JP2005059132A - 多孔質体、及びその作製方法 - Google Patents

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浩克 宮田
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Abstract

【課題】細孔径が基板表面に対して垂直で、且つ深さ方向での細孔径変化が殆どない、例えば10nm未満の微細な細孔を有する多孔質材料を、自己組織化に基づく簡便な方法で作製し、さらにその細孔表面に修飾を施すことで細孔表面の性質を制御した多孔質体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体から該柱状物質を除去して形成されている柱状の細孔を有する多孔質体であって、前記多孔質体の細孔表面に、該多孔質体を形成する第二の成分の元素と酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素が結合している多孔質体である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多孔質体、及びその作製方法に関するものであり、詳しくは、触媒担体、吸着剤、分離剤等に用いられる多孔質体の薄膜、及びその作製方法に関するものである。本発明は、より詳しくは、自己組織的に形成される微細な空孔を有する多孔質材料の薄膜において、細孔表面の組成を変化させることによって細孔の表面電位を変化させた多孔質材料薄膜、及びその製造方法に関する。
半導体加工技術の進歩は目覚しく、100nm精度の加工技術の実用化は目前に迫っている。半導体素子の小型化に伴い、スイッチング速度は増大する一方消費電力は低下するために、半導体素子の小型化は高性能LSI作製には必須である。これまで、半導体素子の集積度は、年とともに直線的に増大してきたが、もはや加工精度が従来のフォトリソグラフィーの限界に達するのは時間の問題であると考えられ、それに代わる新しいプロセスの開発が急務となっている。
従来のフォトリソグラフィーの限界を超える加工プロセスとして、材料の持つ性質等を利用して自発的に微細な構造を作製させる、所謂自己組織化に基づくプロセスが注目を集めている。自己組織化的に形成される微細な構造は、層状、繊維状、柱状、球状、多孔質等、多岐に渡っており、それぞれに対して有望な応用が提案されている。その中でも、特に、基板上に形成される多孔質の薄膜は、産業上の利用分野が広く、最も有望視されているものである。
多孔質の薄膜として現在最も注目されているもののひとつに、アルミニウムを陽極酸化して形成されるアルミナナノホールがある。これは、アルミニウムの薄膜をある条件のもとで陽極酸化することで、電界の集中が原因となって微細な空孔が表面に対して垂直に形成されるというものである。この技術に関しては、例えば非特許文献1に記載されている。このアルミナナノホール膜の応用としては、電子放出素子や磁性体を導入した記録媒体等の提案が数多く提案されている。
またもうひとつの注目されている材料として、界面活性剤の集合体を鋳型にして、ゾル−ゲル法等の方法で作製されるメソポーラス材料の薄膜がある。これらは、ディップコート等の簡単な方法で、規則的な細孔構造を有する材料を作製するものである。この技術に関しては、例えば、非特許文献2に包括的記載がなされている。メソポーラス材料薄膜の中で最も安定で産業上有用なものはメソポーラスシリカ薄膜であり、これに関しても、触媒、発光材料等、数多くの応用に関する提案がなされている。
益田 秀樹、応用物理、第69巻、第5号、p.558-562(2000) Jackie Y. Ying, Christian P. Mehnert, Michael S. Wong Angewandte Chemie 誌 International Edition、第38巻、p.56-77(1999)
しかし、アルミナナノホール膜においては、ナノホールの細孔径を10nm以下にすることは実際には難しく、分子の配向制御や量子サイズ効果等の特異的な性質が発現される10nm未満の細孔を形成することは大きな課題であった。
一方、メソポーラス材料の薄膜は、細孔径に関しては十分に小さいものの、形成される細孔は基板に対して平行であったり、三次元的な細孔の連結様式を有していたりするために、サイズの大きな材料の導入が困難である場合があった。
つまり、基板に対して垂直でストレートな10nm未満の細孔を有する多孔質薄膜が熱望されていた。さらに、細孔内に導入する材料の性質にあわせて、その細孔の表面を修飾する技術が求められていた。
そこで本発明は、細孔径が基板表面に対して垂直で、且つ深さ方向での細孔径変化が殆どない、例えば10nm未満の微細な細孔を有する多孔質材料を、自己組織化に基づく簡便な方法で作製し、さらにその細孔表面に修飾を施すことで細孔表面の性質を制御し得るものである。
すなわち本発明は、
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体から該柱状物質を除去して形成されている、柱状の細孔を有する多孔質体であって、前記多孔質体の細孔表面に、前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質が形成されていることを特徴とする多孔質体
及び
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体から該柱状物質を除去して形成されている、柱状の細孔を有する多孔質体を化学処理して得られる多孔質体であって、前記化学処理後の多孔質体の細孔表面に、前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質が形成されていることを特徴とする多孔質体である。
前記化学処理としては酸化処理が好ましく用いられる。
本発明は、特に、
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体から該柱状物質を除去して形成されている柱状の細孔を有する多孔質体であって、前記多孔質体の細孔表面に、該多孔質体を形成する第二の成分の元素と酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素が結合していることを特徴とする多孔質体
及び
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体から該柱状物質を除去して形成されている、柱状の細孔を有する多孔質体を化学処理して得られる多孔質体であって、前記多孔質体の細孔表面に、該多孔質体を形成する第二の成分の元素と酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素が結合していることを特徴とする多孔質体である。
前記化学処理としては酸化処理が好ましく用いられる。
本発明はさらに、前記の、細孔表面の第二の成分の元素と酸素を介して結合している前記金属元素が、さらに酸素と結合していることを特徴とする。
本発明は、特に、第一の成分がアルミニウムであり、第二の成分がシリコン、ゲルマニウム、シリコンとゲルマニウムの混合物のうちのいずれかであり、且つ、前記構造体の組成に占める第二の成分の割合が、20 atomic % 以上70 atomic % 以下であることを特徴とする。
本発明の多孔質体の形状としては、特に薄膜状であることが好ましい。
本発明の多孔質体は、その柱状の細孔の直径が0.5 ナノメートル以上15 ナノメートル未満であることを特徴とする。
また、本発明の多孔質体はその柱状の細孔の間隔が 1ナノメートル以上20 ナノメートル未満であることを特徴とする。ここで、細孔の間隔とは、細孔の中心間の距離を指す。
本発明のもう一つの側面は、
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体を用意する工程、前記第一の成分を含み構成されている柱状物質を選択的に除去する工程、及び柱状物質を除去して形成された柱状細孔の表面に前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質を形成する工程とを含むことを特徴とする、多孔質体の作製方法
及び
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体を用意する工程、前記第一の成分を含み構成されている柱状物質を選択的に除去する工程、柱状物質を除去した後の柱状細孔を有する多孔質体に化学処理を施す工程、及び化学処理後の多孔質体の細孔表面に前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質を形成する工程とを含むことを特徴とする、多孔質体の作製方法である。
前記化学処理としては、酸化処理工程が特に好ましく用いられる。
本発明は上記多孔質体の作製方法において、特に
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体を用意する工程、該前記第一の成分を含み構成されている柱状物質を選択的に除去する工程、及び柱状物質を除去して形成された柱状細孔の表面の第二の成分の元素に、酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素を結合させる工程とを含むことを特徴とする、多孔質体の作製方法
及び
第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体を用意する工程、前記第一の成分を含み構成されている柱状物質を選択的に除去する工程、柱状物質を除去した後の柱状細孔を有する多孔質体に化学処理を施す工程、及び化学処理後の多孔質体の細孔表面の第二の成分の元素に、酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素を結合させる工程とを含むことを特徴とする、多孔質体の作製方法である。
前記化学処理が酸化処理工程としては、酸化処理工程が特に好ましく用いられる。
本発明によれば、ある成分がその成分と互いに共晶を形成する他成分のマトリクス中に微細な柱状構造となって存在しているナノ構造体膜を作製し、その柱状構造成分を選択的に除去して多孔質膜とし、さらにその細孔表面に他の金属の酸化物層を形成することで、負電荷を有する材料でも細孔内に導入できる、吸着、分離能に優れた多孔質薄膜を得ることができる。
以下、本発明の多孔質体及びその作製方法の実施態様を図面を用いて説明する。
本発明の多孔質体は、例えば図1に模式的に示すような構造を有するものである。この基本構造は、図2に模式的に示した、複数の成分が微細な分離構造を形成した構造体から、一方の柱状成分21を選択的に除去して形成されるものである。
以下、図1、及び図2を用いて本発明の多孔質体の作製方法を説明する。
(工程A)
まず、互いに共晶系を形成する材料を適当な比率で含むターゲットを用いて、スパッタリング法によって、微小な柱状形態の第一の部材21が第二の部材(マトリクス部材)22中に分散されている構造の薄膜を、基板13上に作製する。
基板13は、基本的に材質や厚さを限定されるものではなく、ガラス、金属、セラミックス、半導体、有機物等種々のものが使用可能である。
使用するターゲットは、複数の成分の混合体、もしくは一つの部材の上にもう一つの部材が置かれているもの、もしくは複数の部材が所望の面積比を与えるように貼りあわせられているような構成のものが用いられる。
例示すると、アルミニウムターゲット上にシリコンウエハーを適当な量置いた状態でスパッタリングを行うことで上記構造の膜を基板13上に作製することができる。
なお、上記工程Aは、スパッタリングを例にして記述したが、本発明は成膜方法を限定するものではなく、同様の構造が形成できる成膜法であればどのような成膜法でも適用することができる。
次に、上記工程Aで形成される、図2に示した構造について以下に詳しく説明する。
スパッタリング等の方法で、互いに共晶系にある複数の物質の膜を形成した場合、各々の成分は、膜中において混合することなく独立に存在する。そして、特定の材料系について、成膜条件と物質の組成が最適化された場合、ある成分が微細な径の柱状の形態(微細柱状物質)21となって、他成分のマトリックス部材22中に分散して存在した構造が形成される。この構造は、本発明者らによって発見された新規な構造体であり、柱状構造は、基板界面から膜表面まで貫通している。形成される柱状構造の径(図中の2r)は、0.5nmから50nm、好ましくは0.5nmから15nmの範囲である。また、柱状構造体の間隔(図中の2R)は1nmから80nm、好ましくは、5nmから20nmの範囲にある。
具体例を用いて説明すると、スパッタリングでアルミニウムとシリコンの混合膜を基板上に作製した場合、条件が最適化されると、非晶質なシリコンのマトリクス部材中に結晶性の微細柱状アルミニウムが形成される。個々のアルミニウムドメインは、膜中において、基板界面から膜表面に至るまで、単一の柱状構造体として存在していることが走査型電子顕微鏡の観察によって示されている。同様の構造は、スパッタリングで作製したアルミニウムとゲルマニウムの混合膜、及びアルミニウムとゲルマニウム、シリコンの三成分混合膜に関しても、形成が確認されている。膜厚(図中の長さL)は、スパッタリング時間を調整することで制御することが可能であり、スパッタリングを中断しない限り、膜厚を厚くしても柱状構造が途切れることはない。
この構造を形成するためには、先述したように組成を最適化する必要がある。本発明者らが鋭意検討した結果、構造体の組成に占める第二の成分の割合が、20atomic%以上70atomic%以下の範囲内にある場合に、目的の構造が形成されることが明らかとなっている。
(工程B)
上記工程Aによって作製した構造体から、微細柱状物質21を除去して、基板13上に多孔質薄膜を形成する。微細柱状物質21の選択除去には、ウェットエッチングが好ましく用いられる。例えば、非晶質なシリコンの部材中に形成された結晶性の柱状アルミニウムの場合には、リン酸や硫酸でエッチングすることによって、シリコンの形状を変化させることなく、アルミニウムのみを除去し空孔11(図1参照)を形成することが可能である。
(工程C)
上記工程Bによって作製した、多孔質薄膜の細孔壁に修飾を施す。本発明の多孔質体薄膜においては、細孔の表面には薄い酸化物の層が形成されており、多くの水酸基が細孔表面に存在している。例えば、シリコンより構成される多孔質体の場合には、細孔表面に多くのシラノール基が存在している。このサイトに例えば金属ハロゲン化物のようなものを作用させることで、細孔表面で、
Si−OH+MXn→Si−O−M+HX (Mは金属元素、Xはハロゲンを表す)
という反応を起こさせ金属元素を結合させることができる。この金属元素は、さらに水と反応して酸化物となり、最終的には表面に、
Si−O−MOm
という化学種、即ち異種金属酸化物層14(図1参照)が形成される。
例えば、シリコンより構成される多孔質体にSnCl4を作用させることで、多孔質シリコンの細孔表面に異種金属酸化物層14としてスズ酸化物を形成することができる。細孔(空孔)11の断面図における、細孔11表面に形成された異種金属酸化物層14であるスズ酸化物層の様子を模式的に図4に示す。
細孔11表面に形成されるマトリクス成分以外の異種金属酸化物として、ここではスズ酸化物を例示したが、細孔表面に形成する材料はスズの酸化物に限定されることはなく、また、表面に他の物質を形成するのに用いるための材料は、塩化物(ハロゲン化物)に限定されるわけではない。例えば、Ti(NMe4と反応させ、焼成することによって細孔表面にチタン酸化物層を形成することが可能である。マトリクスとしてゲルマニウムを用いた場合にも同様の処理を施すことが可能である。
以上説明した工程A〜Cは、スパッタリングによって形成された非晶質の多孔質体の細孔表面を修飾する、最も単純な例についての工程であるである。しかし、例えば、多孔質体の壁を構成する材料を結晶化させる必要がある場合には、非酸化性の雰囲気下において多孔質体薄膜を加熱する工程が上記工程Cの前に必要になる。
また、例えば多孔質体の壁を構成する材料に対して化学処理を施す必要がある場合にも、上記工程Cの前に所望の化学処理を施す工程が必要になる。化学処理が酸化処理である場合には、上記工程Bで作製された多孔質体を酸化性の雰囲気下で加熱する工程が必要となる。
以上説明した工程によって、本発明の多孔質体を作製することができる。しかし、本発明の多孔質膜はこの実施の態様で記述した内容に限定されず、この他の方法、材料を用いても、同じ構成のものが作製できれば良い。
次に、シリコン多孔質体薄膜を例に本発明の技術内容を説明する。
本発明者らが発明したシリコン多孔質体薄膜は、細孔表面に多くのシラノール基Si−OHが存在している。しかし、シリコン酸化物の等電点は約2であり、表面電荷密度が低い。従って、細孔内に静電気的相互作用で材料を導入することが困難である。特に産業上重要性の高いアニオン性の材料を細孔内に導入、担持することは殆ど不可能である。本発明の要旨は、シリコン、ゲルマニウムの多孔質体薄膜の細孔表面に他の金属元素の酸化物を固定し、細孔表面の電荷密度を変化させることによって、シリコン、ゲルマニウムを単独で用いた場合には導入不可能である材料を細孔内に導入できるようにするというものである。
以下、実施例を用いてさらに詳しく本発明を説明する。
本実施例は、共晶を形成する物質としてアルミニウムとシリコンを用い、膜中の柱状アルミニウムを除去して多孔質シリコンの膜とした後、細孔表面にスズの酸化物層を形成し、アニオン性材料を選択吸着することのできる多孔質薄膜を作製した例である。
石英ガラス基板、及びシリコン基板上に400nmのアルミニウム−シリコン混合膜をスパッタリングで成膜した。使用したターゲットを模式的に図3に示す。ターゲットは図示したように、バッキングプレート31上の4インチのアルミニウムターゲット32上に15mm角のシリコンチップ33を6枚置いたものである。スパッタは、RF電源を用いて、Ar流量:50sccm、放電圧力:0.7Pa、投入電力:300Wの条件で行った。また、基板温度は室温とした。
ここではターゲットとして、アルミニウムターゲット32上にシリコンチップ33を6枚置いたものを用いたが、シリコンチップの枚数はスパッタ条件により変化するため、これに限定されるものではなく、後述するような、柱状のアルミウムがシリコン中に分散した所望の構造が形成できるものであればよい。また、ターゲットはアルミニウムターゲット上にシリコンチップを置いたものに限定したものではなく、シリコンターゲット上にアルミニウムチップを置いたものでも良いし、シリコンとアルミニウムの粉末を焼結したターゲットを用いても良い。
さらに、ここではスパッタリング法としてRFスパッタリング法を用いたが、これに限定されるものではなく、ECRスパッタリング法、DCスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法でよい。さらに、スパッタリング条件は装置に依存しており、これに限定されるものではない。また、スパッタ法以外の蒸着法であっても、所望の構造体が形成できる方法であれば、本発明に適用可能である。
次に、ICP(誘導結合型プラズマ発光分析)を用いて、このようにして得られたアルミニウム−シリコン混合膜における、シリコンのアルミニウムとシリコンの全量に対する分量(atomic%)を分析した。その結果、シリコンのアルミニウムとシリコンの全量に対する分量は約37atomic%であった。
電界放出走査型電子顕微鏡(FE−SEM)にて、以上の様に作製されたアルミニウム−シリコン混合膜を観察した。基板斜め上方向から見た表面の形状は、図2に示すように、シリコン22に囲まれたほぼ円形の微細な柱状アルミニウム21が二次元的に配列しているものであった。柱状アルミニウム21部分の画像処理より求めた平均孔径は5nmであり、その平均中心間間隔は10nmであった。また、断面をFE−SEMにて観察したところ、膜の厚さは400nmであり、それぞれの柱状アルミニウムの部分はお互いに独立していた。
また、X線回折法でこの薄膜試料を分析したところ、シリコンの回折線は確認できず、シリコンは非晶質であることが分かった。一方、複数のアルミニウムの回折線が確認できたことより、アルミニウムは多結晶であることが分かった。
以上のことから、非晶質シリコンに周囲を囲まれた、間隔2Rが10nm、径2rが5nm、膜厚Lが400nmの結晶性の柱状アルミニウムを含んだ、アルミニウム−シリコンナノ構造体薄膜の作製が確認できた。
このアルミニウム−シリコンナノ構造体薄膜を98%硫酸に24時間浸し、アルミニウム柱状構造部分のみを選択的にエッチングして細孔を形成した。エッチング後の膜をFE−SEMで観察した結果、図2における柱状のアルミニウム21のみが除去され、図1に模式的に示したような多孔質の膜になっていることが確認された。シリコン部の形状は、アルミニウム除去前と比較して実質的に変化していないことがわかった。この場合も断面をFE−SEMで観察したところ、アルミニウムは基板界面まで完全に除去されていることが明らかとなった。以上の工程によって、基板上に基板に対して垂直な貫通孔を有する多孔質シリコンの膜を作製できた。
このようにして作製した多孔質シリコン膜を四塩化スズ五水和物SnCl4・5H2Oの2−プロパノール溶液に7時間浸漬した。四塩化スズの濃度は10%とした。浸漬後の膜を2−プロパノールでよく洗浄した後水で洗浄し、空気中で乾燥させ、表面修飾したシリコン多孔質体薄膜を得た。修飾後の膜の断面をオージェ電子分光装置で評価した結果、細孔表面にスズの酸化物が形成されていることが確認された。また、この処理によって細孔構造が変化しないことはFE−SEMで確認された。
ノンドープのシリコン基板上に形成した、SnCl4・5H2Oで処理する前のシリコン多孔質膜の赤外吸収スペクトルを測定した結果、シラノール基Si−OHに帰属される吸収が確認されたが、塩化スズで処理し、2−プロパノールのみで洗浄後乾燥させた場合にはシラノール基の吸収は著しく小さくなっていた。このことから、シラノール部にSnが結合しSi−O−Snの結合が形成されたことが示された。
本実施例の酸化スズを細孔表面に作製したシリコン多孔質体薄膜を、pH=2に調整したアニオン性色素ダイレクトブルー5×10−4%水溶液10ml中に浸漬し、3時間放置した。放置後の色素溶液はほぼ完全に透明になり、色素が良好にシリコン多孔質体薄膜によって吸着されたことが示された。
以上の結果から、本発明で作製した、細孔表面にスズ酸化物層を形成したシリコン多孔質体の薄膜は、良好なアニオン吸着特性を有することが示された。
本実施例は、共晶を形成する物質としてアルミニウムとシリコンを用い、膜中の柱状アルミニウムを除去して多孔質シリコンの膜を形成した後この多孔質シリコン膜を酸化処理して多孔質酸化シリコン膜とし、その細孔表面にスズの酸化物層を形成し、アニオン性材料を選択吸着することのできる多孔質薄膜を作製した例である。
実施例1と同じ手順で、シリコン基板及び石英ガラス基板上に、基板に対して垂直な貫通孔を有する多孔質シリコンの膜を作製した。この多孔質シリコン膜を酸素雰囲気中で加熱し、酸化処理を行った。ここでは、大気圧で酸素を50sccm流しながら、800℃で2時間加熱した。この結果、石英ガラス上の膜は完全に透明となり、多孔質酸化シリコン薄膜が得られた。酸化シリコンの形成は、広域電子エネルギー損失構造解析(EELS)により確認された。酸化処理を行った後の多孔質膜をFE−SEMで観察した結果、細孔径にはほとんど変化が認められなかった。
酸化処理を行った膜を、純水中に6時間浸漬し、風乾させた後、実施例1と同じ10%四塩化スズ五水和物SnCl4・5H2Oの2−プロパノール溶液に7時間浸漬した。浸漬後の膜を2−プロパノールでよく洗浄した後水で洗浄し、空気中で乾燥させ、表面修飾したシリコン多孔質体薄膜を得た。この場合にも、この塩化スズによる処理で細孔構造が変化しないことがFE−SEMによって確認された。
本実施例のスズ酸化物を細孔表面に作製した多孔質酸化シリコン薄膜を、pH=2に調整したアニオン性色素ダイレクトブルー5×10−4%水溶液10ml中に浸漬し、3時間放置した。放置後の色素溶液はほぼ完全に透明になり、色素が良好にシリコン多孔質体薄膜によって吸着されたことが示された。また、石英ガラス上の膜は青色に着色していた。
以上の結果から、本実施例で作製した、細孔表面にスズ酸化物層を形成した多孔質酸化シリコン薄膜は、良好なアニオン吸着特性を有することが示された。
本実施例は、共晶を形成する物質としてアルミニウムとシリコンを用い、膜中の柱状アルミニウムを除去して多孔質シリコンの膜を形成した後この多孔質シリコン膜を酸化処理して多孔質酸化シリコン膜とし、その細孔表面にチタン酸化物の層を形成し、アニオン性材料を選択吸着することのできる多孔質薄膜を作製した例である。
実施例2と同様の手順で、多孔質酸化シリコン薄膜を作製した。酸化処理を行った膜を、純水中に6時間浸漬し、風乾させた後、Ti(N(CH324の10%ヘキサン溶液に7時間浸漬した。浸漬後の膜をヘキサンでよく洗浄した後一度乾燥させ、さらに水で洗浄した後空気中で乾燥させ、表面修飾したシリコン多孔質体薄膜を得た。この処理によって細孔構造が変化しないことがFE−SEMによって確認された。
この膜の場合にもオージェ電子分光分析、及び赤外吸光分析によって、細孔表面のシラノールサイトにチタンが結合し、細孔表面においてチタン酸化物が形成されたことが示された。
本実施例のチタン酸化物を細孔表面に作製した多孔質酸化シリコン薄膜を、pH=2に調整したアニオン性色素ダイレクトブルー5×10−4%水溶液10ml中に浸漬し、3時間放置した。放置後の色素溶液はほぼ完全に透明になり、色素が良好にシリコン多孔質体薄膜によって吸着されたことが示された。また、石英ガラス上の膜は青色に着色していた。
以上の結果から、本実施例で作製した、細孔表面にチタン酸化物層を形成した多孔質酸化シリコン薄膜は、良好なアニオン吸着特性を有することが示された。
本実施例は、共晶を形成する物質としてアルミニウムとゲルマニウムを用い、膜中の柱状アルミニウムを除去して多孔質ゲルマニウムの膜を形成した後、細孔表面にスズ酸化物層を形成し、アニオン性材料を選択吸着することのできる多孔質薄膜を作製した例である。
石英ガラス基板、及びシリコン基板上に500nmのアルミニウム−ゲルマニウム混合膜をスパッタリングで成膜した。使用したターゲットは図3に模式図を示したような、実施例1で使用したものと同じ構成のもので、アルミニウムターゲット上に図のようにゲルマニウムチップを配置してある。スパッタは、RF電源を用いて、Ar流量:50sccm、放電圧力:0.7Pa、投入電力:300Wの条件で行った。また、基板温度は室温とした。
次に、ICP(誘導結合型プラズマ発光分析)を用いて、このようにして得られたアルミニウム−ゲルマニウム混合膜における、ゲルマニウムのアルミニウムとゲルマニウムの全量に対する分量(atomic%)を分析した。その結果、ゲルマニウムのアルミニウムとゲルマニウムの全量に対する分量は約39atomic%であった。
電界放出走査型電子顕微鏡(FE−SEM)にて、以上のように作製されたアルミニウム−ゲルマニウム混合膜を観察した。基板斜め上方向から見た表面の形状はアルミニウム−シリコン混合膜と同様に、ゲルマニウムに囲まれたほぼ円形の微細な柱状アルミニウムが二次元的に配列しているものであった。柱状アルミニウム部分の画像処理より求めた平均孔径は10nmであり、その平均中心間間隔は15nmであった。また、断面をFE−SEMにて観察したところ、膜の厚さは500nmであり、それぞれの柱状アルミニウムの部分はお互いに独立していた。
また、X線回折法でこの薄膜試料を分析したところ、ゲルマニウムの回折線は確認できず、ゲルマニウムは非晶質であることが分かった。一方、複数のアルミニウムの回折線が確認できたことより、アルミニウムは多結晶であることが分かった。
以上のことから、非晶質ゲルマニウムに周囲を囲まれた間隔2Rが15nm、径2rが10nm、膜厚Lが500nmの結晶性の柱状アルミニウムを含んだアルミニウム−ゲルマニウムナノ構造体薄膜の作製が確認できた。
このアルミニウム−ゲルマニウムナノ構造体薄膜を0.5%リン酸に12時間浸し、アルミニウム柱状構造部分のみを選択的にエッチングして細孔を形成した。エッチング後の膜をFE−SEMで観察した結果、柱状のアルミニウムのみが除去され、図1に模式的に示したような多孔質の膜になっていることが確認された。ゲルマニウム部の形状は、アルミニウム除去前と比較して実質的に変化していないことが分かった。この場合も断面をFE−SEMで観察したところ、アルミニウムは基板界面まで完全に除去されていることが明らかとなった。以上の工程によって、基板上に基板に対して垂直な貫通孔を有する多孔質ゲルマニウムの膜を作製できた。
このようにして作製した多孔質ゲルマニウム膜を四塩化スズ五水和物SnCl4・5H2Oの2−プロパノール溶液に7時間浸漬した。四塩化スズの濃度は10%とした。浸漬後の膜を2−プロパノールでよく洗浄した後水で洗浄し、空気中で乾燥させ、表面修飾した多孔質ゲルマニウム薄膜を得た。修飾後の膜の断面をオージェ電子分光装置で評価した結果、細孔表面にスズの酸化物が形成されていることが確認された。また、この処理によって細孔構造が変化しないことはFE−SEMで確認された。
本実施例の細孔表面にスズ酸化物を作製した多孔質ゲルマニウム薄膜を、pH=2に調整したアニオン性色素ダイレクトブルー5×10−4%水溶液10ml中に浸漬し、3時間放置した。放置後の色素溶液はほぼ完全に透明になり、色素が良好に多孔質ゲルマニウム薄膜によって吸着されたことが示された。
以上の結果から、本実施例で作製した、表面にスズ酸化物層を形成した多孔質ゲルマニウム薄膜は、良好なアニオン吸着特性を有することが示された。
本実施例は、共晶を形成する物質としてアルミニウムとシリコン−ゲルマニウム混合物を用い、膜中の柱状アルミニウムを除去して多孔質のシリコン−ゲルマニウム混合物の膜を形成した後、細孔表面にスズの酸化物層を形成し、アニオン性材料を選択吸着することのできる多孔質薄膜を作製した例である。
石英ガラス基板、及びシリコン基板上に500nmのアルミニウム−シリコン−ゲルマニウム混合膜をスパッタリングで成膜した。使用したターゲットは図3に模式図を示したような、実施例1〜4で使用したものと同じ構成のもので、アルミニウムターゲット上に図のようにシリコンチップとゲルマニウムチップとを配置してある。本実施例では、シリコンのチップの枚数とゲルマニウムのチップの枚数を3枚ずつとした。スパッタは、RF電源を用いて、Ar流量:50sccm、放電圧力:0.7Pa、投入電力:300Wの条件で行った。また、基板温度は室温とした。
電界放出走査型電子顕微鏡(FE−SEM)にて、以上の様に作製されたアルミニウム−シリコン−ゲルマニウム混合膜を観察した。基板斜め上方向から見た表面の形状はアルミニウム−シリコン混合膜、アルミニウム−ゲルマニウム混合膜と同様に、ゲルマニウム−シリコン混合物に囲まれたほぼ円形の微細な柱状アルミニウムが二次元的に配列しているものであった。柱状アルミニウム部分の画像処理より求めた平均孔径は7nmであり、その平均中心間間隔は12nmであった。また、断面をFE−SEMにて観察した所、膜の厚さは500nmであり、それぞれの柱状アルミニウムの部分はお互いに独立していた。
また、X線回折法でこの薄膜試料を分析したところ、ゲルマニウム、シリコンの回折線は確認できず、マトリクスのシリコン及びゲルマニウムは非晶質であることが分かった。一方、複数のアルミニウムの回折線が確認できたことより、アルミニウムは多結晶であることが分かった。
以上のことから、非晶質シリコン−ゲルマニウム混合物に周囲を囲まれた間隔2Rが12nm、径2rが7nm、膜厚Lが500nmの結晶性の柱状アルミニウムを含んだアルミニウム−シリコン−ゲルマニウムナノ構造体薄膜の作製が確認できた。
このアルミニウム−シリコン−ゲルマニウムナノ構造体薄膜を0.5%リン酸に12時間浸し、アルミニウム柱状構造部分のみを選択的にエッチングして細孔を形成した。エッチング後の膜をFE−SEMで観察した結果、柱状のアルミニウムのみが除去され、図1に模式的に示したような多孔質の膜になっていることが確認された。シリコン−ゲルマニウム混合物よりなるマトリクス部の形状は、アルミニウム除去前と比較して実質的に変化していないことがわかった。この場合も断面をFE−SEMで観察したところ、アルミニウムは基板界面まで完全に除去されていることが明らかとなった。以上の工程によって、基板上に基板に対して垂直な貫通孔を有する多孔質シリコン−ゲルマニウムの膜を作製できた。
このようにして作製した多孔質シリコン−ゲルマニウム膜を四塩化スズ五水和物SnCl4・5H2Oの2−プロパノール溶液に7時間浸漬した。四塩化スズの濃度は10%とした。浸漬後の膜を2−プロパノールでよく洗浄した後水で洗浄し、空気中で乾燥させ、表面修飾したシリコン−ゲルマニウム多孔質薄膜を得た。修飾後の膜の断面をオージェ電子分光装置で評価した結果、細孔表面にスズの酸化物が形成されていることが確認された。また、この処理によって細孔構造が変化しないことはFE−SEMで確認された。
本実施例のスズ酸化物を細孔表面に作製した多孔質シリコン−ゲルマニウム混合物薄膜を、pH=2に調整したアニオン性色素ダイレクトブルー5×10−4%水溶液10ml中に浸漬し、3時間放置した。放置後の色素溶液はほぼ完全に透明になり、色素が良好に多孔質シリコン−ゲルマニウム薄膜によって吸着されたことが示された。
以上の結果から、本実施例で作製した、表面にスズ酸化物層を形成したシリコン−ゲルマニウム多孔質体の薄膜は、良好なアニオン吸着特性を有することが示された。
以上のように、本発明は、触媒担体、吸着剤、分離剤等に用いられる多孔質体の薄膜としての用途に適用できる。
細孔表面に、酸素を介して異種金属の酸化物を結合させた、本発明の実施形態による多孔質体薄膜を示す模式図である。 本発明の実施形態による多孔質体の製造方法において作製される、ある成分がその成分と互いに共晶を形成する他成分のマトリクス中に微細な柱状構造となって存在しているナノ構造体膜を説明する模式図である。 本発明の実施例において、共晶を形成する関係にある複数の材料から構成される混合物膜を作製するのに使用されるスパッタリングのターゲットの構成を示す模式図である。 細孔表面に異種金属の酸化物が結合した状態を、異種金属がスズの場合について説明するための、本発明の実施形態による多孔質体薄膜を示す断面模式図である。
符号の説明
11 細孔
12 多孔質膜を形成するマトリクス部材
13 基板
14 細孔表面に形成された異種金属酸化物(酸化スズ)層
21 微細柱状成分(アルミニウム)
22 微細柱状成分と共晶を形成する成分(シリコン、ゲルマニウム)
31 バッキングプレート
32 アルミニウムターゲット
33 シリコンまたはゲルマニウムチップ

Claims (11)

  1. 第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体から該柱状物質を除去して形成されている、柱状の細孔を有する多孔質体であって、前記多孔質体の細孔表面に、前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質が形成されていることを特徴とする多孔質体。
  2. 第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体から該柱状物質を除去して形成されている柱状の細孔を有する多孔質体であって、前記多孔質体の細孔表面に、該多孔質体を形成する第二の成分の元素と酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素が結合していることを特徴とする多孔質体。
  3. 前記柱状の細孔を有する多孔質体が、酸化物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質体。
  4. 前記細孔表面に、第二の成分の元素と酸素を介して結合している前記金属元素が、さらに酸素と結合していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多孔質体。
  5. 前記多孔質体が薄膜状であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の多孔質体。
  6. 前記柱状の細孔の直径が0.5 ナノメートル以上15 ナノメートル未満である、請求項1項乃至5のいずれか1項に記載の多孔質体。
  7. 第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体を用意する工程、前記第一の成分を含み構成されている柱状物質を選択的に除去する工程、及び柱状物質を除去して形成された柱状細孔の表面に前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質を形成する工程とを含むことを特徴とする、多孔質体の作製方法。
  8. 柱状物質を除去して形成された柱状細孔の表面に前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質を形成する工程が、柱状物質を除去して形成された柱状細孔の表面の第二の成分の元素に、酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素を結合させる工程であることを特徴とする、請求項7に記載の多孔質体の作製方法。
  9. 第一の成分を含み構成されている柱状物質が第一の成分と共晶を形成し得る第二の成分を含み構成される部材中に分散している構造体を用意する工程、前記第一の成分を含み構成されている柱状物質を選択的に除去する工程、柱状物質を除去した後の柱状細孔を有する多孔質体に化学処理を施す工程、及び化学処理後の多孔質体の細孔表面に前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質を形成する工程とを含むことを特徴とする、多孔質体の作製方法。
  10. 前記化学処理が酸化処理であることを特徴とする、請求項9に記載の多孔質体の作製方法。
  11. 前記化学処理後の多孔質体の細孔表面に前記第一、第二の成分、及びそれらの酸化物以外の物質を形成する工程が、及び化学処理後の多孔質体の細孔表面の第二の成分の元素に、酸素を介して第一、及び第二の成分以外の金属元素を結合させる工程であることを特徴とする請求項9又は10に記載の多孔質体の作製方法。
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