JP2005069425A - ボルトによる円孔充填構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被充填部材の板厚に拘わらず、被充填部材の円孔に対し優れた修復効果を得ることができるようにする。
【解決手段】 被充填部材(11)の円孔(14)にボルト(1)の軸部(3)を嵌合すると共にナット(7)側にワッシャ(6)を介在させて締結するボルトによる円孔充填構造において、ボルトの軸部は、外径(D1 )が円孔の内径(D2 )よりも大径に形成される。例えば、円孔は、被充填部材に施したストップホールである。ボルトの軸部を冷却して円孔に嵌合させるとよい。ボルトをボルトヘッド(2)側にワッシャ(5)を介在させて締結するとよい。軸部の外径(D1 )は、円孔の内径(D2 )よりも0.01%以上0.05%以下だけ大径に形成されるとよい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、部材に穿設された円孔に対するボルトによる円孔充填構造に関する。
従来、橋梁のガセット溶接継手等の部材に生じた疲労等による亀裂を修復する方法には、亀裂の先端にストップホールを開けるだけのストップホール法、あるいは、そのストップホールにさらに高力ボルトを遊嵌し、それによりストップホール近傍の部材を締め付けるボルト締めストップホール法がある(例えば、非特許文献1及び2参照)。
前者のストップホール法は、疲労亀裂の先端にストップホールを設けることにより、その部分での応力集中を低減させるものである。また、後者のボルト締めストップホール法は、ストップホールに集中した応力の一部を、母材とワッシャとの間の摩擦を介してボルトに流し、修復効果を高めたものである。したがって、ボルト締めストップホール法は、前者のストップホール法よりも、その修復効果は極めて大きいとされる。
鋼構造論文集第8巻第29号、社団法人日本鋼構造協会、平成13年3月31日発行、p.15−26 鋼構造論文集第9巻第33号、社団法人日本鋼構造協会、平成14年3月31日発行、p.13−23
上述のように、従来のボルト締めストップホール法は、ストップホールに遊嵌したボルトにより、ストップホールに集中した応力の一部を、母材とワッシャとの間の摩擦を介してボルトに流すようにしたものである。したがって、このボルト締めストップホール法は、ストップホール法よりも修復効果が極めて大きいとされる。しかしながら、被充填部材の板厚が厚くなるとその修復効果が次第に薄れるという問題のあることが、その後の実験、解析等により確認された。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、被充填部材の板厚に拘わらず、従来のストップホール法やボルト締めストップホール法よりも、円孔に対して格段に優れた修復効果を得ることができる、ボルトによる円孔充填構造を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明が採用する手段は、部材の円孔にボルトの軸部を嵌合すると共にナット側にワッシャを介在させて締結するボルトによる円孔充填構造において、ボルトの軸部は、外径が円孔の内径よりも大径に形成されたことにある。
このように、軸部の外径が円孔の内径よりも大径に形成されたボルトを使用することにより、上述のボルト締めストップホール法における母材とワッシャとの間の摩擦に加え、母材とボルト軸部とが一体となって応力を伝達するようになり、部材の板厚に拘わらず優れた修復効果を得ることができる。本手段のボルトとして、例えばJIS−B1186に規定される摩擦接合用高力ボルト等の標準ボルトを使用することができる。
例えば、円孔は、被充填部材に施したストップホールである。上記手段は、被充填部材に対する修復効果が極めて高いので、特に応力集中を起こしやすいストップホールの充填構造に用いられて好適である。
ボルトの軸部を冷却して円孔に嵌合させるとよい。このようにすることにより、円孔の内径よりも大径に形成されたボルト軸部を、内壁を傷つけることなく、円孔に容易に嵌合することができ、疲労亀裂の起点を排除することができる。
ボルトをボルトヘッド側にワッシャを介在させて締結するとよい。このようにすることにより、少なくとも被充填部材又はボルトに対する、ボルトヘッドと軸部との間のアール加工部に対応した特別な形状処理が不要となる。
例えば、軸部の外径は、円孔の内径よりも0.01%以上0.05%以下だけ大径に形成される。0.01%未満の場合には、母材とボルト軸部との一体化が充分になされない恐れがある。また、0.05%を超える場合には、円孔への嵌合が容易ではなく、また母材に対し過度な応力を発生させる恐れがある。
以上詳細に説明したように、本発明のボルトによる円孔充填構造は、被充填部材の円孔にボルトの軸部を嵌合すると共にナット側にワッシャを介在させて締結するボルトによる円孔充填構造において、ボルトの軸部は、外径が円孔の内径よりも大径に形成されるから、母材とワッシャとの間の摩擦に加え、母材とボルト軸部とが一体となって応力を伝達するようになり、被充填部材の板厚に拘わらず、従来のストップホール法やボルト締めストップホール法よりも、被充填部材の円孔に対して格段に優れた修復効果を得ることができるという効果を奏する。
本発明に係るボルトによる円孔充填構造の発明を実施するための最良の形態を、図1及び図2を参照して詳細に説明する。
図1は、被充填部材の一例である溶接継手の疲労亀裂を示す平面図であり、図2は、本発明に係るボルトによる円孔充填構造を示す正面断面図である。図1に示すように、溶接継手11には、溶接部12と交差する疲労亀裂13が発生している。この疲労亀裂13の両端部に、ストップホール(円孔)14が穿設される。
図2に示すように、ストップホール14に、ボルト1の軸部3をボルトヘッド2側にワッシャ5を介在させて嵌合する。ボルト1の軸部3は、予め液体窒素等により冷却縮小してから、ストップホール14に嵌合する。ナット7側にもワッシャ6を介在させて、ナット7を規定トルクにより締結する。
ボルト1の軸部3は、その外径D1 がストップホール14の内径D2 よりも0.01%以上0.05%以下だけ大径に形成されたものを使用する。これは、0.01%に満たない場合には、母材とボルト軸部との一体化が充分になされない恐れがあり、0.05%を超える場合には、円孔への嵌合が容易ではなく、また母材に対し過度な応力を発生させる恐れがあるからである。
母材が、例えば一般構造用圧延鋼材(JIS−G3101)や溶接構造用圧延鋼材(JIS−G3106)の場合には、ボルト1として、例えばJIS−B1186に規定される摩擦接合用高力ボルト等の標準ボルトを使用することができる。なお、支圧ボルトのように、軸部の表面に多数の突起を有するボルトの場合には、突起との接触部、あるいは突起により発生した円孔内の微小傷等が疲労亀裂の要因となる可能性も考えられないわけではない。したがって、ボルト1の軸部3は、上記標準ボルトのように、多数の突起を有しない通常の円滑面からなるものを使用することが望ましい。また、ワッシャ5,6及びナット7は、ボルト1と同一材質からなるものを使用することが望ましい。
上述のボルトによる円孔充填構造において、ナット7側にワッシャ6を介在させたから、ボルト1の軸力により母材とワッシャ6との間に摩擦力が生じて一体化し、応力の一部がボルト1に流れて、応力集中が確実に低減される。また、軸部3の外径D1 がストップホール14の内径D2 よりも0.01%以上0.05%以下だけ大径に形成されたから、母材とボルト1との一体化が充分になされ、更なる応力集中の低減が図られる。したがって、溶接継手11のストップホール14に対し格段に優れた修復効果を得ることができる。
ここで、ボルト1の代わりに丸鋼等をストップホール14に嵌合することも考えられる。しかしながら、丸鋼等の場合にはボルトヘッド2やワッシャ6がなく、ストップホール14に精度よく嵌合させないと母材との連続性が失われ、却って応力集中を起こす恐れがある。本ボルトによる円孔充填構造では、ボルト1を用い、ナット7側にワッシャ6を介在させたから、ストップホール14への嵌合も丸鋼等ほどの精度は必要なく、取付けも容易である。
また、ボルト1の軸部3を冷却してストップホール14に嵌合させるから、嵌合も容易であり、ストップホール14の内壁を傷つけることがなく、疲労亀裂の起点を確実に排除することができる。
この一方、ボルトヘッド2側にワッシャ5が取り付けられていなければ、少なくとも溶接継手11又はボルト1の一方に対し、ボルトヘッド2と軸部3との間のアール加工部に対応した特別な形状処理が必要になる。しかしながら、上述のボルトによる円孔充填構造においては、ボルトヘッド2側にもワッシャ5を介在させたから、溶接継手11やボルト1に対しそのような特別な形状処理は不要である。
なお、本ボルトによる円孔充填構造は、被充填部材に対する修復効果が極めて高いので、特に応力集中を起こしやすい部分に設けられるストップホールの充填構造に用いられて好適であるが、必ずしもストップホールへの充填に限定されるものではない。また、ボルトの円孔への嵌合方法は、必ずしも液体窒素等による冷却に限定されるものではない。さらに、ボルトヘッド側に必ずしもワッシャを介在させなくてもよい。
本発明のボルトによる円孔充填構造は、被充填部材の板厚に拘わらず、従来のストップホール法やボルト締めストップホール法よりも、被充填部材の円孔に対して格段に優れた修復効果を得ることができるから、その利用は、橋梁のガセット溶接継手等に生じた亀裂に対するストップホールの充填に限定されるものではなく、例えば作業ミス等により開けてしまった円孔等、あらゆる分野における円孔一般の修復に広く利用することができる。
溶接継手に生じた疲労亀裂を示す平面図である。 本発明に係るボルトによる円孔充填構造を示す正面断面図である。
符号の説明
1 ボルト
2 ボルトヘッド
3 軸部
5,6 ワッシャ
7 ナット
11 溶接継手
12 溶接部
13 疲労亀裂
14 ストップホール
D1 外径
D2 内径

Claims (5)

  1. 被充填部材(11)の円孔(14)にボルト(1)の軸部(3)を嵌合すると共にナット(7)側にワッシャ(6)を介在させて締結するボルトによる円孔充填構造において、前記ボルトの前記軸部は、外径(D1 )が前記円孔の内径(D2 )よりも大径に形成されたことを特徴とするボルトによる円孔充填構造。
  2. 前記円孔は、前記被充填部材(11)に施したストップホール(14)であることを特徴とする請求項1に記載のボルトによる円孔充填構造。
  3. 前記ボルト(1)の前記軸部(3)を冷却して前記円孔(14)に嵌合させることを特徴とする請求項1又は2に記載のボルトによる円孔充填構造。
  4. 前記ボルト(1)をボルトヘッド(2)側にワッシャ(5)を介在させて締結したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のボルトによる円孔充填構造。
  5. 前記軸部(3)の前記外径(D1 )は、前記円孔(14)の前記内径(D2 )よりも0.01%以上0.05%以下だけ大径に形成されたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のボルトによる円孔充填構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007216313A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Univ Of Ryukyus 亀裂進展抑制方法
JP2013189845A (ja) * 2012-02-14 2013-09-26 Ihi Corp 鋼材補修構造

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