JP2005071856A - 熱応動スイッチ - Google Patents

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Makito Takigawa
眞喜人 瀧川
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Abstract

【課題】 一旦接点間の導通状態が遮断されると電力供給を必要とすることなくその遮断状態を確実に自己保持できる熱応動スイッチを提供すること。
【解決手段】 ハウジング1の収納室1a内部に、固定接点4a,5aと、これら固定接点4a,5aとそれぞれ接離可能な可動接点10,11を備えた反転板バネ9と、反転板バネ9の下面側に配置される第1のバイメタル片12と、反転板バネ9の上面側に配置される第2のバイメタル片13とを備え、所定の反転温度を超えたときに反転した第2のバイメタル片13で反転板バネ9を押圧し反転させることで、可動接点10,11を固定接点4a,5aから離間させ、所定の復帰温度以下のときに復帰した第1のバイメタル片12で反転板バネ9を押圧し復帰させることで、可動接点10,11を固定接点4a,5aに接触させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電池パックのバッテリ装置における異常発熱を検知して発熱を抑えるサーマルプロテクタ等として用いて好適な熱応動スイッチに関するものである。
従来より、この種の熱応動スイッチの一例として、一方の端子に接続された固定接点と、他方の端子に順次直列接続された発熱抵抗体および可動接点と、発熱抵抗体に近接して配置された主バイメタルと、発熱抵抗体に並列に接続された電流バイパス手段と、一方の端子と他方の端子との間に接続されたヒーターブロックとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。主バイメタルは可動接点と連動して動作し、この主バイメタルは所定温度まで加熱されたときに反転し、通常の使用状態に冷却されたときに復帰するように構成されている。また、バイパス手段は副バイメタルを有し、この副バイメタルは主バイメタルの反転温度よりも低い所定の温度まで加熱されたときに変位し、それに伴って発熱抵抗体と電気的に並列接続するように構成されている。
このように構成された熱応動スイッチにおいて、周囲温度が所定温度以下のとき、主バイメタルによって可動接点が固定接点に押し付けられているので、この熱応動スイッチはスイッチオン状態に保たれている。そして、何らかの異常により両端子間に過電流が流れたときに、発熱抵抗体が発熱して主バイメタルを反転動作させるため、可動接点が固定接点から離間して両端子間の導通が遮断され、熱応動スイッチはスイッチオフ状態に切り替わる。このとき、一方の端子と他方の端子との間に接続されたヒーターブロックに一定の電流が流れて発熱を開始し、この発熱によって主バイメタルが熱せられることで、この主バイメタルが通常の使用状態に冷却されて再びスイッチオン状態に復帰してしまうことを防止している。なお、副バイメタルは、発熱抵抗体に定格電流が流れているときに周囲温度が上昇して主バイメタルが反転してしまうことを防止するために、発熱抵抗体に流れる電流をバイパスしてこの発熱抵抗体の発熱を抑制する補助部材である。
特開平5−282977号公報(第3−7頁、第1図)
ところで、前述した従来の熱応動スイッチでは、一旦両端子間の導通を遮断したならばその遮断状態を自己保持することが可能であるものの、導通を遮断した後に両接点の離間状態を保持するのにヒーターブロックへの常時通電が必要となるため、用途によっては不都合を生じることがある。すなわち、このような熱応動スイッチを例えば電池パック等のバッテリ装置に直列に接続し、そのバッテリ装置の充電時におけるサーマルプロテクタとして機能させる場合、バッテリ装置を充電装置等から取り外してしまうとヒーターブロックへの通電が停止して熱応動スイッチの接点が再びスイッチオン状態となってしまうため、異常発熱の原因が解消されないうちにこのバッテリ装置を充電装置に誤って装着してしまうと、再び異常発熱が繰り返されてバッテリ装置が損傷してしまうおそれがあった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、一旦接点間の導通状態が遮断されると通常の使用状態に冷却されたとしても電力供給を必要とせずにその遮断状態を確実に自己保持できる熱応動スイッチを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明による熱応動スイッチでは、内部に収納室を有するハウジングと、前記収納室の内底面に配設された固定接点と、この固定接点に接離可能な可動接点を有する反転板バネと、該反転板バネの一面側に配置され、第1の反転温度で反転し、第1の復帰温度で復帰する第1の熱応動片と、前記反転板バネの他面側に配置され、前記第1の反転温度よりも高い第2の反転温度で反転し、前記第1の復帰温度よりも高い第2の復帰温度で復帰する第2の熱応動片とを備え、前記第1および第2の熱応動片がいずれも反転動作した際に、前記反転板バネが前記第2の熱応動片で押圧されて反転することにより、前記可動接点が前記固定接点から離間すると共に、前記第1および第2の熱応動片がいずれも復帰動作した際に、前記反転板バネが前記第1の熱応動片で押圧されて復帰することにより、前記可動接点が前記固定接点に接触するように構成した。
このように構成された熱応動スイッチによれば、固定接点に接離可能な可動接点を有する反転板バネを反転および復帰させる駆動源として、反転から復帰までの動作温度範囲が異なる2個の熱応動片を用い、より高い反転温度を有する第2の熱応動片の反転動作で両接点間の導通が遮断し、この第2の熱応動片よりも低い復帰温度を有する第1の熱応動片の復帰動作で両接点間の導通が復帰するように反転板バネを駆動させるので、この反転板バネの反転動作と復帰動作間の動作温度範囲を広く設定することが可能となり、これによって、両接点間の導通を遮断するための所望の温度を確保しつつ、両接点間の導通を復帰させるための温度を通常の使用温度よりも十分に低温側にシフトさせて設定することができる。それ故、通常の使用状態において電力供給を必要とせずに両接点間の遮断状態を確実に自己保持することができる。
また、上記の構成において、前記反転板バネを介して相対向する前記収納室の内壁面に、前記第1および第2の熱応動片の周縁部に位置する突部をそれぞれ形成し、これら突部の先端部が前記第1の熱応動片および前記第2の熱応動片の動作時における支持部となるように構成することが好ましく、このような構成を採用すると、第1の熱応動片と第2の熱応動片が復帰動作および反転動作する際に、各熱応動片の周縁部の支持高さが突部によって嵩上げされるので、各熱応動片の反転板バネに対する押込み量を大きく設定して該反転板バネを確実に動作させることができ、信頼性に優れた熱応動スイッチを実現できる。
また、上記の構成において、前記収納室の天井面に突起を形成すると共に、前記第2の熱応動片に該突起が挿通可能な貫通孔を形成し、該貫通孔から突出した前記突起が復帰状態の前記反転板バネを付勢するように構成することが好ましく、このような構成を採用すると、突起によって復帰状態の反転板バネを付勢することで、この反転板バネに設けられた可動接点を収納室の内底面に配設された固定接点に弾性付勢させることができるので、両接点を安定した状態で接触させることができ、さらに信頼性に優れた熱応動スイッチを実現できる。
また、上記の構成において、前記ハウジングに該ハウジングの外部から前記収納室の内部に達する挿通孔を形成すると共に、該挿通孔にプッシュロッドをスライド可能に支持し、外部から前記プッシュロッドの一端部を押圧することにより、該プッシュロッドの他端部が前記第1の熱応動片を押圧するように構成すると、第1の熱応動片を第1の復帰温度まで冷却しなくとも、ハウジングの外部からプッシュロッドを押圧して第1のメタル片を強制的に復帰方向へ変位させることにより、反転板バネを復帰させて固定接点と可動接点間の導通を復帰状態にリセットすることができるので、操作性に優れた熱応動スイッチを実現することができる。
固定接点に接離可能な可動接点を有する反転板バネを反転および復帰させる駆動源として、反転から復帰までの動作温度範囲が異なる2個の熱応動片を用い、より高い反転温度を有する第2の熱応動片の反転動作で両接点間の導通が遮断し、この第2の熱応動片よりも低い復帰温度を有する第1の熱応動片の復帰動作で両接点間の導通が復帰するように反転板バネを駆動させるので、この反転板バネの反転動作と復帰動作間の動作温度範囲を広く設定することが可能となり、これによって、両接点間の導通を遮断するための所望の温度を確保しつつ、両接点間の導通を復帰させるための温度を通常の使用温度よりも十分に低温側にシフトさせて設定することができる。それ故、通常の使用状態において電力供給を必要とせずに両接点間の遮断状態を確実に自己保持することができ、汎用性の高い熱応動スイッチを実現できる。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の第1の実施形態例に係る熱応動スイッチの初期状態を示す断面図、図2は該熱応動スイッチの分解斜視図、図3は図1に示す第1の熱応動片が反転動作した状態を示す断面図、図4は図3に示す第2の熱応動片が反転動作した状態を示す断面図、図5は図4に示す第2の熱応動片が復帰動作した状態を示す断面図である。
図1と図2において、符号1は熱応動スイッチの外殻を形成するハウジングであり、このハウジング1は合成樹脂製の下ケース2と上ケース3とを接合・一体化して構成されている。ハウジング1は箱形形状の外観を呈しており、その内部に各ケース2,3をくり貫くように細長形状の収納室1aが形成されている。下ケース2には固定接点4aを有する端子4と固定接点5aを有する端子5とが長手方向(X−X方向)の両側壁面から突出するように一体成形されており、これら固定接点4aと固定接点5aは収納室1aの内底面にX−X方向に所定間隔を存して露出している。収納室1aは短手方向(Y−Y方向)に対向する内側壁面1bと、長手方向(X−X方向)に対向する内側壁面1cと、この内側壁面1cに段差を付けて内側壁面1bに連続する内側壁面1dとを有しており、これら内側壁面1b,1c,1dによって後述する反転板バネやバイメタル片が位置決めされるようになっている。また、収納室1aの内底面において、下ケース2には固定接点4a,5a間に位置する載置部6が一体形成されている。この載置部6は各固定接点4a,5aの上面よりもやや高い位置に載置面6aを有すると共に、この載置面6aの両端部に短手方向(Y−Y方向)に沿って延びる細長形状の突部6bを有している。一方、収納室1aの天井面において、上ケース3には前記両突部6bと対向する位置にそれぞれ突部7が一体形成されると共に、これら突部7の間に位置する円筒状の突起8が一体形成されている。
このように構成された収納室1aの内底面には上方へ凸状に湾曲した導電性の反転板バネ9が載置されている。この反転板バネ9の中央部には反転動作を確実に行わせるためのドーム状反転部9aが形成されており、反転板バネ9の両端部の下面には導電性の可動接点10,11がかしめ固定されている。これら可動接点10,11は前記固定接点4a,5aと接離可能であり、図1に示す初期状態においては、これら可動接点10,11が固定接点4a,5aにそれぞれ接触することにより両端子4,5間が導通状態となっている。なお、反転板バネ9の長手方向の両端縁が収納室1aの内側壁面1cによって位置決めされ、かつ、短手方向の両端縁が内側壁面1bによって位置決めされることで、この反転板バネ9は収納室1a内で前後左右方向への移動が規制されている。
反転板バネ9の下面と収納室1aの内底面との間には上方へ凸状に湾曲した第1のバイメタル片(第1の熱応動片)12が配置されており、この第1のバイメタル片12は、平面視矩形状の基部12aと、この基部12aの四隅から外方へ突出する延出部12bと、基部12aの中央部に位置して反転動作を確実に行わせるためのドーム状反転部12cとを有している。このように形成された第1のバイメタル片12は、基部12aの左右方向(X−X方向)の両端部が突部6bに載置された状態で保持されると共に、各延出部12bの先端縁が内側壁面1dに位置決めされ、かつ、基部12aの前後方向(Y−Y方向)の両端縁が内側壁面1bに位置決めされることにより、収納室1a内で前後左右方向の動きが規制されている。
一方、反転板バネ9の上面と収納室1aの天井面との間には上方へ凸状に湾曲した第2のバイメタル片(第2の熱応動片)13が配置されており、この第2のバイメタル片13は、平面視矩形状の基部13aと、この基部13aの四隅から外方へ突出する延出部13bと、基部13aの中央部に位置して反転動作を確実に行わせるためのドーム状反転部13cとを有している。そして、基部13aの左右方向(X−X方向)の両端部が反転板バネ9の上面に載置された状態で保持されているが、その際、基部13aの左右方向両端部が収納室1aの天井面に形成した突部7と対向するように設定されている。このように形成された第2のバイメタル片13は、各延出部13bの先端縁が内側壁面1dに位置決めされ、かつ、基部13aの前後方向(Y−Y方向)の両端縁が内側壁面1bに位置決めされることにより、収納室1a内で前後左右方向の動きが規制されている。さらに、この第2のバイメタル片13のドーム状反転部13cの中央部に貫通孔13dが形成されており、この貫通孔13dに収納室1aの天井面に形成された突起8が挿通し、貫通孔13dから突出した突起8が反転板バネ9の頂上部を付勢している。
前述した第1および第2のバイメタル片12,13は、熱膨張係数の異なる2枚の金属板(図示せず)を積層接合したものからなり、それぞれ所定温度を超えると図1に示す初期状態から反転動作し、所定温度以下に冷却されると再び初期状態に復帰動作するようになっている。本実施形態例においては、第1のバイメタル片12が反転動作する第1の反転温度を30℃とし、この反転状態から復帰動作する第1の復帰温度を0℃として設定してある。また、第2のバイメタル片13が反転動作する第2の反転温度を80℃とし、この反転状態から復帰動作する第2の復帰温度を50℃として設定してある。ここで、第2の反転温度(80℃)は両端子4,5間の導通を遮断する遮断温度に対応させて設定している。
次に、このように構成された熱応動スイッチの動作を図1および図3〜図5を用いて説明する。ここでは、熱応動スイッチを例えば複数の電池が直列接続されたバッテリ装置(図示せず)に直列に接続しておき、このバッテリ装置を図示せぬ充電装置に装着して充電する際のサーマルプロテクタとして機能させる場合について説明する。なお、このバッテリ装置の通常の使用状態(ノーマル状態)の温度を仮に15℃とする。
ノーマル状態の周囲環境下に置かれた初期状態の熱応動スイッチにおいては、図1に示すように、反転板バネ9と第1および第2のバイメタル片12,13はいずれも上方へ凸状に湾曲した復帰状態で保持されており、反転板バネ9に設けられた可動端子10,11が固定接点4a,5aにそれぞれ当接しているので、この反転板バネ9を介して端子4と端子5とが導通されスイッチオン状態になっている。このような状態のバッテリ装置が充電装置に装着されると、このバッテリ装置には所定の電流が流れて充電が開始される。
そして、何らかの原因によってバッテリ装置が異常発熱して温度が第1の反転温度(30℃)を超えると、図3に示すように第1のバイメタル片12が反転動作し、下方へ凸状となった第1のバイメタル片12は突部6b間に位置する載置面6aに載置される。このとき、第1のバイメタル片12は反転板バネ9のドーム状反転部9aから離間する方向へ変位するため、反転板バネ9には何ら作動力が加わらず、反転板バネ9と第2のバイメタル片13は復帰状態を維持する。さらに、温度が上昇して第2の反転温度(80℃)を超えると、図4に示すように第2のバイメタル片13が突部7を支持面(支持部)として反転動作する。このとき、第2のバイメタル片13の変位によって反転板バネ9の頂上部が所定量だけ下方へ押圧されるため、反転板バネ9が下方へ凸状に湾曲した状態に反転動作する。その結果、反転板バネ9の両端部に設けられた可動接点10,11がそれぞれ固定接点4a,5aから上方に離間するため、端子4と端子5間の導通が遮断されてスイッチオフ状態となる。こうして、バッテリ装置への電流が遮断されて、このバッテリ装置を異常発熱から保護することができる。
熱応動スイッチがスイッチオフ状態になった後に、バッテリ装置への電流が遮断されると、第1および第2のバイメタル片12,13が冷却し始める。そして、第2の復帰温度(50℃)以下に低下すると、図5に示すように第2のバイメタル片13が上方へ凸状に湾曲した状態に復帰動作する。このとき、第2のバイメタル片13は反転板バネ9のドーム状反転部9aから離間する方向へ変位するため、反転板バネ9には何ら作動力が加わらず、反転板バネ9と第1のバイメタル片12は反転状態を維持する。さらに、温度が低下してノーマル状態(15℃)に戻ったとしても、このノーマル状態の温度は第1のバイメタル片12を復帰動作させる第1の復帰温度(0℃)よりも高い温度であるため、第1のバイメタル片12の反転状態が維持されて反転板バネ9も図5に示す反転状態を維持することになる。
なお、異常発熱の原因が解消された後に熱応動スイッチをスイッチオン状態にリセットする場合には、この熱応動スイッチを第1の復帰温度である0℃以下に冷却して第1のバイメタル片12を復帰動作させ、この第1のバイメタル片12の変位により反転板バネ9を上方に押圧して復帰させることで、図1に示すように可動接点10,11を固定接点4a,5aに当接させればよい。すなわち、一旦端子4,5間の導通が遮断されると、ノーマル状態において電力供給を必要とせずに両端子4,5間の遮断状態を確実に自己保持することができる。そして、このバッテリ装置を再度充電装置に装着したとしても、バッテリ装置にはもはや電流が流れることはないので、バッテリ装置の異常発熱が繰り返されてこのバッテリ装置が損傷してしまうことを確実に防止することができる。
このように本実施形態例に係る熱応動スイッチでは、固定接点4a,5aに接離可能な可動接点10,11を有する反転板バネ9を反転および復帰させる駆動源として、反転から復帰までの動作温度範囲が異なる第1および第2のバイメタル片12,13を用い、より高い反転温度(80℃)を有する第2のバイメタル片13の反転動作で両端子4,5間の導通が遮断し、この第2のバイメタル片13よりも低い復帰温度(0℃)を有する第1のバイメタル片12の復帰動作で両端子4,5間の導通が復帰するように反転板バネ9を駆動させるので、反転板バネ9の反転動作と復帰動作間の動作温度範囲を0℃〜80℃というように広く設定することが可能となり、これによって、両端子4,5間の導通を遮断するための所望の温度を確保しつつ、両端子4,5間の導通を復帰させるための温度を通常の使用温度よりも十分に低温側にシフトさせて設定することができる。それ故、ノーマル状態において電力供給を必要とせずに両端子4,5間の遮断状態を確実に自己保持することができ、汎用性の高い熱応動スイッチを実現することができる。
また、本実施形態例においては、第1のバイメタル片12と第2のバイメタル片13がそれぞれ復帰動作および反転動作する際に、第1および第2のバイメタル片12,13の基部12a,13aの支持高さを突部6b,7によってそれぞれ嵩上げしているので、第1および第2のバイメタル片12,13の反転板バネ9に対する押込み量を大きく設定することができ、その結果、反転板バネ9を確実に復帰および反転させて信頼性に優れた熱応動スイッチを実現できる。
また、本実施形態例においては、収納室1aの天井面に形成した突起8によって復帰状態の反転板バネ9を付勢し、この反転板バネ9に設けた可動接点10,11を固定接点4a,5aに弾性付勢するようにしたので、これら接点どうしを安定した状態で接触させることができ、さらに信頼性に優れた熱応動スイッチを実現できる。
図6は本発明の第2の実施形態例に係る熱応動スイッチの初期状態を示す断面図であり、図1〜図5に対応する部分には同一符号を付してある。
前述した第1の実施形態例においては、熱応動スイッチをスイッチオン状態へリセットするために第1のバイメタル片12を第1の復帰温度(0℃)以下に冷却する必要があったが、この第2の実施形態例においては、第1の復帰温度まで冷却することなく、ノーマル状態においても強制的にリセット操作できるように構成したものである。
すなわち、図6に示すように、下ケース2には載置面6aの中央部から下ケース2の下面に貫通する挿通孔14が形成されており、この挿通孔14は互いに連通する上部側の大径孔14aと下方側の小径孔14bとを有している。挿通孔14にはプッシュロッド15が挿通されており、このプッシュロッド15は下ケース2に対して上下方向にスライド可能に支持されている。プッシュロッド15は大径孔14aに嵌合する大径部15aと小径孔14bに嵌合する小径部15bとを有しており、大径部15aが小径孔14bの上端縁に当接することにより、プッシュロッド15のハウジング1からの抜け落ちが防止されている。また、小径部15bの下端部は下ケース2から下方へ突出しており、この小径部15bの下端部をハウジング1の外部から内方へ押圧することにより、大径部15aを収納室1a内に突出することができるようになっている。
このように構成された熱応動スイッチでは、異常発熱によって両接点4,5間の導通が一旦遮断された後にノーマル状態(図5参照)まで冷却された状態において、操作者がプッシュロッド15の下端部を押圧すると、プッシュロッド15の大径部15aが収納室1a内へ突出して反転状態にある第1のバイメタル片12の下面を上方へ押圧する。その結果、大径部15aが第1のバイメタル片12を強制的に復帰動作させ、この第1のバイメタル片12の変位により反転板バネ9が復帰させられるため、可動接点10,11と固定接点4a,5aとが接触して図6に示す初期状態にリセットされる。このように第2の実施形態例に係る熱応動スイッチは、第1のバイメタル片12を第1の復帰温度(0℃)まで冷却しなくとも、プッシュロッド15の押圧操作によって両端子4,5間の導通を復帰させてスイッチオン状態にリセットすることができるので、操作性に優れた熱応動スイッチを実現することができる。
なお、上記各実施形態例では、熱応動片として熱膨張係数の異なる2枚の金属板を積層接合した第1および第2のバイメタル片12,13を使用した場合について説明したが、これら第1および第2のバイメタル片12,13の積層接合構造に中間層として金属板を挟んで構成したトリメタル片を使用することも可能である。
また、第1および第2のバイメタル片12,13の反転温度および復帰温度は上記各実施形態例で例示した設定値に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
本発明の第1の実施形態例に係る熱応動スイッチの初期状態を示す断面図である。 該熱応動スイッチの分解斜視図である。 図1に示す第1の熱応動片が反転した状態を示す断面図である。 図3に示す第2の熱応動片が反転した状態を示す断面図である。 図4に示す第2の熱応動片が復帰した状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態例に係る熱応動スイッチの初期状態を示す断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
1a 収納室
2 下ケース
3 上ケース
4,5 端子
4a,5a 固定接点
6b,7 突部
8 突起
9 反転板バネ
10,11 可動接点
12 第1のバイメタル片(第1の熱応動片)
13 第2のバイメタル片(第2の熱応動片)
13d 貫通孔
14 挿通孔
15 プッシュロッド

Claims (4)

  1. 内部に収納室を有するハウジングと、前記収納室の内底面に配設された固定接点と、この固定接点に接離可能な可動接点を有する反転板バネと、該反転板バネの一面側に配置され、第1の反転温度で反転し、第1の復帰温度で復帰する第1の熱応動片と、前記反転板バネの他面側に配置され、前記第1の反転温度よりも高い第2の反転温度で反転し、前記第1の復帰温度よりも高い第2の復帰温度で復帰する第2の熱応動片とを備え、
    前記第1および第2の熱応動片がいずれも反転動作した際に、前記反転板バネが前記第2の熱応動片で押圧されて反転することにより、前記可動接点が前記固定接点から離間すると共に、前記第1および第2の熱応動片がいずれも復帰動作した際に、前記反転板バネが前記第1の熱応動片で押圧されて復帰することにより、前記可動接点が前記固定接点に接触するように構成したことを特徴とする熱応動スイッチ。
  2. 請求項1の記載において、前記反転板バネを介して相対向する前記収納室の内壁面に、前記第1および第2の熱応動片の周縁部に位置する突部をそれぞれ形成し、これら突部の先端部が前記第1の熱応動片および前記第2の熱応動片の動作時における支持部となるように構成したことを特徴とする熱応動スイッチ。
  3. 請求項1または2の記載において、前記収納室の天井面に突起を形成すると共に、前記第2の熱応動片に該突起が挿通可能な貫通孔を形成し、該貫通孔から突出した前記突起が復帰状態の前記反転板バネを付勢するように構成したことを特徴とする熱応動スイッチ。
  4. 請求項1〜3のいずれかの記載において、前記ハウジングに該ハウジングの外部から前記収納室の内部に達する挿通孔を形成すると共に、該挿通孔にプッシュロッドをスライド可能に支持し、外部から前記プッシュロッドの一端部を押圧することにより、該プッシュロッドの他端部が前記第1の熱応動片を押圧するように構成したことを特徴とする熱応動スイッチ。
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