JP2005059329A - ガスバリア性を有する積層材料 - Google Patents

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文剛 小泉
Hiroshi Iwase
浩 岩瀬
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修 時野谷
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健 高原
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Abstract

【課題】本発明は、インキの密着性や調子再現性などの印刷適性に優れる印刷インキ層を形成でき、印刷機上で、印刷インキ層とガスバリア被覆層を同時に(インラインで)積層することが可能な、既成のバリアフィルムを使用するの比較して、確実にコストダウンを図ることができるガスバリア性を有する積層材料を提供することを目的とするものである。
【解決手段】基材フィルム上に、少なくとも印刷インキ層、高分子樹脂と無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物を塗布してなるガスバリア性被覆層、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層を順次積層してなることを特徴とするガスバリア性を有する積層材料である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスバリア性を有する積層材料に関するもので、特に、インキの密着性や調子再現性に優れる印刷インキ層を形成でき、印刷機上で、印刷インキ層とガスバリア被覆層を同時に(インラインで)積層することが可能な構成のガスバリア性を有する積層材料に関する。
特開2002―210857号公報 従来、高分子樹脂の中では、比較的ガスバリア性に優れるポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等の高分子樹脂フィルムや、あるいは、これらの樹脂をコーティングしたプラスチックフィルム等の高分子ガスバリア性フィルム、アルミニウム等の金属からなる金属箔等をガスバリア層として用いたフィルム、金属または金属酸化物を蒸着した蒸着フィルム等に、シーラントフィルムを形成した積層構成からなるガスバリア性積層材料が包装材料として一般に用いられていた。
しかしながら、高分子ガスバリア性フィルムは、温湿度依存性が大きくガスバリア性を維持できないという問題がある。また、塩化ビニリデンは、塩素を含む樹脂なので昨今ダイオキシン問題のために使用にくいという問題、さらにポリアクリロニトリル等は廃棄・焼却の際に有害物質の原料となりうる危惧があるといわれている。
そのため、高度のガスバリア性を有する、アルミニウム等の金属からなる金属箔等をガスバリア層として用いたフィフムが包装材料として多用されている。
しかしながら、金属箔や金属蒸着フィルムは、ガスバリア性に優れるが、包装材料を透視して内容物の識別や、検査の際金属探知器が使用できない等の問題や、使用後の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない等の問題がある。
そこで、これらの欠点を克服した包装材料として、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物をプラスチックフィルム上に、真空蒸着法やスパッタリング法等の形成手段により蒸着膜を成膜したフィルムが上市されている。これらの蒸着フィルムは透明性及び酸素、水蒸気等のガス遮断性を有していることが知られ、金属箔等では得ることのできない透明性、ガスバリア性を有する包装材料として好適とされている。
しかしながら、上記の蒸着フィルムにシーラントフィルムと貼り合わせ、例えば、製袋等とした後、ガスバリア性が劣化するという問題を抱えている。
また、ガスバリア性積層材料として、例えば、図4に示すような、基材1の片面に無機層状化合物と樹脂からなる被覆層3を塗布形成して設け、その被覆層3上に印刷層2を施したガスバリア性基材の内面をヒートシール性を有する合成樹脂フィルム4の片面に積層したガスバリア性積層材料50が提案されている。(特許文献1参照)
上記のガスバリア性積層材料の構成においては、無機層状化合物と樹脂からなる被覆層上に印刷層を施しているためにインキの密着性が悪いために、このガスバリア性積層材料を用いて袋とし用いた場合の開封性が悪いという問題や、インキの密着性や調子再現性などの印刷適性に問題があった。
一般に、ガスバリア性フィルムを単体で用いられることはほとんどなく、後加工として、フィルム表面に文字・絵柄等の印刷加工、または、シーラントフィルム等と貼り合わせ、容器、袋等の包装体への形状加工などさまざまな工程を経て包装体を完成させているもので、これらの工程で十分性能や品質を維持することができるガスバリア性フィルムが求められている。
本発明は、上記の技術的背景に鑑みてなされたものであって、インキの密着性や調子再現性などの印刷適性に優れる印刷インキ層を形成でき、印刷機上で、印刷インキ層とガスバリア被覆層を同時に(インラインで)積層することが可能な、既成のバリアフィルムを使用するの比較して、確実にコストダウンを図ることができるガスバリア性を有する積層材料を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
基材フィルム上に、少なくとも印刷インキ層、高分子樹脂と無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物を塗布してなるガスバリア性被覆層、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層を順次積層してなることを特徴とするガスバリア性を有する積層材料である。
請求項2に係る発明は、
基材フィルム上に、少なくとも印刷インキ層、高分子樹脂を主剤とするガスバリア性組成物を塗布してなるガスバリア性被覆層、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層を順次積層してなることを特徴とするバリア性を有する積層材料である。
請求項3に係る発明は、
前記高分子樹脂が、水溶性高分子であることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性を有する積層材料である。
請求項4に係る発明は、
前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1または3記載のガスバリア性を有する積層材料である。
請求項5に係る発明は、
請求項1記載のガスバリア性を有する積層材料において、
前記ガスバリア性被覆層が、水性ポリウレタン樹脂もしくは水性ポリウレタンポリウレア樹脂と、高分子樹脂としてポリビニルアルコールと無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物と、エポキシ系化合物からなる硬化剤とを混合してなることを特徴とするガスバリア性を有する積層材料である。
請求項6に係る発明は、
前記無機層状化合物が、モンモリロナイトであることを特徴とする請求項1、3〜5のいずれか1項に記載のガスバリア性を有する積層材料である。
請求項7に係る発明は、
前記高分子樹脂が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項2記載のガスバリア性を有する積層材料である。
請求項8に係る発明は、
請求項2記載のガスバリア性を有する積層材料において、
前記ガスバリア性被覆層が、ポリビニルアルコールを有機溶剤に溶解してなる主剤とするガスバリア性組成物を塗布して形成されることを特徴とするガスバリア性を有する積層体材料である。
本発明により、基材フィルム上に、先ず、印刷インキ層を施し、その後、ガスバリア性被覆層を形成する構成のガスバリア性を有する積層材料であるから、インキの密着性や調子再現性に優れるガスバリア性を有する積層材料を提供できる。
また、基材フィルム上に、先ず、印刷インキ層を施し、その後、ガスバリア性被覆層を形成する構成のガスバリア性を有する積層材料であるから、印刷機上で、印刷インキ層とガスバリア性被覆層と同時に(インラインで)積層できることから、非塩化ビニリデン(PVD)コート延伸プロピレン(OPP)フィルム、複合バリアナイロンフィルム、透明蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの既成のバリアフィルムを使用するに比較して、確実にコストダウンを図ることができる。
さらに、水性ポリウレタンもしくは水性ポリウレタンポリウレアと、高分子樹脂としてポリビニルアルコールと無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物と、エポキシ系化合物からなる硬化剤とを混合してなるガスバリア性被覆層を設けることで、ガスバリア性被覆層に接着機能を付与することができるので、別途に接着剤層を必要とせずにシーラントフィルムを積層することができるのでコストダウンを図ることができる。
さらに、本発明のガスバリア性を有する積層材料を包装袋として、例えば、油臭などの臭気を有する内容物を収納した包装袋の外部に油臭などの臭気が漏れ出し、場合によっては、害虫などを引き寄せるなどの危惧が解消される。
以下、本発明のガスバリア性を有する積層材料の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のガスバリア性を有する積層材料の一例を示す断面図である。図2は、本発明のガスバリア性を有する積層材料の他の例を示す断面図である。図3は、本発明のガスバリア性を有する積層材料の別の例を示す断面図である。図4は、本発明のガスバリア性を有する積層材料のさらに別の例を示す断面図である。
一例として、図1に示すように、本発明のガスバリア性を有する積層材料10は、基材フィルム1の片面に上に、印刷インキ層2、高分子樹脂として水溶性高分子樹脂と無機層状化合物を主剤とするガスバリア組成物を塗布してなるスバリア性被覆層3、さらに接着剤層5を介して、前記ガスバリア性被覆層3上に、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層4を順次積層してなることを特徴とするものである。
また、他の例として、図2に示すように、本発明のガスバリア性を有する積層材料20は、基材フィルム1の片面上に、印刷インキ層2、水性ポリウレタンもしくは水性ポリウレタンポリウレアと、高分子樹脂として水溶性高分子樹脂と、無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物と、エポキシ系化合物からなる硬化剤とを混合してなるガスバリア性被覆層6、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層4を順次積層してなることを特徴とするものである。
この場合、ガスバリア性被覆層6は接着剤としての機能をも有するものであり、別途に
接着剤層を設ける必要がなく、直接ガスバリア性被覆層6上にヒートシール性を有するシーラントフィルム層4を積層することができる。
さらに、他の例として、図3に示すように、本発明のガスバリア性を有する積層材料30は、基材フィルム1の片面上に、印刷インキ層2、水溶性高分子樹脂と無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物を塗布してなるガスバリア性被覆層3、溶融押出し法により積層される押出樹脂層7、シートシール性を有するシーラント層4を順次積層してなることを特徴とするものである。
この場合、ガスバリア性被覆層3上に、必要に応じて、アンカーコート(AC)層を設けることができる。
さらに、別の例として、図4に示すように、本発明のガスバリア性を有する積層材料40は、基材フィルム1の片面に上に、印刷インキ層2、ポリビニルアルコールなどの高分子樹脂を主剤とするガスバリア組成性物を有機溶剤に溶解して塗布してなるガスバリア性被覆層8、さらに接着剤層5を介して、前記ガスバリア性被覆層8上に、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層4を順次積層してなることを特徴とするものである。
本発明において用いられる基材フィルム1としては、プラスチック材料であり、透明な基材フィルムであることが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロン(Ny)などのポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が用いることができる。これらは、機械的強度や寸法安定性を有するものであれば、延伸されたものでも未延伸のものでも構わない。特に,耐熱性等の観点から二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン(OPP)フィルム、ナイロン(ONy)フィルが好ましく用いられる。また,この基材に、周知の種々の添加剤や安定剤等を添加することもできる。例えば、帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが挙げられる。また、この基材に他の各層を積層する場合の密着性を良くするために、基材の積層面側を前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理などのいずれかの処理を施してもよい。
上記基材フィルムの厚さは、特に限定されないが、5〜50μmの範囲の厚さのものを用いるのが望ましい。
本発明において用いられる印刷インキ層2は、本発明のガスバリア性を有する積層体材料を包装袋などとして実用的に用いるために形成されるものであり、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系、塩化ビニル系等の従来から用いられているインキバインダー樹脂に各種顔料、体質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤などが添加されてなるインキにより構成される層であり、文字、絵柄等が形成されている。形成方法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアーコート等の周知の塗布方式を用いることができる。厚さは0.1〜2.0μmでよい。
本発明において用いられるガスバリア性被覆層3は、高分子樹脂と無機層状化合物を主剤とするガスバリア組成物を塗布形成して設けられるものである。
上記の高分子樹脂としては、水溶性高分子からなるものであって、水溶性高分子とは、無機層状化合物との相溶性の面から、水溶性でかつ層状化合物の層間に入り込み易ければ
特に限定しないが、例えば、ポリビニルアルコール系、デンプン・メチルセルロース・カルボキシメチルセルロース等のアルコール系、及びアクリルポリオール系等が用いることができる。ガスバリア性を考慮すればポリビニルアルコール系であることがより好ましい。
上記のポリビニルアルコール(以下、PVAとする)とは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVAまでを含み、特に限定されない。
上記の無機層状化合物とは、層状構造を有する結晶性の無機化合物のことをいい、例えばカオリナイト族、スメクタイト族、マイカ族等に代表される粘度鉱物をあげることができる。無機層状化合物である限りは、その種類、粒径、アスペスト比等は、目的とする要求品質等により適宜選択することができ、特に限定されない。一般的には、層状構造の層間に水溶性高分子成分が入り込み、層間が拡大した被膜を得られやすい点からスメクタイト族の無機層状化合物が適している。スメクタイト族の具体例としては、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト等をあげることができ、その中でも、溶液中安定性や塗工性等の点からモンモリロナイトであることがより好ましい。
本発明におけるガスバリア性被膜層に接着性の機能を付与することも可能である。このように接着性を有するガスバリア性被膜層を設けることで、シーラントフィルムなどを積層する場合、別途に接着剤を用いる必要がない。
本発明における接着性を有するガスバリア性被膜層6は、(1)水性ポリウレタン樹脂もしくは水性ポリウレタンポリウレア樹脂と、(2)上記のポリビニルアルコールなどの水溶性高分子樹脂と無機層状化合物からなるガスバリア性組成物と、さらにエポキシ系化合物を硬化剤を混合することで、2液反応硬化型の接着性を有し、かつガスバリア性を有する組成物を塗布形成して設けられる。
上記の水性ポリウレタン樹脂としては、例えば、有機ジイソシアネート化合物、高分子ジオール化合物および鎖伸長剤を反応させて得られる、分子内に水性化のための遊離のカルボキシル基を有するアルカリ可溶型または自己乳化型の水性ポリウレタン樹脂において、前記高分子ジオール化合物として、500〜3000の数平均分子量を有するポリカーボネートジオールを全高分子ジオール化合物に対して20重量%以上含有してなる水性ポリウレタン樹脂をあげることができる。上記の鎖伸長剤としては、従来より使用されるグリコール類、脂肪族ポリオール類、脂環族ポリオール類、脂肪族ポリアミン類、あるいは脂環族アミン類、フタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸とその無水物のような芳香族カルボン酸と低級ポリオールとを反応させて得られる芳香族カルボン酸含有ポリオール類等が具体的に挙げられる。中でも、特にシーラントとの密着性の点から、芳香族カルボン酸を含有することが好ましい。
また、アセチレニックジオールまたはアセチレニックカルビノール等のアセチレングリコール、他のポリオールおよび有機ジイソシアネートを反応させて、上記アセチレングリコールを0.1〜10重量%の範囲で含む水性ポリウレタン樹脂や、ポリエチレングリコール及びイオン化可能な解離基を有するジオールを含むポリオール(A)を無溶媒下に前記ポリオール(A)の相溶温度以上に加熱した後に、前記ポリオール(A)とポリイソシアネート化合物(B)とを反応せしめてなる水性ポリウレタン樹脂や、高分子量ポリオール、重合性モノマーと活性水素含有化合物(イソシアネート基と反応可能な、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の活性水素を含有する官能基とから構成される活性水素を有する石油樹脂水素化することで得られる活性水素を有する石油樹脂の水素化物およびポリイソシアネート化合物を主成分として反応させて得られ
る水性ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
上記の水性ポリウレタンポリウレア樹脂としては、例えば、カルボキシル基等のイオン化可能な解離基を有するジオール成分を必須成分とするポリオール成分と、イソシアネート基及び−(CH2CH2O)n−を有するポリウレア成分とを、比較的高温で反応せしめることによって、ポリエチレングリコール以外のジオール及びイオン化可能な解離基を有するジオールを含むポリオール(A)を無溶媒下に、一般式H2N−R−(OCH2CH2)n−O−R'−NH2(式中、R及びR'は、それぞれ独立に炭素数1〜7のアルキレン基であり、nは1〜500の整数である。)で示されるエチレンオキサイド鎖を有するジアミン化合物とジイソシアネート化合物とをジイソシアネート化合物過剰の条件下に反応せしめてなるイソシアネート基を有するウレア化合物(B)と、130〜220℃で反応せしめて得られる水性ポリウレタンポリウレアを用いることができる。
上記のガスバリア性組成物に、さらに必要に応じて、一般式M(OR)n(M:金属元素、n:1以上の整数)で表せる金属アルコキシドあるいはその加水分解物を添加することもできる。
さらに、金属アルコキシドとは、テトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(OC373〕などの一般式、M(OR)n(ただし、M:金属元素、R:CH3、C25などの一般式CnH2n+1で表わされるアルキル基)で表せるもの或いはその加水分解物である。中でもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
これら3成分の調整方法としては、周知の調整方法等が用いることができ特に限定しない。また配合比については、要求品質によりその値が異なるが一般的に重量比で水溶性高分子:無機層状化合物:金属アルコキシド及びその加水分解物で、25〜45:1〜15:40〜80の範囲で適宜選択される。ガスバリア性やフレキシビリティ性を考慮するとより好ましくは、30〜40:1〜5:50〜70の範囲にあることである。
上記のガスバリア性被覆層を形成するガスバリア性組成物からなるコーティング剤の塗布方法には、通常用いられるディッピング法、ダイコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法などの従来公知の手段を用いることができる。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や加工条件によって異なるが、乾燥後の厚さが0.01μm以上あれば良いが、厚さが50μm以上では膜にクラックが生じ易くなるため、0.01〜50μmの範囲が好ましい。
本発明において用いられる、高分子樹脂としてポリビニルアルコールなどを主剤とする有機溶剤に溶解してなるガスバリア組成性物を塗布してなるガスバリア性被覆層8におけるポリビニルアルコールとしては、有機溶剤に溶解するものであれば特に限定されず、またその塗布方法も限定されず、周知の塗布方式が用いられる。
本発明において用いられる押出樹脂層7を構成する樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)などが好適に使用される。これらの樹脂を溶融押出し法により積層される。押出樹脂層の厚さとしては、特に限定されないが、一般的に、5〜200μmの範囲で適宜選択される。
本発明において用いられるヒートシール性を有するシーラントフィルム層4は、本発明のガスバリア性を有する積層体材料を包装袋などとして実用的に用いるために接着層とし
て設けられるものである。
シーラントフィルムの素材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。
形成方法としては、上記樹脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、ウレタン系む溶剤型接着剤を用いたノンソルベントラミネート法等を用いることが一般的であるがいずれも公知の方法により積層することができる。
上記で得られる本発明のガスバリア性を有する積層材料は、基材フィルム上に、先ず印刷インキ層を施し、その後ガスバリア性被覆層を形成する構成のガスバリア性を有する積層材料であるから、印刷インキの密着性や諧調再現性に優れる印刷インキ層を施したガスバリア性を有する積層材料を提供できる。また、基材フィルム上に、先ず印刷インキ層を施し、その後ガスバリア性被覆層を形成する構成のガスバリア性を有する積層材料であるから、印刷機上で印刷インキ層とガスバリア性被覆層と同時に(インラインで)積層できることから、非PVDコートOPP、複合バリアナイロンフィルム透明蒸着PETなどの既成のバリアフィルムを使用するの比較して、確実にコストダウンを図ることができる。さらに、水性ポリウレタン樹脂もしくは水性ポリウレタンポリウレア樹脂と、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子樹脂と無機層状化合物からなるガスバリア性組成物と、さらにエポキシ系化合物を硬化剤を混合することで、ガスバリア性被覆層に2液反応型の接着機能を付与することができるので、別途に接着剤層を設ける必要がなく、シーラントフィルムを積層することができるのでコストダウンを図ることができる。
また、本発明のガスバリア性を有する積層材料を包装袋として、例えば、油臭などの臭気を有する内容物を収納した包装袋の外部に油臭などの臭気漏れ出し、場合によっては、害虫などを引き寄せる危惧が解消される。米、麦などの穀物類、水産加工品、畜肉加工品、茶、コーヒー、紅茶、鰹節、とろろ昆布、油菓子、米菓、ビスケット、クッキー、ケーキ、饅頭、カステラ、チーズ、バター、切り餅、スープ、ソース、即席ラーメン、わさび等の食品等の包装材料として、またペットフードなどの非食品分野の包装材料としても用いられる。
本発明のガスバリア性を有する積層材料は、食品等の包装に用いられる包装材料として、包装材料を透過する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止する必要のある内容物や臭気を有する内容物を収納した包装袋の外部に臭気漏れ出すのを防止する(保香性を有する)好適な包装材料として用いられる。
本発明の一実施例としてのガスバリア性を有する積層材料を示す断面図である。 本発明の一実施例としてのガスバリア性を有する積層材料を示す断面図である。 本発明の一実施例としてのガスバリア性を有する積層材料を示す断面図である。 本発明の一実施例としてのガスバリア性を有する積層材料を示す断面図である。 従来のガスバリア性を有する積層材料を示す断面図である。
符号の説明
1・・・基材フィルム
2・・・印刷インキ層
3、8・・・ガスバリア性被覆層
4・・・シーラントフィルム層
5・・・接着剤層
6・・・接着性を有するガスバリア性被覆層
7・・・押出樹脂層
10、20、30、40、50・・・ガスバリア性を有する積層材料

Claims (8)

  1. 基材フィルム上に、少なくとも印刷インキ層、高分子樹脂と無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物を塗布してなるガスバリア性被覆層、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層を順次積層してなることを特徴とするガスバリア性を有する積層材料。
  2. 基材フィルム上に、少なくとも印刷インキ層、高分子樹脂を主剤とするガスバリア性組成物を塗布してなるガスバリア性被覆層、ヒートシール性を有するシーラントフィルム層を順次積層してなることを特徴とするバリア性を有する積層材料。
  3. 前記高分子樹脂が、水溶性高分子であることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性を有する積層材料。
  4. 前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1または3記載のガスバリア性を有する積層材料。
  5. 請求項1記載のガスバリア性を有する積層材料において、
    前記ガスバリア性被覆層が、水性ポリウレタン樹脂もしくは水性ポリウレタンポリウレア樹脂と、高分子樹脂としてポリビニルアルコールと無機層状化合物を主剤とするガスバリア性組成物と、エポキシ系化合物からなる硬化剤とを混合してなることを特徴とするガスバリア性を有する積層材料。
  6. 前記無機層状化合物が、モンモリロナイトであることを特徴とする請求項1、3〜5のいずれか1項に記載のガスバリア性を有する積層材料。
  7. 前記高分子樹脂が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項2記載のガスバリア性を有する積層材料。
  8. 請求項2記載のガスバリア性を有する積層材料において、
    前記ガスバリア性被覆層が、ポリビニルアルコールを有機溶剤に溶解してなる主剤とするガスバリア性組成物を塗布して形成されることを特徴とするガスバリア性を有する積層体材料。
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