JP2005070958A - 車両運行管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の運行状況を一括的に管理することができるとともに、通信費の負担を軽減し、しかも配送先の到着を正確に把握することが可能な車両運行管理システムを提供する。
【解決手段】車両運行管理システムの管理用コンピュータは、目的地を含む地理的範囲を緯度及び経度を基に設定するエリア設定手段と、地理的範囲を目的地の名称に関連づけて記憶する範囲情報記憶手段とを備える。車載器6は、車両の状態に基づいて運転が停止したことを検出するイグニション検出手段41と、車両の現在位置を取得するGPS受信機39と、運転の停止が検出されると、GPS受信機39によって取得される現在位置を、地理的範囲と照合し、現在位置が地理的範囲に含まれる場合、車両が目的地に到着したものと認定する到着認定手段48と、その結果を車両の実績として管理用コンピュータに送信する実績送信手段50とを具備する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両運行管理システムに関するものであり、特に、複数の配送先に各種物品を配送したり、複数の目的地を巡回したりする車両について、その運行状況を把握し一括的に管理することが可能な車両運行管理システムに関するものである。
例えば、各種物品を車両で配送する運送業者では、複数の配送先に係る複数の物品を一台の車両にまとめて積載することがある。この場合、一旦事業所を出発すると、事業所に戻ることなく複数の配送先を巡回することから、その車両が現在どこを走っているのかを管理側で把握することが困難となる。
そこで、車両にGPS受信機を含む位置検出装置を搭載し、GPS衛星を利用して車両の現在位置を算出することにより、この車両が地図上のどの位置を走っているのかを認識できるようにしたシステムが提案されている。これによれば、GPS受信機によって検出された位置情報を、管理センタのコンピュータ(サーバ)に送信することにより、管理センタにおいて複数の車両の状況を一括的に把握することが可能になる。
特開2003−47032
しかし、上記のシステムは、車両の位置検出装置から管理センタのコンピュータに、車両の位置情報を常時送信しているため、情報の送信に係る費用が多大となり、特に、多くの車両を所有している運送会社の場合には、通信費の負担が極めて大きくなっていた。
また、従来のシステムは、位置検出装置によって取得された移動軌跡上の位置と、配送先との間の直線距離を求め、その距離がある閾値以下になったとき、配送先に到着したものと認定している。このため、車両が配送先周辺を単に通り過ぎた場合でも、目的の配送先に到着したものとして認定されてしまうこととなり、正確な情報として把握させることが困難であった。
さらに、配送先に到着したものと認定される地理的範囲(エリア)は、配送先の緯度・経度を中心とした一定範囲内であることから、個々の配送先の事情に合った適切なエリアを設定することができなかった。このため、例えば配送先の敷地が比較的広い場合、あるいは、駐車禁止または駐車不能等の規制により一定範囲内に駐車できない場合には、到着し荷下ろししたにも拘わらず、到着したものと認定されない場合があった。また、複数の配送先が互いに接近している場合には、複数のエリア同士が地図上で重なり合い、どちらの配送先に到達したのかが判定できなくなる場合もあった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、車両の運行状況を一括的に管理することができるとともに、通信費の負担を低減し、しかも目的地の到着を正確に把握することが可能な
車両運行管理システムの提供を課題とするものである。
本発明にかかる車両運行管理システムは、目的地を含む地理的範囲を緯度及び経度を基に設定するエリア設定手段と、該エリア設定手段によって設定された地理的範囲を目的地の名称に関連づけて記憶する範囲情報記憶手段と、車両の状態に基づいて運転が停止したことを検出する停止状態検出手段と、前記車両の現在位置を取得するGPS受信機と、前記停止状態検出手段によって運転の停止が検出されると、前記GPS受信機によって取得される現在位置を、前記範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲と照合し、現在位置が地理的範囲に含まれる場合、前記車両が前記目的地に到着したものと認定する到着認定手段と、該到着認定手段によって認定された結果を車両の実績として管理用コンピュータに送信する実績送信手段とを具備するものである。
ここで、「目的地」とは、何らかの用件のために車両が向うべき目的の場所であり、例えば各種物品を配送するシステムでは「配送先」が目的地に相当し、各種物品を集荷するシステムでは「集荷先」が目的地に相当する。また、物品の受渡しを行わず単に巡回するシステムでは「巡回先」が目的地に相当する。
また、「目的地の名称」には、会社や工場の名称だけではなく、例えば個人の氏名、現場の名称、工業団地の名称等も含まれる。さらに、同じ敷地内に工場、受付け、及び倉庫
等複数の施設がある場合、あるいは複数の部署がある場合には、施設毎または部署毎に設定された名称であっても構わない。
さらに、「エリア設定手段」及び「範囲情報記憶手段」は、管理用コンピュータに備えられるものであってもよく、車両に備えられるものであってもよい。なお、これらの手段を管理用コンピュータに備える場合には、範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲を、管理用コンピュータから車両に送信するための通信手段が必要となる。
本発明の車両運行管理システムによれば、エリア設定手段によって、各目的地の地理的範囲(エリア)が設定される。この地理的範囲は、緯度及び経度を基に設定され、しかも個別に設定されるため、夫々の目的地の状況等を考慮した適切な範囲を設定することが可能になる。目的地に応じて設定された地理的範囲は、その目的地の名称に関連付けられ範囲記憶手段に記憶される。
一方、車両には、停止状態検出手段が設けられており、車両の状態に基づいて運転が停止されたか否かを検出する。停止状態検出手段は、エンジンの停止、ドアの開放、または運転者の降車等、運転の停止に伴う状態の変化であれば特に限定されるものではない。運転の停止が検出されると、GPS受信機はGPS衛星からの位置信号を受信し、車両の現在位置を取得する。その後、GPS受信機によって取得される現在位置を、範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲と照合し、現在位置がいずれかの地理的範囲に含まれる場合には、車両が地理的範囲に対応する目的地に到着したものと認定する。換言すると、車両の停止に伴って車両の現在位置を取得しても、その位置がいずれの地理的範囲にも属さない場合には、信号待ちや休憩等、何らかの理由で車両が停止されたものと認定する。
目的地に到着したことが認定されると、車両に備えられた実績送信手段は、認定された結果をネットワークを介して管理用コンピュータに送信する。これにより、管理会社では、車両が目的地に到着したことを管理用コンピュータによって把握することが可能になる。
ところで、本発明の車両運行管理システムにおいて、「車両の状態に基づいて運転が再開したことを検出する再開状態検出手段と、前記到着認定手段により車両が前記目的地に到着したものと認定された後、前記再開状態検出手段によって運転の再開が検出されると、前記車両が前記目的地から発進したものと認定する発進認定手段と、該発進認定手段によって認定された結果を車両の実績として前記管理用コンピュータに送信する第二実績送信手段とをさらに具備する」構成とすることができる。
この構成を採用すると、車両には、再開状態検出手段が設けられ、車両の状態に基づいて運転が再開(開始を含む)されたか否かが検出される。再開状態検出手段は、エンジンの発動、ドアの閉鎖、または運転者の着席等、運転の再開に伴う状態の変化であれば、特に限定されるものではない。車両が目的地に到着したものと認定された後、再開状態検出手段によって運転の再開が検出されると、現在の目的地から次の目的地に向って発進したものと認定する。そして、車両が発進したものと認定されると、車両に備えられた第二実績送信手段は、認定された結果を、ネットワークを介して管理用コンピュータに送信する。これにより、管理会社では、車両が次の目的地に向って発進したことを管理用コンピュータによって把握することが可能になる。
これによれば、管理用コンピュータでは、車両が所定の目的地に到着したこと、及びその目的地から発進したことが認識される。このため、管理会社では、車両がいずれかの目的地に停止しているのか、それとも移動中(運転中)であるのかを区別することが可能になる。特に、複数の目的地をどのような順番で巡回するのかを、巡回スケジュールとして予め設定する場合には、夫々の目的地に到着したことを示す情報と、その目的地を発進したことを示す情報とを認識することにより、巡回スケジュールと照らし合わせることが可能になる。
ところで、上記の車両運行管理システムを採用する場合、車両が目的地から発進していないにも拘わらず、発進したものと認定される場合がある。つまり、所定の地理的範囲として設定された目的地の領域内で、車両の移動が繰返された場合には、その目的地から発進したものとして誤って認定されてしまう。
そこで、上記の構成を採用する場合には、「前記到着認識手段は、今回認定された目的地と前回認定された目的地とを比較し、両方の目的地が同一の場合、今回到着と認定された結果を無効にするとともに、前記第二実績送信手段で送信された前回の実績を消去する情報消去手段を有する」構成とすることが好ましい。
この構成を採用すると、到着認識手段は、今回認定された目的地と前回認定された目的地とを比較する。そして両方の目的地が同一の場合、すなわち現在位置が含まれる地理的範囲が同一の場合には、目的地の領域内で車両の移動があったものとみなし、到着と認定された結果を無効にするとともに、前回発進したものと認定された実績を消去するために、管理用コンピュータに信号を送信する。
ところで、本発明の車両運行管理システムにおいて、「複数の目的地を巡回するための巡回スケジュールを予め登録する登録手段と、該登録手段によって登録された巡回スケジュールと前記実績送信手段によって送信された車両の実績とを比較する比較手段と、該比較手段による比較結果を表示手段に表示させる表示制御手段とをさらに具備する」構成とすることができる。
この構成を採用すると、登録手段によって車両毎の巡回スケジュールが登録され、この巡回スケジュールと車両の実績とが比較手段によって逐次比較され、比較結果が表示手段に表示される。これにより、管理用コンピュータに送信された車両の実績が巡回スケジュールに則しているか否かが判定され、管理者等に車両の運行状況を把握させることが可能になる。
ところで、上記のように、車両の実績を巡回スケジュールと比較することにより、計画通りに運行されているか否かを容易に認識することが可能になるが、巡回スケジュールとして設定されていない目的地への巡回依頼、すなわち飛込による巡回依頼があった場合には対応することができない。つまり、予め巡回スケジュールとして登録されていない目的地は、車両の現在位置が分かっているにも拘わらず、その目的地への到着と認定することができず、実績として記録することができない。
そこで、上記の構成を採用する場合には、「前記到着認定手段は、検出された車両の現在位置が、前記範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲に含まれ、且つ該地理的範囲に対応する目的地が前記巡回スケジュールに存在しない場合、前記目的地への飛込み巡回であると認定する飛込認定手段を有し、前記実績送信手段は、前記飛込認定手段によって飛込み巡回であることが認定されると、その旨を管理用コンピュータに送信する」構成とすることが好ましい。
この構成を採用すると、車両の停止に基づいて検出された車両の現在位置が、範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲に含まれ、且つ地理的範囲に対応する目的地が巡回スケジュールに存在しない場合、すなわち、今回の巡回計画には含まれていないが、顧客の所在地として登録されている場合には、巡回する可能性のある地理的範囲であることから、上記の条件が成立した場合には、その目的地への飛込み巡回であると認定する。この情報は管理用コンピュータに送信され、実績として記録することが可能である。
ところで、本発明の車両運行管理システムにおいて、「前記停止状態検出手段は、エンジンの作動状態を検出するエンジン検出手段を有し、該エンジン検出手段によって検出されるエンジンの状態を基に、運転の停止を判定する」構成とすることができる。また、「前記停止状態検出手段は、車両のドアまたは荷台の扉における開放操作を検出する開放操作検出手段を有し、該開放操作検出手段によって検出される前記開放操作を基に、運転の停止を判定する」構成とすることもできる。
この構成を採用すると、運転の停止を比較的容易に判定することが可能になる。具体的には、荷下ろし等を行う際にはエンジンを停止させることが多く、特に最近では、環境への配慮から空運転禁止の励行を実施していることから、僅かな停止時間でもエンジンを停止させることが多い。そこで、エンジンの作動状態を検出することにより、目的地に到着し運転を停止させたことを間接的に認識する。なお、信号待ちの際にエンジンを停止させる場合もあるが、この場合には車両の現在位置が範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲に属さないため、目的地への到着と認定されることはない。ところで、エンジンの作動状態を検出する代わりに、車両のドアまたは荷台の扉等が開放されたことを検出しても運転の停止を間接的に認識することができる。つまり、目的地に到着すると、車両から外へ出るためにドアを開け、また、荷台に扉が設けられている車両においては扉を開放させるため、これらを検出することにより運転が停止されたことを認識することができる。
また、本発明の車両運行管理システムにおいて、「前記GPS受信機によって取得された車両の現在位置、及び予め記憶された地図データを基に、現在位置周辺の地図を表示させるとともに、該地図上に、前記目的地の地理的範囲を示す区画線、目的地の名称、及び現在位置を示すポインタを表示させる地図情報表示手段をさらに備える」構成とすることができる。
この構成を採用すれば、GPS受信機によって車両の現在位置が取得されると、CD−ROM等の記憶手段に予め記憶された地図データから、現在位置周辺の地図データが取得され、車内に設けられた表示手段に地図が表示される。さらに、この地図には夫々の目的地の地理的範囲を示す区画線と、目的地の名称と、車両の現在位置を示すポインタとが、緯度・経度を基に表示される。このため、運転者は地図上に表示された目的地の名称を基に目的地に向うことが可能になり、また、目的地に近づいた際には、ポインタが区画線で囲まれた地理的範囲の内部に進入することにより、目的地に到着し車両を停止させてもよいことを視覚的に認識することができる。
さらに、本発明の車両運行管理システムにおいて、「前記到着認定手段によって車両が前記目的地に到着したことが認定されると、その時点の時刻を認識する時刻認識手段をさらに備え、前記実績送信手段は、前記時刻認識手段によって認識された時刻を、前記実績とともに送信する」構成とすることができる。
この構成を採用すれば、GPS受信機がGPS衛星からの位置信号を受信する際、時刻認識手段は、その時点の時刻を認識し、認識した時刻(すなわち現在時刻)を車両の実績とともに管理用コンピュータに送信する。これにより、管理センタ等では、車両の移動軌跡に、夫々の目的地への到着時間を絡めて認識することが可能になり、情報としての価値をさらに高めることができる。特に、巡回スケジュールに予定時刻が入力されている場合には、予定時刻と実際の到着時刻とを比較することにより、巡回の進捗状況を容易に把握させることが可能になる。
このように、本発明の車両運行管理システムは、管理用コンピュータを用いることにより、管理センタ等において車両の運行状況を一括的に把握し管理することが可能になる。また、夫々の目的地の状況等を考慮した適切な設定が可能となり、目的地への到着を一層正確に認定することができる。さらに、管理用コンピュータへの送信時間が極めて少なくなり、通信費に係る費用の負担を大幅に軽減させることができる。
以下、本発明の一実施形態である車両運行管理システムについて、図1乃至図9に基づき説明する。図1は車両運行管理システム全体の構成を示す説明図であり、図2及び図3は車両運行管理システムにおける管理用コンピュータ及び車載器の機能的構成を示すブロック図である。また、図4は管理用コンピュータの記憶装置におけるデータベースの構成を示す説明図であり、図5は車載器の表示画面の一例を示す説明図であり、図6は車両の到着及び発進を認定する処理を示す説明図であり、図7は管理用コンピュータにおける表示画面の一例を示す説明図である。また、図8及び図9は車載器における処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態の車両運行管理システム1は、図1に示すように、複数の配送先2(配送先A,配送先B,配送先C…)を巡回する車両3の運行状況を、管理用コンピュータ4によって一括的に管理するシステムであり、主な構成として、管理用コンピュータ4と、この管理用コンピュータ4にネットワーク5(インターネット等)を介して通信可能な車載器6とを備えている。なお、管理用コンピュータ4は、例えば管理センタ7に配設され、運送会社等の担当者によって管理されている。また、車載器6は運送会社が所有する各車両3に取付けられており、車両3とともに移動する。
管理用コンピュータ4は、車両3の運行に必要な各種情報の設定を可能にするとともに、設定されたこれらの情報を、ネットワーク5を介して車載器6に送信するものである。また、車載器6から送信される運行実績をネットワーク5を介して受信し、これらの運行実績に応じた処理を行うものである。ハード構成としては、図2に示すように、汎用のサーバーと同様、主記憶装置、演算装置、及び制御装置から構成されるCPU(中央処理装置)10と、キーボードやポインティングデバイス等、情報を直接入力するための入力装置11と、ハードディスク等から構成された記憶装置12と、ルータ等を有しネットワーク5を介してデータの送受信を行う送受信装置13と、管理用コンピュータ4の中で処理された情報を取出すディスプレイ14及びプリンタ15等の出力装置とを具備している。
記憶装置12は、本発明の範囲情報記憶手段に相当し、配送先(目的地)を含む地理的範囲16が配送先の名称17に関連付けて記憶されるように構成されている。詳しく説明すると、図4(a)に示すように、配送先2に対応する緯度範囲データ及び経度範囲データが地理的範囲として設定されている。なお、記憶装置12に記憶されている地理的範囲16は、全ての顧客に関するものであり、配送の有無に拘わらず蓄積されている。
また、記憶装置12は、配送スケジュール18も記憶されるように構成されている。配送スケジュール18とは、車両3毎に予め設定される配送計画であり、図4(b)に示すように、巡回する配送先の名称17と到着予定時刻とが対として設定されている。
さらに、記憶装置12は、車載器6から送信された実績データ19も記憶されるように構成されている。実績データ19とは、車両3に係る運行状況の実績を示すものであり、車両3の位置情報及び時刻情報等が含まれている。
ところで、管理用コンピュータ4のCPU10には、車両運行管理プログラムがインストールされており、このプログラムを実行させることにより、以下に示す機能的構成を有するものになる。
すなわち、CPU10は、機能的な構成として、地理的範囲16を設定するためのエリア設定手段21と、配送スケジュール18を設定するための登録手段22とを備えている。エリア設定手段21による設定は、入力装置11を用いて行われるが、特に、本実施形態では夫々の地理的範囲16を個別に設定することを可能にしている。これにより、管理者等は、夫々の配送先2の状況等を考慮して適切な範囲を設定することが可能になる。例えば、敷地の広い配送先2に対しては地理的範囲を広く設定することにより、敷地内のあらゆる施設に対応することが可能になり、一方、敷地の狭い配送先2に対しては地理的範囲16を狭く設定することにより、複数の配送先2が互いに接近している場合でも重なり合うことを防止することができる。また、図5に示すように、車両3を敷地内に乗り入れることができない場合には周辺の道路が含まれるように地理的範囲16を設定することにより、車両3の到着を認定することが可能になる。さらに、道幅の制限や動物(ペット)等の存在により、車両を配送先2に近付けることが困難な場合には、地理的範囲16を一層広く設定することにより、車両3を地理的範囲16の中に確実に位置させることが可能になる。
一方、登録手段22は、配送スケジュール18を車両3毎に登録するためのものであり、配送先の名称17と到着予定時刻とが入力装置11を介して入力されると、これらの情報を記憶装置12に記憶する。なお、配送スケジュール18は、例えば一日分の計画であり、毎日更新されるように決められている。
また、CPU10は、記憶装置12に記憶されている地理的範囲16及び配送先の名称17を車載器6に出力する情報出力手段24を備えている。これにより、地理的範囲16及び配送先の名称17が、送受信装置13の送信手段23及びネットワーク5を通して車載器6に送信される。これにより、夫々の車載器6において、地理的範囲16及び配送先の名称17からなる情報を認識することが可能になる。また、情報出力手段24は、記憶装置12に記憶されている配送スケジュール18についても、送信手段23を介して車載器6に送信する。但し、車載器6に送信する配送スケジュール18には、夫々の車両3に関連する情報のみが含まれ、他の車両3に関する配送スケジュールは含まれない。
また、CPU10には、車載器6から車両3の運行実績が送信されると、その実績を認識する実績認識手段26と、実績認識手段26によって認識した実績及び記憶装置12に記憶された配送スケジュール18を比較する比較手段27と、比較手段27による比較結果をディスプレイ14に表示させる表示制御手段28とを備えている。これにより、配送スケジュール18と車両3の実績とが逐次比較され、図7に示すように、配送スケジュール、実績、車両の状況が表示される。例えば、配送先Aに対して、到着及び発進が認定された場合には、「配送完了」と表示し、また、配送先Dに対して、到着のみが認定され、発進がまだ認定されていない場合には、配送先Dにおいて作業中(例えば荷下ろし中)であるとみなし「作業中」と表示する。なお、詳細は後述するが、配送スケジュール18には含まれない配送先2において到着及び発進が認定された場合には、飛込みによる配送であるとみなし「飛込み完了」と表示する。なお、実績認識手段26によって認識された実績は、記憶装置12に実績データ19として記憶される。
さらに、CPU10には、機能的構成として、記憶装置12に記憶された実績データ19から必要な実績データ19を抽出し、この実績データ19を書式化することにより日報を作成する日報作成手段29を備えている。この日報作成手段29によって作成された日報はプリンタ15に出力され、紙媒体に印刷される。
次に、車載器6について説明する。車載器6のハード構成としては、図3に示すように、主記憶装置、演算装置、及び制御装置から構成されるCPU(中央処理装置)34と、内部メモリとしての情報記憶手段35と、アンテナ36(図1参照)を介してネットワーク5とデータの送受信を行う送受信装置37と、GPS衛星S(図1参照)から発せられる自己の位置及び時刻を、GPSアンテナ38を介して検出し、車両の現在位置及び時刻を取得するGPS受信機39とを具備している。また、車載器6は、車両3におけるイグニションスイッチ(図示しない)の状態を検出することにより、エンジンの状態を認識するイグニション検出手段41と、地図データを記憶しているCD−ROMまたは磁気メモリ等の地図データ記憶手段42と、地図情報等を表示させるためのディスプレイ43とを備えている。ここで、イグニション検出手段41が本発明のエンジン検出手段に相当する。
ところで、車載器6のCPU34にも、車両運行管理プログラムがインストールされており、このプログラムを実行させることにより、以下に示す機能的構成を有するものになる。
すなわち、CPU34には、機能的構成として情報格納手段46が備えられている。この情報格納手段46は、管理用コンピュータ4の記憶装置12に記憶された地理的範囲16、配送先の名称17、及び配送スケジュール18が送受信装置37を介して送信されると、これらの情報を受信し情報記憶手段35に記憶させるものである。これにより、情報記憶手段35には、全ての地理的範囲16及び配送先の名称17が書込まれるとともに、その車両3に関する配送スケジュール18が書込まれ、必要に応じて読み出すことが可能になる。すなわち、情報記憶手段35は、本発明の範囲情報記憶手段として機能する。
また、CPU34は、停止状態検出手段47、到着認定手段48、及び実績送信手段50を備えている。停止状態検出手段47は、イグニション検出手段41の状態、すなわちイグニションスイッチがON状態からOFF状態に変化したことに基づいて、車両3の運転が停止したことを認識するものであり、運転の停止に相当する信号を到着認定手段48に出力する。また、到着認定手段48は、停止状態検出手段47によって運転の停止が検出されると、GPS受信機39によって取得される現在位置を、情報記憶手段35に記憶された全ての地理的範囲16と照合する照合手段49を有しており、照合の結果、車両3の現在位置がいずれかの地理的範囲16に含まれる場合には、その車両3がいずれかの配送先2に到着したものと認定する。そして、実績送信手段50は、到着認定手段48によって配送先2への到着が認定されると、その結果及び時刻を車両3の実績として送受信装置37に出力する。すなわち、配送先2に到着した実績及びその到着時刻が、ネットワーク5を介して管理用コンピュータ4に送信される。ここで、GPS受信機39は本発明の時刻認識手段として機能している。
なお、到着認定手段48には、飛込認定手段51が機能的構成として備えられている。飛込認定手段51は、飛込みによる配送すなわち計画にはない配送であることを認定するものである。具体的には、車両3の停止に基づいて検出された車両3の現在位置が、情報記憶手段35に記憶されたいずれかの地理的範囲16に含まれ、且つその地理的範囲16に対応する配送先2が配送スケジュール18に存在しない場合、すなわち、今回の巡回計画に含まれていないが、顧客の配送先2として既に登録されている場合には、巡回する可能性のある地理的範囲16であることから、車両3がその配送先2に対して飛込みで巡回したものと認定する。そして、その旨を配送先の名称17に関連付けて管理用コンピュータ4に送信する。これにより、管理用コンピュータ4のディスプレイ14には、図7に示すように、配送先Fに対して「飛込み」である旨が表示される。
また、CPU34には、再開状態検出手段53、及び発進認定手段54を備えている。再開状態検出手段53は、イグニション検出手段41の状態、すなわちイグニションスイッチがOFF状態からON状態に変化したことに基づいて、車両3の運転が再開したことを認識するものであり、運転の再開に相当する信号を発進認定手段54に出力する。また、発進認定手段54は、再開状態検出手段53によって運転の再開が認識されると、車両3が配送先2から発進したものと認定する。なお、この際、GPS受信機39を介して時刻が認識される。そして、実績送信手段50は、発進認定手段54によって配送先2からの発進が認定されると、その結果及び時刻を車両3の実績として送受信装置37に出力する。すなわち、車両3から発信した実績及びその発進時刻が、ネットワーク5を介して管理用コンピュータ4に送信される。つまり、実績送信手段50は本発明の第二実績送信手段としても機能している。
ところで、発進認定手段54では、車両3が配送先2から発進していないにも拘わらず、発進したものと判定される場合がある。具体的には、図6に示すように、配送先Bの地理的範囲として設定された敷地内に、受入事務所(b1)と受入倉庫(b2)とが離間して設けられている場合には、受入事務所(b1)で車両3を一旦停止させて事務手続きを行い、その後、荷下ろしを行うために車両3を受入倉庫(b2)まで移動させることとなるが、この場合、受入事務所(b1)から車両3を移動させる際に、その配送先Bから発進したものと判定されてしまう。また、別の例としては、複数の車両3が敷地内で列をなし、夫々の車両3から荷物を順に下ろしていく場合には、他の車両3の荷下ろしが終了するまで、運転を停止して待機することもあるが、このような場合にも、地理的範囲16内において、車両3の停止及び移動が繰返されることから、その配送先Bから発進したものとして誤って認定されてしまう。
そこで、本例では、到着認定手段48に情報消去手段52を備えている。情報消去手段52は、今回認定された配送先Bと前回認定された配送先Bとを比較し、両方の配送先2が同一の場合、すなわち現在位置が属する地理的範囲16が同一の場合には、車両3の移動がその配送先2の領域内で行われたものであるとみなし、今回到着と認定された結果を無効にする。また、前回発進したものと判定された実績を消去するために、実績送信手段50によって管理用コンピュータ4に信号を送信する。
さらに、CPU34は、地図情報表示手段55を備えている。地図情報表示手段55は、図5に示すように、GPS受信機39によって取得される車両3の現在位置、及び地図データ記憶手段42に記憶された地図データを基に、現在位置周辺の地図を抽出しディスプレイ43に表示するとともに、その地図上に、配送先2の地理的範囲16を示す区画線K、配送先の名称17、及び現在位置を示すポインタPを重畳させた態様で表示させるものである。これにより、運転者は地図上に表示された配送先の名称17を基に配送先2に向うことが可能になり、また、配送先2に近づいた際には、ポインタPが区画線Kで囲まれた地理的範囲16の内部に進入することにより、配送先2に到着したことを視覚的に認識できるようになる。
続いて、本実施形態の車両運行管理システム1の動作、特に車載器6の処理について、図8及び図9に基づき説明する。管理用コンピュータ4において、地理的範囲16、配送先の名称17、及び配送スケジュール18等の各種情報が設定されると、これらの情報はネットワーク5を介して夫々の車載器6に送信される。そこで、車載器6では、まず、管理用コンピュータ4から情報を受信したか否かを判定し、受信した場合には(ステップS1においてYES)、これらの情報を情報記憶手段35に記憶する(ステップS2)。
その後、イグニション検出手段41及び停止状態検出手段47によって運転が停止されたか否かを検出し、運転の停止状態が検出された場合には(ステップS3においてYES)、GPS受信機39によって車両3の現在位置及び時刻を取得し(ステップS4)、さらに、取得した現在位置を情報記憶手段35に記憶された地理的範囲16と照合する(ステップS5)。そして、照合の結果、取得された現在位置がいずれかの地理的範囲16に含まれる場合には(ステップS6においてYES)、ステップS7の処理に移行する。なお、現在位置がいずれの地理的範囲16にも含まれない場合には(ステップS6においてNO)ステップS6の処理を繰返す。すなわち、休憩や信号待ち、あるいは配送先2への順番待ち等の場合には、車両3のエンジンが一旦停止した場合でも、配送先2への到着とは認定せずステップS7以降の処理を実行しない。
ステップS7では、現在位置に対応する地理的範囲16が、配送スケジュール18に則した配送先2の地理的範囲16であるか否かを判定する。そして、配送先2の地理的範囲16と一致する場合、すなわち配送スケジュール18通りの配送先2である場合には(ステップS7においてYES)、車両3が配送先2に到着したものと認定する(ステップS8)。一方、現在位置に対応する地理的範囲16が、配送スケジュール18に存在しない場合には(ステップS7においてNO)、飛込みによる配送であると認定する(ステップS10)。つまり、配送スケジュール18に登録されていない場合でも、車両3の停止位置が顧客の地理的範囲16に属していれば、その顧客先に到着したものと認定する。そして、配送先2または飛込先に到着したことを示す情報と到着時間とを含む到着情報を、ネットワーク5を介して管理用コンピュータ4に送信する(ステップS9)。これにより、管理センタ7では、管理用コンピュータ4によって、車両3の到着先と到着時間とを認識することが可能になる。
その後、イグニション検出手段41及び再開状態検出手段53によって、運転の再開が認定されると(ステップS11においてYES)、その配送先2から次の配送先2に向って発進したものと認定し(ステップS12)、その認定情報及び発進時刻を、ネットワーク5を介して管理用コンピュータ4に送信する(ステップS13)。これにより、管理センタ7では、車両3が配送先2から発進したことを把握することが可能になる。特に、管理センタ7では、到着情報に加えて発進情報も取得できるため、車両3が配送先2に停止しているのか、それとも移動中であるのかを区別することが可能になる。また、配送スケジュール18と照らし合わせることにより、現在の走行位置を概ね把握することも可能になる。
その後、イグニション検出手段41及び停止状態検出手段47によって運転を停止したことが認識されると(ステップS14においてYES)、ステップS4及びステップS5と同様、GPS受信機39によって現在位置及び時刻を取得する(ステップS15)とともに、取得した現在位置と情報記憶手段35に記憶された地理的範囲16とを照合する(ステップS16)。そして、現在位置が前回と同一の地理的範囲16に含まれる場合(ステップS17においてYES)、すなわち前回の地理的範囲16から外に移動していないとみなされる場合には、前回送信した発進情報を消去するための信号を管理用コンピュータ4に送信し(ステップS18)、ステップS14の処理に戻る。これにより、記憶装置12に記憶された実績データ19を訂正することが可能になる。一方、ステップS17において、現在位置が前回の地理的範囲16と同一ではない場合には(NO)、別の配送先2まで移動したものとして処理する。すなわち、ステップS6の処理に戻りこれ以降の処理を実行する。
このように、本例では、エリア設定手段21によって、配送先2の地理的範囲16が個別に設定されるため、夫々の配送先2の状況等を考慮した適切な範囲を設定することが可能になる。したがって、複数の地理的範囲16同士が重なり合うことを防止できるとともに、配送先2に到着したことを確実に認定できるようになる。
また、本例では、車両3の運転が停止したとき、GPS受信機39によって位置情報及び時刻を取得し、位置情報と地理的範囲16との照合により、到着したか否かを判定している。このため、配送先2の付近を単に通過した場合と、荷下ろしを行うために停止した場合とを明確に区別することができる。
また、本例では、車両3が停止した際、配送先2の現在位置と地理的範囲16とを照合し、いずれかの地理的範囲16に含まれる場合にのみ、すなわち、配送先2に到達した場合にのみ、位置情報を送信するようにしている。したがって、通信時間を大幅に短縮することができ、通信に要する費用の負担を軽減することができる。
さらに、本例では、車両3の現在位置が、配送スケジュール18には存在しないが、情報記憶手段35に記憶された地理的範囲16に含まれる場合、すなわち顧客の配送先2として登録されている場合には、飛込みによる配送であると認定する。このため、飛込みで配送したことを実績として記録することが可能になり、日報の中に含めることも可能になる。
また、本例では、イグニション検出手段41を用いて運転の停止及び再開を比較的容易に検出することができる。特に、このシステムを運用すれば、配送先2において車両3のエンジンを停止させることが必要となるため、空運転の禁止を励行し環境への影響を配慮することが可能になる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の車両運行管理システム1では、物品を配送するシステムにおいて適用する場合を示したが、複数の集荷先を巡回し物品を集荷するシステムにおいて適用してもよい。また、物品の流通とは関係なく、所定の用件を行うために巡回するシステムにおいて適用してもよい。すなわち、複数の目的地を車両3で巡回するシステムであれば、いずれの場合においても好適に適用することができる。
本実施形態の車両運行管理システム1では、配送スケジュール18の登録を、管理用コンピュータ4を用いて行うものを示したが、個々の車両3に取付けられた車載器6を用いて行うようにしてもよい。これによれば、運転者自らが登録することとなり、配送の能力や都合に合わせた計画作りが可能になる。
本実施形態の車両運行管理システム1では、車両3の停止及び再開を検出する手段として、イグニションスイッチの状態を検出するイグニション検出手段41を設けるものを示したが、エンジンの振動や音、または燃料の流れ等を検出することにより、エンジンの作動状態を認識するようにしてもよい。また、エンジンの作動状態を検出する代わりに、車両3のドアまたは荷台の扉等が開放されたことを開放操作検出手段(スイッチ等)によって検出してもよい。特に、この構成を採用すると、エンジンを停止させることなく、荷下ろしを行うことができる。つまり、車内の空調設備を作動させ続けることが可能になり、車内の温度上昇等に伴う不快感を抑制することが可能になる。
本実施形態の車両運行管理システム1では、配送先2への到着と、配送先2からの発進とを認定するものを示したが、いずれか一方のみを認定する構成を採用してもよい。だたし、前記の車両運行管理システム1のように到着及び発進をともに認定するようにすれば、配送先2での作業中か移動中(運転中)かを明確に区別することが可能になり、車両3の状況をより正確に把握させることができる。
本発明の一実施形態である車両運行管理システムの構成を示す説明図である。 車両運行管理システムにおける管理用コンピュータの機能的構成を示すブロック図である。 車両運行管理システムにおける車載器の機能的構成を示すブロック図である。 記憶装置におけるデータベースの概略構成を示す説明図である。 車載器における表示画面の一例を示す説明図である。 車両の停止及び再開を認定する処理を示す説明図である。 管理用コンピュータにおける表示画面の一例を示す説明図である。 車載器における処理の流れの前半部分を示すフローチャートである。 車載器における処理の流れの後半部分を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両運行管理システム
2 配送先(目的地)
3 車両
4 管理用コンピュータ
12 記憶装置(範囲情報記憶手段)
14 ディスプレイ(表示手段)
16 地理的範囲
17 配送先の名称(目的地の名称)
18 配送スケジュール(巡回スケジュール)
21 エリア設定手段
22 登録手段
27 比較手段
28 表示制御手段
39 GPS受信機(時刻認識手段)
41 イグニション検出手段(エンジン検出手段)
47 停止状態検出手段
48 到着認定手段
50 実績送信手段(第二実績送信手段)
51 飛込認定手段
52 情報消去手段
53 再開状態検出手段
54 発進認定手段
55 地図情報表示手段
K 区画線
P ポインタ

Claims (9)

  1. 目的地を含む地理的範囲を緯度及び経度を基に設定するエリア設定手段と、
    該エリア設定手段によって設定された地理的範囲を目的地の名称に関連づけて記憶する範囲情報記憶手段と、
    車両の状態に基づいて運転が停止したことを検出する停止状態検出手段と、
    前記車両の現在位置を取得するGPS受信機と、
    前記停止状態検出手段によって運転の停止が検出されると、前記GPS受信機によって取得される現在位置を、前記範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲と照合し、現在位置が地理的範囲に含まれる場合、前記車両が前記目的地に到着したものと認定する到着認定手段と、
    該到着認定手段によって認定された結果を車両の実績として管理用コンピュータに送信する実績送信手段と
    を具備することを特徴とする車両運行管理システム。
  2. 車両の状態に基づいて運転が再開したことを検出する再開状態検出手段と、
    前記到着認定手段により車両が前記目的地に到着したものと認定された後、前記再開状態検出手段によって運転の再開が検出されると、前記車両が前記目的地から発進したものと認定する発進認定手段と、
    該発進認定手段によって認定された結果を車両の実績として前記管理用コンピュータに送信する第二実績送信手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の車両運行管理システム。
  3. 前記到着認識手段は、
    今回認定された目的地と前回認定された目的地とを比較し、両方の目的地が同一の場合、今回到着と認定された結果を無効にするとともに、前記第二実績送信手段で送信された前回の実績を消去する情報消去手段を有することを特徴とする請求項2に記載の車両運行管理システム。
  4. 複数の目的地を巡回するための巡回スケジュールを予め登録する登録手段と、
    該登録手段によって登録された巡回スケジュールと前記実績記憶手段に記憶された車両の実績とを比較する比較手段と、
    該比較手段による比較結果を表示手段に表示させる表示制御手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
  5. 前記到着認定手段は、検出された車両の現在位置が、前記範囲情報記憶手段に記憶された地理的範囲に含まれ、且つ該地理的範囲に対応する目的地が前記巡回スケジュールに存在しない場合、前記目的地への飛込み巡回であると認定する飛込認定手段を有し、
    前記実績送信手段は、前記飛込認定手段によって飛込み巡回であることが認定されると、その旨を管理用コンピュータに送信することを特徴とする請求項4に記載の車両運行管理システム。
  6. 前記停止状態検出手段は、エンジンの作動状態を検出するエンジン検出手段を有し、該エンジン検出手段によって検出されるエンジンの状態を基に、運転の停止を判定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
  7. 前記停止状態検出手段は、車両のドアまたは荷台の扉における開放操作を検出する開放操作検出手段を有し、該開放操作検出手段によって検出される前記開放操作を基に、運転の停止を判定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
  8. 前記GPS受信機によって取得された車両の現在位置、及び予め記憶された地図データを基に、現在位置周辺の地図を表示させるとともに、該地図上に、前記目的地の地理的範囲を示す区画線、目的地の名称、及び現在位置を示すポインタを表示させる地図情報表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
  9. 前記到着認定手段によって車両が前記目的地に到着したことが認定されると、その時点の時刻を認識する時刻認識手段をさらに備え、
    前記実績送信手段は、前記時刻認識手段によって認識された時刻を、前記実績とともに送信することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
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