JP2005052170A - リクライニング装置 - Google Patents

リクライニング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005052170A
JP2005052170A JP2003205368A JP2003205368A JP2005052170A JP 2005052170 A JP2005052170 A JP 2005052170A JP 2003205368 A JP2003205368 A JP 2003205368A JP 2003205368 A JP2003205368 A JP 2003205368A JP 2005052170 A JP2005052170 A JP 2005052170A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reclining
shaft
reclining shaft
lever
operating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003205368A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4461730B2 (ja
Inventor
Masaki Hayashi
林  正樹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Araco Co Ltd filed Critical Araco Co Ltd
Priority to JP2003205368A priority Critical patent/JP4461730B2/ja
Publication of JP2005052170A publication Critical patent/JP2005052170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4461730B2 publication Critical patent/JP4461730B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)
  • Flexible Shafts (AREA)

Abstract

【課題】ロック解除用の二つの操作レバーを、シートクッション側とシートバック側とに個別に配置可能とする。
【解決手段】シートクッション10側に装着される固定側部材と、シートバック14側に装着される可動側部材との回転をロックすることが可能なロック機構が、リクライニング軸25を回転操作することによってロック解除されるリクライニング装置であって、前記リクライニング軸25を軸芯回りに回転操作するための第1操作レバー30と第2操作レバー32とが、前記シートクッション10側と前記シートバック14側とに個別に振り分けて配置されている。そして、前記第2操作レバー32と前記リクライニング軸25との間の操作力伝達系は、前記第2操作レバー32の操作力を前記リクライニング軸25に伝えることが可能で、かつ、前記シートバック14の傾倒に追従して前記リクライニング軸25に対する前記第2操作レバー32からの操作力の伝達方向を変化させるように設定されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートのリクライニング装置に関し、特にロック解除のための操作系を改良したリクライニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特許文献1に開示されている車両用シートのリクライニング装置が、すでに知られている。このリクライニング装置は、シートクッション側に装着される固定側部材と、シートバック側に装着される可動側部材とが、リクライニング軸の軸芯回りに相対的に回転できるようになっている。これらの相対的な回転をロックしているロック機構が、リクライニング軸をその軸芯回りに回転操作することで解除される。このロック解除により、シートバックをリクライニング軸の軸芯回りに前後方向へ傾倒させることができる。
【0003】
そして、このリクライニング装置では、ロック機構のロックを解除するための操作レバーが、シートの二箇所に配置されている。一方の操作レバーは、シート着座者の操作用であり、シートクッションのサイドに位置している。他方の操作レバー(操作取っ手)は、後列シート側から操作しやすいように、シートバックの背面に位置している。ただし、リクライニング装置のリクライニング軸は、シートクッション側の固定側部材に設けられているため、両操作レバーも、共に固定側部材に設けられている。そうしなければ、両操作レバーの操作によってリクライニング軸を回転させる、といった操作力伝達系が成り立たない。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−330840号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、二つの操作レバーをシートクッション側の固定側部材に一括して配置しているため、特にシートバックの背面に設けられる操作レバーの配置に制約を受ける。つまり、この操作レバーについても、シートクッションに近い下方に配置しなければならず、例えばウォークイン時の操作に適するように、シートバック上部に操作レバーを配置することは困難である。
【0006】
なお、リクライニング装置を、そのリクライニング軸が可動側部材に位置するように用いることも可能である。その場合には、二つの操作レバーを共にシートバック側の可動側部材に配置することになる。そのため、シート着座者用の操作レバーについても、シートバックの傾倒に伴って向きが変化し、シートバックを後方へ倒したときに、この操作レバーが上向きに突き出た格好になる。
本発明は、従来の課題を解決しようとするもので、その目的は、ロック解除用の二つの操作レバーを、シートクッション側とシートバック側とに個別に配置可能とすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、シートクッション側に装着される固定側部材と、シートバック側に装着される可動側部材とが、前記固定側部材に設けられたリクライニング軸の軸芯回りに相対的に回転可能で、かつ、この回転をロックすることが可能なロック機構が、前記リクライニング軸をその軸芯回りに回転操作することによってロック解除され、このロック解除によって前記シートバックを前記リクライニング軸の軸芯回りに前後方向へ傾倒させることができるリクライニング装置であって、前記リクライニング軸を軸芯回りに回転操作するための第1操作レバーと第2操作レバーとが、前記シートクッション側と前記シートバック側とに個別に振り分けて配置されている。そして、前記第2操作レバーと前記リクライニング軸との間の操作力伝達系は、前記第2操作レバーの操作力を前記リクライニング軸に伝えることが可能で、かつ、前記シートバックの傾倒に追従して前記リクライニング軸に対する前記第2操作レバーからの操作力の伝達方向を変化させるように設定されている。
この構成によれば、第2操作レバーと前記リクライニング軸との間の操作力伝達系が、シートバックの傾倒動作を妨げることなく、また、シートバックのいかなる傾倒位置においても、第2操作レバーからの操作力をリクライニング軸に伝達できる。これにより、二つの操作レバーを使用する場合において、それぞれの操作力伝達系を成立させるべく、両操作レバーをシートクッション側(固定側部材)あるいはシートバック側(可動側部材)に一括して配置しなければならない、といった従来の制約が解消される。したがって、第1操作レバーは、シート着座者の操作に適したリクライニング軸の軸上に配置し、第2操作レバーは、ウォークイン時の操作に適したシートバックの上部に配置するなど、自由な配置が可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載されたリクライニング装置であって、第2操作レバーとリクライニング軸との間の操作力伝達系に歯車機構が設けられている。この歯車機構の歯車ケースはシートバック側に固定されているとともに、この歯車ケース内には、歯数の等しい傘歯車を用いた歯車群が組み込まれている。この歯車群は、前記リクライニング軸と同軸芯上において相対向して配置された一対の歯車と、これらの両歯車に対して共に噛み合い、かつ、前記歯車ケースに対して回転可能に支持された中間歯車とからなる。前記一対の歯車の一方は、前記リクライニング軸に結合され、他方は、前記第2操作レバーの操作に連動して軸芯回りに回転する回転軸に結合されている。
この構成によれば、歯車機構の作用により、第2操作レバーとリクライニング軸との間の操作力伝達系を、シートバックの傾倒に追従させることができる。したがって、第1操作レバーと第2操作レバーとを、シートクッション側とシートバック側とに個別に配置することが可能となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載されたリクライニング装置であって、第2操作レバーの操作によって歯車機構の回転軸に回転を伝える手段として引っ張りケーブルが使用されている。
これにより、第1操作レバーの操作によってロック機構のロックを解除した場合でも、歯車機構の回転軸から引っ張りケーブルを通じて第2操作レバーに力が伝えられることはない。したがって、第1操作レバーの操作に連動して第2操作レバーが動くのを防止することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載されたリクライニング装置であって、第2操作レバーとリクライニング軸との間の操作力伝達系に、このリクライニング軸の軸芯上に固定されたローラ部材と、一端部が前記第2操作レバーに結合され、かつ他端部が前記ローラ部材の外周に結合された引っ張りケーブルとが使用されている。この引っ張りケーブルの長さには、前記ローラ部材の外周に巻き付けられた余剰分がある。そして、この余剰分が、前記リクライニング軸と可動側部材との相対的な回転方向に応じて、前記ローラ部材の外周に巻き取られ、あるいは前記ローラ部材の外周から繰り出されるように設定されている。
これにより、シートバックを傾倒させた場合でも、引っ張りケーブルの余剰分が巻き取られ、あるいは繰り出される。このため、シートバックの傾倒に伴って第2操作レバーの位置が変化しても、第2操作レバーからの操作力をリクライニング軸に対して伝達可能な状態に保つことができる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1,2,3または4に記載されたリクライニング装置であって、第1操作レバーの操作によってリクライニング軸に回転を伝える手段として引っ張りケーブルが使用されている。
これにより、第2操作レバーの操作によってロック機構のロックを解除した場合でも、リクライニング軸から引っ張りケーブルを通じて第1操作レバーに力が伝えられることはない。したがって、第2操作レバーの操作に連動して第1操作レバーが動くのを防止することができる。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項3,4または5に記載されたリクライニング装置であって、引っ張りケーブルにスプリングを介在させている。このスプリングは、リクライニング軸に回転を与えない範囲で、前記引っ張りケーブルに生じた弛みを吸収することが可能で、かつ、第1操作レバーあるいは第2操作レバーから前記リクライニング軸への操作力の伝達は可能に設定されている。
これにより、引っ張りケーブルのテンション変化が、より細やかに調整される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。まず、図1〜5によって実施の形態1を説明する。
図1は、車両用シートを表した側面図である。図2は、同じく車両用シートの一部を表した拡大断面図である。これらの図面で示すように、シートクッション10後部のサイドには、固定フレーム12が位置している。この固定フレーム12に対し、シートバック14の下部がリクライニング装置20によって連結されている。このリクライニング装置20のロック機構をロック解除した状態では、シートバック14をリクライニング軸25の軸芯回りに前後方向へ傾倒させることができる(図1の仮想線)。
【0014】
図3は、図2のA−A矢視方向の拡大断面図である。図4は、図3のB−B矢視方向の断面図である。これらの図面で示すように、本実施の形態では、ラウンドタイプのリクライニング装置20が使用されている。このリクライニング装置20の外殻を構成している固定側ハウジング21および可動側ハウジング22は、個々に円盤形状をし、相互の中心回りに回転可能で、かつ外れないように組み付けられている。そして、固定側ハウジング21は固定フレーム12に固定され、可動側ハウジング22はシートバック14のシートバックフレーム16に固定されている(図3)。つまり、固定側ハウジング21が本発明の「シートクッション側に装着される固定側部材」に相当し、可動側ハウジング22が本発明の「シートバック側に装着される可動側部材」に相当する。
【0015】
両ハウジング21,22の内部には、スライドカム23と、その両側(図4の上下)に位置する一対のポール24と、リクライニング軸25の軸上に組み付けられたアーム26とがそれぞれ組み込まれている。そして、リクライニング軸25は、両ハウジング21,22の中心部に対し、一方の外部から他方の外部へ貫通し、かつ、その軸芯回りの回転操作が可能となっている。なお、リクライニング軸25とアーム26とは、一体的に回転するようになっている。また、両ハウジング21,22内におけるアーム26のボス部外周には、スパイラルスプリング27が設けられている(図3)。このスプリング27は、リクライニング軸25およびアーム26を、図4において反時計回り方向へ常に付勢している。
【0016】
スライドカム23およびポール24は、それぞれ固定側ハウジング21内に組み込まれ、個々に所定方向へのスライド可能に位置決めされている。また、アーム26については、スライドカム23の中央部にある孔内に位置して、アーム26の回転方向に関して互いに係合している。したがって、アーム26およびこのアーム26と一体関係のリクライニング軸25についても、固定側ハウジング21(固定側部材)に設けられた部材である。
【0017】
図4で示すように、可動側ハウジング22の内周には、内歯22aが形成されている。また、両ポール24には、内歯22aに噛み合うことが可能な外歯24aが形成されている。そして、リクライニング軸25に作用しているスパイラルスプリング27の付勢力により、スライドカム23およびポール24は図4の状態に保たれている。この状態では、両ポール24の外歯24aが可動側ハウジング22の内歯22aに噛み合っており、両ハウジング21,22の相対的な回転は両ポール24を通じてロックされている。
【0018】
このように、可動側ハウジング22の内歯22a、スライドカム23、ポール24およびその外歯24aなどにより、リクライニング装置20のロック機構が構成されている。そこで、リクライニング軸25を図4において時計回り方向へ回転操作すると、その軸芯回りに回転するアーム26を通じてスライドカム23が図4の位置から右方向へスライドする。このスライドカム23の動きにより、一対のポール24が固定側ハウジング21の中心側へ引き込まれ、個々の外歯24aが内歯22aから離れ、相互の噛み合いが解除される。これによって、リクライニング装置20のロック機構は、ロック解除状態になる。
【0019】
図5は、リクライニング軸25の回転操作に関連する部材を表した分解斜視図である。この図面からも明らかなように、リクライニング軸25において、固定側ハウジング21の外方に突出している端部には、第1操作レバー30が結合されている。この第1操作レバー30を図1の実線状態から仮想線状態に操作することで、リクライニング軸25が図4において時計回り方向へ回転し、ロック機構のロックが解除される。このように第1操作レバー30は、リクライニング装置20の固定側ハウジング21が装着されているシートクッション10側に配置されており、専らシート着座者の操作用に供される。
【0020】
一方、リクライニング装置20の可動側ハウジング22が装着されているシートバック14の上部(肩部)には、第2操作レバー32が設けられている(図2)。この第2操作レバー32は、図2の実線状態から仮想線状態へ引き上げるように操作することが可能である。この第2操作レバー32の操作によっても、つぎに説明する操作力伝達系を通じてリクライニング軸25を時計回り方向へ回転させ、ロック機構のロックを解除することができる。なお、この第2操作レバー32は、ウォークイン時などにおいてシート着座者以外の乗員により操作されることが多い。
【0021】
ここで、第2操作レバー32とリクライニング軸25との間の操作力伝達系について説明する。図3で明らかなように、シートバックフレーム16(可動側ハウジング22)には、歯車機構34の歯車ケース35が固定されている。この歯車機構34には、差動歯車機構が使われており、歯車ケース35の内部には、歯数の等しい傘歯車を用いた3個の歯車36,37,38が組み込まれている。これらの歯車36,37,38は、リクライニング軸25と同軸芯上において相対向して配置された一対の歯車36,37と、これらの間に位置して両歯車36,37に共に噛み合っている中間歯車38とからなっている。
【0022】
一対の歯車36,37のうち、一方の歯車36は、可動側ハウジング22内から歯車ケース35内に突出しているリクライニング軸25の端部に固定され、他方の歯車37は、歯車ケース35に回転可能に支持された回転軸40に固定されている。また、中間歯車38は、歯車ケース35に固定された固定軸39に回転可能に支持されている。なお、回転軸40については、歯車ケース35の外側に位置する端部に連動アーム41の基端部が固定されている。この連動アーム41の先端部と、第2操作レバー32とは引っ張りケーブル42によって連結されている(図2)。
【0023】
そこで、第2操作レバー32の操作により、リクライニング装置20のロック機構をロック解除する場合を説明する。まず、第2操作レバー32が図2の仮想線で示すように引き上げられると、ケーブル42(インナーケーブル)の引っ張り力を通じて連動アーム41に回転力が作用する。この結果、歯車機構34の歯車37が回転軸40と共に軸芯回りに回転する。この歯車37の回転が、中間歯車38を通じて歯車36に伝わり、リクライニング軸25を図4において時計回り方向へ回転させ、ロック機構のロックが解除される。
【0024】
つぎに、シートバック14を図1で示すように前後方向へ傾倒させた場合における歯車機構34の作用を説明する。リクライニング装置20のロック機構がロック解除され、シートバック14を傾倒させると、シートバックフレーム16が歯車ケース35と共にリクライニング軸25の軸芯回りに回転する。このとき、リクライニング軸25に固定されている歯車36の周りを中間歯車38が自転しながら公転する。この中間歯車38の自転により、歯車37が回転軸40と共に回転し、連動アーム41がシートバックフレーム16と同じ回転角だけ回転する。つまり、第2操作レバー32の操作力伝達系が、シートバック14の傾倒に追従し、この第2操作レバー32とリクライニング軸25との間で無理な力が生じることを防止する。
【0025】
このように、第1操作レバー30と第2操作レバー32とを、シートクッション10側とシートバック14側とに個別に振り分けて配置することが可能となる。これにより、二つの操作レバーを使用する場合、これらをリクライニング装置20の固定側部材あるいは可動側部材に一括して配置していた従来の技術を基本的に改良することができる。また、第1操作レバー30が操作されたとき、リクライニング軸25の回転は歯車機構34の歯車36,37,38を通じて連動アーム41が回転する。しかしながら、この連動アーム41と第2操作レバー32とは引っ張りケーブル42によって連結されているので、連動アーム41から第2操作レバー32へ力が逆伝達されることはない。
【0026】
つづいて、図6によって実施の形態2を説明する。
図6は、実施の形態2において、リクライニング軸25の回転操作部材を表した分解斜視図である。この実施の形態2では、第1操作レバー130が固定フレーム12のレバーピン50に支持される。この第1操作レバー130は、レバーピン50の軸芯を中心として、実施の形態1における第1操作レバー30と同様に操作することができる。
【0027】
一方、リクライニング軸25の端部には、アーム部材52の基端部が一体的に結合される。このアーム部材52の先端部と、第1操作レバー130とは、引っ張りケーブル53によって連結されている。なお、このケーブル53(インナーケーブル)は、固定フレーム12のローラピン51に回転可能に支持されるガイドローラ54により、方向転換されている。
【0028】
実施の形態2では、第1操作レバー130の操作により、ケーブル53(インナーケーブル)およびアーム部材52を通じてリクライニング軸25を回転させる。このようにケーブル53を用いたことにより、第2操作レバー32の操作によってリクライニング軸25を回転させた場合でも、アーム部材52から第1操作レバー130へ力が逆伝達されることはない。つまり、第2操作レバー32の操作に連動して第1操作レバー130が動くのを防止できる。
【0029】
つぎに、図7〜9によって実施の形態3を説明する。
図7は、実施の形態3における車両用シートを表した側面図である。図8は、図7におけるリクライニング軸に関連する部材を表した分解斜視図である。この実施の形態3は、第2操作レバー32とリクライニング軸25との間の操作力伝達系を変更したもので、実施の形態1における歯車機構34が廃止されている。すなわち、リクライニング軸25におけるシートバックフレーム16側の端部には、ローラ部材60が結合されている。このローラ部材60は、リクライニング軸25と一体関係で回転し、その外周には引っ張りケーブル62の一端部に連結された帯状体63が、所定長さだけ巻き付けられている。そして、このケーブル62の他端部は、第2操作レバー32に結合されている(図7)。
【0030】
このように、ケーブル62の長さには、帯状体63がローラ部材60の外周に巻き付けられた余剰分がある。この余剰分は、リクライニング軸25とシートバックフレーム16(リクライニング装置20の可動側ハウジング22)との相対的な回転方向に応じて、ローラ部材60の外周に巻き取られたり、ローラ部材60の外周から繰り出されたりする。また、ケーブル62の途中には、そのテンションの変化を吸収するためのスプリング機構64を介在させている。
【0031】
図9は、スプリング機構64の構造を表した斜視図である。この図面で示すように、スプリング機構64は、二枚のプレート64aの間に圧縮スプリング64bを組み込んだ構成になっている。そして、ケーブル62は、ローラ部材60側と第2操作レバー32側とに分断され、それぞれの端部は互いに反対側のプレート64aに結合されている。つまり、スプリング64bの弾力は、ローラ部材60(リクライニング軸25)に回転を与えない範囲で、ケーブル62にテンションを与えるように作用している。そして、このケーブル62に第2操作レバー32の操作に伴う引っ張り力が加えられると、スプリング64bが両プレート64a間で圧縮され、その後は操作力が伝達される。
【0032】
実施の形態3においては、図7の仮想線で示すようにシートバック14を前後方向へ傾倒させたとき、ケーブル62の帯状体63がローラ部材60の外周に巻き取られ、あるいはローラ部材60の外周から繰り出される。これにより、シートバック14の傾倒動作にかかわらず、スプリング機構64のスプリング64bが伸縮してケーブル62のテンションがほぼ一定に保たれる。このため、リクライニング軸25と第2操作レバー32との間でケーブル62が弛むのを防止できる。そして、第2操作レバー32を操作したときは、既に述べたようにスプリング64bが圧縮され、その後はスプリング機構64の弾性が急激に増大して操作力が伝達される。
【0033】
以上は本発明の好ましい実施の形態を図面に関連して説明したが、この実施の形態は本発明の趣旨から逸脱しない範囲で容易に変更または変形できるものである。
例えば、リクライニング装置20については、円盤形状のハウジング21,22を外殻とするラウンドタイプに限らない。一例として、シートクッション10側のロアアームおよびシートバック14側のアッパーアームの一方に、円形または円弧状の内壁に内歯が直接形成され、その内歯に対して噛み合い可能なポールを備えた形式のリクライニング装置であってもよい。
【0034】
また、実施の形態3のスプリング機構64については、図9の構造に限るものではなく、また、このスプリング機構64を実施の形態1における引っ張りケーブル42、あるいは、実施の形態2におけるケーブル53に用いることも可能である。さらに、実施の形態2における第1操作レバー30の操作系と、実施の形態3における第2操作レバー32の操作系とを組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用シートを表した側面図
【図2】車両用シートの一部を表した拡大断面図
【図3】図2のA−A矢視方向の拡大断面図
【図4】図3のB−B矢視方向の断面図
【図5】リクライニング軸の回転操作に関連する部材を表した分解斜視図
【図6】実施の形態2におけるリクライニング軸の回転操作部材を表した分解斜視図
【図7】実施の形態3における車両用シートを表した側面図
【図8】図7におけるリクライニング軸に関連する部材を表した分解斜視図
【図9】スプリング機構の構造を表した斜視図
【符号の説明】
10 シートクッション
14 シートバック
20 リクライニング装置
21 固定側ハウジング(固定側部材)
22 可動側ハウジング(可動側部材)
25 リクライニング軸
30,130 第1操作レバー
32 第2操作レバー
34 歯車機構
53 引っ張りケーブル
60 ローラ部材
62 引っ張りケーブル
64b スプリング

Claims (6)

  1. シートクッション側に装着される固定側部材と、シートバック側に装着される可動側部材とが、前記固定側部材に設けられたリクライニング軸の軸芯回りに相対的に回転可能で、かつ、この回転をロックすることが可能なロック機構が、前記リクライニング軸をその軸芯回りに回転操作することによってロック解除され、このロック解除によって前記シートバックを前記リクライニング軸の軸芯回りに前後方向へ傾倒させることができるリクライニング装置であって、
    前記リクライニング軸を軸芯回りに回転操作するための第1操作レバーと第2操作レバーとが、前記シートクッション側と前記シートバック側とに個別に振り分けて配置され、前記第2操作レバーと前記リクライニング軸との間の操作力伝達系は、前記第2操作レバーの操作力を前記リクライニング軸に伝えることが可能で、かつ、前記シートバックの傾倒に追従して前記リクライニング軸に対する前記第2操作レバーからの操作力の伝達方向を変化させるように設定されているリクライニング装置。
  2. 請求項1に記載されたリクライニング装置であって、
    第2操作レバーとリクライニング軸との間の操作力伝達系に歯車機構が設けられ、この歯車機構の歯車ケースはシートバック側に固定されているとともに、この歯車ケース内には、歯数の等しい傘歯車を用いた歯車群が組み込まれ、この歯車群は、前記リクライニング軸と同軸芯上において相対向して配置された一対の歯車と、これらの両歯車に対して共に噛み合い、かつ、前記歯車ケースに対して回転可能に支持された中間歯車とからなり、前記一対の歯車の一方は、前記リクライニング軸に結合され、他方は、前記第2操作レバーの操作に連動して軸芯回りに回転する回転軸に結合されているリクライニング装置。
  3. 請求項2に記載されたリクライニング装置であって、
    第2操作レバーの操作によって歯車機構の回転軸に回転を伝える手段として引っ張りケーブルが使用されているリクライニング装置。
  4. 請求項1に記載されたリクライニング装置であって、
    第2操作レバーとリクライニング軸との間の操作力伝達系に、このリクライニング軸の軸芯上に固定されたローラ部材と、一端部が前記第2操作レバーに結合され、かつ他端部が前記ローラ部材の外周に結合された引っ張りケーブルとが使用され、この引っ張りケーブルの長さには、前記ローラ部材の外周に巻き付けられた余剰分があり、この余剰分が、前記リクライニング軸と可動側部材との相対的な回転方向に応じて、前記ローラ部材の外周に巻き取られ、あるいは前記ローラ部材の外周から繰り出されるように設定されているリクライニング装置。
  5. 請求項1,2,3または4に記載されたリクライニング装置であって、
    第1操作レバーの操作によってリクライニング軸に回転を伝える手段として引っ張りケーブルが使用されているリクライニング装置。
  6. 請求項3,4または5に記載されたリクライニング装置であって、
    引っ張りケーブルにスプリングを介在させ、このスプリングは、リクライニング軸に回転を与えない範囲で、前記引っ張りケーブルに生じた弛みを吸収することが可能で、かつ、第1操作レバーあるいは第2操作レバーから前記リクライニング軸への操作力の伝達は可能に設定されているリクライニング装置。
JP2003205368A 2003-08-01 2003-08-01 リクライニング装置 Expired - Fee Related JP4461730B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003205368A JP4461730B2 (ja) 2003-08-01 2003-08-01 リクライニング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003205368A JP4461730B2 (ja) 2003-08-01 2003-08-01 リクライニング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005052170A true JP2005052170A (ja) 2005-03-03
JP4461730B2 JP4461730B2 (ja) 2010-05-12

Family

ID=34362683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003205368A Expired - Fee Related JP4461730B2 (ja) 2003-08-01 2003-08-01 リクライニング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4461730B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7152924B1 (en) 2006-04-28 2006-12-26 Tachi-S Co., Ltd. Unlocking mechanism of reclining device for seat
JP2007082919A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Shiroki Corp シート
JP2008142538A (ja) * 2006-11-28 2008-06-26 Faurecia Sieges D'automobile ヒンジ機構用の2方向制御装置、その装置を含むヒンジアセンブリ、およびそのヒンジアセンブリを含むシート

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007082919A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Shiroki Corp シート
JP4694933B2 (ja) * 2005-09-26 2011-06-08 シロキ工業株式会社 シート
US7152924B1 (en) 2006-04-28 2006-12-26 Tachi-S Co., Ltd. Unlocking mechanism of reclining device for seat
JP2008142538A (ja) * 2006-11-28 2008-06-26 Faurecia Sieges D'automobile ヒンジ機構用の2方向制御装置、その装置を含むヒンジアセンブリ、およびそのヒンジアセンブリを含むシート
JP4574665B2 (ja) * 2006-11-28 2010-11-04 フォレシア シエージュ ドートモービル ヒンジ機構用の2方向制御装置、その装置を含むヒンジアセンブリ、およびそのヒンジアセンブリを含むシート

Also Published As

Publication number Publication date
JP4461730B2 (ja) 2010-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7862121B2 (en) Seat
JP3649843B2 (ja) 車両用座席のヒンジ機構およびそのヒンジ機構を含む座席
US7419217B2 (en) Reclining device of two-point hinged type for seat
KR102574364B1 (ko) 차량용 시트의 듀얼 릴리즈 액츄에이터
JPH1071042A (ja) シートリクライニング装置
WO2007145418A1 (en) Reclining device for seats in vehicles
JP2000004970A (ja) リクライニング装置
JP2010233840A (ja) シートリクライニング装置
JP2012071819A (ja) シートリフター及びシート
JP2008247187A (ja) 車両用シート装置
JP2006020782A (ja) リクライニングアジャスタ
US9296318B2 (en) Vehicle seat
JP6750471B2 (ja) 乗物用シート
JP4461730B2 (ja) リクライニング装置
JP2003339468A (ja) 車輌シートのリクライニンク゛機構
JP3509150B2 (ja) シートリクライニング装置
JP2004050868A (ja) ウォークインシート
JP4104058B2 (ja) リクライニング装置
JPS6148311A (ja) リクライニング装置
JPS60135338A (ja) シ−トのリクライニング装置
US20240157858A1 (en) Car safety seat
KR100291936B1 (ko) 승합차량용좌석의리클라이너닝과회전연동장치
JP4562377B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置
JPH0420749B2 (ja)
CN106560340B (zh) 用于可躺式车辆座椅的释放机构

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041018

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100208

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140226

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees