JP2005071192A - 投影型表示装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この投影型表示装置で利用者の書き込んだ情報を抽出するときには、(1)書き込まれた画像の各画素のRGB値の相対値をもとに抽出する、または、該装置を設置した際に、(2)キャリブレーション手段で取得した所定の書き込み画像から色情報を取得して記憶し、書き込まれた画像の各画素のRGB値の相対値と色情報をもとに書き込み情報を抽出する、または、(3)キャリブレーション手段で取得した所定の書き込み画像から色情報と無地の書込面の撮影画像を取得して記憶し、書き込まれた画像の各画素のRGB値の相対値と色情報と無地の書込面の撮影画像をもとに書き込み情報を抽出するようにした。
【選択図】図5
Description
また、会議や講義等においては、モニタに表示される情報映像に基づいて、参加者が議論と検討を行い、必要に応じて、参加者がモニタに表示される情報映像に重畳して、情報を書き込むことにより、さらに検討会議を進行させる表示装置が使用されている。
この場合、検討過程で生じた参加者の検討事項を電子情報としてパーソナルコンピュータ等へ入力できる機能が望まれる。
このような表示と書き込みとを同一面上で行うことを実現するための手段の1つとして、表示面に接触されたペン先の位置を検出し、これを追跡することにより書き込んだ情報をパーソナルコンピュータへ取り込む機能を搭載した表示装置が販売されている。
この特許文献2は、投影画像を観察しながら、必要に応じて半透明シートの表面に文字や絵を書き込むように構成されており、この書き込まれた画像は、プリントスタートスイッチが押下されることで動作するスキャナによって読み取られ、ハードコピーとしてプリントアウトされる。
例えば、特許文献5は、書き込み用のホワイトボード用マーカで書込面に文字や絵などの書き込みができるとともに、書込面上に画像を表示することができる。この画像は、筐体によって遮光された内部にあるプロジェクタによって形成され、反射ミラーを介して透過型スクリーンで画像が形成される。
この透過型スクリーンは、書込面の内部にあるが、書込面は透明であるため、書込面と重ね合わせて投影された画像を外部から見ることができ、さらに、CCDカメラにより、書込面に書かれた書き込みを撮像でき、その書き込みを電子的に取り込んで外部へ出力することができる。
また、書き込みだけを抽出するには、書き込みのなされた投影面を撮影した画像から、投影画像を減算するという、いわゆるシェーディング補正による方法が採用されている。
また、書き込みが行われた投影面を撮影するには外光を利用しているので、外光を遮るような障害物がある(例えば、投影面の前面に人がいる)場合、この障害物によって投影面に生じる影が書き込み情報として残ってしまうという問題がある。
例えば、図15に示すようなテーブル型の表示装置の場合には、周囲に人が立っているだけで外光の状況により影が残ってしまい、図16のような抽出画像になってしまう。
このように、従来の技術では状況によって変化する外光条件に対処できていなかった。
また、請求項8の発明の記録媒体は、請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
図1は、本発明を適用する投影型表示装置の斜視図であり、図2はその断面図である。
図1に示すように、投影型表示装置は、筐体1の前面の上半部には、ホワイトボード用マーカ等で利用者による情報の書き込みが行なわれる透明な書込面からなる表示・書込パネルが設けられ、画像の表示が行なわれる調光スクリーン2と、電源スイッチ6、情報の読み取り時に操作される読取スイッチ7が配列され、さらに、筐体1の前面のほぼ中央位置にはキーボード台3が突出配設され、このキーボード台3上にはキーボード4とマウス5が配置されている。
電源コンセント15は、投影装置10、撮像手段11、遮光モータ12、PC14と接続し、電源スイッチ6によってそれぞれへ電源を供給する。
遮光モータ12が停止状態に設定されて、遮光板13により投影装置10の投影口を塞がないようにし、この状態で、PC14の画像選択操作によって取り出した文書や画像を表示画像信号に変換して、投影装置10へ供給する。そして、投影装置10から表示画像信号に対応する画像が反射ミラー9を介して、調光スクリーン2の背面に投影され、調光スクリーン2の前面側に位置する利用者は、透明な書込面を介して、投影された表示画像を見ることができる。
(2)第2の撮影処理モード:利用者の書込み画像と投影画像とを合成した合成画像を生成して、PC14の記憶装置へ格納すると同時に調光スクリーン2へ投影する。
これらの動作モードは、装置の使用に先立ち、いずれのモードで操作するかをPC14に指定しておく。
利用者が読取スイッチ7を押すと、PC14から遮光板13の開閉信号が発せられて、遮光モータ12が回転駆動され、遮光板13が投影装置10の投影口を遮蔽する位置まで回動する。このため書込面には書込まれた情報のみが表示されていることになる。
この状態で、PC14は撮像手段11へ撮影信号を発し、撮像手段11が反射ミラー9を介して、書込面の情報を撮影し、撮像手段11へ保存するとともにPC14へ転送・保存する。
PC14は、このようにして取り出された利用者が書き込んだ画像を電子情報としてPC14の記憶装置へ保存する。
また、撮像手段11で撮影した後、PC14は遮光板13の開閉信号を発して、遮光モータ12を回転駆動して、遮光板13を投影装置10の投影口を遮蔽しない位置まで回動させる。
この後、投影装置10は供給を受けた合成画像を、反射ミラー9を介して調光スクリーン2の背面に投影する。調光スクリーン2の前面側に位置する利用者は、透明な書込面を介して、投影された合成画像を見ることができる。
図4は、画像中の赤書き込み、緑書き込み、青書き込み、黒書き込み、背景中の画素の平均的なRGB成分(赤緑青成分)の相対関係を表している。この相対関係によると、画像中の各画素において、次のような関係にあるときに3色のいずれかのマーカによる書き込み情報であるとみなすことができる。
(2)G>B>Rの関係が成立するものは緑、
(3)B>G>Rの関係が成立するものは青。
調光スクリーン2面の撮影には外光を利用している。例えば、通常の会議室などにおける利用シーンを想定すると室内の灯りをつけたままの利用であり、このとき、スクリーン面の撮影画像の書き込み以外の背景部分は白、もしくはこれに近い明るい色となるため、背景部分のRGB値はともに高い値をとる。
撮影した画像から1画素を取り出す(ステップS10)。
この取り出した画素のRGBの各値がR>B>Gの関係にある場合(ステップS11のYES)、この取り出した画素を赤(R=255、G=B=0)として再設定し(ステップS12)、ステップS20へ進む。
一方、取り出した画素のRGBの各値のいずれかが所定の閾値より大きい場合(ステップS17のNO)、この取り出した画素を背景(白、R=G=B=255)として再設定し(ステップS19)、ステップS20へ進む。
一方、すべての画素を処理した場合(ステップS20のYES)、利用者が書き込んだ各画像をバウンダリボックス法(利用者の書き込みを矩形で囲んで抽出する方法)により抽出して(ステップS21)、処理を終了する。
バウンダリボックス法により取り出された抽出画像は、全体の画像の中のバウンダリボックスの位置と大きさ情報(位置情報、縦横の画素数のサイズ情報)および抽出した画像とからなっており、書き込みが複数箇所に偏在する場合は、バウンダリボックスも複数個存在することになる。ここで抽出された画像情報は、PC14のメモリ等の記憶装置へ保存される。このように抽出された画像を元の投影画像と合成するときには、抽出画像の位置情報をもとに抽出前にあった場所に戻されて合成処理がなされる。
このため、バウンダリボックス法により画像を抽出するときに、独立点ノイズの除去処理を加えることにより、画像の容量を小さくし、より操作性のよい抽出画像を得ることができ、投影画像に合成する際にも、処理速度を向上させることができる。
一般に、撮像手段の特徴により、その撮像手段の内部処理で実際の色と撮影された画像の色が若干異なってしまったりすることがある。また、投影型表示装置を使用する室内の外光環境によっても、撮影した画像の色の性質が異なってくる。例えば、図3を他の撮像手段で利用者の書き込んだ画像を撮影すると、図7のような図3とは違った撮影画像が取り込まれる。
上述した図7の画像では、図8に示すように赤と青においては、色を判別する顕著な相対関係をもっている。
(2)B>G>Rの関係が成立するものは青。
この初期設定画面の指定した枠内に、赤、緑、青、黒のマーカで文字、記号や図等を書かせ、利用者が「キャリブレーション」ボタンをマウス5でクリックすることによって、PC14は撮像手段11で調光スクリーン2面を撮影させる。撮影された画像は、図10に示すようになる。
次に、PC14は、撮影画像中のマーカで書き込みのなされた場所(座標は既知)以外の書き込みのない部分、すなわち背景部分のRGB成分のそれぞれの最小値を取得する。これをRmin、Gmin、Bminとする。
また、黒の書き込み領域の中には背景と黒の書き込みのみが存在し、背景画素以外は黒書き込みとみなせるので、G<Gminのものを黒と判断し、その中でGの最大値をGbkmaxとする。
利用者が「OK」をクリックすることによって、PC14は得られたGgmax、Gbkmaxを投影型表示装置のメモリに保存する。これらの値は、通常の使用時に、書き込み情報抽出の閾値として用いる。
まず、撮影画像中のマーカで書き込みのなされた場所の座標は既知であるため、書き込みのない部分、すなわち背景部分のRGB成分のそれぞれの最小値を取得し、これをRmin、Gmin、Bminとする(ステップS21)。
次に、黒の領域において、この領域中の画素でG>B>Rが成立し、かつG<Gminの成立する画素のRGBの内最大のGの値をGbkmaxとして投影型表示装置のメモリへ記憶し(ステップS23)、処理を終了する。
撮影した画像から1画素を取り出す(ステップS30)。
この取り出した画素のRGBの各値がR>B>Gの関係にある場合(ステップS31のYES)、この取り出した画素を赤(R=255、G=B=0)として再設定し(ステップS32)、ステップS41へ進む。
一方、G<Ggmaxの関係にある場合には(ステップS38のYES)、この取り出した画素を緑(G=255、R=B=0)として再設定し(ステップS39)、ステップS41へ進む。
一方、すべての画素を処理した場合(ステップS41のYES)、利用者が書き込んだ各画像をバウンダリボックス法(利用者の書き込みを矩形で囲んで抽出する方法)により抽出して(ステップS42)、処理を終了する。
上記実施形態2では、キャリブレーションを行った際、撮影画像中のマーカで書き込みのなされた場所以外の書き込みのない部分を背景として、背景部分のRGB成分のそれぞれの最小値を取得するようにしていた。しかし、この方法では、スクリーン、透明補強板や反射ミラーに存在する小さな傷等を除去することはできない。
本実施形態3では、利用者に書き込みを行わせるキャリブレーションの前に、書き込みの行われていない無地画像を撮影し、この画像とキャリブレーションの結果の閾値を投影型表示装置設置の初期設定として、所定のメモリに保存しておくようにした。本実施形態3は、実施形態1や2と同じ構成であるので相違点だけを説明する。
この補正の場合は、各画素において、書き込み画像から無地画像を減算し、各画素のRGB値が所定の閾値以下のときは白、残りは書き込み画像の情報を残すようにする。
これは、実施形態2と同様にして、キャリブレーションによって得られた閾値と、無地画像を減算した後の補正画像中のRGB成分の相対関係をもとに影やノイズを除去することで、より高品質の書き込み情報画像を抽出することができる。
さらに、本発明は、上述した実施形態のみに限定されたものではなく、上述した実施形態の投影型表示装置の各機能をプログラム化し、あらかじめCD−ROM等の記録媒体に書き込んでおき、コンピュータに搭載したCD−ROMドライブのような媒体駆動装置にこのCD−ROM等を装着して、これらのプログラムをインストールして、実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読出されたプログラム自体が上述した実施形態を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
あるいは、インターネット等の通信網を介して記憶装置に格納されたプログラムをサーバコンピュータから直接供給を受けるようにしてもよい。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
Claims (8)
- 所定の投影画像を形成する投影面と、前記投影画像と重複可能に、書き込み画像を直接形成可能な書込面と、前記書込面上に形成された書き込み画像を、画素が二次元的に配列された撮像部で撮影する撮像手段とを備えた投影型表示装置において、前記撮像手段で撮影された前記書込面上に書き込まれた画像の各画素のRGB値の相対値をもとに書き込み情報を抽出する抽出手段を有することを特徴とする投影型表示装置。
- 所定の投影画像を形成する投影面と、前記投影画像と重複可能に、書き込み画像を直接形成可能な書込面と、前記書込面上に形成された書き込み画像を、画素が二次元的に配列された撮像部で撮影する撮像手段とを備えた投影型表示装置において、該装置を設置した際に、前記撮像手段から取得した所定の書き込み画像の一部または全体から色情報を取得して記憶するキャリブレーション手段と、前記撮像手段で撮影された前記書込面上に書き込まれた画像の各画素のRGB値の相対値と前記色情報をもとに書き込み情報を抽出する抽出手段を有することを特徴とする投影型表示装置。
- 所定の投影画像を形成する投影面と、前記投影画像と重複可能に、書き込み画像を直接形成可能な書込面と、前記書込面上に形成された書き込み画像を、画素が二次元的に配列された撮像部で撮影する撮像手段とを備えた投影型表示装置において、該装置を設置した際に、前記撮像手段から取得した所定の書き込み画像の一部または全体から色情報を取得して記憶するとともに、無地の書込面の撮影画像を取得して記憶するキャリブレーション手段と、前記撮像手段で撮影された前記書込面上に書き込まれた画像の各画素のRGB値の相対値と前記色情報と前記無地の書込面の撮影画像をもとに書き込み情報を抽出する抽出手段を有することを特徴とする投影型表示装置。
- 請求項1、2または3に記載の投影型表示装置において、前記投影画像の一部又は全部と、前記抽出手段で抽出された書き込み画像とを合成して合成画像を生成する合成手段を備え、前記合成画像を前記投影装置で投影面へ投影することを特徴とする投影型表示装置。
- 請求項4に記載の投影型表示装置において、前記抽出処理で抽出される書き込み画像を取得する第1の撮影処理モードと、前記合成手段で得られる合成画像を取得する第2の撮影処理モードとの何れか一方を選択させるモード選択切り替え手段を備えることを特徴とする投影型表示装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の投影型表示装置において、前記抽出された書き込み画像内の、独立したノイズを除去して、書き込み情報を抽出するノイズ除去手段を備えることを特徴とする投影型表示装置。
- コンピュータに、請求項1乃至6のいずれかに記載の投影型表示装置の機能を実行させるためのプログラム。
- 請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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