JP2005069409A - 制振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】建築物に生じる水平方向振動を低減する制振装置において、振動系の固有振動数を水平方向の全方向で調整可能な板ばね構造を実現するとともに、該制振装置の下方からの調整作業を容易に行えるようにする。
【解決手段】略平行な2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aによってそれぞれ構成される板ばね部41,42を水平方向の直交2方向にそれぞれ対応するように配置する。前記板ばね部41,42の上端部をマス部材3に連結する一方、該板ばね部41,42の下端部を、前記2枚の板ばねの間で挟持されたスライド部材46,47を介してフレーム1に係合する。前記スライド部材46,47は、前記フレーム1よりも下方に突出した下部46b,47bを有し、該下部46b,47bの表面に設けられたねじ部が、前記フレーム1に固定されたスライド支持部48の貫通孔48aのねじ部に螺合する。
【選択図】 図4
【解決手段】略平行な2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aによってそれぞれ構成される板ばね部41,42を水平方向の直交2方向にそれぞれ対応するように配置する。前記板ばね部41,42の上端部をマス部材3に連結する一方、該板ばね部41,42の下端部を、前記2枚の板ばねの間で挟持されたスライド部材46,47を介してフレーム1に係合する。前記スライド部材46,47は、前記フレーム1よりも下方に突出した下部46b,47bを有し、該下部46b,47bの表面に設けられたねじ部が、前記フレーム1に固定されたスライド支持部48の貫通孔48aのねじ部に螺合する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、住宅等の小規模建築物において、交通振動や強風によって発生する水平方向振動を低減するための制振装置に関する。
従来より、この種の制振装置として、例えば特許文献1に開示されるように、平板状のウェイトをマス部材として中低層住宅等の建物の屋上や天井等に設置するとともに、そのマス部材と建築物との間にゴム部材等の減衰部材を介在させて、建築物の水平方向振動を減衰するようにしたものが知られている。このものでは、建物に固定されるフレーム上にゴム部材を介して揺動フレームが揺動可能に支持されており、該揺動フレーム上にはその両端部にウェイトが固定されている。
そして、車両等の通行による交通振動や強風による水平方向の振動が建築物に生じた場合、該建築物には前記ウェイトによって水平方向の復元力が付与されるととともに、前記ゴム部材によって振動の減衰力が付与されるようになっており、これにより、建築物の水平方向の振動エネルギーを制振装置で消費するようになっている。
ところで、このような制振装置によって建築物の振動を効果的に減衰させるためには、該制振装置の振動系の固有振動数を建築物の固有振動数に合わせる必要があり、このために前記従来例の制振装置では、フレームと揺動フレームとの間にばね部材を配設している。詳しくは、前記揺動フレームの略中央部に設けられた開口部から前記フレームの略中央に設けられた固定片を突出させるとともに、前記揺動フレーム上で固定片を間に挟んだ直線上の位置に一対の起立片を設け、前記固定片と起立片との間を板ばねでそれぞれ連結するようにしている。
前記板ばねは、その幅方向が上下方向になるように配設されており、長手方向の一端部が前記固定片に固定されている一方、他端部はボルトによって前記起立片に固定されている。そして、前記他端部のボルトの固定位置は該起立片に設けられたスリットに沿って変更できるようになっている。この構造により、前記板ばねの起立片側のボルト固定位置の変更に応じて該板ばねの有効長さを変更することができ、前記板ばねのばね定数を所定の値に調整することができる。このように、フレームと揺動フレームとを連結する板ばねの定数を変更することにより、建築物の固有振動数に合わせるように制振装置の振動系の水平方向の固有振動数を調整することが可能になる。
特開2001−254775号公報
しかしながら、前記従来の制振装置では、板ばねは、その長手方向の両端部がそれぞれフレームの固定片及び揺動フレームの起立片に固定されていて、主に厚み方向に弾性変形するようになっているので、該板ばねの厚み方向に対しては、前述のとおり板ばねの有効長さを変化させることにより固有振動数の調整が可能であるが、長手方向や幅方向に関しては板ばねが殆ど弾性変形せず、ばねとしての機能を果たさないので、固有振動数の調整が不可能である。
これに対し、2枚の板ばねを互いに直交するようにそれぞれフレームとウェイトとの間に設けて、水平方向の全方向で固有振動数の調整ができるようにすることも考えられるが、前述のように板ばねは長手方向や幅方向にはほとんど変形しないため、一方の板ばねの弾性変形が他方の板ばねによって阻害されることになり、水平方向の全方向にはばねとして機能しない。
また、前記従来の制振装置では、振動系の固有振動数を調整するための板ばねが該制振装置の上部に設けられているため、該制振装置を例えば建築物の天井裏などに配置した場合、前記制振装置の固有振動数の微調整を行う必要があれば、その度に作業者が狭い天井裏の中を該制振装置の上方まで移動して作業を行う必要があり、作業性の悪いものとなっていた。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、建築物に生じる水平方向振動を低減する制振装置において、ばね部材を用いて付加振動系の固有振動数を調整する場合に、そのばね部材の構造に工夫を凝らして、振動系の固有振動数を水平方向の全方向で調整可能な板ばね構造を実現するとともに、該制振装置の下方からの調整作業を容易に行えるようにすることにある。
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、略平行な2枚の板ばねからなる板ばね対をそれぞれ水平方向の直交2方向に対応付けて2対、配設し、その2枚の板ばねの間に上下方向位置を調節可能なスライド部材を水平方向へ摺動自在に挟持するとともに、そのスライド部材の下部に取付部材の下方まで突出する操作部を設けて、該スライド部材の上下方向の位置を制振装置の下方から調整できるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、建築物に取付部材を固定し、該取付部材上でマス部材を水平方向に変位可能に支持するとともに、前記取付部材と前記マス部材とをばね部材によって弾性連結して、前記マス部材を水平方向に振動させることによって建築物の振動を低減するようにした制振装置において、前記ばね部材は、略平行な2枚の板ばねからなる板ばね対が、水平方向の直交2方向にそれぞれ対応するように2対、設けられてなり、前記板ばね対の各板ばねの上端部がそれぞれ前記マス部材に連結固定される一方、該各板ばねの下端側は、その間に上下方向の位置を調整可能に挟持したスライド部材を介して前記取付部材に係合されている。そして、前記スライド部材には、前記各板ばねに水平方向に摺動自在に当接して、その当接部位における各板ばねの弾性変形を規制する当接部が設けられており、また、該スライド部材の下部には、前記取付部材よりも下方に突出する操作部が設けられているものとする。
この構成によれば、略平行な2枚の板ばねからなる板ばね対を2対、水平方向に直交するように配設して、その板ばね対の各板ばねの上端部をマス部材にそれぞれ連結固定する一方、その下端側を、前記2枚の板ばねの間で上下方向の位置が調節可能に挟持されたスライド部材によって取付部材にそれぞれ係合するとともに、前記スライド部材の当接部を前記各板ばねに対して水平方向に摺動自在に当接させて、その当接部位における各板ばねの弾性変形を規制するようにしたため、水平方向の振動に応じて2対の板ばね対が水平方向の直交2方向にそれぞれ弾性変形し、それらが組み合わされることで水平方向の全方向にばねとして機能するとともに、前記スライド部材を上下方向に移動させて各板ばねの有効長さを変更することができる。
すなわち、建築物の水平方向振動が取付部材及びスライド部材を介してばね部材に伝達されるとき、その振動が仮に一方の板ばね対を構成する各板ばねの厚み方向へのものであれば、この該一方の板ばね対の各板ばねが主にスライド部材の当接部位よりも上側で厚み方向へ弾性変形して、ばねとして機能する。その際、他方の板ばね対の板ばねは、その間に配設されているスライド部材に対して摺動するのみで、前記一方の板ばね対のばねとしての機能を損なうことがない。
また、前記2対の板ばね対の両方で弾性変形を生じさせるような振動が伝達された場合には、その振動は各板ばね対に配設されたスライド部材を介して各板ばねの厚み方向への振動成分としてそれぞれの板ばねに作用し、その振動成分に応じた弾性変形を生じさせることになり、2対の板ばね対同士が互いの機能を損なうことはない。
つまり、水平方向のどの方向成分の振動が伝達されても、水平方向の直交2方向にそれぞれ配設された2対の板ばね対は互いの変形を妨げることなく、前記伝達される振動に応じてそれぞれ弾性変形することにより、水平方向の全方向にばねとして機能する。
また、スライド部材は、板ばね対の2枚の板ばねの間で挟持されているだけなので、該スライド部材を上下方向にスライドさせて、前記2枚の板ばねに対する位置を変えることにより、前記2枚の板ばねの取付部材に対する上下方向の係合位置を変更することができ、これにより、該板ばねの有効長さを容易に変化させることができる。したがって、2対の板ばね対のそれぞれの板ばねのばね定数を調整することにより、水平方向の全方向で振動系の固有振動数を建築物の固有振動数に合わせるように容易に調整することができる。
さらに、2枚の板ばねの間に挟持されたスライド部材の下部には、取付部材よりも下方に突出した操作部が設けられているため、板ばねとスライド部材との接続部分で作業を行うことなく、取付部材の下方から前記スライド部材の上下方向の位置を自由に調整することができる。したがって、制振装置を、例えば住宅の屋根裏等に配置した場合には、該制振装置の下方から振動系の固有振動数を容易に調整することができるようになり、調整作業の作業性を向上することができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、板ばね対は、その上端部から下端側に向かって2枚の板ばねの間隔が狭くなるように構成されているものとする。こうすることで、板ばね対を構成する2枚の板ばねの間でスライド部材をより確実に挟持することができるようになるため、2枚の板ばねにその厚み方向への変形が生じた場合に、前記スライド部材の当接部と2枚の板ばねとの当接状態をより確実に維持することができる。
請求項3の発明では、請求項1または2のいずれか一つの発明において、板ばね対の2枚の板ばねのうち少なくとも一方の板ばねには、スライド部材の上下方向の移動範囲に対応するようにスリット部が設けられているものとする。
このことにより、制振装置の振動系の固有振動数を調整する際には、スライド部材の上下方向の位置をスリット部を通して確認することができるため、該スライド部材を的確に所定の位置まで移動させることができ、作業性をさらに向上することができる。
請求項4の発明では、請求項1または2のいずれか一つの発明において、スライド部材の下部には、該スライド部材の取付部材に対する上下方向位置を計測するための目盛り部が設けられているものとする。これにより、制振装置の下方からスライド部材の上下方向の位置の調整作業を行う場合には、該制振装置の下方からでも前記スライド部材の上下方向の位置を視認しやすくなり、作業性を一層向上することができる。
請求項5の発明では、建築物の天井部に取付部材を固定し、該取付部材上でマス部材を水平方向に変位可能に支持するとともに、前記取付部材と前記マス部材とをばね部材によって弾性連結して、前記マス部材を水平方向に振動させることによって建築物の振動を低減するようにした制振装置において、前記ばね部材は、水平方向の直交2方向にそれぞれ対応するように配設された2つの板ばねからなり、前記各板ばねの長手方向の一端部は、前記マス部材に連結固定されているとともに、前記各板ばねの長手方向の他端側は、該板ばねの長手方向に位置調節が可能なスライド部材を介して、前記取付部材に係合されている。そして、前記スライド部材には、前記各板ばねにその幅方向に摺動自在に当接して、その当接部位における各板ばねの弾性変形を規制する当接部が設けられており、また、該スライド部材の下部には、前記取付部材よりも下方に突出する操作部が設けられているものとする。
この構成によれば、水平方向の直交2方向に配設された2つの板ばねの長手方向の一端部をマス部材に連結固定し、前記板ばねの他端部を、前記板ばねの長手方向に位置調節が可能なスライド部材を介して、前記取付部材に係合するとともに、前記板ばねに対してスライド部材を該板ばねの幅方向に摺動可能に当接させ、さらに、該スライド部材の下部に取付部材よりも下方に延びる操作部を形成したため、水平方向の全方向にばねとして機能するばね系を構成することができるとともに、前記板ばねに対するスライド部材の位置を制振装置の下方から調整することができる。これにより、制振装置を例えば住宅の屋根裏などに配置した場合には、該制振装置の振動系の固有振動数の調整を該制振装置の下側から容易に行うことができるため、作業性を向上することができる。
請求項1の発明によれば、略平行な2枚の板ばねからなる板ばね対を水平方向の直交2方向にそれぞれ配設し、その2枚の板ばねの間に水平方向に摺動自在にスライド部材を挟持させてばね系を構成するとともに、該スライド部材の下部が前記取付部材の下方に突出するようにしたため、水平方向の全方向で振動系の固有振動数を建築物の固有振動数に合わせるように調整可能な制振装置を実現することができるとともに、該制振装置を住宅等の屋根裏などに設置した場合の固有振動数の調整作業の作業効率を向上することができる。
請求項2の発明によれば、板ばね対をその下端部に向かって2枚の板ばねの間隔が狭くなるように構成したため、前記スライド部材の上下方向の位置に応じて板ばねのばね定数を簡単な構成により確実に変化させることができる。
請求項3の発明によれば、板スライド部材の上下方向の移動範囲に対応するようにスリット部を設けたため、振動系の固有振動数の調整を的確且つ容易に行うことができる。
請求項4の発明によれば、取付部材の下方からスライド部材の上下位置を確認できるように目盛部を設けたため、制振装置の下方からの作業を一層、効率良く行うことができる。
請求項5の発明によれば、水平方向の直交2方向にばねとして機能する2つの板ばねを、該板ばねの長手方向に対して位置調節が可能なスライド部材を介して、取付部材又はマス部材のどちらか一方に係合するとともに、前記スライド部材の下部を前記取付部材の下方まで延びるようにしたため、制振装置の下側から、該制振装置の振動系の固有振動数の調整作業を効率よく行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜4は、本発明の実施形態に係る制振装置Aの概略構成を示しており、この制振装置Aは、住宅等の建築物の屋根裏などに設置して、その建築物の固有振動数に合わせて振動系の固有振動数を調整することができるようになっているものである。前記制振装置Aは、図示しない建築物に固定されるフレーム1(取付部材)と、該フレーム1上の3カ所に配設された支持部材2,2,2によって水平方向に変位可能に支持されたマス部材3と、該マス部材3に設けられた貫通孔3a内に配設されて該マス部材3と前記フレーム1とを弾性連結する弾性連結部4とを備えている。
前記フレーム1は、断面略コの字状のフレーム部材11,11,…を上面視で略矩形状になるように組み合わせたものであり、その状態で建築物の屋根裏に配設された梁部材等に固定される。そして、前記フレーム部材11,11,…の所定箇所の側部には、該フレーム部材11,11,…に囲まれた空間に向かって延びるように平板状の受け部12,12,12(図2〜図4参照)が設けられており、該受け部12,12,12上に前記支持部材2,2,2がそれぞれ固定されている。このように、前記フレーム部材11,11,…を略矩形状に組み合わせて前記フレーム1を構成するとともに、該フレーム部材11,11,…の近傍に前記支持部材2,2,2を配設することにより、該フレーム1のマス部材3の下方には障害物のない大きな空間が形成され、該マス部材3に下方から容易にアクセスすることができる。
なお、前記のように4つのフレーム部材11,11,…によって略矩形状に形成されたフレーム1の内部には、後述するスライド支持部48の端部を固定するための別のフレーム部材11が架設されており、前記フレーム1の四隅には、弾性支持された前記マス部材3が振動等により上方に大きく変位するのを防止するため、また、地震時の水平方向の大変位を拘束するためのストッパー13(図2〜4に点線で示す)が設けられている。
前記支持部材2は、マス部材3を水平方向に変位可能に支持するためのものであり、図5にその断面の拡大図を示すように、上下方向に延びるように配設されている円柱状の本体部21と、該本体部21の上端と前記マス部材3の下面との間に配設される上部支持部22と、前記本体部21の下部を支持する下部支持部23とを備えている。
前記本体部21は、その上端部21a及び下端部21bが球面状に形成されており、該下端部21bの曲率半径は上端部21aの曲率半径よりも大きくなっている。該上端部21a及び下端部21bは、ぞれぞれ前記上部支持部22または下部支持部23に対して点接触するとともに、建築物に水平方向の振動が生じた場合には、その振動に応じて、前記本体部21の上端部21a及び下端部21bがそれぞれ上部支持部22または下部支持部23の接触面に対して転動するようになっている。
前記上部支持部22は、前記本体部21の上端部21aが点接触する板部材24と、該板部材24が内嵌合状態で固定されていて、前記本体部21の上側を上方から覆うように配設された有底の円筒部材25とを備えており、該円筒部材25の上面(底面)が前記マス部材3に当接している。そして、前記円筒部材25の内部には、前記本体部21の上端部21aとの間に高減衰特性を有するフッ素ゴムなどの高減衰部材26が充填されていて、その本体部21の揺動を規制するようになっている。
一方、前記下部支持部23は、前記本体部21の下端部21bが点接触する板部材27と、該板部材27及び前記本体部21の下端部21bをフレーム1に位置決めして揺動可能に固定するための円筒状の固定部材28とを備えている。該固定部材28は、前記板部材27や下端部21bの外径と略同等の内径を有しており、その固定部材28の外周に形成されたフランジ部が前記フレーム1の受け部12に環状の留め金29を介して締結されているとともに、該固定部材28の内側には、前記本体部21の下端部21bが上方から挿入されている。そして、前記固定部材28には例えばゴムのような弾性体が用いられており、その弾性変形可能な範囲内で、前記本体部21の揺動を許容するようになっている。
以上のように前記支持部材2を構成することにより、該支持部材2は、前記マス部材3の荷重を支えるととともに、建築物に水平方向の振動が生じた場合には、前記本体部21がその下端部21bで前記板部材27(建築物側)に対して水平方向に揺動するとともに、前記上端部21aでも板部材24(マス部材側)に対して水平方向に揺動し、その際、該上端部21aの周囲に配設された高減衰部材26によって水平方向の振動が減衰されることになる。すなわち、上述のような支持部材2によってマス部材3を支持することにより、建築物の水平方向の振動エネルギーを消費させて、該建築物の水平方向振動を低減することができる。
また、前記支持部材2は、前記マス部材3を上下方向のばね定数がほとんど零の剛体(本体部21)で支持するようにして、水平方向にのみ作用するように前記高減衰部材26を配設しているため、該支持部材2によって前記マス部材3の上下方向に余分な振動をほとんど付加することなく、水平方向振動のみを減衰させることができる。
なお、前記支持部材2は、上述のような構造に限らず、例えば積層ゴムを用いるようにしてもよいが、ゴムは温度変化や経年変化によりばね定数等の特性が変化するため、温度変化や経年変化が大きい場合には支持部のばね定数や減衰特性等が変化して制振装置としての機能に影響を及ぼす可能性がある。そのため、温度変化や経年変化が大きい場合等には、上下方向の荷重を本体部21で支持することにより、高減衰部材26にはほとんど上下方向の荷重がかからない状態にして、水平方向の振動を減衰させるためだけに高減衰部材26を用いている上記のような構造を採用するのが好ましい。
前記マス部材3は、図1〜4に示すように、フレーム部材11,11,…を略矩形状に組んだ前記フレーム1とほぼ同じ大きさの面を有する直方体形状になっており、前記フレーム1に固定された支持部材2によって下方から3点で水平方向に変位可能に支持されている。このように、前記マス部材3を3つの支持部材2,2,2によって水平方向に変位可能に支持することにより、建築物に水平方向の振動が生じた場合、該マス部材3は前記支持部材2から水平方向の減衰力を付与されるようになっている。
また、前記マス部材3の長手方向及び幅方向の略中央には、略矩形状の断面(これに限らず、例えば円形断面などのように、どのような断面形状であってもよい)を有する貫通孔3aが設けられており、その内部には該マス部材3と前記フレーム1とを弾性連結する弾性連結部4が設けられている。
なお、前記マス部材3の支持点数は、該マス部材3が少し傾いた場合でも該マス部材3の底面がすべての支持部材2に接触することができる上述のような3点支持が好ましいが、これに限らず、4点支持であってもよいし、それ以上の支持点数でもよい。
前記弾性連結部4は、前述のとおり、前記マス部材3の貫通孔3a内に設けられており、各々長手方向が上下方向になり、且つ互いに対向するように配設された2枚の板ばねによって構成される板ばね部41,42(板ばね対)と、該板ばね部41,42の2枚の板ばね間に配設されたスライド部材46,47を介して該板ばね部41,42を前記フレーム1にそれぞれ係合するばね係合部44,45と、を備えている。
前記板ばね部41,42は、図6(板ばね部41のみを示す)に示すように、略平行に配設された2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aの上端部を互いに接続して略U字状に形成したもの(以下、接続部分を板ばね接続部41b,42bという)であり、2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aによりそれぞれ所定のばね定数が得られるように設定されている。
前記板ばね接続部41b,42bの上面は、前記マス部材3の貫通孔3aの開口部上端を塞ぐように配設されている略直方体形状の連結板43の下面に接合され、該板ばね接続部41b,42bにそれぞれ設けられた貫通孔41d,42dを挿通するボルトによって締結されている。一方、前記板ばね部41,42の下端部は、自由端になっていて、それぞれの厚み方向へ弾性変形するとともに、図3及び図4に示すように、前記マス部材3の貫通孔3aよりも下方に突出している。
そして、前記板ばね部41,42は、図6に示すように、その下端部に向かって2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aの間隔が狭くなるように形成されており、その2枚の板ばねの間に配設されるスライド部材46,47を挟持するようになっている。なお、前記板ばね部41,42の2枚の板ばねは平行であってもよいが、該板ばね部41,42の各板ばねが変形した場合には、該各板ばねが前記スライド部材46,47から離れる可能性もあるため、板ばね部41,42の下端部に向かって2枚の板ばねの間隔を狭くして前記スライド部材46,47への挟持力を予め付与しておくのが好ましい。
ここで、前記板ばね部41,42は、例えば2枚の板ばねを別々に形成してから溶接するなど、どのように形成してもよいが、一枚の板を略U字状に折り曲げて形成する方が効率良く形成できるため、より好ましい。
また、前記板ばね部41,42を構成する少なくとも一枚の板ばねには、スリット41c,42c(スリット部)が上下方向に延びるようにそれぞれ設けられていて、前記スライド部材46,47が前記板ばね部41,42の2枚の板ばねの間をそれぞれ上下方向に移動する際には、該板ばね部41,42の外側からスリット41c,42cを通して前記スライド部材46,47の上下方向の位置を確認することができるようになっている。
前記ばね係合部44,45は、図3及び図4に示すように、前記板ばね部41,42を前記フレーム1にそれぞれ係合するとともに、その係合位置を上下方向に移動させることができるような構造になっている。具体的には、前記ばね係合部44,45は、前記フレーム1を構成するフレーム部材11に固定されているスライド支持部48と、該スライド支持部48に支持されていて、前記板ばね部41,42の2枚の板ばねの間を上下方向及び水平方向に移動可能なスライド部材46,47と、を備えている。
前記スライド支持部48は、その端部が前記フレーム部材11に固定されている平板状の部材であり、その厚み方向には貫通孔48a,48aが形成されている。この貫通孔48a,48aの内面にはねじ部が形成されていて、該貫通孔48a,48aの内部にスライド部材46,47の下部46b,47bをそれぞれ挿通させるようになっている。
前記スライド部材46,47は、前記板ばね部41,42の2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aの間でそれぞれ挟持される概略直方体形状のスライド部46a,47aと、該スライド部46a,47aの下側にそれぞれ一体形成された棒状の下部46b,47b(操作部)とを備えており、前記板ばね部41,42の各板ばね41a,41aまたは42a,42aは、前記スライド部46a,47aの側面に摺動自在に当接して、前記フレーム1にそれぞれ係合されている。
また、前記スライド部材46,47の下部46b,47bは、前記フレーム1よりも下方に突出するように設けられているとともに、該下部46b,47bの表面には、ねじ部が設けられていて、前記スライド支持部48の貫通孔48a,48aに形成されたねじ部にそれぞれ螺合するようになっている。このような構成にすることで、前記スライド部材46,47の下部46b,47bを回転させることにより、前記スライド部46a,47aも一緒に回転しながら前記板ばね部41,42に対して上下方向に移動させることができる。
ここで、前記スライド部材46,47のスライド部46a,47aは、横断面で見て長辺側の側面(当接部)において前記板ばね部41,42の2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aの内側の面にそれぞれ摺動自在に当接しており、これにより、該各板ばねの幅方向への移動を許容しつつ、当接部位における該各板ばねの弾性変形を規制するようになっている。つまり、前記スライド部46a,47aの上下方向位置を変更することにより、前記板ばね部41,42の各板ばねの有効長さ(前記板ばね接続部41aから前記スライド部46a,47aの当接位置まで)を容易に変更することができる。
そして、上述のように該スライド部材46,47が水平方向に回転する際には、概略直方体形状の前記スライド部46a,47aで前記2枚の板ばねをそれぞれ外側に押し広げながら回転することになる。そのため、前記スライド部46a,47aが、前記2枚の板ばねの間で回転しやすいように、前記スライド部材46,47には、潤滑性樹脂等の材料を用いるとともに、前記スライド部46a,47aの短辺側(横断面で見て)の側面を円弧状に形成している。
なお、上述のように、前記スライド部46a,47aの長辺側の側面で前記2枚の板ばねに当接する方が、前記スライド部46a,47aと板ばねとの接触面積が増えて、前記板ばね部41,42において、より安定したばね定数を得ることができるため好ましいが、この限りではなく、前記スライド部46a,47aの短辺側の側面で当接するようにしてもよいし、該スライド部46a,47aの横断面形状を例えば略楕円形状にするなど、種々の形状が考えられる。
また、前記スライド部材46,47の下部46b,47bを回転させるためには、該下部46b,47bに工具等を取り付けて手動で回転させるようにしてもよいし、モータ等を取り付けて電動で回転させるようにしてもよい。
以上のように前記ばね係合部44,45を構成することによって、前記板ばね部41,42の下部を前記スライド部材46,47を介してそれぞれ前記フレーム1に係合することができるとともに、前記フレーム1の下方に突出した前記スライド部材46,47の下部46b,47bを回転させることによって、制振装置の下方から前記スライド部材46,47のスライド部46a,47aの上下方向の位置を移動させて、前記フレーム1に対する板ばね部41,42の各板ばねの係合位置を容易に変更することができる。
すなわち、前記スライド部46a,47aの上下方向の位置で前記板ばね部41,42の各板ばねをフレーム1に対して係合することができるとともに、ボルトの締結作業等を行うことなく、そのスライド部46a,47aの上下方向の位置を制振装置Aの下方から容易に変更することができる。これにより、前記板ばね部41,42の2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aの有効長さを容易に変更することができ、該板ばね部41,42のばね定数の調整作業を効率よく行うことができる。
また、上述のようなばね係合部44,45によりばね系を構成することで、例えば、一方の板ばね部41に,該板ばね部41の弾性変形可能な方向(該板ばね部41を構成する板ばね41aの厚み方向)に振動が伝達された場合には、該一方の板ばね部41の板ばね41a,41aのみが弾性変形を生じ、他方の板ばね部42では、該板ばね部42の2枚の板ばね42a,42aの間に配設されたスライド部材47が、前記フレーム1とともに該板ばね42a,42aに対して摺動するだけで、前記一方の板ばね部41の板ばね41a,41aの弾性変形を阻害しない。同様にして、前記板ばね部41が弾性変形できない方向(該板ばね部41を構成する板ばね41aの幅方向)への振動が、建築物から伝達された場合には、他方の板ばね部42の板ばね42a,42aのみが弾性変形を生じ、前記一方の板ばね部41では、該板ばね部41の2枚の板ばね41a,41aの間に配設されたスライド部材46が、前記フレーム1とともに該板ばね41a,41aに対して摺動するだけである。
そして、水平方向のいずれかの方向への振動が前記板ばね部41,42に伝達された場合には、その振動の方向成分に応じて前記板ばね部41,42の各板ばね41a,41aまたは42a,42aがそれぞれ弾性変形することになる。
上述のように、前記板ばね部41,42は、互いの変形を妨げることなく、振動の方向成分によって独立して変形を生じることができるため、水平方向の全方向で変位可能なばね系として機能する。
上述の如き構造を有する制振装置Aは、例えば3階住宅等の小規模建築物の屋根裏などに設置されて、該建築物の付近を通過する自動車などによって生じる交通振動や風などによって生じる水平方向振動を減衰するようになっている。そして、前記制振装置Aでは、建築物の水平方向振動を効率良く減衰させるために、該建築物の固有振動数に合わせるように該制振装置Aの振動系の固有振動数を調整することができるようになっている。
以下で、前記制振装置Aの振動系の固有振動数の調整方法について説明する。まず、前記制振装置Aを建築物の屋根裏などに配設し、交通振動等により建築物に生じる水平方向振動を計測する。そして、その計測結果から前記建築物の水平方向の固有振動数を求め、この固有振動数に合わせるように、前記制振装置Aのフレーム1とマス部材3とを弾性連結している弾性連結部4の板ばね部41,42の各板ばねの有効長を該制振装置Aの下方から調整することによって、該板ばね部41,42のばね定数を変化させて、前記制振装置Aの振動系の固有振動数を調整する。
具体的には、前記制振装置Aのフレーム1の下方で、前記板ばね部41,42の2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aの間にそれぞれ配設されているスライド部材46,47の下部46b,47bを回転させる。その際、前記スライド部材46,47のスライド部46a,47aもそれぞれ一緒に回転しながら、上下方向に移動する。
このようにして、前記制振装置Aの振動系が所定の固有振動数になる所定の上下方向位置まで前記スライド部材46,47のスライド部46a,47aをぞれぞれ移動させることにより、該板ばね部41,42の各板ばねの有効長さを変えることができ、該板ばね部41,42のばね定数を調整することができる。
なお、前記板ばね41a,42aにそれぞれ形成されたスリット41c,42cには、前記スライド部材46,47のスライド部46a,47aの上下位置から振動系の固有振動数が判断できるように目盛りが設けられているため、振動系の固有振動数を調整する際には、この目盛りに合わせて前記スライド部材46,47を上下方向に移動させればよい。
以上の構成により、略平行に配置された2枚の板ばねによってそれぞれ構成される板ばね部41,42を互いに水平方向に直交するように配置するとともに、該2枚の板ばねの間で水平方向に移動可能なスライド部46a,47aをそれぞれ挟持することにより、水平方向の全方向でばねとして機能するばね系を構成することができるとともに、前記スライド部46a,47aの上下方向の位置を容易に調節可能な構成を実現することができる。
そして、前記スライド部材46,47の下部46b,47bを、それぞれ、フレーム1よりも下方に突出するように設けることで、制振装置Aの下方から該スライド部材46,47のスライド部46a,47aの上下方向の位置を調整することができ、このことにより、前記板ばね部41,42の各板ばねの有効長を変化させて、該板ばね部41,42のばね定数を変化させることができる。したがって、前記制振装置Aを住宅の天井裏等に配設した場合、その振動系の固有振動数の調整を下方から容易に行うことができ、作業性を向上することができる。
(その他の実施形態)
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、スライド部材46,47を、概略直方体形状のスライド部46a,47aの下側に棒状の下部46b,47bを備えたものとしているが、この限りではなく、例えば、図7に示すように、略四角柱の形状を有するスライド部46a,47aのみで構成するようにしてもよい。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、スライド部材46,47を、概略直方体形状のスライド部46a,47aの下側に棒状の下部46b,47bを備えたものとしているが、この限りではなく、例えば、図7に示すように、略四角柱の形状を有するスライド部46a,47aのみで構成するようにしてもよい。
この場合、前記スライド部46a,47aは、横断面で見て短辺側の側面を略円弧状に形成するとともに、その側面の表面に、ねじ部を形成して、フレーム1に固定されるスライド支持部48の貫通孔48aに形成したねじ部と螺合させるようにすればよい。また、該スライド部46a,47aの下部を、前記フレーム1よりも下方に突出するようにして、その突出している下部の表面に該スライド部46a,47aの上下方向の位置を確認するための目盛りを設けるとともに、前記スライド部46a,47aのそれぞれの下端部には、該スライド部46a,47aを直接、回転させるための棒状の部材が貫通する貫通孔46c,47cを設けるようにすればよい。
以上のような構成にすることで、前記板ばね部41,42の各板ばねに対する前記スライド部46a,47aの位置を、装置の下方から容易に確認することができるとともに、該スライド部46a,47aを所定の固有振動数の得ることができる位置まで容易且つ的確に移動させることができるため、振動系の固有振動数の調整作業を一層効率よく行うことができる。
また、前記実施形態では、板ばね部41,42のまた、前記実施形態では、スライド部材46,47の下部46b,47bを回転させることにより、スライド部46a,47aを上下方向に移動させるようにしているが、この限りではなく、スライド部46a,47aを板ばね部41,42に対して上下方向に移動させる方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
さらに、前記実施形態では、弾性連結部4をマス部材3の略中央に設けた貫通孔3a内に配設するようにしているが、この限りではなく、貫通孔3aはマス部材3のどこに設けてもよいし、弾性連結部4を貫通孔3a内ではなく、マス部材3の周囲に配設するようにしてもよい。さらに、弾性連結部4の板ばね部41,42を互いのすぐそばに設ける必要はなく、別々の貫通孔内に設けるようにしてもよいし、マス部材3の周囲に別々に設けるようにしてもよい。
さらにまた、前記実施形態では、板ばね部41,42の各2枚の板ばね41a,41aまたは42a,42aをそれらの長手方向が上下方向になるように配設するとともに、その上端部でマス部材3に連結し、下端部でスライド部材46,47を介してフレーム1に係合するようにしているが、これに限らず、板ばね部41,42を各1枚の板ばねにより構成して、該各板ばね上にその長手方向に位置調節が可能なスライド部材を設けるようにしてもよいし、板ばねの長手方向が水平方向になるように配設して、その一端部をマス部材3に連結するとともに、他端部を前記板ばねの長手方向に位置調節可能なスライド部材を介して、フレーム1に係合するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、建築物の水平方向振動を減衰するための制振装置において、制振装置を例えば住宅の屋根裏等に設置した場合の振動系の固有振動数の調整について有用である。
A 制振装置
1 フレーム(取付部材)
2 支持部材
3 マス部材
41,42 板ばね部(板ばね対)
41a,42a 板ばね
41c,42c スリット(スリット部)
46,47 スライド部材
46a,47a スライド部
46b,47b 下部(操作部)
1 フレーム(取付部材)
2 支持部材
3 マス部材
41,42 板ばね部(板ばね対)
41a,42a 板ばね
41c,42c スリット(スリット部)
46,47 スライド部材
46a,47a スライド部
46b,47b 下部(操作部)
Claims (5)
- 建築物に取付部材を固定し、該取付部材上でマス部材を水平方向に変位可能に支持するとともに、前記取付部材と前記マス部材とをばね部材によって弾性連結して、前記マス部材を水平方向に振動させることによって建築物の振動を低減するようにした制振装置において、
前記ばね部材は、略平行な2枚の板ばねからなる板ばね対が、水平方向の直交2方向にそれぞれ対応するように2対、設けられてなり、
前記板ばね対の各板ばねの上端部がそれぞれ前記マス部材に連結固定される一方、該各板ばねの下端側は、その間に上下方向の位置を調整可能に挟持したスライド部材を介して前記取付部材に係合され、
前記スライド部材には、前記各板ばねに水平方向に摺動自在に当接して、その当接部位における各板ばねの弾性変形を規制する当接部が設けられており、
前記スライド部材の下部には、前記取付部材よりも下方に突出する操作部が設けられていることを特徴とする制振装置。 - 請求項1において、
板ばね対は、その上端部から下端側に向かって2枚の板ばねの間隔が狭くなるように構成されていることを特徴とする制振装置。 - 請求項1または2のいずれか一つにおいて、
板ばね対の2枚の板ばねのうち少なくとも一方の板ばねには、スライド部材の上下方向の移動範囲に対応するようにスリット部が設けられていることを特徴とする制振装置。 - 請求項1または2のいずれか一つにおいて、
スライド部材の下部には、該スライド部材の取付部材に対する上下方向位置を計測するための目盛り部が設けられていることを特徴とする制振装置。 - 建築物の天井部に取付部材を固定し、該取付部材上でマス部材を水平方向に変位可能に支持するとともに、前記取付部材と前記マス部材とをばね部材によって弾性連結して、前記マス部材を水平方向に振動させることによって建築物の振動を低減するようにした制振装置において、
前記ばね部材は、水平方向の直交2方向にそれぞれ対応するように配設された2つの板ばねからなり、
前記各板ばねの長手方向の一端部は、前記マス部材に連結固定されているとともに、前記各板ばねの長手方向の他端側は、該板ばねの長手方向に位置調節が可能なスライド部材を介して、前記取付部材に係合されていて、
前記スライド部材には、前記各板ばねにその幅方向に摺動自在に当接して、その当接部位における各板ばねの弾性変形を規制する当接部が設けられており、
前記スライド部材の下部には、前記取付部材よりも下方に突出する操作部が設けられていることを特徴とする制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003301722A JP2005069409A (ja) | 2003-08-26 | 2003-08-26 | 制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003301722A JP2005069409A (ja) | 2003-08-26 | 2003-08-26 | 制振装置 |
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JP2003301722A Pending JP2005069409A (ja) | 2003-08-26 | 2003-08-26 | 制振装置 |
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JP (1) | JP2005069409A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012251876A (ja) * | 2011-06-03 | 2012-12-20 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | インターナルポンプにおける磁気制振装置の制御方法 |
JP2014025561A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 磁気ダンパ装置 |
CN109681554A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-04-26 | 苏州瑞可达连接系统股份有限公司 | 一种防止互相卡陷的压缩弹簧 |
JP7504765B2 (ja) | 2020-10-21 | 2024-06-24 | 住友理工株式会社 | 制振装置用ベース部材とそれを用いた小規模建築物用制振装置 |
-
2003
- 2003-08-26 JP JP2003301722A patent/JP2005069409A/ja active Pending
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