JP2005068500A - 電気めっき鋼材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 亜鉛とコバルトの合金からなるめっき層が形成された電気めっき鋼材において、前記めっき層の表面にアルコキシシラン化合物が結合していることを特徴とする電気めっき鋼材とする。当該めっき層において、亜鉛とコバルトの合金からなるマトリックス中にシリカ微粒子を分散させることによって、アルコキシシラン化合物の結合性をより良好にすることができる。
【選択図】 なし
Description
YX−Si−(OR)4−X (1)
表1に示しためっき浴組成及びめっき条件によってZn−Co合金めっき鋼材を作製した。陽極には酸化インジウム電極(ペルメレックス電極株式会社製)を用いた。めっき基材は冷間圧延鋼板(SPCC、JIS G3141、標準調質、ブライト仕上げ;50×60×0.6mm)を用い、めっきの前処理としては、アルカリ脱脂(323K、アノード電解5A/dm2×30秒)、水洗、酸洗(10%塩酸、5秒浸漬)及び水洗をこの順番で行った。上記アルカリ脱脂浴の組成は、水酸化ナトリウム30g/L、炭酸ナトリウム20g/L、オルト珪酸ナトリウム30g/L及び界面活性剤(日鉱メタルプレーティング株式会社製、「ポリチオン」)1mL/Lからなるものである。スタラーによりめっき液を撹拌しながら平均めっき厚が9μmとなるようにめっきした。
めっき浴組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてめっきを行い、Zn−Co−シリカ複合めっき鋼材を作製した。めっき浴に配合したシリカコロイドは酸性タイプシリカゾル水溶液(日産化学工業株式会社製「スノーテックスO」;粒子径10〜20nm、シリカ含有率20重量%、pH2〜4、比重1.12)を用い、シリカ重量で60g/L含有するように配合した。
めっき浴組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてめっきを行い、Znめっき鋼材を作製した。得られたZnめっき鋼材に対して、実施例1と同様にしてシランカップリング剤で処理し、塗装を行った。実施例1と同様に分析、評価した結果を表2にまとめて示す。本実施例で得られたZnめっき鋼材は、白さび及び赤さびに対する耐食性がいずれも実施例1及び2と比較して遙かに劣っている。また、被膜中にシリカ及びコバルトのいずれも含有していないため、被膜に対するシランカップリング処理性も良くない。
めっき浴組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてめっきを行い、Zn−シリカ複合めっき鋼材を作製した。使用したシリカコロイドは実施例2で使用したものと同じである。得られたZn−シリカ複合めっき鋼材に対して、実施例1と同様にしてシランカップリング剤で処理し、塗装を行った。実施例1と同様に分析、評価した結果を表2にまとめて示す。本実施例で得られたZn−シリカ複合めっき鋼材は、被膜中にシリカ微粒子を含有することによって、比較例1に比べて赤さびに対する耐食性が改善され、シランカップリング処理性も改善されているが、実施例1及び2と比べると十分ではない。また、白さびに対する耐食性は、比較例1と同様であり実施例1及び2と比較して遙かに劣っている。
めっき浴組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてめっきを行い、Zn−Ni合金めっき鋼材を作製した。得られたZn−Ni合金めっき鋼材に対して、実施例1と同様にしてシランカップリング剤で処理し、塗装を行った。実施例1と同様に分析、評価した結果を表2にまとめて示す。本実施例で得られたZn−Ni合金めっき鋼材は、被膜中にニッケルを含有することによって、赤さびに対する耐食性が比較例1及び2に比べて格段に向上するが、実施例1及び2と比べると若干劣る。白さびに対する耐食性は、比較例1及び2よりも若干向上するが、実施例1及び2と比べると不十分である。また、被膜中にシリカ及びコバルトのいずれも含有していないため、被膜に対するシランカップリング処理性は、比較例1と同様に良くない。
めっき浴組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてめっきを行い、Zn−Ni−シリカ複合めっき鋼材を作製した。使用したシリカコロイドは実施例2で使用したものと同じである。得られた−Ni−シリカ複合めっき鋼材に対して、実施例1と同様にしてシランカップリング剤で処理し、塗装を行った。実施例1と同様に分析、評価した結果を表2にまとめて示す。本実施例で得られた−Ni−シリカ複合めっき鋼材は、被膜中にニッケルを含有することによって、赤さびに対する耐食性が比較例1及び2に比べて格段に向上するが、実施例1及び2と比べると若干劣る。白さびに対する耐食性は、比較例1及び2よりも若干向上するが、実施例1及び2と比べると不十分である。また、被膜中にシリカ微粒子を含有することによって、比較例3に比べてシランカップリング処理性が改善されているが、シリカの含有量も少なくコバルトも含有しないために実施例1及び2と比べると十分ではない。
Claims (9)
- 亜鉛とコバルトの合金からなるめっき層が形成された電気めっき鋼材において、前記めっき層の表面にアルコキシシラン化合物が結合していることを特徴とする電気めっき鋼材。
- 前記めっき層に含まれる亜鉛元素とコバルト元素の合計に対するコバルト元素の重量比[Co/(Zn+Co)]が0.02〜0.3である請求項1記載の電気めっき鋼材。
- 前記めっき層において、亜鉛とコバルトの合金からなるマトリックス中にシリカ微粒子が分散している請求項1又は2記載の電気めっき鋼材。
- 前記めっき層がシリカ微粒子を1〜20重量%含有する請求項3記載の電気めっき鋼材。
- 前記めっき層の表面に樹脂が接着されてなる請求項1〜4のいずれか記載の電気めっき鋼材。
- 亜鉛イオン及びコバルトイオンを含有するめっき浴中で電気めっきを行ってから、めっき層表面をアルコキシシラン化合物で処理することを特徴とする電気めっき鋼材の製造方法。
- 前記めっき浴中の亜鉛イオンの含有量が0.1〜0.5mol/L、コバルトイオンの含有量が0.5〜0.9mol/Lであり、かつ亜鉛イオンとコバルトイオンの合計含有量(mol/L)に対する、コバルトイオンの含有量(mol/L)の比[Co/(Zn+Co)]が0.5〜0.9であることを特徴とする請求項6記載の電気めっき鋼材の製造方法。
- 前記めっき浴が、さらにシリカ微粒子を10〜100g/L含有する請求項6又は7記載の電気めっき鋼材の製造方法。
- 前記めっき浴がコロイダルシリカ分散液を加えて調製されたものである請求項8記載の電気めっき鋼材の製造方法。
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JP2011042827A (ja) * | 2009-08-20 | 2011-03-03 | Chuo Univ | 表面処理亜鉛めっき鋼板、プレコート亜鉛めっき鋼板及びこれらの製造方法 |
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