JP2005056004A - 顔照合装置、顔照合方法、および顔照合プログラム - Google Patents
顔照合装置、顔照合方法、および顔照合プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】顔照合装置1は、1人の登録者について照明条件が異なる複数の登録者顔画像データをデータベース3に記憶している。顔照合装置1は、データベース3に記憶している登録者顔画像データ毎に、入力受け付けた認証対象者の顔画像から得た認証者顔画像データと、照合し、その類似度を求め、類似度が抽出閾値よりも大きい登録者顔画像データからなる第1の顔画像データ群を得る。そして、第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、類似度の総和を算出し、ここで算出した類似度の総和に基づいて認証対象者が登録者であるかどうかを認証する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、CCDカメラ等の撮像装置で撮像された認証対象者の顔画像を用いて、この認証対象者が登録者であるかどうかを認証する顔照合装置、顔照合方法、および顔照合プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CCDカメラ等の撮像装置で撮像した認証対象者の顔画像を用いて、この認証対象者が登録者であるかどうか(認証対象者がどの登録者であるかを特定する。)を認証する顔照合装置があった。従来の顔照合装置は、各登録者について顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶している。この登録者顔画像データは、目、鼻、口、輪郭等、登録者の顔部品の特徴量を示すデータであり、撮像装置で撮像した登録者の顔画像から得たデータである。
【0003】
従来の顔照合装置における認証対象者の認証処理について説明する。顔照合装置は、CCDカメラ等の撮像装置で撮像された認証対象者の顔画像の入力を受け付ける。顔照合装置は、入力を受け付けた認証対象者の顔画像を処理し、この認証対象者について目、鼻、口、輪郭等、認証対象者の顔部品の特徴量を示す認証者顔画像データを取得する。顔照合装置は、記憶している登録者の登録者顔画像データ毎に、ここで得た認証者顔画像データと照合し、その類似度を求める。そして、認証対象者を、ここで求めた類似度が最大であった登録者であると認証する。
【0004】
なお、最大であった類似度が予め定めれらた認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であるとする(認証対象者を登録者であると認証しない。)。また、最大の類似度が認証閾値と同じであった場合、認証対象者を登録者であるとするか、未登録者であるとするかについては、どちらかに決められている。
【0005】
顔照合装置は、例えば、施設の入り口のドアの施錠/開錠を制御する装置に認証結果を入力する。認証結果が入力された装置が、この入力された認証結果に応じてドアの施錠/開錠を行う。また、ATM(自動現金預け払い機)で取引する利用者の特定に、顔照合装置を利用することも提案されている。具体的には、ATMに撮像装置を取り付けておき、この撮像装置で撮像した利用者の顔画像を用いて利用者を特定することで、これまで利用者の識別に利用していたカード(例えば、キャッシュカード)挿入や、暗証番号の入力等の操作を不要にし、操作性の向上を図ることが提案されている。
【0006】
ところで、従来の顔照合装置は、登録者を正面から撮像した顔画像から得た登録者顔画像データを記憶している。一方、入力される認証対象者の顔画像における照明条件(照明の向き、明るさ、色等)や顔の向きは、撮像装置の設置場所の環境や、撮像時における認証対象者の姿勢により決まる。このため、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件や顔の向きによっては、認証対象者の顔画像から取得した認証者顔画像データと、この認証対象者について記憶している登録者顔画像データと、の類似度が小さくなり、登録者である認証対象者を未登録者であると誤判別することがある。
【0007】
なお、登録者である認証対象者を未登録者であるとする誤判別の発生確率(所謂、誤排除率)を抑えるには、上記認証閾値を低めに設定すればよいのであるが、この認証閾値を低めに設定すると、登録者でない認証対象者を登録者であるとする誤判別の発生確率(所謂、誤受入率)が増大し、セキュリティを低下させる。このため、上記認証閾値は、この顔照合装置が適用されるシステムにおいて、確保すべきセキュリティの高さに応じて設定されている。セキュリティの高いシステムほど、認証閾値が大きく設定されている。
【0008】
そこで、入力される認証対象者の顔画像における照明条件や顔の向きによる影響を抑え、認証精度を向上させる方法として、1人の登録者について、照明条件や顔の向きが異なる複数の顔画像から得た登録者顔画像データを記憶することが提案されている(特許文献1参照)。具体的には、登録者の顔画像を3Dモデル画像(3次元モデル画像)とし、この3Dモデル画像から照明条件や顔の向きが異なる複数の2Dモデル画像(2次元モデル画像)を生成し、ここで生成した2Dモデル画像毎に処理して得られた登録者顔画像データを記憶することが提案されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−6645号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、1人の登録者について照明条件や顔の向きが異なる複数の顔画像から得た、複数の登録者顔画像データを記憶することにより、入力された認証対象者の顔画像における照明条件や顔の向きに略一致する顔画像から得た登録者顔画像データを記憶している可能性を高めることで、認証精度を向上させているだけである。言い換えれば、1人の登録者について記憶している複数の登録者顔画像データを有効に利用し、認証精度を一層向上させることや、1人の登録者について複数の登録者顔画像データを記憶したことにより認証時に照合する登録者顔画像データの増加にともなう処理時間の増加を抑えることについては、提案されていない。
【0011】
この発明の目的は、各登録者について、照明条件や、顔の向きが異なる複数の登録者顔画像データを記憶し、この複数の登録者顔画像データを有効に利用することにより認証精度の一層の向上を図り、また認証にかかる処理時間の増加を抑えた顔照合装置、顔照合方法、および顔照合プログラムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために、以下の構成を備えている。
【0013】
(1)登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件が異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0014】
この構成では、顔画像データ記憶手段が各登録者について照明条件(照明の向き、明るさ、色等)が異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶している。登録者顔画像データとは、登録者の顔画像を処理して得られた、目、鼻、口、輪郭等、登録者の顔部品の特徴量を示すデータである。認証手段が、顔画像入力受付手段において入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、顔画像データ記憶手段が記憶している登録者顔画像データ毎に、この認証者顔画像データと照合し、その類似度を求める。1人の登録者について、記憶している複数の登録者顔画像データ毎にこの照合を行い、類似度を求める。認証手段は、ここで求めた類似度が予め定められている抽出閾値を超える登録者画像データを抽出した登録者顔画像データからなる第1の顔画像データ群を得る。
【0015】
一般に、登録者と認証対象者とが同一人物であっても、登録者顔画像データを得た顔画像と、認証者顔画像データを得た顔画像(入力を受け付けた認証対象者の顔画像)と、における照明条件が異なっていると、その類似度は低くなるが、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合の類似度に比べれば比較的大きい。但し、照明条件によっては、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合の類似度が、比較的大きくなることもある。
【0016】
上記抽出閾値は、認証対象者(登録者)について記憶している複数の登録者顔画像データが、殆ど上記第1の顔画像データ群に含まれ(抽出され)、且つこの第1の顔画像データ群に含まれている、認証対象者でない登録者についての登録者顔画像データの総数を十分に抑えることができる大きさに設定される。上記抽出閾値の大きさは、従来の顔照合装置における認証閾値よりも小さい。
【0017】
認証手段は、第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、認証者顔画像データとこの第1の顔画像データ群に含まれている登録者画像データとの類似度の総和を算出する。上述のように、抽出閾値は認証対象者について記憶している登録者顔画像データが殆ど抽出される大きさに設定されている。一方、第1の顔画像データ群に含まれている認証対象者でない登録者の顔画像データは、1人の登録者について見てみると数個(1〜2個)である。したがって、認証対象者である登録者について算出される類似度の総和は、認証対象者でない登録者について算出される類似度の総和に比べて数倍の大きさになる。認証手段は、認証対象者を、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0018】
これにより、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件による影響を抑えた認証が行え、認証精度の向上が図れる。また、認証対象者を、類似度の総和が最大であった登録者であると認証するので、認証対象者でない登録者について記憶しているいずれかの登録者顔画像データと、認証者顔画像データとの類似度が、照明条件の影響により極端に大きくなった場合であっても、認証対象者を、この類似度が極端に大きくなった登録者画像データの登録者であると誤認証することもない。
【0019】
また、上記抽出閾値を比較的低めに設定しているので、未登録者である認証対象者を登録者であると誤認証するのを防止するために、すなわち誤受入率の増加を抑えるために、上記類似度の総和に対して閾値(認証閾値)を設けてもよい。具体的には、類似度の総和が認証閾値より小さければ、認証対象者を未登録者であると認証すればよい。この認証閾値は、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数と、認証閾値とに基づいて設定される。例えば、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数に0.7〜0.8程度の比率を掛け、さらに認証閾値を掛けた値に設定すればよい、このようにすれば、認証対象者を、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数に上記比率を掛けた個数を超える登録者顔画像データが、第1の顔画像データ群に含まれていない登録者であると認証することがない。これにより、登録者でない認証対象者を登録者であると認証する、誤受入率を十分に抑えることができる。
【0020】
(2)登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件と顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データについて最も多い照明条件を判断し、ここで判断した照明条件に対応する登録者顔画像データをこの第1の顔画像データ群から抽出し、ここで抽出した第2の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第2の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0021】
この構成では、顔画像データ記憶手段が各登録者について、照明条件と、顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる顔画像データを記憶している。登録者顔画像データとは、上記(1)で説明したように、登録者の顔部品の特徴量を示すデータである。認証手段が、顔像入力受付手段において入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、顔画像データ記憶手段が記憶している登録者顔画像データ毎に、認証者顔画像データと照合し、その類似度を求める。1人の登録者について、記憶している複数の登録者顔画像データ毎にこの照合を行い、類似度を求める。認証手段は、ここで求めた類似度が予め定められている抽出閾値を超える登録者画像データを抽出し、ここで抽出した登録者顔画像データからなる第1の顔画像データ群を得る。
【0022】
一般に、登録者と認証対象者とが同一人物であっても、登録者顔画像データを得た顔画像と、認証者顔画像データを得た顔画像(入力を受け付けた認証対象者の顔画像)と、における照明条件や、顔の向きが異なっていると、その類似度は低くなるが、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合の類似度に比べれば比較的大きい。但し、照明条件や、顔の向きによっては、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合の類似度が大きくなることもある。
【0023】
上記(1)で説明したように、上記抽出閾値は、認証対象者(登録者)について記憶している複数の登録者顔画像データが、殆ど上記第1の顔画像データ群に含まれ(抽出され)、且つこの第1の顔画像データ群に含まれている、認証対象者でない登録者についての登録者顔画像データ数を十分に抑えることができる大きさに設定される。
【0024】
認証手段は、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データについて、最も多く含まれている登録者顔画像データの照明条件を検出する。一般に、照明条件が同じであれば、類似度が大きくなる。したがって、ここで検出した照明条件が入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件である。
【0025】
認証手段は、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの中から、検出した照明条件の登録者顔画像データを抽出した第2の顔画像データ群を得る。第2の顔画像データ群には、入力を受け付けた認証対象者の顔画像と照明条件が異なる登録者顔画像データが含まれていない。認証手段は、第2の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、認証者顔画像データとこの第2の顔画像データ群に含まれている登録者画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者を、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0026】
これにより、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件、および顔の向きによる影響を抑えた認証が行え、認証精度の一層の向上が図れる。また、認証対象者を、類似度の総和が最大であった登録者であると認証するので、顔の向きによって、認証対象者でない登録者の登録者顔画像データとの類似度が極端に大きくなっても、認証対象者を、この登録者であると誤認証することもない。
【0027】
また、上記(1)と同様に、未登録者である認証対象者を登録者であると誤認証するのを防止するために、上記類似度の総和に対して閾値(認証閾値)を設けてもよい。この場合、認証閾値は、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数ではなく、この中で照明条件が同じである登録者顔画像データの個数と、認証閾値とに基づいて設定すればよい。
【0028】
(3)登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0029】
この構成では、顔画像データ記憶手段が各登録者について顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶している。登録者顔画像データとは、上記(1)で説明したように、登録者の顔部品の特徴量を示すデータである。認証手段が、顔画像入力受付手段において入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、顔画像データ記憶手段が記憶している登録者顔画像データ毎に、認証者顔画像データと照合し、その類似度を求める。1人の登録者について、記憶している複数の登録者顔画像データ毎にこの照合を行い、類似度を求める。認証手段は、ここで求めた類似度が予め定められている抽出閾値を超える登録者画像データを抽出し、ここで抽出した登録者顔画像データからなる第1の顔画像データ群を得る。
【0030】
一般に、登録者と認証対象者とが同一人物であっても、登録者顔画像データを得た顔画像と、認証者顔画像データを得た顔画像(入力を受け付けた認証対象者の顔画像)と、における顔の向きが異なっていると、その類似度が低くなるが、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合の類似度に比べれば比較的大きい。但し、顔の向きによっては、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合の類似度が、登録者と認証対象者とが同一人物である場合における類似度よりも大きくなることもある。
【0031】
上記抽出閾値の大きさは、従来の顔照合装置における認証閾値よりも小さい。例えば、上記抽出閾値は、認証対象者(登録者)について記憶している複数の登録者顔画像データが、殆ど上記第1の顔画像データ群に含まれ(抽出され)、且つこの第1の顔画像データ群に含まれている、認証対象者でない登録者についての登録者顔画像データの総数を十分に抑えることができる大きさに設定される。
【0032】
認証手段は、第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、認証者顔画像データとこの第1の顔画像データ群に含まれている登録者画像データとの類似度の総和を算出する。上述のように、抽出閾値は認証対象者について記憶している登録者顔画像データが殆ど抽出される大きさに設定されている。一方、第1の顔画像データ群に含まれている認証対象者でない登録者の顔画像データは、1人の登録者について見てみると数個(1〜2個)である。したがって、認証対象者である登録者について算出される類似度の総和は、認証対象者でない登録者について算出される類似度の総和に比べて数倍の大きさになる。認証手段は、認証対象者を、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0033】
これにより、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における顔の向きによる影響を抑えた認証が行え、認証精度の向上が図れる。また、認証対象者を、類似度の総和が最大であった登録者であると認証するので、認証対象者でない登録者について記憶しているいずれかの登録者顔画像データと、認証者顔画像データとの類似度が、顔の向きの影響により極端に大きくなった場合であっても、認証対象者を、この類似度が極端に大きくなった登録者画像データの登録者であると誤認証することもない。
【0034】
また、上記(1)と同様に、上記抽出閾値を比較的低めに設定しているので、未登録者である認証対象者を登録者であると誤認証するのを防止するために、すなわち誤受入率の増加を抑えるために、上記類似度の総和に対して閾値(認証閾値)を設けてもよい。具体的には、類似度の総和が認証閾値より小さければ、認証対象者を未登録者であると認証すればよい。この認証閾値は、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数と、認証閾値とに基づいて設定される。例えば、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数に0.7〜0.8程度の比率を掛け、さらに認証閾値を掛けた値に設定すればよい、このようにすれば、認証対象者を、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数に上記比率を掛けた個数を超える登録者顔画像データが、第1の顔画像データ群に含まれていない登録者であると認証することがない。これにより、登録者でない認証対象者を登録者であると認証する、誤受入率を十分に抑えることができる。
【0035】
(4)登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件と顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データについて最も多い顔の向きを判断し、ここで判断した顔の向きに対応する登録者顔画像データをこの第1の顔画像データ群から抽出し、ここで抽出した第3の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第3の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0036】
この構成では、顔画像データ記憶手段が各登録者について、照明条件と、顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる顔画像データを記憶している。登録者顔画像データとは、上記(1)で説明したように、登録者の顔部品の特徴量を示すデータである。認証手段が、(2)で説明したように、第1の顔画像データ群を得る。
【0037】
そして、認証手段は、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データについて、最も多く含まれている登録者顔画像データの顔の向きを検出する。一般に、顔の向きが同じであれば、類似度が大きくなる。したがって、ここで検出した顔の向きが入力を受け付けた認証対象者の顔画像における顔の向きである。
【0038】
認証手段は、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの中から、検出した顔の向きの登録者顔画像データを抽出した第3の顔画像データ群を得る。第3の顔画像データ群には、入力を受け付けた認証対象者の顔画像と顔の向きが異なる登録者顔画像データが含まれない。認証手段は、第3の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、認証者顔画像データとこの第3の顔画像データ群に含まれている登録者画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者を、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する。
【0039】
これにより、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件、および顔の向きによる影響を抑えた認証が行え、認証精度の一層の向上が図れる。また、認証対象者を、類似度の総和が最大であった登録者であると認証するので、照明条件によって、認証対象者でない登録者の登録者顔画像データとの類似度が極端に大きくなっても、認証対象者を、この登録者であると誤認証することもない。
【0040】
また、上記(2)と同様に、未登録者である認証対象者を登録者であると誤認証するのを防止するために、上記類似度の総和に対して閾値(認証閾値)を設けてもよい。この場合、認証閾値は、1人の登録者について記憶している登録者顔画像データの個数ではなく、この中で顔の向きが同じである登録者顔画像データの個数と、認証閾値とに基づいて設定すればよい。
【0041】
(5)登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件が異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における照明条件を検出する照明方向検出手段を備え、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記照明方向検出手段が検出した照明条件に対応する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する。
【0042】
この構成では、顔画像データ記憶手段が各登録者について、照明条件が異なる複数の顔画像にかかる顔画像データを記憶している。照明方向検出手段が、顔像入力受付手段において、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件を検出する。認証手段が、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記照明方向検出手段が検出した照明条件に対応する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する。
【0043】
したがって、照明条件による影響を受けることなく、認証対象者に対する認証が行えるので、認証精度の向上が図れる。また、照明条件が、入力を受け付けた認証対象者の顔画像と、異なる登録者画像データについては照合しないので、認証対象者の認証にかかる時間の増加を抑えることができる。
【0044】
(6) 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における顔の向きを検出する顔方向検出手段を備え、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記顔方向検出手段が検出した顔の向きに対応する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する。
【0045】
この構成では、顔画像データ記憶手段が各登録者について、顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる顔画像データを記憶している。顔方向検出手段が、顔画像入力受付手段において入力を受け付けた認証対象者の顔画像における顔の向きを検出する。認証手段が、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記照明方向検出手段が検出した顔の向きに対応する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する。
【0046】
したがって、顔の向きによる影響を受けることなく、認証対象者に対する認証が行えるので、認証精度の向上が図れる。また、顔の向きが、入力を受け付けた認証対象者の顔画像と、異なる登録者画像データについては照合しないので、認証対象者の認証にかかる時間の増加を抑えることができる。
【0047】
(7)登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件と顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における照明条件を検出する照明方向検出手段と、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における顔の向きを検出する顔方向検出手段と、を備え、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記照明方向検出手段が検出した照明条件、および上記顔方向検出手段が検出した顔の向きに対応する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する。
【0048】
この構成は、上記(5)、(6)を組み合わせた構成であり、照明条件、および顔の向きによる影響を受けることなく、認証対象者に対する認証が行えるので、認証精度の一層の向上が図れる。また、照明条件、および顔の向きが、入力を受け付けた認証対象者の顔画像と、異なる登録者画像データについては照合しないので、認証対象者の認証にかかる時間の増加を抑えることができる。
【0049】
また、上記(5)〜(7)においては、認証対象者を、類似度が最大であった登録者であると認証すればよい。また、類似度の最大値が予め定められた認証閾値より小さければ、認証対象者を未登録者であるとすればよい。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態である顔照合装置について説明する。
【0051】
図1は、この発明の実施形態である顔照合装置の構成を示すブロック図である。この実施形態の顔照合装置1は、本体の動作を制御する制御部2と、登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶するデータベース3と、認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力部4と、顔画像入力部4に入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得する認証者顔画像処理部5と、認証者顔画像処理部5が抽出した認証者顔画像データとデータベース(DB)3に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証部6と、認証部6における認証結果を出力する認証結果出力部7と、を備えている。認証者顔画像処理部5、および認証部6が、この発明で言う認証手段を構成する。
【0052】
顔画像入力部4は、認証対象者の顔画像を撮像するCCDカメラ等の撮像装置を直接接続する構成であってもよいし、また撮像装置で撮像された認証対象者の顔画像がデータ通信ライン、例えば専用線、LAN、インタネット等、を介して入力される構成であってもよい。
【0053】
データベース3には、1人の登録者について照明条件が異なる複数の顔画像が記憶されている。照明条件とは、照明の向き、照明の明るさ、照明の色等である。ここでは、登録者毎に照明の向きが異なる9個の登録者顔画像データをデータベース3に記憶している。具体的には、図2に示すように、1人の登録者について、照明の向きが、正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下、である9種類の顔画像から得た登録者顔画像データを記憶している。
【0054】
なお、図2では、登録者顔画像データを登録者の顔画像で便宜的に示しているが、実際には登録者の顔画像を処理して得た、目、鼻、口、輪郭等、顔部品の特徴量を示すデータである。また、ここでは1人の登録者について照明の向きが異なる9個の登録者顔画像データを記憶している例を示しているが、1人の登録者について記憶する登録者顔画像データの個数はいくつでもよい。さらに、照明の向きだけでなく、照明の明るさや照明の色が異なる登録者顔画像データをデータベース3に記憶させておいてもよい。
【0055】
データベース3に記憶している登録者顔画像データは、登録者の顔画像を3Dカメラ(不図示)で撮像した3次元画像を処理して得たデータである。具体的には、3Dカメラで撮像した登録者の顔画像(3次元画像)を元に、照明の向きを正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下にした、9種類の2次元画像を生成し、ここで生成した2次元画像毎に、処理して得られた顔部品の特徴量を示すデータである。上記2次元画像における顔の向きは、全て正面である。登録者の3次元顔画像を元に、照明の向きを変化させた2次元顔画像を生成する画像処理の手法については公知であるので、ここでは説明を省略する。また、登録者の3次元顔画像を元に、照明の明るさや照明の色を変化させた2次元顔画像を生成し、データベース3に記憶させてもよい。
【0056】
また、登録者の3次元顔画像を元に、照明の向きが異なる9種類の2次元画像を生成し、ここで生成した2次元画像毎に、処理して登録者顔画像データを得る構成については、この顔照合装置1に設けてもよいし、別の装置に設けてもよい。別の装置に設ける場合、この別の装置で得た、1人の登録者について照明の向きが異なる9個の登録者顔画像データをデータベース3に記憶させればよい。
【0057】
なお、CCDカメラ等の2Dカメラで、照明の向きを正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下にして登録者を撮像した、9個の撮像画像毎に、処理して得られた顔部品の特徴量を、この登録者についての登録者顔画像データとしてデータベース3に記憶させてもよい。
【0058】
次に、この実施形態の顔照合装置1における認証処理について説明する。図3は認証処理を示すフローチャートである。顔照合装置1は、顔画像入力部4において、認証対象者の顔画像の入力を受け付ける(s1)。s1で顔照合装置1に入力される認証対象者の顔画像は、2次元画像である。認証者顔画像処理部5が、s1で入力を受け付けた認証対象者の顔画像を処理し、この顔画像から認証対象者の顔部品の特徴量を示す認証者顔画像データを取得する(s2)。
【0059】
顔照合装置1は、データベース3に記憶している全ての登録者顔画像データと、s2で取得した認証者顔画像データとを照合し、データベース3に記憶している登録者顔画像データ毎に、認証者顔画像データとの類似度を求める(s3〜s6)。この実施形態の顔照合装置1は、上述したように1人の登録者について照明の向きが異なる9個の登録者顔画像データをデータベース3に記憶している。したがって、登録者がA人である場合、s3〜s6の処理を9×A回繰り返す。また、顔照合装置1は、s5で認証者顔画像データとの類似度が予め定められている抽出閾値よりも大きい登録者顔画像データを抽出しており、s3〜s6にかかる処理を完了したときに、認証者顔画像データとの類似度が抽出閾値よりも大きい登録者顔画像データからなる第1の顔画像データ群を得る。
【0060】
ここで、抽出閾値について図4を参照しながら説明する。
【0061】
一般に、登録者と認証対象者とが同一人物である場合、類似度は、登録者顔画像データを得た顔画像と、認証者顔画像データを得た顔画像(s1で入力を受け付けた認証対象者の顔画像)との照明の向きの変化に対して図4に示す曲線Aのように変化する。図4において、横軸は認証者顔画像データを得た顔画像における照明の向きを示し、縦軸は登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度を示している。登録者顔画像データを得た顔画像と、認証者顔画像データを得た顔画像とにおける照明の向きが同じであるときに、曲線Aにおいて類似度が最大になる。また、類似度は、両顔画像における照明の向きが異なると、低下するが、極端に小さくなることはなく、ある程度の大きさで推移する。
【0062】
また、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合、類似度は両者の顔の似ている度合いによって異なるが、多くの場合図4に示す曲線Bのように、照明の向きに関係なく全体的に小さい。しかし、図4に示す曲線Cのように、類似度が大きくなる照明の向きを有することもある。
【0063】
抽出閾値は、s3〜s6にかかる処理を完了したときに、得られた第1の顔画像データ群に、この認証対象者(登録者)について記憶している9個の登録者顔画像データの殆どが含まれ、且つ認証対象者でない登録者の登録者顔画像データが含まれている総数をなるべく少なくする値に設定される。例えば、図4に示すように、登録者と認証対象者とが同一人物である場合に、照明の向きが異なっても得られる類似度の最低値より、少し小さく設定するのが好ましい。
【0064】
顔照合装置1は、s3〜s6にかかる処理を完了すると、得られた第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し(s7)、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者を登録者候補に決定する(s8)。
【0065】
顔照合装置1は、s8で決定した登録者候補の類似度の総和が、予め定められている認証閾値よりも大きければ、認証対象者をs8で決定した登録者候補であると認証する(s9、s10)。反対に、s8で決定した登録者候補の類似度の総和が、予め定められている認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証する(s9、s11)。そして、顔照合装置1は、認証結果出力部7から認証結果を出力し(s12)、本処理を終了する。
【0066】
認証閾値は、1人の登録者についてデータベース3に記憶している登録者顔画像データの個数(ここでは9個)にある程度の比率(例えば0.7〜0,8)を掛けた個数の登録者顔画像データが第1の顔画像データ群に含まれていないと、達しない値に設定される。
【0067】
第1の顔画像データ群には、上述したように認証対象者についての登録者顔画像データの殆どが含まれている。一方、認証対象者でない登録者は、第1の顔画像データ群に多くても数個(1〜3個)の登録者顔画像データしか含まれない。このため、s7で算出される類似度の総和において、認証対象者である登録者と、認証対象者でない登録者との間に大きな差が生じる。具体的には、認証対象者である登録者の類似度の総和が、他の登録者(認証対象者でない登録者)の類似度の総和の数倍になる。
【0068】
このように、認証対象者を類似度の総和が最大であった登録者であると認証することで、s1で本体に入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明の向きによる影響を抑えた、高精度の認証が行える。また、類似度の総和が最大であっても、この類似度の総和が認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証するようにしたので、未登録者を登録者であると誤認証する誤受入率も抑えることができる。
【0069】
なお、上記実施形態では、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し(s7)、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者を登録者候補に決定する(s8)としたが、図5に示すようにs7にかかる処理を置き換えてもよい。具体的には、登録者毎に第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの総数を算出し(s7’)、この総数が最大の登録者を登録者候補に決定する。この場合、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの総数が最大の登録者が複数人いる場合、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和、または第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度が、最大である登録者を登録者候補に決定すればよい。
【0070】
次に、この発明の別の実施形態について説明する。この実施形態の顔照合装置1は、上記実施形態の装置と同様に図1に示す構成である。但し、データベース3に記憶している登録者顔画像データが異なる。
【0071】
データベース3には、1人の登録者について顔の向きが異なる登録者顔画像データを9個記憶している。具体的には、図6に示すように、1人の登録者について、顔の向きが、正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下、である9種類の顔画像から得た登録者顔画像データを9個記憶している。
【0072】
なお、図6では、登録者顔画像データを登録者の顔画像で便宜的に示したが、実際には登録者の顔画像を処理して得た、目、鼻、口、輪郭等、顔部品の特徴量を示すデータである。また、1人の登録者について記憶する登録者顔画像データの個数はいくつであってもよい。
【0073】
データベース3に記憶している登録者顔画像データは、登録者の顔画像を3Dカメラ(不図示)で撮像した3次元画像を処理して得たデータである。具体的には、3Dカメラで撮像した登録者の顔画像(3次元画像)元に、顔の向きを正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下にした、9種類の2次元画像を生成し、ここで生成した2次元画像毎に、処理して得られた顔部品の特徴量を示すデータである。上記2次元画像における照明の向きは正面である。登録者の3次元顔画像を元に、顔の向きを変化させた2次元顔画像を生成する画像処理の手法については公知であるので、ここでは説明を省略する。
【0074】
また、登録者の3次元顔画像を元に、顔の向きが異なる9種類の2次元画像を生成し、ここで生成した2次元画像毎に登録者顔画像データを得る構成については、この顔照合装置1に設けてもよいし、別の装置に設けてもよい。別の装置に設ける場合、1人の登録者について、この別の装置で得た顔の向きが異なる9個の登録者顔画像データをデータベース3に記憶させればよい。
【0075】
なお、CCDカメラ等の2Dカメラで、顔の向きを正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下にして登録者を撮像した、9個の撮像画像毎に、処理して得られた顔部品の特徴量を、この登録者についての登録者顔画像データとしてデータベース3に記憶させてもよい。
【0076】
次に、この実施形態の顔照合装置1における認証処理について説明する。図7は認証処理を示すフローチャートである。この実施形態の顔照合装置1は、上記実施形態の顔照合装置で説明した図3に示す処理と、略同じ処理を実行する。顔照合装置1は、顔画像入力部4において、認証対象者の顔画像の入力を受け付ける(s21)。s21で顔照合装置1に入力される認証対象者の顔画像は、2次元画像である。認証者顔画像処理部5が、s21で入力を受け付けた認証対象者の顔画像を処理し、この顔画像から認証対象者の顔部品の特徴量を示す認証者顔画像データを取得する(s22)。
【0077】
顔照合装置1は、データベース3に記憶している全ての登録者顔画像データと、s22で取得した認証者顔画像データとを照合し、データベース3に記憶している登録者顔画像データ毎に、認証者顔画像データとの類似度を求める(s23〜s26)。この実施形態の顔照合装置1は、上述したように1人の登録者について顔の向きが異なる9個の登録者顔画像データをデータベース3に記憶している。したがって、登録者がA人である場合、s23〜s26の処理を9×A回繰り返す。また、顔照合装置1は、s25で認証者顔画像データとの類似度が予め定められている抽出閾値よりも大きい登録者顔画像データを抽出しており、s23〜s26にかかる処理を完了したときに、認証者顔画像データとの類似度が抽出閾値よりも大きい登録者顔画像データからなる第1の顔画像データ群を得る。
【0078】
ここで、この実施形態にかかる、抽出閾値について図8を参照しながら説明する。
【0079】
一般に、登録者と認証対象者とが同一人物である場合、類似度は、登録者顔画像データを得た顔画像と、認証者顔画像データを得た顔画像(s21で入力を受け付けた認証対象者の顔画像)との顔の向きの変化に対して図8に示す曲線Aのように変化する。図8において、横軸は認証者顔画像データを得た顔画像における顔の向きを示し、縦軸は登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度を示している。登録者顔画像データを得た顔画像と、認証者顔画像データを得た顔画像とにおける顔の向きが同じであるときに、曲線Aにおいて類似度が最大になる。また、類似度は、両顔画像における顔の向きが異なると、低下するが、極端に小さくなることはなく、ある程度の大きさで推移する。
【0080】
また、登録者と認証対象者とが同一人物でない場合、類似度は両者の顔の似ている度合いによって異なるが、多くの場合図8に示す曲線Bのように、顔の向きに関係なく全体的に小さい。しかし、図8に示す曲線Cのように、類似度が大きくなる顔の向きを有することもある。
【0081】
抽出閾値は、s23〜s26にかかる処理が完了したときに、得られた第1の顔画像データ群に、この認証対象者(登録者)について記憶している9個の登録者顔画像データの殆どが含まれ、且つ認証対象者でない登録者の登録者顔画像データが含まれている総数をなるべく少なくする値に設定される。例えば、図8に示すように、登録者と認証対象者とが同一人物である場合に、顔の向きが異なっても得られる類似度の最低値より、少し小さく設定するのが好ましい。
【0082】
顔照合装置1は、s23〜s26にかかる処理を完了すると、得られた第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し(s27)、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者を登録者候補に決定する(s28)。
【0083】
顔照合装置1は、s28で決定した登録者候補についての類似度の総和が、予め定められている認証閾値よりも大きければ、認証対象者をs28で決定した登録者候補であると認証する(s29、s30)。反対に、s28で決定した登録者候補についての類似度の総和が、予め定められている認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証する(s29、s31)。そして、顔照合装置1は、認証結果出力部7から認証結果を出力し(s32)、本処理を終了する。
【0084】
認証閾値は、上記実施形態と同様に、1人の登録者についてデータベース3に記憶している登録者顔画像データの個数(ここでは9個)にある程度の比率(例えば0.7〜0,8)を掛けた個数の登録者顔画像データが第1の顔画像データ群に含まれていないと、達しない値に設定される。
【0085】
第1の顔画像データ群には、上述したように認証対象者についての登録者顔画像データの殆どが含まれている。一方、認証対象者でない登録者は、第1の顔画像データ群に多くても数個(1〜3個)の登録者顔画像データしか含まれない。このため、s27で算出される類似度の総和において、認証対象者である登録者と、認証対象者でない登録者との間に大きな差が生じる。具体的には、認証対象者である登録者の類似度の総和が、他の登録者(認証対象者でない登録者)の類似度の総和の数倍になる。
【0086】
したがって、認証対象者を類似度の総和が最大であった登録者であると認証することで、s21で本体に入力を受け付けた認証対象者の顔画像における顔の向きによる影響を抑えた、高精度の認証が行える。また、類似度の総和が最大であっても、この類似度の総和が認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証するようにしたので、未登録者を登録者であると誤認証する誤受入率も抑えることができる。
【0087】
なお、上記実施形態では、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し(s27)、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者を登録者候補に決定する(s28)としたが、図5に示したようにs27にかかる処理を、登録者毎に第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの総数を算出し、s28でこの総数が最大の登録者を登録者候補に決定するようにしてもよい。この場合、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの総数が最大の登録者が複数人いる場合、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和、または第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度が、最大である登録者を登録者候補に決定すればよい。
【0088】
また、この発明の別の実施形態について説明する。この実施形態の顔照合装置1は、上記実施形態の装置と同様に図1に示す構成である。但し、データベース3に記憶している登録者顔画像データが異なる。
【0089】
データベース3には、1人の登録者について登録者顔画像データを81個記憶している。具体的には、1人の登録者について、照明の向きが、正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下、である9種類の顔画像のそれぞれについて、顔の向きが、正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下、である9種類の顔画像から得た登録者顔画像データをそれぞれ記憶している。
【0090】
データベース3に記憶している登録者顔画像データは、登録者の顔画像を3Dカメラ(不図示)で撮像した3次元画像を処理して得たデータである。具体的には、3Dカメラで撮像した登録者の顔画像(3次元画像)元に、照明の向き、および顔の向きを、それぞれ正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下にした、81種類の2次元画像を生成し、ここで生成した2次元画像毎に、処理して得られた顔部品の特徴量を示すデータである。登録者の3次元顔画像を元に、照明の向き、および顔の向きを変化させた2次元顔画像を生成する画像処理の手法については公知であるので、ここでは説明を省略する。
【0091】
登録者の3次元顔画像を元に、照明の向き、および顔の向きが異なる81種類の2次元画像を生成し、ここで生成した2次元画像毎に、処理して登録者顔画像データを得る構成については、この顔照合装置1に設けてもよいし、別の装置に設けてもよい。別の装置に設ける場合、この別の装置で得た照明の向き、および顔の向きが異なる81個の登録者顔画像データをデータベース3に記憶させればよい。
【0092】
次に、この実施形態の顔照合装置1における認証処理について説明する。図9はこの実施形態の顔照合装置1における認証処理を示すフローチャートである。この実施形態の顔照合装置1は、図3に示したs1〜s6、図7に示したs21〜s26と同じ処理を実行する(s41〜s46)。但し、この実施形態の顔照合装置1は、データベース3に登録者毎に81個の登録者顔画像データを記憶しているので、登録者がA人である場合、s43〜s46の処理を81×A回繰り返す。また、顔照合装置1は、s43〜s46にかかる処理を完了したときに、認証者顔画像データとの類似度が抽出閾値よりも大きい登録者顔画像データからなる第1の顔画像データ群を得る。
【0093】
抽出閾値は、s43〜s46にかかる処理が完了したときに、得られた第1の顔画像データ群に、この認証対象者(登録者)について記憶している81個の登録者顔画像データの殆どが含まれ、且つ認証対象者でない登録者の登録者顔画像データが含まれている総数をなるべく少なくする値に設定される。
【0094】
顔照合装置1は、s43〜s46にかかる処理を完了すると、得られた第1の顔画像データ群に最も多く含まれている登録者顔画像データの照明の向きを検出する(s47)。ここでは、s47で検出した照明の向きが、s41で入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明の向きであると考えている。
【0095】
顔照合装置1は、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの中から、照明の向きがs47で検出した向きである登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した登録者顔画像データからなる第2の顔画像データ群を得る(s48)。この第2の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データは、全てs41で入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明の向きである。
【0096】
顔照合装置1は、s48で得た第2の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第2の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し(s49)、ここで算出した類似度の総和が最大である登録者を登録者候補に決定する(s50)。
【0097】
顔照合装置1は、s50で決定した登録者候補についての類似度の総和が、予め定められている認証閾値よりも大きければ、認証対象者をs50で決定した登録者候補であると認証する(s51、s52)。反対に、s50で決定した登録者候補についての類似度の総和が、予め定められている認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証する(s51、s53)。そして、顔照合装置1は、認証結果出力部7から認証結果を出力し(s54)、本処理を終了する。
【0098】
認証閾値は、1人の登録者についてデータベース3に記憶している照明の向きが同じである登録者顔画像データの個数(ここでは9個)に、ある程度の比率(例えば0.7〜0,8)を掛けた個数の登録者顔画像データが第2の顔画像データ群に含まれていないと、達しない値に設定される。
【0099】
第2の顔画像データ群には、認証対象者についての登録者顔画像データに含まれているs47で検出した照明の向きの登録者顔画像データの殆どが含まれている。一方、認証対象者でない登録者は、第2の顔画像データ群に多くても数個(1〜3個)の登録者顔画像データしか含まれていない。このため、s49で算出される類似度の総和において、認証対象者である登録者と、認証対象者でない登録者との間に大きな差が生じる。具体的には、認証対象者である登録者の類似度の総和が、他の登録者(認証対象者でない登録者)の類似度の総和の数倍になる。
【0100】
したがって、認証対象者を類似度の総和が最大であった登録者であると認証することで、s41で入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明の向き、および顔の向きによる影響を抑えた、高精度の認証が行える。また、類似度の総和が最大であっても、この類似度の総和が認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証するようにしたので、未登録者を登録者であると誤認証する誤受入率も抑えることができる。
【0101】
また、この実施形態のs47〜s49にかかる処理を、図10に示す処理(s55〜s57)に置き換えてもよい。具体的には、s47の処理にかえて、第1の顔画像データ群に最も多く含まれている登録者顔画像データの顔の向きを検出し(s55)、s48の処理にかえて、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの中から、顔の向きがs55で検出した向きである登録者顔画像データを抽出し(s56)、s49の処理にかえて、ここで抽出した登録者顔画像データからなる第3の顔画像データ群に登録者顔画像データ含まれている登録者毎にその類似度の総和を算出する(s57)。
【0102】
そして、算出した類似度の総和が最大である登録者を登録者候補に決定し(s50)、s51以降の処理を実行する。
【0103】
このようにしても、s41で入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明の向き、および顔の向きによる影響を抑えた、高精度の認証が行える。また、未登録者を登録者であると誤認証する誤受入率を抑えることができる。
【0104】
また、s47〜s49にかかる処理を、登録者毎に第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの総数を算出し、s50でこの総数が最大の登録者を登録者候補に決定するようにしてもよい。この場合、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データの総数が最大の登録者が複数人いる場合、第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和、または第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度が、最大である登録者を登録者候補に決定すればよい。
【0105】
また、この発明の別の実施形態について説明する。この実施形態の顔照合装置1も図1に示す構成であり、データベース3には登録者毎に照明の向きが異なる9個の顔画像データが記憶されている。
【0106】
この実施形態の顔照合装置における認証処理について説明する。図11はこの実施形態の顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。顔照合装置1は、顔画像入力部4において認証対象者の顔画像の入力を受け付けると(s61)、認証者顔画像処理部5において、この認証対象者の顔画像における照明の向きを検出する(s62)。この照明の向きを検出する処理は、図12に示すように、鼻の先端を中心とし、上下、左右、斜め、正面の9箇所について、肌部分の輝度を得る。そして、ここで得た9箇所の輝度の変化から照明の方向を検出する処理である。例えば、この9箇所の輝度が略同じであれば照明の向きを正面とする。また、顔の右側の輝度が大きく、左側の輝度が小さければ照明の向きを右側とする。また、顔照合装置1は、s61で入力を受け付けた認証対象者の顔画像を処理し、この顔画像から認証対象者の顔部品の特徴量を示す認証者顔画像データを取得する(s63)。
【0107】
なお、s62、s63にかかる処理は、どちらを先に実行してもよい。
【0108】
顔照合装置1は、データベース3に記憶している登録者顔画像データの中で、照明の向きがs62で検出した向きである登録者顔画像データ毎に、s63で得た認証者顔画像データと照合し(s64)、その類似度が最大である登録者顔画像データを得る(s65)。s64では、登録者がA人である場合、登録者顔画像データと認証者顔画像データとの照合をA回行う。したがって、上記実施形態の顔照合装置よりも、登録者顔画像データと認証者顔画像データとの照合にかかる時間を短縮することができる。
【0109】
顔照合装置1は、s65で得た類似度の最大値が、予め定められている認証閾値よりも大きければ、認証対象者をこの類似度が最大になった登録者顔画像データの登録者であると認証する(s66、s67)。反対に、s65で得た類似度の最大値が、予め定められている認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証する(s66、s68)。そして、s69で認証結果を出力し、本処理を終了する。
【0110】
このように、この実施形態にかかる顔照合装置1は、データベース3に登録者毎に照明の向きが異なる顔画像から得た顔画像データを記憶し、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明の向きを検出し、照明の向きがここで検出した向きである登録者顔画像データについてのみ照合を行うので、照明の向きによる影響を受けることなく、認証対象者が登録者であるかどうかを認証することができる。また、認証対象者が登録者であるかどうかを認証するのに要する時間の増加を抑えることができる。
【0111】
なお、この実施形態における認証閾値は、認証対象者を登録者であると認証してもよいとする、登録者顔画像データと、認証者顔画像データとの類似度の大きさである。
【0112】
また、この発明の別の実施形態について説明する。この実施形態の顔照合装置1も図1に示す構成であり、データベース3には登録者毎に顔の向きが異なる9個の顔画像データが記憶されている。
【0113】
この実施形態の顔照合装置における認証処理について説明する。図13は、この実施形態の顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。顔照合装置1は、顔画像入力部4において認証対象者の顔画像の入力を受け付けると(s71)、認証者顔画像処理部5において、この認証対象者の顔画像における顔の向きを検出する(s72)。
【0114】
この顔の向きを検出する処理は、図14に示すように、認証対象者の顔画像における目(両目の黒目部分)、鼻(輪郭点)、口(両端点)の位置を抽出し、ここで抽出した目、および口の位置(4点)をそれぞれ抽出した鼻の位置と結ぶ4本のラインを生成し、これら4本のラインの傾斜により、顔の向きを検出する。例えば、目と鼻を結ぶ2本のラインの傾斜、および口と鼻を結ぶ2本のラインの傾斜がそれぞれ左右対称で、且つ目と鼻を結ぶラインの長さXと、口と鼻を結ぶラインの長さYとの比率X/Yが予め設定された範囲内であれば顔の向きを正面とする。また、目と鼻を結ぶ2本のラインの傾斜、および口と鼻を結ぶ2本のラインの傾斜がそれぞれ左右対称で、且つ目と鼻を結ぶラインの長さXと、口と鼻を結ぶラインの長さYとの比率X/Yが予め設定された範囲よりも小さければ顔の向きを上向きとし、反対に比率X/Yが予め設定された範囲よりも大きければ顔の向きを下向きとする。
【0115】
また、顔照合装置1は、s71で入力を受け付けた認証対象者の顔画像を処理し、この顔画像から認証対象者の顔部品の特徴量を示す認証者顔画像データを取得する(s73)。
【0116】
なお、s72、s73にかかる処理は、どちらを先に実行してもよい。
【0117】
顔照合装置1は、データベース3に記憶している登録者顔画像データの中で、顔の向きがs72で検出した向きである登録者顔画像データ毎に、s73で得た認証者顔画像データと照合し(s74)、その類似度が最大である登録者顔画像データを得る(s75)。s74では、登録者がA人である場合、登録者顔画像データと認証者顔画像データとの照合をA回行う。したがって、上記実施形態(図11に示した実施形態を除く)の顔照合装置よりも、登録者顔画像データと認証者顔画像データとの照合にかかる時間を短縮することができる。
【0118】
顔照合装置1は、s75で得た類似度の最大値が、予め定められている認証閾値よりも大きければ、認証対象者をこの類似度が最大になった登録者顔画像データの登録者であると認証する(s76、s77)。反対に、s75で得た類似度の最大値が、予め定められている認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証する(s76、s78)。そして、s79で認証結果を出力し、本処理を終了する。
【0119】
なお、この実施形態における認証閾値は、認証対象者を登録者であると認証してもよいとする、登録者顔画像データと、認証者顔画像データとの類似度の大きさである。
【0120】
このように、この実施形態にかかる顔照合装置1は、データベース3に登録者毎に顔の向きが異なる顔画像から得た顔画像データを記憶し、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における顔の向きを検出し、顔の向きがここで検出した向きである登録者顔画像データについてのみ照合を行うので、顔の向きによる影響を受けることなく、認証対象者が登録者であるかどうかを認証することができる。また、認証対象者が登録者であるかどうかを認証するのに要する時間の増加を抑えることができる。
【0121】
さらに、この発明の別の実施形態にかかる顔照合装置1について説明する。この実施形態の顔照合装置1は、上記図11、図13で説明した顔照合装置1を組み合わせたものである。
【0122】
この実施形態にかかる顔照合装置1は、図1に示す構成であり、データベース3には1人の登録者について、照明の向きが、正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下、である9種類の顔画像のそれぞれについて、顔の向きが、正面、上、下、右、左、右斜め上、左斜め上、右斜め下、左斜め下、である9種類の顔画像から得た、合計81個の登録者顔画像データをそれぞれ記憶している。
【0123】
この実施形態の顔照合装置における認証処理について説明する。図15は、この実施形態の顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。顔照合装置1は、顔画像入力部4において認証対象者の顔画像の入力を受け付けると(s81)、認証者顔画像処理部5において、この認証対象者の顔画像における照明の向き、および顔の向きを検出する(s82)。照明の向き、および顔の向きは、上述した処理で検出する。また、顔照合装置1は、s81で入力を受け付けた認証対象者の顔画像を処理し、この顔画像から認証対象者の顔部品の特徴量を示す認証者顔画像データを取得する(s83)。
【0124】
なお、s82、s83にかかる処理は、どちらを先に実行してもよい。
【0125】
顔照合装置1は、データベース3に記憶している登録者顔画像データの中で、照明の向き、および顔の向きがs82で検出した向きである登録者顔画像データ毎に、s83で得た認証者顔画像データと照合し(s84)、その類似度が最大である登録者顔画像データを得る(s85)。s84では、登録者がA人である場合、登録者顔画像データと認証者顔画像データとの照合をA回行う。したがって、上記実施形態(図11、図13に示した実施形態を除く)の顔照合装置よりも、登録者顔画像データと認証者顔画像データとの照合にかかる時間を短縮することができる。
【0126】
顔照合装置1は、s85で得た類似度の最大値が、予め定められている認証閾値よりも大きければ、認証対象者をこの類似度が最大になった登録者顔画像データの登録者であると認証する(s86、s87)。反対に、s85で得た類似度の最大値が、予め定められている認証閾値よりも小さければ、認証対象者を未登録者であると認証する(s86、s88)。そして、s89で認証結果を出力し、本処理を終了する。
【0127】
このように、この実施形態にかかる顔照合装置1は、データベース3に登録者毎に照明の向き、および顔の向きが異なる顔画像から得た顔画像データを記憶し、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明の向き、および顔の向きを検出し、照明の向き、および顔の向きがここで検出した向きである登録者顔画像データについてのみ照合を行うので、照明の向き、および顔の向きによる影響を受けることなく、認証対象者が登録者であるかどうかを認証することができる。また、認証対象者が登録者であるかどうかを認証するのに要する時間の増加を抑えることができる。
【0128】
また、この発明にかかる顔照合装置1は、例えばATM(現金自動預け払い機)に取り付けた撮像装置(CCDカメラ等)で撮像された利用者の顔画像の入力を、顔画像入力部4で受け付ける構成とすれば、ATMの利用者の顔画像を用いてこの利用者を特定することができ、従来利用者の識別に利用していたカード(例えば、キャッシュカード)や、暗証番号の入力等の操作を不要にし、操作性を向上できる。この場合、ATMに取り付けた撮像装置で撮像した利用者の顔画像が、専用線を介して顔照合装置1に入力されるように構成するのが好ましい。
【0129】
また、カメラ付きの携帯電話で撮像された顔画像の入力を、顔画像入力部4で受け付ける構成としてもよい。このようにすれば、施設への入場者を管理する警備員がカメラ付き携帯電話を所持しておけば、施設への入場を希望する者の顔画像を携帯電話で撮像し、この者を施設に入場させてもよい人物(登録者)であるかをどうかを顔照合装置1に認証させることができる。この場合、携帯電話で撮像した顔画像が、インタネットを介して顔照合装置1に入力されるように構成すればよい。
【0130】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件や、顔の向きにによる影響を抑えた認証が行え、認証精度の向上が図れる。
【0131】
また、入力を受け付けた認証対象者の顔画像における照明条件や、顔の向きにによる影響を抑えた認証が行え、認証精度の向上が図れるとともに、認証処理にかかる時間の増加を十分に抑えることができる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である顔照合装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施形態である顔照合装置のデータベースの構成を説明する図である。
【図3】この発明の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施形態である顔照合装置に設定される抽出閾値の大きさを説明する図である。
【図5】この発明の別の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【図6】この発明の別の実施形態である顔照合装置のデータベースの構成を説明する図である。
【図7】この発明の別の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【図8】この発明の別の実施形態である顔照合装置に設定される抽出閾値の大きさを説明する図である。
【図9】この発明の別の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【図10】この発明の別の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【図11】この発明の別の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【図12】認証対象者の顔画像における照明の向きを検出する処理を説明する図である。
【図13】この発明の別の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【図14】認証対象者の顔画像における顔の向きを検出する処理を説明する図である。
【図15】この発明の別の実施形態である顔照合装置における認証処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1−顔照合装置
2−制御部
3−データベース
4−顔画像入力部
5−認証者顔画像データ抽出部
6−認証部
7−認証結果出力部
Claims (12)
- 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件が異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する顔照合装置。 - 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件と顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データについて最も多い照明条件を判断し、ここで判断した照明条件に対応する登録者顔画像データをこの第1の顔画像データ群から抽出し、ここで抽出した第2の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第2の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する顔照合装置。 - 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する顔照合装置。 - 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件と顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データについて最も多い顔の向きを判断し、ここで判断した顔の向きに対応する登録者顔画像データをこの第1の顔画像データ群から抽出し、ここで抽出した第3の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第3の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する顔照合装置。 - 上記認証手段は、上記類似度の総和が予め定められた認証閾値より小さければ、認証対象者を未登録者であると判定する請求項1〜4のいずれかに記載の顔照合装置。
- 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件が異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における照明条件を検出する照明方向検出手段を備え、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記照明方向検出手段が検出した照明条件に該当する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する顔照合装置。 - 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における顔の向きを検出する顔方向検出手段を備え、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記顔方向検出手段が検出した顔の向きに該当する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する顔照合装置。 - 登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶する顔画像データ記憶手段と、
認証対象者の顔画像の入力を受け付ける顔画像入力受付手段と、
上記顔画像入力受付手段が入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する認証手段と、を備えた顔照合装置において、
上記顔画像記憶手段は、各登録者について照明条件と顔の向きが異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における照明条件を検出する照明方向検出手段と、
上記顔画像入力受付手段が受け付けた顔画像における顔の向きを検出する顔方向検出手段と、を備え、
上記認証手段は、上記顔画像記憶手段に記憶している登録者顔画像データの中で、上記照明方向検出手段が検出した照明条件、および上記顔方向検出手段が検出した顔の向きに該当する登録者顔画像データについてのみ、認証者顔画像データと照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する顔照合装置。 - 上記認証手段は、認証対象者を類似度が最大であった登録者であると認証する請求項6〜8のいずれかに記載の顔照合装置。
- 上記認証手段は、上記類似度の最大値が予め定められた認証閾値より小さければ、認証対象者を未登録者であると判定する請求項9に記載の顔照合装置。
- 予め登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データをデータベースに記憶させておき、
入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記データベースに記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する顔照合方法において、
上記データベースに、各登録者について照明条件が異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記データベースに記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出し、ここで抽出した第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出し、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する顔照合方法。 - 予め登録者の顔画像にかかる登録者顔画像データをデータベースに記憶させておき、
入力を受け付けた認証対象者の顔画像から認証者顔画像データを取得し、この認証者顔画像データと上記データベースに記憶している登録者顔画像データとを照合し、認証対象者が登録者であるかどうかを認証する処理をコンピュータに実行させる顔照合プログラムにおいて、
上記データベースに、各登録者について照明条件が異なる複数の顔画像にかかる登録者顔画像データを記憶し、
上記データベースに記憶している登録者顔画像データの中から、上記認証者顔画像データとの類似度が予め定められた抽出閾値を超える登録者顔画像データを抽出する処理と、ここで抽出した第1の顔画像データ群に登録者顔画像データが含まれている登録者毎に、この第1の顔画像データ群に含まれている登録者顔画像データと認証者顔画像データとの類似度の総和を算出する処理と、認証対象者をここで算出した類似度の総和が最大である登録者であると認証する処理と、をコンピュータに実行させる顔照合プログラム。
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