JP2005053791A - 光学活性含窒素環状化合物及びその製造方法 - Google Patents

光学活性含窒素環状化合物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】医、農薬合成中間体として工業的に有用な光学活性含窒素環状化合物である、光学活性な2−アルキル−3−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸誘導体、及び2−アルキル−2−アルコキシカルボニル−含窒素飽和環状化合物及びその製造方法を提案する。
【解決手段】窒素原子上に鎖状α,β−不飽和エステル構造を有する光学活性α−アミノ酸エステル誘導体に、塩基を作用させることにより、光学活性な2−アルキル−3−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸誘導体、及び2−アルキル−2−アルコキシカルボニル−含窒素飽和環状化合物を高い光学純度で製造する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は環上に不斉炭素を有する光学活性含窒素環状化合物、及びその製造方法に関する。光学活性含窒素環状化合物は医、農薬合成中間体として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、2位に不斉炭素を有する、光学活性な2−アルキル−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸誘導体として知られている化合物は非常に少なく、例えば、下記一般式(9)
【0003】
【化9】
Figure 2005053791
が知られている(特許文献1)。しかし1,2−ジヒドロピリジン環上の1,2,3,4位に同時に官能基を有する化合物の知見はない。また、光学活性1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸誘導体を、不斉補助基を用いずに簡便に合成する方法も知られていない。
【0004】
一方、従来、2位にエステル置換基を有し、且つ3位にメチレン基を介したエステル置換基を有する光学活性ピロリジン誘導体として、例えば下記式(10)および式(11)
【0005】
【化10】
Figure 2005053791
【化11】
Figure 2005053791
で示される、アロカイニン酸の合成中間体が既に報告されている。そしてこの化合物の不斉合成法として、メンチルエステルを用いた、不斉エン反応が知られている(非特許文献1)。しかし式(10)の化合物は、ピロリジン環2位での中心不斉を有していない。また、式(11)の化合物はピロリジン環2位での中心不斉は有するが、この位置の炭素は三級炭素である。2位にカルボニル基と結合した不斉四級炭素を有し、且つ3位にメチレン基を介したアルコキシカルボニル基を有する光学活性なピロリジン誘導体は知られておらず、また、これらの合成方法も知られていない。
【0006】
【特許文献1】
米国特許6448443号
【非特許文献1】
Helv.Chim.Acta.1980,Vol.63,No.213,2015−2018
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、医、農薬等で重要な光学活性複素環化合物の中でも新規化合物である、光学活性な2−アルキル−3−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸誘導体、および光学活性な2−アルキル−2−アルコキシカルボニル−3−アルコキシカルボニルメチル−含窒素飽和環状化合物を提供することにあり、またこれらの化合物を製造するための簡便で一般的な、新規の方法を提供することにある。更には、これらの共通の合成中間体となり得る、光学活性α−アミノ酸誘導体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため、光学活性α−アミノ酸誘導体の製造について鋭意検討した結果、入手容易な光学活性α−アミノ酸誘導体を原料として、より選択的に目的化合物を製造する方法を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
1) 下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される、光学活性含窒素化合物、
【0009】
【化12】
Figure 2005053791
【化13】
Figure 2005053791
[上記一般式(1)、一般式(2)中、Rはメチル基、エチル基、ビニル基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルキル基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルケニル基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルキニル基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数5〜20のアラルキル基、炭素数5〜20のヘテロアラルキル基、を表す。R、Rは各々独立して、ターシャリーブチル基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基、ターシャリーブトキシ基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルコキシ基、炭素数3〜6の直鎖の、分岐した、又は環状のアルケニルオキシ基、炭素数5〜10のアリールオキシ基、炭素数5〜20のアラルキルオキシ基、炭素数5〜20のヘテロアラルキルオキシ基を表す。]
2) 上記一般式(1)及び/又は一般式(2)において、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基である、1)に記載の化合物、
3) 下記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される、光学活性含窒素化合物、
【0010】
【化14】
Figure 2005053791
【化15】
Figure 2005053791
【化16】
Figure 2005053791
【化17】
Figure 2005053791
[上記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)中、R、R、Rは1)に記載の一般式(1)、一般式(2)に示す定義と同じである。Rは、メチル基、エチル基、炭素数3〜6の直鎖の、分岐した、又は環状のアルキル基、炭素数3〜6の直鎖の、分岐した、又は環状のアルケニル基、フェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数7〜10のヘテロアラルキル基、を示す。nは1〜5の整数を示す。]
4) 上記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかにおいて、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基であり、Rがエチル基であり、且つnが1〜3の整数である、3)に記載の化合物、
5) 下記一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される、光学活性アミノ酸誘導体、
【0011】
【化18】
Figure 2005053791
【化19】
Figure 2005053791
[上記一般式(7)、一般式(8)中、R、R、Rは1)に記載の一般式(1)、一般式(2)に示す定義と同じである。Rは3)に記載の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)に示す定義と同じである。nは0〜5の整数を示す。]
6) 上記一般式(7)及び/又は一般式(8)において、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基であり、Rがエチル基であり、且つnが0〜3の整数である、5)に記載の化合物、
7) 5)〜6)に記載される一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物のうち、nが0である該化合物に塩基を作用させることを特徴とする、1)〜2)に記載の一般式(1)及び/又は一般式(2)に示される化合物の選択的な製造方法、
8) 5)〜6)に記載される、一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物のうち、nが1〜3である該化合物に塩基を作用させることを特徴とする、3)〜4)に記載の一般式(3)〜一般式(6)のいずれかに示される化合物を立体選択的に製造する方法、
である。
【0012】
本発明を以下詳細に説明する。
【0013】
本発明において、上記一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される光学活性2−アルキル−3−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸誘導体としては、特に限定するものではないが、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基であるものが好ましい。
【0014】
本発明において、上記一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される光学活性2−アルキル−3−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸誘導体としては、具体的には、例えば、(R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−エチル−3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−プロピル−3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−イソプロピル−3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−エトキシベンジル−3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−エトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、(R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−エトキシカルボニル)−1,2−ジヒドロピリジン、が挙げられ、さらにそのエナンチオマーである(S)体が挙げられる。
【0015】
本発明において、上記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物としては、特に限定するものではないが、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基であり、Rがエチル基であり、且つnが1〜3の整数であるものが好ましい。
【0016】
本発明において、上記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物としては、具体的には、例えば、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−メチル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−メチル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−メチル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−メチル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピロリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−メチル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−メチル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−メチル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−メチル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−メチル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−メチル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−メチル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチルホモ)ピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−メチル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−メトキシカルボニル−3−メトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−エトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、(2R,3R)−(1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ホモピペリジン、が挙げられ、さらにそのエナンチオマーである(2S,3S)体が挙げられ、更にこれらのジアステレオマーである、(2S,3R)体、および(2R,3S)体が挙げられる。
【0017】
本発明において、上記一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物としては、特に限定するものではないが、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基であり、Rがエチル基であり、且つnが0〜3の整数であるものが好ましい。
【0018】
本発明において、上記一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物としては、具体的には、例えば、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}アラニンメチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}アラニン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}アラニン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}アラニン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(エトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−4−(エトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(エトキシカルボニル)−3−ブテニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−4−(エトキシカルボニル)−3−ブテニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}アラニン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}アラニン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニンメチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニンエチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(エトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−5−(エトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(エトキシカルボニル)−4−ペンテニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−5−(エトキシカルボニル)−4−ペンテニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}アラニン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}アラニンメチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}バリン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン メチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン メチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}アラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(エトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−6−(エトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(エトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル、(R)−{N−ベンゾイル−N−6−(エトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステルが挙げられ、さらにそのエナンチオマーである(S)体が挙げられる。
【0019】
本発明の一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物の合成は、比較的入手容易な光学活性α−アミノ酸エステル若しくはその塩酸塩から、数工程で容易に合成可能である。具体的には、例えば、N−アリル化に引き続き、Boc化/若しくはアシル化で窒素原子を二度保護させた後、アリル基の不飽和結合をオゾン酸化で切断し、生成したアルデヒドをウィッティッヒイリドでエノエートにするなどして合成可能である。また、アリルブロミドなどでアリル基を導入するかわりに、4−ブロモクロトン酸エチルなどを反応させれば、工程数を短縮させて合成できる。また、アリルブロミドの代わりに種々のハロゲン化アルケニル化合物を用いればメチレン鎖の長さの異なる化合物が合成可能である。
【0020】
本発明の方法では、一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物のうち、nが0である化合物に塩基を作用させて、一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を選択性良く得ることができる。
【0021】
本発明の一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を製造する方法において、使用する塩基の種類は、具体的には、例えば、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドなどが挙げられ、通常原料に対して塩基を1.0〜2.5当量用いる。
【0022】
本発明の一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を製造する方法において、適用可能な溶剤としては、反応に不活性な溶剤であればあらゆるものが適用可能であり、特に限定するものではないが、具体的には、テトラヒドロフランやジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフランが挙げられる。
【0023】
本発明の一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を製造する方法において、反応温度としては、反応に具する基質に対して異なるため特に限定するものではないが、通常−100℃〜0℃の範囲で実施可能であり、多くの反応においては−80℃〜−50℃の温度範囲で目的物を高収率で与える。
【0024】
本発明の一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を製造する方法において、基質濃度としては、特に限定するものではないが、溶剤に対して通常0.1重量%〜50重量%の範囲で反応を実施する。
【0025】
本発明の一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を製造する方法において、反応時間としては、反応に具する基質の種類により異なるため特に限定するものではないが、通常は24時間以内に反応が完結する。
【0026】
本発明の一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を製造する方法において、反応終了後の後処理操作は特に限定するものではないが、具体例としては、例えば塩化アンモニウムを反応液に投入後、酢酸エチル等を用いて抽出、抽出溶剤を乾燥、濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付してヘキサン/酢酸エチル混合溶剤で溶出させるなどして、精製された目的物を得る方法等がある。
【0027】
また本発明の方法では、一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物のうち、nが1〜3である化合物に塩基を作用させて、一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物を選択性良く得る。
【0028】
本発明の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物を製造する方法において、使用する塩基の種類は、具体的には、例えば、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドなどが挙げられ、通常原料に対して塩基を1.0〜2.5当量用いる。
【0029】
本発明の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物を製造する方法において、適用可能な溶剤としては、反応に不活性な溶剤であればあらゆるものが適用可能であり、特に限定するものではないが、具体的には、テトラヒドロフランやジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン/ジメチルホルムアミドの混合溶剤が挙げられる。
【0030】
本発明の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物を製造する方法において、反応温度としては、反応に具する基質に対して異なるため特に限定するものではないが、通常−100℃〜0℃の範囲で実施可能であり、多くの反応においては−80℃〜−50℃の温度範囲で目的物を高収率で与える。
【0031】
本発明の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物を製造する方法において、基質濃度としては、特に限定するものではないが、溶剤に対して通常0.1重量%〜50重量%の範囲で反応を実施する。
【0032】
本発明の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物を製造する方法において、反応時間としては、反応に具する基質の種類により異なるため特に限定するものではないが、通常は24時間以内に反応が完結する。
【0033】
本発明の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される化合物を製造する方法において、反応終了後の後処理操作は特に限定するものではないが、具体例としては、例えば塩化アンモニウムを反応液に投入後、酢酸エチル等を用いて抽出、抽出溶剤を乾燥、濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付してヘキサン/酢酸エチル混合溶剤で溶出させるなどして、精製された目的物を得る方法等がある。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、光学活性含窒素環状化合物を効率的に製造することが可能となり、工業的に極めて有用である。
【0035】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(旋光度の測定)
HORIBA製SEPA−200を使用。
H−NMR、13C−NMRの測定)
Varian製Gemini−200(200MHz)又はJEOL製JMN−GX400(400MHz)を使用。
(MASSの測定)
JEOL製JMX−DX300を使用。
(IR測定)
JASCO製 FT/IR300を使用。
(光学純度の検定)
ダイセル製のキラルセルOD又はキラルパックADを装着した高速液体クロマトグラフィーで行い、溶離溶媒:Hexane/i−PrOH=2/1〜100/1(vol/vol)、流量0.5〜1ml/minで測定した。
【0036】
実施例1 (S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(ターシャリーブトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン エチルエステルの製造
【0037】
【化20】
Figure 2005053791
上記化学式左辺に示す(S)−フェニルアラニンエチルエステル塩酸塩(1.2g,5.22mmol)、炭酸カリウム(2.2eq.)、アリルブロミド(1.5eq.)、DMF(5mL)を室温下、8時間攪拌した。反応混合物を氷水中にあけ、エーテルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を減圧留去した。得られたシロップ状の液体をジクロロメタンに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(1.1eq.)およびBocO(1.2eq.)を加え、室温にて10時間攪拌した。反応液を0.5Nの塩酸で洗浄し、ジイソプロピルエチルアミンおよびジアリル体を除いた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を減圧留去し、収率84%でN−アリル−N−Boc−フェニルアラニン エチルエステルを得た。
【0038】
上で得た化合物のジクロロメタン溶液に、−60℃下で青色を呈し始めるまでオゾンガスを通した。その後ジメチルスルフィド(3mL)を加えてから、室温に昇温した。この溶液にウィッティッヒイリド(2.03g,1.3eq.)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルの12%へキサン溶液で溶出させ、収率72%で目的物を得た。
【0039】
H−NMR(400MHz,CDCl)σ 7.29−7.13(5H,m),6.58−6.51(1H,m),5.80(0.5H,d,J=16Hz),5.73(0.5H,d,J=16Hz),4.37−3.83(4H,m),3.34−3.29(1H,dd,J=14Hz,5.2Hz),3.21−3.03(2H,m),1.48−1.41(18H,2xs),1.32−1.23(3H,m). IR(CHCl)2979,2935,1697,1455,1367 cm−1. EI−MS (m/z)433,377,333,321,260,242,186(100%),176,91. HRMSObserved for C2435NO:433.2474
実施例2 (S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル}フェニルアラニン エチルエステルの製造
【0040】
【化21】
Figure 2005053791
上記化学式左辺に示す(S)−フェニルアラニンエチルエステル塩酸塩(1.2g,5.22mmol)、炭酸カリウム(2.2eq.)、4−ブロモ−クロトン酸エチル(1.5eq.)、DMF(5mL)を室温下、4時間攪拌した。反応混合物を氷水中にあけ、エーテルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を減圧留去した。得られたシロップ状の液体をジクロロメタンに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(1.1eq.)およびBocO(1.2eq.)を加え、室温にて8時間攪拌した。反応液を0.5Nの塩酸で洗浄し、ジイソプロピルエチルアミンを除いた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を減圧留去し、粗生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、収率45%で目的物を得た。
【0041】
H−NMR(400MHz,CDCl)σ 7.30−7.12(5H,m),6.72−6.68(1H,m),5.95−5.88(1H,m),4.40−3.97(5H,m),3.40−3.05(2H,m),1.45−1.23(15H,s and 2xt). IR(CHCl)2979,2935,1697,1455,1367 cm−1
実施例3 (S)−{N−ベンゾイル−N−3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル}アラニン エチルエステルの製造
【0042】
【化22】
Figure 2005053791
上記化学式左辺に示す(S)−アラニンエチルエステル塩酸塩(5.22mmol)、炭酸カリウム(2.2eq.)、4−ブロモ−クロトン酸エチル(1.5eq.)、DMF(5mL)を室温下、4時間攪拌した。反応混合物を氷水中にあけ、エーテルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を減圧留去した。得られたシロップ状の液体をジクロロメタンに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(1.1eq.)およびベンゾイルクロリド(1.2eq.)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を0.5Nの塩酸で洗浄し、ジイソプロピルエチルアミンを除いた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を減圧留去し、粗生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、収率68%で目的物を得た。
【0043】
H−NMR(200MHz,CDCl)σ 7.42(5H,s),4.25−4.10(6H,m),1.38−1.22(5H,m),3.40−3.05(2H,m),1.45−1.23(15H,s and 2xt). IR(CHCl)2979,2935,1697,1455,1367 cm−1
実施例4 (S)−{1,4−ビスターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−3−ヒドロキシ}−1,2−ジヒドロピリジンの製造
【0044】
【化23】
Figure 2005053791
カリウムヘキサメチルジシラジドのTHF溶液(2.1eq.)に、実施例1で製造した上記化学式左辺に示すジエステル(1eq.)のTHF(10mL)溶液を−78℃で添加した。同温下15時間攪拌した後、反応液を飽和塩化アンモウニウム水溶液中に加え、エーテルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥後、減圧留去し、得られた粗生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5〜10%酢酸エチル/へキサン溶液)に付し、目的物を収率81%で得た。
【0045】
H−NMR(200MHz,CDCl)σ 12.25(0.6H,s),12.16(0.4H,s),7.28−7.11(5H,m),6.54−6.49(0.6H,dd,J=8.2Hz,1.4Hz),6.31−6.27(0.4H,dd,J=7.6Hz,1.2Hz),5.71(0.6H,d,J=7.6Hz),5.50(0.4H,d,J=7.6Hz),5.12−5.05(0.4H,m),4.92−4.84(0.6H,m),2.95−2.80(2H,m),1.53 and 1.52(9H,2xs),1.32and 1.12(9H,2xs). IR(CHCl)3440,2980,1740,1700,1480,1370,1160 cm−1. EI−MS (m/z)387,314,296,254,240,230,184,140(100%),122,91,57. HRMS Observed :387.2062
実施例5 (S)−{1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−エトキシカルボニル}−1,2−ジヒドロピリジンの製造
【0046】
【化24】
Figure 2005053791
実施例2で得られた上記化学式左辺に示す化合物を原料として用いる以外はすべて実施例4と同じ方法により、目的物を収率85%で得た。
【0047】
H−NMR(200MHz,CDCl)σ 12.05(0.6H,s),11.97(0.4H,s),7.29−7.12(5H,m),6.57−6.52(0.6H,dd,J=7.4Hz,1.2Hz),6.35−6.29(0.4H,dd,J=7.0Hz,1.2Hz),5.75(0.6H,d,J=7.6Hz),5.53(0.4H,d,J=7.6Hz),5.17−5.08(0.4H,m),4.96−4.87(0.6H,m),4.34−4.23(2H,m),3.02−2.78(2H,m),1.38−1.29(6.6H,m),1.32 and 1.14(5.4H,s). IR(CHCl)3410,2990,1720,1705,1660,1604,1420 cm−1
実施例6 (S)−{1−ベンゾイル−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−エトキシカルボニル}−1,2−ジヒドロピリジンの製造
【0048】
【化25】
Figure 2005053791
実施例3で得られた上記化学式左辺に示す化合物を原料として用いる以外はすべて実施例4と同じ方法により、目的物を収率80%(70%ee)で得た。
【0049】
H−NMR(200MHz,CDCl)σ 12.12(1H,s),7.51−7.28(5H,m),6.03(1H,d,J=7.6Hz),5.65(1H,d,J=7.6Hz),5.50−5.27(1H,m),4.37−4.26(2H,q),1.40−1.33(6H,m). IR(CHCl)3360,2990,2965,1730,1660,1410,1355cm−1
実施例7 (S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン エチルエステルの製造
【0050】
【化26】
Figure 2005053791
実施例1中のアリルブロミドの代わりに4−ブロモ−1−ブテンを用いる以外はすべて実施例1と同じ方法により、目的化合物を80%の収率で得た。
【0051】
H−NMR(400MHz,CHCl)σ 7.30−7.14(2H,m),6.70−6.65(1H,m),5.68−5.61(1H,m),4.30−4.09(2H,m),3.97−3.93(1H,m),3.33−3.10(3H,m),2.74−2.57(1H,m),2.22−2.12(2H,m),1.46−1.44(18H,bs),1.31−1.22(3H,m). IR(CHCl)2990,2965,1740,1705,1440,1365,1162 cm−1. EI−MS(m/z)447,391,374,335,318,306,274,218,206(100%),132,91. HRMS Calc. for C2537NO:447.5629.observed:447.2614.
実施例8 (S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステルの製造
【0052】
【化27】
Figure 2005053791
実施例7中のフェニルアラニン誘導体の代わりに4−エトキシフェニルアラニン誘導体を用いる以外はすべて実施例7と同じ方法により、目的化合物を52%の収率で得た。
【0053】
H−NMR(200MHz,CHCl)σ 7.10−7.00(2H,m),6.83−6.78(2H,m),6.75−6.65(1H,m),5.65−5.60(1H,bd),4.22−3.82(5H,m),3.40−3.00(3H,m),2.80−2.50(1H,m),2.25−2.10(2H,m),1.44−1.40(18H,bs),1.29−1.22(3H,m). IR(CHCl)2990,1740,1725,1695,1515,1365 cm−1. EI−MS(m/z)491,435,379,362,318,220(100%),200,135,107. HRMS Calc. for C2741NO:491.6153.observed:491.2875.
実施例9 (S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニン エチルエステルの製造
【0054】
【化28】
Figure 2005053791
実施例1中のアリルブロミドの代わりに5−ブロモ−1−ペンテンを用いる以外はすべて実施例1と同じ方法により、目的化合物を77%の収率で得た。
【0055】
H−NMR(400MHz,CHCl)σ 7.30−7.14(2H,m),6.76−6.69(1H,m),5.67−5.61(1H,m),4.23−4.11(2H,m),4.10−4.03(0.5H,m),3.92−3.86(0.5H,m),3.35−3.30(1H,dd,J=14.0Hz,4.8Hz),3.29−3.07(2H,m),2.67−2.60(0.5H,m),2.55−2.47(0.5H,m),2.10−1.93(2H,m),1.47−1.35(20H,m),1.30−1.23(3H,m). 13C−NMR(100MHz,CDCl)σ 170.6, 165.6, 154.6, 154.3, 146.7, 146.6, 138.0, 138.0, 137.9, 129.0, 128.3, 128.1, 126.3, 126.2, 122.9, 122.8, 80.4, 79.9, 79.8, 62.9, 62.3, 61.1, 61.0, 53.3, 48.7, 48.0, 36.2, 35.3, 29.2, 29.0, 28.3, 28.14, 28.08, 28.05, 27.0, 26.4, 14.1. IR(CHCl)2990,2965,1740,1705,1440,1365 cm−1. EI−MS(m/z)461,405,388,374,332,270,214(100%),206,176,91. HRMS Calc. for C2639NO:461.5894.observed:461.2770.
実施例10 (S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン エチルエステルの製造
【0056】
【化29】
Figure 2005053791
L−フェニルアラニン(1.0g、4.35mmol)、2−ヒドロキシピラン(3mmol)、粉末モレキュラーシーブス(5g)のエーテル(20mL)懸濁液を室温にて終夜攪拌した。固形物を濾過し、残渣をエーテルで洗浄した。得られたシロップ状物質をメタノール(5mL)に溶解し、0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(0.76g)をこれに一度に加えた。1時間後混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣(1.05g)をジクロロメタンに溶解し、室温でBocO(0.985g,1.2eq.)を加えた。10分後、ジイソプロピルエチルアミン(0.73mL,1.1eq.)を加え、同温にて24時間攪拌した。通常の後処理と精製により、無色油状物としてアルコール体を得た。このアルコール体(1mmol)のジクロロメタン溶液を、十分に攪拌させたPCC(1.5eq.)、モレキュラーシーブス(5g)、アルミナ(5g)のジクロロメタン懸濁液中に室温下加えた。3時間後黒色のスラリーを留去し、残渣を直接ショートシリカゲルパッドに付した。中間体のアルデヒドをエーテルで溶出し、溶液を直接ウィッティッヒイリド(1.3eq.)のジクロロメタン溶液と反応させた。通常の後処理とシリカゲルカラムによる精製(15%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出)により、無色油状物として15%のトータル収率で得た。
IR(CHCl)2976,2933,1741,1703,1651,1366、1159 cm−1. EI−MS(m/z)475,402,363,302,284,228(100%),210,176,154,91. HRMS Calc. for C2741NO:476.6159.observed:476.2930.
実施例11〜21 (1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピロリジンの製造
【0057】
【化30】
Figure 2005053791
カリウムヘキサメチルジシラジドのTHF溶液(0.56M,0.55mmol)を各種溶剤(3mL)で希釈し、−78℃に冷却した。これに実施例7によって得られた(S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−4−(ターシャリーブトキシカルボニル)−3−ブテニル}フェニルアラニン エチルエステル(化合物1、0.5mmol)の前記と同じ希釈溶剤(2mL)の溶液を同温で滴下した。同温下で一定攪拌した後、反応液を飽和塩化アンモウニウム水溶液中に加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶剤を減圧留去し、得られた粗製の微黄色油状物をシリカゲル薄層クロマトグラフィーに付して精製した。各種溶剤を用いたときの、および反応時間を変えたときの結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 2005053791
a)Not determined
b)Ee of 3 was not determined
化合物2および化合物3の物性データを以下に示す。
化合物2
[α]20 −22.6(c1.50,CHCl)、90.5%ee
H−NMR(400MHz,d−toluene)σ 7.20−7.17(2H,m),7.07−7.03(3H,m),4.24−4.12(1H,m),4.03−3.95(1H,m),3.90−3.82(0.5H,m),3.62(0.5H,d,J=14.7Hz),3.48−3.35(1H,m),3.90−3.82(0.5H,m),3.62(0.5H,d,J=14.7Hz),3.48−3.35(1H,m),3.26−3.19(0.5H,m),3.09−2.93(2H,m),2.87(0.5H,d,J=14.7Hz),2.74−2.69(0.5H,dd,J=16.2Hz,10.0Hz),2.60−2.54(0.5H,dd,J=15.9Hz,5.6Hz),2.42−2.36(0.5H,dd,J=16.2Hz,10.0Hz),2.26−2.19(0.5H,dd,J=16.2Hz,9.3Hz),1.65−1.59(0.5H,m),1.53−1.40(5H,m),1.34(14H,m),1.10−1.06(3H,m),0.98−0.70(1H,m). IR(CHCl)2977,1730,1695,1478,1454,1393,1153 cm−1. EI−MS(m/z)447,402,356,318,300,262,244,200(100%),154,91. HRMS Calc. for C2537NO:447.5629.observed:447.2622. Anal.Calcd for C2537NO: C,67.09;H,8.33;N,3.13. Found:C,66.71;H,8.24;N,3.05.
化合物3
[α]20 −73.9(c0.90,CHCl)、94%ee
H−NMR(400MHz,d−toluene)σ 7.36−7.32(2H,m),7.18−7.14(2H,m),7.07−7.04(1H,m),4.17(0.5H,d,J=14.0Hz),4.10−3.77(3H,m),3.56−3.51(0.5H,m),3.19(1H,d,J=14.4Hz),2.85−2.75(1H,m),2.60−2.42(2H,m),2.04−1.97(0.5H,dd,J=16.0Hz,10.8Hz),2.00−1.94(0.5H,dd,J=15.6Hz,10.0Hz),1.56−1.41(10H,m),1.36−1.34(10H,m),1.03−0.94(3H,m). IR(CHCl)2977,2876,1730,1695,1454,1393,1152 cm−1. EI−MS(m/z)447,419,374,346,328,300,262,228,200,154. HRMS Calc. for C2537NO:447.5629.observed:447.2633. Anal.Calcd for C2537NO: C,67.09;H,8.33;N,3.13. Found:C,66.98;H,8.31;N,3.06.
実施例22 (1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−ターシャリーブトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピペリジンの製造
【0059】
【化31】
Figure 2005053791
実施例11中の化合物1の代わりに、実施例9によって得られた(S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ペンテニル}フェニルアラニン エチルエステル4を用いる以外はすべて実施例11と同じ方法で反応を実施し、化合物5を67%の収率で得た。生成物は単一のジアステレオマー5を与えた。
【0060】
[α]20 −23.5(c1.00,CHCl)、97%ee
H−NMR(400MHz,d−toluene)σ 7.35−7.29(2H,m),7.20−7.13(3H,m),4.45−4.11(2H,m),4.00−3.90(1H,m),3.44−2.83(3H,m),2.55(1H,bt),2.38(1H,bt),2.13−2.06(1H,dd,J=16.0Hz,12.0Hz),1.79−1.75(1H,m),1.69−1.55(2H,m),1.43(9H,bs),1.35−1.19(11H,m),1.05(3H,bs). IR(CHCl)2977,2933,2866,1731,1695,1454,1389,1366,1151 cm−1. EI−MS(m/z)461,388,346,370,360,314,276,232,214(100%),168,140,91.HRMS Calc. for C2639NO:461.5894.observed:461.2765. Anal.Calcd for C2639NO: C,67.65;H,8.51;N,3.03. Found:C,67.01;H,8.45;N,2.93.
実施例23 (1−ターシャリーブトキシカルボニル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ホモピロリジンの製造
【0061】
【化32】
Figure 2005053791
実施例11中の化合物1の代わりに、実施例10によって得られた(S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−6−(ターシャリーブトキシカルボニル)−5−ヘキセニル}フェニルアラニン エチルエステル6を用いる以外はすべて実施例11と同じ方法で反応を実施し、化合物7を19%の収率で得た。生成物は単一のジアステレオマー7を与えた。
【0062】
[α]20 −12.1(c2.20,CHCl)、97%ee
H−NMR(400MHz,d−toluene)σ 7.24−7.15(5H,m),4.24−4.07(2H,m),3.89−3.80(2H,m),3.52−3.47(1H,dd,J=15.2Hz,7.2Hz),2.98(1H,d,J=15.2Hz),2.70(1H,m),2.62−2.58(1H,dd,J=16.0Hz,2.2Hz),2.32(1H,dd,J=16.0Hz,10.8Hz),1.70−1.62(1H,m),1.50−1.39(22H,m),1.30−1.22(4H,m). IR(CHCl)2976,1733,1694,1456,1365,1150,700 cm−1. EI−MS(m/z)475,474,419,402,346,328,290,246,228,154,91. HRMS Calc.for C2741NO:475.6159.observed:475.2928. Anal.Calcd for C2741NO: C,68.18;H,8.69;N,2.94. Found:C,68.00;H,8.72;N,2.86.
実施例24 (1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピロリジンの製造
【0063】
【化33】
Figure 2005053791
実施例17で得られた化合物2(0.5mmol、91%ee)に、1NHCl/酢酸エチル溶液(4mL)を加え、原料がTLC上で完全に消失するまで攪拌した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出相を飽和食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧留去し、残渣を得た。これをジクロロメタンに溶解し、トリエチルアミン(1.0mmol)を加えた後、蒸留したベンゾイルクロリドを加え、室温で5時間攪拌した。反応液に氷水を加え、ジクロロメタンで抽出した。抽出相を飽和食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧留去し、残渣を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物8を76%の収率で得た。
【0064】
[α]20 −59.5(c1.00,CHCl)、90.5%ee
H−NMR(400MHz,CDCl)σ 7.47−7.44(2H,m),7.42−7.39(2H,m),7.35−7.28(4H,m),7.24−7.20(1H,m),4.35−4.23(2H,m),4.00(1H,d,J=14.7Hz),3.49−3.42(1H,m),3.11−3.04(2H,m),2.88−2.79(1H,m),2.75−2.70(1H,dd,J=16.2Hz,3.9Hz),2.59−2.53(1H,dd,J=15.9Hz,10.5Hz),1.83−1.77(1H,m),1.45(9H,s),1.32(3H,t,J=7.1Hz),0.99−0.88(1H,m). 13C−NMR(100MHz,CDCl)σ 172.4, 170.4, 168.9, 137.4, 136.9, 130.4, 129.1, 128.1, 127.7, 126.3, 125.7,80.8, 70.8, 61.3, 49.3, 44.1, 34.5,34.2, 29.5, 28.0, 14.2. IR(CHCl)2978,1730,1634,1496,1368,1152 cm−1. EI−MS(m/z)451,395,378,304,182,105(100%),84. HRMS Calc. for C2733NO:observed:451.2362.
実施例25 (1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピロリジンの製造
【0065】
【化34】
Figure 2005053791
実施例24中の化合物2の代わりに、実施例17で得られた化合物3を用いる以外はすべて実施例24と同じ方法で反応を実施し、化合物9を68%の収率で得た。
【0066】
[α]20 −118.5(c1.19,CHCl)、94%ee
H−NMR(400MHz,CDCl)σ 7.46−7.27(2H,m),4.36−4.20(2H,m),3.97(1H,d,J=14.2Hz),3.40−3.35(1H,m),3.09(1H,d,J=14.2Hz),2.85−2.70(2H,m),2.64−2.60(1H,dd,J=15.4Hz,3.7Hz),2.03−1.97(1H,dd,J=15.4Hz,11.0Hz),1.75−1.68(2H,m),1.48(9H,s),1.35(3H,t,J=7.3Hz),0.99−0.88(1H,m). 13C−NMR(100MHz,CDCl)σ 171.4, 170.6, 169.0, 136.3, 136.2, 131.1, 129.9,127.9, 127.7, 126.9, 126.3, 80.8, 70.7, 61.0, 50.6, 40.6, 35.5, 35.4, 29.2, 28.0, 14.4. IR(CHCl)2977,1730,1633,1406,1149 cm−1. EI−MS(m/z)451,395,378,304,182,105(100%),84. HRMS Calc. for C2733NO:observed:451.2351.
実施例26 (2R,3R)−{1−ベンゾイル−2−(4−エトキシベンジル)−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル}ピロリジンの製造
【0067】
【化35】
Figure 2005053791
実施例11中の化合物1の代わりに、実施例8によって得られた(S)−{N−ターシャリーブトキシカルボニル−N−5−(ターシャリーブトキシカルボニル)−4−ブテニル}−4−エトキシフェニルアラニン エチルエステル10を用いる以外はすべて実施例11と同じ方法で反応を実施し、化合物11および化合物12の混合物を68%の収率で得た。化合物11と化合物12は分離困難であったため、混合物の状態で実施例24と同じ条件下反応を実施し、化合物13および化合物14を得た。
化合物13
[α]20 −58.1(c1.00,CHCl)、94.8%ee
H−NMR(400MHz,CDCl)σ 7.47−7.39(5H,m),7.20(2H,d,J=8.4Hz),6.82(2H,d,J=8.8Hz),4.35−4.21(2H,m),4.03−3.98(2H,q),3.92(1H,d,J=15.2Hz),3.49−3.42(1H,m),3.07(1H,t,J=9.2Hz),3.03(1H,d,J=14.8Hz),2.86−2.78(1H,m),2.74−2.69(1H,dd,J=15.6Hz,4.0Hz),2.58−2.52(1H,dd,J=16.0Hz,10.4Hz),1.83−1.76(1H,m),1.45(9H,s),1.39(3H,t,J=6.8Hz),1.32(3H,t,J=7.2Hz),0.99−0.88(1H,m). 13C−NMR(100MHz,CDCl)σ 173.0, 170.9, 169.4, 157.7, 137.4, 131.6, 130.01, 129.77, 128.5,126.1, 114.2, 81.1, 71.1, 63.4, 61.5, 49.5, 44.3, 34.7, 33.4, 29.6, 28.3, 14.9, 14.2. IR(CHCl)2978,1730,1637,1511,1408,1368,1248,1152 cm−1. EI−MS(m/z)495,450,422,366,304,182,135,105(100%). HRMS Calc. for C2937NO:observed:495.2625.
化合物14
[α]20 −81.2(c0.25,CHCl)、94%ee
H−NMR(400MHz,CDCl)σ 7.44−7.35(5H,m),7.17(2H,d,J=6.8Hz),6.86(2H,d,J=8.8Hz),4.36−4.19(2H,m),4.07−4.02(2H,q),3.89(1H,d,J=14.0Hz),3.40−3.36(1H,m),3.02(1H,d,J=14.4Hz),2.84−2.75(2H,m),2.63−2.58(1H,dd,J=15.9Hz,3.6Hz),2.03−1.96(1H,dd,J=15.2Hz,10.8Hz),1.74−1.69(2H,m),2.63−2.58(1H,dd,J=15.9Hz,3.6Hz),2.03−1.96(1H,dd,J=15.2Hz,10.8Hz),1.74−4.69(2H,m),1.47(9H,s),1.43(3H,t,J=7.2Hz),1.34(3H,t,J=7.2Hz). 13C−NMR(100MHz,CDCl)σ 171.9, 171.2, 169.4, 157.9, 136.6, 132.3, 130.3, 128.5, 128.3, 127.3, 114.1, 81.0, 71.0, 63.4, 61.1, 50.8, 40.7, 35.6, 34.7, 29.3, 28.1, 14.9, 14.4. IR(CHCl)2987,1730,1633,1512,1246,1149 cm−1. EI−MS(m/z)495,450,422,366,304,182,105(100%). HRMS Calc. for C2733NO:observed:495.2635.
実施例27 (1−ベンゾイル−2−ベンジル−2−エトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチル)ピペリジンの製造
【0068】
【化36】
Figure 2005053791
実施例24中の化合物2の代わりに、実施例22で得られた化合物5を用いる以外はすべて実施例24と同じ方法で反応を実施し、化合物15を40%の収率で得た。
【0069】
[α]20 (c,CHCl)、97%ee
H−NMR(400MHz,CDCl)σ 7.45−7.42(2H,dd,J=8.0Hz,2.0Hz),7.30−7.21(6H,m),6.96−6.94(2H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz),4.33−4.25(1H,m),4.20−4.12(1H,m),3.66(1H,d,J=14.4Hz),3.61−3.56(1H,dt,J=14.0Hz,3.6Hz),3.05−2.98(1H,ddd,J=14.8Hz,11.6Hz,3.2Hz),2.91(1H,d,J=14.4Hz),2.75−2.68(1H,m),2.48−2.43(1H,dd,J=15.2Hz,2.0Hz),2.18−2.15(1H,dd,J=15.6Hz,11.6Hz),1.93−1.88(1H,m),1.69−1.54(1H,m),1.51(11H,m),1.25(3H,t,J=7.2Hz). IR(CHCl)2977,1730,1644,1402,1367,1140 cm−1. EI−MS(m/z)465,420,392,336,318,272,168,105(100%). HRMS Calc. for C2835NO:observed:465.2516.

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で示される、光学活性含窒素環状化合物。
    Figure 2005053791
    Figure 2005053791
    [上記一般式(1)、一般式(2)中、Rはメチル基、エチル基、ビニル基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルキル基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルケニル基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルキニル基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数5〜20のアラルキル基、炭素数5〜20のヘテロアラルキル基、を表す。R、Rは各々独立して、ターシャリーブチル基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基、ターシャリーブトキシ基、炭素数3〜10の直鎖の、分岐した、又は環状のアルコキシ基、炭素数3〜6の直鎖の、分岐した、又は環状のアルケニルオキシ基、炭素数5〜10のアリールオキシ基、炭素数5〜20のアラルキルオキシ基、炭素数5〜20のヘテロアラルキルオキシ基を表す。]
  2. 上記一般式(1)及び/又は一般式(2)において、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基である、請求項1に記載の化合物。
  3. 下記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかで示される、光学活性含窒素環状化合物。
    Figure 2005053791
    Figure 2005053791
    Figure 2005053791
    Figure 2005053791
    [上記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)中、R、R、Rは請求項1に記載の一般式(1)、一般式(2)に示す定義と同じである。Rは、メチル基、エチル基、炭素数3〜6の直鎖の、分岐した、又は環状のアルキル基、炭素数3〜6の直鎖の、分岐した、又は環状のアルケニル基、フェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数7〜10のヘテロアラルキル基、を示す。nは1〜5の整数を示す。]
  4. 上記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)のいずれかにおいて、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基であり、Rがエチル基であり、且つnが1〜3の整数である、請求項3に記載の化合物。
  5. 下記一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される、光学活性アミノ酸誘導体。
    Figure 2005053791
    Figure 2005053791
    [上記一般式(7)、一般式(8)中、R、R、Rは請求項1に記載の一般式(1)、一般式(2)に示す定義と同じである。Rは請求項3に記載の一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)に示す定義と同じである。nは0〜5の整数を示す。]
  6. 上記一般式(7)及び/又は一般式(8)において、R、Rがエトキシ基、ターシャリーブトキシ基、フェニル基より選択される置換基であり、Rがエチル基であり、且つnが0〜3の整数である、請求項5に記載の化合物。
  7. 請求項5〜請求項6のいずれかに記載の一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物のうち、nが0である該化合物に塩基を作用させることを特徴とする、請求項1〜請求項2のいずれかに記載の一般式(1)及び/又は一般式(2)に示される化合物の製造方法。
  8. 請求項5〜請求項6のいずれかに記載の一般式(7)及び/又は一般式(8)で示される化合物のうち、nが1〜3である該化合物に塩基を作用させることを特徴とする、請求項3〜請求項4のいずれかに記載の一般式(3)〜一般式(6)のいずれかに示される化合物の製造方法。
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