JP2005064570A - ネットワークシステム及びインターネットワーク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インターネット203にPEルータA205とPEルータB206が接続されている。各PEルータはPDサーバとしてプレフィックスを配布する。PEルータA205及びPEルータB206にはCPEルータ207が接続され、CPEルータ207にはユーザが使用するユーザ端末であるPC208が接続されている。各PEルータはそれぞれ異なるIPアドレスのプレフィックスをCPEルータ207に通知する。CPEルータ207は、通知されたプレフィックスを64ビットのネットワークアドレスに展開してPC208に配布する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は1以上のIPv6アドレスプレフィックスをユーザ端末に配布可能なネットワークシステム及びそのネットワークシステムを構成し、1以上のIPv6アドレスプレフィックスをユーザ端末に通知するインターネットワーク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットに代表されるTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)を用いたネットワークは1990年代以降飛躍的に普及している。それにともないパーソナルコンピュータ(以下、PCと称する)をIPネットワークに容易に接続するための技術、即ちプラグ・アンド・プレイに関する技術が考えられてきた。現在、インターネットで主に用いられているIPプロトコルはIP Version 4でありIPv4とも呼ばれている。IPv4でのプラグ・アンド・プレイ技術としてはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を用いた手法が良く知られている。しかし、IPv4ではアドレス空間は2の32乗個、即ち約40億個しかないため、IPアドレスの枯渇が懸念されており、今後は2の128乗個という非常に大きいアドレス空間を持つIP Version 6(以下IPv6と称する)の普及が期待されている。
【0003】
IPv6でのプラグ・アンド・プレイ技術としてはDHCPの他にルータが端末にIPv6アドレスを配布するRA(Router Advertisement)プロトコルが用いられ、特別にDHCPサーバを設置しなくても端末でのIPアドレスの設定は不要となった。
【0004】
一方でIPv6の普及はPCだけではなく家庭電化製品や情報家電といった非PCの装置もIPネットワークに接続することも期待されている。この場合、家庭内には多くのIPネットワーク機器が存在する可能性があり、サービスプロバイダから家庭に対しては多くのIPアドレスが配布されることになる。
【0005】
サービスプロバイダから宅内ルータにIPアドレスをブロックとして配布する方式はPrefix Delegation方式(以下、PD方式と称する)と呼ばれ、IETF(Internet Engineering Task Force:インターネットの標準化作業団体)が標準化作業を推進している。このPD方式に関しては、例えば「Requirements for IPv6 prefix delegation (draft−ietf−ipv6−prefix− delegation−requirement−02.txt)」や「IPv6 Prefix Options for DHCPv6 (draft−ietf−dhc−dhcpv6−opt−prefix−delegation−04.txt)」と題されたドラフト文書(Internet−Draft)がIETFのホームページ(http://www.ietf.org/ internet−drafts/)にて公開されている。
【0006】
【非特許文献1】
Requirements for IPv6 prefix delegation (draft−ietf−ipv6−prefix− delegation−requirement−02.txt)(2003年7月31日時点)
【非特許文献2】
IPv6 Prefix Options for DHCPv6 (draft−ietf−dhc−dhcpv6−opt−prefix− delegation−04.txt)(2003年7月31日時点)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
PD方式は、具体的にはアドレスを配布する手段としてサーバからルータに対してDHCPを用いてIPアドレスの上位48ビットの部分を配布し(これをDHCP・PDと称する)、そのIPアドレス群をもとにルータがネットワークアドレスを64ビットに展開してそのルータに接続される各ユーザ端末にIPアドレスを配布する方式である。ルータとユーザ端末の間には上位互換をとるため、RAプロトコルが用いられることが多い
以下、PD方式においてIPv6アドレス及びプレフィックスを配布する仕組みについて図1を用いて簡単に説明する。
【0008】
IPv6のアドレスのビット配置は、上位64ビットはネットワークアドレス、下位64ビットは端末を表すホストアドレスと定義されている。ネットワークアドレスの上位48ビットは、インターネット接続サービス事業者(以下、ISPと称する)が加入者、即ちインターネットに接続される家庭や企業などに対して与えるIPアドレス部分であり、これはプレフィックス(Prefix)と呼ばれる。プレフィックスを与えるサーバをPrefix Delegationサーバ(PDサーバ)と称する。また、加入者との間のIP接続に用いられるISP側のルータをプロバイダ・エッジ・ルータと称し、以下PEルータと称する。これに対し、家庭や企業におけるインターネット接続部分であるルータをカスタマ・エッジ・プレミス・ルータと称し、以下CPEルータと称する。
【0009】
図1においては、インターネット101にISPがサービスを提供するために備えるアプリケーションサーバ(以下アプリサーバと称する)102と、上述したPEルータ103が接続されている。PEルータ103にはCPEルータ104が接続され、CPEルータ104にはユーザが使用するユーザ端末であるPC105が接続されている。尚、図1に示すネットワーク構成においては、上述したPDサーバは、1つの機能としてPEルータ103に包含されている。従って、図1におけるPEルータ103はISP側のルータとして動作するだけではなく、PDサーバとしてプレフィックスも配布する。
【0010】
CPEルータ104は、PEルータ103から与えられるプレフィックスである48ビットのアドレスに続く16ビットのアドレス情報を生成・管理する。CPEルータ104は、プレフィックスの下位に自身で作成した16ビットの情報を付加し、CPEルータ104に接続されるPC105に対して64ビットのネットワークアドレスに対応するアドレス(以下新プレフィックスと称する)を付与する。
【0011】
PC105は、この新プレフィックスに自らの識別子としてインタフェース識別子と呼ばれる下位64ビットを合わせ、128ビットの一意なIPv6アドレス(グローバルアドレス)を生成する。
【0012】
このように、DHCP・PDの仕組みを利用してCPEルータ104に対してプレフィックスを付与することにより、CPEルータ104に対して、PC105等のユーザ端末へ配布すべきIPアドレス群を手動で設定する必要はない。
【0013】
また、CPEルータ104からPC105等のユーザ端末への新プレフィックスの通知には、IPv6プロトコルの標準仕様としてRAプロトコルが用いられる。これにより、ユーザ端末の使用者は、自身でユーザ端末にIPアドレスを設定する必要は無い。
【0014】
PC105等のユーザ端末においては、自身のインタフェース識別子として、IEEE 802で規定されている48ビットのMAC識別子(MACアドレス)からEUI−64識別子(IEEEで定めるグローバル識別子)を作成し、これをインタフェース識別子として使用しても良いし、ランダムな数の生成等によりインタフェース識別子を決定しても良い。
【0015】
以上の方式によれば、各ユーザ端末がIPv6アドレスを自動的に生成するため、ユーザ端末の使用者のアドレス設定作業を軽減することができる。
【0016】
しかし、PD方式によってユーザ端末に付与されるIPアドレスは基本的には1個であり、複数のIPアドレスを1つのユーザ端末に付与することは想定されていない。ユーザ端末に1個のIPアドレスが付与されるだけでは、ユーザ端末の使用者たるユーザにとっては1つのISPによる1つのサービスの享受が前提になる。例えば、ユーザ端末に付与された複数のIPアドレス毎に異なるISPからの異なるサービスをユーザが利用するという形態は、アドレス空間の小さいIPv4では勿論のこと、アドレス空間が非常に大きいIPv6でも考慮されていないのである。
【0017】
しかし、IPを利用した高度なサービスが今後ますます増大することを考えると、上述のような利用形態に対するユーザのニーズは徐々に高まっていくものと期待される。例えば、ユーザ端末のVoIP機能(IPパケットを用いた音声通信)の利用形態として、ユーザがあるIPアドレスは仕事用に用い、他のIPアドレスは私用に使うなどの場合も想定され、ユーザ端末の利便性もより向上する。
【0018】
従って、本発明は、ユーザ端末に対して異なる複数のIPアドレスを付与する事ができ、ユーザに異なるインターネットサービスを提供できるネットワークシステム及びそのシステムを構成するインターネットワーク装置を提供する。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、1台以上の第1のインターネットワーク装置のそれぞれが、複数のIPv6アドレスプレフィックスを予め保持し、それらに接続される第2のインターネットワーク装置からの要求に応じて、保持している複数のIPv6アドレスプレフィックスのうちの任意のIPv6アドレスプレフィックスを第2のインターネットワーク装置に通知するように構成される。
【0020】
また、第2のインターネットワーク装置は、第1のインターネットワーク装置のそれぞれに対してIPv6アドレスプレフィックスを要求し、1台以上の第1のインターネットワーク装置から通知される1つ以上のIPv6アドレスプレフィックスのそれぞれから、ユーザ装置においてIPv6アドレスを作成するのに必要な第2のプレフィックスを生成する。そして、生成した1つ以上の第2のプレフィックスをユーザ装置に通知するように構成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例の内容に限定されるものではない。
【0022】
まず、本発明一実施例においては、1台のユーザ端末に複数のIPアドレスを付与し、IPアドレス毎に異なるサービスをユーザが利用できるようにするために、複数のプレフィックスを1台のユーザ端末に配布する。
【0023】
ここでは方式を単純化するために、複数のISP(或いは企業網)が各々のPEルータから各々のプレフィックスを複数の回線(同一の物理的な回線内の複数のチャネルは別回線とみなす)を用いてCPEルータ経由でユーザ端末に配布する場合を想定する。
【0024】
このような場合において、以下で詳細に説明する通り、PEルータ、CPEルータ及びユーザ端末は以下の機能を備える。
(1)CPEルータは、ユーザ端末が接続サービスの選択を行うためにPEルータに対する経路管理を行う。
(2)(1)に関連して、ユーザ端末がサービスに応じたDNSサーバを選択することが可能となるように、CPEルータは、複数のDNSサーバに対してDNS要求パケットを選択的にリレーする。
(3)CPEルータは、予め契約などによって知りえた1つ以上のISPに対して各々のプレフィックスを要求する。
(4)PEルータは、CPEルータが(1)、(2)を実現するための情報をプレフィックスの付加情報として与える。
(5)ユーザ端末は、CPEルータからRAプロトコルで与えられる複数の新プレフィックスを利用可能なISPに関する情報から選別し、1個以上の新プレフィックスに基づいた1個以上の使用可能なIPアドレスを生成・管理する。
(6)ユーザ端末は、アプリケーション(或いは、ユーザ)がアクセスしようとしている宛先アドレスに対して適切な自IPアドレスを(5)の1個以上のIPアドレスから選択し、ソースアドレスとして用いて通信する。
【0025】
PEルータ、CPEルータ及びユーザ端末が以上の機能を備えることにより、ユーザ端末に付与された複数のIPアドレスを用いて、ユーザが複数のISPのサービスを選択的に利用できるようになる。
【0026】
次に、一実施例におけるネットワークシステムの構成や、PEルータ、CPEルータ及びユーザ端末の動作を図面を用いて具体的に説明する。
【0027】
図2は、一実施例におけるネットワークシステムの構成を示す。
【0028】
図2において、インターネット201には、ISP1がインターネットサービスを提供するために備えるアプリケーションサーバA(アプリサーバA)202が接続されている。また、インターネット201には1つまたは複数の企業が運営する企業内ネットワークを構成する1つ以上の拠点(以下オフィスと称する)203が接続されている。企業は、例えばISP1とは異なるISP2が提供するVPN(Virtual Private Network)サービスを利用して各オフィス203間やオフィス203と企業の従業員(ユーザ)が使用するユーザ端末との間をインターネット201を介して接続して企業内ネットワークを構築している。図2では、オフィス203に企業内ネットワーク内でサービスを提供するためのアプリケーションサーバB(アプリサーバB)204が接続されている。
【0029】
更に、インターネット203にはPEルータA205とPEルータB206がそれぞれ接続されている。尚、図2においても、上述の図1に示されたネットワーク構成と同様に、プレフィックスを与えるPDサーバは、1つの機能として各PEルータに包含されている。従って、図2におけるPEルータA205、PEルータB206もISP側のルータとして動作するだけではなく、PDサーバとしてプレフィックスを配布する。以下の説明においても、PEルータはPDサーバの機能を含むものとして説明する。
【0030】
PEルータA205及びPEルータB206にはCPEルータ207が接続され、CPEルータ207にはユーザが使用するユーザ端末であるPC208が接続されている。CPEルータ207は、後で詳細に説明するDNSリレー機能を含むものとする。また、ユーザ端末としてPC208を想定しているが、PCに限らず、ネットワーク通信が可能な端末であれば、携帯電話でも、携帯情報端末(PDA)でも良い。
【0031】
このネットワークシステムでは、2台のPEルータA205とPEルータB206がそれぞれ異なるIPアドレスのプレフィックスをCPEルータ207に対して通知する。例えば、PEルータA205は、ISP1がユーザにインターネットサービスを提供するために用意したIPアドレス(以下IPアドレスAと称する)のプレフィックス(以下プレフィックスAと称する)を配布し、PEルータB206は、ISP2がVPNサービスを提供するために用意したIPアドレス(以下IPアドレスBと称する)のプレフィックス(以下プレフィックスB)を配布する。
【0032】
尚、PEルータA205とCPEルータ207を結ぶネットワークと、PEルータB206とCPEルータ207を結ぶネットワークは、それぞれアクセス回線と呼ばれ、図2では物理的に分離しているように示されているが、それらのアクセス回線は物理的には1本の回線であっても構わないし、レイヤ1あるいはレイヤ2で多重されていても良い。これは、例えばADSL回線における異なるPPPリンク等によって通常に実現されている。
【0033】
次に、図2に示されたネットワークシステムにおけるPEルータやCPEルータの具体的な構成及び動作について説明する。
【0034】
PEルータA205及びPEルータB206は基本的に同じ構成を備え、共に管理部と複数のルーティング部を有し、各部は例えばパケットバスやクロスバスイッチを介して接続される。
【0035】
管理部は、ルーティング情報を収集してルーティングテーブルを作成し、各ルーティング部へ配布するためのプログラムを実行するプロセッサ、ルーティングテーブル及びプログラムを格納するメモリ、送受信パケットを格納するバッファメモリ、ルーティング部のバッファメモリとの間でパケットのDMA転送やパケットバスの制御を行うバッファメモリコントローラ、ハードディスク並びにこれらを接続する内部バスを有する。
【0036】
ルーティング部は、他ルータやCPEルータ207と接続する複数のポートを備えたポート制御部、管理部が作成したルーティングテーブルに基づき、受信パケットをポート間、あるいはルーティング部間、あるいはルーティング部と管理部間で転送するプログラムを実行するプロセッサ、これらのプログラム及びルーティングテーブルを格納するメモリ、送受信パケットを格納するバッファメモリ、バッファメモリコントローラ並びにこれらを接続する内部バスを有する。
【0037】
又、CPEルータ207は、IPv6に対応したルータ機器であり、基本的な構成はPEルータA205及びPEルータB206と同じである。または、CPEルータ207は、PEルータの管理部のみで構成され、管理部のパケットバスを介してPEルータあるいはエンド端末と接続する複数のポートを備えたポート制御部が接続される構成としてもよい。
【0038】
次に、PEルータA205とPEルータB206の動作について説明するが、PEルータA205とPEルータB206は同じ構成を備えるため、ここではPEルータA205を代表として説明する。
【0039】
上述した通り、PEルータA205は通常のルータとしての構成を備えるだけでなくPDサーバとしてプレフィックスをCPEルータ207に通知するための機能も備えている。図3は、PEルータA205がそのようなPDサーバ機能の1つとして備え、CPEルータ207へ通知するプレフィックス情報を登録し、その通知状況等を管理するために用いるプレフィックスプールテーブル300の一例を示したものである。尚、このプレフィックスプールテーブル300の内容は、PEルータA205が備える図示しない記憶装置に記憶される。
【0040】
図3において、プレフィックスプールテーブル300は、CPEルータ207へ通知するプレフィックスが登録される通知プレフィックスフィールド301と、CPEルータ207へプレフィックスを通知した時からの通知プレフィックスの利用許可期間を示す有効期限フィールド302と、各プレフィックスのCPEルータ207への通知状況を示す通知状態フィールド303と、CPEルータへプレフィックスを通知した日時を示す通知日時フィールド304と、CPEルータ207へ各プレフィックスと合わせて通知する情報を格納した追加通知情報フィールド305から構成される。通知プレフィックスフィールド301には、プレフィックスの値とその有効範囲を示すプレフィックス長も併せて登録される。
追加通知情報フィールド305には、例えばISP1やISP2、または企業内ネットワークを構築している企業が持つドメイン名と、そのドメイン名に関するドメイン情報を管理しているDNSサーバのアドレス情報とを含む各種情報が登録される。
【0041】
プレフィックスプールテーブル300は、上記各フィールドを1つずつ備えたエントリを複数、登録・管理可能な構造を持つ。これによって、PEルータA205はCPEルータ207へ通知するプレフィックス情報を複数組、管理可能である。尚、通知プレフィックスフィールド301、有効期限フィールド302と追加通知情報フィールド305の内容は、装置起動時に自動的に、或いは管理者による随時の入力により、予めプレフィックスプールテーブル300の各エントリに設定される。
【0042】
図4は、PEルータA205がCPEルータ207に対してプレフィックス情報を通知する際の処理について示したフローチャートである。このフローチャートは、PEルータA205がCPEルータ207からの要求に従い、上記プレフィックスプールテーブル300を用いてプレフィックス情報を通知する処理(プレフィックス情報通知処理)400の一例を示している。
【0043】
処理400において、PEルータA205は、まずCPEルータ207からプレフィックス通知要求を受信するのを待つ(ステップ401)。CPEルータ207からプレフィックス通知要求を受信すると、プレフィックスプールテーブル300の各エントリの通知状態フィールド303を調べ、その内容が「未」のもの、即ち、まだ通知されていないプレフィックスがあるか探す(ステップ402)。
【0044】
未通知のプレフィックスが無い場合には、PEルータA205の内部時計の現在時刻と、プレフィックスプールテーブル300の各エントリの有効期限フィールド302と通知日時フィールド303に登録された情報から、プレフィックス情報を通知してからその利用許可期間を過ぎているプルフィックスがあるかを調べる(ステップ403)。利用許可期間を過ぎているプレフィックスも無い場合は、プレフィックスの通知処理を中止してCPEルータ207へのプレフィックス情報の通知を行わずに、ステップ401に戻る。
【0045】
一方、ステップ402またはステップ403においてプレフィックスプールテーブル300に未通知もしくは利用許可期間を過ぎたプレフィックスが登録されていた場合、その内の任意の1つ(例えば、最初に見つかったもの)を選択し、そのプレフィックスが登録されているエントリの通知日時フィールド304に現在の日時を設定し、通知状態フィールドの内容を「済」とする(ステップ404)。そして、選択したプレフィックスと追加通知情報フィールド305に格納されている情報とをプレフィックス情報として一緒にCPEルータ207へ通知する(ステップ405)。
【0046】
その後、PEルータA205は自身が持つ経路テーブルに通知プレフィックスへの静的経路情報を設定し(ステップ406)、通知プレフィックスを上位48ビットに含むIPv6アドレスを送信元アドレスとして持つパケットのみ中継を許可し、それ以外のパケットを廃棄するようにパケットフィルタを設定する(ステップ407)。
【0047】
そして、PEルータA205はプレフィックス情報通知処理400の最初のステップ401に戻り、CPEルータ207からの新たなプレフィックス通知要求を受信するのを待つ。
【0048】
以上の処理により、PEルータA205はCPEルータ207からの要求に従って、プレフィックス情報の通知を行い、その後、通知プレフィックスへの経路情報に従い、CPEルータ207へパケット中継を行うことができる。また、通知プレフィックスを元にパケットフィルタを設定することにより、不正な送信元(例えば、プレフィックス情報を通知していない端末装置)からのアクセス(パケット送信)を防ぐことができる。
【0049】
続いて、CPEルータ207の動作について説明する。
【0050】
ここでは、CPEルータ207において、PEルータA205やPEルータB206からプレフィックス情報の通知を受けとる処理(プレフィックス情報獲得処理)について図5、及び図6を用いて説明する。
【0051】
図5は、CPEルータ207がインターネット201へのアクセス回線の状態とアクセス回線毎のプレフィックス情報の獲得状況等を登録・管理するために備えるアクセス回線管理テーブル500の一例を示した図である。このアクセス回線管理テーブル500の内容は、CPEルータ207が備える図示しない記憶装置に記憶される。
【0052】
図5において、アクセス回線管理テーブル500は、CPEルータ207が利用可能なアクセス回線(インターフェース:I/F)の識別情報を含むアクセス回線(I/F)名称フィールド501と、各アクセス回線の状態(Up/Down)を示す回線状態フィールド502と、PEルータA205やPEルータB206からのプレフィックス情報の獲得状況を示す獲得状況フィールド503と、各PEルータから通知されたプレフィックス情報が登録される獲得情報フィールド504と、CPEルータ207がパケットを送信する場合の各アクセス回線の優先度(順位)、即ち、どのアクセス回線を優先的に使用してパケットを送信すればよいのかを示す優先度の値(例えば1〜nの整数,1が最優先でnが最低)を格納する優先経路フィールド505とから構成される。獲得情報フィールド504には、通知されたプレフィックスや、プレフィックスと一緒に通知された追加通知情報、例えばISP1やISP2、または企業内ネットワークを構築している企業が持つドメイン名と、そのドメイン名に関するドメイン情報を管理しているDNSサーバのアドレス情報とを含む各種情報が登録される。
【0053】
アクセス回線管理テーブル500は、上記各フィールドを1組とした複数組のエントリを登録・管理可能な構造を持つ。CPEルータ207はアクセス回線管理テーブル500を用いることにより複数のアクセス回線を同時に利用することができる。尚、アクセス回線(I/F)名称フィールド501と優先経路フィールド505の内容は、装置起動時に自動的に、或いは管理者による随時の入力により、予めアクセス回線管理テーブル500の各エントリに設定される。
【0054】
図6は、CPEルータ207がPEルータA205またはPEルータB206からプレフィックス情報を獲得する際の処理(プレフィックス情報獲得処理)600の一例を示したフローチャートである。
【0055】
プレフィックス情報獲得処理600において、CPEルータ207は、まずアクセス回線管理テーブル500の各エントリの回線状態フィールド502と獲得状況フィールド503を参照し、回線状態フィールド502の内容が「Up」、即ち回線利用可能を示し、獲得状況フィールド503の内容が「未」、即ち、プレフィックス情報を未獲得のアクセス回線が有るか否かを調べる(ステップ601)。その結果、該当するアクセス回線がなければ、該当するアクセス回線が見つかるまでステップ601を繰り返す。
【0056】
一方、該当するアクセス回線がある場合、そのアクセス回線に対してプレフィックス通知要求を発行する(ステップ602)。ここではPEルータA205に接続されたアクセス回線に対してプレフィックス通知要求を発行するものとする。そして、CPEルータ207は内部の監視タイマ(図示せず)を起動し(ステップ603)、監視タイマがタイムアウトするまでの一定期間、PEルータA205からプレフィックス情報の通知を受信するのを待つ(ステップ604,ステップ605)。PEルータA205からプレフィックス情報の通知を受ける前に監視タイマがタイムアウトした場合は、プレフィックス情報の獲得処理を中止してステップ601に戻る。
【0057】
一方、監視タイマがタイムアウトする前にPEルータA205からプレフィックス情報の通知を受けた場合、アクセス回線管理テーブル500のうちのプレフィックス情報を受信したアクセス回線が登録されているエントリの獲得情報フィールド504に受信したプレフィックス情報を登録し、そのエントリの獲得状況フィールド503に獲得済みを示す「済」を設定する(ステップ606)。
【0058】
そして、受信したプレフィックスを基に、PC208と接続される回線I/Fに対するIPv6アドレスの設定、プレフィックスと共に受信した追加通知情報に従い、後述するDNSリレー管理テーブル700へのDNSサーバアドレスやドメイン名の設定、また、自身が持つ経路テーブルへの静的経路情報の設定等の各種設定を行う(ステップ607)。
【0059】
尚、以上の説明における経路テーブルとは、ルータが必須機能として有するもので、受信したパケットを中継すべき先を動的或いは静的に管理するテーブルであり、当業者には既知の技術であるため、ここでは具体的な説明は省略する。
【0060】
その後、アクセス回線管理テーブル500に登録されている利用可能なアクセス回線のうち、今回、プレフィックス情報を受信したアクセス回線に対応する優先経路フィールド505の優先度の値が、アクセス回線管理テーブル500の全てのエントリの優先経路フィールド505の優先度の値の中で最も高い優先度を示しているかどうかを調べる(ステップ608)。
【0061】
ここで、利用可能なアクセス回線とは、回線状態フィールド502の内容が「Up」であり、獲得状況フィールド503の内容が「済」であるアクセス回線のことである。
【0062】
ステップ608によって、プレフィックス情報を受信したアクセス回線に対応する優先経路フィールド505の優先度の値が最も高い優先度を示すと判断されれば、そのアクセス回線をデフォルト経路(経路テーブル内に該当する経路情報がないパケットを中継する時に使用する経路)として経路テーブルに設定する(ステップ609)。
【0063】
そして、CPEルータ207はプレフィックス情報獲得処理600の最初のステップ601に戻る。
【0064】
尚、ステップ601において、該当するアクセス回線が複数存在した場合は、アクセス回線管理テーブル500に登録されている順に1つずつアクセス回線を選択してその後の処理(ステップ602以降)を行っても良いし、各々のアクセス回線に対応する優先経路フィールド505の優先度が高いものから順にアクセス回線を選んでもよい。
【0065】
また、ステップ607において、CPEルータ207は、受信したプレフィックスに自身で生成した16ビットの情報を付加して64ビットのネットワークアドレスに対応する新プレフィックスを作成する。そして、PC208と接続される回線I/Fに対して作成した新プレフィックスを含むIPv6アドレスを設定し、RAプロトコルによってCPEルータ207はPC208に対してルータアドバタイズメントを発信し、PC208へ作成した新プレフィックスを通知する。新プレフィックスを受信したPC208では、受信した新プレフィックスにインタフェース識別子として例えばEUI−64識別子が合わされて128ビットの一意なIPv6アドレス(グローバルアドレス)が生成され、PC208にIPv6アドレスが自動的に設定される。
【0066】
以上の処理によって、CPEルータ207は複数のアクセス回線、即ち、複数のPEルータからプレフィックス情報の通知を受けることが可能になる。また、アクセス回線管理テーブルの各エントリの優先経路フィールド505に事前に設定された優先度に基づきデフォルト経路が自動的に設定されるので、何れかのアクセス回線が利用可能であれば、一定の通信は確保することができる。
【0067】
次に、PC208からDNS(Domain Name Service)問合せ(DNS Query)を受けた場合に、CPEルータ207がDNSリレー機能を用いてDNS問合せを妥当なDNSサーバへ転送する処理(DNSリレー処理)について図7、図8及び図9を用いて説明する。
【0068】
図7は、CPEルータ207がDNSリレー機能の一部として備え、PCから受けたDNS問合せをDNSサーバへ転送するために用いるDNSリレー管理テーブル700の一例を示す。DNSリレー管理テーブル700は、アクセス回線毎の転送先となるDNSサーバのアドレス情報とドメイン名との関係を登録・管理するためのものであり、CPEルータ207が備える図示しない記憶装置にその内容が記憶される。
【0069】
図7において、DNSリレー管理テーブル700は、各PEルータからプレフィックスと共に通知された追加通知情報のうちのドメイン名が登録されるドメイン名フィールド701と、追加通知情報のうちのDNSサーバのアドレス情報(IPv6アドレス)が登録されるDNSサーバ(アドレス情報)フィールド702と、プレフィックス情報を受信したアクセス回線の識別情報を含むアクセス回線(I/F)名称フィールド703から構成される。
【0070】
DNSリレー管理テーブル700は、上記各フィールドを1組含むエントリを複数個、登録・管理可能な構造を持つ。上述した通り、CPEルータ207は、各PEルータからプレフィックス情報を通知される毎に、プレフィックス情報の内容をアクセス回線管理テーブル500の獲得情報フィールド504へ格納すると共に、DNSリレー管理テーブル700の各フィールドにもプレフィックス情報に含まれる各情報を格納する。
【0071】
図8は、CPEルータ207がPC208からDNS問合せを受けた場合に、DNSリレー管理テーブル700に登録した情報に従って、適切なDNSサーバへそのDNS問合せを転送するDNSリレー処理800の一例を示したフローチャートである。尚、DNSリレー処理の前提として、事前にPC208にはDNSサーバのアドレスとしてCPEルータ207のIPアドレスが設定されている。これによってPC208はDNS問合せをCPEルータ207に対して発行する。
【0072】
DNSリレー処理800において、まずCPEルータ207は、PC208からDNS問合せを受信したか確認する(ステップ801)。PC208からDNS問合せを受信すると、問合せ対象のドメイン名と一致するドメイン名がDNSリレー管理テーブル700の各エントリのドメイン名フィールド701に登録されているかを調べる(ステップ802)。一致するドメイン名が何れかのエントリに登録されていれば、そのエントリのアクセス回線(I/F)名称フィールド703からアクセス回線識別情報を読出す。そして、その識別情報を引数にして後述する送信元アドレス選択処理900を実行し、CPEルータ207が生成するDNS問合せ用メッセージ(パケット)に使用する送信元アドレスを決定する(ステップ803)。また、そのエントリのDNSサーバ(アドレス情報)フィールド702に登録されているアドレス情報(IPv6アドレス)を読出し、そのアドレスを宛先アドレスとして含み、更に、ステップ803で決定した送信元アドレスをそのまま送信元アドレスとして含み、PC208からのDNS問合せと同一内容のDNS問合せ用メッセージ(パケット)を作成する。そして、ステップ803で読出したアクセス回線識別情報により識別されるアクセス回線へDNS問合せ用メッセージ(パケット)を送出する(ステップ804)。
【0073】
尚、DNS問合せ用メッセージ(パケット)を新たに作成せず、PC208からのDNS問合せに含まれている宛先アドレスを、読出したアドレス情報に変換し、送信元アドレスもステップ803で決定した送信元アドレスに変換してDNS問合せを送信しても良いし、PC208からのDNS問合せに、宛先アドレスとして読出したアドレス情報を持ち、送信元アドレスとして決定した送信元アドレスをもつヘッダを新たに追加して送信しても良い。
【0074】
一方、ステップ802において、一致するドメイン名が何れのエントリにも登録されていない場合、上述のプレフィックス情報獲得処理600によって経路テーブルにデフォルト経路として設定しているアクセス回線をアクセス回線管理テーブル500を参照することによって認識する。具体的には、回線状態フィールド502の内容が「Up」であり、獲得状況フィールド503の内容が「済」であるエントリのうち、優先経路フィールド505の優先度の値が最も高い優先度を示しているエントリを調べてアクセス回線(I/F)名称フィールド703からアクセス回線識別情報を読出す(ステップ805)。読出したアクセス回線識別情報を引数にして後述する送信元アドレス選択処理900を実行し、CPEルータ207が生成するDNS問合せ用メッセージ(パケット)に使用する送信元アドレスを決定する(ステップ806)。また、読出したアクセス回線識別情報と一致するアクセス回線識別情報が登録されているエントリをDNSリレー管理テーブル700から抽出し、上述したステップ804と同様に、抽出したエントリのDNSサーバ(アドレス情報)フィールド702に登録されているアドレス情報(IPv6アドレス)を読出す。そして、そのアドレスを宛先アドレスとして含み、更に、ステップ806で決定した送信元アドレスをそのまま送信元アドレスとして含み、PC208からのDNS問合せと同一内容のDNS問合せ用メッセージ(パケット)を作成する。そして、ステップ805で認識したアクセス回線へDNS問合せ用メッセージ(パケット)を送出する(ステップ807)。
【0075】
以上の処理により、CPEルータ207は、各PEルータから通知されたプレフィックス情報に従って、DNS問合せの対象であるドメイン名毎に異なるDNSサーバへDNS問合せを行うことが可能となる。尚、以上の処理はCPEルータ207のみによって行うため、DNS問合せを実際に発行するPC208には何も意識させる必要はなく、PC208の機能を変更したり、新たな機能をPC208に加える必要もない。
【0076】
図9は、CPEルータ207がDNSリレー処理800の一部として実行する送信元アドレス選択処理900の一例を示したフローチャートである。上述した通り、この処理はDNSリレー管理テーブル700から読出したアクセス回線識別情報を引数にして実行される。
【0077】
送信元アドレス選択処理900の実行を開始すると、上述したDNSリレー処理800のステップ803またはステップ805で抽出されたアクセス回線識別情報が登録されているエントリをアクセス回線管理テーブル500から見つける。次に、そのエントリの獲得情報フィールド504に登録されているプレフィックス情報からプレフィックスを読出す。そして、PC208と接続されるCPEルータ207の回線I/Fに設定しているIPv6アドレスのなかから上位48ビットが読出したプレフィックスと最初に一致するIPv6アドレスを抽出する(ステップ901)。その抽出したIPv6アドレスをCPEルータ207が生成するDNS問合せ用メッセージ(パケット)に使用する送信元アドレスとして決定する(ステップ902)。そして、送信元アドレス選択処理900を終了し、DNSリレー処理800に戻る(ステップ903)。
【0078】
以上の処理により、CPEルータ207が送信するDNS問合せメッセージ(パケット)は、何れかのPEルータから通知されたDNSサーバアドレスを宛先として持つと共に、そのPEルータから通知されたプレフィックスを含む送信元アドレスを持つことになる。そのため、上述したプレフィックス通知処理400のステップ407のようにパケットフィルタがPEルータに設定されていても、DNS問合せメッセージ(パケット)が廃棄されることはない。また、PEルータからのプレフィックス情報の通知は、CPEルータ207とPC208の間の回線I/Fに対するIPv6アドレスの自動設定のためである。上述した実施例では、PEルータA205、PEルータB206とCPEルータ207との間は、IPv6グローバルアドレスを特に設定する必要はなく、IPv6リンクローカルアドレスのみの設定で運用することを前提としている。そのため、CPEルータ207が実際にメッセージ(パケット)を送信するアクセス回線にはIPv6グローバルアドレスは設定されていないが、CPEルータ207から発行するメッセージ(パケット)の送信元アドレスとして必要なIPv6グローバルアドレスは、上述した送信元アドレス選択処理900により、PC208と接続されるCPEルータ207の回線I/Fに自動設定されたIPv6アドレスのうちの適切なものを使用することが可能となる。従って、PEルータA205、PEルータB206とCPEルータ207との間にIPv6グローバルアドレスが設定されていなくても、CPEルータ207からの各PEルータに対するメッセージ(パケット)送信にはなんら問題はない。
【0079】
続いて、PC208の動作について具体的に説明する。
【0080】
PC208は、例えば、プログラムを実行するCPU、各種テーブルとソフトウェアを格納するメモリ、ハードディスク、ユーザからの入力を受け付けるキーボード、マウス、マイクなどと接続されるデータ入力インタフェース部、データが出力されるディスプレイ、スピーカなどと接続されるデータ出力インタフェース部、CPEルータ207とネットワーク(回線)を介して接続されるネットワークインタフェース部(回線I/F)及び上述の構成要素各々を相互に接続する内部バスから構成される。
【0081】
図10は、PC208のソフトウェア構成を示す図である。これらのソフトウェアは、ハードディスクに格納され、メモリに読み出されてCPUで実行される。PC208は、ネットワークI/Fドライバ1010、IPv6プロトコル処理プログラム1020、TCP/UDPプロトコル処理プログラム1030、アプリケーションプログラム1000とプロトコル処理プログラム1030との間のインタフェース処理を行うソケット処理プログラム1040及び複数のIPv6アドレスにより使用環境を使い分けることのできるアプリケーションプログラム1000を有する。
【0082】
尚、本実施形態では、アドレス生成に使用されるアドレス生成処理プログラム1050と、送信元アドレスを選択するためのプログラム1060は、IPv6プロトコル処理プログラム1020に含まれているとする。又、PC208のメモリには、上述したソフトウエアプログラムに加え、プレフィックス管理テーブル1100、I/Fアドレス管理テーブル1200及びISP情報管理テーブル1300の各種テーブルも格納されている。これらのテーブルは、PC208がCPEルータ207から通知された新プレフィックスからIPv6アドレスを生成するために用いられる。
【0083】
次に、PC208が、CPEルータ207から新プレフィックスを受信して、IPv6アドレス(グローバルアドレス)を生成する処理について、図11、図12、図13及び図14を用いて説明する。
【0084】
図11は、PC208が、CPEルータ207から通知された新プレフィックスを管理するために使用するプレフィックス管理テーブル1100の一例を示す。プレフィックス管理テーブル1100は、取得した新プレフィックス毎に対応するエントリを有する。各エントリは、取得した新プレフィックスの情報が登録される取得プレフィックスフィールド1110、新プレフィックス配布時に一緒に通知される有効期限の情報が登録される有効期限フィールド1120、取得日時の情報が登録される取得日時フィールド1130及びアドレス生成状態を示す情報が登録されるアドレス生成状態フィールド1140から構成される。
【0085】
アドレス生成状態フィールド1140には、登録された新プレフィックスからIPv6アドレスが生成された場合、アドレス生成状態として「生成」を示す情報が設定され、登録した新プレフィックスからのアドレス生成が不要の場合には「生成不要」を示す情報が設定される。
【0086】
図12は、PC208が、自身で作成したIPv6アドレスを管理するために使用するI/Fアドレス管理テーブル1200の一例を示す。I/Fアドレス管理テーブル1200は、作成したアドレス毎に対応するエントリを有する。各エントリは、取得した新プレフィックスから作成したアドレス、具体的には、新プレフィックス及びインタフェース識別子の対が格納されるアドレスフィールド1210と、新プレフィックス獲得時に一緒に受信する有効期限の情報が登録される有効期限フィールド1220、取得日時の情報が登録される取得日時フィールド1230から構成される。
【0087】
尚、CPEルータ207から新プレフィックスが通知され、PC208が何れかのアクセス回線を介した通信を行う間は、I/Fアドレス管理テーブル1200には、少なくとも一つのIPv6アドレスが登録されていなくてはならない。
【0088】
図13は、PC208が、利用可能なISPとそのISPに対応付けられたプレフィックスとを管理するために使用するISP情報管理テーブル1300の一例を示す。ISP情報管理テーブル1300は、ISP毎に対応するエントリを有する。各エントリは、PC208を使用するユーザが利用可能な各々のISPのPEルータから配布されるプレフィックスが登録されるプレフィックスフィールド1310と、そのプレフィックスを配布するユーザが利用可能なISPの識別情報が登録される利用可能なISPフィールド1320から構成される。
【0089】
図2に示したネットワークにおいては、PC208を使用するユーザに対してインターネットサービスを提供するISP1とVPNサービスを提供するISP2、即ち、ユーザにとット利用可能なISP1とISP2が、それぞれPEルータA205とPEルータB206からプレフィックスをCPEルータ207に配布するため、図13においては、2種類のプレフィックスがそれぞれISP1とISP2に対応付けられて、予めユーザによりISP情報管理テーブル1300に登録されている。
【0090】
尚、ISP情報管理テーブル1300は、上述のようにユーザによって利用可能なISPが登録される形態だけでなく、例えば、著名なISP群と各ISPから配布される代表的なプレフィックスがユーザ端末の製造者やオペレーティングシステム等の各種ソフトウェア製造者によって予めユーザ端末に登録されていても良く、また、ユーザ端末をインターネットに接続しようとする際に、インターネットサービスを提供する任意のISPからネットワークを介してユーザ端末に配布されても良い。ユーザ端末では、このように登録されたISP情報管理テーブル1300を参照することにより、利用可能なISPが識別される。
【0091】
図14は、PC208が、CPEルータ207から新プレフィックスを受信してIPv6アドレス(グローバルアドレス)を生成する処理(アドレス生成処理)1400の一例を示すフローチャートである。
【0092】
アドレス生成処理1400において、PC208は、CPEルータ207からルータアドバタイズメントを受信して新プレフィックスが通知されるのを待つ(ステップ1410)。CPEルータ207から新プレフィックスを受信すると、通知された新プレフィックスと一致する新プレフィックスがプレフィックス管理テーブル1100の何れかのエントリに登録されているか調べる(ステップ1420)。一致する新プレフィックスがプレフィックス管理テーブル1100に登録されていれば、その新プレフィックスは既に受信済みであるためアドレス生成処理を終了してステップ1410に戻る。
【0093】
一致する新プレフィックスがプレフィックス管理テーブル1100に登録されていない場合、今度は、通知された新プレフィックスの上位48ビットと一致するプレフィックスがISP管理情報テーブル1300の何れかのエントリに登録されているか調べる(ステップ1430)。一致するプレフィックスがISP情報管理テーブル1300に登録されていない場合、通知された新プレフィックスは、ユーザが利用可能なISPから配布されたプレフィックスを含んでいない。
そのため、プレフィックス管理テーブル1100に新たなエントリを設定し、受信したルータアドバタイズメントの情報に基づいて、通知された新プレフィックス、有効期限及び取得日時の情報を、新たなエントリの対応する各フィールドに登録するが、アドレス生成状態フィールド1140にはアドレスの「生成不要」を示す情報を設定する(ステップ1450)。
【0094】
一致するプレフィックスがISP情報管理テーブル1300に登録されていれば、新プレフィックスは利用可能なISPから配布されたプレフィックスを含んでいる。よって、プレフィックス管理テーブル1100に新たなエントリを設定し、受信したルータアドバタイズメントの情報に基づいて、通知された新プレフィックス、有効期限及び取得日時の情報を、新たなエントリの対応する各フィールドに登録し、アドレス生成状態フィールド1140にアドレスの「生成」を示す情報を設定する(ステップ1440)。
【0095】
次に、PC208は、自身に割り当てられているイーサネット(登録商標)のMACアドレスからEUI−64識別子(IEEEで定める64ビットのグローバル識別子)を生成し、通知された新プレフィックスに対応するインタフェース識別子とする。ただし、インタフェース識別子の生成に最初に必ずMACアドレスが使用される必要は無く、最初からランダムに生成された数値をインタフェース識別子に利用しても良い。そして、新プレフィックスに生成したインタフェース識別子を合わせてIPv6アドレス(グローバルアドレス)を作成する(ステップ1460)。
【0096】
その後、作成したアドレスが、重複アドレス発見処理により重複したアドレスで無いことを確認する。重複アドレス発見処理とは、近隣要請メッセージを要請マルチキャストアドレス宛に送付し、一定時間近隣通知により重複通知がなければ、生成したアドレスの重複が無いとする処理である(ステップ1470、1472)。重複通知を受信し、アドレスが重複していることを検出した場合は、重複しないアドレスが生成されるまで、新たなインタフェース識別子の生成及び重複アドレス発見処理を繰り返す。新たなインタフェース識別子の生成方法としては、例えば3バイトのランダムな数値を生成し、その生成値を下位3バイトとし、0を設定した上位5バイトを組み合わせる方法がある。尚、ここでは、3バイトのランダムな数値を生成したが、生成する数値の大きさは、8バイト以下であれば、何バイトでも良い(ステップ1474)。
【0097】
重複アドレスが無いことを確認したら、I/Fアドレス管理テーブル1200に新しいエントリを追加し、そのエントリのアドレスフィールド1210に作成したIPv6アドレスを登録し、有効期限及び取得日時の情報もそれぞれ対応するフィールドに登録する。尚、有効期限及び取得日時の情報は、CPEルータ207から新プレフィックスと一緒に通知された情報である(ステップ1480)。
【0098】
そして、PC208はアドレス生成処理1400の最初のステップであるステップ1410に戻る。
【0099】
以上の処理によって、PC208は、CPEルータ207からのルータアドバタイズメントを受信して複数の新プレフィックスを取得し、新プレフィックスに含まれるプレフィックスの内容に応じて複数のIPv6アドレスを作成して管理することができる。
【0100】
次に、PC208が、作成した複数のIPv6アドレスを利用して何れかのISPのサービスを利用する場合の送信元アドレス選択処理について図15を用いて説明する。
【0101】
図15は、PC208による送信元アドレス選択処理1500の一例を示すフローチャートである。
【0102】
尚、この処理の前提として、PC208は、サービスを利用しようとするISP等が持つドメイン名を対象としてDNS問合せをCPEルータ207に行う。
CPEルータ207は上述したDNSリレー処理800を行ってDNSサーバから対象のドメイン名に対応するIPアドレスを取得し、DNS問合せの応答として取得したIPアドレスをPC208に通知する。そして、PC208は、CPEルータ207からDNS応答を受けて対象のドメイン名に対応するIPアドレスを取得しているものとする。或いは、制御用パケットの通信の場合等、これから通信しようとする宛先の情報(管理用アドレス,リンクローカルアドレス,リンク内マルチキャストアドレス等)が予めPC208に設定されているものとする。これ以外の方法によってPC208が宛先のアドレス情報を取得していても構わない。
【0103】
送信元アドレス選択処理1500において、PC208は、上述の何れかの方法で取得したアドレスであって、これから通信しようとする宛先のアドレスが、例えばリンクローカルアドレスやリンク内マルチキャストアドレス等の管理用アドレスであるか確認する(ステップ1510)。宛先アドレスがリンクローカルアドレスやリンク内マルチキャストアドレスであれば、パケットの送信に使用する送信元アドレスとして例えばCPEルータ207から既に設定されている管理用アドレスであるリンクローカルアドレスを送信元アドレスとして選択する(ステップ1520)。
【0104】
一方、宛先アドレスがリンクローカルアドレスやリンク内マルチキャストアドレスでなければ、例えば、DNS問合せ等により取得したIPアドレスである場合は、I/Fアドレス管理テーブル1200を参照して複数のIPv6アドレスがI/Fアドレス管理テーブル1200に登録されているかを確認する(ステップ1530)。もし、I/Fアドレス管理テーブル1200に1つのIPv6アドレスのみが登録されている場合は、そのIPv6アドレスを送信元アドレスとして選択する(ステップ1550)。
【0105】
I/Fアドレス管理テーブル1200に複数のIPv6アドレスが登録されている場合は、宛先アドレスとI/Fアドレス管理テーブル1200に登録されている各々のIPv6アドレスとを上位ビットから比較する。即ち、宛先アドレスを構成する各ビットの値と各IPv6アドレスを構成する各ビットの値とを上位から比較する。比較の結果、宛先アドレスの各ビットの値と一番長く一致するビット値を持つIPv6アドレスを送信元アドレスとして選択する(ステップ1540)。
【0106】
以上の処理によって、PC208は、宛先毎に最も相応しい送信元アドレスを用いて通信を行うことが可能となる。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のISPから1台のユーザ端末に対してそれぞれPEルータを介してプレフィックスを配布できる仕組みを提供できる。これによって、ユーザ端末では複数のプレフィックスをCPEルータを介して受け取ることができ、複数のIPv6アドレスを作成、管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はPD方式によりプレフィックスを配布するネットワークシステムの構成を示す。
【図2】図2は本発明の一実施例におけるネットワークシステムの構成を示す。
【図3】図3はプレフィックスプールテーブル300の一例を示す。
【図4】図4はプレフィックス情報通知処理400のフローチャートである。
【図5】図5はアクセス回線テーブル500の一例を示す。
【図6】図6はプレフィックス情報獲得処理600のフローチャートである。
【図7】図7はDNSリレー管理テーブル700の一例を示す。
【図8】図8はDNSリレー処理800のフローチャートである。
【図9】図9は送信元アドレス選択処理900のフローチャートである。
【図10】図10はPC208のソフトウェア構成を示す。
【図11】図11はプレフィックス管理テーブル1100の一例を示す。
【図12】図12はI/Fアドレス管理テーブル1200の一例を示す。
【図13】図13はISP情報管理テーブルの一例を示す。
【図14】図14はアドレス生成処理1400のフロ−チャートである。
【図15】図15は送信元アドレス選択処理1500の一例を示す。
【符号の説明】
101,201 インターネット
102、202,204 アプリサーバ
103,205,206 PEルータ
104,207 CPEルータ
105、208 PC
300 プレフィックスプールテーブル
500 アクセス回線管理テーブル
700 DNSリレー管理テーブル
1100 プレフィックス管理テーブル
1200 I/Fアドレス管理テーブル
1300 ISP情報管理テーブル
Claims (14)
- ネットワークに接続される1台以上の第1のインターネットワーク装置と、前記1台以上の第1のインターネットワーク装置とそれぞれアクセス回線を介して接続されると共にユーザ装置と接続される第2のインターネットワーク装置とを有するネットワークシステムであって、
前記1台以上の第1のインターネットワーク装置のそれぞれは、複数のIPv6アドレスプレフィックスを保持する手段と、前記第2のインターネットワーク装置からの要求に応じて、保持している前記複数のIPv6アドレスプレフィックスのうちの任意のIPv6アドレスプレフィックスを前記第2のインターネットワーク装置に通知する手段とを備え、
前記第2のインターネットワーク装置は、前記1台以上の第1のインターネットワーク装置のそれぞれに対してIPv6アドレスプレフィックスを要求する手段と、前記1台以上の第1のインターネットワーク装置から通知される1つ以上の前記任意のIPv6アドレスプレフィックスのそれぞれから、ユーザ装置においてIPv6アドレスを作成するのに必要な第2のプレフィックスを生成する手段と、生成した1つ以上の前記第2のプレフィックスを接続されたユーザ装置に通知する手段とを備えることを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項1記載のネットワークシステムにおいて、
前記それぞれの第1のインターネットワーク装置は、前記第2のインターネットワーク装置に通知したIPv6アドレスプレフィックスを含むIPv6アドレスを送信元アドレスとして含むパケットのみを中継するパケットフィルタ手段を更に備えることを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項1記載のネットワークシステムにおいて、
前記それぞれの第1のインターネットワーク装置は、前記任意のIPv6アドレスプレフィックスに加えて、前記それぞれの第1のインターネットワーク装置を介してサービスを提供する事業者が持つドメイン名とそのドメイン名に対するアドレス情報を管理するDNS装置のアドレス情報を含む追加情報を、前記第2のインターネットワーク装置に通知することを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項1記載のネットワークシステムにおいて、
前記第2のインターネットワーク装置は、前記アクセス回線毎に回線状態を管理する手段を備え、前記回線状態が利用可能であることを示しているアクセス回線に対して前記IPv6アドレスプレフィックスの要求を発信することを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項3記載のネットワークシステムにおいて、
前記第2のインターネットワーク装置は、前記それぞれの第1のインターネットワーク装置から通知される前記追加情報を記憶する手段と、ユーザ装置からDNS問合せを受信する手段と、受信したDNS問合せの対象のドメイン名が記憶している前記追加情報に含まれているか判定する手段と、前記問合せ対象のドメイン名が前記追加情報に含まれていると判定した場合、そのドメイン名に対するアドレス情報を管理するDNS装置のアドレス情報を前記追加情報から読出し、読出した前記アドレス情報を宛先アドレスとして前記受信したDNS問合せを送信する手段とを備えることを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項5記載のネットワークシステムにおいて、
前記第2のインターネットワーク装置は、前記問合せ対象のドメイン名が含まれている追加情報と一緒に通知されたIPv6アドレスプレフィックスを認識する手段と、前記第2のインターネットワーク装置がユーザ装置と接続される回線インタフェースに設定しているIPv6アドレスのうち、認識した前記IPv6アドレスプレフィックスと一致するIPv6アドレスプレフィックスを含むIPv6アドレスを抽出する手段とを備え、抽出した前記IPv6アドレスを送信元アドレスとして前記受信したDNS問合せを送信することを特徴とするネットワークシステム。 - 複数のネットワークと接続される複数のポートを備える1以上のルーティング部を有し、各ネットワークから各ポートを介して受信するパケットを、パケットに含まれる宛先アドレスに従って他のポートに中継するインターネットワーク装置において、
複数のIPv6アドレスプレフィックスを保持する手段と、何れかのポートを介して受信する他のインターネットワーク装置からの配布要求に応じて、保持している前記複数のIPv6アドレスプレフィックスのうちの任意のIPv6アドレスプレフィックスを選択し、選択した前記任意のIPv6アドレスプレフィックスを前記他のインターネットワーク装置に対して配布する手段とを備えることを特徴とするインターネットワーク装置。 - 請求項7記載のインターネットワーク装置において、
前記他のインターネットワーク装置に配布した前記任意のIPv6アドレスプレフィックスを含むIPv6アドレスを送信元アドレスとして含むパケットのみを中継するパケットフィルタ手段を備えることを特徴とするインターネットワーク装置。 - 請求項7記載のインターネットワーク装置において、
前記任意のIPv6アドレスプレフィックスに加えて、前記インターネットワーク装置を介してサービスを提供する事業者が持つドメイン名とそのドメイン名に対するアドレス情報を管理するDNS装置のアドレス情報を含む追加情報を、前記他のインターネットワーク装置に通知する手段を備えることを特徴とするインターネットワーク装置。 - 複数のネットワークと接続される複数のポートを備える1以上の中継部を有し、何れかのポートに接続されたネットワークを介して1台以上の他のインターネットワーク装置とユーザ装置に接続され、各ポートを介して受信するパケットを、パケットに含まれる宛先アドレスに従って他のポートに中継するインターネットワーク装置において、
前記1台以上の他のインターネットワーク装置のそれぞれに対してIPv6アドレスプレフィックスの配布を要求する手段と、前記1台以上の他のインターネットワーク装置から通知される1つ以上の任意のIPv6アドレスプレフィックスのそれぞれから、前記ユーザ装置においてIPv6アドレスを作成するのに必要な第2のプレフィックスを生成して記憶する手段と、生成したそれぞれの前記第2のプレフィックスを前記ユーザ装置に通知する手段とを備えることを特徴とするインターネットワーク装置。 - 請求項10記載のインターネットワーク装置において、
前記1台以上の他のインターネットワーク装置と接続される1以上のネットワーク毎に状態を管理する手段を備え、前記状態が利用可能であることを示しているネットワークを介して接続された前記1台以上の他のインターネットワーク装置に対して前記IPv6アドレスプレフィックスの配布を要求することを特徴とするインターネットワーク装置。 - 請求項10記載のインターネットワーク装置において、
前記1台以上の他のインターネットワーク装置から前記任意のIPv6アドレスプレフィックスと共に通知される情報であって、前記1台以上の他のインターネットワーク装置を介してサービスを提供する事業者が持つドメイン名とそのドメイン名に対するアドレス情報を管理するDNS装置のアドレス情報を含む情報を記憶する手段を備えることを特徴とするインターネットワーク装置。 - 請求項12記載のインターネットワーク装置において、
前記ユーザ装置からDNS問合せを受信する手段と、受信したDNS問合せの対象のドメイン名が前記記憶手段に記憶している前記情報に含まれているか判定する手段と、前記問合せ対象のドメイン名が前記情報に含まれていると判定した場合、そのドメイン名に対するアドレス情報を管理するDNS装置のアドレス情報を前記情報から抽出し、抽出した前記アドレス情報を宛先アドレスとして前記受信したDNS問合せを送信する手段とを備えることを特徴とするインターネットワーク装置。 - 請求項13記載のインターネットワーク装置において、
前記問合せ対象のドメイン名が含まれている情報と一緒に通知された前記任意のIPv6アドレスプレフィックスを認識する手段と、前記インターネットワーク装置自身がユーザ装置と接続されるポートに設定しているIPv6アドレスのうち、認識した前記任意のIPv6アドレスプレフィックスと一致するIPv6アドレスプレフィックスを含むIPv6アドレスを抽出する手段とを備え、抽出した前記IPv6アドレスを送信元アドレスとして前記受信したDNS問合せを送信することを特徴とするインターネットワーク装置。
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