JP2005072242A - キャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】比誘電率が大きく電極との接着力が大きいキャパシタを得ること。
【解決手段】2つの導体層間の絶縁層が、少なくと一方の導体層に接した樹脂ポストと、導体層に接した金属酸化物を含有することを特徴とするキャパシタ、もしくは、2つの導体層間の絶縁層が、両方の導体層に接した金属酸化物ポストと、導体層に接した樹脂を含有することを特徴とするキャパシタ。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子部品、回路部材、部品内蔵型基板やモジュールの製造に用いることができるキャパシタに関するものである。
高密度実装などに用いられる部品内蔵基板の技術としては、LTCC(Low temperature cofired ceramics)などのセラミックス配線基板を用いるものもあるが、樹脂を最終加工後の構成材料として用いるものとしては、樹脂と銅箔やメッキ銅をラミネートした樹脂基板を用いるものがある。
樹脂材料を用いて作製される部品内蔵基板やモジュールのキャパシタ用の層間絶縁材料としては、ビルドアップ用のエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂や、積層板を形成するガラスなどの繊維や紙などで強化されたビルドアップ用のエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂からなるものがある。またこれらの樹脂にシリカなどの無機粒子を分散したものも用いられている。この他にもアラミドなどの樹脂フィルムが用られる場合もある。キャパシタに大きな容量を必要とする場合は、層間材料として誘電率が大きなものが求められる。このような場合には、高誘電率の無機粒子を樹脂に分散し液状、ペースト状にしたものを塗布、硬化したものを用いる技術がある(特許文献1、2参照)。
特開平5−57852号公報(特許請求の範囲) 特許第2738590号公報(特許請求の範囲)
層間絶縁材料に樹脂材料を用いた場合、得られる比誘電率はせいぜい10程度と非常に低い。樹脂材料に無機粒子を分散させると比誘電率を100程度までは大きくすることは可能であるが、このような比誘電率を得ようとすると無機粒子の含有率が八十数体積パーセントと高くなる。このような場合、電極である導体層と層間絶縁材料間の接着力が著しく低下し、電極である導体層との一様な電気的接合が得られなくなり、実用に供さなくなる。
逆に電極である導体層と層間絶縁材料間の大きな接着力を確保しようとすると、無機粒子の含有量せいぜい70〜80体積パーセントとなり、得られる比誘電率は数十程度小さいものとなり、このような材料を用いてキャパシタを形成しようとする場合、例えば数nF/cm2以上となるようなう容量密度が大きなものを得ることが非常に困難である。
層間絶縁層構成要素として、金属酸化物を用いることで、比誘電率が大きくなり、電極間に誘電体層として、容量が大きいキャパシタを形成することができる。また、もう一つの構成要素として樹脂ポストを用いることで、電極と層間絶縁層の接着力が大きいものを得ることができる。
すなわち本発明は、2つの導体層間の絶縁層が、少なくとも導体層に密着した樹脂ポストと、導体層に接した金属酸化物を含有することを特徴とするキャパシタ、もしくは、2つの導体層間の絶縁層が、両方の導体層に接した金属酸化物ポストと、導体層に接した樹脂を含有することを特徴とするキャパシタ。
層間絶縁層構成要素として、金属酸化物と樹脂ポストを組み合わせて用いたので、樹脂のみや樹脂に無機物の粒子を分散させたものを用いた場合と異なり、無機物単独に近い大きい比誘電率を有する層間絶縁膜とすることができ、樹脂のみや樹脂に無機物の粒子を分散させたものを用いた場合には得ることができない10nF/cm2を越える大容量のキャパシタが得られる。また、樹脂ポストの存在により電極である導体層と層間絶縁層との接着力を大きいものとすることができるため、無機物を単独で用いた場合には得ることができない信頼性の高いキャパシタが得られる。
本発明の樹脂ポストは、1つのポストが図1に示すようにキャパシタを構成する2つの導体層1の両方に接していても良いし、図2に示すように1つの導体層1にのみに接している構造でも良い。また、樹脂ポストの体積や断面積は、必要に応じて、必要な値を取ることができる。例えば層間絶縁層全体として大きな比誘電率が必要な場合は、層間絶縁層に樹脂ポストの占める体積比を小さくすることが好ましい場合が多く、電極である導体層との層間絶縁層の間の接着力に大きなものを必要とする場合は、樹脂ポストの断面積比を大きくすることが好ましい場合が多い。樹脂ポストの占める体積パーセントが5以上95以下であることが好ましい。樹脂ポストの占める体積パーセントが5未満になると電極である導体層と層間絶縁層との接着力が小さくなりすぎ、両層間に一様な電気的接合が得られなくなり実用に供さなくなる。樹脂ポストの占める体積パーセントが95より大きくなると誘電率があまり大きくすることができず、本発明の意義が失われる。
また、大きな誘電率を得るためには金属酸化物が電極である導体層に接していることが重要である。
本発明の樹脂ポストを形成方法する方法は特に限定されないが、大きく分けて以下のような2つの方法により形成することができる。
1つの方法には、電極上に樹脂ポストを形成した後に、金属酸化物を形成するというものがある。このような方法には、例えば次のような手段を用いることができる。電極に用いる銅などの導体材料の上に感光性の樹脂層を形成し、フォトマスクを通して目的の部分を感光させ、現像し、必要な部分のみを残し、その後、樹脂を硬化させて樹脂ポストを得ることができる。また、電極に用いる銅などの導体材料の上にポスト形成用の樹脂を塗布し、その上にフォトレジスト層を形成し、フォトマスクを通してフォトレジストの目的の部分を感光させ、現像し、フォトレジストの必要な部分のみを残す。次に、リアクティブ・イオン・エッチングなどの手法により、ポスト形成用の樹脂のエッチングを行い、樹脂ポストを形成する。
本発明の金属酸化物の形成方法には、溶媒中に分散した金属酸化物微粒子を電気泳動により電極金属上のみ堆積させる方法、金属酸化物微粒子エアロゾルを高速で電極金属上に吹き付け堆積させる方法、スパッタリングやCVDなどの気相堆積方法などがあるが、これらに限定されるものではない。また、波長が1GHz〜数百GHzマイクロ波やミリ波を照射する方法を用いることで、金属酸化物を微粒子として堆積させた場合に、粒子間の結合を強固にするもしくは焼結させることができたり、気相体積法などで非晶質や微結晶膜として金属酸化物を堆積させた場合に結晶化やその促進を行うことができる。
樹脂に金属酸化物粒子を分散させたペーストを電極である2つの導体層間に形成、硬化させることで作製したキャパシタに、波長が1GHz〜数百GHzマイクロ波やミリ波の照射を行うことで、含まれる金属酸化物粒子間の結合が強化されたり、焼結が進んだりすることで、電極に密着する樹脂分が樹脂ポストとなり、金属酸化物多結晶が電極である導体層に接するという構造を作ることも可能である。本発明で用いる波長が1GHz〜数百GHzマイクロ波やミリ波の照射の技術には必要に応じて加熱や加圧を行うことで、粒子間の結合強化や焼結の進展を行わせる効果が得られる場合もある。
もう1つの方法としては、金属酸化物を形成した後に、樹脂ポストを形成するというものがある。このような方法には、例えば次のような手段を用いることができる。金属酸化物の焼結体や単結晶のシートをまず作製し、それに樹脂ポストを埋め込む穴をあける。次に、その穴を樹脂で埋め、樹脂を硬化させる際に電極と接着する。
金属酸化物の焼結体の作製は、原料粉末をポリビニルアルコールなどのバインダー樹脂、有機溶剤もしくは水を混合して、スラリーを作製し、ドクターブレード法などでシート化し、乾燥させ、電気炉などで数百℃から千数百℃で焼成することにより、バインダー樹脂を分解、除去し、無機フィラーを焼結させ、無機成分のみからなる焼結体を得る。焼成温度や雰囲気は成分や原料粉末の粒径に合わせて最適な条件を選択することができる。
シートへの穴開けは、焼成前のグリーンシートの状態で行っても良いし、焼成後の焼結体に行っても良い。グリーンシートへの穴開けドリル切削加工やレーザー加工などにより行うことができる。焼成後に行う場合は、その上にフォトレジスト層を形成し、フォトマスクを通してフォトレジストの目的の部分を感光させ、現像し、フォトレジストの必要な部分のみを残す。その後、酸溶液などを用いて、フォトレジスト層が取り除かれている部分下に焼結体のエッチングを行い、穴を開ける。
穴を樹脂で埋める方法は、ディスペンサーなどを用いて穴の部分のみに樹脂を供給してもよいし、全面に塗布した後に、不要部分を取り除いても良い。
樹脂ポストと無機物が分離した構造としたため、樹脂に無機物微粒子を分散した系の場合のように樹脂選択に無機粒子の分散性が良いものしか使えないというような制限もなく、樹脂選択の幅が広がり、設計できる物性値の範囲を広くすることができる。
さらに別の方法としては、金属酸化物微粒子エアロゾルを高速で吹き付ける際に、吹きつけ用のノズルと基板の間にマスクを置き、これを通して成膜を行うことで、金属酸化物膜のパターン化を行うことができる。マスクのデザインにより、金属酸化物膜を基板に垂直方向に貫通穴が開いた形状に形成したり、金属酸化物膜を逆にポスト状に形成することもできる。このようにして作製して金属酸化物膜の穴を前記と同様の方法で樹脂で埋めることにより本発明が目的する構造のキャパシタを得ることができる。
金属酸化物をポスト状に形成し、その間を樹脂が埋めるという構造の絶縁層を電極間に用いたキャパシタを形成する場合は、金属酸化物ポストが2つの電極の間をつなぐように両方の電極に接する構造にすることが必要である(例えば図1)。金属酸化物ポストが2つの電極の間をつなぐような構造になっていない場合は、すなわち電極間の絶縁層が金属酸化物と樹脂の直列構造になってしまい、金属酸化物の有する大きい誘電率が絶縁層の誘電率反映されず、キャパシタの静電容量が小さなものになってしまう。金属酸化物ポストを金属箔などの電極上に形成し、その後に、その間を埋めるように樹脂層を形成するという行程の場合、金属酸化物ポストを形成した段階で、金属酸化物の結晶化や焼結の進展のために行う加熱処理の温度を、樹脂の耐熱の制限を受けない高温にすることができる。例えば金属酸化物にチタン酸バリウムを用いた場合、1200〜1300℃で加熱処理を行うことで、チタン酸バリウムの焼結体と同程度の1000を超えるような比誘電率を得ることができる。
樹脂ポストを形成する材料としては、構成するキャパシタの目標性能や目標コストに合わせて、樹脂材料の中から幅広く選択することができる。
層間絶縁層の特性として低誘電正接を必要とする場合は、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー、ポリスチレン、ポリエチレン、PTFEなどのフッ素系樹脂、フェノール、シロキサン、ポリイミド、アクリル、シアネート、ベンゾシクロブテンなどの樹脂を選ぶこことができ、耐熱性を必要とする場合は、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン樹脂)、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、フッソ系樹脂、フェノール系樹脂などの樹脂を選ぶことができる。さらに、樹脂に感光剤を添加することで、感光性機能を付与することができ、これによりフォトリソグラフィーを用いることでパターン加工ができるようになり、プロセスが簡便化できるので好ましい。
本発明でも用いられる金属酸化物としては、誘電率を大きくできることからペロブスカイト型もしくはパイロクロア型結晶構造を有するもの、もしくはこれらの混合物を用いることが好ましい。これらのものとしては、チタン酸バリウム系、チタン酸ジルコン酸バリウム系、チタン酸ストロンチウム系、チタン酸カルシウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系、チタン酸バリウムネオジミウム系、チタン酸バリウム錫系、マグネシウムニオブ酸バリウム系、マグネシウムタンタル酸バリウム系、チタン酸鉛系、ジルコン酸鉛系、チタン酸ジルコン酸鉛系、ニオブ酸鉛系、マグネシウムニオブ酸鉛系、ニッケルニオブ酸鉛系、タングステン酸鉛系、タングステン酸カルシウム系、マグネシウムタングステン酸鉛系などを用いることができる。ペロブスカイト型もしくはパイロクロア型結晶構造を以外の金属酸化物として、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、ジルコニア、酸化タンタルなども用いることができる。
本発明のキャパシタを基板内蔵キャパシタとして用いる場合は、例えば以下のような手法を用いることができる。電極金属箔上に未硬化または半硬化状態の樹脂ポストと金属酸化物が形成された状態のものを、樹脂ポストと金属酸化物からなる層とコア基板やその他の層の金属層面と重ね熱プレスなどにより積層することで、基板内蔵キャパシタを作製することができる。積層前に必要に応じて、樹脂ポストと金属酸化物からなる層にドリル切削加工やレーザー加工などによる穴開けを行うことができる。
本発明で用いられる電極となる導体層の材料としては、一般に回路形成用に用いられるものであれば特に制限無く使用することができる。好適に用いられるものとしては、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、ステンレスなどの金属箔、メッキ金属層、導電性ペーストなどが挙げられる。この中で特に好ましい金属は、銅または銅を含む合金である。銅箔の場合、公知の配線基板用の圧延箔、電解箔などが好ましく用いられる
〔樹脂ポスト付銅箔の作製方法〕
サイズ10cm×10cm、厚さ15μmの銅箔(三井金属鉱山(株)製FQ−VLP)を取り扱いの利便性を図るため、粗化面が上になるようにガラス基板上に粘着テープで貼り付けた。この上に樹脂ポスト形成のためにスピンコートでポジ型感光性ポリイミド(東レ(株)製)をワニスを塗布し、フォトマスクを用いて、所望の部分のみを露光し、現像した。これを窒素中320℃で1時間硬化させた。ポストの形状は該円柱で、外径は50μm、高さ2μmであった。樹脂ポストは格子状に林立するように配置し、その間隔a(図3)は100μmであった。
実施例1
樹脂ポスト付銅箔の上にスパッタリング法を用いてチタン酸バリウムを厚さ6μmに成膜した。用いたターゲットはBaTiO3、スパッタリングガスはアルゴンと酸素の混合ガスで、混合比はAr/O2=95/5で、成膜時の圧力は0.3Paであった。スパッタリング装置には日本真空技術(株)製SH−450を用いた。
このようにして作製した試料を専用炉内で温度が300℃になるように制御しながら28GHzのミリ波を1時間照射した。
次にアルミニウム電極を蒸着法により形成し、1MHzにおける誘電特性をインピーダンスアナライザ(アジレントテクノロジー(株)製4294A)を用いて、JIS K6911に準じて測定した。測定用電極は直径10mmの円形パターン、ガード電極は内径11.5mmのリング状パターン、とした。誘電体組成物を測定条件である25℃、湿度60%RHに24hr放置した後に測定を行った。静電容量が44nF/cm2、比誘電率が300、誘電正接が0.5%であった。
実施例2
チタン酸バリウムの変わりに、SrTiO3ターゲットを用いてチタン酸ストロンチウムを作製して、用いた以外は実施例1と同様にして試料を作製し、誘電特性を調べた。静電容量が15nF/cm2、比誘電率が100、誘電正接が0.3%であった。
実施例3
樹脂ポスト付銅箔へのチタン酸バリウムの堆積行うのに、エアロゾルの吹きつけ法を用いた以外は実施例1と同様にして試料を作製し、誘電特性を調べた。エアロゾルの吹きつけは以下のように行った。エアロゾル吹き付け装置を用いて平均粒径0.5μmのチタン酸バリウムからなるエアロゾルを速度500m/sで吹き付け堆積させた。用いたエアロゾル吹き付け装置は、エアロゾルチャンバーと成膜チャンバーからなる。エアロゾルチャンバー内では、原料微粒子を振動、攪拌によりガスと混合し、エアロゾルを作製する。エアロゾルチャンバーと搬送チューブで接続された成膜チャンバーは、真空ポンプとオリフィスバルブにより内部の圧力を大気圧から10Paまで制御できるようになっている。エアロゾルチャンバーと成膜チャンバー間の圧力差によりエアロゾルは成膜チャンバーに導かれ、吹き出し口に対向した基板上に微粒子が高速で吹き付けられ膜が堆積する。チタン酸バリウムの膜厚は6μmであった。誘電特性は、静電容量が47nF/cm2、比誘電率が320、誘電正接が0.5%であった。
実施例4
チタン酸バリウムの変わりに、チタン酸ストロンチウムの粒子からなるエアロゾルを用いた以外は、実施例1と同様にして試料を作製し、誘電特性を調べた。静電容量が16nF/cm2、比誘電率が110、誘電正接が0.3%であった。
実施例5
樹脂ポスト付銅箔の上に、スピンコート法でチタン酸バリウム−エポキシ樹脂ペースト塗布し、オーブンを用いて120℃、10分間の乾燥の後、175℃、1時間の熱処理を加え、硬化させた。チタン酸バリウムの膜厚は6μmであった。
このようにして作製した試料を窒素中でミリ波焼結炉内で温度が250℃になるように制御しながら28GHzのミリ波を15分間照射した。用いたミリ波焼結炉は、ジャイラトロン発振管により発生させた28GHzのミリ波を導波管を用いて、焼結チャンバーに導入し、試料にミリ波を照射する。誘電特性は、静電容量が22nF/cm2、比誘電率が150、誘電正接が0.9%であった。
試料の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、樹脂、無機粒子の一部が銅箔に接していること、無機粒子の一部が連続した多結晶体となっていることが確認できた。
〔チタン酸バリウム−エポキシ樹脂ペーストの作製方法〕
チタン酸バリウムフィラー(堺化学工業(株)製、BT−05、平均粒径:0.5μm)5328重量部、チタン酸バリウムフィラー(Cabot Corp.製、K−Plus16、平均粒径:0.06μm)1872重量部、γ−ブチロラクトン 928重量部、分散剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、BYK−W9010)72重量部をホモジナイザーを用いて、氷冷下で1時間、混合分散し、分散液を得た。エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、”フェノライト”EPPN−502H)400重量部、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製、TD−2131)400重量部、γ−ブチロラクトン 1000重量部を混合し、樹脂溶液を得た。次に攪拌機を備えた容器内に、分散液を88重量部を仕込み、樹脂溶液を7重量部とγ−ブチロラクトン5重量部を徐々に加えて、レットダウン法を用いて混合したのち、さらに、ボールミルで1時間撹拌して、ペースト組成物を得た。このとき、無機フィラーと樹脂の合計量を100体積%としたときの無機フィラー含有量は約79体積%に調整した。
実施例6
アセトン1Lに20mgのヨウ素を添加したものに、平均粒子径0.1μmのチタン酸バリウム粉末2.5gを加え、超音波洗浄器を用いて攪拌を行い懸濁液を得た。この懸濁液に樹脂ポスト付銅箔が負の電位に、白金板が正の電位となるように間隔2cmで対向させて浸し、これらの間に400Vを10分間印加した。樹脂ポスト付銅箔を懸濁液から取り出し、乾燥させた。これに実施例1と同様にして、ミリ波照射を行った後、誘電特性を評価したところ、静電容量が32nF/cm2、比誘電率が220、誘電正接が0.2%であった。
実施例7
5cm×5cm、厚さ15μmの銅箔(三井金属鉱山(株)製FQ−VLP)を取り扱いの利便性を図るため、銅箔の光沢面が上になるようにステンレス板上に粘着テープで貼り付けた。これに、金属酸化物のポストを形成するマスクを通して行う以外は、実施例3と同様にして厚さ5μmチタン酸バリウムエアロゾルの拭きつけを行った。この結果、銅箔上には直径100μmのチタン酸バリウムポストが得られた。チタン酸バリウムポストは格子状に林立するように配置し、その間隔a(図3)は200μmであった。
次にこの膜をアルゴンガス中1200℃で1時間、熱処理を行った。冷却後、この膜の上にスピンコートでポジ型感光性ポリイミド(東レ(株)製)のワニスを塗布した。その後、樹脂ポスト上のポリイミドのみを取り除くようにフォトマスクを通して露光させ、現像し、120℃、5分間プリベイクを行った。
基板に用いたのと同じ銅箔を用いて、銅箔の粗化面がチタン酸バリウム/ポリイミド面に接するように重ね、20×106Paの圧力で、280℃、15分の熱プレスを行った。その後更に、オーブン中で280℃、1時間のポストベイクを行った。誘電特性を評価したところ、静電容量が106nF/cm2、比誘電率が600、誘電正接が1%であった。
実施例8
チタン酸バリウムの変わりに、チタン酸ストロンチウムの粒子からなるエアロゾルを用いた以外は、実施例7と同様にして試料を作製し、誘電特性を調べた。静電容量が32nF/cm2、比誘電率が180、誘電正接が0.3%であった。
比較例1
サイズ10cm×10cm、厚さ15μmの銅箔(三井金属鉱山(株)製FQ−VLP)を取り扱いの利便性を図るため、銅箔の粗化面が上になるようにガラス基板上に粘着テープで貼り付けた。この上にスピンコート法で実施例5で用いたチタン酸バリウム−エポキシ樹脂ペースト塗布し、オーブンを用いて120℃、10分間の乾燥の後、175℃、1時間の熱処理を加え、硬化させた。チタン酸バリウムの膜厚は12μmであった。誘電特性は、静電容量が7.3nF/cm2、比誘電率が100、誘電正接が2.2%であった。
本発明の1つの態様を示すキャパシタの断面模式図。 本発明の別の態様を示す(樹脂ポストが1つの導体層のみに接している構造)キャパシタの断面模式図。 図1のXX’面における断面図。
符号の説明
1導体層
2金属酸化物
3樹脂
4概円筒状樹脂ポストもしくは金属酸化物ポストの円筒中心間の距離

Claims (5)

  1. 2つの導体層間の絶縁層が、少なくと一方の導体層に接した樹脂ポストと、導体層に接した金属酸化物を含有することを特徴とするキャパシタ。
  2. 2つの導体層間の絶縁層が、両方の導体層に接した金属酸化物ポストと、導体層に接した樹脂を含有することを特徴とするキャパシタ。
  3. 金属酸化物が連続した多結晶体層であることを特徴とする請求項1または2記載のキャパシタ。
  4. 金属酸化物がペロブスカイト型および/またはパイロクロア型結晶構造を有することを特徴とする請求項1または2記載のキャパシタ。
  5. 樹脂ポストが感光性樹脂を含むことを特徴とする請求項1または2記載のキャパシタ。
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WO2024106198A1 (ja) * 2022-11-15 2024-05-23 味の素株式会社 プリント配線板及びその製造方法

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