JP2005067542A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダイアゴナル摩耗を効果的に抑制できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】 この空気入りタイヤ1は、両側壁が溝4、4によってタイヤ周方向に区切られて成るリブ/ブロック2を、トレッド部に有する空気入りタイヤである。空気入りタイヤ1は、トレッド部の中央に位置するリブ/ブロック2が、溝4側の壁面に膨らみ部21を有する。この膨らみ部21は、タイヤ径方向の断面視にて溝4側に膨らんで形成されると共に、踏面22の端部から溝4の底部に渡って形成される。また、膨らみ部の傾斜比t/hが、0.1以上かつ0.5以下である。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ダイアゴナル摩耗を効果的に抑制できる空気入りタイヤに関する。
ダイアゴナル摩耗は、空気入りタイヤのリブもしくはブロックの表面に、タイヤ周方向に対して斜めに生ずる摩耗である。かかるダイアゴナル摩耗は、その発生原因が不明瞭であり、また、研究事例も少ない(非特許文献1参照)。
従来は、ショルダー部のブロック剛性がタイヤ径方向に混在することにより、ダイアゴナル摩耗が発生すると考えられていた。このため、従来の空気入りタイヤでは、タイヤ径方向にかかるブロック剛性を均一化することにより対応していた。ブロック剛性の均一化は、例えば、ブロックにサイプを設けて調整することにより行われる。かかる従来の空気入りタイヤには、特許文献2に記載される技術が知られている。
しかしながら、従来の空気入りタイヤでは、ダイアゴナル摩耗の抑制効果が不十分であった。
(社)日本ゴム協会主催 トライポロジー研究分科会 平成10年3月12日 第58回ゴム技術シンポジウム「ゴムのトライポロジーの基礎と応用」 特開平7−228109号公報
そこで、この発明は、上記に鑑みてされたものであって、ダイアゴナル摩耗を効果的に抑制できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明にかかる空気入りタイヤは、両側壁が溝によってタイヤ周方向に区切られて成るリブ/ブロックを、トレッド部に有する空気入りタイヤであって、前記トレッド部の中央に位置するリブ/ブロックが、前記溝側の壁面に膨らみ部を有し、前記膨らみ部が、タイヤ径方向の断面視にて前記溝側に膨らんで形成されると共に前記リブ/ブロックの踏面の端部から前記溝の底部に渡って形成され、且つ、前記膨らみ部の傾斜比t/hが、0.1以上かつ0.5以下であることを特徴とする。
この発明では、トレッド部中央のリブ/ブロックが、溝側の壁面に膨らみ部を有する。この膨らみ部は、タイヤ径方向の断面視にて溝側に膨らんで形成され、且つ、踏面の端部から溝の底部に渡って形成される。リブ/ブロックは、この膨らみ部により剛性が高められるので、接地時における捻れが抑制されて、ダイアゴナル摩耗の発生が抑制される利点がある。なお、トレッド部中央のリブ/ブロックとは、トレッド部の中心線上に位置するリブ/ブロック、または、トレッド部の中心線上に位置する溝を両側から挟み込むリブ/ブロックをいうものとする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記膨らみ部が、なだらかな曲面により形成される。
この発明では、膨らみ部が、なだらかな曲面により形成されるので、リブ/ブロックの捻り剛性が、リブ/ブロックの高さ方向に対してなだらかに形成される。これにより、リブ/ブロックの捻れを効果的に抑制できる利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記膨らみ部の凸量xが、前記リブ/ブロックの中腹部にて最大となる。
この発明では、膨らみ部の凸量xがリブ/ブロックの中腹部にて最大となるので、リブ/ブロック全体の膨らみ部の量を抑制しつつ、リブ/ブロックの捻り剛性を効果的に高められる利点がある。なお、凸量xとは、タイヤ径方向の断面視にて、傾斜線m上の任意の位置に設けられる基準点から膨らみ部21の外形線までの距離をいうものとする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記膨らみ部の水平方向に対する凸量xが、前記リブ/ブロックが有する傾斜線mの中点を基準点としたときに、前記傾斜線mからの傾斜幅aに対して20%〜200%の範囲にある。
この発明では、膨らみ部の凸量xが傾斜幅aに対して20%〜200%の範囲にあるので、溝幅を十分に確保しつつ、リブ/ブロックの剛性を高められる利点がある。なお、この発明において、傾斜線mとは、踏面の端部を通り、溝底部の曲面に外接する直線をいうものとする。また、傾斜幅aとは、傾斜線m上の任意の位置に設けられる基準点と、踏面の端部から溝底線に引いた垂線との距離をいうものとする
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記膨らみ部が、なだらかに接続された複数の平面から成る。
この発明では、膨らみ部がなだらかに接続された複数の平面から成るので、リブ/ブロックの捻り剛性が、リブ/ブロックの高さ方向に対してなだらかに形成される。これにより、リブ/ブロックの捻れを効果的に抑制できる利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記直線が、隣接する直線に対して15度以下の傾きの変化量にて接続される。
この発明では、膨らみ部の傾斜比が0.1以上かつ0.5以下であるので、リブ/ブロックの踏面の面積を確保しつつ、リブ/ブロックの捻り剛性を高められる利点がある。なお、傾斜比t/hとは、溝底線lと傾斜線mとの交点を点Qとし、この点Qと、リブ・ブロックの踏面の端部との距離を最大傾斜幅tとしたときにおける、最大傾斜幅tとリブ/ブロック2の高さhとの比をいうものとする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記リブ/ブロックの高さが、12[mm]以上である。
この発明では、リブ/ブロックの高さが12[mm]以上である。かかる空気入りタイヤは、例えば、バスやトラックなどの重荷重用の空気入りタイヤである。これにより、ダイアゴナル摩耗抑制の実効を高められる利点がある。
この発明によれば、トレッド部中央のリブ/ブロックが溝側の壁面に膨らみ部を有し、この膨らみ部がタイヤ径方向の断面視にて溝側に膨らんで形成されると共に踏面の端部から溝の底部に渡って形成されるので、リブ/ブロックは、この膨らみ部により剛性が高められ、接地時における捻れが抑制されて、ダイアゴナル摩耗の発生が抑制される。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。
発明者らは、ダイアゴナル摩耗の発生原因を究明するため、バスやトラックなどの重荷重用の空気入りタイヤにおけるダイアゴナル摩耗の発生状況について研究を行った。その結果、発明者らは、ダイアゴナル摩耗が空気入りタイヤのトレッド部中央におけるリブもしくはブロック(以下、リブ/ブロックという。)の捻れによって発生するとの認識を得た。すなわち、空気入りタイヤの使用時にて、トレッド部が接地した状態でタイヤが回転すると、この接地開始から接地終了までの間にトレッド部中央のリブ/ブロックに捻れが発生する。そして、トレッド部が接地状態から開放されると、リブ/ブロックの捻れが戻る。このときに、リブ/ブロックが地面に対して滑り擦れて、トレッド部の表面(すなわち、リブ/ブロックの踏面)に斜め方向への摩耗が発生する。さらに、この摩耗が、空気入りタイヤの継続的な使用により成長して、ダイアゴナル摩耗になると推察される。なお、この推察は、発明者ら独自の着眼によるものであり、新規である。また、かかる推察に基づいて設計されたリブ/ブロックをトレッド部中央に有する空気入りタイヤは、現在知られていない。
図1は、この発明の実施例1にかかる空気入りタイヤを示す径方向断面図である。図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド部中央を示す拡大図である。図3は、図2に記載したトレッド部中央の膨らみ部を示す説明図である。この空気入りタイヤ1は、トレッド部に複数のリブ/ブロック2、3を有し、これらのリブ/ブロック2、3間は、径方向断面視にて、溝4により周方向に区切られる。この空気入りタイヤ1では、これらのリブ/ブロック2、3のうち、トレッド部中央(すなわち、空気入りタイヤ1の幅方向中央)に位置するリブ/ブロック2が、溝4側の壁面に膨らみ部21を有する点に特徴を有する。これにより、捻りに対するリブ/ブロック2の剛性が増加して、ダイアゴナル摩耗の発生が抑制される。
この空気入りタイヤ1において、膨らみ部21は、滑らかな曲面から成る外形を有し、リブ/ブロック2の溝4側の壁面に形成される。膨らみ部21は、径方向断面視にて、その外形線が踏面22の端部Pから緩やかなカーブを描きつつ溝4側に膨らんで溝4の底部に向かうように、形成される(図2および図3参照)。これにより、かかる膨らみ部21を有しない従来の空気入りタイヤと比較して、リブ/ブロック2の捻り剛性が増加する。また、膨らみ部21は、踏面22の端部Pから溝4の底部に至るまで、その傾斜が緩やかに変化するように形成される。これにより、リブ/ブロック2の剛性が、その高さ方向にて連続的かつ緩やかに変化するので、接地時におけるリブ/ブロック2の捻りを効果的に抑制できる利点がある。また、膨らみ部21は、リブ/ブロック2の中腹部(すなわち、壁面の中点付近)にて、最も大きく膨らむ。これにより、リブ/ブロック2全体としての膨らみ部21の量を抑制しつつ、その捻り剛性を効果的に高められる利点がある。また、膨らみ部21の量が抑制できるので、溝4の幅を十分に確保できる利点がある。なお、リブ/ブロック2の中腹部とは、溝底線lから(h/2−0.2h)以上かつ(h/2+0.2h)以下の範囲内をいうものとする。また、膨らみ部21は、径方向断面視にて、溝4の底部に曲面Rを介して滑らかに接続される。これにより、リブ/ブロック2が空気入りタイヤ1の周面に安定的に形成され、リブ/ブロック2の捻り剛性が相乗的に高められる利点がある。
この空気入りタイヤ1において、トレッド部中央のリブ/ブロック2は、溝4側壁面の膨らみ部により捻れ剛性が高められるので、従来の空気入りタイヤと比較して、接地時における捻れ量が小さい。これにより、ダイアゴナル摩耗の発生が抑制される利点がある。特に、この空気入りタイヤ1は、ダイアゴナル摩耗の発生が顕著であるバスやトラックなどの重荷重用の空気入りタイヤに適用されることが好ましい。これにより、高い実効を得られる利点がある。
なお、この空気入りタイヤ1において、図1〜図3に記載した溝4は、空気入りタイヤ1の周方向に形成された縦溝であり、リブ/ブロック2の膨らみ部21は、この縦溝4側の壁面(すなわち、空気入りタイヤ1の幅方向の壁面)に形成される。これにより、空気入りタイヤ1の幅方向に対するリブ/ブロック2の捻り剛性が増加するので、ダイアゴナル摩耗を効果的に抑制できる点で好ましい。また、さらに、リブ/ブロック2が空気入りタイヤ1の周方向に複数配列されたブロックである場合には、膨らみ部21が、リブ/ブロック2の横溝側の壁面(すなわち、周方向側の壁面)に形成されても良い(図示省略)。これにより、リブ/ブロック2の周方向に対する捻り剛性が増加するので、リブ/ブロック2全体の捻り剛性が増加して、ダイアゴナル摩耗をより効果的に抑制できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、膨らみ部21の外形線が、径方向断面視にて、略放物線状の曲線(例えば、2次曲線)で形成される。しかし、これに限らず、膨らみ部21の外形線が、3次、4次その他の高次曲線、または、単一の曲面で形成されても良い。
また、この空気入りタイヤ1では、主として、トレッド部中央のリブ/ブロック2に膨らみ部21が形成される。これは、ダイアゴナル摩耗が主としてトレッド部中央のリブ/ブロック2の捻れにより発生する、との発明者らの見解に基づく。この点において、かかる構成は、ダイアゴナル摩耗を効果的かつ的確に抑制できる点で好ましい。一方、中央のリブ/ブロック2に隣接する他のリブ/ブロック3に、さらに、膨らみ部21を設けても良い。これにより、空気入りタイヤ1全体にて、リブ/ブロック2、3の捻り剛性を高められるので、ダイアゴナル摩耗をより効果的に抑制できる利点がある。
この実施例2では、上記した空気入りタイヤ1の膨らみ部21を、より詳細に特定した例を説明する。説明にあたり、まず必要な用語を定義し、その後に、これらの用語を用いてリブ/ブロック2の膨らみ部21の形状を詳細に特定する。なお、この実施例2において、実施例1の空気入りタイヤ1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、空気入りタイヤ1の膨らみ部21の形状は、この実施例2に特定された形状に限定されない。
[用語の定義]
まず、この空気入りタイヤ1において、トレッド部中央のリブ/ブロック2は、トレッド部の中心線上に位置するリブ/ブロック2(図1および図2参照)、または、トレッド部の中心線上に位置する溝4を両側から挟み込むリブ/ブロック2、2(図4参照)を意味する。膨らみ部21は、これらのリブ/ブロック2の溝4側の壁面に設けられる。そして、膨らみ部21は、径方向断面視にて、溝4の底部に対して曲面Rにより滑らかに接続される。
次に、径方向断面視におけるリブ/ブロック2の踏面22の幅を、中央幅wと呼ぶ。具体的には、踏面22の両端部P、P間の距離が中央幅wとなる。ここで、踏面22は、リブ/ブロック2の表面のうち、空気入りタイヤ1の径方向に対して水平な部分である(図2参照)。中央幅wは、空気入りタイヤ1の仕様により定められるが、その寸法に比例してリブ/ブロック2の捻り剛性が増加するので、より大きく設定することが好ましい。
次に、リブ/ブロック2の両側に位置する溝4、4の底部を結ぶ直線を、溝底線lとする。リブ/ブロック2の高さhは、この溝底線lから踏面22までの距離となる(図2および図3参照)。また、踏面22の端部Pを通り、溝4底部の曲面Rに接点Tにて外接する直線を、傾斜線mとする。この傾斜線mは、膨らみ部21の膨らみ量を特定するための基準線となる。なお、従来の空気入りタイヤでは、径方向断面視におけるリブ/ブロック2の外形線が、この傾斜線mに沿って形成されていた(図10−1参照)。
次に、溝底線lと傾斜線mとの交点を、点Qとする。この点Qと、踏面22の端部Pとの水平方向(踏面22もしくは溝底線lに対して平行な方向をいう。以下同じ。)の距離を、最大傾斜幅tとする。そして、この最大傾斜幅tと、リブ/ブロック2の高さhとの比を、傾斜比t/hとする。この傾斜比t/hは、踏面22の中央幅wや、溝4の幅との関係において、後述する基準により適宜定められる。
次に、傾斜線m上の任意の位置に設けられる基準点Sが、溝底線lからh/2の高さに位置したときにおける踏面22の端部Pから溝底線lに引いた垂線との距離を、傾斜幅aとする(図3参照)。また、基準点Sから、径方向断面視における膨らみ部21の外形線までの距離を、凸量xと呼ぶ。この空気入りタイヤ1では、膨らみ部21の膨らみ量が、この凸量xを用いて特定される。
[膨らみ部の特定]
この実施例2の空気入りタイヤ1では、傾斜線m上の基準点Sが、踏面22の端部Pと溝底線l上の点Qとの中点に設けられる。すると、基準点Sが溝底線lからh/2の高さに位置し、また、傾斜幅aが最大傾斜幅tの半分の長さ(t/2)となる。また、この空気入りタイヤ1では、径方向断面視にて、基準点Sから膨らみ部21の外形線までの水平方向の距離を、凸量xとする(図3参照)。
この空気入りタイヤ1では、膨らみ部21の凸量xが、上記した基準点S(すなわち、溝底線lからh/2の高さ)にて、最も大きくなるように形成される。これにより、リブ/ブロック2の捻り剛性を効果的に高められる利点がある。しかし、これに限らず、凸量xは、溝底線lから(h/2−0.2h)以上かつ(h/2+0.2h)以下の範囲内にて、最大値をとればよい(図示省略)。
また、この空気入りタイヤ1では、凸量xが、傾斜幅aの20%以上の寸法を有する。これにより、リブ/ブロック2が必要な剛性を確保できる利点がある。また、凸量xは、傾斜幅aの35%以上の寸法、50%以上の寸法、さらには、100%以上の寸法を有することがより好ましい。これにより、リブ/ブロック2が必要な剛性をより確実に確保できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、凸量xが、傾斜幅aの200%以下の寸法を有する。これにより、リブ/ブロック2、3間に十分な幅を有する溝4を確保できる利点がある。また、凸量xは、傾斜幅aの175%以下の寸法、150%以下の寸法、さらには、125%以下の寸法を有することがより好ましい。これにより、十分な幅を有する溝4をより確実に確保できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、リブ/ブロック2の傾斜比t/hが、0.1以上である。なお、参考として、傾斜比t/hが0.1〜0.5の場合における傾斜線mの傾きを図5に示す。傾斜比t/hをかかる範囲とすることにより、傾斜線mの傾斜角がある程度大きくなるので(図5参照)、リブ/ブロック2、3間にて溝4の幅を十分に確保できる利点がある。また、傾斜比t/hは、0.15以上、0.2以上、さらには、0.25以上であることがより好ましい。これにより、溝4の幅をより十分に確保できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、リブ/ブロック2の傾斜比t/hが、0.5以下である。これにより、傾斜線mの傾斜角がある程度小さくなり、リブ/ブロック2の中央幅wが広く取れるので、リブ/ブロック2の捻り剛性を高められる利点がある。また、踏面22を確保できるので、空気入りタイヤ1のグリップ性能を維持できる利点もある。また、傾斜比t/hは、0.45以下、0.4以下、さらには、0.35以下であることがより好ましい。これにより、リブ/ブロック2の中央幅wをより確実に確保できる利点がある。
図6および図7は、図1に記載した空気入りタイヤの膨らみ部の他の特定方法を示す説明図である。図3に記載した膨らみ部21の特定方法では、傾斜線m上の基準点Sを、踏面22の端部Pと溝底線l上の点Qとの中点にとったが、これに限らず、基準点Sを任意の位置にとっても良い。また、膨らみ部21の凸量xの測定位置を変更しても良い。例えば、図6に示すように、凸量xは、径方向断面視にて、傾斜線mから膨らみ部21の外形線までの距離が水平方向にて最大となる距離としても良い。また、図7に示すように、凸量xは、径方向断面視にて、膨らみ部21の外形線上の点から傾斜線m間での距離が最大となる距離としても良い。
図8は、この発明の実施例3にかかる空気入りタイヤの膨らみ部を示す説明図である。これらの図において、上記実施例1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。この空気入りタイヤ1では、リブ/ブロック2の膨らみ部21が、接続された複数の平面により構成される点に特徴を有する。具体的には、径方向断面視にて、膨らみ部21の外形線が、接続された複数の直線で構成される。膨らみ部21は、このように、平面によって形成されても良い。かかる平面で構成された膨らみ部21は、成形加工が容易である利点がある。
この空気入りタイヤ1では、膨らみ部21の外形線が、径方向断面視にて、リブ/ブロック2の高さ方向に間隔d1〜d4によって複数に分割される。そして、膨らみ部21の外形線が、これらの間隔d1〜d4内にて、それぞれ傾斜の異なる直線で緩やかに接続される。これにより、リブ/ブロック2の捻り剛性を、簡易な構成にて効果的に高められる利点がある。
なお、この空気入りタイヤ1では、間隔d1〜d4がすべて等しい。しかし、これに限らず、間隔d1〜d4は、不均一であっても良い。また、膨らみ部21を構成する平面の数(すなわち、膨らみ部21を分割する間隔d1〜d4の数)は、特に限定が無い。ただし、分割する間隔dが多いほど膨らみ部21が滑らかとなり、リブ/ブロック2の捻り剛性の変化が緩やかとなる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、膨らみ部21を構成する平面は、隣接する平面との関係において、その傾きの変化が15度以下である。言い換えれば、径方向断面視にて、膨らみ部21の外形線を構成する直線は、隣接する直線との関係において、傾きの変化が15度以下である。これにより、膨らみ部21を滑らかに形成できる利点がある。また、膨らみ部21を構成する平面の傾きの変化は、10度以下、さらには、7.5度以下であることが好ましい。これにより、膨らみ部21をより滑らかに形成できる利点がある。
図9は、この発明にかかる空気入りタイヤと従来の空気入りタイヤとの比較を示す表である。図10−1〜4は、図9で用いた従来の空気入りタイヤを示す説明図である。ここでは、ダイアゴナル摩耗の発生に関し、この発明にかかる空気入りタイヤ1の一例(以下、発明例という。)と、既存の空気入りタイヤ(以下、比較例という。)とを比較する。なお、空気入りタイヤは、発明例1、2および比較例1〜4のいずれも、ダイアゴナル摩耗が発生し易い11R22.5サイズの空気入りタイヤである。また、リブ/ブロック2の中央幅wは、発明例および比較例ともに等しい。
発明例1の空気入りタイヤ1では、リブ/ブロック2の溝4側の壁面が膨らみ部21を有し、この膨らみ部21が、踏面22の端部Pから溝4の底部に渡って接続された緩やかな曲線で形成される。この空気入りタイヤ1は、実施例2に記載した空気入りタイヤ1において、リブ/ブロック2の高さhが12[mm]、傾斜比t/hが0.4、膨らみ部21の凸量xが1.2[mm]である(図示省略。図2および図3参照)。なお、基準点Sは、傾斜線mの中点である。また、凸量xは、傾斜幅a(=2.4[mm])に対して50[%]である。
発明例2の空気入りタイヤ1では、リブ/ブロック2の溝4側の壁面が膨らみ部21を有し、この膨らみ部21が、踏面22の端部Pから溝4の底部に渡って緩やかに接続された複数の平面により形成される(図示省略。図8参照)。この空気入りタイヤ1は、実施例3に記載した空気入りタイヤ1において、リブ/ブロック2の高さhが12[mm]、傾斜比t/hが0.4、間隔d1〜d4が各3[mm]、膨らみ部21を構成する各直線間の傾きの変化が10度である。
比較例1の空気入りタイヤは、リブ/ブロック102の溝4側の壁面121が、径方向断面視にて、踏面122の端部Pから傾斜線mに沿って形成される(図10−1参照)。すなわち、傾斜線mが、そのまま溝4側の壁面121の外形線となる。また、この空気入りタイヤでは、リブ/ブロック102の高さが12[mm]、傾斜比t/hが0.4である。
比較例2の空気入りタイヤは、比較例1の空気入りタイヤにおいて、踏面122の端部Pが3.6[mm]にて面取りされる(図10−2参照)。これにより、リブ/ブロック102の踏面122の幅が小さくなっている。また、この空気入りタイヤにおいて、リブ/ブロック102の高さh、および、傾斜比t/hは、比較例1の空気入りタイヤと同じである。
比較例3の空気入りタイヤは、比較例1の空気入りタイヤにおいて、リブ/ブロック102の溝4側の壁面121が、その中腹に段差部123を有する。この段差部123は、径方向断面視にて、壁面121の中腹から溝4方向に水平に突出して、溝4の底部に接続される。また、この空気入りタイヤにおいて、リブ/ブロック102の高さh、および、傾斜比t/hは、比較例1の空気入りタイヤと同じである。
比較例4の空気入りタイヤは、比較例1の空気入りタイヤにおいて、リブ/ブロック102の溝4側の壁面121が、その中腹に突起部124を有する。この突起部124は、径方向断面視にて、半径1[mm]程度の略半円形状を有し、壁面121の中腹から溝4側に突出する。また、この空気入りタイヤにおいて、リブ/ブロック102の高さh、および、傾斜比t/hは、比較例1の空気入りタイヤと同じである。
発明者らは、これらの空気入りタイヤを各50[本]ずつ準備し、それぞれ12万[km]の高速道路主体走行を行って、ダイアゴナル摩耗の発生率を比較した。なお、この比較試験では、タイヤ空気圧が760[kPa]、タイヤリムサイズが22.5×7.50、タイヤ装着対象が高速走行主体の重荷重用車両(例えば、トラック)である。すると、図9に示すように、発明例1、2の空気入りタイヤが、比較例1〜4の空気入りタイヤに対して、3倍以上の有利な効果を有することが判明した。なお、図9中における効果[%]は、比較例1を基準としている。
以上のように、この発明にかかる空気入りタイヤは、バスやトラックなどの重荷重用の空気入りタイヤに有用であり、特に、ダイアゴナル摩耗を効果的に抑制するのに適している。
この発明の実施例1にかかる空気入りタイヤを示す径方向断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのトレッド部中央を示す拡大図である。 図2に記載したトレッド部中央の膨らみ部を示す説明図である。 空気入りタイヤを示す径方向断面図である。 傾斜比に対する傾斜線の傾きを示す図である。 図1に記載した空気入りタイヤの膨らみ部の他の特定方法を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの膨らみ部の他の特定方法を示す説明図である。 この発明の実施例3にかかる空気入りタイヤの膨らみ部を示す説明図である。 この発明にかかる空気入りタイヤと従来の空気入りタイヤとの比較を示す表である。 図9で用いた従来の空気入りタイヤを示す説明図である。 図9で用いた従来の空気入りタイヤを示す説明図である。 図9で用いた従来の空気入りタイヤを示す説明図である。 図9で用いた従来の空気入りタイヤを示す説明図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2、3 リブ/ブロック
4 溝(縦溝)
21 膨らみ部
22 踏面
a 傾斜幅
d 間隔
d1 間隔
l 溝底線
m 傾斜線
P 端部
Q 点
R 曲面
S 基準点、
t 最大傾斜幅
T 接点
t/h 傾斜比
w 中央幅
x 凸量

Claims (7)

  1. 両側壁が溝によってタイヤ周方向に区切られて成るリブ/ブロックを、トレッド部に有する空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部の中央に位置するリブ/ブロックが、前記溝側の壁面に膨らみ部を有し、前記膨らみ部が、タイヤ径方向の断面視にて前記溝側に膨らんで形成されると共に前記リブ/ブロックの踏面の端部から前記溝の底部に渡って形成され、且つ、前記膨らみ部の傾斜比t/hが、0.1以上かつ0.5以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記膨らみ部が、なだらかな曲面により形成される請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記膨らみ部の凸量xが、前記リブ/ブロックの中腹部にて最大となる請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記膨らみ部の水平方向に対する凸量xが、前記リブ/ブロックが有する傾斜線mの中点を基準点としたときに、前記傾斜線mからの傾斜幅aに対して20%〜200%の範囲にある請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記膨らみ部が、なだらかに接続された複数の平面から成る請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記直線が、隣接する直線に対して15度以下の傾きの変化量にて接続される請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記リブ/ブロックの高さが、12[mm]以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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JPWO2013088717A1 (ja) * 2011-12-12 2015-04-27 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

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