JP2005075592A - コンテナヤードの荷役方法および荷役システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明のコンテナヤード7の荷役方法では、船3からあるいは外来シャーシ11からコンテナヤード7へのコンテナ6の搬送作業が発生した都度、各レーン17でのRTG(コンテナ荷役手段)19の稼動状況および各蔵置場所でのコンテナ積み段数の情報を入手して、その情報に基づいてコンテナ蔵置位置を決定して、コンテナ蔵置位置へコンテナを蔵置することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
コンテナヤードでは、陸側と船側の作業が同時に行われているが、船を留めておくことはコストが掛かるので、船側の作業を優先して行うのが一般的であり、船側の作業はほぼ予定どおりに作業が進められる。一方、陸側においては、外来シャーシは、予め予測したとおりに到着することが見込めないため、予期しないタイミングで陸側のコンテナ搬送作業が入って来ることになる。そのため、例えば船側の作業をしているレーンに、予定されていた陸側の搬送作業が予想外のタイミングで入って来るので、特定のコンテナ荷役手段に負荷が集中して、結果としてコンテナヤードの荷役能力が低下することになっていた。
また、これにより陸側でコンテナの受け渡しを行う外来シャーシの待ち時間が多くなり、シャーシが有効に使用されていなかった。従来、コンテナヤードでは、船側作業を重視していたので、この外来シャーシの待ち時間の多さはあまり注目されていなかった。しかし、最近では、外来シャーシが待ち時間中に行うアイドリングによる排ガス、騒音等の環境問題および周辺住民への配慮から、外来シャーシの待ち時間を減らすことが求められて来ている。
本発明のコンテナヤードの荷役方法では、船からあるいは外来シャーシからコンテナヤードへのコンテナの搬送作業が発生した都度、各レーンでのコンテナ荷役手段の稼動状況および各蔵置場所でのコンテナ積み段数の情報ならびに選択的に蔵置コンテナが搭載される本船・揚港の情報を入手して、前記情報に基づいてコンテナ蔵置位置を決定して、該コンテナ蔵置位置へ前記コンテナを蔵置することを特徴とする。
また、平均積み段数を基本的な目標として積んでいるので、各ベイの積み段数は平準化されることになる。これにより、コンテナは積み段数が低い蔵置ができるので、下側に積まれたコンテナを搬送するために上側に積まれたコンテナを別の場所に積み直すマーシャリング作業を減少させることができる。
さらに、所定調整量の設定を変更することで、コンテナ荷役手段の移動量と、コンテナの積み段数との優先度を調整できるので、状況に応じて最適の荷役効率を求めることができる。
また、同じ積み段数の場合には、コンテナ荷役手段のコンテナ受け取り位置より離れた場所を優先してコンテナを蔵置するので、手前が高い積み段数となるのを避けることができる。したがって、コンテナ荷役手段は、コンテナを積み段数以上に吊り上げる必要がなくなる。これにより、コンテナ荷役手段の荷役効率が向上する。
各レーンのコンテナ荷役手段の位置を検知する位置検知手段と、各蔵置場所でのコンテナ積み段数を検知する段数検知手段と、蔵置コンテナが搭載される本船、揚港を記憶する本船・揚港記憶手段と、前記位置検出手段と前記段数検知手段からの情報および選択的に前記本船・揚港記憶手段からの情報を得て、搬送する目標コンテナの蔵置位置を算出する演算手段と、該演算手段の算出結果に基づいて前記目標コンテナを蔵置する指令を発信する指令手段と、を備えることを特徴とする。
また、平均積み段数を基本的な目標として積んでいるので、各ベイの積み段数は平準化されることになる。これにより、コンテナは積み段数が低い蔵置ができるので、下側に積まれたコンテナを搬送するために上側に積まれたコンテナを別の場所に積み直すマーシャリング作業を減少することができる。
さらに、所定調整量の設定を変更することで、コンテナ荷役手段の移動量と、コンテナの積み段数との優先度を調整できるので、状況に応じて最適の荷役効率を求めることができる。
また、平均積み段数を基本的な目標として積んでいるので、下側に積まれたコンテナを搬送するために上側に積まれたコンテナを別の場所に積み直すマーシャリング作業を減少することができる。
さらに、所定調整量の設定を変更することで、コンテナ荷役手段の移動量と、コンテナの積み段数との優先度を調整できるので、状況に応じて最適の荷役効率を求めることができる。
また、同じ積み段数の場合には、コンテナ荷役手段のコンテナ受け取り位置より離れた場所を優先してコンテナを蔵置するので、コンテナ荷役手段の荷役効率が向上する。
また、平均積み段数を基本的な目標として積んでいるので、下側に積まれたコンテナを搬送するために上側に積まれたコンテナを別の場所に積み直すマーシャリング作業を減少することができる。
さらに、所定調整量の設定を変更することで、コンテナ荷役手段の移動量と、コンテナの積み段数との優先度を調整できるので、状況に応じて最適の荷役効率を求めることができる。
図1には、コンテナターミナル1の一部が示されている。コンテナターミナル1には、船3が接岸する岸壁5と、コンテナ6を蔵置し、保管するコンテナヤード7と、コンテナターミナル1を管理するターミナルビル9と、コンテナ6を運ぶ外来シャーシ11が出入りするゲート13とが設けられている。
岸壁5には、船3に対してコンテナ6を揚げ降ろしするコンテナクレーン15が設置されている。
ターミナルビル9には、コンテナターミナル1を集中管理する中央司令室22が設けられている。
各レーン17には、それぞれコンテナ6の荷役を行うRTG(Rubber Tierd Gatry crane:コンテナ荷役手段)19が設置されている。
なお、コンテナ荷役手段としては、RTG19に限定されるものではなく、RMG(Rail Mounted Gantry crane)でも、ストラドルキャリアでもよい。
各レーン17には、その長手方向にコンテナ6の長手方向の単位分ずつ区切ってできるベイ20という単位でコンテナ6を蔵置している。本実施形態では、各レーン17に、11個のベイ20が設けられている。ベイ20は、蔵置ベイを特定するために番号が付されている。例えば、AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送台車)21が入ってくる方向(図1の左側)からB01、B02、B03、・・・・・
と名づけられている。各ベイ20には、コンテナ6を蔵置するロウ(列)23が6箇所設けられている。
ロウ23は、蔵置ロウを特定するために番号が付されている。例えば、岸壁5に近い方から(図1の下側から)R01、R02、R03、・・・と名づけられている。
本実施形態では、コンテナ6のコンテナヤード内の搬送をAGV21としているが、これに限定されるものではなく、外来シャーシ11が直接RTG19のところにコンテナ6を搬送するようにしてもよい。
各ベイ20のコンテナ6を蔵置するロウ23には、図1には図示していないコンテナ積み段数を検知する段数検知手段30が設けられている。段数検知手段30としては、各コンテナ6の蔵置位置の上に一定の高さに設置され、蔵置されたコンテナ6の上面までの距離を測定して積み段数を算出するものが用いられている。なお、段数検知手段30としては、これに限定されるものではなく、適宜なものが利用できる。
また、これも図1には図示していないが、蔵置されているコンテナが搭載される本船・揚港を記憶する本船・揚港記憶手段31が設けられている。
RTG19は、ベイ20の単位で移動する。RTG19の移動経路には、適宜手段による位置検知手段32が設けられている。位置検知手段32はRTG19がどのベイ20のところにいるかを検知して、そのベイ20の番号を中央司令室22へ送信する。
調整量設定手段42は、RTG19の移動量を少なくすることを重視するか、コンテナ6の積み段数を低くすることを重視するかを決める調整量(以下、「α」とする。)を設定するものである。
では、この情報に基づいてコンテナ6の蔵置位置を決定している。
船からの搬送作業の場合には、その作業発生の都度、まず、稼動状況判断手段38からのRTG19の稼動状況の情報を得て、作業負荷の最も軽いレーン17を選択する。
次に、平均積み段数算出手段40から、選択されたレーン17でのコンテナ6の平均積み段数RLを得る。そして、RL+αの値を評価値として、RTG19の現在位置の近くで、かつベイの平均積み段数RBが前記評価値より低いベイ20を蔵置するベイ20と決定する。決定されたベイ20の中では、コンテナ6の積み段数が低いロウ23を優先し、同じ積み段数の場合には、RTG19のコンテナ受け取り位置50より離れたロウ23を蔵置位置と決定する。
次に、選択されたレーン17で、本船名・揚港記憶手段からの情報に基づき、外来シャーシから搬入されるコンテナを蔵置するベイ20、ロウ22を次のようにして決定する。
(1)レーン17のなかに、搬入されてくるコンテナ6と同じ本船名・揚港を有するロウ22があり、しかも、そのロウ22に1個のコンテナ6を上に積むことが可能な場合、そのロウ22を選択する。
(2)もし、(1)に述べたロウ22が存在しなければ、積段が0のロウでRTG19の現在位置に一番近くのベイ20を選択する。さらに、同一ベイ20のなかに積段0のロウ22が複数ある場合には、RTG19のコンテナ受け取り位置50より離れたロウ22を蔵置位置と決定する。
船3からコンテナ6を荷揚げする場合、その作業開始時点で、演算手段34により、コンテナ6の蔵置位置を決定する。すなわち、まず、稼動状況判断手段38からのRTG19の稼動状況の情報を得て、作業負荷の最も軽いレーン17を選択する。この場合、例えば、L02レーン17の作業予定が最も少なかったとすると、L02レーン17を蔵置するレーン17として決定する。
現在、L02レーン17のRTG位置が図3に示すようにB03ベイの位置にあるとする。蔵置位置決定手段35は、平均積み段数算出手段40からL02レーン17におけるコンテナの平均積み段数(上記1.364)を得る。ここでは、αは0.1と設定しておくことにする。
B03ベイ20内では、最初のC01コンテナ06は一段も積まれていない図示位置に蔵置される。B03ベイ20に次に搬入されるC02コンテナ06は、6ロウすべてに一段積まれているので、RTG19がコンテナ6を受け渡しするコンテナ受け取り位置50より遠く離れた図示位置に蔵置されることになる。
B03ベイ20に、コンテナ6がさらに2個搬入された時、コンテナ6の平均積み段数は1.667となる。その時、評価値は95÷66(1.439)+0.1=1.539となる。したがって、評価値1.539はB03ベイ20におけるコンテナの平均積み段数1.667より小さくなるので、次に搬入されるコンテナはB03ベイ20の近くで、その平均積み段数が、前記評価値より少ないベイ20を選択することになる。
また、相当多数のコンテナ6が搬入される場合には、コンテナの積み段数が大きくなるので、予めαを大きく設定しておいてもよい。αを大きく設定すれば、RTG19の移動はさらに少なくなる。
次に、該当ロウ検出手段41により、選択されたレーン17で、本船名・揚港記憶手段からの情報に基づき、外来シャーシから搬入されるコンテナを蔵置するベイ20、ロウ22を次のようにして決定する。
(1)レーン17のなかに、搬入されてくるコンテナ6と同じ本船名・揚港を有するロウ22があり、しかも、そのロウ22に1個のコンテナ6を上に積むことが可能な場合、そのロウ22を選択する。
(2)もし、(1)に述べたロウ22が存在しなければ、積段が0のロウでRTG19の現在位置に一番近くのベイ20を選択する。さらに、同一ベイ20のなかに積段0のロウ22が複数ある場合には、RTG19のコンテナ受け取り位置50より離れたロウ22を蔵置位置と決定する。
この決定にしたがって、指令手段36はAGV21へ指令を出して、移載機18のところで外来シャーシ11からコンテナ6を受け取り、決定されたレーン17のベイ20のところにコンテナ6を搬送する。そして、そこで、RTG19にコンテナが渡されて、所定位置に蔵置される。従来一つの船に積まれるコンテナは、ヤードプランナの指示により、一つのレーンに集中する等まとまって蔵置されることが多かったが、いくつかのレーンに分散して蔵置されることになる。
このように、本実施形態では、コンテナ6の搬送作業が発生した都度、各レーン17でのRTG19の稼動状況と、各蔵置場所でのコンテナ積み段数を判断して、コンテナの蔵置位置を決定しているので、その場の状況に応じた最適な蔵置位置を決定できる。これにより、コンテナ6の搬送作業が、状況の変化に応じて効率的に行えることになり、荷役能力が向上すると共に荷役作業がもたつくことの少ないコンテナヤードの運用が行える。したがって、従来、外来シャーシで発生していた荷役作業の遅れによる待ち時間が減少して、シャーシが有効に使えることにより物流効率が上がることになるので、物流コストを低減させることができる。
また、平均積み段数を基本的な目標として積んでいるので、各ベイ20の積み段数は平準化されることになる。これにより、コンテナ6の積み段数が低い蔵置ができるので、下側に積まれたコンテナ6を搬送するために上側に積まれたコンテナ6を別の場所に積み直すマーシャリング作業を減少することができる。
さらに、αの設定を変更することで、RTG19の移動量と、コンテナ6の積み段数との優先度を調整できるので、状況に応じてαの設定を変更して最適の荷役効率を求めることができる。
7 コンテナヤード
11 外来シャーシ
15 コンテナクレーン
17 レーン
19 RTG
20 ベイ
30 段数検知手段
31 本船・揚港記憶手段
32 位置検知手段
34 演算手段
36 指令手段
38 稼動状況判断手段
40 平均積み段数算出手段
42 調整量設定手段
Claims (9)
- 船からあるいは外来シャーシからコンテナヤードへのコンテナの搬送作業が発生した都度、各レーンでのコンテナ荷役手段の稼動状況および各蔵置場所でのコンテナ積み段数の情報ならびに選択的に蔵置コンテナが搭載される本船・揚港の情報を入手して、前記情報に基づいてコンテナ蔵置位置を決定して、該コンテナ蔵置位置へ前記コンテナを蔵置することを特徴とするコンテナヤードの荷役方法。
- 前記船から前記コンテナヤードへコンテナを搬送する場合、前記コンテナ蔵置位置は、作業負荷の最も軽い前記コンテナ荷役手段が存在するレーンに決定されることを特徴とする請求項1に記載されたコンテナヤードの荷役方法。
- 外来シャーシからコンテナヤードへコンテナを搬送する場合、前記コンテナ蔵置位置は、船からあるいは船へのコンテナ搬送作業を行っていないレーンに決定されることを特徴とする請求項1に記載されたコンテナヤードの荷役方法。
- 請求項2に記載のコンテナヤードの荷役方法によってレーンが決定された後に、前記コンテナ蔵置位置は、前記コンテナ荷役手段の現在位置の近くで、かつ該レーンの現在の平均積み段数に所定調整量を加えた値より低い平均積み段数のベイに決定されることを特徴とするコンテナヤードの荷役方法。
- 請求項3に記載のコンテナヤードの荷役方法によってレーンが決定された後に、前記コンテナ蔵置位置は、蔵置コンテナが搭載される本船・揚港別にロウ単位で蔵置されるように、既に該当するロウがある場合で、さらに上に蔵置可能であれば、そのロウに、また、該当するロウがないか、あっても上に蔵置できない場合には、前記コンテナ荷役手段の現在位置の近くにある積段数0のロウに決定されることを特徴とするコンテナヤードの荷役方法。
- 請求項4または請求項5に記載のコンテナヤードの荷役方法によってベイが決定された後に、前記コンテナ蔵置位置は、積み段数の低い場所を優先し、同じ積み段数の場合には、コンテナ荷役手段のコンテナ受け取り位置より離れた場所を優先して蔵置位置を決定することを特徴とするコンテナヤードの荷役方法。
- 各レーンのコンテナ荷役手段の位置を検知する位置検知手段と、
各蔵置場所でのコンテナ積み段数を検知する段数検知手段と、
蔵置コンテナが搭載される本船・揚港を記憶する本船・揚港記憶手段と、
前記位置検出手段と前記段数検知手段からの情報および選択的に前記本船・揚港記憶手段からの情報を得て、搬送する目標コンテナの蔵置位置を算出する演算手段と、
該演算手段の算出結果に基づいて前記目標コンテナを蔵置する指令を発信する指令手段と、を備えることを特徴とするコンテナヤードの荷役システム。 - 前記演算手段は、コンテナ荷役手段の稼動状況および稼動予定状況を判断
する稼動状況判断手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載されたコンテナヤードの荷役システム。 - 前記演算手段は、各レーンおよび各ベイのコンテナ平均積み段数を算出する平均積み段数算出手段と、
所定調整量を設定する調整量設定手段を備えていることを特徴とする請求項8に記載されたコンテナヤードの荷役システム。
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