JP2005067484A - 車両の誘導制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自車両の将来位置を予め設定した目標進行路に追従走行させるに際し、前方横位置偏差のばらつきを抑制し、少ない時間遅れで良好な誘導制御性を得ることができるようにする。
【解決手段】現時刻偏差算出部31では、過去一定時間分の前方横位置偏差Dを読み込み、各前方横位置偏差Dに基づき最小二乗法により近似二次曲線を算出し、近似二次曲線から現時刻toの推定前方横位置偏差D’、目標偏差ゲインGp、及び偏差微分値((d(D’)/dt)を求める。比例制御部32は比例制御量(Gp・D’)を算出し、微分制御部33は微分制御量(Gd・(d(D’)/dt)を算出し、ステアリング制御部34で、目標ハンドル角δh(δh=Gp・D’+Gd・(d(D’)/dt)を算出し、目標ハンドル角δhと実際のハンドル角θHとの偏差がゼロに収束するように、換言すれば自車両3が目標進行路に沿って追従するようにハンドル角を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、GPS(Global Positioning System)航法を用いて自車両を誘導する車両の誘導制御装置に関する。
近年、人工衛星から得られる位置データに基づいて車両の位置を検出するGPSが、車両用のナビゲーション装置において広く用いられており、このGPSで検出した自車位置情報を基に誘導制御する様々な技術が提案され、実用化されている。
例えば、特開2003−26017号公報では、GPSからの情報を基に自車位置を検出し、走行目標である目標軌跡を演算し、操舵周波数応答に依存して前方注視距離位置を演算する。そして、自車進行方向の方角で、前方注視距離位置での自車両と目標軌跡との前方横位置偏差を演算し、現在位置での自車両と目標軌跡との現在横位置偏差を演算し、現在横位置偏差と前方横位置偏差とに基づき、自車両が目標軌跡に追従する操舵を行うための目標舵角変化量を演算し、演算された目標ハンドル角変化量を得る指令値によりステアリングのハンドル角を制御する誘導制御装置が開示されている。
特開2003−26017号公報
ところで、GPSによって得られる測位情報には、衛星の軌道誤差や、電波の伝搬経路における電離層や対流圏遅延の誤差等が含まれているため、そのままでは、十分な位置精度を得ることができない。このようなGPS測位精度の誤差を修正する方式として、DGPS(Differential GPS)方式やRTK−GPS(Real Time Kinematic−GPS)方式が知られている。
DGPS方式は、地球上での正確な位置が明らかな基準局で、GPS信号に基づく位置情報と真の位置情報との差分(距離)データを求め、それを補正データとして移動局(車両)に通知することで、移動局(車両)において得られた位置情報の誤差を補正するものである。一方、RTK−GPS方式は、DGPS方式と同様に既知の固定点に設置された基準局において受信した複数の衛星からの搬送波位相データを移動局(車両)が受信し、これを移動局(車両)自身が受信した位相データと比較演算することにより、位置情報の誤差を補正するものである。
しかし、DGPS方式やRTK−GPS方式によって、自車両の位置情報の誤差を補正しても、未だ、数センチ程度の測位誤差が存在する。又、自車両の進行路を定めるヨー角を算出する際にも誤差が発生する。従って、図8に示すように、自車進行路の前方注視距離における自車両3の将来位置である前方目標位置Ptにおいてはヨー角の算出時に生じる誤差Eyが存在する。又、前方目標位置Ptに最も近い目標進路上のノードである誘導目標ノードPnは、GPS測位精度によって生じる誤差Enが存在する。
その結果、前方目標位置Ptと誘導目標ノードPnとの間の前方横位置偏差は、真値Dを中心として、最大Dmax、最小Dminのばらつきが生じる。車両の誘導制御では、前方横位置偏差がゼロに収束するように、換言すれば、自車両が目標進行路を追従するようにハンドル角をフィードバック制御するが、前方横位置偏差のばらつきが大きい場合、フィードバック制御性が損なわれてしまう。
又、車両走行をフィードバック制御するに際し、前方横位置偏差にノイズが混入した場合には、フィードバック制御を適正に行うことが困難となるため、ノイズを除去する必要がある。ノイズを除去する手段としては、前方横位置偏差を平均化処理する方法、或いは所定時定数の一次遅れフィルタにより除去する方法等が考えられるが、何れの場合も、前方横位置偏差の値に、実際の値に対する時間遅れが発生するため、誘導制御系全体の安定性が損なわれる問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、前方横位置偏差のばらつきを抑制し、少ない時間遅れで良好な誘導制御性を得ることのできる車両の誘導制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、少なくともGPS衛星からの情報により自車位置を検出する自車位置検出手段と、自車両の走行すべき目標進行路を設定する目標進行路設定手段と、自車両からの前方注視距離を設定する前方注視距離設定手段と、上記前方注視距離での上記自車両と上記目標進行路との将来位置における前方横位置偏差を設定する前方横位置偏差設定手段と、現時刻において生じていると推定される前方横位置偏差を示す推定前方横位置偏差を設定する推定前方横位置偏差設定手段と、上記推定前方横位置偏差に基づき上記自車両を上記目標進行路に追従させるための目標ハンドル角を設定する目標ハンドル角設定手段とを備え、上記推定前方横位置偏差設定手段では、上記前方横位置偏差設定手段で設定した過去所定時間の上記前方横位置偏差を読み込み、該各前方横位置偏差に基づいて現時刻の推定前方横位置偏差を求めることを特徴とする。
本発明によれば、過去所定時間の前方横位置偏差から現時刻の推定前方横位置偏差に基づいて 目標ハンドル角を設定するようにしたので、前方横位置偏差のばらつきを抑制し、少ない時間遅れで良好な誘導制御性を得ることができる。
以下、図1〜図7に基づいて本発明の一形態を説明する。図1に車両の誘導制御装置の概略構成図を示す。
同図に示すように、本形態では、GPSの1つであるRTK−GPS方式を用いて誘導制御を行うものである。RTK−GPS方式では、地球を周回する複数のGPS衛星1からの情報(測位計算等に必要な衛星の軌道情報をはじめとする各種データ等)は、基準局2と、自車両3により受信される。
基準局2は、予め位置が正確に求められている地点に設けられており、主にGPSアンテナ2a、GPS受信機2b、無線機2cを備えている。基準局2は、観測したGPS衛星1からの電波の位相情報、疑似距離、及び、基準局2の位置座標を、測位する地点、すなわち、移動局である自車両3に無線機2cにより送信する。基準局2からは、具体的には、誤差補正量、疑似距離補正量、座標値等のデータ等が自車両3に対して送信される。
自車両3には、GPSアンテナ3a、自車位置検出機能を有するGPS受信機3b、無線機3c、制御部としての制御装置3dが搭載されており、無線機3cで受信した基準局2からの誤差補正量、疑似距離補正量、座標値等の各種データや、自車両3で受信したGPS衛星1からの情報をGPS受信機3b内で比較解析することで、自車位置(座標値)を測位する。
制御装置3dは、図示しないシリアル−CAN変換器等を介してGPS受信機3bに接続されて、GPS受信機3bからの現在位置情報が入力される。更に、制御装置3dには、自車速vを検出する車速センサ3e、実際のハンドル角(実ハンドル角)θHを検出するハンドル角センサ3f等の各センサ類と、自動操縦制御をON/OFFするメインスイッチ3gが接続されている。
又、制御装置3dに記憶手段(図示せず)が接続されている。記憶手段には地図情報が予め記憶されている。尚、記憶手段としてはハードディスク、CD、DVD等がある。
地図情報は、制御装置3dにて読み込まれ、例えばダッシュボード上に設けたディスプレイ3hに適宜表示する。その際、運転者が図示しない操作スイッチを操作して目的地を入力すると、制御装置3dに備えられている目標進行路設定機能が、現在の自車位置と、自車位置から目的地までの最適なコース(目標進行路:ノード列で与えられる)を設定し、地図上に表示する。
更に、制御装置3dには、自動操縦制御を実行するアクチュエータとして、電動スロットル弁制御装置3i、ブレーキ制御装置3j、及び、モータ駆動によりパワーステアリングを動作させる電動パワーステアリング制御装置3k等が接続されている。
運転者が自動操縦制御時の目標車速を設定した後、自動操縦制御用のメインスイッチ3gをONすると、制御装置3iでは、設定した目標車速を維持するように、電動スロットル弁制御装置3dに信号を出力してスロットル弁3mの開度を調整して車速を制御する。その際、所定以上の大きな減速を行わせる場合は、ブレーキ制御装置3jに信号を出力してブレーキを自動的に作動させる。
同時に、電動パワーステアリング制御装置3kを駆動させ、前方注視距離Lにおける自車両3の将来位置である前方目標位置Ptの目標進行路に対する横位置ずれ量である前方横位置偏差Dを算出し、前方横位置偏差Dがゼロに収束するように、換言すれば、自車両が目標進行路を追従するようにハンドル角を制御する自動操舵を行う。尚、自動操舵制御については後で詳細に説明する。
図2の機能ブロック図に示すように、制御装置3dは自動操舵機能として、前方横位置偏差算出部30、現時刻偏差算出部31,比例制御部32、微分制御部33、ステアリング制御部34、車両挙動検出部35、前方目標位置算出部36を有している。
前方横位置偏差算出部30は、前方横位置偏差設定機能を有する。前方横位置偏差設定機能は、目標進路上の誘導目標ノードPnに対する自車進行路上の前方目標位置Ptの偏差(前方横方向偏差)Dを算出する。
現時刻偏差算出部31は、推定前方横位置偏差設定機能を有する。推定前方横位置偏差設定機能は、図6に示すように、先ず、過去一定時間(例えば、2秒)の前方横位置偏差Dに基づいて最小二乗法により前方横位置偏差Dの時系列変化曲線に近似させた二次曲線(f(t)=at+bt+c)を求める。この近似二次曲線(f(t))から、現時刻toの推定前方横位置偏差D’を推定する。すなわち、推定前方横位置偏差とは、過去のデータから現時刻において生じていると推定される前方横位置偏差である。
そして、近似二次曲線(f(t))に基づいて、現時刻toにおける偏差位置とその位置での時間変化(微分)を求める。具体的には、偏差位置をD’= f(to)=ato+bto+c)で求め、時間変化を偏差微分値d(D’)/dt=f’(to)=2ato+b)で求める。
上述したように、RTK−GPS方式(或いはDGPS方式)によって、自車両3の位置情報の誤差を補正しても、未だ、数センチ程度の測位誤差が存在しているため、測位誤差により前方横位置偏差Dにばらつきが生じる。又、実験によれば、このばらつきは、一方に偏って表れるのではなく、散在した状態で発生することが判明している。
従って、この前方横位置偏差Dに基づいて、自車両3が目標進行路上を追従するようにハンドル角をフィードバック制御した場合、走行性が損なわれてしまう。
これに対し、本形態では、過去一定時間の前方横位置偏差Dに基づいて最小二乗法により近似二次曲線(f(t))を求め、この近似二次曲線(f(t))から現時刻toの推定前方横位置偏差D’を算出するようにしたので、前方横位置偏差Dにばらつきが生じていても、そのばらつきを抑制することができ、安定した走行性を得ることができる。
ところで、走行中における自車両3の位置データは、短時間的に見た場合、急激に変化することはなく、二次関数で近似させることができる。従って、最小二乗法により前方横位置偏差Dのばらつきを抑制することで、従来のような前方横位置偏差Dを平均化処理し、或いは所定時定数の一次遅れフィルタを用いてノイズを除去する場合に比し、少ない時間遅れで真値に近い推定前方横位置偏差D’を算出することができる。
尚、t1=to+Δtとすることで、近似二次曲線(f(t))に基づき、Δt秒後の推定前方横位置偏差D’を将来予測することも可能となる。
比例制御部32は、現時刻偏差算出部31で算出した推定前方横位置偏差D’に目標偏差ゲインGpを積算して比例制御量(Gp・D’)を算出する。
微分制御部33は、現時刻偏差算出部31で算出した偏差微分値(d(D’)/dt)に偏差微分値ゲインGdを積算して微分制御量(Gd・(d(D’)/dt)を算出する。
ステアリング制御部34は、目標ハンドル角設定機能を有している。目標ハンドル角設定機能は、比例制御部32で算出した比例制御量(Gp・D’)と微分制御部33で算出した微分制御量(Gd・(d(D’)/dt)とを加算して、推定前方横位置偏差D’がゼロに収束するような、換言すれば、自車両3が目標進行路に沿って追従するような目標ハンドル角δhを算出する。
δh=Gp・D’+Gd・(d(D’)/dt) …(1)
そして、目標ハンドル角δhとハンドル角センサ3fで検出した実ハンドル角θHとの偏差がゼロになるような、電動パワーステアリング制御装置3kのモータ制御指示電流Iδを設定する。
車両挙動検出部35は、自車進行路推定機能を有している。自車進行路推定機能は、現在の自車位置と過去の自車位置とを結んで得られる前方への直線方向を自車進行路として推定し、更に、目標進行路に対する自車両3のヨー角ψを算出する。
前方目標位置算出部36は、前方注視距離設定機能を有している。前方注視距離設定機能は、予め設定した前方注視時間(例えば、1.0〜1.5sec)と自車速vとに基づき前方注視距離Lを求め、現在の自車位置から最も近い位置にある目標進行路上のノードと、そこから前方注視距離Lだけ前方の最も近い位置にあるノード(誘導目標ノード)とを抽出する。そして、誘導目標ノードに最も近い自車進行路の位置を、自車両3の将来位置である前方目標位置Ptとして設定する。尚、本形態では前方注視時間を一定値としているが、前方注視時間は、将来の自車位置を予見できる時間であるため、自車速v及び道路形状によって変化する。従って、前方注視時間をハンドル角センサ3fで検出したハンドル角θHと自車速vとに応じて可変設定するようにしても良い。
尚、本形態では、前方注視距離Lを目標進行路上に設定しているが、前方注視距離Lを自車進行路上に設定しても同様の結果が得られる。
次に、現時刻偏差算出部31で処理される現時刻偏差算出手順について、図3、図4に示すフローチャートに従って説明する。
自動操縦制御用のメインスイッチ3gがONされると、所定演算周期(本形態では、50msec)毎に、図3に示す自動操舵ルーチンが起動される。
このルーチンでは、先ず、ステップS101で、RTK−GPS(或いはDGPS)航法によって得られた自車両3の位置情報、及び自車速v、ヨー角ψ等、演算に必要なパラメータを読み込む。
次いで、ステップS102で自車進行路を推定する。詳細には、先ず、自車位置の履歴の中から、現在位置より、例えば略車長長さ(5m等)手前の自車測位点の履歴を抽出する。そして、過去の自車測位点と現在の自車位置とを結んで得られるヨー角ψに基づいて得られる直線方向を自車進行路として推定する。
その後、ステップS103へ進み、現在の自車位置から最も近い目標進行路のノードを抽出する。次いで、ステップS104へ進み、自車速vと、予め設定した前方注視時間(例えば、1.5sec)より、前方注視距離Lを求め、自車位置から最も近いノードから前方注視距離Lだけ前方の最も近いノードを抽出し、このノードを誘導目標ノードPnとして設定する。因みに、自車速vが20km/hの場合、前方注視距離Lは、
L=(20・1000/3600)・1.5≒8.34[m]
となり、従って、目標進行路上のノード間の距離(おおよそ前方注視距離L)は約8[m]となる。
その後、ステップS105へ進み、誘導目標ノードPnに最も近い位置にある目標進行路上の位置を検出し、この位置を自車両3の将来位置である前方目標位置Ptとして設定する。
そして、ステップS106へ進み、現時刻toにおける誘導目標ノードPnに対する前方目標位置Ptのずれ量である推定前方横位置偏差D’を算出する。この推定前方横位置偏差D’は、図4に示す推定前方横位置偏差算出サブルーチンに従って求められる。
このサブルーチンでは、先ず、ステップS111で、前方横位置偏差Dを演算周期(本形態では、50msec)毎に蓄積する。
次いで、ステップS112へ進み、過去一定時間(本形態では2sec)分の前方横位置偏差Dを読み込む。尚、本形態では50msec毎に前方横位置偏差Dが蓄積されるため、40データ分の前方横位置偏差Dが読み込まれる。尚、過去の前方横位置偏差Dのサンブル時間は、通常走行において道路形状が大幅に変化しない領域を想定して設定したものである。従って、サンプル時間をハンドル角センサ3fで検出したハンドル角θHと自車速vとに応じ、自車速vが遅く、或いはハンドル角θHが小さい場合は長い時間に設定するようにしてもよい。
そして、ステップS113へ進み、読み込んだ各前方横位置偏差Dに基づき最小二乗法により各前方横位置偏差Dを時系列変化曲線に近似させた二次曲線f(t)を設定する(図6参照)。
f(t)=at+bt+c
その後、近似二次曲線f(t)から、現時刻toの推定前方横位置偏差D’を推定する。道路形状が大幅に変化しない走行路において前方横位置偏差Dを算出した場合、その誤差は真値に対して一方に偏って表れるのではなく、おおよそ散在した状態で発生することが判明している。従って、過去一定時間の前方横位置偏差Dに基づいて最小二乗法により近似二次曲線f(t)を求めることで、誤差の少ない推定前方横位置偏差D’を設定することができる。
そして、ステップS115へ進み、近似二次曲線f(t)に基づき、ハンドル角をフィードバック制御する際の比例項である比例制御量(Gp・D’)と、微分項である微分制御量(Gd・(d(D’)/dt))とを算出して、ルーチンを抜け、図3のステップS107へ戻る。
ステップS107では、比例制御量(Gp・D’)及び微分制御量(Gd・(d(D’)/dt))とに基づいて、上述した(1)式により推定前方横位置偏差D’がゼロに収束するような、換言すれば、自車両3が目標進行路に沿って追従するような目標ハンドル角δhを算出する。
次いで、ステップS108へ進み、目標ハンドル角δhと実ハンドル角θHとの偏差がゼロになるような、電動パワーステアリング制御装置3kに対するモータ制御指示電流Iδを次式に従って設定し、電動パワーステアリング制御装置3kに出力してルーチンを抜ける。
Iδ=Kp・Δδ+Kd・(d(Δδ)/dt)+Ki・∫Δδdt
尚、Δδ=δh−θHである。又、Kpは比例項ゲイン、Kdは微分項ゲイン、Kiは積分項ゲインである。
このように、本形態では、過去一定時間の前方横位置偏差Dに基づいて最小二乗法により各前方横位置偏差Dを時系列変化曲線に近似させた二次曲線f(t)を設定し、この近似二次曲線f(t)に基づいて現時刻toの推定前方横位置偏差D’を設定するようにしたので、DGPS航法やRTK−GPS航法に含まれている測位誤差、及び自車両の進行路を定めるヨー角を算出する際の誤差が抑制され、真値に近い推定前方横位置偏差D’を設定することができる。
又、最小二乗法により求めた近似二次曲線f(t)により設定した推定前方横位置偏差D’は、そのばらつきがなまされているため、図7(a),(b)に示すように、目標偏差D’及び偏差微分値(d(D’)/dt)は、単なる前方横位置偏差Dと、それに基づいて設定した偏差微分値(d(D)/dt)に比し、ノイズが除去されると共に、偏差微分値(d(D’)/dt)で平滑化が実現される。
更に、現時刻toの推定前方横位置偏差D’に基づいて、比例制御量(Gp・D’)、微分制御量(Gd・(d(D’)・dt))とを同時に求めるようにしたので、時間遅れが少なく良好な制御性を得ることができる。
車両の誘導制御装置の概略構成図 車両の誘導制御装置の誘導位置制御機能を説明する回路ブロック図 自動操舵ルーチンを示すフローチャート 目標偏差及び偏差微分値算出ルーチンを示すフローチャート 自動操舵の原理を示す説明図 前方横位置偏差と推定横位置偏差との関係を示す説明図 (a)は目標偏差の時間的変化を示す図表、(b)は偏差微分値の時間的変化を示す図表 前方横位置偏差の誤差を示す説明図
符号の説明
1 GPS衛星
2 基準局
3 自車両
3d 制御装置
3k 電動パワーステアリング制御装置
31 現時刻偏差算出部
32 比例制御部
33 微分制御部
34 ステアリング制御部
35 車両挙動検出部
36 前方目標位置算出部
δh 目標ハンドル角
θH 実ハンドル角
D 前方横位置偏差
D’ 推定前方横位置偏差
Gd 偏差微分値ゲイン
Gp 偏差ゲイン
L 前方注視距離
Pn 誘導目標ノード
Pt 前方目標位置
v 自車速
to 現時刻
ψ ヨー角

代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (4)

  1. 少なくともGPS衛星からの情報により自車位置を検出する自車位置検出手段と、
    自車両の走行すべき目標進行路を設定する目標進行路設定手段と、
    自車両からの前方注視距離を設定する前方注視距離設定手段と、
    上記前方注視距離での上記自車両と上記目標進行路との将来位置における前方横位置偏差を設定する前方横位置偏差設定手段と、
    現時刻において生じていると推定される前方横位置偏差を示す推定前方横位置偏差を設定する推定前方横位置偏差設定手段と、
    上記推定前方横位置偏差に基づき上記自車両を上記目標進行路に追従させるための目標ハンドル角を設定する目標ハンドル角設定手段と
    を備え、
    上記推定前方横位置偏差設定手段では、
    上記前方横位置偏差設定手段で設定した過去所定時間の上記前方横位置偏差を読み込み、該各前方横位置偏差に基づいて現時刻の推定前方横位置偏差を求めることを特徴とする車両の誘導制御装置。
  2. 上記推定前方横位置偏差設定手段では、
    読み込んだ上記前方横位置偏差に基づいて最小二乗法により近似二次曲線を求め、該近似二次曲線から上記現時刻の推定前方横位置偏差を求めることを特徴とする請求項1記載の車両の誘導制御装置。
  3. 上記目標ハンドル角設定手段では、上記推定前方横位置偏差の偏差位置を示す比例制御量と上記推定前方横位置偏差の時間変化を示す偏差微分値とに基づいて上記目標ハンドル角を設定することを特徴とする請求項1或いは2記載の車両の誘導制御装置。
  4. 上記自車位置検出手段は、上記GPS衛星からの情報と、予め位置が正確に求められている地点に設けられている基準局からの情報とに基づいて自車位置を検出することを特徴とする請求項1〜3記載の何れかに記載の車両の誘導制御装置。
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