充填してU字溝を作製する場合に、脱落防止用突起部pの部分に材料が流動しにくいような場合は、図4あるいは図6に示したような突起部成形部材12を使用して、品質劣化のないU字溝を作製することができる。
【0039】
図7は、本発明のU字溝のスロット11をカバーするカバー部材の一例を示す図である。図7に示すように、実際のケーブル保護管の配管においては、ケーブル保護管30を装填したスロット11の開口にカバー部材40を装着するようにしてもよい。図7のカバー部材40は、ゴム板によってスロットの形状に合うように作製され、さらに水抜きのための貫通孔40aが設けられる。
【0040】
図8及び図9は、上記のごとくのスロット11をカバーするカバー部材の他の例をそれぞれ示す図である。図8に示すように、カバー部材50をゴム板で作製し、このときに離脱防止用の突起50bを設けるようにしてもよい。このカバー部材50には、図7と同様に水抜きのための貫通孔50aが設けられる。
【0041】
また、図9に示すように、カバー部材60をステンレス板または樹脂板で作製し、小ねじ61でU字溝のスロット形成部に取り付けるようにしてもよい。カバー部材60には、水抜きのための貫通孔60aが設けられる。
【0042】
図10及び図11は、ケーブル引き出し用の溝または貫通口を備えたU字溝の構成例を示す図で、U字溝の側面図を図10に、U字溝の長さ方向断面図を図11に示すものである。U字溝10は、スロット11からU字溝外部に連通するケーブル引き出し溝13が設けられる。複数のU字溝を連結して水路として施行したときに、ケーブル引き出し溝13は、スロット11からU字溝10の外部に連通する貫通孔を形成する。
【0043】
ケーブル引き出し溝13は、スロット11に装填したケーブルをスロット11内部からU字溝10の外部に引き出すために使用され、また、施行後のU字溝10に対して、内部にケーブルを導入して、あらたに配線するための導入孔としても使用することができる。
【0044】
また、ケーブル引き出し溝13を、ケーブル保護管30が挿通可能な大きさに形成し、ケーブル保護管30そのものをスロット11からU字溝10の外部に導出するようにしてもよい。
【0045】
図10及び図11の例では、ケーブル引き出し溝13は、U字溝10のスロット11の長さ方向両端部に設けられ、溝形状に構成されているが、この構成に限定されることなく、スロット11からケーブル(またはケーブル保護管)を引き出すことができる位置に適宜設けることができる。このとき、U字溝の長さ方向の中間位置に貫通孔を設ける場合には、上記のような溝形状ではなく、ケーブル引き出し用の貫通孔として形成されることになる。
【0046】
なお、上記のごとくのケーブル引き出し溝(あるいは貫通孔)13は、上述した各実施例の構成に適用することができる。
【0047】
また、上記の各実施例において、スロット11がU字溝10の内面に形成された構成例を示したが、本発明ではU字溝10の内面に限定されることなく、U字溝10の外面にスロット11を設けるようにしてもよい。
また、蓋体20とともに使用するU字溝のみならず、上部が開放された状態で使用するU字溝に対しても本発明を適用できることはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、U字溝を利用して光ファイバケーブル等の各種ケーブルの敷設を行うようにすることにより、ケーブルの設置を容易にし、ケーブルの敷設コストを削減して合理化をはかることができるとともに、ケーブルを装填するスロットの内部に水が溜まることなく、ケーブルの経年変化を抑制することができるようにしたU字溝を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるU字溝の一実施例を説明するための図である。
【図2】本発明のU字溝に適用可能なケーブル保護管の一例を説明するための図である。
【図3】本発明によるU字溝の他の実施例を説明するための図である。
【図4】本発明によるU字溝の更に他の実施例を説明するための要部側面図である。
【図5】本発明のU字溝の更に他の実施例を説明するための要部側面図である。
【図6】図5の構成において、脱落防止用突起部の成形不具合が生じる場合に、突起部成形部材を使用してU字溝を構成した例を示す図である。
【図7】本発明のU字溝のスロットをカバーするカバー部材の一例を示す図である。
【図8】本発明のU字溝のスロットをカバーするカバー部材の他の例を示す図である
【図9】本発明のU字溝のスロットをカバーするカバー部材の更に他の例を示す図である。
【図10】ケーブル保護管引き出し用の貫通口を備えたU字溝の構成例を示す側面図である。
【図11】ケーブル保護管引き出し用の貫通口を備えたU字溝の構成例を示す長さ方向断面図ある。
【図12】光ファイバケーブルによる光加入者線路の構成例について説明するための図である。
【図13】L型縁塊として構成された蓋体を桝本体にのせる形態のユニットを示す図である。
【図14】蓋体を落とし蓋として構成した形態のユニットを示す図である。
【符号の説明】
10…U字溝(桝本体)、11…スロット、12…突起部成形部材、13…ケーブル保護管引き出し溝、20…蓋体、30…ケーブル保護管、31…切り込み、40,50,60…カバー部材、40a,50a,60a…貫通孔、50b…突起、61…小ねじ、101…電話局、102…マンホール、103…電柱、104…引き込み柱、105…ONU(Optical Network Unit)、106…光スターカプラ、107…着脱コネクタ、108…光アウトレット、110…端末、C…ケーブル。
Claims (8)
- ケーブル保護管の保持が可能な構成を有するU字溝であって、該U字溝は、ケーブル保護管を装填することにより該ケーブル保護管を保持できるスロットが、該U字溝の長さ方向に形成され、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向下側の壁面が蓋スロットの開口に向かって下方に傾斜していることを特徴とするU字溝。
- 請求項1に記載のU字溝において、該U字溝は、前記スロットを構成する壁面の一部に、該スロットからのケーブル保護管の脱落を防止するための脱落防止用突起部を有することを特徴とするU字溝。
- 請求項2に記載のU字溝において、前記脱落防止用突起部は、該U字溝の長手方向に1カ所または複数箇所設けられていることを特徴とするU字溝。
- 請求項2または3に記載のU字溝において、該U字溝は、前記脱落防止用突起部を含む成形部材が、U字溝本体と一体的に形成されてなることを特徴とするU字溝。
- 請求項2ないし4のいずれか1に記載のU字溝において、前記脱落防止用突起部は、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向上側の壁面に設けられていることを特徴とするU字溝。
- 請求項2ないし4のいずれか1に記載のU字溝において、前記脱落防止用突起部は、前記スロットを構成する壁面のうち、鉛直方向下側の壁面に設けられていることを特徴とするU字溝。
- 請求項1ないし6のいずれか1に記載のU字溝において、該U字溝は、前記スロットに装填したケーブル保護管を覆うように前記スロットをカバーするカバー部材を備えることを特徴とするU字溝。
- 請求項1ないし7のいずれか1に記載のU字溝において、該U字溝は、前記スロットから前記U字溝外部に連通するケーブル引き出し孔及び/または引き出し溝を有することを特徴とするU字溝。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110886318A (zh) * | 2019-12-27 | 2020-03-17 | 上海朗诗规划建筑设计有限公司 | 一种嵌套式排水管沟 |
US11940228B2 (en) | 2020-12-30 | 2024-03-26 | L'Air Liquide, Société Anonyme pour l'Etude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude | High-temperature fluid transporting pipeline with heat exchange apparatus installed therein, suitable heat exchange apparatus and heat exchange method |
-
2003
- 2003-08-29 JP JP2003209472A patent/JP2005076175A/ja active Pending
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US11940228B2 (en) | 2020-12-30 | 2024-03-26 | L'Air Liquide, Société Anonyme pour l'Etude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude | High-temperature fluid transporting pipeline with heat exchange apparatus installed therein, suitable heat exchange apparatus and heat exchange method |
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