JP2005063779A - 電子放出素子、電子源および画像形成装置の製造方法 - Google Patents

電子放出素子、電子源および画像形成装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子放出素子の作成プロセスを簡易化できるとともに、長期に渡り表示品位に優れた画像形成装置を安価に製造し得る画像形成装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 基板1上に高分子膜6”を形成する工程Aと、高分子膜6”の一部領域にエネルギービームを照射することで当該照射領域を選択的に低抵抗化する工程Bと、前記選択的に低抵抗化した領域の少なくとも一部が残るように前記選択的に低抵抗化した領域を含む高分子膜を所望形状にパターニングする工程Cと、前記選択的に低抵抗化した領域に間隙5’を形成する工程Dとを有する電子放出素子の製造方法、さらに、上記の製造方法により作製した複数の電子放出素子を配置した電子源と、前記電子源から放出される電子の照射により画像を形成する画像形成部材とから構成される画像形成装置を製造する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子放出素子の製造方法、および電子放出素子を多数配置してなる電子源の製造方法、並びに電子源を用いて構成した表示装置などの画像形成装置の製造方法に関する。
従来より、電子放出素子として表面伝導型電子放出素子が知られている。
表面伝導型電子放出素子の構成、製造方法などは、例えば特許文献1などに開示されている。
上記特許文献1などに開示されている一般的な表面伝導型電子放出素子の構成を図13に模式的に示す。図13(A)および図13(B)はそれぞれ、特許文献1などに開示されている上記電子放出素子の平面図および断面図である。
図13において、1は基体であり、2,3は対向する一対の電極、4は導電性膜、5は第2の間隙、6はカーボン膜、7は第1の間隙である。
図13に示した構造の電子放出素子の作成工程の一例を図14に模式的に示す。
先ず、基板1上に一対の電極2,3を形成する(図14(A))。
続いて、電極2、3間を接続する導電性膜4を形成する(図14(B))。
そして、電極2,3間に電流を流し、導電性膜4の一部に第2の間隙5を形成する“フォーミング工程”を行う(図14(C))。
さらに、炭素化合物雰囲気中にて、前記電極2,3間に電圧を印加して、第2の間隙5内の基板1上、およびその近傍の導電性膜4上にカーボン膜6を形成する“活性化工程”を行い、電子放出素子が形成される(図14(D))。
一方、特許文献2には、表面伝導型電子放出素子の別の製造方法が開示されている。
以上のような製造方法で作成された複数の電子放出素子からなる電子源と、蛍光体などからなる画像形成部材とを組み合わせることで、フラットディスプレイパネルなどの画像形成装置を構成できる。
特開平8−321254号公報 特開平9−237571号公報
しかしながら、上述した従来の素子においては、“フォーミング工程”に加えて、“活性化工程”などを行うことで、“フォーミング工程”によって形成した第2の間隙5の内部に、さらに狭い第1の間隙7をもつ炭素あるいは炭素化合物からなるカーボン膜6を配置させ、良好な電子放出特性を得る工夫が為されている。
このような、従来の電子放出素子を用いた画像形成装置の製造においては、以下の課題を有している。
“フォーミング工程”や“活性化工程”における度重なる通電工程や、各工程における好適な雰囲気を形成する工程など、付加的な工程が多く、各工程管理が煩雑化していた。
また、上記電子放出素子をディスプレイなどの画像形成装置に用いる場合には、装置としての消費電力の低減のためにも電子放出特性の一層の向上が望まれている。
さらには、上記電子放出素子を用いた画像形成装置をより安価にそしてより簡易に製造することが望まれている。
そこで、本発明は、上記課題を解決するものであって、特に電子放出素子の製造工程を簡略化でき、かつ、電子放出特性の改善をも行うことのできる電子放出素子の製造方法、電子源の製造方法、並びに画像形成装置の製造方法を提供するものである。
本発明は上述する課題を解決するために鋭意検討を行ってなされたものであり、下述する構成のものである。
本発明は、電子放出素子の製造方法であって、
(A)基板上に高分子膜を形成する工程と、
(B)前記高分子膜の一部領域にエネルギービームを照射することで当該照射領域を選択的に低抵抗化する工程と、
(C)前記選択的に低抵抗化した領域の少なくとも一部が残るように前記選択的に低抵抗化した領域を含む高分子膜を所望形状にパターニングする工程と、
(D)前記選択的に低抵抗化した領域に間隙を形成する工程と、
を有することを特徴とする電子放出素子の製造方法である。
上記本発明の電子放出素子の製造方法は、更なる好ましい特徴として、
「前記工程Dは、前記低抵抗化した領域に電流を流すことにより行われること」、
「前記高分子膜は、芳香族高分子であること」、
「前記エネルギービームは、光、電子ビーム、イオンビーム、レーザービームのいずれかであること」、
「前記工程Dは、前記工程Cの後に行われること」、
「前記工程Cは、前記工程Dの後に行われること」、
「前記工程Bと工程Dとを同時に行うこと」、
を含む。
また、本発明は、複数の電子放出素子を配置した電子源の製造方法であって、前記電子放出素子は上記本発明の電子放出素子の製造方法により作製されることを特徴とする電子源の製造方法である。
また、本発明は、電子源と、前記電子源から放出される電子の照射により画像を形成する画像形成部材とを有する画像形成装置の製造方法であって、前記電子源が上記本発明の電子源の製造方法により作製されることを特徴とする画像形成装置の製造方法である。
本発明によれば、導電性膜を形成する工程、該導電性膜に間隙を形成する工程、有機化合物を含む雰囲気を形成する工程(あるいは、導電性膜上に高分子膜を形成する工程)、導電性膜に通電することでカーボン膜を形成すると同時に、該カーボン膜に間隙を形成する工程、を必要としていた従来の製造方法に比べて、その工程を大幅に簡素化することができる。
また、高分子膜にエネルギービームを照射して高分子膜の一部領域を低抵抗化する工程において、基板表面を高分子膜で覆った状態で行う方法を採ったことで、エネルギービームによる基板の損傷・破壊を防止することができる。したがって、特性を損なわずにガラス基板等を用いて素子を作製することが可能となり、本発明の電子放出素子を複数配置した電子源、さらに画像形成装置を安価かつ簡易に作製することができる。
本発明の製造方法によれば、電子放出素子の作成プロセスを簡易化ができるとともに、長期に渡り表示品位に優れた画像形成装置を安価に製造することができる。
以下、本発明の実施形態例を説明するが、本発明はこれらの形態例に限定されるものではない。
図16は、本発明の製造方法により製造される電子放出素子102を用いた画像形成装置の一例を示す模式図である。尚、図16では画像形成装置(気密容器100)内を説明するために、後述する支持枠72およびフェースプレート71の一部を取り除いた図である。
図16において、1は電子放出素子102が多数配置されたリアプレートである。71は、画像形成部材75が配置されたフェースプレートである。72は、フェースプレート71とリアプレート1間を減圧状態に保持するための支持枠である。101はフェースプレート71とリアプレート1間の間隔を保持するために、配置されたスペーサである。
画像形成装置100がディスプレイの場合には、画像形成部材75は蛍光体膜74とメタルバックなどの導電性膜73から構成される。62および63はそれぞれ電子放出素子102に電圧を印加するために接続された配線である。Doy1〜DoynおよびDox1〜Doxmは、画像形成装置100の外部に配置される駆動回路などと、画像形成装置の減圧空間(フェースプレートとリアプレートと支持枠とで囲まれる空間)から外部に導出された配線62および63の端部とを接続するための取り出し配線である。
電子放出素子102をより詳細に示したのが図1である。尚、図1(a)は平面図、図1(b)は断面図である。
図1において、1は基体(リアプレート)、2と3は電極、6’は炭素を主成分とする導電性膜、5’は間隙である。また、炭素を主成分とする導電性膜6’は、電極2、3間の基体1上に配置されている。そして、炭素を主成分とする導電性膜6’は電極2、3の一部を覆うことにより、各々の電極2,3との確実な接続が可能となっている。
上記炭素を主成分とする導電性膜6’は、「一部に間隙を有し、一対の電極間を電気的に繋ぐ炭素を主成分とする導電性膜」ということもできる。また、「一対の炭素を主成分とする導電性膜」ということもできる。あるいは単に「カーボン膜」と呼ぶ場合もある。また、単に「導電性膜」ということもある。また、後述する本発明のプロセスとの関連から「高分子膜が低抵抗化された膜」、あるいは「高分子膜を低抵抗化することによって得た膜」と呼ぶ場合もある。しかし、詳しくは後述する、高子膜に「低抵抗化処理」を施すことによって得た膜と、「低抵抗化処理」によって得た膜に「電圧印加工程」を施すことによって得た膜との間に、炭素の結晶性の観点において特に有意差がない場合には、上記「カーボン膜」という表現と「高分子膜を低抵抗化処理することによって得た膜」という表現は、プロセス段階を区別する表現ではあっても、膜質として区別する表現ではない。
本発明の電子放出素子においては、間隙5’が一方の電極の近傍に偏って配置される。図1(a)に示した例においては、電極3の縁に概略沿って間隙5’が配置されている。そして、図1(b)などに示す様に、間隙5’内の少なくともその一部において、電極3の表面が露出(存在)している。
尚、本発明における上記「露出」とは、電極3の表面が完全に露出している場合を含むのは当然であるが、電極3の表面に、不純物や雰囲気中のガスの吸着物などが存在しているあるいは付着(吸着)している状態を排除するものではない。また、間隙5’は、後述する「電圧印加工程」時における、電極とカーボン膜と基板との間における、熱変形や熱歪などの相互作用によって形成されると推測されている。そのため、本発明においては、「電圧印加工程」を経た後の間隙5’内において、「電圧印加工程」前に電極3表面に接触していたカーボン膜などの残渣が、電極3の表面にわずかに付着した状態であっても、上記「露出」に相当する。また、少なくとも、断面TEM写真や、SEM写真において、間隙5内の電極3表面に明らかな被膜の存在が確認されなければ、この状態も本発明における「露出」に相当する。
上記のように構成される電子放出素子では、間隙5’に十分な電界が印加されたときに電子が間隙5’をトンネルして、電極2、3間に電流が流れる。このトンネル電子の一部が散乱により放出電子となる。図中、間隙5’は一方の電極3の端部に形成されているが、この間隙の位置制御は、例えば、高分子膜の一部領域にエネルギービームを照射して炭素を主成分とする膜6’を形成する工程、すなわち低抵抗化した領域を形成する工程において、電極間ギャップの中心に関して非対称なパワーを投入照射することにより制御することが可能である。あるいは、電極2と高分子膜(高分子膜を低抵抗化することによって得た膜)との接続形態と、電極3と高分子膜(高分子膜を低抵抗化することによって得た膜)との接続形態とを異なるようにすることによっても、間隙5’の位置制御を行うことができる。すなわち、高分子膜を、電極2から電極3にかけて比抵抗が大きくなるような抵抗分布を有するように低抵抗化することによって、続く「電圧印加工程」における発熱の中心が電極3側に偏らせることができる。こうして、間隙5’の位置制御が可能となるのである。
また、カーボン膜6’は必ずしも全体が導電性を有していなくても、少なくとも一部が導電性を有していればよい。カーボン膜6’が絶縁体であると、電極2,3間に電位差を与えても、間隙5’に電界がかからず、電子を放出させることができないためである。カーボン膜6’は、好ましくは、少なくとも電極2(および電極3)と間隙5’との間の領域が、導電性を有しており、この様な構成とすることで間隙5’に十分な電界を与えることができる。また、電子放出の安定性から少なくとも、カーボン膜6’の表面は導電性であることが好ましい。
図2は、本発明の電子放出素子の製造方法の一例を示したものである。以下に、図1及び図2を用いて、本発明の電子放出素子の製造方法の一例を説明する。
(1)「電極形成工程」
ガラスなどからなる基板(基体)1を洗剤、純水および有機溶剤等を用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等により電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィー技術を用いて基体1上に電極2、3を形成する(図2(a))。ここで、電極材料としては、後述のようにレーザー照射プロセスを行う場合など、必要に応じて、透明導体である酸化物導電体、すなわち、酸化スズ、酸化インジウム(ITO)等の膜を用いることができる。
(2)「高分子膜形成工程」
電極2、3を設けた基体1上に、電極2,3間を繋ぐ高分子膜6”を形成する(図2(b))。このとき高分子膜6”は、後述する理由で、少なくともエネルギービーム照射領域を含む領域に形成する。高分子膜6”としてはポリイミドが好ましい。
高分子膜6”の形成方法は、公知の種々の方法、すなわち、回転塗布法、印刷法、ディッピング法等を用いることができる。特に、印刷法によれば、所望の高分子膜6”の形状をパターニング手段を用いずに形成できるため、好ましい手法である。中でも、インクジェット方式の印刷法を用いれば、直接、数百μm以下のパターンの形成も可能であるため、フラットディスプレイパネルに適用されるような、高密度に電子放出素子を配置した電子源の製造に対しても有効である。
インクジェット方式によって高分子膜6”を形成する場合、高分子材料の溶液を液滴付与し、乾燥させればよいが、必要に応じて、所望の高分子の前駆体溶液を液滴付与し、加熱等により高分子化させることもできる。
本発明においては、上記高分子材料としては、芳香族系高分子が好ましく用いられるが、これらの多くは溶媒に溶けにくいため、その前駆体溶液を塗布する手法が有効である。一例を挙げれば、インクジェット方式により芳香族ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸溶液を塗布(液滴付与)して、加熱等によりポリイミド膜を形成することができる。
なお、高分子の前駆体を溶かす溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが使用でき、また、n−ブチルセロソルブ、トリエタノールアミンなどと併用することもできるが、本発明が適用できれば特に制限は無く、これらの溶媒に限定されるわけではない。
本発明において、特に芳香族ポリイミドは比較的低温で炭素間の結合の解離、再結合によって導電性が発現しやすい、すなわち炭素原子間の二重結合が生成しやすい高分子であるため、高分子膜6”として好ましい材料である。また、ポリフェニレンオキサジアゾール、ポリフェニレンビニレンも熱分解により導電性が発現するため本発明における高分子膜6”として好ましく用いることができる。
(3)「低抵抗化工程」
次に、上記工程(2)で形成した高分子膜6”をパターニングせずに、高分子膜6”の一部領域(最終的に残しておきたい領域)6’にエネルギービームを照射手段10から照射することで、該領域6’を低抵抗化せしめる「低抵抗化工程」を行う(図2(c))。
この工程は、後述の「電圧印加工程」の観点から、領域6’のシート抵抗が、103Ω/□以上107Ω/□以下の範囲に下がるまで行うことが好ましい。上記領域6’は、導電性膜6’として機能する。そのため、本工程により、導電性膜6’を含む高分子膜6”が形成される。エネルギービームが照射された高分子膜の一部領域6’は、カーボン化すると共に導電性が向上する。
尚、エネルギービームとしては、電子ビーム、光、レーザービーム、イオンビームなどを用いることができる。
上記エネルギービームの照射は、前記高分子膜6”を構成する高分子を分解温度以上の温度とすることで達成することができる。また、上記エネルギービーム照射は不活性ガス雰囲気中や真空中といった酸化抑制雰囲気下において行うことが特に好ましい。
前述した芳香族高分子、特に芳香族ポリイミドは、高い熱分解温度を有するが、その熱分解温度を超えた温度、典型的には、700℃から800℃以上で加熱することにより、高い導電性を発現せしめることができる。
上記のように、高分子膜6”をパターニングする前に、該高分子膜6”の一部領域6’にエネルギービームを照射することで、「低抵抗化工程」時の高分子膜6”および基体1の発熱を位置的・時間的に緩和することができる。密着力の強い高分子膜6”を、エネルギービームの照射領域近傍の基板表面に残しておくことにより、基板の変形・破壊を抑制することが可能となる。本発明の方法によれば、青板ガラス等の耐熱性が低い基板も簡便に利用することができる。これは、エネルギービームの照射領域近傍の基板表面に残しておいた高分子膜6”が、基板の表面溶融、基板の歪み、基板の湾曲、また急峻な温度勾配による基板の破壊、さらにはガラスに含まれる微量アルカリ成分の高分子膜への拡散などを抑制するためである。
「低抵抗化工程」を具体的に以下に説明する。
(電子ビーム照射を行う場合)
電子ビームを照射する場合は、電極2,3、高分子膜6”を形成した基体1を、電子銃が装着されている減圧雰囲気下(真空容器内)にセットする。容器内に設置された電子銃から高分子膜6”に対して電子ビームを照射する。この時の電子ビームの照射条件としては、加速電圧Vac=0.5kV以上10kV以下であることが好ましい。また、電流密度(Id)としては、Id=0.01mA/mm2以上1mA/mm2以下の範囲で行なうことが好ましい。また、この電子線を照射している間、電極2、3間の抵抗値をモニターし、所望の抵抗値が得られた時点で電子線照射を終了することが好ましい。
(レーザービーム照射を行う場合)
レーザービームを照射する場合は、電極2,3、高分子膜6”を形成した基体1を、ステージ上に配置し、高分子膜6”に対してレーザービームを照射する。このとき、レーザーを照射する環境は、高分子膜6”の酸化(燃焼)を抑制するため、不活性ガス中や真空中で行うのが好ましいが、レーザーの照射条件によっては、大気中で行うことも可能である。
この時のレーザービームの照射条件としては、例えば、パルスYAGレーザの第二高調波(波長632nm)を用いて照射することが好ましい。また、このレーザーを照射している間、電極2、3間の抵抗値をモニターし、所望の抵抗値が得られた時点でレーザービーム照射を終了することが好ましい。
(4)「パターニング工程」
次に、上記低抵抗化工程によって得た領域(導電性膜)6’を、基板上に残すためのパターニングを行う(図2(d))。
このパターニング工程では、通常のフォトリソグラフィーによりパターニングすることも可能である。また、エネルギービーム照射手段そのものをパターニング手段として採ることもできる。すなわち、エネルギービーム照射領域と非照射領域の物性差を利用してパターニングすることが可能である。例えばヒドラジン、TMAH等のアルカリ溶液に対する溶解度差、酸素プラズマ耐性差、UV/オゾン耐性差等を利用してパターン形成することが可能である。尚、このパターニング工程は、後述する「電圧印加工程」の後に行うこともできる。
上記パターニング工程により基板上に残す導電性膜6’の領域は、前記「低抵抗化工程」でエネルギービームを照射した領域内であって、且つ、エネルギービームを照射した面積以下であることが好ましい。本工程で基板上に残す導電性膜の大きさをエネルギービームの照射領域よりも小さくすることで、均一性の高い導電性膜6’を基板上に残すことができるので好ましい。
(5)「間隙形成工程」
次に、前記工程により得られた導電性膜6’に、間隙5’の形成を行う(図2(e))。
間隙5’の形成方法は如何なる手法を用いても良いが、電極2、3間に電圧を印加する(電流を流す)、「電圧印加工程」によって行なわれることが好ましい。尚、印加する電圧としてはパルス電圧であることが好ましい。この電圧印加工程により、導電性膜6’の一部に間隙5’が形成される。
なお、この電圧印加工程は、前述の「低抵抗化工程」と同時に、すなわち、電子ビームあるいはレーザービームの照射を行っている最中に、電極2、3間に電圧パルスを連続的に印加することによっても行うことができる。いずれの場合においても、電圧印加工程は、減圧雰囲気下、好ましくは1.3×10-3Pa以下の圧力の雰囲気中で行うのが望ましい。
電圧印加工程においては、導電性膜6’の抵抗値に応じた電流が流れる。従って、導電性膜6’の抵抗が極端に低い状態、すなわち、低抵抗化が過剰に進んだ状態であると、間隙5’の形成に多大な電力が必要となる。比較的小さいエネルギーで間隙5’の形成を行うためには、低抵抗化の進行度合を調整することで可能である。
図3は、上記「低抵抗化工程」の後に「電圧印加工程」を行い、その後に、「パターニング工程」を行った場合を示す模式図である。
図3(a)は、高分子膜6”の一部領域6’を低抵抗化した時の平面図を示している。図3(b)は「電圧印加工程」を行った状態を示している。尚、「電圧印加工程」の後に「パターニング工程」を行う場合には、「電圧印加工程」において、パターニング精度を考慮しておくことが好ましい。具体的には、図3(c)に示すように、最終的に得ようとする間隙5’の幅(電極のエッジに沿った長さ)よりも若干、間隙5’を大きめに形成しておくことが好ましい。図3(d)は、間隙5’が形成された導電性膜(カーボン膜)を含む高分子膜6”をフォトリソグラフィーによるパターニングを行った後の図を示している。
尚、図3(c)に示すような間隙5’の幅の制御は、「電圧印加工程」を施す時間で制御することができる。
以上説明した本発明の製造方法によって得られた電子放出素子を図4に模式的に示した測定装置によってその電圧−電流特性を計測したところ、その特性は、図15に示したようなものである。図4において、図1などで用いた符合と同じ符号を用いた部材は、同じ部材を指す。54はアノードであり、53は高圧電源、52は電子放出素子から放出された放出電流Ieを測定するための電流計、51は電子放出素子に駆動電圧Vfを印加するための電源、50は電極2,3間を流れる素子電流を測定するための電流計である。上記電子放出素子は、しきい値電圧Vthを持っており、この電圧より低い電圧を電極2,3間に印加しても、電子は実質的に放出されないが、この電圧より高い電圧を印加することによって、素子からの放出電流(Ie)、電極2,3間を流れる素子電流(If)が生じはじめる。
この特性のため、同一基板上にマトリックス状に上記電子放出素子を複数配した電子源を構成し、所望の素子を選択して駆動する単純マトリックス駆動が可能である。
次に、図16に示した、上記電子放出素子を用いた本発明の画像形成装置の製造方法の一例を図5乃至図12などを用いて以下に示す。
(A)まず、リアプレート1を用意する。リアプレート1としては、絶縁性材料からなるものを用い、特にガラスが好ましく用いられる。さらに、高分子膜を炭素を主成分とする導電性膜に改質する際の基板ダメージを抑制するために、高耐熱性ガラス基板、或いはシリカを表面コートしたガラス基板をより好ましく用いることができる。
(B)次に、リアプレート1上に、図1で説明した一対の電極2,3を複数組み形成する(図5)。電極材料は、導電性材料であれば良い。また、電極2,3の形成方法は、スパッタ法、CVD法、印刷法など種々の製造方法を用いることができる。なお、図5では、説明を簡略化するために、X方向に3組、Y方向に3組、合計9組の電極対を形成した例を用いているが、この電極対の数は、画像形成装置の解像度に応じて適宜設定される。
(C)次に、電極3の一部を覆うように、下配線62を形成する(図6)。下配線62の形成方法は、様々な手法を用いることができるが、好ましくは印刷法を用いる。印刷法のなかでもスクリーン印刷法が大面積の基板に安価に形成できるので好ましい。
(D)下配線62(図6)と、次工程で形成する上配線63との交差部に絶縁層64を形成する(図7)。絶縁層64の形成方法も様々な手法を用いることができるが、好ましくは印刷法を用いる。印刷法のなかでもスクリーン印刷法が大面積の基板に安価に形成できるので好ましい。
(E)下配線62と実質的に直交する上配線63を形成する(図8)。上配線63の形成方法も様々な手法を用いることができるが、下配線62と同様、好ましくは印刷法を用いる。印刷法のなかでもスクリーン印刷法が大面積の基板に安価に形成できるので好ましい。
(F)次に、各電極対2、3間を接続し、さらに最終的に得ようとする導電性膜(カーボン膜)の面積よりも大きな面積を有する高分子膜6”を形成する(図9)。
高分子膜6”を形成する領域は、具体的には、エネルギービームの基板表面でのスポットサイズ、エネルギー、照射時間等によって最適な領域が決められるが、エネルギービームを照射する領域よりも少なくとも10μm以上大きく形成することが望ましい。高分子膜6”は、前述のように様々な方法で作成することができるが、大面積に簡易に形成するには、インクジェット法を用いることが好ましい。尚、図9においては、複数の高分子膜6”が互いに分離した状態で基板1上に配置された形態を示したが、高分子膜6”は1つの連続した膜(基板を全面的に覆う膜)であっても良い。
(G)続いて、前述した様に、「低抵抗化工程」を行う。
「低抵抗化工程」については、前記したエネルギービームを所望の領域6’に照射することにより行われる。この「低抵抗化工程」は好ましくは減圧雰囲気中で行われる。この工程により、高分子膜6”の一部領域6’が、導電性膜6’に変化する(図10)。具体的には、導電性膜6’の抵抗値としては、103Ω/□以上107Ω/□以下の範囲となる。尚、エネルギービームの照射領域は、プロセスマージンを考慮して、最終的に得たいカーボン膜の大きさ以上に設定することが好ましい。
(H)次に、エネルギービーム非照射領域で、不要な高分子膜6”を取り除く「パターニング工程」を行う(図11)。
すなわち、所望の大きさの導電性膜(カーボン膜)6’を残してパターニングを行う。パターニング手段としては、前述したように、エネルギービーム照射そのものをパターニング手段として用いることもできるし、フォトリソグラフィーを用いた高分子膜のエッチングによりパターニングすることも可能である。この工程で残す導電性膜6’の面積は、前記工程(G)でエネルギービームを照射した領域6’の面積以下であることがプロセスマージンを考慮すると好ましい。
(I)次に、前記工程(G)により得られた導電性膜6’に、「間隙形成工程」を行う。
この間隙5’の形成は、各配線62および配線63に電圧を印加することによって行うことが好ましい。これにより、各電極対2、3間に電圧が印加される。尚、印加する電圧としてはパルス電圧であることが好ましい。この電圧印加工程により、導電性膜6’の一部に間隙5’が形成される(図12)。
なお、この電圧印加工程は、前述の低抵抗化処理と同時に、すなわち、電子ビームあるいはレーザービームの照射を行っている最中に、電極2、3間に電圧パルスを連続的に印加することによっても行うことができる。いずれの場合においても、電圧印加工程は、減圧雰囲気下で行うのが望ましい。
(J)次に、予め用意しておいた、アルミニウム膜からなるメタルバック73と蛍光体膜74とを有するフェースプレート71と、上記工程(A)〜(I)を経たリアプレート1とを、メタルバックと電子放出素子が対向するように、位置合わせする(図17(a))。
支持枠72とフェースプレート71との当接面(当接領域)には接合部材が配置される。同様に、リアプレート1と支持枠72との当接面(当接領域)にも接合部材が配置される。上記接合部材には、真空を保持する機能と接着機能とを有するものが用いられ、具体的にはフリットガラスやインジウム、インジウム合金などが用いられる。
図17においては、支持枠72が、予め上記工程(A)〜(I)を経たリアプレート1上に接合部材によって固定(接着)された例を図示しているが、必ずしも本工程(J)時に接合されている必要はない。また、同様に、図17においてはスペーサ101がリアプレート1上に固定された例を示しているが、スペーサ101も、本工程(J)時にリアプレート1に必ずしも固定されている必要はない。
また、図17では、便宜上、リアプレート1を下方に配置し、フェースプレート71をリアプレート1の上方に配置した例を示したが、どちらが上であっても構わない。
さらには、図17では、支持枠72およびスペーサ101は、予め、リアプレート1上に固定(接着)しておいた例を示したが、次の「封着工程」時に固定(接着)されるよう、リアプレート上またはフェースプレート上に載置するだけでもよい。
(K)次に、封着工程を行う(図17(b))。
上記工程(I)で対向して配置されたフェースプレート71とリアプレート1とを、その対向方向に加圧しながら、少なくとも前記接合部材を加熱する。上記加熱は、熱的な歪を低減するために、フェースプレートおよびリアプレートの全面を加熱することが好ましい。
尚、本発明においては、上記「封着工程」は、減圧(真空)雰囲気中あるいは非酸化雰囲気中にて行うことが好ましい。具体的な減圧(真空)雰囲気としては、10-5Pa以下、好ましくは10-6Pa以下の圧力が好ましい。
この封着工程により、フェースプレート71と支持枠72とリアプレート1との当接部が気密に接合され、同時に、内部が高真空に維持された、図16に示した気密容器(画像形成装置)100が得られる。
ここでは、減圧(真空)雰囲気中あるいは非酸化雰囲気中にて「封着工程」を行う例を示した。しかしながら、大気中で上記「封着工程」を行っても良い。この場合は、別途、フェースプレートとリアプレート間の空間を排気するための排気管を、気密容器100に設けておき、上記「封着工程」後に、気密容器内部を10-5Pa以下に排気する。その後、排気管を封止することで内部が高真空に維持された気密容器(画像形成装置)100が得ることができる。
上記「封着工程」を真空中にて行う場合には、画像形成装置(気密容器)100内部を高真空に維持するために、上記工程(J)と工程(K)との間に、前記メタルバック73上(メタルバックのリアプレート1と対向する面上)にゲッター材を被覆する工程を設けることが好ましい。この時、用いるゲッター材としては、被覆を簡易にする理由から蒸発型のゲッターであることが好ましい。したがって、バリウムをゲッター膜としてメタルバック73上に被覆することが好ましい。また、このゲッターの被覆工程は、上記工程(K)と同様に、減圧(真空)雰囲気中で行われる。
また、ここで説明した画像形成装置の例では、フェースプレート71とリアプレート1との間には、スペーサ101を配置した。しかしながら、画像形成装置の大きさが小さい場合には、スペーサ101は必ずしも必要としない。また、リアプレート1とフェースプレート71との間隔が数百μm程度であれば支持枠72を用いずに、接合部材によって直接リアプレート1とフェースプレート71とを接合することも可能である。そのような場合には、接合部材が支持枠72の代替部材を兼ねる。
また、本発明においては、電子放出素子102の間隙5’を形成する工程(工程(I))の後に、位置合わせ工程(工程(J))および封着工程(工程(K))を行った。しかしながら、工程(I)を、封着工程(工程K)の後に行うこともできる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
本実施例では図16に模式的に示した画像形成装置100を作成した。電子放出素子102としては、図1および図2を用いてその製造方法を既に記した電子放出素子を用いた。図5乃至図12、図16、図17を用いて、本実施例の画像形成装置の作製方法を述べる。
図12は、リアプレートと、その上に形成された複数の電子放出素子と、および複数の電子放出素子に信号を印加するための配線とから構成される電子源の一部を拡大して模式的に示している。1はリアプレート、2、3は電極、5’は間隙、6’は炭素を主成分とする導電性膜、62はX方向配線、63はY方向配線、64は層間絶縁層である。
図16において、図12と同じ符号のものは、同じ部材を示している。71はガラス基板上に、蛍光体膜74とAlからなるメタルバック73とが積層されたフェースプレートである。72は支持枠であり、リアプレート1、フェースプレート71、支持枠72で真空密閉容器が形成される。
以下、図5乃至図12、図16、図17を用いて、本実施例を説明する。
(工程1)
ガラス基板1上に、スパッタリング法により、厚さ100nmのPt膜を堆積し、フォトリソグラフィ技術を用いてPt膜からなる電極2,3を形成した(図5)。なお、電極2、3の電極間距離は10μmとした。
(工程2)
次に、スクリーン印刷法によりAgペーストを印刷し、加熱焼成することにより、X方向配線62を形成した(図6)。
(工程3)
続いて、X方向配線62とY方向配線63の交差部になる位置に、スクリーン印刷法により絶縁性ペーストを印刷し、加熱焼成して絶縁層64を形成した(図7)。
(工程4)
さらに、スクリーン印刷法によりAgペーストを印刷し、加熱焼成することにより、Y方向配線63を形成し、基体1上にマトリックス配線を形成した(図8)。
(工程5)
以上のようにしてマトリックス配線を形成した基体1の電極2、3間に跨る位置に、インクジェット法により、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸の3%N−メチルピロリドン/トリエタノールアミン溶液を塗布した。これを、真空下にて、350℃でベークし、膜厚300nmで約150μm□ほぼ矩形のポリイミド膜からなる高分子膜6”を得た(図9)。
(工程6)
次に、Ptからなる電極2、3、マトリックス配線62、63、ポリイミド膜からなる高分子膜6”を形成したリアプレート1をステージ上(大気中)にセットし、各々の高分子膜6”に対して、QスイッチパルスNd:YAGレーザ(パルス幅100ns、繰り返し周波数10kHz、パルスあたりのエネルギー0.5mJ、ビーム径10μm)の第二高調波(SHG)を照射した。このとき、ステージを移動させ、各々の電極2から3の方向に高分子膜6”に10μmの幅で照射し、100μm□の熱分解の進んだ導電性の領域6’を形成した(図10)。このとき電子放出部となる間隙の位置を制御するために、電極2から3にかけて非対称なエネルギー投入を行った。
(工程7)
こうして「低抵抗工程」が終了した基板を1.2%テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液に浸漬して、レーザー非照射領域の不要な高分子膜6”を除去し、素子長100μmの炭素を主成分とする導電性膜6’をパターニングした(図11)。
(工程8)
以上のようにして作製したリアプレート1上に、支持枠72とスペーサ101とをフリットガラスにより接着した。そしてスペーサと支持枠が接着されたリアプレート1と、フェースプレート71とを対向させて(蛍光体膜74とメタルバック73が形成された面と、配線62,63が形成された面とを対向させて)、配置した(図17(a))。尚、フェースプレート71上の支持枠72との当接部には、予めフリットガラスを塗付しておいた。
(工程9)
次に、対向させたフェースプレート71とリアプレート1とを10-6Paの真空雰囲気中で、400℃に加熱および加圧して封着を行った(図17(b))。この工程により内部が高真空に維持された気密容器が得られた。なお、蛍光体膜74には3原色(RGB)の各色蛍光体がストライプ形状に配置されたものを用いた。
最後に、X方向配線、Y方向配線を通じて、各々の電極2,3間に25V、パルス幅1msec、パルス間隔10msecの両極性の矩形パルスを印加することにより炭素を主成分とする導電性膜6’に間隙5’を形成し(図12参照)、本実施例の画像形成装置100を作製した。
以上のようにして完成した画像形成装置において、X方向配線、Y方向配線を通じて、所望の電子放出素子を選択して22Vの電圧を印加し、高圧端子Hvを通じてメタルバック73に8kVの電圧を印加したところ、長時間にわたって明るい良好な画像を形成することができた。
[実施例2]
作製方法に関して実施例1の画像形成装置の製造方法と異なるのは、(工程6)において高分子膜6”の低抵抗処理手段として電子ビームを用いた点と、導電性膜6’のパターニング手段として、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングを行った点だけである。
以下、実施例1と異なる(工程6)および(工程7)についてのみ、説明する。
(工程6)
次に、Ptからなる電極2、3、マトリックス配線62、63、ポリイミド膜からなる高分子膜6”を形成したリアプレート1を電子銃の装着された真空容器中にセットし、十分に排気を行った後、加速電圧Vac=10kV、電流密度ρ=0.1mA/mm2(ビームサイズφ100μm)なる電子ビームを照射した。このときステージを移動させるとともに、偏向ヨークにて電子ビームを偏向し、各素子毎φ100μmの熱分解の進んだ導電性の領域6’を形成した。
このとき電子放出部となる間隙5’の位置を制御するために、電子ビームの照射中心は電極3側に偏らせて照射した。
(工程7)
こうして「低抵抗工程」が終了した基板は、導電性膜6’を含む120μm□の領域をフォトレジストにて被覆し、引き続きドライエッチングエッチング装置に投入して、120μm□の導電性膜6’を得た(不図示)。
以上のようにして完成した画像形成装置において、X方向配線、Y方向配線を通じて、所望の電子放出素子を選択して22Vの電圧を印加し、高圧端子Hvを通じてメタルバック73に8kVの電圧を印加したところ、長時間にわたって明るい良好な画像を形成することができた。
本発明の電子放出素子を示す模式的平面図及び断面図である。 本発明の電子放出素子の作製方法の一例を示す模式的断面図である。 本発明の電子放出素子の作製方法のさらに別の例を示す模式的断面図である。 測定評価機能を備えた真空装置の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 本発明の単純マトリクス配置の電子源の製造工程の一例を示す模式図である。 従来の電子放出素子の模式図である。 従来の電子放出素子の製造工程の模式図である。 本発明による電子放出素子の電子放出特性を示す模式図である。 本発明の画像形成装置の斜視模式図である。 本発明の画像形成装置の製造工程の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 基体
2、3 電極
4 導電性膜
5 第2の間隙
5’ 間隙
6 カーボン膜
6’ 炭素を主成分とする導電性膜
6” 高分子膜
7 第1の間隙
50 電極2,3間を流れる素子電流を測定するための電流計
51 電子放出素子に駆動電圧Vfを印加するための電源
52 電子放出素子から放出された放出電流Ieを測定するための電流計
53 高圧電源
54 アノード
62 下配線
63 上配線
64 絶縁層
71 フェースプレート
72 支持枠
73 メタルバック
74 蛍光体膜
100 画像形成装置
101 スペーサ
102 電子放出素子

Claims (9)

  1. 電子放出素子の製造方法であって、
    (A)基板上に高分子膜を形成する工程と、
    (B)前記高分子膜の一部領域にエネルギービームを照射することで当該照射領域を選択的に低抵抗化する工程と、
    (C)前記選択的に低抵抗化した領域の少なくとも一部が残るように前記選択的に低抵抗化した領域を含む高分子膜を所望形状にパターニングする工程と、
    (D)前記選択的に低抵抗化した領域に間隙を形成する工程と、
    を有することを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  2. 前記工程Dは、前記低抵抗化した領域に電流を流すことにより行われることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
  3. 前記高分子膜は、芳香族高分子であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子放出素子の製造方法。
  4. 前記エネルギービームは、光、電子ビーム、イオンビーム、レーザービームのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  5. 前記工程Dは、前記工程Cの後に行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  6. 前記工程Cは、前記工程Dの後に行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  7. 前記工程Bと工程Dとを同時に行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  8. 複数の電子放出素子を配置した電子源の製造方法であって、前記電子放出素子は請求項1乃至7のいずれかに記載の方法により作製されることを特徴とする電子源の製造方法。
  9. 電子源と、前記電子源から放出される電子の照射により画像を形成する画像形成部材とを有する画像形成装置の製造方法であって、前記電子源が請求項8に記載の方法により作製されることを特徴とする画像形成装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104576267A (zh) * 2015-01-23 2015-04-29 西安交通大学 一种表面传导电子发射源结构及其制作方法

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