JP2005060325A - 抗ヘリコバクター剤、ヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤 - Google Patents

抗ヘリコバクター剤、ヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤 Download PDF

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Abstract

【課題】新規な抗ヘリコバクター剤、ヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤を提供する。
【解決手段】
2−アミノフェノキサジン−3−オン又はその薬理学的に許容される塩若しくはエステルを有効成分として含有する、抗ヘリコバクター剤ならびにヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗ヘリコバクター剤、およびヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤に関する。
1983年にマーシャル(Marshall B.J.)およびウォーレン(Warren J. R.)により、病理組織学的に胃炎および消化性潰瘍、特に十二指腸潰瘍と診断された患者の胃底部粘膜に、微生物が存在することが確認され、この微生物は、カンピロバクター・ピロリディス(Campylobacter pyloridis)と名付けられた。その後、グッドウィン(Goodwin)らにより、同カンピロバクター属の他の菌とは別属に属することが証明され、まったく新しい微生物としてヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)と改名された。ヘリコバクター・ピロリは、2-5μm程度の大きさを有するらせん状のグラム陰性細菌である。ヘリコバクター・ピロリは鞭毛、ウレアーゼ、カタラーゼ、アドヘジン(接着因子)、空胞化毒素(VacA)、熱ショック蛋白(HSP)、毒素関連蛋白(CagA)等の病原因子を産生する。現在、ヘリコバクター・ピロリ感染による胃粘膜障害は多因子性のメカニズムにより引き起こされるものと考えられている。そして、ヘリコバクター・ピロリの経口投与によりヒト胃粘膜に胃炎が生じ、ヘリコバクター・ピロリの除菌により胃炎が治癒することが証明されている。さらに、ヘリコバクター・ピロリと胃癌との関係については、1994年にWHOの下部組織であるIARC(International Agency for Research on Cancer)により行われた疫学調査に基づき、ヘリコバクター・ピロリは、明らかに発癌と関わりのある確実発癌因子グループ1(definite carcinogen group 1)に指定されている。このように、ヘリコバクター・ピロリ感染と胃炎・胃癌との関連性は密接である。しかも、ヘリコバクター・ピロリは除菌しない限り一生の間、胃に棲みついている細菌であると言われている。従って、ヘリコバクター・ピロリの除菌により胃炎・胃癌の発症を予防又は治療できる可能性が大いに期待される。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍等の潰瘍性疾患の治療のための化学療法剤として、ソファルコン、プラウノトール等の抗潰瘍剤;オメプラゾール、ランソプラゾール等のプロトンポンプ阻害剤(PPI);ファモチジン、シメチジン等の胃酸分泌抑制剤(H2ブロッカー)等が知られている。しかしながら、これらの薬物は、ヘリコバクター・ピロリに対する増殖抑制等の効果を奏し得るものではなく、かかる増殖抑制のために抗菌剤等が必要になる。
ヘリコバクター・ピロリは、ペニシリン、アンピシリン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クラリスロマイシン等の抗生物質に感受性であるが、単独での抗生物質の投与では、十分な抗菌作用がみられない。これは、ヘリコバクター・ピロリは、その生存環境が胃粘膜上皮内にあり且つその分裂時間が通常の細菌の何倍も長いことを特徴としているため、抗生物質の抗菌活性が胃酸により減退すること、菌体が薬剤耐性を獲得することなどが理由として考えられる。
従って、現在ではプロトンポンプ阻害剤に抗生物質の2剤を組み合わせた、いわゆる3剤併用療法(triple therapy)が除菌治療の主流になっている(下記、非特許文献1参照)。しかし、3剤併用療法においても、比較的多量の薬剤の長期投与が必要となる。その結果、薬剤の副作用や耐性菌の形成等が懸念される。特に、抗生物質の長期投与による菌交代症は無視できない問題である。従って、ヘリコバクター・ピロリに有効な抗菌・除菌剤としては、酸に安定で、胃粘膜間への浸透性があり、しかも耐性菌に対しても有効であるような高い抗菌・除菌作用を有することが必要である。
ところで、フェノキサジン誘導体である、2−アミノフェノキサジン−3−オン誘導体及び3−アミノフェノキサジン−2−オン誘導体は、ガン細胞に対して強い抗腫瘍活性を示すことが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。また、2−アミノフェノキサジン−3−オンは、グラム陽性菌であるチモテ菌(Mycobacterium phlei)、ヒト型結核菌BCG(Mycobacterium tuberculosis BCG)、ヒト型結核菌H-2(Mycobacterium tuberculosis H-2)、真菌であるペニシリウム・クリソゲヌム(Penicillium chrysogenum)、モニリア・フォルモサ(Monilia formosa)、酵母であるシゾサッカロミセス・アクトスポラス(Schizosaccharomyces actosporas)に対して効果のあることが知られている(下記、非特許文献2参照)。しかし、2−アミノフェノキサジン−3−オンは、大腸菌(Escherichia coli)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus 209P)、ミクロコッカス・フラブス(Micrococcus flavus)、枯草菌(Bacillus subtilis)、バチルス・アルジ(Bacillus argi)、シュードモナス・ピオシアネウス(Pseudomonas pyocyaneus)、真菌であるアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、真菌であるカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、トルータ・ウティリス(Toruta utilis)、酵母であるサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、酵母であるサッカロミセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)、酵母であるサッカロミセス・フラジリス(Saccharomyces fragilis)、クレオケラ・アピクイアータ(Kleockera apicuiata)、トルラスポーラ・デルヴィッキー(Torulaspora dellviickii)、エンドミセス・マグヌシー(Endomyces magnusii)、酵母であるシゾサッカロミセス・ポンペ(Schizosaccharomyces pompe)、ピキア・メンフラネファシエンス(Pichia menfranaefaciens)、ハンセムラ・アノマラ(Hansemula anomala)、酵母であるシゾサッカロミセス・モノルシュロクス(Schizosaccharomyces monolshurocus)、フォトトルラ・グルティリス(Phototorula glutinis)、トルラスポーラ・フェルメンターリ(Torulaspora fermentali)、酵母であるシゾサッカロミセス・サルズス(Schizosaccharomyces salsus)に対して抗菌作用を有しない(下記、非特許文献2参照)。このようにフェノキサジン誘導体は、一部のグラム陽性菌、真菌、酵母に対して抗菌作用を有することが知られているが、それら以外の菌に対する抗菌性については知られていない。
特開平02−193984号公報(第4頁左下欄、第2−7行) 特許第3290172号明細書(第5頁左欄、第32−40行) 日本化学療法学会 抗菌薬感受性測定委員会:ヘリコバクター・ピロリ委員会、Helicobacter pylori除菌療法におけるclarithromycin(CAM)およびamoxicillin(AMPC)のブレイクポイント制定に関する報告書、第1−7頁、2000年6月。 Kentaro Anzai ら、The New Antibiotics, Questiomycins A and B, The Journal of Antibiotics, Ser. A. Vo. XIII, No. 2、 第125−132頁、1960年5月。
ヘリコバクター属細菌に対して有効である、新規な抗菌・除菌剤を提供する。
本発明は、2−アミノフェノキサジン−3−オン又はその薬理学的に許容される塩若しくはエステルを有効成分として含有する、抗ヘリコバクター剤ならびにヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤(以下、まとめて「本発明の剤」という)を提供する。
2−アミノフェノキサジン−3−オン並びにそれらの薬理学的に許容される塩及びエステルは、種々のヘリコバクター属細菌に対して抗菌効果を有する。従って、2−アミノフェノキサジン−3−オン並びにそれらの薬理学的に許容される塩及びエステルは、抗ヘリコバクター剤、ヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤として有効である。
2−アミノフェノキサジン−3−オンは、下記式で表される。
Figure 2005060325
本発明の剤は、2−アミノフェノキサジン−3−オン又はその薬理学的に許容される塩若しくはエステルを有効成分として含有する。2−アミノフェノキサジン−3−オンは、ヘリコバクター属細菌に対する抗菌効果を有する(下記、実施例1、2を参照)。なお、2−アミノフェノキサジン−3−オンの4a,7位に置換基(メチル基)がある2−アミノフェノキサジン−3−オン誘導体は、ヘリコバクター属細菌に対して抗菌効果を示さない(下記、試験例1を参照)。また、3−アミノフェノキサジンー2−オン誘導体も、ヘリコバクター属細菌に対して抗菌効果を示さない(下記、試験例1を参照)。
本発明でいう「抗ヘリコバクター剤」とは、ヘリコバクター属細菌を抗菌又は除菌する薬剤をいう。さらに、本発明でいう「ヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤」とは、ヘリコバクター属細菌を抗菌又は除菌することによって、消化器疾患を予防する目的で使用する際には予防剤として、いったん治癒した該消化器疾患の再発を予防する目的で使用する際には再発予防剤として、ヘリコバクター属細菌を抗菌又は除去することによって該消化器疾患を治療する目的で使用する際には治療剤として使用することをいう。なお、「再発予防剤又は治療剤」は、再発予防及び治療を同時に目的として使用することもできる。
本発明の剤は、グラム陰性菌であるヘリコバクター属細菌に対して、抗菌効果を有する。ヘリコバクター属には、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、ヘリコバクター・ヘイルマニ(Helicobacter heilmannii)、ヘリコバクター・フェネリエ(Helicobacter fennelliae)、ヘリコバクター・プロラム(Helicobacter pullorum):、ヘリコバクター・ビリス(Helicobacter bilis)、ヘリコバクター・ヘパティカス(Helicobacter hepaticus)、ヘリコバクター・シネジ(Helicobacter cinaedi)、ヘリコバクター・ムステラ(Helicobacter mustelae)、ヘリコバクター・フェリス(Helicobacter felis)などの菌種を含む。ヘリコバクター・ピロリには、例えばHelicobacter pylori TK1029、Helicobacter pylori ATCC43504、Helicobacter pylori TK1104、Helicobacter pylori TK1047、Helicobacter pylori TK1402、Helicobacter pylori ATCC43579、Helicobacter pylori NCTC11638などが含まれる。ヘリコバクター・ヘイルマニには、Helicobacter heilmannii clone G1A1などが含まれる。ヘリコバクター・フェネリエには、Helicobacter fennelliae ATCC 35684などが含まれる。ヘリコバクター・プロラムには、Helicobacter pullorum ATCC51801などが含まれる。ヘリコバクター・ビリスには、Helicobacter bilis ATCC51630などが含まれる。ヘリコバクター・ヘパティカスには、Helicobacter hepaticus FRED1などが含まれる。ヘリコバクター・シネジには、Helicobacter cinaedi ATCC 35683などが含まれる。ヘリコバクター・ムステラには、Helicobacter mustelae NCTC12032などが含まれる。ヘリコバクター・フェリスには、Helicobacter felis ATCC49179などが含まれる。
本発明の剤は、ヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患に対する予防、再発予防又は治療のために用いることができる。ヘリコバクター・ピロリが関与する消化器疾患としては、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、胃癌、MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫、又はRLH(reactive lymphoreticular hyperplasia)などの少なくとも一種の病態を挙げることができる。ヘリコバクター・フェネリエが関与する消化器疾患としては、下痢症を挙げることができる。ヘリコバクター・プロラムが関与する消化器疾患としては、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)を挙げることができる。ヘリコバクター・ビリスが関与する消化器疾患としては、胆嚢炎、胆嚢癌、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)を挙げることができる。これらの疾病は、単独であっても、併発したものであっても、上記以外の他の疾病を併発したものであってもよい。ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘイルマニは、ヒトの胃内に存在する。また、ヘリコバクター・フェネリエは、ヒトの腸内に存在する。一方、ヘリコバクター・ムステラはフェレットの胃内、ヘリコバクター・ヘパティカスはマウスの肝臓、ヘリコバクター・プロラムはニワトリの腸内、ヘリコバクター・シネジは、ヒト又はハムスターの腸に存在する。これら動物に存在するヘリコバクター属細菌は該動物を介してヒトへ感染し、そして感染者は該感染による症状を発現する可能性が考えられる。
本発明の剤によるヘリコバクター抗菌の作用機構は明らかではないが、ヘリコバクター属細菌の増殖を阻止することによると考えられる。
2−アミノフェノキサジン−3−オンの合成法としては、2−アミノ−5−メチルフェノールをヒトのヘモグロビンの存在下で、37℃で3日にわたり反応させる方法(Akio Tomoda et al., Phenoxazinone synthesis by human hemoglobin, Biochimica et Biophysica Acta, 1117, 306-314 (1992))、2−アミノ−5−メチルフェノールをウシのヘモグロビンの存在下で、37℃で5日にわたり反応させる方法(Akio Tomoda et al., An Improved Method for the Rapid Preparation of 2-Amino-4,4a-dihydro-4a,7-dimethyl-3H-phenoxazine-3-one, a Novel Antitumor Agent, Bioorganic & chemistry Letters, 11, 1057-1058 (2001))、フェリシアン化カリウムを触媒とする化学合成法(特許第3290172号公報)に従い製造されるが、これらに限定されない。
本発明の剤で使用しうる塩は、例えば無機塩として、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;銅塩、亜鉛塩などの金属塩類;有機塩として、ジエタノールアミン塩、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール塩、トリエタノールアミン塩などのアルカノールアミン塩;モルホリン塩、ピペラジン塩、ピペリジン塩などのヘテロ環アミン塩;アンモニウム塩、アルギニン塩、リジン塩、ヒスチジン塩などの塩基性アミノ酸塩を挙げることができる。ここで、塩基性アミノ酸は、D−体、L−体或いはこれらの混合物であってもよい。
本発明の剤で使用しうるエステルとしては例えば、蟻酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステルを挙げることができる。
本発明の剤は、医薬的に許容される担体又は添加物を共に含むものであってもよい。このような担体及び添加物の例として、水、医薬的に許容される有機溶剤、コラーゲン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、水溶性デキストラン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ペクチン、キサンタンガム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、医薬添加物として許容される界面活性剤などの他、リポゾームなどの人工細胞構造物などが挙げられる。使用される添加物は、本発明の剤形に応じて上記の中から適宜又は組み合わせて選択される。
本発明の剤は、一般的な医薬製剤の形態として用いられうる。該製剤には、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤などの希釈剤、或いは賦形剤を配合することができる。本発明の剤は、各種の形態が治療目的に応じて選択でき、その代表的なものとして、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、液剤、懸濁剤などの注射剤が挙げられる。
錠剤の形態に成形する担体としては、医薬的に許容される各種の担体又は添加物を含むことができる。このような担体及び添加物の例として、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、塩化ナトリウム、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸などの賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤;乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖などの崩壊剤;白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油などの崩壊抑制剤;第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進剤、グリセリン、デンプンなどの保湿剤;デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸などの吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコールなどの滑沢剤を使用できる。さらに錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠或いは二重錠、多層錠とすることができる。
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用できる。その例としては、ブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルクなどの賦形剤;アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの結合剤;ラミナラン、カンテンなどの崩壊剤を使用できる。
カプセル剤は、常法に従い、通常有効成分化合物を上記で例示した各種の担体と混合して硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセルなどに充填して調製される。
坐剤の形態に成形するに際しては、担体として従来公知のものを広く使用できる。その例としては、ポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライドなどを挙げることができる。
注射剤として調製される場合、液剤、乳剤及び懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ましい。これらの形態に成形するに際しては、希釈剤としてこの分野において慣用されているものをすべて使用できる。例えば、水、エタノール、マクロゴール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類などを使用できる。なお、この場合等張性の溶液を調製するに充分な量の食塩、ブドウ糖またはグリセリンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤などを添加してもよい。
また、2−アミノフェノキサジン−3−オンと既知の抗生物質又はビスマス製剤を併用することにより、さらにヘリコバクター・ピロリに対する抗菌効果を高めることができる。さらには、ソファルコン、プロウノトールなどの抗潰瘍剤、オメプラゾール、ランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害剤などと併用してもよい
併用する抗生物質はいかなるものでも良く、ヘリコバクター・ピロリに対して感受性を有するものであれば、更に好適である。例えば、アンピシリン、アモキシシリン、クラリスロマイシンなどの抗生物質;メトロニダゾール、チニダゾールなどのニトロニダゾール系抗虫剤などを使用することができる。
抗生物質の添加量も限定されず、例えばアンピシリン、メトロニダゾール及びクラリスロマイシンではそれぞれ、0.25μg/ml、0.25μg/ml及び4μg/mlの添加濃度にて多大な抗菌効果を示す。
本発明の剤は、経口的投与することができる。この場合は、それに適用される錠剤、顆粒剤、散剤、丸剤などの固形製剤、あるいは液剤、シロップ剤などの液体製剤等とすればよい。特に顆粒剤及び散剤は、カプセル剤として単位量投与形態とすることができ、液体製剤の場合は使用する際に再溶解させる乾燥生成物にしてもよい。
これら剤のうち経口用固形剤は、通常それらの組成物中に製剤上一般に使用される結合剤、賦形剤、滑沢剤、崩壊剤、湿潤剤などの添加剤を含有する。また、経口用液体製剤は、通常それらの組成物中に製剤上一般に使用される安定剤、緩衝剤、矯味剤、保存剤、芳香剤、着色剤などの添加剤を含有する。
本発明の剤の使用方法は、特に制限はなく、各種製剤形態、患者又は使用者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度などに応じた方法で使用される。例えば錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤の場合には、経口投与される。また注射剤の場合には単独で又はブドウ糖、アミノ酸などの通常の補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には直腸内投与される。
本発明の剤の使用量は、用法、対象となる使用者又は患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度などにより適宜選択されるが、通常有効成分である本発明の剤の量が成人1日当たり0.1〜2000mg程度、好ましくは0.5〜1800mg程度、特に好ましくは1.0〜1500mg程度とするのがよく、1日1〜4回に分けて、例えば空腹時に投与することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例]
A. 抗菌試験
微量液体希釈法による最小発育阻止濃度(MIC;Minimum Inhibitory Concentration)測定法、または寒天平板希釈法による最小発育阻止濃度(MIC)測定法を用いた。MICに関しては、完全に発育が阻止された最低濃度をもってMIC値とした。
B. 抗菌試験に使用したヘリコバクター・ピロリ株など
1) Helicobacter pylori TK1029 (日本名:ヘリコバクター・ピロリ、入手先:杏林大学医学部感染症学教室)
2) Helicobacter pylori ATCC43504 (日本名:ヘリコバクター・ピロリ、入手先:米国ティッシュ・カルチャー・コレクション American Tissue Culture Collection)
3) Helicobacter pylori TK1104 (日本名:ヘリコバクター・ピロリ、入手先:杏林大学医学部感染症学教室)
4) Helicobacter pylori TK1047 (日本名:ヘリコバクター・ピロリ、入手先:杏林大学医学部感染症学教室)
5) Helicobacter pylori TK1402 (日本名:ヘリコバクター・ピロリ、入手先:杏林大学医学部感染症学教室)
6) Helicobacter pylori ATCC43579 (日本名:ヘリコバクター・ピロリ、入手先:米国ティッシュ・カルチャー・コレクション American Tissue Culture Collection)
7) Helicobacter pylori NCTC11638 (日本名:ヘリコバクター・ピロリ、入手先:組織培養国立コレクション National Collection for Tissue Culture)
8) Helicobacter mustelae (日本名:ヘリコバクター・ムステラ、入手先:組織培養国立コレクション National Collection for Tissue Culture)
各菌株は、深冷凍庫(型番 ウルトラ・フローMDF-392、三洋電機株式会社製)にて、−80℃でグリセロールストックされたものである。
[製造例]
100mLの50mM濃度のオルトアミノフェノール(東京化成工業株式会社製)溶液(0.1規定水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に中和したもの)を1Lのウシヘモグロビン溶液に添加し十分に攪拌した後、37℃、6日間放置した。6日後に、該反応液に対して5Lの100%メタノールを添加し、ヘモグロビンとタンパク質とを変性させた。変性したヘモグロビンとタンパク質は遠心分離器(SCR−20BS型、株式会社日立製作所)で遠心分離し(10,000 x g、5分)、上澄みを得た。この上澄みを回収したのち、ロータリーエバポレーター(NE型、東京理化器械株式会社製)を用いて、水とメタノールを蒸発させ濃縮した。残った粉末に対して、300mlの100%メタノールを加え、溶解させた。この溶解液を、50%エタノールで予め膨潤させて平衡化したセファデックスLH20樹脂(アマルシャム・ファルマシア・ジャパン株式会社製)を充填したカラム(内径7cm×高さ30cm)に付し分離精製を行った。溶出は、50%エタノール(容量/容量)で行い、一定時間毎に分画した。第3番目に出てくる分画(赤褐色)部分を回収した。この分画を再びエバポレータで濃縮し、粉末を得た。該粉末に対して、50mlの100%メタノールを加え完全に溶解させた。この溶解液を、50%エタノールで予め膨潤させて平衡化したセファデックスLH20樹脂を充填したカラム(内径4cm×高さ50cm)に付し分離精製を行った。溶出は、50%エタノール(容量/容量)で行い、一定時間毎に分画した。赤褐色の分画を回収し、この分画を再びエバポレータで濃縮し、赤褐色の粉末を約3.5g得た。この粉末のUV、IR、1H-NMR(270MHz)、13C-NMR(50.3MHz)の各データ値を、標品の2−アミノフェノキサジン−3−オンのそれらと比較することにより、該粉末は2−アミノフェノキサジン−3−オンであると同定された。
微量液体希釈法による最小発育阻止濃度測定法を使用し、以下の試験をおこなった。
(1) 試験化合物
上記製造例で製造された2−アミノフェノキサジン−3−オンを用いた。
(2)試験化合物の希釈
1mlのエタノール(特級、和光純薬株式会社製)に1.5mgの2−アミノフェノキサジン−3−オンを含む原液を作製した。これを7%仔ウシ胎児血清(ギブコGibco社製)添加ブルセラブロス(ディフコDifco社製)を用いて、7.5倍希釈して、200μg/ml 溶液を作製した。さらに同じ培地を使用して、2倍段階希釈を行った。この薬剤液50μl に、同量の菌液(7%仔ウシ胎児血清添加ブルセラブロスにて懸濁)を加えた。試験化合物の終濃度は、以下の通りであった。
終濃度:100, 50, 25, 12.5, 6.25, 3.125, 1.563, 0.781, 0.391, 0.195, 0.098, 0.049, 0.024μg/ml
対照として、2−アミノフェノキサジン−3−オンを含まない同量のエタノールを用い、同様に希釈して用いた。
(3) 接種用ヘリコバクター・ピロリなどの調製
ブルセラ寒天培地を所定量はかり、精製水で溶解し、121℃、15分間滅菌する。滅菌終了後50℃に保温しておく。これに馬脱繊維血を7%の割合で混入し、馬血液寒天培地とする。
深冷凍(−80℃)された各グリセロールストック菌液を溶解後、その各0.1mlを直ちに、前記の7%馬脱繊維血添加プルセラ寒天培地に塗布し、37℃、5日間、CO2 10%、O2 5%、N2 85%の微好気条件下(商品名:微好気培養パック「ヘリコパック」、株式会社スギヤマゲン製)で培養した。培養器は、三洋電機株式会社製、三洋インキュベーターMIR-252を使用した。
培養後発育したコロニーは、Manual of Clicacal Microbiology 7th ed. に準じた各種性状試験により、各菌株の確認を行った。ついで、前記寒天培地から菌体を掻き取り、7%仔ウシ胎児血清添加ブルセラブロス 20ml に懸濁させた後、CO2 10%、O2 5%、N2 85%の微好気条件下(商品名:微好気培養パック「ヘリコパック」、株式会社スギヤマゲン製)で、37℃で20時間培養した。この菌液を新しい7%仔ウシ胎児血清添加ブルセラブロスで10倍希釈して、接種菌液とした(50μl 中に含まれる生菌数は、約5×105であった)。
(4) 実験方法
1mlのエタノール(特級、和光純薬株式会社製)に1.5mgの2−アミノフェノキサジン−3−オンを含む原液を作製した。これを7%仔ウシ胎児血清(ギブコGibco社製)添加ブルセラブロス(ディフコDifco社製)を用いて、7.5倍希釈して、200μg/ml 溶液を作製した。さらに同じ培地を使用して、2倍段階希釈を行った。この薬剤液50μl に、同量の菌液(7%仔ウシ胎児血清添加ブルセラブロスにて懸濁)を加え、96-well microplateにて培養をおこなった。 CO2 10%、O2 5%、N2 85%の微好気条件下(商品名:微好気培養パック「ヘリコパック」、株式会社スギヤマゲン製)で、37℃で培養した。なお、培養3日後に発育不十分の菌株を認めたため、MICの最終判定を培養4日目に行った。その結果を、表1に示す。
Figure 2005060325
表1に示されるように、2−アミノフェノキサジン−3−オンは、各種のヘリコバクター・ピロリ、およびヘリコバクター・ムステラエに対して、高い抗菌作用を示した。その最小発育阻止濃度は、3.125 μg/ml 以下であった。
寒天平板希釈法による最小発育阻止濃度測定法を使用し、以下の試験をおこなった。
(1) 試験化合物
上記製造例で製造された2−アミノフェノキサジン−3−オンを用いた。
(2) 試験化合物の希釈
薬剤含有寒天平板の作成は、2倍段階希釈した薬剤を含む、7%仔ウシ胎児血清添加ブルセラ寒天培地(試験化合物1ml、FCS 1.4ml、ブルセラ寒天培地17.6ml とした)を作成した。
(3) 接種用ヘリコバクター・ピロリなどの調製
実施例1と同様に行った。接種には、20時間培養菌の10倍希釈菌液を用いた。
(4) 実験方法
NCCLSガイドラインM100−S9に準じておこなった(National Committee for Clinical Laboratory Standards: Performance standards for antimicrobial susceptibility testing: ninth informational supplement. M100-S9, 1999)。すなわち、CO2 10%、O2 5%、N2 85%の微好気条件下(商品名:微好気培養パック「ヘリコパック」、株式会社スギヤマゲン製)、7%仔ウシ胎児血清添加ブルセラブロスで、37℃、20時間、振とう培養した菌液の10倍希釈液を接種菌液とした。7%仔ウシ胎児血清添加ブルセラブロスで2倍段階希釈した試験化合物を含む寒天平板培地に接種し、微好気条件下(商品名:微好気培養パック「ヘリコパック」、株式会社スギヤマゲン製)を用いて、37℃、72時間培養後、寒天平板培地上に発育したコロニーの有無を観察しMICを判定した、なお、予備実験として、H. pylori TK1029菌株を用い、McFarland No.2 の濁度になるように懸濁した菌液のH. pylori 生菌数を測定し、1.0×107〜1.0〜108 CFU/mlであることを確認した。また、Quality Control株として、H. pyroli ATCC43504を用い、同様にMICを測定し、NCCLSガイドラインの定める精度管理基準を満たしていることを確認した。判定は、37℃、微好気環境下で3日間培養し発育コロニーの有無を観察した。その結果を、表2に示す。
5)結果
Figure 2005060325
表2に示されるように、2−アミノフェノキサジン−3−オンは、各種のヘリコバクター・ピロリ、およびヘリコバクター・ムステラエに対して、高い抗菌作用を示した。その最小発育阻止濃度は、ヘリコバクター・ピロリの場合0.781 μg/ml 、ヘリコバクター・ムステラエの場合0.391 μg/ml であった。
105μMの2−アミノフェノキサジン−3−オンを、胃酸のpH1.5〜2.5に近いpH1.4(0.1N塩酸溶液中)で、25℃、17時間保存した。0時間及び17時間後における、吸光度(200nm〜600nm)をそれぞれ測定した。その吸光度を表3に、その吸収スペクトルを図1(0時間)、図2(17時間)にそれぞれ示す。
Figure 2005060325
表3に示されるように、吸光度の変化はほとんど認められなかった。従って、2−アミノフェノキサジン−3−オンは、胃酸のpHでは分解されず、安定であることが判った。
[試験例1]
微量液体希釈法による最小発育阻止濃度測定法を使用し、以下の試験をおこなった。
(1) 試験化合物
1) 2−アミノフェノキサジン−3−オン誘導体
2−アミノ−4,4a−ジヒドロ−4a,7−ジメチル−3H−フェノキサジン−3−オン(以下、化合物a とする)は、Akio Tomoda et al., An Improved Method for the Rapid Preparation of 2-Amino-4,4a-dihydro-4a,7-dimethyl-3H-phenoxazine-3-one, a Novel Antitumor Agent, Bioorganic & chemistry Letters, 11, 1057-1058 (2001)に記載の方法に従い製造した。
Figure 2005060325
2) 3−アミノフェノキサジン−2−オン誘導体
3−アミノ−1,4a−ジヒドロ−4a,8−ジメチル−2H−フェノキサジン−2−オン(以下、化合物b とする)は、Akio Tomoda et al., Oxidative Condensation of 2-Amino-4-Methylphenol to Dihydrophenoxazinone Compound by Human Hemoglobin, J. Biochem. 110, 1004-1007 (1991)に記載の方法に従い製造した。
Figure 2005060325
(2) 実験方法
試験化合物として、2−アミノフェノキサジン-3−オンを使用した以外は、実施例1と同様に実験をおこなった。CO2 10%、O2 5%、N2 85%の微好気条件下(商品名:微好気培養パック「ヘリコパック」、株式会社スギヤマゲン製)で、37℃、4日間培養した。4日間培養後、コントロールに発育が認められることを確認し、MICを判定した。その結果を、表4に示す。
(3)結果
Figure 2005060325
表4に示されるように、化合物a、化合物bのいずれも、各種のヘリコバクター・ピロリ菌株に対して抗菌効果を有しないことが判る。2−アミノフェノキサジン−3−オン誘導体である化合物a の抗菌結果(表4)と実施例1、2に記載の2−アミノフェノキサジン−3−オンの抗菌結果(表1、表2)を比較すると、4a,7位にメチル基がある化合物a の場合、ヘリコバクター・ピロリに対して抗菌効果を示さない。
2−アミノフェノキサジン−3−オン並びにそれらの薬理学的に許容される塩及びエステルは、種々のヘリコバクター属細菌に対して有効である。従って、本発明の剤は、産業上の利用可能性を有する。
0時間目の吸収スペクトル 17時間目の吸収スペクトル

Claims (6)

  1. 2−アミノフェノキサジン−3−オン又はその薬理学的に許容される塩若しくはエステルを有効成分として含有する、抗ヘリコバクター剤。
  2. 前記ヘリコバクターが、ヘリコバクター・ピロリである、請求項1に記載の抗ヘリコバクター剤。
  3. 2−アミノフェノキサジン−3−オン又はその薬理学的に許容される塩若しくはエステルを有効成分として含有する、ヘリコバクター属細菌が関与する消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤。
  4. 前記ヘリコバクター属細菌が、ヘリコバクター・ピロリである、請求項3に記載の消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤。
  5. 前記ヘリコバクター・ピロリが胃内に存在する、請求項4に記載の消化器疾患の予防剤、再発予防剤又は治療剤。
  6. ヘリコバクター・ピロリ属細菌が関与する前記消化器疾患が、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、胃癌、MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫、又はRLH(reactive lymphoreticular hyperplasia)である、請求項4に記載の予防剤、再発予防剤又は治療剤。
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