JP2009271712A - 駐車場管理装置、駐車場管理方法及び駐車場管理システム - Google Patents

駐車場管理装置、駐車場管理方法及び駐車場管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】GPS情報及びOBD情報を有効活用して、登録車両が出庫することにより空いた駐車スペースへの一時利用車両の駐車を許可又は拒否するかを判断する技術を提供する。
【解決手段】駐車場の位置情報とGPS情報に含まれるその登録車両の位置情報とに基づいて、その登録車両がその駐車場に到達するまでの予想所要時間である駐車場到達時間を計算する。駐車場到達時間に応じて出庫した登録車両を複数のグループに分ける。グループに含まれる登録車両と等しい数の駐車スペースが駐車場に新たに空くまでの予想時間であるスペース確保時間を出庫率を用いてグループごとに求める。少なくとも1つのグループにおいてスペース確保時間がそのグループの代表駐車場到達時間よりも短い場合には、一時利用車両の駐車場への入庫を禁止する。
【選択図】図5

Description

この発明は、登録車両が出庫することにより空いた駐車スペースに一時利用車両の駐車を許可することにより、その空いた駐車スペースを有効活用する技術に関する。
特許文献1に記載された駐車予測管理方法及び装置は、駐車場に入場しようとする車両が、月極等の登録車両か一時利用車両かを識別し、登録車両のときはすぐに入場を許可する。一方、一時利用車両のときは登録車両に必要な駐車スペースの数を予測し、その駐車スペースを確保して余裕があれば入場を許可する。
特開平5−120599号公報
特許文献1に記載された駐車予測管理方法及び装置は、登録車両に必要な駐車スペースの数を予測するときに、在車台数及び入出車台数等の統計データのみを考慮しており、登録車両の現在位置を考慮していない。このため、登録車両に必要な駐車スペースの数の予測精度が低く、登録車両と一時利用車両とがかち合う状態が生じやすいという問題があった。
この発明は、上記問題に鑑みて、より登録車両と一時利用車両とがかち合う状態が生じづらい駐車場管理装置、駐車場管理方法及び駐車場管理システムを提供することを目的とする。
駐車場の位置情報と出庫した登録車両から送られてきたGPS情報に含まれるその登録車両の位置情報とに基づいて、その登録車両がその駐車場に到達するまでの予想所要時間である駐車場到達時間を出庫した登録車両ごとに計算する。駐車場到達時間に応じて出庫した登録車両を複数のグループに分ける。グループに含まれる登録車両と等しい数の駐車スペースが駐車場に新たに空くまでの予想時間であるスペース確保時間を、単位時間あたりにその駐車場から出庫する車両の数である出庫率を用いて、グループごとに求める。グループに含まれる登録車両の駐車場到達時間を代表する代表駐車場到達時間がグループごとに定められており、少なくとも1つのグループにおいてスペース確保時間がそのグループの代表駐車場到達時間よりも短い場合には、一時利用車両の駐車場への入庫を禁止する。
GPS情報に含まれる登録車両の位置情報を考慮することにより、登録車両と一時利用車両とがかち合う状態がより生じづらくなる。
図1から5を参照して、この発明による駐車場管理装置、駐車場管理方法及び駐車場管理システムの一実施例について説明する。
駐車場管理システム100は、図1に例示するように、登録車両1、駐車場管理装置20及び駐車場装置30を含む。
登録車両1は、定期、月極め、会員等の契約車両及び荷捌き車両等であり、駐車場3に駐車する権利を有する車両である。図示していないが、駐車場3の登録車両は複数存在し、これら複数の登録車両が登録車両1と同様の処理を行う。この明細書、この特許請求の範囲には、登録車両1以外に、一時利用車両という車両が登場する。一時利用車両は、事前に契約をしておらず、一時的に駐車場3を利用しようとする車両である。単に車両と記載した場合には原則として登録車両と一時利用車両の両方を意味する。
登録車両1には、車載器10及び車両ID情報が格納された車両IDタグ110が搭載される。車載器10は、図2に例示するように、GPS情報取得部11、記憶部12、OBD情報取得部13、送受信部14、現在の時刻情報を取得する時刻部17及び車載器10内外の各機器と車載器10の各部の制御を行う制御部18を含む。
駐車場3には、駐車場装置30が設置されている。駐車場装置30は、図3に例示するように、車両ID情報取得部31、入出庫ゲート部32、駐車場管理装置20と通信して情報のやり取りを行う送受信部33、時刻情報を取得する時刻部34、必要な計算処理を行う計算部35、駐車場情報等を記憶する記憶部36及び各部の動作を制御する制御部37を含む。
車両ID情報取得部31は、駐車場に入出庫しようとする登録車両の車両ID情報を取得する。例えば車両が車両IDタグ110が搭載された登録車両である場合には、その車両IDタグ110と無線通信して、車両ID情報を取得する。車番認識カメラでナンバープレート番号を読み取って、そのナンバーを車両ID情報としても良い。
車両ID情報取得部31が車両ID情報を取得するときに、時刻部34は時刻情報を取得する。取得された車両ID情報と取得された時刻情報とに基づいて、入庫した車両並びに出庫した車両及びそれらの台数等についての情報である入出庫台数情報と、駐車場の在庫台数についての情報である在庫台数情報とを含む駐車場情報が計算部35により生成される。生成された駐車場情報は、記憶部36に格納される。また、駐車場情報は、送受信部33により駐車場管理装置20に送られる。駐車場情報は、車両ID情報、時刻情報等の駐車場に関連する他の情報を含んでいてもよい。
入出庫ゲート部32は、車両の種類及び駐車場の満空に応じて、車両の入出庫を制御する。例えば、入庫しようとする車両が登録車両であれば入庫を許可し、入庫しようとする車両が一時利用車両であれば後述の処理を行い駐車場管理装置20から送られてきた入庫の拒否・許可についての判断結果に応じて、その一時利用車両の入庫について拒否又は許可を行う。入庫しようとする車両が登録車両であるか、一時利用車両であるかの判断は、車両ID情報取得部が取得した車両ID情報に基づいて行う。駐車場が満車であれば、すべての車両の入庫を拒否する。
駐車場管理装置20は、図4に例示するように、記憶部21、駐車場到達時間計算部22、グループ分割部23、スペース確保時間計算部24、判断部25、送受信部26、出庫率計算部29、キーボード・マウス等の入力手段である操作部210、様々の情報を表示する表示部211、時刻情報を取得する時刻部212及び各部の動作を制御する制御部213を含む。記憶部21には、車両の位置を特定・表示する地図/GPSデータベース、各車両のOBD情報を含むOBDデータベース、定期、月極め等の契約での個人識別情報や各駐車場の位置情報を含む顧客データベース、車載器情報、駐車場情報、車両駐車場間距離、駐車場到達時間、滞留時間、平均滞留時間、出庫率、スペース確保時間等の管理情報等が格納される。
登録車両に搭載された車載器10のGPS受信機であるGPS情報取得部11(図2参照)は、GPS衛星5と通信することにより、位置情報を含むGPS(Global Positioning System)情報を一定時間毎に取得する(ステップS1、図5参照)。取得されたGPS情報は、その登録車両のID及び時刻情報と結び付けられて記憶部12に格納される。すなわち、GPS情報の時系列データが記憶部12に格納される。
車載器10のOBD情報取得部13は、車両のOBDポートに接続して、車速情報を含むOBD(On Board Diagnosis)情報を取得する(ステップS2)。OBD情報には、車速情報の他、車両の走行距離、CO排出量、燃料量、燃料噴出量、燃費、エンジン回転数、遠隔操作情報(例えば、ドアの接点のオンオフに関する情報)等の情報が必要に応じて含まれていてもよい。取得されたOBD情報は、時刻情報と結び付けられて記憶部12に格納される。すなわち、OBD情報の時系列データが記憶部12に格納される。
車載器10の送受信部14は、車両ID情報、時刻情報及び記憶部12に格納されたGPS情報並びにOBD情報を、通信ネットワークを介して駐車場管理装置20へ一定時間毎に送る(ステップS3)。記憶部12に格納されたGPS情報及びOBD情報ではなく、GPS情報取得部11及びOBD情報取得部13からそれぞれ取得したGPS情報及びOBD情報を駐車場管理装置20に直接送ってもよい。駐車場管理装置20は、受け取った車両ID情報、時刻情報及びGPS情報並びにOBD情報を記憶部21に格納する。
駐車場管理装置20の駐車場到達時間計算部22(図4参照)は、駐車場の位置情報と出庫した登録車両から送られてきたGPS情報に含まれるその登録車両の位置情報とに基づいて、その登録車両がその駐車場に到達するまでの予想所要時間である駐車場到達時間を出庫した登録車両ごとに計算する(ステップS4)。この例では、駐車場の位置情報及び登録車両の位置情報のみならず、OBD情報に含まれる車速情報を用いて駐車場到達時間が計算される。例えば、下記の2つの式に基づいて、駐車場到達時間が計算される。
車両駐車場間距離=((登録車両の位置情報のx座標−駐車場の位置情報のx座標)+(登録車両の位置情報のy座標−駐車場の位置情報のy座標)+(登録車両の位置情報のz座標−駐車場の位置情報のz座標)1/2
駐車場到達時間=車両駐車場間距離/車速
登録車両に対応する駐車場の位置情報は、その登録車両IDをキーとして顧客データベースを参照することにより得られる。出庫した登録車両が複数ある場合には、それら登録車両のそれぞれの駐車場到達時間が計算される。計算された駐車場到達時間は、車両IDと共にグループ分割部23に送られる。また、計算された駐車場到達時間は管理情報の一部として、記憶部21に格納される。
例えば、同じ駐車場に登録している10台の登録車両C1,…,C10が出庫しているとする。登録車両C1,…,C10の車両ID情報はそれぞれC1,…,C10であるとする。そして、登録車両C1の駐車場到達時間は0.3時間、登録車両C2の駐車場到達時間は0.4時間、登録車両C3の駐車場到達時間は0.6時間、登録車両C4の駐車場到達時間は0.8時間、登録車両C5の駐車場到達時間は1.7時間、登録車両C6の駐車場到達時間は2.5時間、登録車両C7の駐車場到達時間は2.9時間、登録車両C8の駐車場到達時間は3.5時間、登録車両C9の駐車場到達時間は3.8時間、登録車両C10の駐車場到達時間は3.9時間と計算されたとする。この場合、(C1,0.3),(C2,0.4),…,(C10,3.9時間)という情報がグループ分割部23に送られる。
グループ分割部23は、駐車場到達時間に応じて出庫した登録車両を複数のグループに分ける(ステップS5)。例えば、駐車場到達時間について予め定められた複数の範囲の内のどの範囲に属するかでグループ分けを行う。グループに関する情報であるグループ分割情報は、スペース確保時間計算部24に送られる。グループ分割情報は、例えば各グループに含まれる登録車両の台数である。グループに含まれる登録車両の数は0でも1でも良い。
上記の例だと、登録車両C1,C2は0.5時間圏内(0時間より大であり0.5時間以下の範囲)に、登録車両C3,C4は1時間圏内(0.5時間よりであり大1時間以下の範囲)に、登録車両C5は2時間圏内(1時間より大であり2時間以下の範囲)に、登録車両C6,C7は3時間圏内(2時間より大であり3時間以下の範囲)に、登録車両C8,C9,C10は4時間圏内(3時間より大であり4時間以下の範囲)にそれぞれ属する。したがって、登録車両C1,C2は0.5時間圏内のグループG1に、登録車両C3,C4は1時間圏内のグループG2に、登録車両C5は2時間圏内のグループG3に、登録車両C6,C7は3時間圏内のグループG4に、登録車両C8,C9,C10は4時間圏内のグループG5にそれぞれ分けられる。
スペース確保時間計算部24は、グループに含まれる登録車両と等しい数の駐車スペースが上記駐車場に新たに空くまでの予想時間であるスペース確保時間を、単位時間あたりにその駐車場から出庫する車両の数である出庫率を用いて、グループごとに求める(ステップS6)。例えば、グループに含まれる登録車両の数を出庫率で割ることによりスペース確保時間を求める。求まったスペース確保時間は、判断部25に送られる。
出庫率は、ある時間区間に出庫した車両の数をその時間区間の時間長で割ることにより求められる。例えば、時間区間として、平均滞留時間だけ遡った時間から現時点までの時間区間を用いる。ここで、平均滞留時間は、ある時間帯において車両が駐車場に滞留する平均の時間であり、駐車場装置から受け取った入出庫時刻情報等の過去のデータを用いて計算される。出庫率は、出庫率計算部29により計算される。
例えば、平均滞留時間が2時間であるとする。そして、過去2時間の間に駐車場から出庫した車両の数が5台であるとする。この場合、出庫率は、5/2=2.5となる。0.5時間圏内のグループG1に含まれる登録車両C1,C2の数は2である。したがって、グループG1のスペース確保時間は2/2.5=0.8時間となる。1時間圏内のグループG2に含まれる登録車両C3,C4の数は2である。したがって、グループG2のスペース確保時間は2/2.5=0.8時間となる。2時間圏内のグループG3に含まれる登録車両C5の数は1である。したがって、グループG3のスペース確保時間は1/2.5=0.4時間となる。3時間圏内のグループG4に含まれる登録車両C6,C7の数は2である。したがって、グループG4のスペース確保時間は、2/2.5=0.8時間となる。4時間圏内のグループG5に含まれる登録車両C8,C9,C10の数は3である。したがって、グループG5のスペース確保時間は3/2.5=1.2時間となる。
グループに含まれる登録車両の駐車場到達時間を代表する代表駐車場到達時間がグループごとに予め定められており、記憶部21に格納されている。駐車場到達時間について予め定められた複数の範囲の内のどの範囲に属するかでグループ分けを行った場合には、例えば、各グループの駐車場到達時間の範囲の最大値をそのグループを代表駐車場到達時間とする。各グループの駐車場到達時間の範囲の最小値、グループに含まれる登録車両の駐車場到達時間の平均値、又は、グループに含まれる登録車両の駐車場到達時間の1つをそのグループの代表駐車場到達時間としてもよい。
例えば、0.5時間圏内のグループG1の代表駐車場到達時間を0.5時間、1時間圏内のグループG2の代表駐車場到達時間を1時間、2時間圏内のグループG3の代表駐車場到達時間を2時間、3時間圏内のグループG4の代表駐車場到達時間を3時間、4時間圏内のグループG5の代表駐車場到達時間を4時間とする。
判断部25は、少なくとも1つのグループにおいてスペース確保時間がそのグループの代表駐車場到達時間よりも短い場合には、一時利用車両の上記駐車場への入庫を禁止すると判断する(ステップS7)。一方、すべてのグループにおいてスペース確保時間がそのグループの代表駐車場到達時間よりも長い場合には、一時利用車両の上記駐車場への入庫を許可すると判断する。判断結果は、送受信部26に送られる。スペース確保時間がそのグループの代表駐車場到達時間よりも短い場合には、そのグループに含まれる登録車両が駐車場に到達したときに、駐車スペースがない可能性があるためである。
送受信部26は、判断部25における判断結果を、すなわち入庫を禁止する旨の情報又は入庫を許可する旨の情報を駐車場装置30に送る。
駐車場装置30の入出庫ゲート部32は、受け取った判断結果に基づいて、一時利用車両の駐車場3への入庫を禁止又は許可をする(ステップS8,S9)。
このように、GPS情報に含まれる登録車両の位置情報を考慮することにより、登録車両と一時利用車両とがかち合う状態がより生じづらくなる。これにより、空き駐車スペースをより有効活用することができる。
通常、車両のCO排出量は、燃料量、燃費及び走行距離等を用いて、ガソリン1リットル当たりのCO排出量は2.3kg、軽油1リットル当たりのCO排出量は2.6kgのように推定されるが、これらは実際の排出量ではない。この例では、駐車場管理装置20はOBD情報を受信しており、このOBD情報を解析することにより、実際の排出量を得ることができる。これにより、登録車両の運転傾向の把握、及び、省エネ運転(CO削減運転)指導をより適切に行うことができる。
[変形例等]
登録車両の位置、駐車場の位置、駐車場到達時間、スペース確保時間等を表示部211に表示してもよい。これにより、駐車場管理システムの管理者が状況を確認して、操作部210を操作することにより、一時利用車両の入庫を許可又は拒否するかを手動で決定することが可能となる。
駐車場は、駐車場3以外にも複数存在していてもよい。この場合、駐車場管理装置20は、これら複数の駐車場のそれぞれを駐車場3と同様に管理する。
上記の例では、登録車両と駐車場の直線距離を車速で割ることにより駐車場到達時間を計算しているが、直線距離ではなく、登録車両の位置と駐車場の位置に応じて定まる道のり距離を車速で割ることにより駐車場到達時間を計算してもよい。
上記の例では、駐車場到達時間を計算するときに、登録車両から送られたOBD情報に含まれる車速情報を用いているが、これに代えて、車速情報のある時間帯の平均な値や、登録車両が位置する地域の道路状況に応じた車速を用いてもよい。したがって、車載器10は必ずしも駐車場管理装置20に車速情報を含むOBD情報を送る必要はない。
出庫した登録車両が帰路車であるかどうかを判断して、帰路車である出庫した登録車両について、上記のステップS4からステップS6の処理を行ってもよい。
そのために、帰路車判断部27を駐車場管理装置20に設ける。帰路車判断部27は、出庫した登録車両が、駐車場に向かう帰路車であるかどうかを後述する判断手法により判断する(ステップS31、図5参照)。その判断情報は、駐車場到達時間計算部22に送られる。駐車場到達時間計算部22は、帰路車である出庫した登録車両についての駐車場到達時間を計算する。また、グループ分割部23は、帰路車である出庫した登録車両についてグループ分割を行うことになる。
これにより、登録車両のために確保する駐車スペースの数を少なくすることができ、登録車両が出庫することにより空いた駐車スペースへの駐車をより多くの一時利用車両に許可することができる。したがって、空き駐車スペースをより有効活用することができる。
帰路車であるかどうか判断手法の例をいくつか述べる。出庫した登録車両と駐車場との間の直線距離が所定の距離以下又は未満となったときにその登録車両を帰路車と判断する。出庫した登録車両の駐車場到達時間が所定の駐車場到達時間以下又は未満となったときにその登録車両を帰路車と判断する。出庫した登録車両と駐車場との間の直線距離が減少していれば帰路車と判断する。出庫した登録車両と駐車場との直線距離が所定の時間又は所定の距離だけ継続して減少していれば帰路車と判断する。また、登録車両に帰路スイッチ15を設けてもよい。運転者が帰路スイッチ15をオンにすると、帰路信号が駐車場管理装置20に送られる。帰路車判断部27は、帰路信号の受信の有無を判定し、帰路信号が受信されていれば、その帰路信号を発した登録車両を帰路車と判断する。さらに、これらの判断手法を組み合わせてもよい。例えば、出庫した登録車両と駐車場との間の直線距離が所定の距離以下又は未満となって、かつ、出庫した登録車両と駐車場との直線距離が所定の時間又は所定の距離だけ継続して減少していれば帰路車と判断してもよい。
車載器10にICカードリーダ16を、駐車場管理装置20に異常判断部28をそれぞれ設けてもよい。
ICカードリーダ16は、運転者4が所持するICカード41と無線通信して、ICカード41に格納された運転者4の個人識別情報を取得する。個人識別情報は、氏名、番号、パスワード等の個人を識別できる情報である。取得された個人識別情報は、記憶部12に格納される。また、送受信部14は、個人識別情報の取得の有無についての情報を駐車場管理装置20に送る。これにより、運転者が着座しているかどうかを確認することができる。
駐車場管理装置20の異常判断部28は、個人識別情報が取得されていない状態で、GPS情報及び/又はOBD情報の変化を検出した場合に、登録車両1に異常が発生したと判断する。これにより、登録車両1の異常を検出することができる。さらに、異常が発生したと判断された登録車両のオーナー及び/又は駐車場管理システム100の管理者等の者にその異常を通知する通知部215を駐車場管理装置20に設けてもよい。
また、登録車両1を遠隔操作しようとする者をICカードリーダ16が運転者が有するICカード41から取得した個人識別情報を用いて認証して、正統なアクセス権限を有するかどうかを判断する認証部19を登録車両1に設けてもよい。運転者4は携帯電話等の端末装置を用いて、又は、オペレータが駐車場管理装置20の操作部210を操作することにより、送受信部14を介して車載器10にアクセスして、認証部19の認証を受ける。認証に成功すれば、登録車両1の遠隔操作を認められる。認証に失敗すれば、登録車両1の遠隔操作は認められない。このように認証部19を設けることにより、ドアの開閉、ライトのオンオフなどの遠隔操作を安全に行うことができる。
スペース確保時間を、グループに含まれる登録車両と等しい数にアプローチ率を掛けた数の駐車スペースが上記駐車場に新たに空くまでの予想時間としてもよい。すなわち、アプローチ率を用いて、スペース確保時間を計算してもよい。ここで、アプローチ率とは、全登録車両中入庫している登録車両の台数の割合である。例えば、ある月曜日の16時に全登録車両10台中入庫している登録車両が9台であった場合、アプローチ率は9/10=0.9(=90%)となる。アプローチ率は、駐車場装置30から受信した一定期間(一日、一週間、一ヶ月)の駐車場情報を用いて推定される。
スペース確保時間計算部24は、グループに含まれる登録車両の数にアプローチ率をかけて、出庫率で割ることによりスペース確保時間を求める。例えば、出庫率=2.5、アプローチ率=0.9とすると、0.5時間圏内のグループG1に含まれる登録車両C1,C2の数は2であるため、グループG1のスペース確保時間は2×0.9/2.5=0.72時間となる。
上記の例では、グループ分割部23は、駐車場到達時間に応じて登録車両のグループ分けを行っているが、駐車場と登録車両の距離に応じてグループ分けを行ってもよい。ここで、距離とは、例えば直線距離や、道なり距離のことである。この場合、距離計算部214が、各登録車両と駐車場の距離を計算してグループ分割部23に送る。グループ分割部23は、計算された距離に基づいて登録車両のグループ分けを行う。
これらの変形例は適宜組み合わせることが可能である。
駐車場管理装置20をコンピュータによって実現する場合、駐車場管理装置20の各部はそれぞれプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各部の機能がコンピュータ上で実現される。
すなわち、CPUが各プログラムを逐次読み込んで実行することにより、駐車場管理装置20の駐車場到達時間計算部22、グループ分割部23、スペース確保時間計算部24、判断部25、送受信部26、帰路車判断部27、異常判断部28、出庫率計算部29、時刻部212及び距離計算部214の機能がそれぞれ実現される。また、記憶部21は、メモリ、ハードディスク等記憶手段により実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよいが、具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、上述した実施形態とは別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接このプログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を基底する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。例えば、ステップS1の処理とステップS2の処理とを並列に行うことが可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
駐車場管理システムの例の機能ブロック図。 車載器の例の機能ブロック図。 駐車場装置の例の機能ブロック図。 駐車場管理装置の例の機能ブロック図。 駐車場管理システムの処理の流れを例示するフローチャート。
符号の説明
100 駐車場管理システム,1 登録車両,3 駐車場,4 運転者,5 衛星
10 車載器,11 情報取得部,12 記憶部,13 情報取得部,14 送受信部,15 帰路スイッチ,16 ICカードリーダ,17 時刻部,18 制御部,19 認証部,110 車両IDタグ
20 駐車場管理装置,21 記憶部,22 駐車場到達時間計算部,23 グループ分割部,24 スペース確保時間計算部,25 判断部,26 送受信部,27 帰路車判断部,28 異常判断部,29 出庫率計算部,210 操作部,211 表示部,212 時刻部,213 制御部,214 距離計算部
30 駐車場装置,31 情報取得部,32 入出庫ゲート部,33 送受信部,34 時刻部,35 計算部,36 記憶部,37 制御部
41 ICカード

Claims (9)

  1. 駐車場の位置情報と出庫した登録車両から送られてきたGPS情報に含まれるその登録車両の位置情報とに基づいて、その登録車両がその駐車場に到達するまでの予想所要時間である駐車場到達時間を出庫した登録車両ごとに計算する駐車場到達時間計算部と、
    上記駐車場到達時間に応じて上記出庫した登録車両を複数のグループに分けるグループ分割部と、
    グループに含まれる登録車両と等しい数の駐車スペースが上記駐車場に新たに空くまでの予想時間であるスペース確保時間を、単位時間あたりにその駐車場から出庫する車両の数である出庫率を用いて、グループごとに求めるスペース確保時間計算部と、
    グループに含まれる登録車両の駐車場到達時間を代表する代表駐車場到達時間がグループごとに定められており、少なくとも1つのグループにおいて上記スペース確保時間がそのグループの代表駐車場到達時間よりも短い場合には、一時利用車両の上記駐車場への入庫を禁止すると判断する入庫判断部と、
    を含む駐車場管理装置。
  2. 請求項1に記載の駐車場管理装置において、
    登録車両から送られてきた車速情報を含むOBD情報を受信する受信部を更に含み、
    上記駐車場到達時間計算部は、更に上記OBD情報に含まれる車速情報に基づいて、駐車場到達時間を計算する、
    ことを特徴とする駐車場管理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の駐車場管理装置において、
    上記スペース確保時間は、グループに含まれる登録車両と等しい数にアプローチ率を掛けた数の駐車スペースが上記駐車場に新たに空くまでの予想時間である、
    ことを特徴とする駐車場管理装置。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の駐車場管理装置において、
    出庫した登録車両が、上記駐車場に向かう帰路車であるかどうかを判断する帰路車判断部を更に含み、
    上記駐車場到達時間計算部は、駐車場到達時間を帰路車と判断された登録車両ごとに計算する部であり、
    上記グループ分割部は、帰路車と判断された登録車両を複数のグループに分ける部である、
    ことを特徴とする駐車場管理装置。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の駐車場管理装置において、
    駐車場の位置と登録車両から送られてきた登録車両の位置情報とから、その駐車場とその登録車両の距離を求める距離計算部を更に含み、
    上記グループ分割部は、上記距離に応じて登録車両を複数のグループに分ける部である、
    ことを特徴とする駐車場管理装置。
  6. 請求項1から5の何れかに記載の駐車場管理装置と、
    GPS情報を取得するGPS情報取得部と、OBD情報を取得するOBD情報取得部と、GPS情報及びOBD情報を上記駐車場管理装置に送る送信部とを含む登録車両と、
    を含む駐車場管理システム。
  7. 請求項6に記載の駐車場管理システムにおいて、
    上記登録車両は、運転手が有するICカードから個人識別情報を取得する取得部を含み、上記登録車両の送信部は取得した個人識別情報を上記駐車場管理装置に送り、
    上記駐車場管理装置は、個人識別情報を受信しない状態で上記GPS情報及び/又は上記OBD情報の変化を検出した場合に上記登録車両に異常が発生したと判断する異常判断部と、その異常の発生を通知する通知部とを含む、
    ことを特徴とする駐車場管理システム。
  8. 請求項7に記載の駐車場管理システムにおいて、
    上記登録車両は、運転手から個人識別情報を取得する取得部と、その登録車両を遠隔操作しようとする者を上記取得した個人識別情報を用いて認証して正統なアクセス権限を有するかどうかを判断する認証部とを含む、
    ことを特徴とする駐車場管理システム。
  9. 駐車場の位置情報と出庫した登録車両から送られてきたGPS情報に含まれるその登録車両の位置情報とに基づいて、その登録車両がその駐車場に到達するまでの予想所要時間である駐車場到達時間を出庫した登録車両ごとに計算する駐車場到達時間計算ステップと、
    上記駐車場到達時間に応じて上記出庫した登録車両を複数のグループに分けるグループ分割ステップと、
    グループに含まれる登録車両と等しい数の駐車スペースが上記駐車場に新たに空くまでの予想時間であるスペース確保時間を、単位時間あたりにその駐車場から出庫する車両の数である出庫率を用いて、グループごとに求めるスペース確保時間計算ステップと、
    グループに含まれる登録車両の駐車場到達時間を代表する代表駐車場到達時間がグループごとに定められており、少なくとも1つのグループにおいて上記スペース確保時間がそのグループの代表駐車場到達時間よりも短い場合には、一時利用車両の上記駐車場への入庫を禁止すると判断する入庫判断ステップと、
    を含む駐車場管理方法。
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