JP2005066952A - プラスチック混合物の分別処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 水、および金属などの異物を含むプラスチック混合物から効率よくプラスチック成分を分別処理する。
【解決手段】 水、低融点プラスチック成分、高融点プラスチック成分および非プラスチック成分を含むプラスチック混合物を、(a)平均径20〜50mmに破砕する一次破砕工程と、(b)この一次破砕物を乾燥する乾燥工程と、(c)風力により、プラスチック成分と、非プラスチック成分を含む粗プラスチック成分とを分別する選別工程と、(d)粗プラスチック成分から異物(磁性成分及び非磁性成分)を除去してプラスチック成分を分離する分離工程と、(f)前記選別工程(c)及び分離工程(d)からのプラスチック成分を、回転摩擦熱を利用して溶融させて造粒する造粒工程と、造粒物を冷却する冷却工程と、(h)造粒物を平均径3〜10mmに二次破砕する二次破砕工程とを経て造粒品を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラスチック混合物の分別処理システム(分別処理装置又は分別処理方法)及び分別処理プラント(又は分別処理施設)、並びに前記システム(方法)又はプラント(施設)により得られ、ガス化、燃料化、再原料化などに利用可能な造粒品に関する。
近年、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレンなどのプラスチック成分と、金属成分などとを廃棄物(一般廃棄物、産業廃棄物など)から分別して、処理することによりプラスチック成分を燃料などとして再利用する試みがなされている。家庭などで分別された廃プラスチックは、通常、圧縮されたプラスチックベールの形態で処理されるが、このベールが異物[磁性成分、非磁性成分(金属、石、砂、ガラス、木屑など)]や水分などを含むため、プラスチックベールからこれらの成分を除去又は分離することが必要となる。
特開平7−290457号公報(特許文献1)には、プラスチック廃棄物を破砕し、磁石や静電気により金属を分離し、プラスチック廃棄物を凝集又は造粒させ、凝集した廃棄物をさらに破砕してプラスチック廃棄物を処理する方法が開示されている。この文献には、プラスチック廃棄物を約10mmの大きさに破砕して金属を分離し、プラスチック成分を摩擦力により溶融させて水で急冷した後、凝集物をローターカッタなどで3mm以下の粒度に破砕することが記載されている。
しかし、この文献の方法を前記プラスチックベールに適用すると、プラスチック同士や、金属とプラスチックとの付着により、プラスチック成分と金属成分との分離効率が低下し、プラスチックの回収効率が低下する。また、廃棄物が、プラスチック成分としてPET、ナイロン、ポリカーボネートなどの高融点プラスチックを含む場合には、凝集効率の低下とともに紐状のプラスチックが生成し、処理能力が低下する。さらに、廃棄物の凝集又は造粒においては、凝集のためのエネルギー消費が大きく、凝集効率が低下し、しかも、高密度でプラスチックを凝集させるのが困難である。
特許第3109836号(特許文献2)には、混合プラスチックを細断し、磁性物質を細断した材料から除去し、磁性物質が除去された材料を加熱又は加圧凝集するとともに飛散性の物質を吸引除去し、凝集した材料を乾燥し、乾燥した材料を篩いにかけることにより混合プラスチックを再加工する方法が開示されている。この文献には、具体的な実施態様として、(a)シュレッダーなどにより材料を細断し、(b)磁性(オーバーヘッドベルト磁石など)などにより磁性材料を分離除去し、(c)ロータリチューブ乾燥機などにより加熱乾燥し、(d)ドラム型篩いなどを使用して細粒子を除去し、(e)風力選別機などにより重い材料を分離除去し、(f)篩いベースを有する振動式コンベアなどにより細粒子を再び除去し、(g)バッファーサイロなどを用いて材料を均一化し、(h)吸引装置を備えた凝集機により凝集し、(i)凝集した材料を乾燥し、(j)ドラム型篩いなどにより細粒子を除去し、(k)ロッド篩いなどにより粗い粒子および繊維状物を除去し、(l)渦電流分離機などにより非磁性の材料を分離除去し、(m)過大粒子を篩い除き、さらに粉砕機などにより前記過大粒子を細断して混合プラスチックを処理することが記載されている。
しかし、この文献の方法を前記プラスチックベールに適用しても、プラスチック回収効率及び磁性物質の回収又は除去効率が低下する。また、非磁性物質などの凝集が不可能又は困難な異物を含んだまま凝集させるため、プラスチックの凝集効率を低下させるとともに、プラスチックを高密度で凝集させることが困難である。さらに、粗い粒子および繊維状物を除去するため、サイズの大きな高融点プラスチック(特に紐状の高融点プラスチック)を再利用可能な形状に分別処理することができず、高融点プラスチックを有効に利用できなくなる。また、プラスチックの分別工程が煩雑であり、コスト的に不利である。
さらに、上記プラスチック処理方法では、凝集又は造粒効率の低下などに起因して、最終生成物(造粒物)の嵩密度が小さく、安息角が大きく、流動性が良好な造粒物を得ることができない。特に、廃棄物が高融点プラスチックを含むと、嵩密度が小さく、しかも粒径分布幅が広く、流動性の低い造粒物しか得られない。そのため、このような造粒物を、車両(トラックなど)の輸送手段に積載して輸送すると、大きなスペースを必要とし、輸送効率を低下させるだけでなく、積載面を傾斜させたり、傾斜路を通じて輸送手段から造粒物を移送路に移送すると、造粒物を移送路に円滑に移送できない。また、ホッパなどの供給路を通じて燃焼装置、ガス化装置などに供給する際に造粒物が供給路を塞ぐ。そのため、造粒物を円滑に移送又は供給することが困難になる。
特開平7−290457号公報(特許請求の範囲) 特許第3109836号(請求項1,第5欄5行〜33行)。
従って、本発明の目的は、水分などの液体成分や非プラスチック成分を含むプラスチック混合物であっても、プラスチック成分を効率よく高収率で分別処理できるシステム(又はプラスチック混合物の加工方法)およびプラント(又は装置)を提供することにある。
本発明の他の目的は、エンジニアリングプラスチックなどの高融点プラスチックを含んでいても、処理能力を低下させることなく、効率よくプラスチック混合物を分別処理できるとともに、高融点プラスチックを有効に再利用できるシステムおよびプラント(又は装置)を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、嵩密度が大きく流動性の良好な再利用プラスチック造粒品を製造できるシステムおよびプラント(又は装置)を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、水などの液体成分や金属などの非プラスチック成分を含むプラスチック混合物の分別処理において、プラスチック混合物の一次破砕と乾燥とを組合せるとともに、乾燥後の一次破砕物からのプラスチック成分の風力選別と異物(磁性成分などの非プラスチック成分又は重質成分)の分離とを組み合わせると、効率よく高収率でプラスチックを回収できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の分別処理システム(又は加工方法)は、揮発性液体成分および非プラスチック成分を含むプラスチック混合物からプラスチック成分を分別処理するためのシステムであって、(a)前記混合物を一次破砕する工程と、(b)この一次破砕物を乾燥する工程と、(c)この乾燥した一次破砕物を、気流を利用して、プラスチック成分と、異物(非プラスチック成分)を含む粗プラスチック成分とに選別する工程と、(d)この粗プラスチック成分から異物を除去してプラスチック成分を分離する工程と、(f)前記選別工程(c)及び分離工程(d)からのプラスチック成分を造粒する工程と、(h)このプラスチック造粒物を二次破砕する工程とで構成されている。前記一次破砕工程(a)では、プラスチック混合物を平均径10〜100mm程度に破砕してもよく、乾燥工程(b)では、一次破砕物を水分含有量12重量%以下に乾燥してもよい。さらに、分離工程(d)では、(d-1)磁力を利用して粗プラスチック成分から磁性成分を除去してもよく、さらに、(d-2)比重差又は粒径差を利用して粗プラスチック成分から非磁性成分を除去してもよい。前記造粒工程(f)では、摩擦熱を利用してプラスチック成分を溶融させて造粒する場合が多く、造粒工程(f)で生成した造粒物は、二次破砕工程(h)に先だって、冷媒の噴霧などにより、振動させながら搬送して冷却してもよい。二次破砕工程(h)では、造粒工程(f)で生成した造粒物を平均径1〜20mm程度に破砕してもよい。
本発明は種々のプラスチック混合物(又は廃棄物)に適用でき、プラスチック混合物は、低融点プラスチック成分(例えば、造粒工程(f)での摩擦熱により溶融可能な低融点プラスチック成分)と高融点プラスチック成分(例えば、前記摩擦熱により非溶融性の高融点プラスチック成分)とを含んでいてもよい。
より具体的には、例えば、水分、温度50〜200℃で溶融可能な低融点プラスチック成分、上記温度で非溶融性の高融点プラスチック成分および非プラスチック成分を含むプラスチック混合物を、(a)平均径20〜50mmに一次破砕し、(b)この一次破砕物を水分含有量10重量%以下に乾燥し、(c)風力により、プラスチック成分と、非プラスチック成分を含む粗プラスチック成分とを分別し、(d)この粗プラスチック成分から磁性成分及び非磁性成分を除去してプラスチック成分を分離し、(f)前記選別工程(c)及び分離工程(d)からのプラスチック成分を、回転摩擦熱を利用して溶融させて造粒しつつ、振動させながら搬送して冷却し、(h)このプラスチック造粒物を平均径3〜10mmに二次破砕することにより、分別処理してもよい。
本発明は、前記システムで得られたプラスチック造粒品も含む。この造粒品は嵩密度が大きく良好な流動性を有するという特色がある。造粒品の嵩密度は0.35〜0.55g/cm3程度であってもよく、安息角は、通常、60°以下である。
本発明は、さらに、プラスチック分別処理プラント、例えば、(a)揮発性液体成分および非プラスチック成分を含むプラスチック混合物を一次破砕するための一次破砕機、(b)一次破砕物から液体成分を除去するための乾燥装置、(c)乾燥した一次破砕物を、プラスチック成分と、異物(非プラスチック成分)を含む粗プラスチック成分とに分離するための風力選別機、(d)粗プラスチック成分から異物を除去してプラスチック成分を分離するための分離機、(f)風力選別機及び分離機からのプラスチック成分を造粒するための造粒機、および(h)プラスチック造粒物を破砕するための二次破砕機で構成されたプラント(又は装置)も包含する。この装置でも、分離機(d)は、少なくとも(d-1)粗プラスチック成分から磁性成分を除去するための分離機で構成してもよい。
本発明では、一次破砕と乾燥と風力選別と異物の分離とを組み合わせているため、水分などの液体成分や非プラスチック成分を含むプラスチック混合物であっても、プラスチック成分を効率よく高い収率で分別処理できる。また、高融点プラスチック成分を含んでいても、処理能力を低下させることなく、効率よくプラスチック混合物を分別処理できるとともに、高融点プラスチック成分も有効に再利用できる。さらに、高嵩密度で流動性の高い再利用プラスチック造粒品を製造できる。
以下に、必要に応じて添付図面を参照にしつつ、本発明を詳細に説明する。
本発明では、プラスチック混合物からプラスチック成分を分別処理又は分別加工する。プラスチック混合物(以下、単に、混合物と称する場合がある)は、通常、プラスチック廃棄物(例えば、家庭又は工業(産業)ゴミからのプラスチック廃棄物など)として入手可能である。
プラスチック成分としては、種々のプラスチック成分、例えば、熱可塑性樹脂[ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのオレフィン系樹脂;ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ゴム成分に少なくともスチレン系単量体がグラフト重合したグラフト共重合体(耐衝撃性ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂など)などのスチレン系樹脂;ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂などのハロゲン含有樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂(芳香族ポリエステル系樹脂(ホモ又はコポリエステル系樹脂));ポリアミド系樹脂;ポリカーボネート系樹脂など]などが例示できる。
混合物は、これらのプラスチック成分のうち単一のプラスチックを含んでいてもよいが、通常、複数のプラスチックを含んでいる。また、混合物は少なくとも1つの熱可塑性樹脂を含む場合が多い。特に、混合物は、低融点又は低軟化点プラスチック成分(熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂などの汎用プラスチック)と、高融点又は高軟化点プラスチック成分(芳香族ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの熱可塑性樹脂など)とを含む場合が多い。高融点又は高軟化点プラスチック成分は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、液晶性プラスチックなどのエンジニアリングプラスチックであってもよい。
前記低融点又は低軟化点プラスチック成分(以下、単に低融点プラスチック成分という場合がある)は、通常、温度50〜200℃、好ましくは70〜160℃(さらに好ましくは100〜150℃)で溶融可能であり、高融点又は高軟化点プラスチック成分(以下、単に高融点プラスチック成分という場合がある)は、通常、上記温度で非溶融性である場合が多い。
混合物中のプラスチック成分の形状は、特に限定されず、非線形状[破片状(又は粉粒状)、薄片状など]であってもよく、線形状[繊維状、紐状又は帯状などの長尺状]であってもよく、プラスチック成分(線形状プラスチック成分など)は、ランダムに捩れていたり屈曲していてもよい。さらに、混合物が高融点プラスチック成分を含む場合、高融点プラスチック成分(PETなどの芳香族ポリエステル系樹脂など)の形態は、非線形状であってもよく、線形状(紐状、帯状など)であってもよい。
プラスチック混合物は、前記プラスチック成分の他に、揮発性液体成分(特に、水分)や、非プラスチック成分(異物)などを含有しており、これらの成分は本発明によりプラスチック混合物から除去又は分離される。非プラスチック成分(異物)には、磁性成分[磁性金属成分(鉄、鉄合金などの磁性金属)など]、非磁性成分[非磁性金属成分(銅、アルミニウムなど)、非磁性無機成分(石、砂、泥、ガラス、陶磁器片など)、非磁性有機成分(木片、木屑、紙など)、有機物質と無機物質とが複合化又は一体化した非磁性成分(被覆ケーブルなど)など]などが含まれる。異物としての磁性成分は磁性金属で構成され、非磁性成分は、比重の大きな重質成分(金属成分、無機成分、複合化成分など)と比重の小さな軽質成分(有機成分、複合化成分など)とに大別できる。さらに、磁性成分および非磁性成分の形態は、少なくとも短軸の断面が粒子状(例えば、粉末状、粒状、ロッド状)などであってもよい。なお、少なくとも短軸の断面が粒子状である成分を単に粒子成分と称する場合がある。
混合物の水分含有量は、混合物の入手源などにより変動するが、通常、7〜20重量%(例えば、10〜20重量%、特に13〜18重量%)程度であるが特に限定されるものではない。
また、混合物の形態は、単なるプラスチック混合物であってもよいが、通常、ベールと称される圧縮混合物(以下、単に、ベールと称する場合がある)の形態であってもよい。ベールは、家庭や自治体が収集し、処理業者が分別して圧縮された廃棄物の塊であり、通常、100〜400kg/m3、好ましくは250〜350kg/m3程度の圧縮物である。
図1は、本発明のプラスチックの分別処理システム(又は分別加工方法)の一例を示すフロー図である。プラスチック混合物を、乾燥効率などを向上させるため、一次破砕工程(a)において一次破砕した後、乾燥工程(b)で乾燥し、揮発性液体成分(特に水)を除去している。そのため、乾燥した一次破砕物を、風力を利用した選別工程(c)に供すると、一次破砕物を各成分、すなわちプラスチック成分(又は軽質成分)と、異物(非プラスチック成分)を含む粗プラスチック成分(又は重質成分)とに効率よく分離でき、プラスチック成分を選別できる。前記粗プラスチック成分は分離工程(d)に供され、前記粗プラスチック成分から異物(又は非プラスチック成分、重質成分)を除去してプラスチック成分を選別又は分離している。この分離工程(d)では、まず、磁性成分分離工程(d-1)において、磁力を利用して粗プラスチック成分から磁性成分(特に磁性金属などの重質磁性成分)を除去し、引き続いて、非磁性成分分離工程(d-2)において、比重差及び粒径差を利用して非磁性重質成分(又は非磁性無機成分などの非磁性粒子成分)を除去している。そして、選別工程(c)及び分離工程(d)からのプラスチック成分は、必要により保管工程(e)で仮保管された後、プラスチック成分の熱的性質を利用した造粒工程(f)において造粒される。プラスチック造粒物(一次造粒物)は、冷却工程(g)において余熱が除去されたのち、二次破砕工程(h)において、破砕されるとともに整粒される。整粒された造粒品(又は二次造粒物、整粒品)は、必要により、搬送工程(i)において、搬送された後、保管又は貯蔵工程(j)で保管されて分別処理を終了する。保管工程(j)で保管又は貯蔵された造粒品は、ガス化原料、燃料、再原料などとして利用できる。
一次破砕工程(a)では、前記混合物を平均径(長径の平均値)20〜50mm(例えば、30〜40mm)程度に破砕又は切断している。このようなサイズに一次破砕すると、乾燥工程(b)において、乾燥に要するエネルギーや乾燥時間を低減できるだけでなく、一次破砕物を各成分に効率よく分離でき、乾燥効率を向上できる。また、風力選別工程(c)での選別又は分離効率を向上でき、造粒工程(f)では、混合物を狭い粒径分布で造粒できるとともに、造粒におけるエネルギー消費を低減でき、造粒効率(造粒精度)を向上できる。
図2は、一次破砕機として使用可能な一軸式破砕機の構造の一例を示す概略断面図である。一軸破砕機20は、被破砕物(プラスチック混合物)の投入口を構成するホッパ21と、このホッパからの被破砕物を、ホッパに連なる流路(下部流路)の一方の側に形成された破砕域に供給又は押圧するための進退動可能なプッシャー23と、破砕域に突設された固定刃25と、この固定刃25と関連して被破砕物を破砕又は切断可能であり、かつ前記固定刃に対して回転可能な複数の回転刃24(又は回転刃24を備えたローター)と、この回転刃24の回転域のうち背部に設けられ、かつ所定サイズに破砕又は切断された被破砕物が通過可能なスクリーン26とを備えている。なお、回転刃24は破砕ロータを構成しており、スクリーン26は補修などのため開放可能である。
このような一次破砕機では、回転刃と固定刃とで混合物を破砕した後、所定のサイズ(又は粒径)を越える混合物(又は破砕物)を循環により機内で再破砕するため、軟らかく比重の小さな混合物(種々の大きさや形状(テープ状など)を有するプラスチック混合物)を破砕しても、比較的安定したサイズの一次破砕物を得ることができる。
乾燥工程(b)では、一次破砕されたプラスチック混合物(一次破砕物)を加熱して混合物中の揮発性液体成分(特に水分)を除去し、一次破砕物全体に対して水分含有量12重量%以下(例えば、2〜10重量%、特に2〜8重量%程度)に乾燥させている。一次破砕物を乾燥すると、選別工程(c)において、各成分に効率よく分離してプラスチック成分を選別できるとともに、造粒工程(f)で効率よく造粒できる。
この例では、一次破砕物を回転させながら熱風で乾燥させる回転ドラム式(ロータリーキルン式)の除湿又は乾燥装置を利用して一次破砕物を乾燥している。なお、回転ドラムは傾斜している。ロータリーキルン式除湿機を使用すると、破砕物が攪拌され、破砕物同士に挟まれていた水分などを効率よく除湿又は乾燥できる。
選別工程(c)では、気流(又は風力)を利用して、低比重成分としてのプラスチック成分など(軽質成分)と、高比重成分としての非プラスチック成分などを含む粗プラスチック成分(重質成分)とに選別している。選別工程(c)では、予め乾燥した一次破砕物を風力選別するので、プラスチック成分と異物(非プラスチック成分)との付着、およびプラスチック同士の付着を防止でき、このような付着による選別効率(選別精度)の低下を招くことなく、効率よくプラスチックを選別できる。
図3は、選別工程(c)において使用可能な風力選別機の一例を示す概略断面図である。風力選別機30は、乾燥した一次破砕物を所定の割合で連続的に投入可能な投入口31と、この投入口31から投入されて落下する一次破砕物(又は一次破砕物の落下路)に対して斜め下方向(又は交差する方向)から斜め上方へ気流(空気流)を所定の風量で一次破砕物に吹き付けるための送風ノズル32と、風力選別機30の上部に前記気流に対向して配設され、かつ気流を遮蔽又は遮蔽して分離されたプラスチック成分38を下方へ案内するための遮断板33と、この遮断板33よりも気流の進行方向側に位置する風力選別機30の上部に形成された排気用吸引ノズル34と、前記遮断板33と吸引ノズル34との間に配設され、プラスチック成分38の通過又は排出を規制するためのネットフィルタ35と、送風ノズル32とフィルタ35との間の下部に立設され、気流により飛散することなく落下した重質成分(粗プラスチック成分)37と飛翔した軽質成分(プラスチック成分)38との混合を規制するための分岐板(又は規制板)36とで構成されている。すなわち、風力選別機30では、気流に対する抵抗力を利用して、比較的重量(又は比重)の小さい成分としてのプラスチック成分(軽質成分)38と、比較的重量(又は比重)の大きい成分としての粗プラスチック成分(重質成分)37とに分離する。このような方法では、気流を利用しているため、一次破砕物を各成分に分離してほぐすことができ、分離効率を高めることができる。
なお、この例では、風速5〜20m/秒(例えば、6〜18m/秒)程度で重質成分と軽質成分とを選別している。
風力により選別された前記粗プラスチック成分には、通常、プラスチック成分が残存している。そのため、分離工程(d)では、選別工程(c)で生成した前記粗プラスチック成分から、非プラスチック成分(異物又は重質成分)を除去して残存プラスチック成分をさらに選別又は分離する。
分離工程(d)は、磁石の磁気的吸引力(磁力)を利用して粗プラスチック成分から磁性成分(磁性金属など)を除去するための磁性成分分離工程(d-1)と、比重差及び粒径差を利用して粗プラスチック成分から非磁性重質成分(又は非磁性の無機成分や有機成分などの非磁性粒子成分)を除去するための非磁性成分分離工程(d-2)とで構成されている。なお、非磁性成分分離工程(d-2)では、非磁性重質成分のうち主に非磁性無機成分を除去する場合が多いので、非磁性無機成分の分離工程ということもできる。
図4は、磁性成分分離工程(d-1)において使用可能な磁性金属選別機の一例を示す概略断面図である。磁性成分除去装置(金属選別機)40は、粗プラスチック成分を投入するための投入口(又はホッパ)41と、この投入口41から投入された粗プラスチック成分のうち磁性成分(主に磁性金属成分)を磁気的に吸着可能であり、かつ頂部をほぼ側方に向けて固定された断面半円弧状(又は扇形状)の表面を有する磁石42と、この固定磁石に対して回転可能(この例では、時計方向に回転可能)な回転ドラム43とを備えており、ドラム式磁選機44を構成している。より詳細には、投入口41から投入された粗プラスチック成分の落下位置には、回転軸により回転可能な回転ドラム43のほぼ頂部が位置しており、この回転ドラム43内には断面半円弧状(又は扇形状)の磁石42が反時計方向に若干傾斜又は回動して固定されている。すなわち、粗プラスチック成分に含まれる磁性成分を効率よく捕集するため、投入口からの粗プラスチック成分の落下中心(又は回転ドラムの頂部)よりも反時計方向の所定の部位(この例では、落下中心よりも左側)に断面半円弧状(又は扇形状)磁石42の一方の端部が位置し、磁力による捕集開始端部を形成している。また、回転ドラム43のうち、断面半円弧状(又は扇形状)磁石42の他方の端部に対応する部位(この例では、回転ドラム43の最下部よりも右側)は、磁力による磁性成分の解放部位を形成している。
そのため、回転ドラム43上に落下する粗プラスチック成分のうち非磁性成分(特に非磁性無機成分などの非磁性重質成分)は、磁石42による磁気的吸引力の作用を受けることなく、回転ドラム43の回転に伴って回転方向に搬送され、回転ドラム43の側方域で回転ドラム43から離脱して落下し、プラスチックを含む非磁性成分を回収するための回収ユニット45に捕集される。一方、粗プラスチック成分のうち磁性成分(特に磁性金属成分)は、磁石42により吸着されつつ回転ドラム43の回転に伴って回転方向に搬送される。また、磁石42の終端部(この例では、下端部)では磁性成分に対する磁力の作用が解除され、解放された磁性成分は、案内板46により案内されながら捕集ユニット(図示せず)に捕集される。なお、上記案内板46は、磁性成分の分離効率を高めるため、回転ドラム43のうち回転方向の側方頂部よりも回転ドラム43の軸芯方向側に位置している。
このようなドラム式磁選機44を利用すると、磁性成分(特に磁性金属成分)の含有量が少ないプラスチック混合物(プラスチックベールなど)であっても、磁性成分(特に磁性金属成分)と非磁性成分(特に非磁性無機成分などの非磁性重質成分)を連続的に効率よく分別できる。
非磁性重質成分(又は粒状非磁性無機成分などの粒子成分)の分離工程(d-2)では、磁性成分分離工程(d-1)からの粗プラスチック成分から非磁性成分(特に非磁性無機成分などの重質粒子成分)を除去し、プラスチック成分を分離する。
この例では、連続的に処理するため、非磁性重質成分(又は無機成分)の除去装置として、粒径差及び比重差を利用し、非磁性成分(非磁性の重質粒子成分)を分離する。具体的には、除去装置としては、目開き20〜30mmを有する振動篩、風力選別機などが挙げられる。このような装置では、前記磁性成分(特に磁性金属)が除去された粗プラスチック成分を供給することにより、非磁性重質成分(無機成分、特に非磁性粒子成分)を分離できる。
選別工程(c)及び分離工程(d)で分離されたプラスチック成分は、保管工程(e)で保管ユニット(例えば、サイロなど)などに仮保管し、回転摩擦熱を利用した溶融造粒工程(f)に供される。この造粒工程(f)では、プラスチック成分の熱的性質を利用して、前記選別工程(c)及び分離工程(d)で選別されたプラスチック成分の少なくとも一部を溶融により体積収縮させるとともに、回転及び/又は旋回により粒状に高密度化することにより、造粒(又は凝集)させている。
この例では、低融点または低軟化点プラスチック成分と高融点プラスチック成分とを含むプラスチック成分を効率よく造粒するため、必要により加熱して、回転剪断力及び回転摩擦力をプラスチック成分に作用させることにより、120〜180℃(例えば、150〜160℃)程度に加熱し、低融点プラスチック成分の少なくとも一部を軟化又は溶融させている。さらに、回転に伴う球状化作用(チャンバの内面での回転及び/又は旋回、若しくはチャンバの内面との衝突などに伴う球状化作用など)によりプラスチック成分を造粒している。そのため、高融点プラスチック成分を溶融又は軟化させることなく、低融点プラスチック成分を溶融又は軟化させるだけで造粒でき、エネルギー効率が高い。
図5は、造粒工程(f)において使用可能な造粒機の一例を示す概略平面図であり、図6は図5の造粒機の概略断面図である。造粒機50は、プラスチック成分を収容可能なケーシング51と、回転シャフトに取り付けられ、かつ攪拌によりプラスチック成分に剪断力(摩擦力)を作用させるとともに固化したプラスチック成分を切断又は破砕可能な複数の多段回転羽根52(52a,52b)と、溶融(又は軟化)した造粒プラスチック成分を冷却するための冷却ユニット又は冷媒投入ユニット(図示せず)とで構成されている。なお、ケーシング51の下部のコーナー部には、傾斜プレート51aが取り付けられている。また、回転羽根52のうち下段の羽根52bは厚みが大きく、しかも前記傾斜プレート51aに対応して両端部が上方(開口部側)へ傾斜している。このような造粒機では、プラスチック成分は、高速回転する回転羽根52の剪断力及びケーシング51の内壁との衝突により、破砕されるとともに摩擦熱により溶融(又は軟化)する。溶融したプラスチック成分は、冷却ユニットから投入された冷媒により急冷固化されて、回転羽根52により破砕されると同時に回転により球状化し、造粒される。
造粒工程(f)で生成し、チャンバーから取り出されたプラスチック造粒物は、未だ、高温状態にあるため、二次破砕工程(h)に先だって、冷却工程(g)で冷却している。より具体的には、未だ軟化状態にある造粒物が、相互に付着又は融着(ブロッキング)するのを抑制するため、造粒装置からの造粒物を振動させながら搬送するとともに、搬送しながら冷媒(水)を噴霧することにより冷却している。なお、冷媒(水)の噴霧量は、造粒物が水で過剰に濡れず、しかも造粒物の融着を防止できる温度、例えば、造粒物の温度が50〜100℃程度となる割合であってもよい。このような方法では、冷却時間及び二次破砕工程への搬送又は移送距離を少なくでき、処理効率の向上及びプラントのスリム化が可能である。
前記造粒工程(f)で得られたプラスチック造粒物(一次造粒物)は、粒径分布が広く、紐状のプラスチック成分(高融点プラスチック成分)などを含んでいる場合も多い。そのため、二次破砕工程(h)では、前記造粒物を二次破砕することにより、平均径3〜10mm(例えば、3〜4mm)程度及び嵩密度0.4〜0.6g/cm3(例えば、0.4〜0.55g/cm3)程度の造粒品(又は二次造粒物、整粒品)として整粒している。
図7は、二次破砕工程(h)において使用可能な一軸破砕機の一例を示す概略断面図である。この一軸破砕機60は、チャンバの投入口61からのプラスチック造粒物を断面リング状の破砕域で破砕するための破砕又は切断手段と、この破砕手段により所定サイズに切断又は破砕された造粒物の通過を許容するスクリーン66とで構成されている。前記破砕又は切断手段は、断面リング状の破砕域に突設された固定刃65と、この固定刃に対して回転可能な回転刃64とを備えており、この回転刃は、前記断面リング状の破砕域で回転可能な断面三角形状の回転台(回転刃台)63と、この回転台のコーナー部に取付ユニットを介して取り付けられ、かつ前記固定刃65と協働して造粒物を所定サイズに破砕又は切断するためのブレード62とを備えている。また、ブレード62としては、直線状に切断可能なストレートブレード、又は蛇行状に切断可能なヘリカルブレードが利用されている。さらに、回転刃64の回転域のうち前記投入口61に対して反対側(背部)には、前記スクリーン66が配設されている。
このような一軸式破砕機では、一軸の回転刃と固定刃との間に作用する剪断力を主な破砕力として利用し、造粒物を破砕するとともに、所定のスクリーンサイズ(又は粒径)を越えるプラスチック造粒物を循環させて機内で再破砕できる。そのため、比較的軟らかく比重が小さな造粒物であっても、二次破砕品(整粒品又は造粒品)の粒径を均一化できるとともに整粒できる。特に、造粒工程で生成した一次造粒物が、紐状のプラスチック(高融点プラスチック)や、比較的大きいサイズの高融点プラスチックを含んでいても、破砕してスクリーンを通過させることにより、確実にかつ効率よく二次造粒品(又は二次造粒物、整粒品)の粒径又は粒度分布を狭くでき、安定したサイズの造粒品(又は二次造粒物、整粒品)を得ることができる。
なお、造粒物の容積を単に減容するだけならば、ある程度の造粒処理でできる。しかし、現実の造粒品の利用においては、嵩密度が大きく、かつ粒度分布幅が狭く(例えば、数mmオーダーで粒度分布し)、安息角が小さいことが求められる。このような造粒物を得るための処理方法として、本方式が有効である。
二次破砕により生成した造粒品(又は二次造粒物、整粒品)は、搬送工程(i)において、気流(特に空気流)を利用してサイロなどの保管又は貯蔵ユニットに搬送し、保管工程(j)において最終造粒品として保管又は貯蔵している。搬送装置として、空気輸送搬送装置を利用すると、気流(特に空気流)を利用して造粒品を円滑に搬送できると共に、気流により前記造粒品の乾燥及び冷却も行うことができ、プラントの省スペース化、造粒品のブロッキング防止が可能である。
なお、一次破砕工程(a)において一次破砕物の平均径(一次破砕物の長径の平均値)は限定されず、例えば、プラスチック混合物の破砕平均径は、10〜100mm程度の範囲から選択でき、好ましくは20〜50mm、さらに好ましくは20〜40mm程度であってもよい。
なお、一次破砕機としては、種々の破砕機、例えば、シュレッダ、ハンマー式破砕機、二軸の回転刃で破砕する二軸式破砕機、三軸の回転刃で破砕する三軸式破砕機などを使用してもよいが、テープ状プラスチックが混在していても効率よく破砕するため、固定刃と回転刃(破砕ロータ又はロータブレード)と所定孔径のスクリーンとを備え、かつ加圧して破砕又は切断可能な一軸式破砕機を使用するのが好ましい。
乾燥工程(b)において、乾燥した破砕物の水分含有量は、プラスチック混合物の水分含有量にもよるが、例えば、一次破砕物全体に対して、12重量%以下(例えば、0〜12重量%)、好ましくは10重量%以下(例えば、0〜10重量%)、さらに好ましくは8重量%以下(例えば、0〜8重量%)である。
乾燥方法は、混合物の態様や含水量に応じて適宜選択でき、遠心分離による方法(例えば、遠心分離装置による水分の分離除去)、加熱(誘導加熱、加熱気流、外部加熱などを利用した加熱)による方法などが挙げられる。プラスチックベールなどの比較的含水量の多いプラスチック混合物では、加熱、特に熱風により乾燥させる方法が好ましい。
加熱による乾燥装置としては、加熱により揮発性液体成分(特に水分)を除去可能であれば特に限定されず、誘導加熱装置、加熱気流による浮遊流動乾燥装置、搬送路で破砕物を搬送しつつ加熱気流により乾燥させる乾燥炉、加熱除湿装置などが利用できる。一次破砕物の加熱乾燥効率を高めるためには、乾燥装置(又は加熱除湿装置)としては、回転ドラム式(ロータリーキルン式)除湿又は乾燥装置を用いるのが有利である。なお、回転ドラム式乾燥装置(又は加熱除湿装置)では、乾燥気流(特に加熱気流)をキルン内に導入して一次破砕物を乾燥させてもよい。
選別工程(c)において、選別のための風速は、例えば、8m/秒以上(例えば、10〜25m/秒)、好ましくは10m/秒以上(例えば、10〜20m/秒)、さらに好ましくは12m/秒以上(例えば、12〜20m/秒)程度である。また、軽質成分と重質成分との分離効率は、混合物(廃棄物)の種類や風量と関連付けて前記分岐板の位置により調整することができ、前記分岐板の配設位置がフィルタ側に移行するにつれて、前記軽質成分の分離効率を向上できる。
分離工程(d)は、粗プラスチック成分から異物(非プラスチック成分や重質異物成分)を除去し、プラスチック成分を分離可能である限り、プラスチック混合物の種類に応じて、種々の分離方法(特に乾式分離方法)、例えば、気流を利用する分離法(風力分級又は分別法)、磁気的分離法、静電気的分離法(静電気によるプラスチック、粒子などの絶縁体の分離法など)、遠心力を利用した分離法(傾斜していてもよい回転テーブルによる分離法など)、振動を利用した分離法(振動テーブルによる分離法など)、通過サイズを利用した分離方法(スクリーン、フィルタやシーブ(篩)を利用する方法など)やこれらの方法を組み合わせた方法などが利用できる。分離工程(d)では、特に、金属(磁性金属、非磁性金属)、無機物(砂、石、泥、ガラス、陶磁器片など)や、少なくとも無機物を含む有機/無機複合物(被覆ケーブル線、金属やガラスと樹脂との接合体など)などを分離するのが有利である。
前記分離工程(d)は、磁性成分の分離工程(d-1)又は非磁性成分の分離工程(d-2)単独で構成してもよいが、粗プラスチック成分には、磁性金属や非磁性無機成分を含む場合が多いので、プラスチック成分の回収効率を高めるためには、磁性金属を分離するための磁性成分分離工程(d-1)と非磁性無機成分などを分離するための非磁性成分分離工程(d-2)とを組み合わせてプラスチック成分を分離するのが好ましい。また、磁性成分分離工程(d-1)と非磁性成分分離工程(d-2)との順序は、特に限定されず、非磁性成分分離工程(d-2)の後、磁性成分分離工程(d-1)を行ってもよい。磁性金属の回収の観点から、図1に示すように、磁性成分を分離した後、非磁性成分を分離し、プラスチック成分を回収するのが好ましい。
磁性成分の分離工程(d-1)では、磁性又は磁力を利用して磁性金属成分と非磁性成分とを分離できればよく、図4に示すドラム式選別機の他に、搬送路又は移送路に磁性金属付着手段を配設した金属選別機、例えば、コンベア上を通過する粗プラスチック成分の進行方向に対して磁気的吸着手段(磁石など)を所定間隔離して配設し、磁性金属を付着させることにより分別する吊り下げ式選別機を使用することもできる。磁石としては永久磁石を使用してもよく、電磁石を利用してもよい。
非磁性成分の分離工程(d-2)では、粒径差に限らず、非磁性成分の種類に応じて種々の分離方法でプラスチック成分と非磁性成分とを分離してもよい。例えば、風力分級により得られた粗プラスチック成分において、非磁性成分はプラスチック成分よりも比重が大きい場合が多い。そのため、比重差を利用した分別手段、例えば、風力分級などを利用して、非磁性成分を分離してもよい。さらに、前記粒径差を利用する分離方法と比重差を利用する分離方法とを組み合わせてもよい。
非磁性成分(又は無機成分)の除去装置は、特に限定されないが、粒径差を利用した篩(シーブ)や風力分級などが利用できる。好ましい装置としては、連続的に処理可能な装置、例えば、前記振動篩いなどが利用できる。前記篩(シーブ)の目開き寸法(平均開口径)は、前記一次破砕機の破砕サイズなどに応じて選択でき、例えば、10〜100mm、好ましくは20〜50mm、さらに好ましくは20〜40mm程度であってもよい。なお、プラスチック混合物が、高比重のプラスチック(例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂など)を含有する場合、最終生成品(造粒品)の用途に応じて、乾燥工程(b)から造粒工程(f)に至るまでの適当な段階で(例えば、非磁性成分の分離工程(d-2)に引き続き)、プラスチック成分から、(d-3)高比重プラスチックを分別除去してもよい。高比重プラスチックを分離除去する方法としては、比重分別法(例えば、前記風力選別機などを利用する方法)などが例示できる。
選別工程(c)及び分離工程(d)で選別されたプラスチック成分は、保管工程(e)で一旦、サイロなどの保管ユニットに仮保管することなく、そのまま造粒工程(f)に供することもできる。造粒温度は、少なくともプラスチック成分が溶融又は軟化して造粒可能な温度であればよく、混合物(特にプラスチック成分)の種類に応じて50〜200℃程度の範囲から適当に選択できる。混合物が低融点または低軟化点プラスチック成分と高融点プラスチック成分とを含む場合、造粒工程(f)では、少なくとも低融点プラスチック成分の少なくとも一部を軟化又は溶融させてプラスチック成分を造粒すればよい。プラスチック成分(特に低融点プラスチック成分)の溶融温度は、プラスチックの少なくとも一部を溶融(又は軟化)できる範囲で選択でき、例えば、50〜200℃、好ましくは70〜160℃、さらに好ましくは100〜150℃程度であってもよい。低融点プラスチック成分の溶融又は軟化温度で造粒すると、エネルギー効率などの点で有利である。
なお、造粒工程(f)では、結合剤などを利用する流動層造粒などを行ってもよいが、プラスチック成分を熱的に融着させて造粒する加熱造粒法が好ましい。プラスチック成分の加熱には、誘導加熱、外部加熱などが利用できる。例えば、混合物の種類に応じて、溶融混練機を備えた押出機(リングダイ式、スクリュー式など)などを使用して造粒してもよい。好ましい方法では、自己発熱を利用する方法、例えば、通常、摩擦熱(や剪断熱)、特に回転、旋回、衝突などに伴って生成する摩擦熱を利用してプラスチック成分を溶融させる場合が多い。この方法では、造粒過程で、回転又は転動に伴って種々の球状化又は球形化作用がプラスチック成分に作用し、プラスチック成分を球体状などの湾曲面を有する形態に円滑に造粒できる。特に、紐状のプラスチック成分を含んでいても、効率よく造粒できる。回転又は転動作用を利用すると、生成した造粒物は少なくとも部分的に湾曲面を有する場合が多く、造粒品の形状は、概ね球体状(球状、楕円体状、紡錘体状、円盤状など)である場合が多い。
なお、造粒装置において、回転羽根の数は特に制限されず、例えば、周方向に2〜6程度の複数の回転羽根を有していてもよい。また、回転羽根は回転軸(又は回転台)に対して多段に取り付ける必要はなく1段であってもよい。さらに、回転羽根の形状も特に制限されず、回転羽根の回転数は、プラスチック成分の種類や融点などに応じて選択でき、例えば、400〜1000rpm、好ましくは500〜800rpm、さらに好ましくは600〜700rpm程度であってもよい。また、前記の例では、低融点プラスチック成分の少なくとも一部を軟化又は溶融させているが、高融点プラスチック成分の少なくとも一部を軟化又は溶融させる温度に加熱してもよい。
前記造粒工程(f)の後、冷却工程(g)は必ずしも必要ではないが、造粒物の融着(ブロッキング)を防止して二次破砕により所定サイズの造粒品を得るためには、造粒工程で生成した造粒物は冷却するのが好ましい。
冷却方法は、冷風などを用いた空冷又は放冷であってもよいが、冷媒噴霧装置を用いて、水などの冷媒を噴霧(例えば、散水)するのが好ましい。冷却は、造粒機内で行ってもよく、造粒機からのプラスチック造粒物を搬送しながら行ってもよい。搬送方法は、特に限定されず、気流などを利用してもよく、コンベアなどにより搬送してもよい。コンベアは、振動可能であってもよく、造粒物の冷却のため、通気可能であってもよい。好ましい方法では、未だ軟化状態にある造粒物が相互に付着又は融着するのを回避又は抑制するため、振動可能であるとともに通気可能なコンベアを用い、造粒物を振動させながら搬送される。処理能力を高めるためには、プラスチック造粒物を振動させながら搬送し、冷媒を噴霧することにより冷却するのが好ましい。
造粒物の冷却温度(二次破砕に供される造粒物の温度)は、二次破砕処理を妨げない範囲であればよく、例えば、50〜100℃、好ましくは50〜80℃、さらに好ましくは50〜60℃程度であってもよい。また、冷却における搬送距離は、処理量、造粒物の温度、散水能力や搬送速度などに応じて選択できる。
二次破砕工程(h)により生成する造粒品(二次造粒物又は整粒品)の粒径は、例えば、平均粒径1〜20mm、好ましくは3〜10mm、さらに好ましくは3〜7mm(例えば、3〜4mm)程度であってもよい。なお、二次破砕機のスクリーンサイズは、例えば、目開き(開口径)4〜25mm、好ましくは4〜10mm、さらに好ましくは6〜8mm程度に設定してもよい。
二次破砕工程(h)では、剪断式破砕機(一軸式破砕機などのカッタミル、回転するハンマーにより破砕するハンマーミル、二軸回転刃で破砕する二軸式破砕機、三軸回転刃で破砕する三軸式破砕機など)、衝撃式破砕機(インペラブレーカ、パルペライザなど)などが使用できる。特に、紐状の高融点プラスチックを含む場合、図7に示すように、固定刃とこの固定刃に対して回転可能な回転刃とを備えた一軸式破砕機が好適に使用でき、回転刃のブレードは、ストレートブレード、ヘリカルブレードであってもよい。
搬送工程(i)での搬送方法は、特に限定されず、コンベア方式、空気流により移送する空気輸送方式などが例示できる。プラスチック造粒品の保管工程(j)は必ずしも必要ではなく、搬送工程(i)で造粒品を搬送して(又は搬送することなく)直接輸送手段(例えば、トラックなど)などに供してもよく、再利用工程(例えば、ガス化工程など)に供してもよい。
本発明では、プラスチック混合物の一次破砕と、一次破砕物の乾燥と、風力選別と分離機とを組み合わせているため、風力を利用してプラスチック成分と異物を含む粗プラスチック成分とに効率よく選別できるとともに、粗プラスチック成分から磁性金属などの異物も有効に除去できる。そのため、液体成分や非プラスチック成分を含むプラスチック混合物であっても、造粒効率及びシステム全体の処理能力を向上できるともに、高い回収率でプラスチックを回収できる。 本発明では、プラスチック廃棄物であっても再利用可能な形態を有し、かつ高品質のプラスチック造粒品を得ることができる。すなわち、造粒品は、高嵩密度であり、流動性が高く、比較的粒度分布が狭い。造粒品の嵩密度は、処理するプラスチック混合物の種類にもよるが、例えば、0.25〜0.6g/cm3、好ましくは0.35〜0.55g/cm3程度である。
また、造粒品は、少なくとも部分的に湾曲面を有する場合が多く、造粒品の形状は、概ね断面紡錘乃至球体状(球状、楕円体状(又は紡錘体状)、円盤状など)であってもよい。特に、混合物が高融点プラスチック成分を含んでいても、造粒品は少なくとも湾曲面を有している場合が多い。そのため、造粒品は安息角が小さく、流動性(ひいては搬送性又は移送性)が高い。造粒品の安息角は、60°以下(例えば、40〜60°)、好ましくは50°以下(例えば、40〜50°)である。前記造粒品は、前記と同様の平均粒径を有しているだけでなく、粒径分布幅が狭くシャープであるという特色がある。二次破砕機のスクリーンサイズ、すなわち、目開き(開口径)を8mm程度に設定すると、造粒品の粒径分布は、平均粒径2.5〜4mm程度になり、度数分布において、目開き2.36mmのシーブを通過する粒状物の割合をD2.0、目開き4.75mmのシーブに残存し、目開き8.0mmのシーブを通過する粒状物の割合をD4.75とすると、D2.0=10〜16重量%程度であり、D4.75=25〜30重量%程度である。
なお、造粒品(整粒品)は、流動性などの特性を損なわない範囲で、無定形粒状物(例えば、扁平又は薄片状物など)、プラスチック小片などを含んでいてもよい。
造粒品の含水量は特に制限されないが、通常、低水分含有率である。造粒品の水分含有率は、例えば、3.5重量%以下(0〜3.5重量%)、好ましくは2.5重量%以下(0〜2.5重量%)、さらに好ましくは1.5重量%以下(0〜1.5重量%)である。
本発明のシステム及びプラントは、家庭用ゴミや工業用ゴミなどから得られるプラスチック混合物(特に、プラスチック廃棄物)の分別処理に有効に利用できる。また、本発明により得られるプラスチック造粒品は、ガス化原料、燃料、再原料などとして利用でき、例えば、ガス化に利用する場合には、燃焼又は酸化に伴って有用成分を生成させることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
水分含量約15重量%のプラスチックベール(少なくともPE、PP、PETなどのプラスチック、鉄などの磁性金属、アルミニウムなどの非磁性金属、砂、石などの非磁性無機成分又は非磁性粒子成分、被覆導線を含む)約300kgを、前記図2に示す一軸式破砕機20に供給し、平均径35mmに破砕した。生成した一次破砕物は、高融点プラスチック(PET)を含んでいた。一次破砕物300kgをロータリーキルン式除湿器に供給し、傾斜したドラムを回転させながら熱風で加熱して水分含有量約8重量%まで乾燥し、乾燥した一次破砕物を前記図3に示す風力選別機30に2000kg/hの割合で供給しながら、空気を風速12m/秒で供給し、プラスチック成分(A)209kgと、少なくとも磁性金属及び非磁性の無機成分を含む粗プラスチック成分70kgとに分離した。
分離された粗プラスチック成分を、前記図4に示す磁力選別機40に500kg/hの割合で供給し、磁性金属を除去し、磁性金属が除去された粗プラスチック成分を、振動篩装置に連続的に供給して、非磁性成分(主に非磁性金属、砂、石などの無機成分、被覆導線など)を除去し、プラスチック成分(B)57kgを選別した。
プラスチック成分(A)及び(B)のうち120kgを、前記図5及び図6に示す造粒機50に投入し、撹拌羽根を速度630rpmで回転させて剪断力を作用させ、回転摩擦熱により温度155〜160℃に加熱して転動させながら溶融造粒し、造粒物を、振動する通水可能なコンベアを用いて振動させながら散水装置を用いて水を噴霧して冷却した。冷却した造粒物は、大半が球状乃至楕円体状(又は紡錘状)の形態を有していたが、紐状の高融点プラスチック(PET)を含んでいた。また、搬送コンベアの終端部での温度は約70℃であった。
冷却された造粒物を、前記図7に示す一軸式破砕機60で、最大径(スクリーンサイズ)8mmに二次破砕して整粒し、整粒した造粒品を空気輸送搬送装置を用いて冷却しながら製品サイロへ搬送した。得られた造粒品の重量は117kg、温度は55℃であった。
得られた造粒品(整粒品)の水分含有率は1.7重量%、安息角は45°、平均径は3.1mm、嵩密度(固め嵩密度)は0.52g/cm3であった。また、造粒品は、紐状プラスチックを含んでおらず、8mm以下の扁平又は薄片状物プラスチックを含んでいたが、ほぼ紡錘乃至球体状であった。図8に造粒品の粒径分布を示す。
実施例2
実施例1で用いたプラスチックベールに代えて、回収ルートが異なるプラスチックベール(水分含量約14重量%、少なくともPE、PP、PETなどのプラスチック、鉄などの磁性金属、アルミニウムなどの非磁性金属、砂、石などの非磁性無機成分又は非磁性粒子成分を含む)を用いる以外、実施例1と同様にして造粒品を得た。得られた造粒品の水分含有率は1.6重量%、安息角は54°、平均径は3.4mm、嵩密度(固め嵩密度)は0.48g/cm3であった。また、造粒品は、紐状プラスチックを含んでおらず、扁平又は薄片状物プラスチックを含んでいたが、ほぼ紡錘乃至球体状であった。図9に造粒品の粒径分布を示す。
比較例
プラスチックベールを一次破砕の後、乾燥することなく実施例1の風力選別機に供給すること及び、実施例1の一軸式破砕機で二次破砕をしないこと以外、実施例1と同様にして造粒品を得た。得られた造粒品の水分含有率は3.0重量%、嵩密度(固め嵩密度)は0.27g/cm3、造粒品は、多くの紐状の高融点プラスチック(PET)を含んでおり、安息角は70°以上及び平均径は8.0mm以上で厳密には測定できなかった。また、乾燥していないプラスチックが絡み合い風力選別で約60%に及ぶ異物を含む粗プラスチックが発生したため処理能力が低下した。
図1はプラスチックの分別処理システムの一例を示すフロー図である。 図2は一次破砕機としての一軸式破砕機の一例を示す概略断面図である。 図3は選別工程(c)での風力選別機の一例を示す概略断面図である。 図4は磁性成分分離工程(d-1)での磁性金属選別機の一例を示す概略断面図である。 図5は造粒工程(f)での造粒機の一例を示す概略平面図である。 図6は図5の造粒機を示す概略断面図である。 図7は二次破砕工程(h)での一軸破砕機の一例を示す概略断面図である。 図8は実施例1で得られた造粒品の粒径分布を示すグラフである。 図9は実施例2で得られた造粒品の粒径分布を示すグラフである。
符号の説明
20…一軸破砕機
21…ホッパ
23…プッシャー
24…回転刃
25…固定刃
26…スクリーン
30…風力選別機
31…投入口
32…送風ノズル
33…遮断板
34…吸引ノズル
35…ネットフィルタ
36…分岐板(規制板)
37…粗プラスチック成分
38…プラスチック成分
40…金属選別機
41…投入口
42…磁石
43…回転ドラム
44…ドラム式磁選機
45…回収ユニット
46…案内板
50…造粒機
51…ケーシング
52…回転羽根
60…一軸破砕機
61…投入口
62…ブレード
63…回転刃台
64…回転刃
65…固定刃
66…スクリーン

Claims (17)

  1. 揮発性液体成分および非プラスチック成分を含むプラスチック混合物からプラスチック成分を分別処理するためのシステムであって、(a)前記混合物を一次破砕する工程と、(b)この一次破砕物を乾燥する工程と、(c)この乾燥した一次破砕物を、気流を利用して、プラスチック成分と、異物を含む粗プラスチック成分とに選別する工程と、(d)この粗プラスチック成分から異物を除去してプラスチック成分を分離する工程と、(f)前記選別工程(c)及び分離工程(d)からのプラスチック成分を造粒する工程と、(h)このプラスチック造粒物を二次破砕する工程とで構成されているプラスチックの分別処理システム。
  2. 一次破砕工程(a)において、プラスチック混合物を平均径10〜100mmに破砕する請求項1記載の処理システム。
  3. 乾燥工程(b)において、一次破砕物を水分含有量12重量%以下に乾燥する請求項1記載の処理システム。
  4. 分離工程(d)において、(d-1)磁力を利用して粗プラスチック成分から磁性成分を除去する請求項1記載の処理システム。
  5. 分離工程(d)において、さらに、(d-2)比重差又は粒径差を利用して粗プラスチック成分から非磁性成分を除去する請求項4記載の処理システム。
  6. 造粒工程(f)において、摩擦熱を利用してプラスチック成分を溶融させて造粒する請求項1記載の処理システム。
  7. 二次破砕工程(h)に先だって、造粒工程(f)で生成した造粒物を、振動させながら搬送して冷却する請求項1記載の処理システム。
  8. 冷媒を噴霧することにより冷却する請求項7記載の処理システム。
  9. 二次破砕工程(h)において、造粒工程(f)で生成した造粒物を平均径1〜20mmに破砕する請求項1記載の処理システム。
  10. プラスチック混合物が、低融点プラスチック成分と高融点プラスチック成分とを含む請求項1記載の処理システム。
  11. プラスチック混合物が、造粒工程(f)での摩擦熱により溶融可能な低融点プラスチック成分と、前記摩擦熱により非溶融性の高融点プラスチック成分とを含む請求項6記載の処理システム。
  12. 水分、温度50〜200℃で溶融可能な低融点プラスチック成分、上記温度で非溶融性の高融点プラスチック成分および非プラスチック成分を含むプラスチック混合物を、(a)平均径20〜50mmに一次破砕し、(b)この一次破砕物を水分含有量10重量%以下に乾燥し、(c)風力により、プラスチック成分と、非プラスチック成分を含む粗プラスチック成分とを分別し、(d)この粗プラスチック成分から磁性成分及び非磁性成分を除去してプラスチック成分を分離し、(f)前記選別工程(c)及び分離工程(d)からのプラスチック成分を、回転摩擦熱を利用して溶融させて造粒しつつ、振動させながら搬送して冷却し、(h)このプラスチック造粒物を平均径3〜10mmに二次破砕する請求項1記載の処理システム。
  13. 請求項1記載のシステムで得られたプラスチック造粒品。
  14. 嵩密度が0.35〜0.55g/cm3である請求項13記載の造粒品。
  15. 安息角が60°以下である請求項13記載の造粒品。
  16. (a)揮発性液体成分および非プラスチック成分を含むプラスチック混合物を一次破砕するための一次破砕機、(b)一次破砕物から液体成分を除去するための乾燥装置、(c)乾燥した一次破砕物を、プラスチック成分と、異物を含む粗プラスチック成分とに分離するための風力選別機、(d)粗プラスチック成分から異物を除去してプラスチック成分を分離するための分離機、(f)風力選別機及び分離機からのプラスチック成分を造粒するための造粒機、および(h)プラスチック造粒物を破砕するための二次破砕機で構成されたプラスチック分別処理プラント。
  17. 分離機(d)が、少なくとも(d-1)粗プラスチック成分から磁性成分を除去するための分離機で構成されている請求項16記載のプラスチック分別処理プラント。
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