JP2005059351A - 記録データ補正方法、情報処理装置及び記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録素子間の記録特性のバラツキや、経時的変化によって記録特性が変化しても常に良好な記録結果を得る。
【解決手段】 記録装置によって記録媒体に記録された測定チャートを読み取って(S405)、ノズル補正値を算出し(S406)、記録装置の初期状態における各記録ヘッドの平均的な濃度情報を参照し(S408)、経時変化による記録濃度の変化を補正するための濃度補正値を求め(S409)、得られた補正値を記録装置の送信する(S412)。記録装置に送信される記録データは、この補正値に基づいて生成される。
【選択図】 図4A
【解決手段】 記録装置によって記録媒体に記録された測定チャートを読み取って(S405)、ノズル補正値を算出し(S406)、記録装置の初期状態における各記録ヘッドの平均的な濃度情報を参照し(S408)、経時変化による記録濃度の変化を補正するための濃度補正値を求め(S409)、得られた補正値を記録装置の送信する(S412)。記録装置に送信される記録データは、この補正値に基づいて生成される。
【選択図】 図4A
Description
本発明は記録データ補正方法に関し、特に、複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置で記録する際に、各記録素子の記録特性のばらつきと、経時変化に起因する記録特性の変化とを補正する技術に関する情報処理装置、記録装置および記録データ補正方法に関する。
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタがある。
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、ランニングコストが安い、カラー化が容易である、ノンインパクト方式であるため静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されている。
一般に、インクジェット記録装置は、記録ヘッドに形成された複数の吐出口(ノズル)から記録剤であるインクが吐出されるが、ノズルに連通するインク流路の形状の微妙なばらつきによる影響などにより、ノズル毎にインクの吐出量が微妙に異なるため、同一のデータを記録しても記録に使用されるノズルに依存したムラが発生し、均一の濃度で記録をすることが出来ない。
このようなノズル毎に異なる記録特性により生じるムラを濃度ムラもしくは記録ムラと称し、このような濃度ムラを補正する方法としてはヘッドシェーディング処理(以下、HS処理)が既に公知の技術となっている。
また、インクジェット記録装置の中でも、記録領域に対応したノズル列を備えた記録ヘッドを有し、記録媒体を搬送させつつ記録を行うフルライン型の記録装置は、記録の一層の高速化が可能であることから、広く使用されつつある。
このようなフルライン型のインクジェット記録装置に対してHS処理を適用することは、特開平10−000767号公報(特許文献1)、特開平10−003368号公報(特許文献2)、特開平10−003369号公報(特許文献3)、及び特開平10−000835号公報(特許文献4)等に開示されており、既に公知の技術である。
特開平10−000767号公報
特開平10−003368号公報
特開平10−003369号公報
特開平10−000835号公報
通常、一般的な記録装置においては、上記のような記録ヘッドに起因するばらつきに加え、時間の経過に伴って記録装置自体の記録特性が変化することは広く知られている。
これは、記録装置の設置された環境温度等に依存する記録特性と、それに伴う記録剤の物理的変化、及び記録ヘッドの吐出口付近に付着する塵芥等の様々な要因により発生する。
これら要因の内、記録剤の物理的な変化による問題は、インクジェット方式のような、液体に染料、もしくは顔料を溶解させたものを記録剤としている場合には、記録剤中の水分が揮発することにより記録剤の組成が変化し、物理的特性が変化するため一層顕著に現れ、記録ヘッドの吐出特性にも影響を与える。
通常、記録剤中の水分がある一定以上揮発すると、記録剤自体の粘度が上昇する。このような場合、記録媒体に形成される画像は、記録剤が増粘前に形成された画像とは濃度等が異なり、印象が変化してしまう。
このような経時的変化に起因する記録画像の相違の問題は、フルライン型のインクジェット方式の記録装置だけでなく、他の方式の記録装置においても共通の問題となっている。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置で記録する際に、各記録素子の記録特性のばらつきと、経時変化に起因する記録特性の変化とを補正して、常に良好な記録結果が得られるようにすることを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様としての記録データ補正方法は、複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置の記録データ補正方法であって、
前記記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録し、
前記所定のパターンを読み取って各記録素子の記録特性に関する情報を取得し、
各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、
前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を求め、
前記第1及び第2の補正情報に基づいて記録データを生成する。
前記記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録し、
前記所定のパターンを読み取って各記録素子の記録特性に関する情報を取得し、
各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、
前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を求め、
前記第1及び第2の補正情報に基づいて記録データを生成する。
すなわち、本発明では、複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置で記録を行う際に、記録装置によって記録媒体に所定のパターンを記録し、所定のパターンを読み取って各記録素子の記録特性に関する情報を取得し、各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、記録装置の初期状態における記録素子の平均的な記録特性に関する情報と取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を求め、第1及び第2の補正情報に基づいて記録データを生成する。
このようにすると、第1の補正情報に基づいて、各記録素子の記録特性が等しくなるように補正され、第2の補正情報に基づいて、記録装置の初期状態からの経時変化による記録特性の変化が補正された記録データが生成される。
従って、記録素子間の記録特性のバラツキや、経時的変化によって記録特性が変化しても常に良好な記録結果を得ることができる。
すなわち、本発明では、記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録し、前記所定のパターンを読み取って各記録素子の記録特性に関する情報を取得する取得手段と、各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を求める手段と、前記第1及び第2の補正情報に基づいて記録データを生成する生成手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、本発明では、複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置において、
前記記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録されたパターンに基づく各記録素子の記録特性に関する情報を取得し記憶する記憶手段と、
各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を前記記憶手段に記憶させ前記記憶手段の内容を更新させる手段とを備えたことを特徴とする。
前記記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録されたパターンに基づく各記録素子の記録特性に関する情報を取得し記憶する記憶手段と、
各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を前記記憶手段に記憶させ前記記憶手段の内容を更新させる手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第1の補正情報に基づいて、各記録素子の記録特性が等しくなるように補正され、第2の補正情報に基づいて、記録装置の初期状態からの経時変化による記録特性の変化が補正された記録データが生成される。
従って、記録素子間の記録特性のバラツキや、経時的変化によって記録特性が変化しても常に良好な記録結果を得ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「記録剤」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
上述のように、本発明は、複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置の記録データ補正方法であって、記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録し、所定のパターンを読み取って各記録素子の記録特性に関する情報を取得し、各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、記録装置の初期状態における記録素子の平均的な記録特性に関する情報と取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を求め、第1及び第2の補正情報に基づいて記録データを生成する、記録データ補正方法であるが、本発明の実施形態は、以下のような特徴をも有している。
記録特性に関する情報が濃度データである。
所定のパターンが、全ての記録素子を使用して記録される。
初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報が、記録装置で最初に記録した前記所定のパターンを読み取って求められた情報である。
記録ヘッドが各記録素子から記録剤を吐出して記録を行う。
記録剤がインクであり、記録装置は、夫々異なったインクを吐出する記録ヘッドを複数備える。
第1及び第2の補正情報を、不揮発性の記憶媒体に格納する。
図1は、本発明に係る記録システムの実施形態の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の記録システムは、記録装置107と、該記録装置のホスト機器としてのコンピュータ装置101とからなり、両者はケーブル108で接続されている。
コンピュータ装置101は、記録装置107に対する記録データ及び制御データを生成するプリンタドライバがインストールされており、プリンタドライバによって生成された記録データ及び制御データの転送と、HS処理とを実行する。本実施形態のコンピュータ装置は、パーソナルコンピュータ等のスタンドアロン型であり、装置全体を制御する中央演算処理部としてのCPU、該CPUのワーク領域及び動作中に各種データの一時的格納領域として使用されるRAM、後述する図4A及び4Bに示す制御フローに対応するプログラム、各種制御プログラムや固定データを格納するROM、キーボードやディスプレイ等の入出力機器を制御する標準入出力部、ハードディスク等の記憶領域103、外部機器との通信を行うインターフェース部102により構成されている。
記録装置107は、記録領域に対応したノズル列を備えた記録ヘッドを有し、コンピュータ装置101から転送された記録データ及び制御データに従って、記録媒体を搬送させつつ記録を行うフルライン型の記録装置であり、装置全体を制御する中央演算処理部としてのCPUを中心に、コンピュータ装置101とのデータ通信を行うインターフェース部104、CPUのワーク領域及び動作中に各種データの一時的格納領域として使用されるRAM、後述する図4C及び4Bに示す制御フローに対応するプログラム、各種制御プログラムや固定データを格納するROM、記録媒体に記録を行うための記録機構106、後述するHSデータを記憶するEEPROM等の消去/書き込みが可能なメモリ105で構成されている。
このコンピュータ装置101のインターフェース部102と、記録装置107のインターフェース部104とは、例えば、USB、IEEE1394等の所定の規格のいずれかに従ったインターフェースであり、その規格に応じたケーブル107が使用される。また、ケーブル108を用いた有線接続に限られず、例えば、ブルートゥースやIrDA等の規格に従って無線を介してインターフェース部102と104とが接続される形態でも良い。
なお、コンピュータ装置101としては、上記のようなスタンドアロン型のパーソナルコンピュータに限定されず、メインフレーム端末に代表される記憶領域を自ら持たずネットワークで共有された記憶領域を持つような構成であっても良い。
またHS処理に関しては、記録装置107内のメモリ105に保持されたHS処理用のHS補正データをコンピュータ装置101に転送し、HS処理を行う方法や、コンピュータ装置101の記憶領域103にHS補正データを管理する方法が既知の技術として知られており、本実施形態ではいずれの方法で行ってもかまわない。
次に、記録装置107の記録機構106について説明する。図2は、本実施形態の記録装置107における記録機構106による記録方法を説明するための概略図である。
本実施形態の記録装置107は、それぞれが記録領域に対応したノズル列を備えた4個の記録ヘッドを持ち、これら記録ヘッドは、図中上側の搬送開始位置からブラックインクを吐出するブラックヘッド201、シアンインクを吐出するシアンヘッド202、マゼンタインクを吐出するマゼンタヘッド203、イエローインクを吐出するイエローヘッド204の順に並列に配置されており、記録媒体である用紙205が各記録ヘッド201〜204の真下を通過する際に、記録ヘッドに連通するインクカートリッジから供給される各色のインクを吐出する事によりカラー画像を形成する。
なお、本実施形態では各記録ヘッドは、記録素子としてノズルと各ノズルに対応して設けられた電気熱変換体(ヒータ)とを有しており、電気熱変換体から発生される熱エネルギーを利用して各ノズルからインクを吐出する。
ここで、本実施形態において、記録ヘッド201〜204の長さ方向を横方向、記録媒体205搬送方向を縦方向と定義する。
なお本実施形態では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4種類のインクに対応して4個の記録ヘッドを有する構成としたが、近年インクジェット方式における画像形成品位を向上させる技術として公知となっている、1つの色(シアンやマゼンタ等)に対して濃淡2種類のインクを用いる方式を採用すべく、4個以上の記録ヘッドを有する構成としてもよい。
記録ヘッド201〜204によって記録媒体205に画像が形成される領域206を記録領域と称するが、この記録領域206の大きさは、コンピュータ装置101にインストールされたプリンタドライバによって記録媒体205のサイズに応じて設定され、記録媒体の横方向サイズが記録ヘッドより短い場合においても記録領域206は記録用紙205の横方向と同等若しくは小さくなる。
次に、本実施形態の記録装置107における経時的変化による記録特性の変化について、図3を参照して説明する。
図3の(a)はインクが増粘していない状態、例えば初回のHS処理で記録されたHS補正用のチャート、(b)は(a)のチャートの階調特性を示すグラフ、(c)はインクが増粘した状態で記録されたHS補正用のチャート、(d)は(c)のチャートの階調特性を示すグラフである。
(a)及び(c)に示すHS補正用のチャートは、全てのノズル(記録素子)を使用して記録されるパターンであり、図示された例では記録される濃度が次第に濃くなるようなグラデーションパターンである。
なお、ここで、初回のHS処理とは、記録装置で最初に行われたHS処理を意味するが、記録ヘッドが交換可能である場合には、記録ヘッドを交換した後に最初に行われたHS処理、あるいは記録ヘッドと該記録ヘッドにインクを供給するインクタンクとが一体的にヘッドカートリッジを構成しており、該ヘッドカートリッジが交換可能である場合には、該ヘッドカートリッジ交換後に最初に行われたHS処理を初回のHS処理としてもよい。
コンピュータ装置101から記録装置107に送信されるHS補正用のチャートの階調特性は、通常記録装置に送信する記録データを生成するプリンタドライバによって実行される画像処理により、入力濃度値に対して線形に出力されるように設計されているため、入力濃度値に対する出力濃度は線形となっている。
記録装置107では、インクジェット方式に従って記録剤を付与する、しないの二値しか取り得ない記録ヘッドを用いるため、二値化処理により、階調(濃度値)を単位面積当たりの記録剤付与率にて表現するように変換される。
なお、本実施形態では、入力側の濃度値が8ビット(0〜255)で構成されているものとして説明する。
(a)に示す、インクが増粘しておらず、かつ記録ヘッドもフレッシュな状態である初回のHS処理により取得したHSデータに従って記録されたチャート301の階調特性は、(b)の303で示すように線形となる。一方、(b)に示す、経時変化によってインク中の水分が揮発してインクが増粘し、かつ記録ヘッドにも経時変化が生じた状態で記録したチャート302は全体的に濃度が高くなり、その階調特性は(d)の304で示すように、初回の階調特性303と比較して、同じ濃度値に対する出力濃度が高くなる。
これに鑑みて本実施形態では、インクに増粘現象が生じていない初回のHS補正時に、HS補正用のノズル単位での出力濃度値を測定するだけでなく、各記録ヘッド内のノズルの平均濃度を記録しておく。このようにすると、新たに実施したHS補正時の各記録ヘッドの平均濃度値との差分を計算して逆補正を施して、階調特性を(d)の305に示すような特性とすることにより、出力濃度を本来の設計値に近づけることが可能になる。
次に、本実施形態で使用するHS補正データの内容について、図5を参照して説明する。
本実施形態のHS補正データは記録ヘッド毎に管理され、本実施形態においては4つの記録ヘッドに対応した4つの補正データが存在する。各記録ヘッドの補正データは、さらに記録ヘッドのノズル出力濃度補正値であるHS補正データ部501と記録装置の増粘が発生していない初回に測定された各記録ヘッド内のノズルの平均出力濃度値を格納する領域502とに分かれている。なおかかる領域501と502は記録装置107のメモリ105に設定される。
HS補正時には該HS補正データ部501の補正値を参照することによりノズル単位の出力濃度の補正を行い、HS補正データの更新を行う場合も該領域に更新された補正情報を書き込む。
また、HS補正時の各記録ヘッドの平均濃度値との差分を計算する際には初回時のノズルの平均濃度値502を利用する。
以上の構成からなる本実施形態の動作説明を図4A〜図4Cに示すフローを参照してHS処理に関して説明する。なお、図4Aはコンピュータ装置側の処理を示すフローチャート、図4Bは記録装置側の処理を示すフローチャート、図4Cはコンピュータ装置と記録装置との間の通信を示す図である。
コンピュータ装置101側の処理について図4Aを参照して説明する。CPUによりプリンタドライバを起動してHS補正の実行を指示すると、まずメモリRAMの所定領域に記憶されているデータをチェックしてHS補正の実行が初めてか否かを判定する(ステップS401)。初めてでない場合には、前回のHS補正で測定したデータを取得すべく、記録装置107に前回のHS補正データの送信を要求する(ステップS402)。
この要求に応じて記録装置107から送信されるHS補正データを受信して、メモリRAMの所定エリアに記憶し(ステップS403)、CPUによりこのHS補正データを用いて測定用チャートの記録データを作成し、記録装置に測定用チャートを記録するよう要求する(ステップS404)。
一方、ステップS401で初回の補正であると判定された場合には、所定のパラメータで測定用チャートの記録データを作成し、記録装置に測定用チャートを記録するよう要求する(ステップS404)。
次に、記録装置107によって記録された測定用チャートをコンピュータ装置101に接続されたイメージスキャナ等の読取り装置を用いて読み取り、記録された濃度値をコンピュータに取り込む(ステップS405)。なお、ステップS404から連続して、説明上ステップS405が続いているが、実際は、スキャナ装置を起動して、測定用チャートを読み込む指示をチェックして、ステップS405に処理が移る。
そして、読み込んだ測定用チャートの濃度値をメモリRAMの所定エリアに記憶してその濃度値により、各色の記録ヘッドのノズル毎に濃度特性を算出し、出力濃度が均一になるようなノズル補正値を算出してメモリRAMに記憶する(ステップS406)。
ここで再度補正が初回であるか否かを判定し(ステップS407)、初回の補正でない場合には、初回の補正で求められた記録ヘッドごとの平均記録濃度値502を参照し(ステップS408)、今回記録された平均の濃度値との比較を行って濃度補正率を算出する(ステップS409)。そして、入力濃度値に対して出力濃度値が線形特性になるようにHS補正データの補正率を変更して各ノズルに対するHS補正データを決定する(ステップS410)。
一方、ステップS407で補正が初回でないと判定された場合には、ステップS406で算出されたノズル補正値に基づいて、ステップS410で入力濃度値に対して出力濃度値が線形特性になるようにHS補正データの補正率を変更して、各ノズルに対するHS補正データを決定する。
このようにして求められたHS補正データを、コンピュータ装置101から記録装置107に対して送信する(ステップS412)。コンピュータ装置101では、以上でHS補正時野処理を終了する。
次に、図4Bを参照して記録装置107でのHS補正時の処理について説明する。まずコンピュータ装置101からHSデータの送信が要求されたか否かを判定する(ステップS421)。HSデータの送信が要求されている場合には、メモリ105に格納したHS補正データをコンピュータ装置101に対して送信する(ステップS422)。
ステップS422での送信の後、あるいはステップS421でHSデータの送信が要求されていないと判定された場合、コンピュータ装置からの測定用チャートの記録要求を受信するまで待機する(ステップS423)。そして、測定用チャートの記録要求を受信したら、コンピュータ装置101から送信されたデータに従って、測定用チャートを記録する(ステップS424)。
その後、コンピュータ装置からHS補正データを受信するまで待機し(ステップS425)、HS補正データを受信したら、メモリ105の所定の領域に、新たに更新された各ノズルに対するHS補正データ501を格納する(ステップS415)。
また、HS補正時に行われるコンピュータ装置101と記録装置107との通信を時間順に説明すると、図4Cに示すように、HS補正が初回でないときにコンピュータ装置から記録装置へ送信されるHSデータ要求コマンド431、該HSデータ要求コマンド431に応じて記録装置からコンピュータ装置に送信されるHSデータ432、コンピュータ装置から記録装置へ送信される測定チャートのデータ433、コンピュータ装置から記録装置へ送信されるHS補正データ434である。
以上説明したように本実施形態によれば、各記録ヘッドに対する濃度補正データと、初回に補正を行ったときの記録ヘッド内のノズルの平均濃度値とに基づいて、記録ヘッドの各ノズルの記録特性を補正することができるので、記録ヘッドのノズル毎の記録特性のばらつきだけでなく、経時的な記録特性の変化をも補正することができ、常に安定した記録状態を保つことが可能となる。
<変形例>
上記の本実施形態では、HS補正データを記録装置内のメモリ105に格納するものとしたが、HS補正データはコンピュータ装置に格納するようにしてもよい。
上記の本実施形態では、HS補正データを記録装置内のメモリ105に格納するものとしたが、HS補正データはコンピュータ装置に格納するようにしてもよい。
また、上記の実施形態ではコンピュータ装置でHS補正データの生成及び、測定用チャートのデータの生成を行うようにしたが、記録装置に同等の機能を搭載してもよく、この場合は、記録システムを記録装置と該記録装置に接続されるイメージスキャナのみの構成とすることができる。
更に、初回のHS補正を装置の出荷前に工場などで実行して、各記録ヘッド内のノズルの平均濃度データ502を予めメモリ105に格納しておくこともユーザの負担を軽減する上で好ましい。
更にまた、初回のHS補正処理の実行からの経過時間に応じて、新たなHS補正の実行が必要であることを、記録前にユーザに通知するようにすることもユーザの利便性を向上させるので好ましい。
[その他の実施形態]
以上の実施形態は、フルライン型のインクジェット方式の記録装置のみならず他の方式の記録装置にも適用できるが、インク等の液状の記録剤を用いる方式の記録装置に適用すると一層効果的である。
以上の実施形態は、フルライン型のインクジェット方式の記録装置のみならず他の方式の記録装置にも適用できるが、インク等の液状の記録剤を用いる方式の記録装置に適用すると一層効果的である。
特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図4Aおよび/または図4Bに示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
101 コンピュータ装置
102 I/F
103 メモリ
104 I/F
105 メモリ
106 記録機構
107 記録装置
108 ケーブル
102 I/F
103 メモリ
104 I/F
105 メモリ
106 記録機構
107 記録装置
108 ケーブル
Claims (3)
- 複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置の記録データ補正方法であって、
前記記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録し、
前記所定のパターンを読み取って各記録素子の記録特性に関する情報を取得し、
各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、
前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を求め、
前記第1及び第2の補正情報に基づいて記録データを生成する、ことを特徴とする記録データ補正方法。 - 記録装置によって記録媒体に所定のパターンを記録し、前記所定のパターンを読み取って各記録素子の記録特性に関する情報を取得する取得手段と、
各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を求める手段と、
前記第1及び第2の補正情報に基づいて記録データを生成する生成手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。 - 複数の記録素子が配列された記録ヘッドによって記録媒体に記録を行う記録装置において、
前記記録装置によって前記記録媒体に所定のパターンを記録されたパターンに基づく各記録素子の記録特性に関する情報を取得し記憶する記憶手段と、
各記録素子の記録特性を等しくするための第1の補正情報を求め、前記記録装置の初期状態における前記記録素子の平均的な記録特性に関する情報と前記取得した各記録素子の記録特性に関する情報とから、経時変化による記録特性の変化を補正するための第2の補正情報を前記記憶手段に記憶させ前記記憶手段の内容を更新させる手段とを備えたことを特徴とする記憶装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003291573A JP2005059351A (ja) | 2003-08-11 | 2003-08-11 | 記録データ補正方法、情報処理装置及び記録装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006264069A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画像記録方法及び装置 |
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2003
- 2003-08-11 JP JP2003291573A patent/JP2005059351A/ja active Pending
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JP2006264069A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画像記録方法及び装置 |
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