JP2005053857A - リン含有化合物およびこれを用いた難燃性樹脂 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、リン含有化合物、および当該化合物を他の樹脂と混合してまたは単量体と重合して調製された難燃性樹脂に関するものである。
公知の建築材料及び織物に加えて、ポリマー材料は、電子デバイス、例えば、プリント回路板、集積回路(IC)の封入樹脂及び電子コネクターの作製に使用される際には、難燃性を必要とする。ポリマー材料の難燃性を向上するためには、ポリマーが熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂にかかわらず、この目的を達成するために、難燃剤が添加される。有機リン化合物は、毒性のある煙霧の形成、腐食、ダイオキシンの汚染などの、ハロゲンを含む難燃剤に関連する問題を改善するまたは解決するために、ハロゲンを含まない難燃剤として広範に使用されてきた。これらのうち、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、及びトリエチルホスフェート等の脂肪族または芳香族ホスフェートなどのホスフェートが、現在の製品に広く使用されている。これらのホスフェートは、樹脂に添加された後、不十分な熱安定性及び望ましくない高流動性などの欠点を生じる可能性がある。
この問題を解決するために、レゾルシノールジフェニルジホスフェート及びそのオリゴマー(例えば、特許文献1〜3を参照)、置換基を有するホスフェートオリゴマー(例えば、特許文献4〜6を参照)等の、ホスフェートオリゴマーが、ハロゲンを含まない難燃剤として開発された。しかしながら、ホスフェートオリゴマーは、P−O結合により従来の臭素含有難燃剤に比べて熱安定性が十分でないという問題がある。面実装技術(SMT)、ならびにエンジニアリングプラスチックの配合及び押し出し等の電子デバイスの新たに開発された作製プロセスに必要とされる高い加工温度を達成するために、メラミン化合物及びシリコン含有化合物の誘導体などのリンを含まない難燃剤が開発された(例えば、特許文献7、8を参照)。また、難燃剤として環状リン含有化合物が開示された(例えば、特許文献9、10を参照)。
特許第223158号明細書
米国特許第5,204,394号明細書
米国特許第5,618,867号明細書
米国特許第5,506,313号明細書
欧州特許出願公開第0456605号明細書
欧州特許出願公開第0509506号明細書
米国特許第5,703,258号明細書
米国特許第6,034,146号明細書
米国特許第6,291,627号明細書
米国特許第6,441,067号明細書
しかしながら、このような化合物の難燃剤は、依然として満足できるものとはいえなかった。
したがって、本発明の目的は、新規な化学構造を有するリン含有化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、難燃剤として使用できる新規なリン含有化合物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明のリン含有化合物を難燃剤として、他の樹脂と混合することによって、または本発明のリン含有化合物及びモノマーを共重合することによって製造される難燃性樹脂組成物を提供することである。
本発明のさらなる別の目的は、本発明の難燃性樹脂組成物を架橋することによって調製される硬化した難燃性樹脂を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった結果、マレイミド基を有するリン含有化合物は、マレイミド基とリン元素との難燃性に相乗作用が生じることを知得した。本発明の好ましい実施態様においては、本発明に従って合成されたリン含有化合物は、300℃以上の温度での熱安定性を有することをも知得した。
すなわち、上記諸目的は、下記(1)〜(13)によって達成される。
(1)下記式(1):
ただし、R1〜R4は、独立して、HまたはC1−C4のアルキルであり;Xは、結合子、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、−S−、−SO2−、
のいずれかであり;Yは、H、C1−C4のアルキル、−OH、−NH2、−NO2、−COOH、−CHOまたは
のいずれかであり;mは、0〜2の整数であり;およびnは、1〜4の整数である、
で示されるリン含有化合物。
で示されるリン含有化合物。
(2)YはHである、前記(1)に記載の化合物。
(3)Yは−OHである、前記(1)に記載の化合物。
(4)Yは−COOHである、前記(1)に記載の化合物。
(5)Yは下記:
である、前記(1)に記載の化合物。
(6)R1〜R4はHである、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物。
(7)Xは結合子である、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の化合物。
(8)Xは−CH2−である、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の化合物。
(9)Xは−C(CH3)2−である、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の化合物。
(10)mは0である、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物。
(11)前記化合物は、下記:
のいずれかである、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物。
(12)前記(1)〜(11)のいずれかに記載のリン含有化合物を樹脂と混合することによって調製される難燃性樹脂。
(13)前記(1)〜(11)のいずれかに記載のリン含有化合物を樹脂または化合物と反応することによって調製される難燃性樹脂。
本発明は、上記式(1)で示されるリン含有化合ならびに当該化合物を用いた難燃性樹脂に関するものである。したがって、本発明の化合物は、マレイミド基を有するため、このマレイミド基が当該化合物中に存在するリン元素と難燃性に関して相乗作用を生じ、これにより、本発明のリン含有化合物は、様々な有機高分子材料における難燃剤として好適に使用できる。また、本発明のリン含有化合物は、300℃以上という高温領域での熱安定性にも優れている。このため、本発明のリン含有化合物及び難燃性樹脂は、電子デバイス、例えば、プリント回路板、集積回路(IC)の封入樹脂及び電子コネクターの作製など、難燃性及び熱安定性を必要とする分野において、好適に使用できる。
本発明の第一は、下記式(1)を有する、様々な有機高分子材料における難燃剤として使用される新規なリン含有化合物に関するものである。
上記式(1)において、ただし、R1〜R4は、水素原子(H)またはC1−C4のアルキルである。この際、R1〜R4は、同一であってもあるいは異なるものであってもよい。R1〜R4を表わすC1−C4のアルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチルなどの、直鎖、分岐鎖または環状のアルキルが挙げられる。また、R1〜R4のベンゼン環への結合位置は、特に制限されず、所望の特性を考慮して適宜選択される。これらのうち、特に水素原子(H)が好ましい。また、上記式において、Xは、結合子、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、−S−、−SO2−、
のいずれかを表わす。これらのうち、Xは、結合子、−CH2−、−C(CH3)2−が好ましい。さらに、Yは、水素原子(H)、C1−C4のアルキル、−OH、−NH2、−NO2、−COOH、−CHOまたは
のいずれかを表わす。この際、Yを表わすC1−C4のアルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチルなどの、直鎖、分岐鎖または環状のアルキルが挙げられる。これらのうち、水素原子、−OH、−COOH、及び下記基:
が好ましい。また、Yの結合位置は、特に制限されず、所望の特性やYの結合数(上記式中のn)を考慮してX(またはmが0の際には、マレイミド基)に対してオルト、メタ及びパラ位から適宜選択されるが、Yが、(複数存在する際には)相互に及びX(またはmが0の際には、マレイミド基)に対して可能な限り離れるように存在することが好ましい。すなわち、Yは、nが1の際には、X(またはmが0の際には、マレイミド基)に対してパラ位に存在することが好ましく、また、nが2の際には、X(またはmが0の際には、マレイミド基)に対して3,5の位置に存在することが好ましい。
上記式において、mは、0〜2の整数であり、好ましくは0及び1であり、特に好ましくは0である。また、nは、1〜4の整数であり、好ましくは1〜2である。
したがって、本発明の好ましい化合物としては、下記構造を有する化合物がある。
本発明のリン含有化合物の製造方法は、特に制限されず、公知の製造方法を単独であるいは組み合わせて使用することによって達成できる。例えば、本発明において好ましい化合物である上記化合物A〜Dの製造方法の好ましい実施態様は、下記実施例1〜4に詳述される。具体的には、本発明のリン含有化合物は、30〜200℃の温度で、下記式:
ただし、R1〜R4は、上記式(1)と同様の定義である、
を有する置換または無置換の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン10−オキシド(9,10-dihydro-9-oxa-10-phosphaphenanthrene 10-oxide)(本明細書中では、「DOPO」とも称する)を、下記式:
を有する置換または無置換の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン10−オキシド(9,10-dihydro-9-oxa-10-phosphaphenanthrene 10-oxide)(本明細書中では、「DOPO」とも称する)を、下記式:
を有するマレイミド誘導体と反応することによって、調製される。または、本発明のリン含有化合物が、例えば、エポキシ基を有する際には、上記で得られた式(1)のYとしてOH基を有する本発明のリン含有化合物をさらにエピクロロヒドリンと反応させることによって、当該OH基を所望の下記:
を有する基に変換した本発明のリン含有化合物を製造してもよい。本発明の様々なリン含有化合物の誘導体が、公知の有機合成方法によって上記したのと同様の反応から得られた化合物から調製できる。
上述のとおり、本発明のリン含有化合物は容易に合成できる。また、このようなリン含有化合物を用いることによって、公知のリン含有難燃剤に存在する、複雑な合成工程、より低いリン含量、及び不十分な耐熱性を改善するために、高いリン含量及び高い熱安定性を有する難燃剤を調製できる。本発明の一態様においては、リン含有化合物は、反応性基を持たない場合には、様々なタイプの有機ポリマー材料の添加型の難燃剤(additive type flame retardant)として使用できる。また、本発明の別の態様においては、リン含有化合物は、反応性基を有する場合には、反応型の難燃剤(reactive type flame retardant)として使用できる、このようなリン含有化合物は、樹脂と混合することによってまたはターゲット化合物若しくは樹脂と反応することによって、難燃性を有する様々なタイプの有機ポリマー材料が形成できる。
ゆえに、本発明のリン含有化合物を樹脂と混合することによって調製される難燃性樹脂が得られる。この際、本発明のリン含有化合物および/または樹脂は、単独で使用されてもまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。したがって、本発明の第二は、本発明のリン含有化合物を樹脂と混合することによって調製される難燃性樹脂に関するものである。本発明の第二において、混合は、公知の方法を単独であるいは組み合わせて使用でき、特に制限されない。例えば、混合は、熱溶融や溶剤を使用して行なわれる。
また、本発明の第三は、本発明のリン含有化合物を樹脂または化合物と反応することによって調製される難燃性樹脂に関するものである。この際、本発明のリン含有化合物は、単独で使用されてもまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよく、反応に使用される樹脂または化合物もまた、単独で使用されてもまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。また、反応の形態は、本発明のリン含有化合物と反応するものであれば特に制限されないが、例えば、化合物が樹脂の単量体である場合には、リン含有化合物の、当該単量体である化合物との共重合がある。
本発明の第二及び第三において、樹脂としては、上記所望の特性が達成できるものであれば、特に制限されないが、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの市販のエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニルオキシド(polyphenyloxide)(PPO)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ナイロン、フッ素樹脂、ポリエーテル等の、熱可塑性樹脂;ポリアミド樹脂;フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アセトアルデヒド樹脂、ケイ素樹脂等の、熱硬化性樹脂;アセタール樹脂、アセトン樹脂などが挙げられる。これらのうち、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの市販のエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニルオキシド(polyphenyloxide)(PPO)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ならびにポリアミド樹脂が好ましく使用される。この際樹脂の添加量は、特に制限されず、使用される樹脂(や存在する場合には化合物)の種類や量、ならびにリン含有化合物の種類や量によって適宜選択できる。
また、本発明の第三の態様において、化合物は、特に反応がリン含有化合物との共重合である場合には、上記したような樹脂の単量体が使用される。この際化合物の添加量は、特に制限されず、使用される化合物(や存在する場合には樹脂)の種類や量、ならびにリン含有化合物の種類や量によって適宜選択できる。
本発明を下記実施例を参照しながらより詳細に説明するが、下記実施例は詳細に説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。
実施例1:化合物Aの合成
上記反応式に従って、化合物Aを合成した。即ち、温度制御・表示装置を備えた1リットルの3ツ口フラスコに、512gのDOPO(化合物1)及び107gのN−フェニルマレイミド(化合物2)を添加した。この反応混合物を、180℃に加熱し、3時間、維持した後、500mlのトルエンを添加した。攪拌した後、この混合物を瀘過した。得られた固体を、500mlのトルエンで2回洗浄し、瀘過し、2時間、80℃で真空下で乾燥することによって、白色の固体生成物、DOPO誘導体化合物Aが得られた(120g)。
実施例2:化合物Bの合成
上記反応式に従って、化合物Bを合成した。即ち、N−フェニルマレイミドの代わりに、4−マレイミドフェノール(化合物3)を使用する以外は、実施例1と同様の方法を繰り返すことによって、OH基を有するレモンイエロー色の固体生成物、DOPO誘導体化合物Bが得られた(144g)。
実施例3:化合物Cの合成
上記反応式に従って、化合物Cを合成した。即ち、N−フェニルマレイミドの代わりに、3−マレイミド−1,5−ベンゼンジカルボン酸(3-maleimido-1,5-benzoic diacid)(化合物4)を使用する以外は、実施例1と同様の方法を繰り返すことによって、COOH基を有するレモンイエロー色の固体生成物、DOPO誘導体化合物Cが得られた(135g)。
実施例4:化合物Dの合成
上記反応式に従って、化合物Dを合成した。即ち、温度及び圧力制御・表示装置を備えた3リットルの4ツ口フラスコに、100gの実施例2と同様にして製造されたDOPO誘導体化合物B及び400gのエピクロロヒドリンを添加した。この際、フラスコには、水及びエピクロロヒドリンの共沸混合物を凝縮し、油相及び水相に分離することができる装置が備えられた。この反応混合物を大気圧下で均一な溶液になるように攪拌した後、190mmHgの絶対圧下で70℃に加熱した。この溶液の平衡温度及び圧力で、80.2gの49.3%水酸化ナトリウム溶液を、4時間以内で一定速度でこの溶液に添加した。水酸化ナトリウム溶液を添加しながら、反応系の水を共沸蒸留によって除去した。凝縮後、共沸物を油相及び水相に分離した。油相を反応系に連続してリサイクルし、水相を除去した。反応終了後、未反応のエピクロロヒドリン及び溶剤を減圧下で留去した。このように形成された未精製のエポキシ樹脂をメチルエチルケトンで溶解し、脱イオン水と混合して、樹脂中の塩化ナトリウムを洗浄・除去した。さらに、溶かしたエポキシ溶液を、減圧下で蒸留して、メチルエチルケトンを除去し、これによってレモンイエロー色のエポキシ基含有DOPO誘導体Dが得られた(108g)。
実施例5:難燃性樹脂の調製
リン含有難燃性エポキシ樹脂を、表1に示される様々な割合で、実施例4と同様にして製造された化合物Dを、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの市販のエポキシ樹脂(Chang Chun Plastics Co., Ltd., Taiwan, Code BE 188)と混合することによって、調製した。
リン含有難燃性エポキシ樹脂を、表1に示される様々な割合で、実施例4と同様にして製造された化合物Dを、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの市販のエポキシ樹脂(Chang Chun Plastics Co., Ltd., Taiwan, Code BE 188)と混合することによって、調製した。
実施例6:難燃性プラスチックの調製
15gの実施例1と同様にして製造された化合物A及び100gの熱可塑性樹脂を熱溶融によって混合して、難燃性の熱可塑性樹脂を形成した。本実施例では、混合は、熱溶融によって行なったが、溶剤を使用してもよい。本実施例では、熱可塑性樹脂として、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニルオキシド(polyphenyloxide)(PPO)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を使用した。
15gの実施例1と同様にして製造された化合物A及び100gの熱可塑性樹脂を熱溶融によって混合して、難燃性の熱可塑性樹脂を形成した。本実施例では、混合は、熱溶融によって行なったが、溶剤を使用してもよい。本実施例では、熱可塑性樹脂として、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニルオキシド(polyphenyloxide)(PPO)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を使用した。
実施例7:リン含有エポキシ樹脂の調製
表2に示される様々な割合で、実施例3と同様にして製造された化合物Cを、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの市販のエポキシ樹脂(Chang Chun Plastics Co., Ltd., Taiwan, Code BE 188)と混合した。この混合物に、1000ppmのトリフェニルホスフィン及び50mlのメチルエチルケトンを添加した。硬化反応を、140℃で3時間行なって、リン含有難燃性エポキシ樹脂を調製した。
表2に示される様々な割合で、実施例3と同様にして製造された化合物Cを、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルの市販のエポキシ樹脂(Chang Chun Plastics Co., Ltd., Taiwan, Code BE 188)と混合した。この混合物に、1000ppmのトリフェニルホスフィン及び50mlのメチルエチルケトンを添加した。硬化反応を、140℃で3時間行なって、リン含有難燃性エポキシ樹脂を調製した。
実施例8:難燃性ポリマー、ポリアミドの合成
8gの化合物C及び4,4−ジアミノジフェニルメタン(DDM)を等モル比で混合した。この混合物に、0.8gの塩化カルシウム、32mlのトリフェニルホスフィン、32mlのピリジン及び30mlのN−メチルピロリドン(NMP)を添加した。得られた混合物を100℃で4時間反応した。この反応混合物を室温まで冷却し、メタノールで沈殿させた。沈殿物を集め、熱水及びメタノールで洗浄し、150℃で24時間、真空中で乾燥することによって、リン含有ポリアミドが得られた。
8gの化合物C及び4,4−ジアミノジフェニルメタン(DDM)を等モル比で混合した。この混合物に、0.8gの塩化カルシウム、32mlのトリフェニルホスフィン、32mlのピリジン及び30mlのN−メチルピロリドン(NMP)を添加した。得られた混合物を100℃で4時間反応した。この反応混合物を室温まで冷却し、メタノールで沈殿させた。沈殿物を集め、熱水及びメタノールで洗浄し、150℃で24時間、真空中で乾燥することによって、リン含有ポリアミドが得られた。
Claims (12)
- YはHである、請求項1に記載の化合物。
- Yは−OHである、請求項1に記載の化合物。
- Yは−COOHである、請求項1に記載の化合物。
- R1〜R4はHである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
- Xは結合子である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
- Xは−CH2−である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
- Xは−C(CH3)2−である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
- mは0である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のリン含有化合物を樹脂と混合することによって調製される難燃性樹脂。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のリン含有化合物を樹脂または化合物と反応することによって調製される難燃性樹脂。
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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