JP2005066091A - 車両用ヘッドレスト装置 - Google Patents

車両用ヘッドレスト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005066091A
JP2005066091A JP2003301406A JP2003301406A JP2005066091A JP 2005066091 A JP2005066091 A JP 2005066091A JP 2003301406 A JP2003301406 A JP 2003301406A JP 2003301406 A JP2003301406 A JP 2003301406A JP 2005066091 A JP2005066091 A JP 2005066091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
headrest
vehicle
members
collision
occupant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003301406A
Other languages
English (en)
Inventor
Pal Chinmoi
パル チンモイ
Izumi Kobayashi
泉 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003301406A priority Critical patent/JP2005066091A/ja
Publication of JP2005066091A publication Critical patent/JP2005066091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 後面衝突時に着座乗員の慣性力を利用すること無く着座乗員の頭部を確実かつ迅速に拘束するとともに、後面衝突時にヘッドレスト本体の支持剛性を高めて頭部をより確実に拘束することができる車両用ヘッドレスト装置の提供を図る。
【解決手段】 ヘッドレスト本体10aは、左,右ヘッドレスト部材12,13、乗員頭部を拘束する前面カバー20、左,右ヘッドレスト部材を車両前方かつ上方に回動付勢する回動付勢機構30、初期位置に保持するロック機構40、後面衝突を検知してロック機構40をロック解除する制御手段50を備えて、乗員頭部のいち早い拘束を可能とし、かつ、後面衝突時に作動して、ヘッドレスト本体に入力される衝突に起因する荷重をシートバックフレーム102に伝達する荷重伝達手段70を設けたので、乗員頭部を拘束した際に作用する反力を高い剛性で受け止めて乗員頭部をより短時間で確実に拘束する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車などの車両シートに用いられる車両用ヘッドレスト装置に関する。
従来の車両シートのシートバックとしては、車両の後面衝突時に着座乗員の頭部を保護するようにしたものがあり、例えば、車両の後面衝突時に着座乗員に作用する慣性による動的荷重をシートバックが受け、これによって変位する部材の動きをヘッドレスト支持アームに伝えて、ヘッドレスト本体を車両前方に移動し、もって着座乗員の頭部が大きく後方移動するのを阻止できるようにしたものがある。
また、これとは別に車両の後面衝突時に、シートバックに内蔵したセンサーが着座乗員の慣性力で強く押されることにより、ヘッドレスト本体に内蔵されたエアバッグを膨張させることにより、着座乗員のけい部とヘッドレスト本体との間に空間が存在しても、頭部が後方に移動するのを防止できるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開平7−291005号公報(第3頁、第6図) 実開平6−59163号公報(第7頁、第1図)
しかしながら、前者(特許文献1)のシートバックは着座乗員の慣性力を利用してヘッドレストを作動させるものであって、乗員の車両後方への変位が大きくなった時点で、始めてヘッドレスト本体が車両前方に移動されるものであるため、衝突直後の変位量が少ない時点ではヘッドレスト本体を完全に前方移動させることができない。
また、後者(特許文献2)のエアバッグを用いるヘッドレストでは、着座乗員の耳元でエアバッグを展開させる際の爆発音が発生することになり、着座乗員の耳への負担が大きくなる恐れがある。
そこで、本発明は後面衝突時に着座乗員の慣性力を利用すること無く着座乗員の頭部を衝突初期から確実かつ迅速に拘束するとともに、後面衝突時にヘッドレスト本体の支持剛性を高めて頭部をより確実に拘束することができる車両用ヘッドレスト装置を提供するものである。
本発明の車両用ヘッドレスト装置は、シートバックのシートバックフレームにステーを介して支持したヘッドレスト本体と、
ヘッドレスト本体に設けられ、前記ステーに対して回動かつ昇降可能に取り付けた左,右ヘッドレスト部材と、
これら左,右ヘッドレスト部材を車両前方かつ上方に回動付勢する回動付勢機構と、
左,右ヘッドレスト部材を前記回動付勢機構の付勢力に抗して初期位置に保持するロック手段と、
車両の後面衝突を検知してロック手段をロック解除する制御手段と、
左,右ヘッドレスト部材の分割端部に跨って取り付けられ、ロック手段のロック解除に伴う左,右ヘッドレスト部材の作動により車両前方かつ上方に突出して乗員頭部を拘束する頭部拘束部材と、を備えており、
前記ヘッドレスト本体に、後面衝突時に作動して、ヘッドレスト本体に入力される衝突に起因する荷重をシートバックフレームに伝達する荷重伝達手段を設けたことを最も主要な特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ヘッドレスト本体の左,右ヘッドレスト部材は、ロック手段によって初期位置に保持された状態で、回動付勢機構により車両前方かつ上方に回動付勢されており、車両の後面衝突時には、制御手段によって前記ロック手段が解除されることにより、前記左,右ヘッドレスト部材は車両前方に回動して、頭部拘束部材を車両前方に押し出すと共に上方に移動し、後方に移動しようとする乗員頭部を拘束することができる。
従って、ヘッドレスト本体を全体的に押し出す場合に比較して、頭部拘束部材のみの迅速かつ確実な押し出しが可能となるため、乗員頭部のいち早い拘束が可能となる。
このとき、後面衝突時に作動する荷重伝達手段により、ヘッドレスト本体に入力される衝突に起因する荷重をシートバックフレームに伝達するため、ヘッドレスト本体の支持剛性を高めて、乗員頭部を拘束した際に作用する反力を高い剛性で受け止めることができ、ヘッドレスト本体が車両後方に撓むのを抑制して乗員頭部をより短時間で確実に拘束できる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。尚、以下、各実施形態を説明するにあたって、前方とは車両前方を、後方とは車両後方を意味し、また、左右方向とは車両幅方向を意味するものとする。
図1から図16は本発明にかかる車両用ヘッドレスト装置の第1実施形態を示し、図1は初期状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図、図2は作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図、図3は片側の回動付勢機構を断面としてヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図、図4はヘッドレスト本体の取付け状態を示す側面図、図5は後面衝突後の作動完了状態にあるヘッドレスト本体の側面図、図6はヘッドレスト本体を正面方向から見た分解斜視図、図7はヘッドレスト本体の組付け途中を背面方向から見た分解斜視図、図8はロック機構および荷重伝達手段の取り付け状態を示す側面図、図9はヘッドレスト本体の組付け状態を背面方向から見た透視斜視図、図10はロック手段の作動を(a)〜(d)に順を追って示す説明図、図11は固定機構の背面斜視図、図12は固定機構の要部断面図、図13は固定機構による固定状態の平面図、図14は制御手段の作動システムを示す説明図、図15はロック手段の制御フローを示す説明図、図16はロック手段の解除領域を相対距離と相対速度との関係で示す説明図である。
本実施形態の車両用ヘッドレスト装置10は、図1〜図5に示すように、車両用シート100のシートバック101の上端部に設けられ、着座乗員C(図4,図5参照)の頭部Hを支持するヘッドレスト本体10aを1対のステー11を介して、シートバック101の上端部に左右一対設けた取付穴101aに上下位置調節可能に装着し、これらステー11を介してヘッドレスト本体10aをシートバックフレーム102に支持してある。
1対のステー11は、それぞれの下端部間に跨って結合した連結部材11aを介して一体化され、この連結部材11aから突出されたステー11の突出端部11b間に前記ヘッドレスト本体10aが取り付けられる。
前記ヘッドレスト本体10aは、図6にも示すように、左,右ヘッドレスト部材12,13、頭部拘束部材としての前面カバー20、回動付勢機構30をそれぞれ備え、更に、図7〜図9に示すロック手段としてのロック機構40、図14に示す制御手段50、図1,図2,図6に示す張力付加手段としての膜状部材21をそれぞれ備えている。
即ち、前記ヘッドレスト本体10aの乗員頭部Hを支持する部分は、図6に示すように、左,右ヘッドレスト部材12,13の前側を前記前面カバー20で覆うとともに、左,右ヘッドレスト部材12,13の後側を背面カバー22で覆い、これら前面カバー20と背面カバー22とで囲まれた内部には、前記ロック機構40の取付けブラケット41を連結部材11aに装着している。
左,右ヘッドレスト部材12,13は、図3に示すように、ヘッドレスト本体10aを左右方向の略中央部で分割して、その分割端部12a,13aとは反対側端部12b,13bを前記回動付勢機構30を介してステー11に回動可能に取り付けてある。
前記左,右ヘッドレスト部材12,13は、上,下の横アーム14,14aと、これら上,下横アーム14,14aのそれぞれの分割端部12a,13a側を結合する縦アーム15と、反対側端部12b,13bをそれぞれ連結するアウタシリンダー16と、によって略矩形状に形成した骨格部分を成す。
アウタシリンダー16は、ステー11の連結部材11a寄りの外周に一体に結合したインナシリンダー17およびステー11の上端部に結合した鍔状の端板17aのそれぞれの外周に、回転自在かつ軸方向移動自在に密接嵌合してあり、アウタシリンダー16に連結した左,右ヘッドレスト部材12,13は、インナシリンダー17を中心として観音開き状に開閉可能となっている。
前面カバー20は、図7,図9にも示すように、左,右ヘッドレスト部材12,13の分割端部12a,13aに跨って相対移動可能に膜状部材21を介して取り付け、乗員頭部Hに対向した垂直面20aおよびこの垂直面20aの上側縁から後方に略直交した水平面20bの2面を設けて乗員頭部Hを支持するようになっている。
前記前面カバー20は、図6に示すように、乗員頭部Hに接触する前面に撓み性能に優れた低剛性層としての前面カバー表皮23を設けるとともに、その後面に荷重伝達性に優れた高剛性層としての前面カバー芯材24を設けて、これら前面カバー表皮23と前面カバー芯材24とを一体に接着することにより多層構造として構成してある。
前面カバー表皮23は、裏面にスポンジ等の緩衝材をバックリングした布によって形成する一方、前面カバー芯材24は、薄肉形成した状態で弾力性をもった自己形状保持機能に優れた材料、例えばポリカーボネートによって形成し、この薄肉形成したポリカーボネートの前面に前面カバー表皮23を接着してある。
前面カバー芯材24は、垂直面20aの中央部を乗員頭部Hの後側に略沿って凹設するとともに、その周縁部を後方に滑らかに湾曲させて、全体として緩やかな3次元の曲面をもって形成してある。
前記膜状部材21は、前面カバー20の後面に設けられて、左,右ヘッドレスト部材12,13の前方への回動状態でそれぞれの分割端部12a,13aに跨って張架される。
即ち、前記膜状部材21は、図6に示すように、帯状布を環状に縫製して、その重ね合わせた長さを前面カバー芯材24の左右方向略全幅と等しく形成する一方、前面カバー芯材24の垂直面20aの略中央部に、所定間隔Lをもって1対の上下方向スリット24a,24bを形成し、膜状部材21の一端部21aを、前面カバー芯材24の後方から一方の上下方向スリット24bに挿通して前面カバー芯材24の前方に一旦引き出した後、その一端部21aを他方の上下方向スリット24aに再度挿通して前面カバー芯材24の後方に引き出してある。
従って、膜状部材21は中央部分21cを前記1対の上下方向スリット24a,24b間で前面カバー芯材24の前面に配置した状態で、その両端部21a,21bが前面カバー芯材24の後面に配置され、それぞれの両端部21a,21bは環状となっている。
このとき、前記環状の膜状部材21は、上下方向スリット24a,24bの挿通部分で挟み固定若しくは接着して、前面カバー芯材24に一体化される。
そして、膜状部材21の環状となった両端部21a,21b内に、左,右ヘッドレスト部材12,13それぞれの縦アーム15を挿通してあり、左,右ヘッドレスト部材12,13の初期状態では各縦アーム15が近接されるため、膜状部材21の両端部21a,21bは、上下方向スリット24a,24bから前面カバー芯材24の中央側に折り畳まれた状態となり、左,右ヘッドレスト部材12,13が前方に回動しつつ開いた場合に、図2,図7に示すように、前記両端部21a,21bが上下方向スリット24a,24bの外側方向に緊張状態で展開されることになる。
一方、左,右ヘッドレスト部材12,13を後方から覆う背面カバー22は、図6に示すように、左,右ヘッドレスト部材12,13の側方と連結部材11aの下側を結ぶ領域から車両後方を覆うように、背面22a、両側面22b,22cおよび底面22dを設けて形成してあり、開放した上側部分は前記前面カバー20の水平面20bで覆うようになっている。
背面カバー22は、図6に示すように、ポリカーボネート等の合成樹脂によって本体部分を薄肉形成し、その外側に裏側をスポンジでバックリングした布を接着して覆うようになっており、背面22aから前方に複数のクリップ25を突設するとともに、底面22dにはステー11を挿通するための1対の挿通穴26を形成してある。
そして、前記背面カバー22の取り付けは、底面22dの挿通穴26を図外のゴムブッシュを介してステー11の下端から挿通した後、背面22aのファスナー25を、連結部材11aに固定したロック機構40の取付けブラケット41に形成した係合穴41aに差し込むようになっている。
回転付勢機構30は、図3に示すように、左,右ヘッドレスト部材12,13をステー11に対して上昇させるリフト機構31と、このリフト機構31による上昇に伴って左,右ヘッドレスト部材12,13を前方に回動案内する回動機構32とを備え、リフト機構31によって左,右ヘッドレスト部材12,13を上方に付勢するとともに、回動機構32によって左,右ヘッドレスト部材12,13を車両前方に回動付勢するようになっている。
リフト機構31は、インナシリンダー17の上端面とアウタシリンダー16の上側部内周に一体に形成したリング状の縮径部16aとの間に、スプリング33を縮設して構成し、このスプリング33と縮径部16aとの間には、滑りを良くするためにワッシャ34が介装される。
従って、前記スプリング33によってアウタシリンダー16を常に上方に押し上げる付勢力を付与し、ひいては、このアウタシリンダー16に支持される左,右ヘッドレスト部材12,13に上方への付勢力を付与することになる。
前記回動機構32は、図3に示すように、インナシリンダー17の外周に形成した螺旋溝32aと、アウタシリンダー16に装着した係合子としてのボルト32bとによって構成してある。
螺旋溝32は、上方に向かって左,右ヘッドレスト部材12,13を前方に回動案内する方向に傾斜し、この螺旋溝32aにボルト32bの先端部が摺動自在に係合される。
従って、左,右ヘッドレスト部材12,13が前記リフト機構31のスプリング33によって上方に持ち上げられると、回動機構32のボルト32bはインナシリンダー17の螺旋溝32aに沿って上昇するため、結果的にボルト32bと一体となったアウタシリンダー16を図中手前側に回動、つまり左,右ヘッドレスト部材12,13を上昇させつつ前方に押し開く方向に回動させる。
このため、螺旋溝32aの溝形状、つまり傾斜角によって左,右ヘッドレスト部材12,13の回動量を予め任意に設定しておくことができ、この螺旋溝32aを備えることにより、左,右ヘッドレスト部材12,13の上昇量に対して回動量を調整できるようになっている。
ロック機構40は、左,右ヘッドレスト部材12,13を回動付勢機構30の付勢力に抗して初期位置に保持する機能を備え、図7〜図10に示すように、取付けブラケット41の後面に、ワイヤー42を回転軸44aの直径方向に貫通したギア44、このギア44に係脱するリンク45およびこのリンク45の回動を制御するソレノイド46を設けて構成してある。
取付けブラケット41は、図6,図7に示すように、垂直取付面41bと、その下縁を水平方向に折曲した取付フランジ41cと、によって断面L字状に形成し、その取付フランジ41cを左,右ステー11間の連結部材11aの上面に図外のボルトを介して結合してある。
ギア44は、ワイヤー42の中間部分を貫通した回転軸44aを取付けブラケット41の垂直取付面41bに回転自在に取り付けてあり、前記ワイヤー42の各端部42a,42bをプシュプル式にして、各端部42a,42bを左右ヘッドレスト部材12,13のアウタシリンダー16の下端部にピン結合してある。
このとき、通常状態における初期設定は、図10(a)に示すように、ワイヤー42の中間部分が回転軸44aに巻き取られた状態にある。
リンク45は、ギア44の上方部分で基端部45aが取付けブラケット41に回動自在に枢支され、図10に示すように、リンク45の中間部分の基端部45a寄りに設けたラチェット45bの係合爪45cがギア44に係脱するようになっている。
ラチェット45bは、図10に示すように、ワイヤー42が回転軸44aから巻き戻される方向の回転(反時計回り方向)に対して係合爪45cをギア44に係合させるとともに、ワイヤー42を回転軸44aに巻き取る方向の回転(図10中時計回り方向)に対して係合爪45cをフリーにする。
ソレノイド46は、リンク45の先端部45dに対向配置して、この先端部45dへの係脱部分46aを出没させる構造となっており、図10(a)に示すロック状態では、電流のOFF状態で係脱部分46aを突出させてリンク45の先端部45dに係合させるとともに、図10(b)に示すロック解除状態では、電流のON状態で係脱部分46aを引っ込めてリンク45の先端部45dから離脱させるようになっている。
従って、図10(a)に示すロック状態では、ギア44と係合爪45cとの係合状態を維持して、ワイヤー42の巻戻しを阻止し、ひいてはアウタシリンダー16を、左,右ヘッドレスト部材12,13が初期状態を保持する回転位置に維持する。
一方、図10(b)に示すロック解除状態では、リンク45がギア44の回転力に弾かれて反時計回り方向に回動して、ギア44と係合爪45cとの係合状態を解除するため、ワイヤー42は自由に巻戻し状態となって、アウタシリンダー16は回転付勢機構30によって上昇および回転し、左,右ヘッドレスト部材12,13を前方に回動しつつ持ち上げる。
尚、前記ギア44にはワイヤー42の巻取り量との関係から歯部の不要部分が存在し、この不要部分のうち係合爪45cとの途中干渉による引っ掛かりを防止するための歯部切欠き部分44bを形成してある。
ところで、前記ロック機構40は左,右ヘッドレスト部材12,13を前方回動させた後、再度リセットする可逆式となっており、図10(b)に示すロック解除状態から図10(c)に示すように、リンク45を時計回り方向に回動して、図10(d)に示すように、ソレノイド46の係脱部分46aをリンク45の先端部45dに係合する。
そして、この係脱部分46の係合状態でギア44を回転付勢機構30の付勢力に抗して時計回り方向に回転して、ワイヤー42を回転軸44aに巻き取ることにより、図10(a)に示すロック機構40の初期状態にセットできるようになっている。
制御手段50は、図14に示すように、自動車Mの後面に設けて後方車両mとの相対速度を音波などを用いて検知するVセンサー51、車体Bに加わる加速度を検知するGセンサー52、自動車Mのリアバンパーに設けて後方車両mの接触圧を検知する圧力センサー53と、これら各センサーの信号を入力するコントローラ54とで構成される。
そして、このコントローラ54では前記センサー51,52,53の検出信号を基に後面衝突を検出して前記ソレノイド46に電流を印加し、前記ロック機構40をロック解除するようになっている。
尚、Gセンサー52や圧力センサー53は実質的な衝突を検知する手段であるが、これら以外にも図示は省略したがタッチセンサーや歪ゲージなどを用いることができる。
前記左,右ヘッドレスト部材12,13には、前面カバー20に作用する車両後方への押圧力に対して、これら左,右ヘッドレスト部材12,13をステー11側に固定する固定機構60を設けてある。
即ち、固定機構60は、図11,図12に示すように、左,右ヘッドレスト部材12,13の横アーム14,14aの反対側端部12b,13bをアウタシリンダー16と分離してあり、分離したこれら横アーム14,14aを、アウタシリンダー16に結合したブラケット61にピン62を介して前後方向に回動自在に連結してある。
そして、下方の横アーム14aの分離側端部の後面に、アウタシリンダー16の略センター部分まで突出する係合部材63をボルト64を介して固定し、このアウタシリンダー16には係合部材63の爪63aを挿通する窓部16bを形成してある。
一方、インナシリンダー17の外周の前記窓部16bに対応する部分には、前記係合部材63の爪63aが係合可能な複数の歯部を周方向に形成したラック65を形成し、このラック65はインナシリンダー17の軸方向(上下方向)の全長に亘って形成してある。
また、前記横アーム14,14aとアウタシリンダー16との間には、スプリング66を配置し、このスプリング66によって横アーム14,14aを前方に押圧付勢してある。
スプリング66は、ばね鋼で形成した線材を略矩形状に形作り、その1対の対向辺をく字状に折曲して形成してあり、そのく字状の折曲部分66aを前記ピン62の前方側に係止して支点とし、一端部66bを横アーム14,14aの後方側に係止するとともに、他端部66cをアウタシリンダー16の後方側に係止し、これら両端部66b,66c間で前方への付勢力を付加するようになっている。
従って、前記固定機構60は、スプリング66の付勢力により常時は横アーム14,14aがピン62を中心として前方に回動された状態にあって、係合部材63の爪63aはラック65から離脱した状態にあり、アウタシリンダー16はインナシリンダー17に対して自由に回転できる状態にある。
尚、ピン62を中心とする横アーム14,14aの回動量は、図11に示すように、横アーム14,14aの分離端に形成したV字状凹部14bの両端角部の一方が、アウタシリンダー16の外周に接触する僅かの範囲として設定してある。
そして、図13に示すように、着座乗員の頭部Hが左,右ヘッドレスト部材12,13に触れるなどして、これら左,右ヘッドレスト部材12,13に後方への押圧力が作用すると、横アーム14,14aはスプリング66の付勢力に抗して後方に回動し、係合部材63の爪63aがラック65に係合することにより、アウタシリンダー16をインナシリンダー17にロックするようになっている。
ここで、本実施形態では図1〜図3に示すように、前記ヘッドレスト本体10aに、後面衝突時に作動して、ヘッドレスト本体10aに入力される衝突に起因する荷重をシートバックフレーム102に伝達する荷重伝達手段70を設けてある。
荷重伝達手段70は、前記ロック機構40に連動してこれのロック解除に伴って作動するようになっており、この荷重伝達手段70は、常時はヘッドレスト本体10aに格納される一方、後面衝突時に下方に突出してシートバックフレーム102に係合する出没部材としての可動シャフト71を備えている。
即ち、前記荷重伝達手段70は、図6,図8に示すように、前記可動シャフト71を取付ブラケット41のロック機構40の配置側とは反対側となる前面41dの車幅方向略中央部に配置し、そして、上,下ガイド72,72aを介して上下移動可能に取り付けてある。
可動シャフト71は、その下端部がヘッドレスト本体10aからの出没部分71bとなって、取付ブラケット41の取り付けフランジ41cに形成した図外の開口部から下方に突出可能となっているとともに、この可動シャフト71の上下方向にラック71aを切ってあり、このラック71aに噛合するピニオン73の回転により可動シャフト71が下降される。
ピニオン73は、図1に示すように、その回転軸73aを前記取付ブラケット41の前記垂直取付面41bに回転自在に取り付けてある一方、前記ロック機構40のギア44の回転軸44aを前記垂直取付面41bに貫通させた貫通部分44a′と前記回転軸73aとにそれぞれ取り付けた小ピニオン74,75を互いに噛合させることにより、前記ギア44のロック解除方向の回転、つまり後面衝突により可動シャフト71を下降させて、その出没部分71bをヘッドレスト本体10aから下方に突出するようになっている。
一方、前記シートバックフレーム102の上端中央部には、図1〜図3に示すように、前記可動シャフト71に対向する位置にこの可動シャフト71の下端部を挿入する受容部103を取り付けてあり、後面衝突によって可動シャフト71が下降した場合に、この可動シャフト71の出没部分71bの下端部が受容部103に係合される。
以上の構成により本実施形態の車両用ヘッドレスト装置10によれば、図14に示すように、車両Mが後方車両mによって後面衝突されると、これをV,G,圧力センサー51,52,53や図外のタッチセンサーおよび歪ゲージなどで検知して、コントローラ54からロック機構40のソレノイド46に電流を印加する。
即ち、前記コントローラ54による制御は、例えば、図15に示すフローチャートに従って実行される。まず、ステップS1によってイグニッションスイッチのONにより車両用ヘッドレスト装置10を制御開始した時点では、ソレノイド46に印加する電流(以下、ソレノイド電流と称する)はOFFになっている。
この状態から次のステップS2では、Vセンサー51の検知信号から後方車両mを検知するとともに、同検知信号からステップS3で自車Mと後方車両mとの間の相対距離Sを算出し、ステップS4で両車M,mの相対速度ΔVを算出する。
そして、次のステップS5では、図16に示す制御マップに基づいて、ステップS3,S4で求めた相対距離Sおよび相対速度ΔVと、予め設定した相対距離Scrおよび相対速度ΔVcrとの関係を算出する。その結果、(S<Scr)と(V>Vcr)との両条件を満たすときに、後方車両mが自車Mに後面衝突することを予測し、ステップS6に進むとともに、それ以外の場合はステップS2にリターンされる。
ステップS6では、ロック機構40のソレノイド46に本来の電流値よりも小さな電流を印加し、予めソレノイド46の作動レスポンスをあげておく。
続いて、ステップS7では、Gセンサー52や圧力センサー53若しくはタッチセンサーや歪ゲージのいずれか1つを用いて、車両Mが実際に後面衝突されたことを検知し、次のステップS8で本来のソレノイド電流(最大電流)をソレノイド46に印加する。これによってロック機構40がロック解除されることになる。
つまり、ロック機構40がロック解除されると、回転付勢機構30によって左,右ヘッドレスト部材12,13は、図1に示す通常から図2に示すように前方に回動しつつ上方に持ち上げられ、これら左,右ヘッドレスト部材12,13の前方回動によって膜状部材21を展開して緊張させる。
これによって前面カバー20は図4に示す通常状態から図5に示すように前方に向かって斜め上方に押し出され、後面衝突時の慣性力により着座乗員Cの頭部Hが後方に大きく移動するのをいち早く受け止めて拘束することができる。
従って、ヘッドレスト本体10aを全体的に押し出す場合に比較して、前面カバー20のみの迅速かつ確実な押し出しが可能となるため、乗員頭部Hのいち早い拘束が可能となる。
勿論、ロック機構40のロック解除制御を実行する前記フローチャートは一例に過ぎず、このフローチャートに限ることなくその他の制御フローによってロック解除制御を実行することもできる。
ところで、この第1実施形態では、ヘッドレスト本体10aに、後面衝突時に作動する荷重伝達手段70を設けて、後面衝突時に可動シャフト71の出没部分71bがシートバックフレーム102の受容部103に係合することにより、ヘッドレスト本体10aに入力される衝突に起因する荷重をシートバックフレーム102に伝達するようにしたので、ヘッドレスト本体10aの支持剛性を高めて、乗員頭部Hを拘束した際に作用する反力を高い剛性で受け止めることができるため、ヘッドレスト本体10aが車両後方に撓むのを抑制して乗員頭部Hをより短時間で確実に拘束できる。
また、この実施形態では荷重伝達手段70は、可動シャフト71をピニオン73および小ピニオン74,75を介してロック機構40のギア44に連動させて、ロック機構40によるロック解除に伴って作動させるようにしたので、後面衝突時に荷重伝達手段70を作動するための手段を別途設ける必要が無く、全体の構成を簡素化することができる。
更に、荷重伝達手段70は、前記可動シャフト71を常時はヘッドレスト本体10aに格納し、後面衝突時に突出してシートバックフレーム102に係合するようにしたので、ヘッドレスト本体10aをシートバック101に支持する構造、つまりステー11を既存の構造として、車両用ヘッドレスト装置10の外観を良好に保つことができる。
図17〜図19は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図17は初期状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図、図18は荷重伝達手段の斜視図、図19は図18中A−A線に沿った拡大断面図である。
この第2実施形態の車両用ヘッドレスト装置10は、図19に示すように、出没部材としての可動シャフト71を、長軸が車両前後方向に配置される断面楕円形状として、車幅方向の幅よりも車両前後方向の幅を大きくしてある。
この第2実施形態の荷重伝達手段70は、図17,図18に示すように、前記第1実施形態と同様に可動シャフト71を1本設け、この可動シャフト71に噛合するピニオン73を小ピニオン74,75を介してロック機構40のギア44に連動し、このロック機構40のロック解除に伴って可動シャフト71を下降して、シートバックフレーム102の受容部103に係合させるようになっている。
従って、この第2実施形態の車両用ヘッドレスト装置10によれば、可動シャフト71の断面形状を長軸が車両前後方向に配置される楕円形状としたので、前面カバー20で乗員頭部Hを拘束した際に作用する車両後方への反力に対するヘッドレスト本体10aの支持剛性をより高めることができ、頭部Hの拘束性を更に向上することができる。
図20,図21は本発明の第3実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図20は初期状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図、図21は作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。
この第3実施形態の車両用ヘッドレスト装置10は、可動シャフト71のヘッドレスト本体10aから出没される部分を複数設け、これら複数の出没部分71b,71b′をシートバックフレーム102にそれぞれ係合させるようになっている。
即ち、この実施形態では可動シャフト71を逆U字状に折曲形成して、それぞれの端部を出没部分71b,71bとし、これら2箇所の出没部分71bはそれぞれに設けた上,下ガイド72,72aおよび72′,72a′によって上下移動可能に支持してあり、また、各出没部分71b,71b′を係合する2つの受容部103,103′をシートバックフレーム102に設けてある。
また、この第3実施形態の荷重伝達手段70にあっても、ピニオン73および小ピニオン74,75を介してロック機構40のギア44に連動してあり、そのピニオン73を一方の出没部分71bに形成したラック71aに噛合してある。
従って、この第3実施形態の車両用ヘッドレスト装置10によれば、荷重伝達手段70に複数の出没部分71b,71b′を設け、それぞれをシートバックフレーム102に係合したことにより、ヘッドレスト本体10aの支持剛性を更に高めることができ、頭部Hの優れた拘束性を確保することができる。
図22は本発明の第4実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図22は作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。
この第4実施形態の車両用ヘッドレスト装置10にあっても、前記第3実施形態と同様に荷重伝達手段70の出没部分71b,71b′を複数(この実施形態では2箇所)設けたものであるが、この実施形態が第3実施形態と主に異なる点は、各出没部分71b,71b′に対応して独立した複数(この実施形態では2本)の可動シャフト71,71′を設けてある。
また、この実施形態では各可動シャフト71,71′が独立したものであるため、それぞれの可動シャフト71,71′の対向した位置にラック71a,71a′を形成するとともに、それぞれに噛合するピニオン73,73′を設け、これらピニオン73,73′を互いに噛合することにより、それぞれの可動シャフト71,71′を同期して下降させるようになっている。
従って、この第4実施形態にあっても前記第3実施形態と同様に、荷重伝達手段70に複数の出没部分71b,71b′を複数設けたことにより、ヘッドレスト本体10aの支持剛性を更に高めて頭部Hの優れた拘束性を確保することができる。
図23〜図24は本発明の第5実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図23は作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図、図24は出没部材を回動付勢するコイルスプリングの斜視図である。
この第5実施形態の車両用ヘッドレスト装置10は、図23に示すように、前記第3,第4実施形態と同様に荷重伝達手段70に複数の出没部分76a,76a′を設けてあるが、特にこの実施形態ではこれら出没部分76a,76a′を車幅方向の垂直面に沿って回動する出没部材としてのリンク76,76′の回動先端部に設けてある。
前記リンク76,76′は、ステー11の連結部材11aと略平行に配置した状態で、それぞれの対向側端部76b,76b′をステー11の連結部材11aから垂下した支柱77,77′(図23参照)に枢着し、それぞれの枢着点を中心にリンク76,76′は下方への回動が可能となっている。
また、各リンク76,76′の各枢着部分には、図24に示すコイルばね78を設け、このコイルばね78によりリンク76,76′を下方への回動方向に付勢し、この下方回動により各リンク76,76′は下方に突出する状態となる。
前記各リンク76,76′の回動先端部に設けた出没部分76a,76a′にワイヤー79の両端部を取り付け、このワイヤー79の中間部分を、ステー11の連結部材11aの両端部に形成したガイド穴11c,11c′に挿通した後、ロック機構40の取付けブラケット41の前面41dに設けたロータ80の直径方向に形成した貫通孔80aに挿通してある。
前記ロータ80は、その中心部をロック機構40のギア44(図7参照)の回転軸44aに結合し、ロック解除時に回転するギア44と一体に回転するようになっている。
そして、前記ロータ80の外周には、通常状態で前記ワイヤー79を前記コイルばね78の付勢力に抗して一定方向に巻き取り、各リンク76,76′を上方に回動した初期位置に設定してある。
このとき、ロータ80にワイヤー79を巻き取っておく方向は、ロック解除時にギア44が回転する方向とは逆となり、このギア44のロック解除時の回転によってワイヤー80が巻き戻され、各リンク76,76′は図23中実線に示すように、コイルばね78の付勢力により下方に回動するようになっている。
一方、シートバックフレーム102の上端中央部には、前記リンク76,76′の回動方向(車幅方向)に沿ってチャンネル部材104を結合し、リンク76,76′が下方に回動した際に回動先端部の出没部分76a,76a′をチャンネル部材104の背面に係合させるようになっている。
従って、この第5実施形態の車両用ヘッドレスト装置10にあっても荷重伝達手段70に複数の出没部分76a,76a′を設け、それぞれをシートバックフレーム102に係合したことにより、ヘッドレスト本体10aの支持剛性を更に高めることができ、頭部Hの優れた拘束性を確保することができる。
また、この実施形態では出没部分76a,76a′を設けたリンク76,76′は、出没部分76a,76a′がチャンネル部材104に係合する方向にコイルばね78によって付勢してあるので、ロック解除時、つまり後面衝突時に出没部分76a,76a′がシートバックフレーム102に係合する方向に迅速にリンク76,76′を回動させることができるため、ヘッドレスト本体10aに高い支持剛性を迅速に発生させることができる。
尚、この実施形態ではリンク76,76′を複数設けて支持剛性を高めてあるが、1つのリンクによっても本来の目的を達成することができる。
図25は本発明の第6実施形態を示し、前記第5実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図25は作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。
この第6実施形態は、図25に示すように、リンク76,76′の出没部分76a,76a′をシートバックフレーム102に係合するに、前記第5実施形態のチャンネル部材104に代えて逆U字状に折曲した係合部材105,105′を、各リンク76,76′に対応させて設けてある。
従って、この第6実施形態の車両用ヘッドレスト装置10にあっても前記第5実施形態と同様の作用効果を発揮するとともに、更に係合部材105,105′を用いたことにより出没部分76a,76a′をシートバックフレーム102に係合する部分の構成を簡素化することができる。
図26は本発明の第7実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図26は初期状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。
この第7実施形態は、図26に示すように可動シャフト71を設けてあり、この可動シャフト71はロック機構40に連動させることなく、ロック解除時に独自に設けた駆動装置83を介して下降させるにようになっている。
駆動装置83は、モータおよびこのモータで駆動されるピニオンを内蔵し、このピニオンを可動シャフト71のラック71aに噛合して、後面衝突を検出した信号により前記モータを駆動して、可動シャフト71を下降させ、その出没部分71bをシートバックフレーム102の受容部103に係合させるようにして、荷重伝達手段70を構成している。
従って、この第7実施形態の車両用ヘッドレスト装置10によれば、荷重伝達手段70をロック機構40に連動する必要が無くなるため、可動シャフト71をヘッドレスト本体10a内の任意の部位に配置することができ、そのレイアウトを容易にすることができる。
ところで、本発明の車両用ヘッドレスト装置10を前記第1〜第7実施形態に例をとって説明したが、これら各実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態を採ることができる。
本発明の第1実施形態を示す初期状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第1実施形態を示す作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第1実施形態を示す片側の回動付勢機構を断面としてヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第1実施形態を示すヘッドレスト本体の取付け状態の側面図である。 本発明の第1実施形態を示す後面衝突後の作動完了状態にあるヘッドレスト本体の側面図である。 本発明の第1実施形態を示すヘッドレスト本体を正面方向から見た分解斜視図である。 本発明の第1実施形態を示すヘッドレスト本体の組付け途中を背面方向から見た分解斜視図である。 本発明の第1実施形態を示すロック機構および荷重伝達手段の取り付け状態の側面図である。 本発明の第1実施形態を示すヘッドレスト本体の組付け状態を背面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるロック手段の作動を(a)〜(d)によって順を追って示す説明図である。 本発明の第1実施形態を示す固定機構の背面斜視図である。 本発明の第1実施形態を示す固定機構の要部断面図である。 本発明の第1実施形態を示す固定機構による固定状態の平面図である。 本発明の第1実施形態を示す制御手段の作動システムの説明図である。 本発明の第1実施形態を示すロック手段の制御フローの説明図である。 本発明の第1実施形態をロック手段の解除領域を相対距離と相対速度との関係で示す説明図である。 本発明の第2実施形態を示すヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第2実施形態を示す荷重伝達手段の斜視図である。 図18中A−A線に沿った拡大断面図である。 本発明の第3実施形態を示す初期状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第3実施形態を示す作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第4実施形態を示す作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第5実施形態を示す作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第5実施形態における出没部材を回動付勢するコイルスプリングの斜視図である。 本発明の第6実施形態を示す作動状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。 本発明の第7実施形態を示す初期状態にあるヘッドレスト本体を正面方向から見た透視斜視図である。
符号の説明
10 車両用ヘッドレスト装置
10a ヘッドレスト本体
11 ステー
12 左ヘッドレスト部材
13 右ヘッドレスト部材
12a,13a 分割端部
1b,13b 反対側端部
20 前面カバー(頭部拘束部材)
30 回転付勢機構
40 ロック機構(ロック手段)
50 制御手段
70 荷重伝達手段
71,71′ 可動シャフト(出没部材)
71b,71b′ 出没部分
76,76′ リンク(出没部材)
76a,76a′ 出没部分
100 車両用シート
102 シートバックフレーム
C 着座乗員
H 乗員頭部

Claims (5)

  1. シートバックのシートバックフレームにステーを介して支持したヘッドレスト本体と、
    ヘッドレスト本体に設けられ、前記ステーに対して回動かつ昇降可能に取り付けた左,右ヘッドレスト部材と、
    これら左,右ヘッドレスト部材を車両前方かつ上方に回動付勢する回動付勢機構と、
    左,右ヘッドレスト部材を前記回動付勢機構の付勢力に抗して初期位置に保持するロック手段と、
    車両の後面衝突を検知してロック手段をロック解除する制御手段と、
    左,右ヘッドレスト部材の分割端部に跨って取り付けられ、ロック手段のロック解除に伴う左,右ヘッドレスト部材の作動により車両前方かつ上方に突出して乗員頭部を拘束する頭部拘束部材と、を備えた車両用ヘッドレスト装置であって、
    前記ヘッドレスト本体に、後面衝突時に作動して、ヘッドレスト本体に入力される衝突に起因する荷重をシートバックフレームに伝達する荷重伝達手段を設けたことを特徴とする車両用ヘッドレスト装置。
  2. 荷重伝達手段は、ロック手段に連動してこのロック手段のロック解除に伴って作動することを特徴とする請求項1に記載の車両用ヘッドレスト装置。
  3. 荷重伝達手段は、常時はヘッドレスト本体に格納される一方、後面衝突時に突出してシートバックフレームに係合する出没部材を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ヘッドレスト装置。
  4. 出没部材は、断面形状を車幅方向の幅よりも車両前後方向の幅を大きくしたことを特徴とする請求項3に記載の車両用ヘッドレスト装置。
  5. 出没部材は、ヘッドレスト本体から出没される部分を複数設け、これら複数の出没部分をシートバックフレームにそれぞれ係合するようにしたことを特徴とする請求項3または4に記載の車両用ヘッドレスト装置。

JP2003301406A 2003-08-26 2003-08-26 車両用ヘッドレスト装置 Pending JP2005066091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003301406A JP2005066091A (ja) 2003-08-26 2003-08-26 車両用ヘッドレスト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003301406A JP2005066091A (ja) 2003-08-26 2003-08-26 車両用ヘッドレスト装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005066091A true JP2005066091A (ja) 2005-03-17

Family

ID=34406040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003301406A Pending JP2005066091A (ja) 2003-08-26 2003-08-26 車両用ヘッドレスト装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005066091A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7673938B2 (en) 2006-07-10 2010-03-09 Nhk Spring Co., Ltd. Vehicle seat
CN101879873A (zh) * 2009-05-06 2010-11-10 李尔公司 座椅总成及可调头部保护总成
CN104842832A (zh) * 2015-05-19 2015-08-19 沈阳金杯江森自控汽车内饰件有限公司 新型汽车座椅头枕旋转调节系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7673938B2 (en) 2006-07-10 2010-03-09 Nhk Spring Co., Ltd. Vehicle seat
CN101879873A (zh) * 2009-05-06 2010-11-10 李尔公司 座椅总成及可调头部保护总成
CN104842832A (zh) * 2015-05-19 2015-08-19 沈阳金杯江森自控汽车内饰件有限公司 新型汽车座椅头枕旋转调节系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3915730B2 (ja) 車両用ヘッドレスト装置
JP5193552B2 (ja) 車両用格納シート
US11267431B2 (en) Occupant protective apparatus including an inflatable partition
JP5207791B2 (ja) 車両用格納シート
JP5573242B2 (ja) エアバッグ装置を備えた車両の後部構造
JP5345792B2 (ja) 車両用格納シート
JP5193553B2 (ja) 誤操作防止機構及び車両用格納シート
JP5395670B2 (ja) 自動車の格納可能なルーフ組立体
US11718260B2 (en) Vehicle occupant protection device
WO2009104586A1 (ja) 車両用格納シート
CN112208481A (zh) 座椅支撑的安全气囊
JP2009090807A (ja) 車両用格納シート
JP2013216209A (ja) 自動車用シート装置
JP6775274B2 (ja) 車両構造
JP3912056B2 (ja) 車両用ヘッドレスト装置
JP2010120411A (ja) 乗員保護装置
JP5952680B2 (ja) エアバッグ装置
JP5776519B2 (ja) 車両用乗員拘束装置
JP2005066091A (ja) 車両用ヘッドレスト装置
JP3912264B2 (ja) 車両用ヘッドレスト装置
JP5704058B2 (ja) 車両用乗員拘束装置及びその制御方法
JP3705181B2 (ja) 車両用ヘッドレスト装置
JP4501658B2 (ja) 車両の乗員膝部拘束装置および乗員膝部拘束方法
JP4013668B2 (ja) 車両用ヘッドレスト装置
JP4011223B2 (ja) 車両用シート