JP2005070985A - 画像処理装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 2枚の撮像画像を用いて、物体を検出することができるようにする。
【解決手段】 画像記憶部11は、撮像手段から供給される時刻iの画像f(i)を記憶する。参照画像記憶部12は、時刻i−1の画像f(i−1)を記憶している。差異計算部21は、画像記憶部11から供給される画像f(i)と参照画像記憶部12から供給される画像f(i−1)とから、差異画像fd(i,i−1)を作成する。ラベリング部22は、差異画像fd(i,i−1)に対してラベリングを行い、差異領域s(i,q)を生成する。判定部15は、画像f(i)と画像f(i−1)それぞれの、差異領域s(i,q)に対応する領域と差異領域s(i,q)に対応する領域の周辺の領域とから、画像f(i)において、差異領域s(i,q)が物体の出現によって生じたものかどうかを判定する。本発明は、画像から物体を検出する画像処理装置に適用できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、例えば、2枚の撮像画像を用いて、物体を検出することができるようにする画像処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
ITV(Industrial Television)カメラ等の撮像手段により撮像された撮像画像を処理する画像処理は、セキュリティシステムやマーケティングなどに応用されている。例えば、ITVカメラ等の撮像手段を用いた監視システムの画像処理などにおいては、撮像手段により撮像された撮像画像に対して、例えば、撮像画像のなかにいる(ある)人物や車などの物体を検出(抽出)する処理(画像処理)が行われる。
例えば、立ち入り禁止区域に不特定の人が立ち入らないように監視する場合、その立ち入り禁止区域が撮像可能な場所にITVカメラを設置する。そして、ITVカメラで撮像された撮像画像に対して、新たに出現(進入)してきた物体の有無を検出する画像処理が行われ、そのような物体が検出された場合には、アラームを発生する信号が出力される。
また、撮像画像中の物体を検出することができれば、その物体の移動方向も認識することができる。そのような物体の移動方向を検出する画像処理の利用例としては、次のようなマーケティングなどがある。デパートや駅などの人が多く出入りする場所にITVカメラ等を設置し、移動している人物を検出する(追跡する)。そして、移動している人物の移動方向のデータを利用して、人の流れの調査が行われる。
さて、上述の画像処理では、撮像画像中に新たに出現した(あるいは、移動した)物体をいかに検出するか(物体検出処理)が重要となってくる。
物体検出処理の基本的な処理としては、例えば、時間差分と背景差分とによる処理がある。時間差分による処理は、単位時間(例えば、1フレーム)前後の撮像画像を用いて、基準となる撮像画像中の輝度(明るさ)が変化した領域(以下、差異領域ともいう)を検出する処理(差異検出処理)である。一方、背景差分による処理では、一般的に撮像手段は、所定の位置に固定されて撮像されることを利用して、通常(正常)時の画像を予め撮像し、いわゆるテンプレートとして、所定の記憶装置に記憶しておく。そして、背景差分は、所定の記憶装置に記憶しておいた、テンプレートとなる画像(以下、テンプレート画像という)と、撮像画像とを比較して、基準となる撮像画像中の輝度(明るさ)が変化した領域を検出する。ここで、撮像している場所が屋外の場合、テンプレート画像を、例えば、朝、昼、夜などの周囲の明るさによって複数記憶し、撮像画像の明るさや時刻に応じて、比較するテンプレート画像を選択することも行われる。
例えば、時間差分による物体検出処理では、撮像画像中に物体が移動すると、移動後の撮像画像の、物体を映している領域(以下、物体領域という)の輝度が、物体が移動してくる前である単位時間前の撮像画像の、移動後の物体領域と同位置の領域の輝度から変化する。そこで、現在の時刻に撮像された撮像画像と、単位時間前に撮像された撮像画像との輝度の差異(フレーム間差分)を計算し、差異のある領域が、物体が存在する領域であると判定される。
しかし、単位時間前後の撮像画像において、輝度の差異が生じる場合は、物体が出現した場合と消失した場合の2通りがある。即ち、ある時刻iに撮像された撮像画像に物体が存在していなくて、その単位時間後(時刻i+1)の撮像画像の所定の領域に物体が移動して(あるいは新しく)出現すると、時刻iの撮像画像と単位時間後の(時刻i+1の)撮像画像には、差異が生じる。また、逆に、ある時刻iに撮像された撮像画像の所定の領域に物体が存在していて、その単位時間後(時刻i+1)に撮像画像の領域から物体が移動して消失すると、時刻iの撮像画像と単位時間後の(時刻i+1の)撮像画像には、差異が生じる。従って、差異のある領域に物体が存在すると判定するためには、撮像画像の差異領域が、物体が出現したことによる差異であるのか、物体が消失したことによる差異であるのかを判定する必要がある。
このような物体の出現または消失の判定方法としては、時系列に撮像された3枚の撮像画像を利用して、移動する物体を検出する処理が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1で提案されている手法を簡単に説明する。
なお、撮像画像中に物体が出現する場合と、撮像画像中において物体が移動する場合は、同様の処理で物体を検出することができるので、以下では、撮像画像中において移動する物体を検出するものとして説明する。
図1は、従来の、特許文献1で提案されている物体検出処理を説明する図である。
図1のフレーム画像(以下、単に画像という)f(i−1)は、時刻i−1において撮像手段により撮像された画像である。また、画像f(i)は、時刻iにおいて撮像手段により撮像された画像である。同様に、画像f(i+1)は、時刻i+1において撮像手段により撮像された画像である。ここで、時刻i−1と時刻i、および時刻iと時刻i+1との時間間隔は、フレーム間隔(1/30秒)であるとする。また、撮像手段は、固定されているものとし、常に同一の位置(場所)を撮像しているものとする。
画像f(i−1)では、丸い物体Vが画像f(i−1)中の右上側に撮像され、背景領域BKより、輝度値が低く(暗く)、丸い領域Vs(i−1)として表示されている。従って、領域Vs(i−1)が、画像f(i−1)での物体領域Vs(i−1)である。なお、図1では、撮像手段は、モノクロのITVカメラとし、各画素の画素値として、例えば、8ビットの輝度値を出力するものとする。
画像f(i)では、物体Vが画像f(i)中の中央部に撮像され、その位置において背景領域BKより暗い輝度値の物体領域Vs(i)として表示されている。さらに、画像f(i+1)では、物体Vが画像f(i+1)中の左下側に撮像され、その位置において背景領域BKより暗い輝度値の物体領域Vs(i+1)として表示されている。
従って、時刻i−1乃至時刻i+1の間では、物体Vは、撮像されている領域の右上から左下方向に移動していることになる。
図1では、時刻iにおける画像f(i)において移動する物体Vを検出するものとする。
初めに、画像f(i−1)と画像f(i)について、対応する各画素の輝度値の差分(フレーム間差分)をとった差異画像fd(i,i−1)を作成する。また、同様に、画像f(i)と画像f(i+1)について、対応する各画素の輝度値の差分(フレーム間差分)をとった差異画像fd(i,i+1)を作成する。
差異画像fd(i,i−1)には、物体Vの出現と消失によって生じた2つの差異領域が存在する。即ち、画像f(i)に注目すると、画像f(i)において、物体Vが出現したことによる差異領域s(i,1)と、物体Vが消失したことによる差異領域s(i,2)とが存在する。
また、差異画像fd(i,i+1)にも、物体Vの出現と消失によって生じた2つの差異領域が存在する。即ち、画像f(i)に注目すると、画像f(i)において、物体Vが出現したことによる差異領域s(i+1,2)と、物体Vが消失したことによる差異領域s(i+1,1)とが存在する。
従って、画像f(i)において、物体Vが出現した場合には、2つの差異画像fd(i,i−1)およびfd(i,i+1)のどちらにも、物体Vの出現による差異領域が生じていることになる。
そこで、2つの差異画像fd(i,i−1)およびfd(i,i+1)の交わりを計算する。そうすることにより、図1最下段に示すように、画像f(i)の物体領域Vs(i)のみが求められる。
特開2000−82145号公報
しかしながら、上述した特許文献1で提案されている物体検出処理では、物体を検出するために3枚の撮像画像を必要とする。セキュリティシステムなどにおける画像処理では、通常、リアルタイムで、かつ、長時間継続して処理することが必要とされる。その場合、3枚の撮像画像を用いて処理するのでは、画像を記憶するメモリ量の容量大や、画像処理に要する時間の増大などの問題がある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、2枚の撮像画像を用いて、物体を検出することができるようにするものである。
本発明の画像処理装置は、画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出手段と、差異領域の画像と、差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
差異領域検出手段は、第1および第2の画像の対応する画素どうしの画素値を比較する比較手段を有し、差異領域検出手段には、比較手段による比較結果に基づいて、差異領域を検出させるようにすることができる。
差異領域検出手段は、第1および第2の画像を複数のブロックに分割し、ブロック単位で第1および第2の画像を比較する比較手段を有し、差異領域検出手段には、比較手段による比較結果に基づいて、差異領域を検出させるようにすることができる。
差異領域検出手段は、第1および第2の画像の対応する画素どうしの比較を、比較対象の画素の周辺の領域の画素の画素値を用いて行う比較手段を有し、差異領域検出手段には、比較手段による比較結果に基づいて、差異領域を検出させるようにすることができる。
判定手段には、第1の画像の、差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第1の類似度と、第2の画像の、差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第2の類似度とを求め、第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定させるようにすることができる。
判定手段には、第1の画像の、差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第1の類似度と、第2の画像の差異領域の画像、および第1の画像の差異領域の周辺領域の画像の類似度である第2の類似度とを求め、第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定させるようにすることができる。
判定手段には、第1の画像の差異領域の画像、および第2の画像の差異領域の周辺領域の画像の類似度である第1の類似度と、第2の画像の、差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第2の類似度とを求め、第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定させるようにすることができる。
判定手段には、第1の画像の差異領域の画像、および第1の画像の差異領域の周辺領域の画像と第2の画像の差異領域の周辺領域の画像との合成画像の類似度である第1の類似度と、第2の画像の差異領域の画像、および合成画像の類似度である第2の類似度とを求め、第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定させるようにすることができる。
第1および第2の画像に対して、所定の補正処理を行う補正手段をさらに設け、差異領域検出手段には、所定の補正処理後の第1と第2の画像の差異がある差異領域を検出させるようにすることができる。
本発明の画像処理方法は、画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出ステップと、差異領域の画像と、差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定ステップとを含むことを特徴とする。
本発明のプログラムは、画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出ステップと、差異領域の画像と、差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明においては、画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域が検出され、その差異領域の画像と、差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかが判定される。
画像処理装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置の画像処理を行うブロックであっても良い。
本発明によれば、2枚の撮像画像を用いて、物体を検出することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の画像処理装置は、画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出手段(例えば、図4の差異領域検出部13)と、前記差異領域の画像と、前記差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定手段(例えば、図4の判定部15)とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の画像処理装置は、前記差異領域検出手段は、前記第1および第2の画像の対応する画素どうしの画素値を比較する比較手段(例えば、図4の差異計算部21)を有し、前記差異領域検出手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記差異領域を検出することを特徴とする。
請求項9に記載の画像処理装置は、前記第1および第2の画像に対して、所定の補正処理を行う補正手段(例えば、図6の画像補正部31)をさらに備え、前記差異領域検出手段は、前記所定の補正処理後の前記第1と第2の画像の差異がある差異領域を検出することを特徴とする。
請求項10に記載の画像処理方法は、画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出ステップ(例えば、図5のステップS1とS2)と、前記差異領域の画像と、前記差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定ステップ(例えば、図5のステップS6)とを含むことを特徴とする。
請求項11に記載のプログラムの各ステップの具体例も、請求項10に記載の画像処理方法の各ステップの発明の実施の形態における具体例と同様である。
初めに、図2と図3を参照して、本発明の物体検出処理の概要を説明する。なお、図2において、図1における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、その説明を適宜省略する。
図2は、2枚の画像f(i)とf(i−1)を用いて、上述した図1の場合と同様に、画像f(i)において移動する物体を検出する原理を説明する図である。ここで、時刻i乃至時刻i+1の時間では、物体Vは、撮像されている領域(空間)の右上から中央部に移動している。
初めに、図1における場合と同様に、画像f(i−1)と画像f(i)とで、対応する各画素の輝度値の差分(フレーム間差分)をとった差異画像fd(i,i−1)を作成する。
ここで、差異画像fd(i,i−1)には、図1における場合と同様に、1つの物体Vに対して、物体Vの出現と消失によって生じた2つの差異領域が存在する。即ち、画像f(i)において、物体Vが出現したことによる差異領域s(i,1)と、物体Vが消失したことによる差異領域s(i,2)とが存在する。
差異領域s(i,1)が画像f(i)において、物体Vが出現したことによる領域であるので、物体検出処理の最終目的は、差異領域s(i,1)を物体領域Vs(i)として検出(抽出)し、差異領域s(i,2)を物体領域Vs(i)ではないとして消去することである。
そのため、差異領域s(i,1)とs(i,2)のそれぞれについて、次の処理を行う。なお、以下では、差異領域s(i,1)について処理を行う例を説明する。
画像f(i−1)とf(i)のそれぞれに対して、差異画像fd(i,i−1)における差異領域s(i,1)の位置に対応する領域を設定し、それぞれ画像領域r(i−1,1)とr(i,1)とする。
さらに、画像領域r(i−1,1)に対して、周辺領域rp(i−1,1)を設定する。ここで、周辺領域rp(i−1,1)は、例えば、画像領域r(i−1,1)に外接する矩形領域を、その上下左右方向に予め設定しておいたC1画素ずつ拡張した領域の輪郭と、画像領域r(i−1,1)の輪郭とで囲まれる領域とされる。同様に、画像領域r(i,1)に対しても、周辺領域rp(i,1)を設定する。
ここで、画像f(i)において差異領域s(i,1)が、物体Vの出現により生じていると仮定する。その場合、画像f(i−1)における画像領域r(i−1,1)は、背景領域BKの一部(以下、単に背景領域BKという)であり、画像f(i)における画像領域r(i,1)は、物体領域Vs(i)となる。
一方、画像f(i−1)における周辺領域rp(i−1,1)と画像f(i)における周辺領域rp(i,1)は、ともに背景領域BKとなる。
従って、画像領域r(i−1,1)とその周辺領域rp(i−1,1)とは、ともに背景領域BKであるので、画像領域r(i−1,1)と周辺領域rp(i−1,1)の画像領域の類似度は、高くなる。即ち、画像領域r(i−1,1)と周辺領域rp(i−1,1)とは、似たような画像となっている。
一方、画像領域r(i,1)とその周辺領域rp(i,1)とは、画像領域r(i,1)が物体領域Vs(i)で、周辺領域rp(i,1)が背景領域BKとなるので、画像領域r(i,1)とその周辺領域rp(i,1)の画像領域の類似度は、低くなる。
よって、仮定が真の場合、即ち、画像f(i)において差異領域s(i,1)が、物体Vの出現により生じている場合、画像領域r(i−1,1)と周辺領域rp(i−1,1)の画像領域の類似度は、画像領域r(i,1)と周辺領域rp(i,1)の画像領域の類似度より大となっているはずである。
逆に、画像領域r(i−1,1)と周辺領域rp(i−1,1)の画像領域の類似度が、画像領域r(i,1)と周辺領域rp(i,1)の画像領域の類似度より小となっている場合、仮定が偽である、即ち、画像f(i)において差異領域s(i,1)が、物体Vの消失により生じているということになる。
そこで、画像領域r(i−1,1)と周辺領域rp(i−1,1)、および画像領域r(i,1)と周辺領域rp(i,1)の両者の画像領域の類似度を計算し、両者の類似度の大小関係を判定(比較)することにより、画像f(i)において差異領域s(i,1)が、物体Vの出現により生じているか否かを判定する。
次に、画像領域の類似度の判定方法(計算方法)について説明する。
画像領域の類似度の判定方法については、幾つかの手法がある。例えば、画像領域の輝度ヒストグラムを用いる手法や、テクスチャ解析を用いる手法である。ここでは、輝度ヒストグラムを用いる手法を採用することとして、その手法について説明する。なお、テクスチャ解析を用いる手法については、例えば、「長谷川修ら、“学習によるシーン理解の提案とその基礎実験”,第3回画像センシングシンポジウム,pp.129−132(1997.06)」などにその説明がある。
画像領域の輝度ヒストグラムを用いて類似度の判定をする手法にも、いくつかの手法がある。例えば、ヒストグラムの各要素の、差分絶対値和を求める方法、二乗誤差を求める方法、または内積を用いる方法などである。ここでは、ヒストグラムの各要素の内積を用いる方法を採用することとして、画像領域の類似度の判定方法を説明する。
初めに、図2の、画像領域r(i−1,1)、周辺領域rp(i−1,1)、画像領域r(i,1)、および周辺領域rp(i,1)の4つの領域について、輝度ヒストグラムを作成する。
図3は、画像領域r(i−1,1)、周辺領域rp(i−1,1)、画像領域r(i,1)、および周辺領域rp(i,1)の4つの領域の輝度ヒストグラムを示している。
図3において、左上のヒストグラムは、画像領域r(i,1)の輝度ヒストグラムhist_r(i,1)を示している。右上のヒストグラムは、周辺領域rp(i,1)の輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)を示している。左下のヒストグラムは、画像領域r(i−1,1)の輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)を示している。右下のヒストグラムは、周辺領域rp(i−1,1)の輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)を示している。ここで、輝度ヒストグラムの横軸は、8ビット(0乃至255)で表される各画素の輝度値(画素値)であり、縦軸は、各輝度の画素の頻度(度数)を表している。
図2の画像f(i)では、画像領域r(i,1)が物体領域Vs(i)であるので、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)は、図3左上に示すように、輝度が暗い(輝度値が小さい)画素の頻度が大となる。
一方、その他の3つの輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)は、周辺領域rp(i,1)、画像領域r(i−1,1)、および周辺領域rp(i−1,1)それぞれが背景領域BKであるので、いずれも、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)よりも輝度が明るい(輝度値が大きい)画素の頻度が大となる。さらに、3つの輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)は、いずれも、同様の輝度値の頻度が大となる。
さて、ここで、画像領域の類似度の判定方法として、ヒストグラムの各要素の内積を用いる方法を採用することとしたので、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)の内積値B1と、輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)の内積値B2を計算する。内積値B1とB2は、それぞれ式(1)と式(2)のように書ける。
B1=hist_r(i,1)・hist_rp(i,1)
=Σ hist_r(i,1)(P(j))×hist_rp(i,1)(P(j))
・・・・・・・・・・・・・・(1)
ここで、hist_r(i,1)(P(j))は、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)における輝度値jのときの頻度(度数)を表し、hist_rp(i,1)(P(j))は、輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)における輝度値jのときの頻度(度数)を表す。また、Σは、輝度値j=0乃至255のサメーションを表す。
B2=hist_r(i−1,1)・hist_rp(i−1,1)
=Σ hist_r(i−1,1)(P(j))×hist_rp(i−1,1)(P(j))
・・・・・・・・・・・・・・(2)
ここで、hist_r(i−1,1)(P(j))は、輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)における輝度値jのときの頻度(度数)を表し、hist_rp(i−1,1)(P(j))は、輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)における輝度値jのときの頻度(度数)を表す。また、Σは、輝度値j=0乃至255のサメーションを表す。
そして、仮定が真の場合、即ち、画像f(i)において差異領域s(i,1)が、物体Vの出現により生じている場合、内積値B1とB2の大小関係としては、次式(3)が成り立つ。
B1≦B2
・・・・・・・・・・・・・・(3)
これは、図3に示すように、式(1)の内積値B1を求めるのに乗算される輝度ヒストグラムhist_r(i,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)は、互いに頻度の多い輝度値の分布が一致していないのに対して、式(2)の内積値B2を求めるのに乗算される輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)は、互いに頻度の多い輝度値の分布が一致しているからである。
逆に、仮定が偽の場合、即ち、画像f(i)において差異領域s(i,1)が、物体Vの消失により生じている場合、内積値B1とB2の大小関係としては、次式(4)が成り立つ。
B1>B2
・・・・・・・・・・・・・・(4)
図2の差異領域s(i,1)に対しては、式(3)が成り立つので、画像f(i)において、差異領域s(i,1)は、物体領域Vs(i)であると判定される(検出される)。
同様にして、図2の差異領域s(i,2)についても上述の輝度ヒストグラムによる判定を行うと、差異領域s(i,2)に対しては、式(4)が成り立つので、画像f(i)において、差異領域s(i,2)は、背景領域BKであると判定される。
以上のようにして、2枚の画像f(i)とf(i−1)から差異画像fd(i,i−1)を作成し、画像f(i)において出現した物体Vs(i)を検出することができる。ここで、画像f(i)において出現した物体Vs(i)を検出するのと同様にして、画像f(i)において消失した物体Vs(i)を検出することもできる。即ち、画像f(i)において出現した物体Vs(i)と消失した物体Vs(i)とを区別して検出することができる。
なお、画像領域の輝度ヒストグラムを用いて類似度の判定をする手法としては、その他、例えば、ヒストグラムの各要素の差分絶対値和を求める方法を採用することができる。仮定が真の場合、即ち、画像f(i)において差異領域s(i,1)が、物体Vの出現により生じている場合、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)の輝度値ごとの頻度の差分絶対値和は、輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)の輝度値ごとの頻度の差分絶対値和よりも大となる。なぜなら、輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)は、ほぼ同じ輝度値の頻度が大となるので、輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)の各輝度値の頻度は相殺され、その差分絶対値は、小さくなるからである。一方、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)は、異なる輝度値の頻度が大となるので、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)の各輝度値の頻度は相殺されず、その差分絶対値は、大きくなるからである。
さらに、例えば、頻度が最大となる輝度値を比較することにより、画像領域の類似度を判定してもよい。すなわち、本実施の形態では、画像領域r(i−1,1)、周辺領域rp(i−1,1)、画像領域r(i,1)、および周辺領域rp(i,1)の4つの領域の類似度の判定方法については、上述した例は、一例であり、その他の方法も採用することができる。
以上の処理は、撮像画像中を移動する物体Vを検出する例で説明したが、ある時刻iに撮像画像に存在しなかった物体Vが、次の時刻i+1に撮像画像に現れた場合、あるいは、ある時刻iに撮像画像に存在した物体Vが、次の時刻i+1に撮像画像外に移動して存在しなくなった場合についても、1つの物体Vに対して、差異領域が1つしか現れないという違いがあるのみで、同様の処理により物体Vの検出を行うことができる。また、撮像画像内に、複数の物体が存在した場合についても、同様の処理で物体Vの検出を行うことができる。
図4は、上述した物体検出処理を行う画像処理装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図4の画像処理装置は、画像記憶部11、参照画像記憶部12、差異領域検出部13、ヒストグラム生成部14、および判定部15で構成される。また、差異領域検出部13は、差異計算部21とラベリング部22とで構成される。
例えば、ある時刻iにおいて、ITVカメラなどの所定の撮像手段から、画像f(i)が画像記憶部11に供給される。
また、参照画像記憶部12には、時刻iより所定単位時間(例えば、1フレーム時間)前の時刻i−1に、撮像手段から画像記憶部11に供給された画像f(i−1)が記憶されている。
画像記憶部11は、撮像手段から供給された画像f(i)を内部に記憶するとともに、参照画像記憶部12と差異領域検出部13の差異計算部21に供給する。また、画像記憶部11は、ヒストグラム生成部14の要求に応じて、画像f(i)をヒストグラム生成部14に供給する。
参照画像記憶部12は、画像記憶部11から供給される画像f(i)を記憶する。また、参照画像記憶部12は、画像記憶部11から画像f(i)が供給されたと同時のタイミングで、参照画像記憶部12にそれまで記憶していた、時刻iの画像f(i)より単位時間前の時刻i−1の画像f(i−1)を差異領域検出部13の差異計算部21に供給する。
また、参照画像記憶部12は、ヒストグラム生成部14の要求に応じて、画像f(i−1)をヒストグラム生成部14に供給する。
差異領域検出部13の差異計算部21は、差異検出処理を行う。即ち、差異計算部21は、画像記憶部11から供給される画像f(i)と参照画像記憶部12から供給される画像f(i−1)とから、図2で説明したように、対応する各画素の輝度値(輝度情報)の差分(フレーム間差分)をとった差異画像fd(i,i−1)を作成する。ここで、画像記憶部11から供給される画像f(i)と、参照画像記憶部12から供給される画像f(i−1)は、同一の場所(シーン)を撮像した画像である。
例えば、差異計算部21は、画像f(i)のある画素を注目画素とし、画像f(i)の注目画素と、その注目画素に対応する画像f(i−1)の画素の画素どうしの輝度値(画素値)の差分の絶対値を計算する。そして、差異計算部21は、その絶対値が予め設定した閾値K1未満(K1は0より大の整数)であれば、その注目画素についてゼロを出力する。一方、差異計算部21は、その絶対値が予め設定した閾値K1以上であれば、その注目画素について所定の値(例えば、1)を出力する。そして、差異計算部21は、画像f(i)の全ての画素を注目画素として上述の処理を行うことにより、差異画像fd(i,i−1)を作成する。
なお、画素どうしの輝度値(画素値)の差分の絶対値が予め設定した閾値K1以上である場合、差異計算部21は、その注目画素について所定の値を出力する代わりに、画像f(i)の注目画素の輝度値をそのまま出力するようにすることもできる。
差異計算部21は、作成した差異画像fd(i,i−1)をラベリング部22に供給する。
ラベリング部22は、差異画像fd(i,i−1)に対してラベリングを行う。即ち、ラベリング部22は、差異画像fd(i,i−1)について、ゼロでない輝度値をもつ画素で隣り合うものを連結することで、差異領域を検出する。
そして、差異画像fd(i,i−1)について複数の差異領域が検出された場合、ラベリング部22は、それぞれの差異領域にラベルをつける。ここで、ラベリング部22において、n個の差異領域が検出されたこととする。つまり、差異画像fd(i,i−1)において、差異領域s(i,q)(q=1,2,・・・,n)が検出される。
ここで、撮像手段において撮像される撮像画像に含まれるノイズにより画像f(i)と画像f(i−1)とに差異があるとみなされ、差異領域s(i,q)が検出されてしまう場合がある。その場合、ラベリング部22の内部に閾値K2(K2は0より大の整数)を予め設定(記憶)するようにして、ラベル付けされた各差異領域s(i,q)の面積Si,qが閾値K2より小さい場合には、ラベリング部22は、その差異領域s(i,q)を、ラベル付けされた差異領域s(i,q)の中から削除する(差異領域s(i,q)ではないとする)ようにすることができる。なぜなら、本来の差異領域s(i,q)ではないノイズの影響による差異領域s(i,q)は、非常に小さい領域となると考えられるからである。従って、上述のような処理を行うことにより、撮像手段において撮像される画像に含まれるノイズの影響により、誤って差異領域s(i,q)とみなされた領域を除外することができる。
差異領域検出部13のラベリング部22は、上述のようにして検出された差異領域s(i,q)をヒストグラム生成部14に供給する。
ヒストグラム生成部14は、画像記憶部11と参照画像記憶部12とから、画像f(i)と画像f(i−1)それぞれを取り出す(供給させる)。
そして、ヒストグラム生成部14は、図2で説明したように、ラベリング部22から供給された差異領域s(i,q)のそれぞれについて、差異領域s(i,q)の位置に対応する画像f(i)の領域を画像領域r(i,1)、その画像領域r(i,1)の周辺の領域を周辺領域rp(i,1)として設定する。また、画像f(i−1)についても同様に、差異領域s(i,q)の位置に対応する画像f(i−1)の領域を画像領域r(i−1,1)、その画像領域r(i−1,1)の周辺の領域を周辺領域rp(i−1,1)としてそれぞれ設定する。
ここで、周辺領域rp(i,1)またはrp(i−1,1)は、上述したように、例えば、画像領域r(i,1)または画像領域r(i−1,1)それぞれに外接する矩形領域を、その上下左右方向に予め設定しておいたC1(C1は0より大の整数)画素ずつ拡張した領域の輪郭と、画像領域r(i,1)または画像領域r(i−1,1)の輪郭とで囲まれる領域とする。あるいは、周辺領域rp(i,1)またはrp(i−1,1)は、画像領域r(i,1)または画像領域r(i−1,1)それぞれに予め設定しておいたC1画素分だけ縁を付けるように拡張した領域の輪郭と、画像領域r(i,1)または画像領域r(i−1,1)の輪郭とで囲まれる領域としてもよい。つまり、周辺領域rp(i,1)およびrp(i−1,1)は、画像領域r(i,1)および画像領域r(i−1,1)それぞれの周辺(外側)に、所定の面積を有する領域となっていればよい。
さらに、ヒストグラム生成部14は、画像領域r(i,1)、周辺領域rp(i,1)、画像領域r(i−1,1)、および周辺領域rp(i−1,1)の4つの領域について、図3で説明したような、4つの輝度ヒストグラムhist_r(i,1)、hist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)をそれぞれ生成する。
そして、ヒストグラム生成部14は、画像記憶部11から供給された画像f(i)とともに、生成した4つの輝度ヒストグラムhist_r(i,1)、hist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)を判定部15に供給する。
判定部15は、ヒストグラム生成部14から供給される4つの輝度ヒストグラムhist_r(i,1)、hist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)に基づいて、上述の式(1)および式(2)で表される、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)の内積値B1と、輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)の内積値B2を計算する。
また、判定部15は、内積値B1とB2の大小関係として式(3)が成り立つか、または式(4)が成り立つかどうかにより、画像f(i)において、差異領域s(i,q)が物体領域Vs(i)であるか否かを判定する(検出する)。
即ち、内積値B1とB2の大小関係として、式(3)が成り立つ場合、画像f(i)において、差異領域s(i,1)は、物体領域Vs(i)であると判定される(検出される)。一方、内積値B1とB2の大小関係として、式(4)が成り立つ場合、画像f(i)において、差異領域s(i,2)は、背景領域BKであると判定される。
さらに、内積値B1とB2の大小関係として、式(3)が成り立つ場合、即ち、画像f(i)において、差異領域s(i,1)は、物体領域Vs(i)であると判定された(検出された)場合、判定部15は、物体領域Vs(i)が検出された、ヒストグラム生成部14からの画像f(i)を次の装置(図示せず)へ出力する。
画像f(i)が供給された装置では、例えば、アラームを出力したり、物体Vが検出された画像f(i)を所定のメモリに記憶し、後の解析処理に利用することができる。
次に、図5のフローチャートを参照して、図4の画像処理装置の物体検出処理について説明する。
物体検出処理では、参照画像記憶部12に、画像記憶部11より1単位時間前の画像を記憶しておく必要があるため、例えば、1フレーム単位で図4の画像処理装置が物体検出処理を行う場合、図4の画像処理装置に最初に入力されるフレーム画像(画像f(i−1))は、画像記憶部11から参照画像記憶部12にそのまま供給され、記憶される。そして、次のフレーム画像(画像f(i))が画像記憶部11に供給されたとき、図5の物体検出処理が開始される。
初めに、ステップS1において、差異計算部21は、画像記憶部11から供給される画像f(i)と参照画像記憶部12から供給される画像f(i−1)とで、対応する各画素の輝度値の差分(フレーム間差分)をとった差異画像fd(i,i−1)を作成する。そして、差異計算部21は、作成した差異画像fd(i,i−1)をラベリング部22に供給して、ステップS2に進む。
ステップS2において、ラベリング部22は、差異計算部21からの差異画像fd(i,i−1)に対してラベリングを行ってステップS3に進む。即ち、ラベリング部22は、差異画像fd(i,i−1)について、ゼロでない輝度値をもつ画素で隣り合うものを連結することで、n個の差異領域s(i,q)(q=1,2,・・・,n)を検出する。
ここで、上述したように、撮像手段において撮像される画像に含まれるノイズの影響により、誤って差異領域s(i,q)とみなされる領域を除外するために、ラベリング部22は、差異領域s(i,q)の面積Si,qが閾値K2より小さいか否かを判定するようにして、ラベル付けされた各差異領域s(i,q)の面積Si,qが閾値K2より小さい場合には、ラベリング部22は、その差異領域s(i,q)を、ラベル付けされた差異領域s(i,q)の中から削除する。
ステップS3において、ラベリング部22は、後述するステップS4乃至S6の処理対象とされていない差異領域s(i,q)があるか否かを判定する。ステップS3において、差異領域s(i,q)がないと判定された場合、ステップS4乃至S7をスキップして、ステップS8に進む。
一方、ステップS3において、差異領域s(i,q)があると判定された場合、ステップS4に進み、ラベリング部22は、まだ処理対象とされていない1つの差異領域s(i,q)をヒストグラム生成部14に供給する。そして、ステップS4において、ヒストグラム生成部14は、画像f(i)とf(i−1)に対して、ラベリング部22から供給された差異領域s(i,q)から求められる、図2で説明した画像領域r(i,1)、周辺領域rp(i,1)、画像領域r(i−1,1)、および周辺領域rp(i−1,1)の4つの領域を設定し、さらに、その4つの領域に対応する4つの輝度ヒストグラムhist_r(i,1)、hist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)を生成する。そして、ヒストグラム生成部14は、生成した4つの輝度ヒストグラムhist_r(i,1)、hist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)を、画像記憶部11に記憶された画像f(i)とともに判定部15に供給して、ステップS4からステップS5に進む。
ステップS5において、判定部15は、ヒストグラム生成部14から供給された4つの輝度ヒストグラムhist_r(i,1)、hist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)について、類似度を計算する。即ち、判定部15は、上述の式(1)および式(2)で表される、輝度ヒストグラムhist_r(i,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i,1)の内積値B1と、輝度ヒストグラムhist_r(i−1,1)と輝度ヒストグラムhist_rp(i−1,1)の内積値B2を計算する。
ステップS5の後、ステップS6に進み、判定部15は、内積値B1とB2の大小関係を判定(比較)する。ステップS6において、内積値B1が内積値B2よりも大きいと判定された場合、その差異領域s(i,q)は、背景領域BKであると判定され、ステップS3に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
一方、ステップS6において、内積値B1が内積値B2よりも大きくはない、即ち、内積値B1は、内積値B2以下であると判定された場合、差異領域s(i,1)は、物体領域Vs(i)であると判定され(検出され)、ステップS7に進み、判定部15は、物体領域Vs(i)が検出された画像f(i)を次の装置へ出力して、ステップS8に進む。
ステップS8において、入力される画像が終了したか否か、即ち、画像記憶部11に新たに画像が入力されてきたか否かが判定される。ステップS8で、画像が終了していない、即ち、画像記憶部11に新たな画像が入力されてきたと判定された場合、ステップS9に進み、画像記憶部11は、いま画像記憶部11の内部に記憶している画像f(i)を参照画像記憶部12に供給し、さらに新たな画像を記憶する。参照画像記憶部12は、画像記憶部11から供給された画像を上書きする形で記憶(更新)して、ステップS9からステップS1に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS8において、画像が終了した、即ち、画像記憶部11に新たな画像が入力されてこないと判定された場合、処理を終了する。
以上のように、上述した物体検出処理では、2枚の画像を用いて、撮像画像に出現した物体を検出(抽出)することができるので、少ないメモリで、高速に処理を行うことができる。
なお、図5の物体検出処理では、ステップS6において、差異領域s(i,1)が、最初に物体領域Vs(i)であると判定された(検出された)場合に、まだ類似度の判定(計算)を行っていないその他の差異領域s(i,1)があったとしても、判定部15は、その他の差異領域s(i,1)に対する類似度の判定を行わずに、画像f(i)を次の装置に出力するようにしたが、すべての差異領域s(i,1)について類似度の判定を行った後で、物体領域Vs(i)であると判定された(検出された)差異領域s(i,1)があった場合に、判定部15は、画像f(i)を次の装置に出力するようにしてもよい。
上述した例では、撮像手段において撮像される画像に含まれるノイズの影響により、誤って差異領域s(i,q)とみなされる領域を除外するために、差異領域s(i,q)の面積Si,qが閾値K2より小さいか否かを判定するようにしたが、その他、2つの画像f(i)とf(i−1)を比較する場合においてノイズの影響を低減する方法としては、例えば、1枚の画像を横CX画素、縦CY画素の複数のブロックに分割し、その分割したブロック単位での演算によって差異画像fd(i,i−1)を生成する方法などもある。ここで、CX,CYは、ともに0より大の整数である。
ブロック単位での演算としては、例えば、画像f(i)とf(i−1)の対応するブロック間で正規化相関を演算し、ブロック単位で差異を検出する方法がある。また、その他のブロック単位での演算としては、例えば、ブロック単位で、2つの画像f(i)とf(i−1)の対応する画素どうしの輝度値(画素値)を比較し、輝度値の差分の絶対値が閾値K1以上である画素をカウントし、カウントされた画素数が閾値K3(K3は0より大の整数)よりも大きければ、そのブロックには、差異があると判定する(差異を検出する)ようにすることもできる。
そして、すべてのブロックについて、上述の差異の検出を行った結果得られる画像を差異画像fd(i,i−1)として、その差異画像fd(i,i−1)に対して、上述した図5の物体検出処理のステップS2乃至S9の処理を行うことができる。
また、その他のノイズの影響を低減する方法としては、画像f(i)とf(i−1)の対応する画素どうしの比較をするときに、比較対象の画素を注目画素とした場合、注目画素の周辺(例えば、上下左右の数画素など)を含む画素の平均値を注目画素の画素値として、画像f(i)とf(i−1)の対応する画素どうしの比較をするようにしてもよい。即ち、注目画素を含む周辺の画素は、画像f(i)とf(i−1)の対応する画素(注目画素)どうしの比較をする際に参照とされる参照領域と言うことができ、その参照領域間の画素値を演算(比較)することにより、差異画像fd(i,i−1)を生成するようにすることもできる。
また、上述した例では、図5のステップS5の類似度の計算において、画像領域r(i,1)とその周辺領域rp(i,1)との類似度としての内積値B1を画像領域r(i,1)および周辺領域rp(i,1)を用いて求めるとともに、画像領域r(i−1,1)とその周辺領域rp(i−1,1)との類似度としての内積値B2を画像領域r(i−1,1)および周辺領域rp(i−1,1)を用いて求めるようにしたが、周辺領域rp(i,1)と周辺領域rp(i−1,1)は、ともに背景領域BKであるので、周辺領域rp(i,1)または周辺領域rp(i−1,1)のうちの一方の代わりに他方を用いて、類似度としての内積値B1またはB2の計算をすることが可能である。
即ち、例えば、上述の内積値B2を求める式(2)に代えて、次式(5)を採用することができる。
B2=hist_r(i−1,1)・hist_rp(i,1)
・・・・・・・・・・・・・・(5)
また、例えば、上述の内積値B1を求める式(1)に代えて、次式(6)を採用することができる。
B1=hist_r(i,1)・hist_rp(i−1,1)
・・・・・・・・・・・・・・(6)
さらに、類似度としての内積値B1およびB2の算出にあたっては、周辺領域rp(i,1)の画像と周辺領域rp(i−1,1)の画像を合成した合成画像の輝度ヒストグラムを用いることもできる。
即ち、例えば、周辺領域rp(i,1)の画像と周辺領域rp(i−1,1)の画像を合成した合成画像の輝度ヒストグラムをHist_rp(x,1)とした場合、上述の内積値B1を求める式(1)に代えて、次式(7)を採用することができる。
B1=hist_r(i,1)・Hist_rp(x,1)
・・・・・・・・・・・・・・(7)
また、上述の内積値B2を求める式(2)に代えて、次式(8)を採用することができる。
B2=hist_r(i−1,1)・Hist_rp(x,1)
・・・・・・・・・・・・・・(8)
以上の式(5)乃至式(8)のいずれを採用した場合においても、式(3)および式(4)が成り立つ。
図6は、物体検出処理を行う画像処理装置の一実施の形態の他の構成例を示すブロック図である。なお、図6において、図4と対応する部分については、同一の符号を付してあり、その説明は、適宜省略する。
撮像手段から入力される画像においては、例えば、カメラのブレによって画像ボケが生じていたり、天候の変化などにより明るさが変化したりすることがある。このような画像ボケや明るさの変化は、差異領域検出部13の差異計算部21の差異検出処理の精度を劣化させることがある。そこで、図6の実施の形態では、差異検出処理を安定して行うために、差異検出処理の前処理として、画像補正処理を行う。
図6の画像補正部31には、画像記憶部11と参照画像記憶部12とから画像f(i)と画像f(i−1)が、それぞれ供給される。画像補正部31は、所定の画像補正処理を行って、補正処理後の画像f(i)と画像f(i−1)とを差異領域検出部13の差異計算部21に供給する。
画像補正部31では、例えば、カメラのブレに対応する画像補正処理としてブレ補正処理を行うことができる。ブレ補正処理は、例えば、特開平6−169424号公報に掲載されているブレ補正技術を採用することができる。このブレ補正技術の詳細な説明については、特開平6−169424号公報に掲載されているので、ここでは省略する。
その他、画像補正部31では、例えば、天候の変化による画像全体の明るさの変化に対処する輝度補正処理を行うことができる。輝度補正処理は、2枚の画像の輝度値を揃える(合わせる)処理で、例えば、画像を正規化することにより補正する。即ち、この場合、画像の輝度値の最大値と最小値が検出され、最小値を0に、最大値を255になるように画像が正規化される。従って、差異検出処理を行う2枚の画像に対して、それぞれ輝度補正処理(画像の正規化処理)を行えば、両者の画像の輝度値がともに最小値を0に、最大値を255になるように補正されるので、2枚の画像の明るさの変化に拘らず、2枚の画像間の差異情報を安定して検出することができる。
次に、図7のフローチャートを参照して、図6の画像処理装置の物体検出処理について説明する。
図7のステップS32乃至S40では、それぞれ図5のステップS1乃至S9の処理と同様の処理が行われる。即ち、図7の物体検出処理は、ステップS31の処理が図5のステップS1に対応するステップS32の前に追加されたものとなっている。
初めに、ステップS31において、画像補正部31は、画像記憶部11から供給される画像f(i)と参照画像記憶部12から供給される画像f(i−1)のそれぞれについて、ブレ補正処理や輝度補正処理等の画像補正処理を行って、その画像補正処理後の画像f(i)と画像f(i−1)とを差異領域検出部13の差異計算部21に供給して、ステップS32に進む。
ステップS32では、差異計算部21は、画像補正部31から供給される画像補正処理後の画像f(i)と画像f(i−1)とで、対応する各画素の輝度値の差分(フレーム間差分)をとった差異画像fd(i,i−1)を作成する。そして、差異計算部21は、作成した差異画像fd(i,i−1)をラベリング部22に供給して、ステップS33に進む。
ステップS33乃至S40では、図5のステップS2乃至S9の処理と同様に、差異領域s(i,q)から求められる、画像f(i)およびf(i−1)の、画像領域r(i,1)、周辺領域rp(i,1)、画像領域r(i−1,1)、および周辺領域rp(i−1,1)の4つの領域に対応する4つの輝度ヒストグラムhist_r(i,1)、hist_rp(i,1)、hist_r(i−1,1)、およびhist_rp(i−1,1)を用いて、類似度を計算(比較)することにより、差異領域s(i,q)が物体領域Vs(i)であるか否かが判定される。そして、物体領域Vs(i)であると判定された場合、画像f(i)が次の装置に出力される。
以上のように、図7の物体検出処理においても、2枚の画像を用いて、撮像画像に出現した物体を検出(抽出)することができるので、少ないメモリで、高速に処理を行うことができる。
また、図7では、差異検出処理を行う前に、所定の画像補正処理を行うので、物体検出処理において、2枚の画像間の差異情報を安定して検出することができる。
上述した実施の形態においては、図4や図6の画像処理装置に画像を供給する撮像手段は、モノクロのITVカメラとし、各画素の画素値として、8ビットの輝度値が出力されるものとしたが、図4や図6の画像処理装置は、供給される画像がカラー画像である場合にも適用することができる。
上述の物体検出処理を行う画像処理装置は、監視カメラを用いたセキュリティシステムの他、例えば、人物を検出して扉を開閉する自動ドア、物体の動きに追従して光源(照明)をあてる照明装置などに応用することができる。
上述した一連の物体検出処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。ソフトウエアにより一連の処理を行う場合、例えば、画像処理装置は、図8に示されるようなパーソナルコンピュータにプログラムを実行させることにより実現することができる。
図8において、CPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104にはまた、入出力インタフェース105も接続されている。
入出力インタフェース105には、キーボード、マウスなどよりなる入力部106、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、ハードディスクなどより構成される記憶部108、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部109が接続されている。通信部109は、インターネットなどのネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース105にはまた、必要に応じてドライブ110が接続され、磁気ディスク121、光ディスク122、光磁気ディスク123、或いは半導体メモリ124などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部108にインストールされる。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
従来の物体検出処理を説明する図である。 本発明を適用した物体検出処理の概要を説明する図である。 本発明を適用した物体検出処理の概要を説明する図である。 本発明を適用した物体検出処理を行う画像処理装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 図4の画像処理装置の物体検出処理を説明するフローチャートである。 本発明を適用した物体検出処理を行う画像処理装置の一実施の形態の他の構成例を示すブロック図である。 図6の画像処理装置の物体検出処理を説明するフローチャートである。 本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
11 画像記憶部, 12 参照画像記憶部, 13 差異領域検出部, 14 ヒストグラム生成部, 15 判定部, 21 差異計算部, 22 ラベリング部, 31 画像補正部

Claims (11)

  1. 画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出手段と、
    前記差異領域の画像と、前記差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記差異領域検出手段は、
    前記第1および第2の画像の対応する画素どうしの画素値を比較する比較手段を有し、
    前記差異領域検出手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記差異領域を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記差異領域検出手段は、
    前記第1および第2の画像を複数のブロックに分割し、ブロック単位で前記第1および第2の画像を比較する比較手段を有し、
    前記差異領域検出手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記差異領域を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記差異領域検出手段は、
    前記第1および第2の画像の対応する画素どうしの比較を、比較対象の画素の周辺の領域の画素の画素値を用いて行う比較手段を有し、
    前記差異領域検出手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記差異領域を検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記判定手段は、
    前記第1の画像の、前記差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第1の類似度と、前記第2の画像の、前記差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第2の類似度とを求め、
    前記第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記判定手段は、
    前記第1の画像の、前記差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第1の類似度と、前記第2の画像の前記差異領域の画像、および前記第1の画像の前記差異領域の周辺領域の画像の類似度である第2の類似度とを求め、
    前記第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記判定手段は、
    前記第1の画像の前記差異領域の画像、および前記第2の画像の前記差異領域の周辺領域の画像の類似度である第1の類似度と、前記第2の画像の、前記差異領域の画像およびその周辺領域の画像の類似度である第2の類似度とを求め、
    前記第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記判定手段は、
    前記第1の画像の前記差異領域の画像、および前記第1の画像の前記差異領域の周辺領域の画像と前記第2の画像の前記差異領域の周辺領域の画像との合成画像の類似度である第1の類似度と、
    前記第2の画像の前記差異領域の画像、および前記合成画像の類似度である第2の類似度とを求め、
    前記第1と第2の類似度の大小関係に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1および第2の画像に対して、所定の補正処理を行う補正手段をさらに備え、
    前記差異領域検出手段は、前記所定の補正処理後の前記第1と第2の画像の差異がある差異領域を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出ステップと、
    前記差異領域の画像と、前記差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定ステップと
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  11. 画像を撮像する撮像手段から供給される第1の画像と第2の画像との差異がある差異領域を検出する差異領域検出ステップと、
    前記差異領域の画像と、前記差異領域の周辺領域の画像との類似度を求め、その類似度に基づいて、前記差異領域が、物体が出現または消失したいずれの領域であるかを判定する判定ステップと
    を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム
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