JP2005074896A - 型内被覆透明成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた密着性を有すると共に高い透明性、耐候性、耐久性、耐擦り傷性等の塗膜性能に優れた熱可塑性透明樹脂成形体を提供する。
【解決手段】 型内被覆透明成形体において型内被覆組成物が
(a)少なくとも1分子内に2個以上8個以下の(メタ)アクリロイル基を持つウレタンオリゴマー
(b)1分子内に2個のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種
(c)1分子内に3個以上のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種
(d)有機過酸化物重合開始剤とを含有してなり、
ウレタンオリゴマー(a)とモノマー(b)、モノマー(c)との質量割合が
(a)/{(b)+(c)}=10/90〜70/30、
モノマー(b)とモノマー(c)との質量割合が
(b)/(c)=5/95〜95/5、
有機過酸化物重合開始剤(d)の質量割合が
(d)/{(a)+(b)+(c)}=0.1/100〜5/100
である型内被覆透明成形体。
【選択図】 なし

Description

本発明は型内被覆透明成形体に関し、更に詳しくは、熱可塑性透明樹脂材料を射出成形法、射出圧縮成形法あるいは射出プレス成形法等により、金型内で成形し、同一成形金型内で得られた成形体の表面と金型キャビティ面との間に型内被覆組成物を注入し、この型内被覆組成物を前記金型内で硬化させて、樹脂成形体の表面に型内被覆組成物が密着した一体成形品を製造する、いわゆる金型内被覆成形法(インモールドコーティング法やIMC法)により得られる、型内被覆透明成形体に関する。
自動車、家電、建材等に使用される透明樹脂成形体の表面の傷つき性(耐擦傷性)を向上させたり、あるいは耐候性を高めて製品の長寿命化を図ることを目的として、成形体の表面に塗装を施すことは従来から広く行われている。このような塗膜形成方法としては、スプレー塗装を行った後、紫外線等のエネルギー線を照射して塗膜を硬化させる方法が使われている。そのような塗料組成物として、例えば、光重合性多官能ウレタン化合物を用いたもの(例えば、特許文献1参照)や、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する架橋重合性化合物を、ポリカーボネート成形体に塗布し紫外線硬化させるもの(例えば、特許文献2参照)、ウレタンアクリレートオリゴマーを用いたもの(例えば、特許文献3及び4参照)、等がある。しかし、近年環境問題に強い関心が寄せられるなか、塗装工場からの有害有機物質の大気への放出が厳しく制限される傾向にあることや、塗装時又は紫外線照射による塗膜の硬化時に、ゴミの付着、ピンホールの発生等の不具合が発生しており、これらの方法に代わる技術の開発が急務となっている。
このような状況において、金型内で成形した樹脂成形体の表面と金型のキャビティ面との間に塗料を注入した後、塗料を金型内で硬化させて樹脂成形体表面に塗膜が密着した一体成形体を製造する金型内被覆成形方法が注目を集めている。
金型内被覆成形方法(IMC法)は、金型内で被膜(塗膜)を形成するため、被覆組成物は無溶剤であり、100%被膜になるため、環境に対する負荷が少ない、また、被膜の形成もラジカル反応で硬化するため、熱や紫外線照射による反応に比べて被膜形成のエネルギー消費も少なく、優れた塗装方法である。
熱可塑性樹脂の金型内被覆成形に用いられる塗料は、熱硬化性樹脂用の塗料よりも低温で硬化する特性が求められること等の理由から、被膜の外観、透明性、密着性、耐傷つき性等を兼ね備えた塗料の開発が一般に難しく、金型内被覆成形方法に用いられる塗料として既に開発されているものは、熱硬化性成形樹脂用、及びABS樹脂、ナイロン等の一部の熱可塑性樹脂用のエナメル塗料に限定されている(例えば、特許文献5〜8参照)。
ポリカーボネート樹脂は透明性と耐衝撃性に優れているため、自動車のヘッドランプや合成樹脂レンズ等に使われている。しかし、ポリカーボネート樹脂は、表面が傷つき易く、各種ハードコート塗料を塗装することが提案されている。
特開昭58−101121号公報 特開平1−308416号公報 特開平7−247383号公報 特開平11−343460号公報 特開昭60−212467号公報 特開昭60−47011号公報 特開平8−258080号公報 特開平11−240042号公報
そこで、本発明の目的は、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性透明樹脂基材に対しても優れた密着性を有するとともに、高い透明性、耐候性、耐久性、耐擦り傷性等に優れた被膜で被覆された熱可塑性透明樹脂成形体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、金型内被覆成形方法により製造される熱可塑性透明樹脂成形体において、特定のウレタンオリゴマーと、そのオリゴマーと共重合可能な特定のエチレン性不飽和モノマーとからなるビヒクル成分に、有機過酸化物重合開始剤を特定の割合で配合することにより得られる型内被覆組成物を用いることにより、前記課題を解決しうることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明に従って、射出成形法、射出圧縮成形法あるいは射出プレス成形法において、固定金型部と可動金型部からなる金型を型締めする工程と、熱可塑性透明樹脂をキャビティ内に射出し、成形する工程と、熱可塑性透明樹脂を冷却する工程と、型締め力を低減あるいは金型をわずかに開く工程と、キャビティ内へ型内被覆組成物を注入する工程と、再度型締めする工程と、注入した型内被覆組成物を硬化させる工程と、型内被覆組成物が硬化した後に成形体を金型から取り出すことにより製造される型内被覆透明成形体において、該型内被覆組成物が
(a)少なくとも1分子内に2個以上8個以下の(メタ)アクリロイル基を持つウレタンオリゴマー、
(b)1分子内に2個のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、
(c)1分子内に3個以上のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、
(d)有機過酸化物重合開始剤とを含有してなり、
前記ウレタンオリゴマー(a)とモノマー(b)、モノマー(c)との質量割合が、
(a)/{(b)+(c)}=10/90〜70/30であり、
前記モノマー(b)とモノマー(c)との質量割合が、
(b)/(c)=5/95〜95/5であり、
前記有機過酸化物重合開始剤(d)の質量割合が、
(d)/{(a)+(b)+(c)}=0.1/100〜5/100である
ことを特徴とする型内被覆透明成形体が提供される。
本発明によれば、熱可塑性透明樹脂の成形体表面に、金型内で被覆組成物を硬化させて、付着性の良好な被膜として一体化された、型内被覆透明成形体を提供することができる。
本発明の型内被覆透明成形体は、ヘッドランプカバーやサンルーフ等の自動車用透明樹脂部品、樹脂レンズ、家電製品部品等に用いることができる。
以下、本発明の実施の形態について、具体的に説明する。
本発明に係わる熱可塑性透明樹脂成形体は、熱可塑性透明樹脂組成物からなる成形体と、その表面に形成された型内被覆組成物の被膜からなっている。
前記熱可塑性透明樹脂としては、従来より公知の各種成形材料に用いられる、熱可塑性透明樹脂を使用することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂等が挙げられる。
このような熱可塑性透明樹脂成形材料は、用途に応じた特性を満足するように、例えば、紫外線吸収剤や酸化防止剤、離型剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤等を含有することができる。
次に、本発明で用いられる型内被覆組成物について説明する。
本発明で用いられる型内被覆組成物は、(a)少なくとも1分子内に2個以上8個以下の(メタ)アクリロイル基を持つウレタンオリゴマー、(b)1分子内に2個のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、(c)1分子内に3個以上のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、(d)有機過酸化物重合開始剤、を必須成分とし、更に必要に応じて、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーやシリコン(メタ)アクリレートオリゴマー等のオリゴマー、離型剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、硬化促進剤、重合禁止剤及び消泡剤等の任意成分を含むものである。
本発明で用いられる(a)の少なくとも1分子内に2個以上8個以下の(メタ)アクリロイル基を持つウレタンオリゴマーとしては、具体的には、オリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、それぞれの種類により変動しうるが、一般に500〜50,000、好ましくは1,000〜30,000とするのが適当である。
本発明で使用されるウレタンオリゴマーは、例えば、(i)有機ジイソシアネート化合物と、(ii)有機ポリオール化合物と、(iii)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを、含有する官能基のモル比NCO/OHが、例えば0.8〜1.0、好ましくは、0.9〜1.0となるような存在比で混合し、通常の方法により製造することができる。
具体的には、(i)有機ジイソシアネート化合物と、(ii)有機ポリオール化合物とを、例えば、ジブチル錫ジラウレート等のウレタン化触媒の存在下で反応させて、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを得る。次いで、ほとんどの遊離イソシアネート基が反応するまで、(iii)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを反応させることにより、上記ウレタンオリゴマーを製造することができる。
なお、(ii)有機ポリオール化合物と、(iii)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの割合は、後者1モルに対し、例えば、前者0.2〜0.5モル程度が適当である。
上記反応に使用される(i)有機ジイソシアネート化合物としては、例えば、1,2−ジイソシアナトエタン、1,2−ジイソシアナトプロパン、1,3−ジイソシアナトプロパン、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトエチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン又は1,3−ビス(イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン等を使用することができる。これら有機ジイソシアネート化合物は、単独で用いても、また、それらの2種以上の混合物として使用することもできる。
上記反応で使用される(ii)有機ポリオール化合物としては、好ましくは有機ジオール化合物であり、例えば、アルキルジオールや、ポリエーテルジオール及びポリエステルジオール等を挙げることができる。
アルキルジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−エチルブタン−1,4−ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメロールシクロヘキサン及び2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等を代表的なものとして挙げることができる。
有機ジオール化合物としてのポリエーテルジオールは、例えば、既知の方法により、アルデヒドや、アルキレンオキサイド、グリコール等の重合により合成することができる。例えば、ホルムアルデヒドや、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラメチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等を、適当な条件下でアルキルジオールに付加重合させることによって、ポリエーテルジオールが得られる。
有機ジオール化合物としてのポリエステルジオールは、例えば、飽和又は不飽和のジカルボン酸及び/又はそれらの酸無水物と、過剰のアルキルジオールとを反応させて得られるエステル化反応生成物、及びアルキルジオールにヒドロキシカルボン酸及び/又はその分子内エステルであるラクトン及び/又は分子間エステルであるラクチドを重合させて得られるエステル化反応生成物を用いることができる。
以上に挙げた(ii)有機ポリオール化合物は、単独で用いても、またそれらの2種以上を併用して使用してもよい。
上記の(iii)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
その他、本発明で使用されるウレタンオリゴマーは、1分子中に2〜4個の(メタ)アクリレート基及び水酸基を有する化合物と有機ジイソシアネートとを、含有する官能基のモル比NCO/OHが、例えば0.9〜1.0の割合で、例えばジブチル錫ジラウレート等のウレタン化触媒の存在下で反応させても製造することができる。
本発明で使用される成分(b)は、上記(a)ウレタンオリゴマーと共重合することができる、1分子内に2個のエチレン性二重結合を持つモノマーである。
このような(b)1分子内に2個のエチレン性二重結合を持つモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート及びジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が代表的なものとして挙げられる。
(b)成分としては単独で使用してもよく、又は、これらの2種以上の混合物として使用することができる。
本発明で使用される成分(c)は、上記(a)ウレタンオリゴマーと共重合することができる、1分子内に3個以上のエチレン性二重結合を持つモノマーである。
このような(c)1分子内に3個以上のエチレン性二重結合を持つモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が代表的なものとして挙げられる。(c)成分としては単独で使用してもよく、又はこれらの2種以上の混合物として使用することができる。
上記ウレタンオリゴマー(a)とモノマー(b)、モノマー(c)との質量割合は、(a)成分及び(b)、(c)成分として使用される化合物等の種類にもよるが、通常、(a)/{(b)+(c)}=10/90〜70/30、好ましくは20/80〜60/40であり、更に前記モノマー(b)とモノマー(c)との質量割合が、(b)/(c)=5/95〜95/5、好ましくは10/90〜90/10が適当である。
各成分の質量割合が、この範囲であれば、適度な粘度特性と、熱可塑性プラスチック基材に対して優れた密着性を有するとともに、高い透明性、耐候性、耐久性、耐擦り傷性等の塗膜性能を有する型内被覆成形体が得られる。
特にモノマー成分の合計量である{(b)+(c)}は、(a)成分100質量部に対して、43〜900質量部、好ましくは67〜400質量部で使用することが適当である。(a)成分100質量部に対して、{(b)+(c)}成分の量が、43質量部以上であれば、被覆組成物の粘度が高くなり過ぎて、型内での流動性が劣ったりすることもなく、均一な被覆が得られるので好ましい。
一方、(a)成分100質量部に対して、{(b)+(c)}成分の量が、900質量部以下であれば、被覆組成物の粘度が低くなり過ぎたり、金型内流動時の被覆組成物中に気泡が取り込まれたりすることもなく、均一な被覆が得られるので好ましい。
また、(c)成分は、(b)成分100質量部に対して、5.3〜1,900質量部、好ましくは11〜900質量部で使用することが適当である。(c)成分の量が、5.3質量部以上であれば、熱可塑性プラスチック基材に対して優れた密着性を有し、1,900質量部以下であれば、硬化塗膜にクラック等の不具合が生じることもなく、堅牢な硬化塗膜が得られるので好ましい。
本発明に用いられる型内被覆組成物においては、1分子内に1個のエチレン性二重結合を持つモノマーも使用可能ではあるが、多く配合すると被膜の耐擦り傷性が劣るために、少量であれば使用可能である。
本発明で使用される成分(d)有機過酸化物重合開始剤は、フリーラジカルを発生する化合物である。即ち、金型内で被覆組成物が成形体表面を覆い、金型表面あるいは成形体の熱によって有機過酸化物重合開始剤が熱分解し、ラジカルを発生し、被覆組成物中に含まれる二重結合のラジカル重合反応を開始させ、被覆組成物を硬化させるものであることが適当である。
このような有機過酸化物重合開始剤としては、例えば、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−アミルパーオキシル−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−オクチルパーオキシオクトエート、t−アミルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−オクチルパーオキシベンゾエート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート及びt−アミルパーオキシベンゾエート等が好適に挙げられる。
本発明で使用される有機過酸化物重合開始剤(d)の配合量は、各成分の質量割合が(d)/{(a)+(b)+(c)}=0.1/100〜5/100、好ましくは0.2/100〜4/100であることが適当である。{(a)+(b)+(c)}成分100質量部に対して、有機過酸化物重合開始剤(d)の配合量が0.1質量部以上であれば、長時間を要することなく、短時間で十分な硬化反応を行えるため実用的である。一方、有機過酸化物重合開始剤(d)の配合量が5質量部以下であれば、金型内で急激な反応を開始することもなく、成形体との良好な付着性を達成しうる。
本発明で使用される前記モノマー(b)及び/又はモノマー(c)の少なくとも1種類が、前記熱可塑性透明樹脂を膨潤又は溶解することにより、型内被覆組成物と熱可塑性透明樹脂との界面において両成分の融合層が形成され、両成分が強固な付着性を発現するため特に好ましい。
本発明で使用される型内被覆組成物には、必要に応じてポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、シリコン(メタ)アクリレートオリゴマー等のオリゴマー、離型剤を配合してもよい。
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば水酸基を末端に有するポリエステルポリオールと、不飽和カルボン酸との反応によって製造することができる。
シリコン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えばアルコール性シロキサン化合物のヒドロキシル基と(メタ)アクリル酸とのエステル反応によって製造されるものである。シリコン(メタ)アクリレートオリゴマーを使用した型内被覆組成物は、特に光安定性又は耐候性に優れており、型内被覆透明成形体を長期間屋外で使用される場合に有効である。
本発明では、金型内で型内被覆組成物が硬化した塗膜を、金型からスムーズに離型させるために、任意に離型剤を併用することができる。離型剤は、例えば融点125℃以下のものが特に適当である。離型剤の融点が、例えば125℃以下であれば、所望の離型効果が十分に得られる。これは、たとえ金型の温度が40〜110℃程度であっても、200〜240℃という高温の溶融した熱可塑性樹脂を金型内で冷却固化することを考慮すれば、型内被覆組成物が注入される時点での成形体の表面温度は、離型剤の融点125℃よりも十分に高いと考えられるからである。このような離型剤としては、例えば、ステアリン酸や、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸塩、大豆油レシチン、シリコーン油、脂肪酸エステル及び脂肪酸アルコール二塩基酸エステル類を挙げることができる。
離型剤の配合量は、前記(a)、(b)及び(c)成分の合計100質量部に対して、例えば0.1〜5質量部であれば、離型効果が好適に発揮される。
本発明で使用される型内被覆組成物には、更に必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、硬化促進剤、重合禁止剤、消泡剤、スリップ剤等の各種添加剤等を配合してもよい。
キャビティ内へ注入する型内被覆組成物の粘度は、20℃において70〜10,000mPa・sの範囲であることが好ましい。
型内被覆組成物の粘度が、20℃において70mPa・s以上であれば、キャビティ内を型内被覆組成物が流動する際、空気の巻き込みを押さえ、金型からの漏れを防止し、均一な流動性が得られる。また、粘度が10,000mPa・s以下であれば、型内被覆組成物をキャビティ内に注入する際に、過度の高圧注入を必要としないので、好ましい。
また、該型内被覆組成物のキャビティ内での最大流動距離x(cm)と金型キャビティ内の温度におけるゲル化時間y(sec)との関係が、下記の(1)式を満足することが好ましい。
0.1x+10≧y≧0.02x+0.5 (1)
なお、(1)式で最大流動距離xの定数項である0.1や0.02は、[sec/cm]の単位を持つものとする。
ゲル化時間y(sec)が0.1x+10以下であれば、該型内被覆組成物のキャビティ内での硬化に長時間を要することなく生産性に優れており、yが0.02x+0.5以上であれば、流動距離の長い大型樹脂成形体であっても該型内被覆組成物が流動途中でゲル化することなく塗布することができ、かつ熱可塑性透明樹脂との付着性にも優れており好ましい。ここでゲル化時間yとは、型内被覆組成物が流動しなくなるまでに要する時間として定義されるものであり、ここで云うゲル化時間とは、ICAM−1000ディエレクトロメーター(Micromet Instruments,Inc.製)にて測定した、ゲル・インフレクション時間(sec)のことである。
前記熱可塑性透明樹脂は、ポリカーボネート樹脂であることが好ましい。
更には熱可塑性透明樹脂の屈折率をnとしたとき、該型内被覆組成物の屈折率が、0.9n〜1.1nの範囲であることが好ましい。該型内被覆組成物の屈折率がこの範囲内であれば、型内被覆成形体の透明性に優れたものが得られる。
本発明で述べる射出成形法とは、熱可塑性透明樹脂の射出充填時において、該樹脂の充填圧力で金型が開かない、いわゆる一般的な射出成形法である。
また、射出圧縮成形法とは、該樹脂の射出充填時において該樹脂の充填圧力により固定金型と可動金型との間がわずかに広がった状態となる成形方法を意味しており、射出プレス成形方法とは、該樹脂の射出充填開始時において固定金型と可動金型との間をわずかに広げた状態とした成形方法を意味している。
本発明の型内被覆透明成形体を製造する場合の成形法は、射出成形法、射出圧縮成形法あるいは射出プレス成形法が好ましいが、これらの方法に限られるものではない。
以下、本発明の型内被覆透明成形体の製造方法を、図1を用いて説明する。
図1は、本発明に係わる型内被覆透明成形体の製造で用いられる型内被覆成形装置(以下、これを「IMC装置」と記す。)の全体構成を示した説明図である。
このIMC装置100は、トグル式射出成形機を利用したものであり、大別すると、型締め装置10、射出装置20、制御装置30及び金型装置50から構成される。
型締め装置10は、金型装置50を取り付ける固定盤11及び可動盤12を備えており、タイロッド14に案内されて、かつ型締め駆動用油圧シリンダ(以下、「型締めシリンダ」と記す。)13により前後進される可動盤12が固定盤11に対して進退することで、金型装置50を開閉するように構成されている。
この型内被覆成形装置を実施するには、特開2001−38783号公報に述べられているように、トグル式型締め機構を有した射出成形機が有効である。その理由は、可動金型52と固定金型51が大きく開いているときには、型締めシリンダ13を比較的低い油圧で駆動させつつ大きなストローク量を得ることができ、逆に金型を閉じる直前では、型締めシリンダの大きなストローク量でも金型の動きは僅かであるという、トグルの倍力特性を持っているため、金型を速く動作させることと、金型の微妙な開きを精度良く行うことが両立できるからである。
また、トグル式型締め機構においては、型開閉を行うアクチュエータと型締め力を発生させるアクチュエータが同じ型締めシリンダ13であるため、型開き状態から所定の型締め状態への移行が素早く行える。この素早い動作が、型内被覆組成物を注入した後の再型締めに有効である。
射出装置20には、スパイラル状のフライトを有するスクリュー21が円筒状のバレル22の内周面に沿って、油圧モータ23により回転駆動され、かつ、前後進が自在にできるように配設されている。スクリュー21の回転に伴って、ホッパ25内に供給された樹脂ペレットはスクリュー21の前方に送られ、この間にバレル22の外周面に取り付けられているヒータによる加熱を受けるとともに、スクリュー21の回転による混練作業を受けることにより樹脂ペレットが溶融する構成となっている。
スクリュー21の前方へ送られた溶融した樹脂の量が、予め設定された量に達した時点で油圧モータ23の回転運動を停止するとともに、射出シリンダ24を駆動してスクリュー21を前進させることにより、スクリュー21前方に蓄えられた溶融した樹脂は、ノズル26を経由して金型装置50の金型キャビティ53へ射出される。
金型装置50には、固定盤11に取り付けられる固定金型51と可動盤12に取り付けられる可動金型52が備えられており、可動金型52には被覆組成物を金型キャビティ53内に注入する被覆組成物注入機55が配設されている。
次に、制御装置30の構成について説明する。図1に示すように、制御装置30には、型締め装置10の動作と射出装置20の動作を連動させ、制御装置30のシステム全体を総括して制御する成形装置制御部31と、射出装置20の動作を制御する射出制御部38とが備えられている。これら両制御部31と38は、通常の射出成形機における制御部と同様の制御性能を有している。
一方、IMC装置100固有の制御機能を有する制御部として、型締め条件設定部32から成形条件データ信号(成形条件の変化パターンを指す。以下同様。)を受けて被覆組成物注入機55の動作を制御する注入機制御部35と、型締め条件設定部32及び後述の変化パターン記憶部34から送信される成形条件データ信号を受けて、ストロークセンサ16の測定信号をフィードバックしながら、型締め用サーボバルブ15を制御する型締め制御部33と、型締め条件設定部32から送られる金型51、52の型開量(以下、「型開量」と記す。)及び金型51,52の型締め力(以下、「型締め力」と記す。)の成形条件データ信号に換算して型締め制御部33に送る変化パターン記憶部34が備えられている。
ここで、型締め条件設定部32において、型締め装置10の開閉速度、動作タイミング、型開量、型締め力、被覆組成物注入機55の注入量、注入速度、注入タイミング及び注入圧力の各成形条件が設定される。そして、型締め条件設定部32は、被覆組成物注入機55の注入量、注入速度、注入タイミング及び注入圧力に関する成形条件について、その成形条件データ信号を注入機制御部35に送信し、型締め装置10の開閉速度及び動作タイミングに関する成形条件について、その成形条件データ信号を型締め制御部33に送信し、型開量及び型締め力に関する成形条件について、その成形条件データ信号を変化パターン記憶部34に送信する。
なお、変化パターン記憶部34には、制御に先立って予め型締めシリンダ13のストロークと型開量との相関関係、及び型締めシリンダ13のストロークと型締め力との相関関係を記憶させている。変化パターン記憶部34は、型締め条件設定部32から送信された前記成形条件データ信号を、前記記憶させた相関関係に基づいて、型締めシリンダ13のストロークに換算して、型締め制御部33に送信する。
このため、金型装置50を固定盤11及び可動盤12に取り付けた後、通常の射出成形と同様の手順により、金型装置50の金型厚さ(ダイハイト)に応じたダイハイト調整及び型締め力調整を完了した状態において、金型装置50を開閉しながら、ストロークセンサ16,型開量センサ17,及び型締め力センサ18のそれぞれの検出信号を変化パターン記憶部34で連続的に受けることによって、型締めシリンダ13のストロークと型開量との相関関係、及び型締めシリンダ13のストロークと型締め力との相関関係を演算して記憶する。
次に、上述の通りに構成された制御装置30を有するIMC装置100を用いて、金型内被覆成形を行う場合のIMC装置100の動作について説明する。
まず、本発明に係る型内被覆透明成形体の第1の製造方法を、図1を用いて説明する。
型締め制御部33から発信される制御信号と、型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御を行いながら、型締め条件設定部32に設定された型閉じ速度パターンに従って、型締めシリンダ13により、可動金型52を型開き限位置から前進させて固定金型51に接触させる。引き続き、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御を行いながら、型締め条件設定部32に設定された型締め力の成形条件データ信号(型締め力の変化パターン)に従って、型締めシリンダ13により可動金型52を更に前進させてタイロッド14を伸ばし所定の型締め力を金型装置50に作用させる。このとき、可動金型52と固定金型51は前記熱可塑性透明樹脂の融点(あるいは、ガラス転移温度Tg)以下で、前記型内被覆組成物が注入された後、被覆組成物が金型内で硬化するように適当な温度に保たれている。なお、本発明の型内被覆透明成形体を製造できる金型装置は、後述する被覆組成物注入の際に、金型をわずかに開いた状態の時も、その割面から被覆組成物が漏れ出さない構造とする必要がある。ここで説明する金型装置50は、割面をシェアエッジ構造とすることによって、金型を僅かに開いても割面から被覆組成物が漏れ出さない構造とした。
このような型締め装置10動作中の所定のタイミングにおいて、射出制御部から発信される制御信号により、射出用サーボバルブ27の開度を制御しながら射出シリンダ24によりスクリュー21を前進させると、スクリュー21の前方に蓄えられている溶融した熱可塑性透明樹脂は、ノズル26を経由して金型キャビティ53内に射出されて樹脂成形体として形成される。なお、型締め装置10の動作と射出装置20の動作が連動するように、成形装置制御部31によって相互の動作タイミング信号を授受するようになっている。
金型内に射出された溶融した樹脂には、一般の射出成形で行われるように一定時間圧力(保圧)をかけ、その間に固化収縮した量の樹脂を追加して注入する。そして、保圧が完了した後も型締め力を保った状態で溶融した樹脂を固化させる。
金型内の樹脂がある程度固化し、その表面が被覆組成物の注入圧力に耐えられるようになると、次に型締めシリンダ13により可動金型52を後退させ、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15により、フィードバック制御しながら型締め条件設定部32に設定された型開量を与えて、透明樹脂成形体の表面と金型キャビティ53面との間に隙間を設けた後、型締め条件設定部32に設定された被覆組成物注入機55の注入量、注入速度、注入タイミング、注入圧力に従って、注入機制御部35から発信される制御信号により被覆組成物注入機55を駆動して、前記被覆組成物を金型キャビティ53内に注入する。
続いて、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御しながら、型締めシリンダ13によって可動金型52を再度前進させ、型締め条件設定部32に設定された型締め力の成形条件データ通りの型締め力を発生させる。こうして、注入された前記被覆組成物を透明樹脂成形体の表面全体に行き渡らせるとともに、被覆膜の外観及び付着強度にとって最適な圧力条件を与えることが可能となる。
そして、金型温度が前記被覆組成物の硬化する温度に保たれているため、被覆組成物は設定された型締め力で保持されている状態で硬化し、被膜を形成する。
このとき、被覆組成物は金型表面に押しつけられた状態のままで硬化するため、被覆組成物の被膜表面には金型の表面状態(凹凸等)が正確に転写されることになる。
その後、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御を行いながら、型締め条件設定部32に設定された動作タイミングと型開き速度パターンに従って、型締めシリンダ13により可動金型52を所定の型開き位置まで後退させ、前記被覆組成物で被覆された成形体を金型装置50から取り出す。このようにして1サイクルが完了する。
成形の際の金型温度は、金型内において前記熱可塑性透明樹脂を前記被覆組成物の流動に耐えられる程度にまで冷却でき、被覆組成物を硬化することができる範囲に設定しておくことが好ましく、熱可塑性透明樹脂の融点以下、好ましくは融点より10℃以下で、被覆組成物の硬化温度以上、好ましくは10℃以上であることが好適である。
次に、本発明の型内被覆透明成形体の第2の製造方法について、図1を用いて説明する。
型締め制御部33から発信される制御信号と、型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御を行いながら、型締め条件設定部32に設定された型閉じ速度パターンに従って、型締めシリンダ13により、可動金型52を型開き限位置から前進させ、固定金型51との間が所定の間隔になる位置で止める。このとき、可動金型52と固定金型51は、前記熱可塑性透明樹脂の融点(あるいは、ガラス転移温度Tg)以下で、前記被覆組成物が金型内で硬化するように適度な温度に保たれている。なお、ここで説明する金型装置50は、割面をシェアエッジ構造とすることによって、樹脂充填時及び被覆組成物注入時に、金型を僅かに開いても割面から被覆組成物が漏れ出さない構造とした。
この型締め装置10の動作中に、所定の動作タイミングにおいて、射出制御部から発信される制御信号により、射出用サーボバルブ27の開度を制御しながら射出シリンダ24によりスクリュー21を前進させると、スクリュー21の前方に蓄えられている溶融した熱可塑性透明樹脂は、ノズル26を経由して金型キャビティ53内に射出される。なお、型締め装置10の動作と射出装置20の動作が連動するように、成形装置制御部31によって相互の動作タイミング信号を授受するようになっている。
射出プレス成形法を利用した第2の製造方法においては、固定金型51と可動金型52が型締め力をかけられておらず、所定の間隔を保っている状態で溶融した成形体用樹脂が射出される。そして、金型キャビティ内に溶融した樹脂が射出されている間、又は溶融した樹脂が射出を完了した後で、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御を行いながら、型締め条件設定部32に設定された型締め力の成形条件データ(型締め力の変化パターン)に従って、型締めシリンダ13により可動金型52を更に前進させて所定の型締め力に上げる。
射出プレス成形法を使う利点としては、金型が所定量開いている状態で溶融した成形体用樹脂を射出するため、樹脂の流動圧力が大きく低下し、成形体に残る残留応力が通常の射出成形法よりも非常に少ないことから、透明樹脂成形体の成形に好ましい。そして、射出中又は射出完了後に所定の型締め力を与えることで、成形体末端に発生する樹脂の圧力は、通常の射出成形法よりも高くすることができる。これらのことから成形体の肉厚は、通常の射出成形法の場合よりも均一にできる。所定の型締め力をかけられた後は、型締め力を保った状態で溶融した樹脂を固化させる。
金型内の熱可塑性透明樹脂がある程度固化し、その表面が被覆組成物の注入圧力に耐えられるようになると、次に型締めシリンダ13により可動金型52を後退させ、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15により、フィードバック制御しながら型締め条件設定部32に設定された型開量を与えて、透明樹脂成形体の表面と金型キャビティ53面との間に隙間を設けた後、型締め条件設定部32に設定された被覆組成物注入機55の注入量、注入速度、注入タイミング、注入圧力に従って、注入機制御部35から発信される制御信号により被覆組成物注入機55を駆動して、被覆組成物を金型キャビティ53内に注入する。
次に、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御しながら、型締めシリンダ13によって可動金型52を再度前進させ、型締め条件設定部32に設定された型締め力の成形条件データ通りの型締め力を発生させる。こうして、注入された被覆組成物を透明樹脂成形体の表面全体に行き渡らせるとともに、被覆膜の外観及び付着強度にとって最適な圧力条件を与えることが可能となる。
そして、金型温度が前記被覆組成物の硬化する温度に保たれているため、被覆組成物は設定された型締め力で保持されている状態で硬化し、被膜を形成する。
このとき、被覆組成物は金型表面に押しつけられた状態のままで硬化するため、被覆組成物の被膜表面には金型の表面状態(凹凸等)が正確に転写されることになる。
その後、型締め制御部33から発信される制御信号と型締め用サーボバルブ15によりフィードバック制御を行いながら、型締め条件設定部32に設定された動作タイミングと型開き速度パターンに従って、型締めシリンダ13により可動金型52を所定の型開き位置まで後退させ、被覆組成物で被覆された成形体を金型装置50から取り出す。このようにして1サイクルが完了する。
射出プレス成形法を利用した第2の製造方法は、前述したように、成形体に残る残留応力を小さくすることができるとともに、成形体の肉厚を通常の射出成形法より均一に成形することができるといった優れた効果を有している。
従って、第2の製造方法で製造された型内被覆透明成形体は、歪みが少なく、被膜の厚みも従来より均一になるため、被膜の厚みを薄くすることが可能であるといった点で、良好な型内被覆透明成形体となる。
本発明の型内被覆透明成形体は、ヘッドランプカバーやサンルーフ等の自動車用透明樹脂部品、樹脂レンズ、家電製品部品等に用いることができる。
以下、本発明を実施例により、更に詳細に説明する。
なお、実施例中、「部」、「%」は質量基準である。
(a)ウレタンオリゴマーの調製
<UAC−1>
ポリカプロラクトンジオール(分子量500)1000質量部、イソホロンジイソシアネート840質量部、ヒドロキノンモノメチルエーテル1.0質量部及びジブチル錫ラウレート1.8質量部を反応容器に仕込み、75℃で3時間撹拌しながら反応させ、次いで2−ヒドロキシエチルアクリレート228質量部、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.5質量部を加え、75℃で4時間反応させて、1分子内に2個のアクリレート基を有する重量平均分子量(Mw)2800のウレタンオリゴマー(UAC−1)を調製した。
<UAC−2>
ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン524質量部、ジブチル錫ジラウレート0.36質量部を反応容器に仕込み、40℃で攪拌しながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシヘキシル)プロパンのエチレンオキサイド付加物(分子量1000)1000質量部を滴下し、3時間反応させた後、ヒドロキノン1.8質量部を溶解させた2−ヒドロキシエチルメタクリレート273質量部を滴下して、更に75℃で4時間反応させて、1分子内に2個のアクリレート基を有するMw3200のウレタンオリゴマー(UAC−2)を調製した。
<UAC−3>
ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン524質量部、ジブチル錫ジラウレート0.36質量部を反応容器に仕込み、40℃で攪拌しながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシヘキシル)プロパンのエチレンオキサイド付加物(分子量1000)1000質量部を滴下し、3時間反応させた後、次いでグリセリンジメタクリレート467質量部、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.5質量部を加え、75℃で4時間反応させて、1分子内に4個のアクリレート基を有するMw3300のウレタンオリゴマー(UAC−3)を調製した。
<UAC−4>
ポリカプロラクトンジオール(分子量500)1000質量部、イソホロンジイソシアネート840質量部、ヒドロキノンモノメチルエーテル1.0質量部及びジブチル錫ラウレート1.8質量部を反応容器に仕込み、75℃で3時間撹拌しながら反応させ、次いでペンタエリスリトールトリアクリレート607質量部、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.5質量部を加え、75℃で4時間反応させて、1分子内に6個のアクリレート基を有するMw3400のウレタンオリゴマー(UAC−4)を調製した。
型内被覆組成物の調製
実施例1〜8及び比較例1〜3の型内被覆組成物を表1に示すように配合し、調製した。まず、上記の(a)ウレタンオリゴマーのUAC−2〜UAC−4、1,6HDDA、PETE、TMP(EO)T、PETeA、ST、Tinuvin1130、Zelec−NE及びHQMMAの成分を、ステンレス製タンクに仕込み、撹拌機により均一分散した。このものを便宜上、主剤と呼ぶ。
一方、BBCHPDCとDBP成分を予め混合しておき、ペースト状になったものを、上記主剤に添加し、均一に混合し、減圧しながら脱泡し、巻き込んだ気泡を取り除いた。
(実施例1〜8及び比較例1〜3)
被覆組成物注入装置が付属した型締め能力850tfの型内被覆成形用トグル式射出成形機に、縦450mm、横650mm、深さ10mm、厚さ3mmの箱形状の製品が得られるシェアエッジ構造の金型を取り付け、まず、750tfの型締め力をかけて280℃に溶融されたポリカーボネート樹脂(ユーピロンML300、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)を射出成形した。この時の金型温度は95℃で、冷却時間を30秒間とした。
その後、金型を1.0mm離間し、表1に記載の型内被覆組成物の実施例1〜8及び比較例1〜3を各々9.5cc注入した。被覆組成物の注入に要した時間は、1.1秒であった。また、被覆組成物のキャビティ内での最大流動距離xは55cmであった。被覆組成物注入完了0.1秒後に再型締めを開始し、1秒間かけて10tfまで型締めし、90秒間保持した後に金型を開いて型内被覆成形体を取り出した。成形体には全面に厚さ約30μmの硬化した被膜が形成されていた。
各々の得られた型内被覆成形体について、コート性不良の有無、透明性、被膜の付着性、耐擦り傷性等を以下のように行い、評価を行った。結果を、表2に示す。
<試験及び評価方法>
(1)コート性;成形体表面の、被覆組成物の被覆状態を目視で判定した。
[評価] ○…全面コート ×…未コート部あり
(2)被膜の硬化性;JIS K 5600−5−4(ひっかき硬度)試験に準じて、HBの鉛筆で被膜表面をひっかき、被膜の状態を目視で判定した。
[評価] ○…跡が残らない △…被膜にスジがつく ×…被膜が破れる
(3)透明性;ヘーズメーターを用いて、曇価を測定した。
(4)クラックの有無;被膜表面のクラックの有無を目視で判定した。
[評価] ○…クラックなし △…若干有り ×…多数有り
(5)付着性;JIS K 5600−5−6の付着性(クロスカット法)に従い初期の塗膜付着性試験を実施した。付着性の評価は、JIS K 5600−5−6に記載の試験結果の分類に基づき、下記の0〜5の6段階で評価した。
[付着性の評価]
0:カット部分の縁が完全に滑らかで、どの格子の目にも剥がれがない。
1:カットの交差点(クロスカット)において、被膜の小さな剥がれ。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に5%を上回ることはない。
2:被膜がカットの縁に沿って、及び/又は交差点において剥がれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に5%を越えるが15%を上回ることはない。
3:被膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大剥がれを生じており、及び/又は格子の目のいろいろな部分が、部分的又は全面的に剥がれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に15%を越えるが、35%を上回ることはない。
4:被膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大剥がれを生じており、及び/又は数カ所の格子の目が部分的又は全面的に剥がれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に35%を上回ることはない。
5:分類4でも分類できない剥がれ程度のいずれか。
(6)耐温水性;JIS K 5600−6−2の耐液体性(水浸せき法)に従って、前記記載のように作製した試験片を40±1℃の温水中に240時間浸せきした。規定の試験期間終了後、試験片を取り出し、室温で24時間置き、JIS K 5600−6−2の方法に記載の試験結果の分類に従い、被膜の付着性を前記の0〜5の6段階で評価した。
(7)冷熱サイクル性;前記記載のように作製した試験片を、110℃の恒温槽中に1時間静置、直ちに−30℃恒温槽中に1時間静置を1サイクルとし、100サイクル試験を行った。100サイクル試験期間終了後、試験片を取り出し、室温に24時間置き、被膜の付着性を上記と同様に0〜5の6段階で評価した。
(8)耐擦り傷性;前記記載のように作製した試験片を用いて、JIS K 5600−5−9に記載のテーバー形摩耗試験機で、摩耗輪CS−10F、荷重500g、摩耗回数100回の条件で、被膜上に載せた摩耗輪を回転させ、試験後の被膜表面をヘーズメーターを用いて曇価を測定した。耐擦り傷性の評価は、(試験後の曇価)−(試験前の曇価)で示した。
Figure 2005074896
・1,6HDDA(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)(b)成分に対応。1分子内に2個の二重結合を持つモノマー。ポリカーボネート樹脂を溶解する。
・PETA(ペンタエリスリトールトリアクリレート)(c)成分に対応。1分子内に3個の二重結合を持つモノマー。ポリカーボネート樹脂を膨潤も溶解もしない。
・TMP(EO)T(エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート)(c)成分に対応。1分子内に3個の二重結合を持つモノマー。ポリカーボネート樹脂を膨潤も溶解もしない。
・PETeA(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)(c)成分に対応。1分子内に4個の二重結合を持つモノマー。ポリカーボネート樹脂を膨潤も溶解もしない。
・ST(スチレン)1分子内に1個の二重結合を持つモノマー。
・Tinuvin1130:紫外線吸収剤(チバガイギー社製商品名)
・ZELEC−NE:内部離型剤(デュポン社製商品名)
・HQMME(ヒドロキノンモノメチルエーテル)重合禁止剤
・BBCHPDC(ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート)有機過酸化物重合開始剤
・DBP(ジブチルフタレート)可塑剤
Figure 2005074896
(実施例9、10及び比較例4、5)
被覆組成物注入装置が付属した型締め能力850tfの型内被覆成形用トグル式射出成形機に、縦1500mm、横50mm、深さ5mm、厚さ3mmの平形状の製品が得られるシェアエッジ構造の金型を取り付け、まず、750tfの型締め力をかけて280℃に溶融されたポリカーボネート樹脂(ユーピロンML300、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)を射出成形した。このときの金型温度は95℃で、冷却時間を30秒間とした。
その後、金型を1mm開き、表3に記載の各配合で調製した型内被覆組成物の実施例9、10及び比較例4、5を各々4cc注入した。被覆組成物の注入に要した時間は、0.5秒であった。また、被覆組成物のキャビティ内での最大流動距離xは150cmであった。被覆組成物注入完了0.1秒後に再型締めを開始し、1秒間かけて10tfまで型締めし、60秒間保持した後に金型を開いて、型内被覆成形体を取り出した。成形体には全面に厚さ約50μmの硬化した被膜が形成されていた。
得られた型内被覆成形体について、被膜の硬化状態、コート性不良の有無、被膜の付着性等を、上記に記載の方法で評価した。結果を表4に示す。
Figure 2005074896
Figure 2005074896
(実施例11及び実施例12)
被覆組成物注入装置が付属した型締め能力850tfの型内被覆成形用トグル式射出成形機に、縦450mm、横650mm、深さ10mm、厚さ3mmの箱形状の製品が得られるシェアエッジ構造の金型を取り付け、まず、初期開き量として5mm金型を開いた状態で金型キャビティに280℃に溶融されたポリカーボネート樹脂(ユーピロンML300、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)を射出し、射出完了すると同時に金型を閉じ、更に型締め力を500tfまで上昇させた。この時の金型温度は95℃であった。
キャビティに充填したポリカーボネート樹脂は、型締め力をかけた状態で30秒間保持し、表面が被覆組成物の流動に耐えうる程度まで固化させた。
次いで、この金型を1mm開き、表5に記載の各配合で調製した型内被覆組成物の実施例11及び実施例12を各々9.5cc注入した。被覆組成物の注入に要した時間は、1.0秒であった。また、被覆組成物のキャビティ内での最大流動距離xは55cmであった。被覆組成物注入完了0.1秒後に再型締めを開始し、1秒間かけて10tfまで型締めし、60秒間保持した後に金型を開いて、型内被覆成形体を取り出した。成形体には全面に厚さ約30μmの硬化した塗膜が形成されていた。
得られた型内被覆成形体について、被膜の硬化状態、コート性不良の有無、被膜の付着性等を、上記に記載の方法で評価した。結果を表6に示す。
Figure 2005074896
・TPGDA(トリプロピレングリコールジアクリレート)(b)成分に対応。ポリカーボネート樹脂を膨潤も溶解もしないモノマー。
Figure 2005074896
本発明の実施例に係る金型内被覆成形装置の全体構成図である。
符号の説明
10 型締め装置
11 固定盤
12 可動盤
13 型締めシリンダ
14 タイロッド
15 型締め用サーボバルブ
16 ストロークセンサ
17 型開量センサ
18 型締め力センサ
20 射出装置
21 スクリュー
22 バレル
23 油圧モータ
24 射出シリンダ
25 ホッパ
26 ノズル
27 射出用サーボバルブ
30 制御装置
31 成形装置制御部
32 型締め条件設定部
33 型締め制御部
34 変化パターン記憶部
35 注入機制御部
38 射出制御部
50 金型装置
51 固定金型
52 可動金型
53 金型キャビティ
54 被覆組成物圧力センサ
55 被覆組成物(塗料)注入機
100 型内被覆成形装置

Claims (4)

  1. 射出成形法、射出圧縮成形法あるいは射出プレス成形法において、固定金型部と可動金型部からなる金型を型締めする工程と、熱可塑性透明樹脂をキャビティ内に射出し、成形する工程と、熱可塑性透明樹脂を冷却する工程と、型締め力を低減あるいは金型をわずかに開く工程と、キャビティ内へ型内被覆組成物を注入する工程と、再度型締めする工程と、注入した型内被覆組成物を硬化させる工程と、型内被覆組成物が硬化した後に成形体を金型から取り出すことにより製造される型内被覆透明成形体において、該型内被覆組成物が
    (a)少なくとも1分子内に2個以上8個以下の(メタ)アクリロイル基を持つウレタンオリゴマー、
    (b)1分子内に2個のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、
    (c)1分子内に3個以上のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、
    (d)有機過酸化物重合開始剤とを含有してなり、
    前記ウレタンオリゴマー(a)とモノマー(b)、モノマー(c)との質量割合が、
    (a)/{(b)+(c)}=10/90〜70/30であり、
    前記モノマー(b)とモノマー(c)との質量割合が、
    (b)/(c)=5/95〜95/5であり、
    前記有機過酸化物重合開始剤(d)の質量割合が、
    (d)/{(a)+(b)+(c)}=0.1/100〜5/100
    であることを特徴とする型内被覆透明成形体。
  2. 前記モノマー(b)、モノマー(c)の少なくとも1種類が、前記熱可塑性透明樹脂を膨潤又は溶解する請求項1に記載の型内被覆透明成形体。
  3. キャビティ内へ注入する前記型内被覆組成物の粘度が、20℃において70〜10,000mPa・sの範囲であり、該型内被覆組成物のキャビティ内での最大流動距離x(cm)とキャビティ内の温度におけるゲル化時間y(sec)との関係が、下記の(1)式を満足する請求項1又は2に記載の型内被覆透明成形体;
    0.1x+10≧y≧0.02x+0.5 (1)
    (式中、xの定数項、0.1や0.02は(sec/cm)の単位を持つ)。
  4. 前記熱可塑性透明樹脂がポリカーボネート樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の型内被覆透明成形体。

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