JP2005051995A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型軽量化及びスイッチング素子数低減が可能で、そのうえ優れた効率と小さい入力電流のリップル成分を有し入力側平滑コンデンサの小容量化も可能な2トランス型DC−DCコンバータを提供すること。
【解決手段】インバータをなす一次側の交直変換回路から給電されるコイルW1、W4、コイルW2、W5と、同期整流回路をなす二次側に接続されるコイルW3、W6とをもち、コイルW1、W2、W3はトランスT1を、コイルW4、W5、W6はトランスT2を構成するDCーDCコンバータにおいて、コイルW1、W2、W3が巻かれたポール部1011、1021と、コイルW4、W5、W6が巻かれたポール部1013、1023とを、共通の磁路をなすポール部1013、1023、1013’、1023’と天板部1020と底板部1010とで磁気的に短絡する。実質的に2つのトランスを合体させるため、小型軽量化を実現することができる。
【選択図】図15

Description

本発明は、DC−DCコンバータの改良に関する。
トランスを用いるトランス式DC−DCコンバータは入出力を完全に電気絶縁可能であるため広範に用いられている。このトランス式DC−DCコンバータにおいて、2個のトランスをもつDCーDCコンバータが種々知られている。
下記の特許文献1は、本質的に通常の1トランス方式のDC−DCコンバータを並列に接続して相補動作させるDCーDCコンバータを提案している。このDCーDCコンバータでは、二つのトランスが交互に電流出力するため出力側チョークコイルを用いなくても小容量の平滑コンデンサだけでリップルを低減することが可能となる。
下記の特許文献2は、図9に示す形式のDCーDCコンバータを提案している。このDCーDCコンバータでは、トランスT1、T2の一次コイルW2、W5は、スイッチング素子Q1を通じて入力直流電源2から給電される。一次コイルW2、W5と並列にコンデンサC2とスイッチング素子Q2とを直列してなるクランプ回路が接続されている。DはMOSトランジスタであるスイッチング素子Q1、Q2の寄生(内蔵)ダイオードである。トランスT1、T2の二次コイルW3、W6の電圧は、通常の同期整流回路100により交互に整流されて出力される。スイッチング素子Q1〜Q4はPWM制御されて出力電圧Voを一定化する。スイッチング素子Q1、Q2は交互に(相補的に)断続される。図9のDC−DCコンバータの動作を以下に簡単に説明する。
(モード1)
スイッチング素子Q1をオンすると、一次コイルW2、W5には入力直流電圧が印加される。スイッチング素子Q2はオフしているとする。入力端から一次コイルW2、W5に電流i1が流れ、コンデンサC1は放電する。一次コイルW2、W5に流れる電流は一次コイルW2、W5のインダクタンスにより時間とともに増大し、二次コイルW3、W6にはドット側の端子がプラスとなる電圧が発生し、スイッチング素子Q3のオンにより二次コイルW6から電流i3が出力され、磁気エネルギーがトランスT1のコアに蓄積される。
(モード2)
次に、スイッチング素子Q1をオフすると、トランスT1の蓄積エネルギーにより接続点40の電位は急上昇し、コンデンサC2は、トランスT1の蓄積エネルギーを消滅させるべくスイッチング素子Q2の寄生ダイオードDを通じて充電される。
(モード3)
次に、スイッチング素子Q2をオンすると、トランスT1の蓄積エネルギーによりスイッチング素子Q2を通じてコンデンサC2は更に良好に充電される。この動作の終了後、コンデンサC2の蓄電電圧により、コンデンサC2は、スイッチング素子Q2を通じて一次コイルW5、W2に放電方向に電流を流し、コンデンサC2は放電される。この電流は時間とともに増加し、一次コイルW2、W5の無ドット側の端子にプラス電圧が発生し、スイッチング素子Q4のオンにより一次コイルW3から電流が出力されるとともに、トランスT2には磁気エネルギーが蓄積される。
(モード4)
次に、スイッチング素子Q2をオフすると、トランスT2の蓄積エネルギーにより接続点40の電位は急低下し、トランスT2の蓄積エネルギーを消滅させるべく、一次コイルW5は入力端、スイッチング素子Q1の寄生ダイオードDを通じて電流を流し、コンデンサC1は充電される。
(モード1)
スイッチング素子Q1をオンすると、トランスT2の蓄積エネルギーによりコンデンサC1は更に充電される。この動作の終了後、この動作サイクルが終了し、最初に戻る。
特開2003−102175号公報 USP5291382
しかしながら、上記した公報のDCーDCコンバータは、チョークコイルを省略できるがトランスが2個必要となるうえ、多数のスイッチング素子が必要となるため、回路規模、重量、スイッチング損失及び鉄損の増大、製造コストの増加が実用上の欠点となっていた。
更に、上記説明した図9に示すDCーDCコンバータでは、トランスから入力直流電源2側へ逆方向電流が流れ出すため入力電流のリップル成分が大きいという問題があった。
このため、入力直流電源2の電流変化を抑止するべく、入力直流電源2と並列に接続される入力側平滑コンデンサC1を大容量化せざるを得ない。しかし、高耐圧の大容量コンデンサは体格が大型となり高価でもあるため、装置の大型化と高コスト化を招く。また、入力直流電源2とDC−DCコンバータとを接続するラインが放射する電磁波ノイズのシールドも問題となる。更に、電流のリップル成分が大きいということは入力電流の実効値が大きくなるため、損失及び発熱が増大するという欠点もあった。また更に、トランスが直流電流成分により偏磁されるためトランスの大型化を招いた。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、小型軽量化及びスイッチング素子数低減が可能で、そのうえ優れた効率と小さい入力電流のリップル成分を有し入力側平滑コンデンサの小容量化も可能なDCーDCコンバータを提供することをその目的としている。また、この発明は、性能に優れたDCーDCコンバータを提供することをその目的としている。
なお、請求項及びこの発明の開示の記載において、発明の各構成要素に付した符号は理解を容易化するためになされたものに過ぎず、対応する符号をもつ実施例の構成要素に限定されないことはもちろんである。
本発明のDCーDCコンバータは、コイルW1、W2、W3をもつトランスT1と、コイルW4、W5、W6をもつトランスT2とを有するとともに、コイルW1、W4は直列接続されて第1コイル対を構成し、コイルW2、W5は直列接続されて第2コイル対を構成する磁気回路と、所定の直流電源電圧で運用される第一電圧系統1000に接続される交直変換回路11と、前記第一電圧系統1000と異なる直流電源電圧で運用される第二電圧系統2000に交直変換回路21と、第一電圧系統1000と第二電圧系統2000との間の電力伝送を制御するコントローラとを備え、前記第1コイル対と直列接続されて前記第一電圧系統1000と閉回路を構成する主スイッチQ1と、前記第2コイル対と直列接続されて前記主スイッチQ1と閉回路を構成するコンデンサC1と、前記コンデンサC1と前記第2コイル対との接続点と、前記主スイッチQ1と前記第2コイル対及び第1コイル対との接続点とを接続して前記主スイッチQ1のオフ時に前記主スイッチQ1を流れていた電流をバイパスするクランプ回路とを有し、前記コントローラは、前記主スイッチQ1を所定周期、所定オン・デューティ比で駆動することを特徴としている。
すなわち、本発明のDCーDCコンバータは、図9に示す従来のDCーDCコンバータにおいて、第1コイル対(一次コイルW1、W4)を追加し、更に、第一電圧系統1000が第1コイル対(一次コイルW1、W4)を通じて、主スイッチQ1と第2コイル対(一次コイルW2、W5)との接続点に給電する回路構成を採用している。なお、各スイッチの制御はPWM制御の他、公知の種々のパルス制御方式を採用することができる。
クランプ回路としては、主スイッチQ1オフ時のサージ電圧を吸収する各種公知のものを採用することができる。主スイッチQ1としては双方向通電可能なMOSトランジスタが好適である。本明細書で言う交直変換回路とは、入力される交流電力(直流電力成分を含んでいてもよい)を直流電力に変換したり、又は、入力される直流電力(交流電力成分を含んでいてもよい)を交流電力に変換する回路を言う。
交直変換回路21としては、通常の同期整流回路やダイオード整流回路を用いることができ、同期整流回路をインバータ動作させて第二電圧系統2000から第一電圧系統1000への送電を行うこともできる。
このようにすれば、以下に説明するように、小型軽量化、スイッチング素子数低減、効率向上、入力電流と出力電流のリップル成分の低減が可能なDCーDCコンバータを実現することができる。
態様1では、前記クランプ回路は、直列に接続されたコンデンサC2及び副スイッチQ2とにより構成され、前記コントローラは、前記主スイッチQ1をオフし、前記副スイッチQ2をオンする第一モードと、前記主スイッチQ1をオンし、前記副スイッチQ2をオフする第二モードとを交互に実施する。このようにすれば、クランプ電力を有効に再利用することができる。
好適態様において、前記第1コイル対は、前記第一電圧系統1000を送電側、前記第二電圧系統2000を受電側とする場合に、前記第一電圧系統1000から前記交直変換回路11側へ一方向へとぎれることなく電流を流す。このようにすれば、従来のDCーDCコンバータのようにDC−DCコンバータから入力直流電源である第一電圧系統1000への電流逆流を格段に低減することができるので、大型の平滑コンデンサの省略又は小型化が可能となる。
態様2では、前記交直変換回路21は、一端が前記第二電圧系統2000の一端に接続され、他端が前記コイルW6を通じて前記第二電圧系統2000の他端に接続されるスイッチング素子Q3と、一端が前記第二電圧系統2000の一端に接続され、他端が前記コイルW3を通じて前記第二電圧系統2000の他端に接続されるスイッチング素子Q4とを備え、前記コントローラは、前記主スイッチQ1と前記スイッチング素子Q3又はQ4の一方とを同期オンし、前記副スイッチQ2と前記スイッチング素子Q4又はQ3の他方とを同期オンする。このようにすれば、交直変換回路21をいわゆる同期整流回路で構成することができるので、損失を減らすことができる。なお、ここでいう同期オンとは同時にオンする場合の他、一方がオンした後、所定時間後、他方がオンする場合も含む。なお、この同期整流回路をダイオード整流回路としてもよいことは当然である。
好適な態様において、前記コントローラは、主スイッチQ1のオン・デューティ比の変更を所定範囲内に規制することにより、前記同期整流回路の出力電流のリップル成分を所定値レベル未満とする。このようにすれば、チョークコイルを用いることなく出力電流のリップル成分を低減することができる。
好適な態様において、前記第一電圧系統1000を高電圧側、第二電圧系統2000を低電圧側とする。これにより、高電圧の第一電圧系統1000から低電圧の第二電圧系統2000への降圧送電、又は、低電圧の第二電圧系統2000から高電圧の第一電圧系統10への昇圧送電を行うことができる。
好適な態様において、前記第一電圧系統1000を低電圧側、第二電圧系統2000を高電圧側とする。これにより、低電圧の第一電圧系統1000から高電圧の第二電圧系統2000への昇圧送電、又は、高電圧の第二電圧系統2000から低電圧の第一電圧系統10への降圧送電を行うことができる。
好適な態様において、前記交直変換回路11は、前記第一電圧系統1000をなす直流電源又は電気負荷へ電流平滑用のチョークコイル素子を介することなく接続されている。これにより、入力電流のリップル成分を許容範囲に維持しつつ体格、重量を軽減することができる。
好適な態様において、前記交直変換回路21は、前記第二電圧系統2000をなす直流電源又は電気負荷へ電流平滑用のチョークコイル素子を介することなく接続されている。これにより、出力電流のリップル成分を許容範囲に維持しつつ体格、重量を軽減することができる。
好適な態様において、前記コントローラは、PWM制御動作を行う前記主スイッチQ1のオン・デューティ比の変更により、互いに異なる直流電源電圧で運用される前記第一電圧系統1000から前記第二電圧系統2000への第一送電モードと、前記第二電圧系統2000から前記第一電圧系統1000へ送電する第二送電モードと切り替える。すなわち、この態様によれば、チョークコイルを必要としない点を利用して双方向に送電することができるため、構成を複雑化することなく上記DCーDCコンバータの利便性を向上することができる。
したがって、この態様は、交直変換回路11が、第一電圧系統1000をなす直流電源又は電気負荷へ電流平滑用のチョークコイル素子を介することなく接続され、交直変換回路21が、第二電圧系統2000をなす直流電源又は電気負荷に電流平滑用のチョークコイル素子を介することなく接続される場合に好適である。
すなわち、本発明のDCーDCコンバータでは同期整流された出力電流に含まれるリップル成分は非常に小さい。このため、リップル除去用のチョークコイルを必要としない。このため、逆方向への送電に際して、同期整流回路である交直変換回路21側から交直変換回路11側に逆送電するに際してこのチョークコイルにスイッチングサージ電圧が発生することがなく、このスイッチングサージ電圧を減衰乃至防止するための回路工夫を省略することができる。なお、送電方向の変更はスイッチング素子のデューティ比変更のみにより実施することができる。これに対して、従来のトランス型DC−DCコンバータにより本来の整流側から本来のインバータ側に逆送電を行う場合、従来のDCーDCコンバータの出力リップルが大きいために整流回路から出力される電流からリップルを除去するためのチョークコイルを省略することが困難であった。すなわち、逆方向送電に際して本来の整流側回路をインバータ動作させると、このチョークコイルにスイッチングサージ電圧が生じるため、このスイッチングサージ電圧を減衰乃至抑制するための回路を追加せざるを得ず、回路系の複雑化を回避することが困難であった。
好適な態様において、前記コントローラは、前記第一送電モードにおいて、前記主スイッチQ1のオン・デューティ比を、前記第二電圧系統2000の電圧が所定の目標電圧より低い場合に増大し、高い場合に減少し、前記第二送電モードにおいて、前記主スイッチQ1のオン・デューティ比を、前記第一電圧系統1000の電圧が所定の目標電圧より低い場合に減少し、高い場合に増大する。このようにすれば、双方向送電における出力電圧制御を簡単に実施することができる。
態様3では、前記トランスT1は、前記コイルW1、W2、W3が巻装される磁路部分である巻装磁路部分と、両端が前記巻装磁路部分の両端に個別に磁気的に接続されて前記巻装磁路部分とともに閉磁路を構成する非巻装磁路部分とをもつ第一コアを有し、前記トランスT2は、前記コイルW4、W5、W6が巻装される磁路部分である巻装磁路部分と、両端が前記巻装磁路部分の両端に個別に磁気的に接続されて前記巻装磁路部分とともに閉磁路を構成する非巻装磁路部分とをもつ第二コアを有し、前記両コアの前記非巻装磁路部分の一部又は全部は磁気的に一体に形成されている。この態様では、トランスT1、T2のコアは、非巻装磁路部分を共用する構造をもつため、コアの小型化を実現することができる。
態様4では、前記第一コア及び第二コアをなすコアは、所定間隔を隔てて略平行に延在する一対のビーム部と、互い所定間隔を隔てて両端が前記一対のビーム部に磁気的に個別に接続される多数のポール部とを備え、前記ポール部は、第一コアの巻装磁路部分をなす第一ポール部と、前記第二コアの巻装磁路部分をなす第二ポール部と、前記非巻装磁路部分をなす共通ポール部とを有する。
すなわち、この態様では、三本のポール部の各一端を第一のビーム部で磁気的に接続し、三本のポール部の各他端を第二のビーム部で磁気的に接続した構造のコアを用い、これらポール部を、トランスT1のコアすなわち第一コアの巻装磁路部分、トランスT2のコアすなわち第二コアの巻装磁路部分、非巻装磁路部分とするので、コア構造を簡素化することができる。なお、非巻装磁路部分を構成する更に多数のポール部を追加することも当然可能である。
態様5では、前記第一ポール部と前記第二ポール部とは、前記ビーム部の略中央部に互いに所定間隔を隔てて配置され、前記共通ポール部は、前記ビーム部の周辺部に配置される。このようにすれば、第一ポール部と第二ポール部とに共通に巻かれる共通のコイル、すなわち、コイルW1、W4をなす共通コイルや、コイルW2、W5をなす共通コイルの1ターンの長さを短縮することができるため、コイル及びコアの小型化を実現することができる。
態様6では、前記コイルW1、W2、W3は前記第一ポール部に巻装され、前記コイルW4、W5、W6は前記第二ポール部に巻装され、前記コイルW1が前記第二ポール部に形成する磁束の方向は、前記コイルW4が前記第二ポール部に形成する磁束の方向と反対方向とされる。このようにすれば、コイルW1、W2の形成磁束がコイルW4、W5に干渉するのを防止し、コイルW4、W5の形成磁束がコイルW1、W2に干渉するのを防止することができる。
態様7では、前記第一ポール部に巻装されるコイルW3と、前記第二ポール部に巻装されるコイルW6とは、一体の導体板からなり、前記導体板は、前記第一ポール部と前記第二ポール部との間から外部に突出する共通端子部と、前記第二ポール部と反対側の前記第一ポール部の側面に沿って外部に突出する第一端子部と、前記第一ポール部と反対側の前記第二ポール部の側面に沿って外部に突出する第二端子部とを有する。このようにすれば、少数ターン側のコイルW3、W6を一体化することができるので簡素に構成することができる。なお、コイルW3、W6がそれぞれ1ターン構成である場合には、これら三つの端子部は、同一方向に引き出されるのが磁気結合の程度を向上するため好適である。
好適な態様において、一対のビーム部は金属板からなるベースプレートに密着して固定される。このようにすれば、コアを通じてのコア発熱やコイル発熱を良好にベースプレートに放散することができる。
好適な態様において、第一端子部と第二端子部に対してポール部の高さ方向に所定間隙を介して延在するとともに両端がベースプレートに固定された接地金属板を有し、接地金属板と第一端子部及び第二端子部との間にスイッチング素子Q3、Q4が個別に挟設される。このようにすれば、二次コイルW3、W6とスイッチング素子Q3、Q4との間の配線寄生インダクタンス及び配線抵抗を低減してスイッチングサージ電圧及び配線損失を低減することができるとともに、コイルやスイッチング素子Q3、Q4の熱を接地金属板を通じて良好にベースプレートに放散することができる。
態様8では、前記トランスT1、T2は、底板部2001と、前記底板部2001の中央部から立設された中央柱部2002と、前記底板部2001の一端部から立設された第1の側壁部2003と、前記底板部2001の他端部から立設された第2の側壁部2004とを有する略断面略E字形状のE型コア2000と、前記中央柱部2002との間にギャップG1を有して前記中央柱部2002及び前記第1の側壁部2003の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG1とともに第1の有ギャップ閉磁気回路6000を構成する略平板状の第1のI型コア3000と、前記中央柱部2002との間にギャップG2を有し、前記第1のI形コア3000に対してギャップG3を有して前記中央柱部2002及び前記第2の側壁部2004の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG2とともに第2の有ギャップ閉磁気回路7000を構成する略平板状の第2のI型コア4000とを有し、前記コイルW1、W4は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、前記コイルW2、W5は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、前記コイルW3は、前記中央柱部2002と前記第1の側壁部2003との間に位置して前記中央柱部2002に巻装され、前記コイルW6は、前記中央柱部2002と前記第2の側壁部2004との間に位置して前記中央柱部2002に巻装されていることを特徴としている。
すなわち、この態様では、E形コア2000の中央柱部2002と第1の側壁部2003との上に第1のI形コア3000を被せ、E形コア2000の中央柱部2002と第2の側壁部2004との上に第2のI形コア4000を被せ、中央柱部2002とI形コア3000との間にギャップG1を設けて第1の有ギャップ閉磁気回路6000を形成し、中央柱部2002とI形コア4000との間にギャップG2を設けて第2の有ギャップ閉磁気回路7000を構成している。このようにすれば、コイルW1、W4、コイルW2、W5と半ターンのコイルW3、W6とを中央柱部2002に巻装することにより、トランスT1、T2を実質的に一つのトランスと同一のコア構造により実現することができ、トランスの小型、軽量化を実現することができる。また、コイルが中央柱部2002に巻装されるため、漏れインダクタンスを減らすことができる。
好適な態様において、第1のI形コア3000は中央柱部2002の平坦な上面にギャップG1を介して対面し、第2のI形コア4000は中央柱部2002の平坦な上面にギャップG2を介して対面する。このようにすれば、第1のI形コア3000を中央柱部2002の平坦な上面に平行に変位させることにより、ギャップG1の磁路断面積を調節して第1の有ギャップ閉磁気回路6000の磁気抵抗調節を容易に行うことができる。また、第2のI形コア4000を中央柱部2002の平坦な上面に平行に変位させることにより、ギャップG2の磁路断面積を調節して第2の有ギャップ閉磁気回路7000の磁気抵抗調節を容易に行うことができる。なお、ギャップG1、G2、G3は互いに連なって全体としてT字状の縦断面形状を有していることが製造性の点で好ましい。
態様9では、前記コイルW3、W6の各一端は一体に形成されている。このようにすれば、コイルW3、W6の形成、接続を簡素化することができる。
態様10では、前記トランスT1、T2は、底板部2001と、前記底板部2001の中央部から立設された中央柱部2002と、前記底板部2001の一端部から立設された第1の側壁部2003と、前記底板部2001の他端部から立設された第2側壁部2004とを有する略断面略E字形状のE型コア2000と、前記中央柱部2002との間にギャップG1を有して前記中央柱部2002及び前記第1の側壁部2003の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG1とともに第1の有ギャップ閉磁気回路6000を構成する略平板状の第1のI型コア3000と、前記中央柱部2002との間にギャップG2を有し、前記第1のI形コア3000に対してギャップG3を有して前記中央柱部2002及び前記第2の側壁部2004の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG2とともに第2の有ギャップ閉磁気回路7000を構成する略平板状の第2のI型コア4000とを有し、前記コイルW1、W4は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、前記コイルW2、W5は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、前記コイルW3は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第1の側壁部2003に巻装されて前記第1の有ギャップ閉磁気回路6000と鎖交し、前記コイルW6は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第2の側壁部2004に巻装されて前記第2の有ギャップ閉磁気回路7000と鎖交することを特徴としている。
このようにすれば、態様13のDCーDCコンバータと同様の効果を奏することができるとともに、二次コイルをなすコイルW3、W6のターン数を容易に増加することができる。なお、コイルW3、W6は、底板部2001やI形コア3000、I形コア4000に巻装されることができる他、第1の側壁部2003や第2の側壁部2004に巻装されてもよい。
態様11では、前記コイルW3は、前記第1の側壁部2003に巻装され、前記コイルW6は、前記第2の側壁部2004に巻装されている。これにより、巻装作業を容易化することができる。
態様12では、前記トランスT1、T2は、底板部2001と、前記底板部2001の中央部から立設された中央柱部2002と、前記底板部2001の一端部から立設された第1の側壁部2003と、前記底板部2001の他端部から立設された第2の側壁部2004とを有する略断面略E字形状のE型コア2000と、前記第1側壁部2003との間にギャップG1を有し、前記第1の側壁部2003との間にギャップG2を有して前記中央柱部2002、前記第1の側壁部2003及び前記第2側壁部2004の上に配置される略平板状のI型コア5000とを有し、前記E形コア2000及びI形コア5000は、前記ギャップG1を有する第1の有ギャップ閉磁気回路6000と、前記ギャップG2を有する第2の有ギャップ閉磁気回路7000とを構成し、前記コイルW1、W4は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、前記コイルW2、W5は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、前記コイルW3は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第1の側壁部2003に巻装されて前記第1の有ギャップ閉磁気回路6000と鎖交し、
前記コイルW6は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第2の側壁部2004に巻装されて前記第2の有ギャップ閉磁気回路7000と鎖交することを特徴としている。
すなわち、この態様では、E形コア2000の中央柱部2002、第1の側壁部2003、第2の側壁部2004の上にI形コア5000を被せ、第1の側壁部2003とI形コア5000との間にギャップG1を設けて第1の有ギャップ閉磁気回路6000を形成し、第2の側壁部2004とI形コア5000との間にギャップG3を設けて第2の有ギャップ閉磁気回路7000を構成している。このようにすれば、コイルW1、W4、コイルW2、W5を中央柱部2002に巻装することにより、トランスT1、T2を実質的に一つのトランスと同一のコア構造により実現することができ、トランスの小型、軽量化を実現することができる。また、コイルが中央柱部2002に巻装されるため、漏れインダクタンスを減らすことができる。なお、コイルW3、W6は、底板部2001やI形コア5000に巻装されることができる他、第1の側壁部2003や第2の側壁部2004に巻装されてもよい。
好適な態様において、I形コア5000は第1の側壁部2003の平坦な上面にギャップG1を介して対面し、第2の側壁部2004の平坦な上面にギャップG2を介して対面する。このようにすれば、I形コア5000を中央柱部2002の平坦な上面に対して平行に変位させることにより、ギャップG1又はG2の磁路断面積を調節して第1の有ギャップ閉磁気回路6000又は第2の有ギャップ閉磁気回路7000の磁気抵抗調節を容易に行うことができる。
態様13では、前記コイルW3は、前記第1の側壁部2003に巻装され、前記コイルW6は、前記第2の側壁部2004に巻装されている。これにより、巻装作業を容易化することができる。
本発明のDC−DCコンバータの好適態様を以下の実施例を参照して具体的に説明する。なお、この発明は、下記の実施例に限られるものではなく、各構成要素は、それと主要機能が共通する一乃至複数の公知の構成要素に置換可能であることは当然である。
(回路の全体構成)
実施例1のDC−DCコンバータを図1に示す回路図を参照して説明する。このDC−DCコンバータ1は単方向降圧コンバータであって、高電圧の入力直流電源(高圧バッテリ)2と低電圧用の負荷3との間に配置されている。なお、DC−DCコンバータ1は単方向昇圧コンバータであってもよく、負荷3は直流電源であってもよい。
DC−DCコンバータ1は、トランスT1、T2、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4、コンデンサC1、C2、C3、及びコントローラ4からなる。
コントローラ4は、スイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ制御するものであって、この実施例では、DC−DCコンバータ1の出力電圧を設定値にフィードバック制御するべく、DC−DCコンバータ1の出力電圧を読み込み、この出力電圧と設定値との偏差に基づいてスイッチング素子Q1のオンデューティ比をPWM制御している。なお、PWM制御におけるキャリヤ周波数は通常の場合と同じく数十〜数百kHzとされるが、それによる損失増大や電磁波ノイズの問題が許す限りできるだけ高く設定されることが好ましい。
各スイッチング素子Q1〜Q4は、図1に示すようにMOSトランジスタとされているが、接合ダイオードとたとえばIGBTなどの他のトランジスタとを並列接続する周知の構成に置換してもよい。
トランスT1は一次コイルW1、W2と二次コイルW3を有し、トランスT2は一次コイルW4、W5と二次コイルW6とを有する。コンデンサC3は、リップル低減のために負荷3と並列接続された周知の出力側平滑コンデンサである。スイッチング素子Q3、Q4は整流回路を構成している。なお、コンデンサC3からなる出力側平滑回路の代わりに通常の出力側平滑回路と同様にチョークコイルとコンデンサC3とにより出力側の平滑回路を構成してもよい。スイッチング素子Q1〜Q4はNチャンネルMOSトランジスタにより構成されている。
10は、入力直流電源2のプラス端と一次コイルW1との接続点、20は、入力直流電源2のマイナス端と主スイッチQ1とコンデンサC1との接続点、30は、コンデンサC1とコンデンサC2と一次コイルW2との接続点、40は、主スイッチQ1と副スイッチQ2と一次コイルW4と一次コイルW5との接続点である。
コイルW1、W2、W4、W5とコンデンサC1、C2とスイッチング素子Q1、Q2とを入力側回路とも称し、コイルW3、W6とコンデンサC3とスイッチング素子Q3、Q4とを出力側回路とも称するものとする。
(入力側回路)
以下、入力側回路について説明する。
この実施例において、通常設定されるデッドタイムを無視すれば主スイッチQ1と副スイッチQ2とは交互動作するので、MOSトランジスタの寄生ダイオードDを通過する電流以外の回路電流の流れは、主スイッチQ1がオンした時に形成される主スイッチ回路と、副スイッチQ2がオンした時に形成される副スイッチ回路とに基づいて考えることが簡単である。主スイッチ回路は、接続点10、一次コイルW1、W4、主スイッチQ1、接続点20、入力直流電源2を結ぶ第一回路部、並びに、接続点20、コンデンサC1、コイルW2、W5、主スイッチQ1、接続点20を結ぶ第二回路部とからなる。副スイッチ回路は、接続点10、コイルW1、W4、接続点40、副スイッチQ2、コンデンサC2、接続点30、コンデンサC1、接続点20、入力直流電源2を結ぶ第三回路部と、接続点40、副スイッチQ2、コンデンサC2、コイルW2、W5、接続点40を結ぶ第四回路部とをからなる。また、入力直流電源2から、一次コイルW1、W4、一次コイルW2、W5、コンデンサC1を経て入力直流電源2に至るコンデンサC1充電回路が形成されている。
(出力側回路)
以下、出力側回路について説明する。
この実施例の出力側回路は図9に示す従来の2トランス型DC−DCコンバータの出力側回路と同じ同期整流回路である。出力スイッチQ3、Q4は原理的には相補動作するので、出力スイッチQ3がオンした時に形成される第五回路部と、出力スイッチQ4がオンした時に形成される第六回路部とに区分することができる。第五回路部は、接続点60、出力スイッチQ3、コイルW6、コンデンサC3、接続点60を結ぶ回路であり、第六回路部は、接続点60、出力スイッチQ4、コイルW3、コンデンサC3、接続点60を結ぶ回路である。出力スイッチQ3、Q4のどちらか又両方をダイオードに置換してもよい。出力スイッチQ3は主スイッチQ1とほぼ同じ動作状態をもち、出力スイッチQ3は副スイッチQ2とほど同じ動作状態をもつ。スイッチング素子Q1〜Q4の動作タイミングを図2に示し、コイルW1〜W6の電圧変化を図3に模式図示する。なお、スイッチング素子Q1、Q2の状態遷移において、スイッチング素子Q3、Q4の状態遷移時にデッドタイムを設けられているが、必須ではない。
なお、この実施例では、コイルW1及びコイルW2のターン数をN1、コイルW3のターン数をN2、コイルW4及びコイルW5のターン数をN3、コイルW6のターン数をN4とした時、N1/N2=N3/N4とされているが、このターン数比は必須ではない。好適には、N1=N3、N2=N4とされる。このターン数比の変更が可能であることは当然である。
(動作の全体説明)
次に、上記したDC−DCコンバータ1の動作原理を以下に説明する。
図2はスイッチング素子Q1〜Q4の模式動作を示すタイミングチャート、図3は各コイルの電圧波形を示すタイミングチャート、図4は電流i1の波形を示すタイミングチャート、図5は電流i2の波形を示すタイミングチャート、図6は電流i3、i4の波形を示すタイミングチャート、図7は主スイッチQ1オン時(モードA)における回路図、図8は副スイッチQ2オン時(モードB)における回路図である。なお、コンデンサC1、C2の充電、放電時の電流の方向は図7、図8に示される通りである。図6では、トランスT2のコイルW6の電流i3と、トランスT1のコイルW3の電流i4とが一緒に記載されている。モードAにおいて電流i4はほとんど0と見なすことができ、モードBにおいて電流i3はほとんど0と見なすことができる。なお、図2に示す実際のタイミングチャートにおいて、デッドタイムの設定は好適である。また、実際にはスイッチング素子Q1〜Q4は瞬時に立ち上がるのではなく、所定の傾斜率によりオン、オフ間で遷移することも当然である。図2に示すように、スイッチング素子Q1,Q3は同期動作し、スイッチング素子Q2,Q4は同期動作し、スイッチング素子Q1,Q2は相補動作し、スイッチング素子Q3,Q4は相補動作する。モードAにてスイッチング素子Q1,Q3がオンし、スイッチング素子Q2,Q4がオフする。モードBにてスイッチング素子Q1,Q3がオフし、スイッチング素子Q2,Q4がオンする。
回路動作を図7、図8を参照して説明する。図7は主スイッチQ2オン、副スイッチQ2オフである状態(モードA)を、図8は主スイッチQ1オフ、副スイッチQ2オンである状態(モードB)を示す。この実施例では、スイッチング素子Q1、Q2が寄生ダイオードDをもつため、接続点20の電位を0Vと仮定する場合に、接続点40は約−0.8V以下に低下することはない。
図7、図8に示すこの実施例の回路と、図9に示す従来回路とを比較すると、回路200が同じである。つまり、図9に示す従来回路では、入力直流電源(第一電圧系統1000に相当)2は回路200に直接、給電している。これに対して、図7、図8では、入力直流電源2は、主スイッチQ1により制御される電流を一次コイルW1、W4を通じて回路200に供給するとともに、二次コイルW3、W6に供給する。このため、図9に示す従来回路では、一次コイルW2、W5に、主スイッチQ1オン時に直流電流が流れる。これに対して、図7、図8に示すこの実施例の回路200の一次側では、コンデンサC1、C2が充放電されるだけであり、一次コイルW2、W5には直流電流は流れない。
以下、1サイクルの動作の各期間(モード)を順次説明する。なお、入力直流電源2からの入力電流をi1、コンデンサC1の充放電電流をi2、コンデンサC2の充放電電流をi3と呼ぶ。簡単化のために、トランスT1、T2は各コイルのターン数はすべて1ターンとして各起磁力(アンペアターン)は電流値に等しくなるとし、トランスT1、トランスT2の磁気抵抗は等しいとする。ただし、各コイルにはそのリーケージインダクタンスに相当する素子がそれぞれ直列接続されていると考えるべきであるが、以下の説明ではこのリーケージインダクタンスを無視する。また、下記の各モードはこのDC−DCコンバータ1の起動から十分に時間が経過した後の1サイクルを説明するものとする。
以下の説明において、デッドタイムを省略するがデッドタイムの設定は可能である。
(モードAの説明)
主スイッチQ1がオンし、副スイッチQ2がオフするモードAを図7を参照して説明する。なお、以下の説明では、ターン数は1としているため、各コイルの起磁力(アンペアターン)の符号として電流と同一の符号in(nは数字)を用いるものとする。したがって、各コイルの起磁力(アンペアターン)は、磁束形成方向により正又は負のどちらかの符号をもつものとする。
主スイッチQ1のオンにより、入力直流電源2から一次コイルW1、W4を経てきた電流i1は、先行する後述のモードBにて一次コイルW5、W2を経てコンデンサC1に向かう流れから転流して、直接に接続点20に向かう。これにより、入力電流i1は時間的に増加し、トランスT2においては、一次コイルW4の起磁力(アンペアターン)i1と一次コイルW5の起磁力(アンペアターン)i2とが形成される。また、後述するモードBにて蓄電されて平均電圧Vinよりも高電圧となっているコンデンサC1は、一次コイルW2、W5、主スイッチQ1を通じて、電流i2で放電する。この電流i2は放電方向に時間的に増加する流れとなる。
この実施例では、一次コイルW4の起磁力(アンペアターン)i1が形成する磁束の向きは、一次コイルW5の起磁力(アンペアターン)i2が形成する磁束の向きに等しくなるようにする。その結果、これらの起磁力(アンペアターン)の和(i1+i2)に対応する磁束φ2が形成される。二次コイルW6には、磁束φ2の変化に応じた大きさの二次電圧V6が形成される。二次コイルW6の巻き向きは、モードAにおいて電流i3を出力する向きとなる向きとされる。
負荷3を抵抗とみなせば、二次電圧V6に比例した大きさの電流i3が流れる。したがって、理想的にはこの電流i3はこのモード期間において所定振幅の略直流電流となる。トランスT2からの電流i3の流出に応じて、一次コイルW4を流れる電流i1、及び、一次コイルW5を流れる電流i2がそれぞれ増加する。すなわち、一次コイルW4を流れる電流i1と、一次コイルW5を流れる電流i2とは、トランスT2の励磁電流と電流i3とに対応するので、一次コイルW5を流れる電流i2からトランスT2の励磁電流を差し引いた電流と一次コイルW4を流れる電流i1とが、二次コイルW6から電流i3として出力される。
結局、主スイッチQ1がオンしている期間には、トランスT2において、一次コイルW4の電流増大による第一の向きへの起磁力(アンペアターン)の増加と、一次コイルW5の放電方向への電流の増加による起磁力(アンペアターン)の増加との合計である合成起磁力(アンペアターン)により、二次コイルW6に二次電圧が形成され、電流i3が出力される。この時、トランスT1は、チョークコイルとして作動する。つまり、主スイッチQ1がオンしている期間には、トランスT2において、一次コイルW4の電流増加による磁束増加と、この上記磁束増加を助長する一次コイルW5の充電方向における電流増加による磁束増加とにより、二次コイルW6から電流i3が出力され、電流i3を出力するための電力エネルギーは一次コイルW4、W5から供給される。
(モードBの説明)
次に、主スイッチQ1をオフし、副スイッチQ2をオンするモードBを図8を参照して説明する。
入力直流電源2から一次コイルW1、W4を経て接続点40に至る電流i1は、主スイッチQ1のオフによる接続点40の電位上昇により減少傾向となる。接続点40から一次コイルW5、W2を経て流れる電流i2’はコンデンサC1を充電する。入力直流電源2から一次コイルW1、W4を通じて流入する電流ic2はコンデンサC2を流れてコンデンサC1を充電する。したがって、電流i1はi2’とic2との和すなわち、コンデンサC1の充電電流i2に等しい。
この時、一次コイルW1の電流i1の減少によりトランスT1のある方向への磁束は減少する。この時、一次コイルW2における電流変化、すなわち、図7に示す放電電流i2から図8に示す充電電流i2’への変化は、上記した一次コイルW1の電流i1の減少によるトランスT1のある方向への磁束の減少を助長する向きとされる。
これにより、二次コイルW3には、一次コイルW1における電流i1の変化(増加から減少)と、一次コイルW2における電流変化(i2から反対向きのi2’)とにより、電流i4を出力する向きに電圧V3を発生する。この電圧は上記電流変化による磁束変化率に比例する大きさの略直流電圧となる。二次コイルW3の巻き向きは、モードBにおいて電流i4が出力される向きとされる。
負荷3を抵抗とすれば、電圧V4の大きさに比例する電流i4が流れる。理想的にはこの電流i4はこのモード期間において所定振幅の略直流電流となる。トランスT1からの電流i4の流出に応じて、一次コイルW1を流れる電流i1、及び、一次コイルW2を流れる電流i2’がそれぞれ増加するので、一次コイルW2を流れる電流i2’からトランスT1の励磁電流を差し引いた電流と一次コイルW1を流れる電流i1とが二次コイルW3から電流i4として出力される。
結局、主スイッチQ1がオフしている期間には、トランスT1において、一次コイルW1の電流減少による起磁力(アンペアターン)の減少と、一次コイルW2のコンデンサC1充電方向への電流の増加による起磁力(アンペアターン)の増加との合計である合成起磁力(アンペアターン)により、二次コイルW3に二次電圧が形成され、電流i4が出力される。この時、トランスT2は、チョークコイルとして作動する。つまり、主スイッチQ1がオフしている期間には、トランスT1において、一次コイルW1の電流減少による磁束減少と、この上記磁束減少を助長する一次コイルW2の放電方向における電流変化による磁束減少とにより、二次コイルW3から電流i4が出力され、電流i4を出力するための電力は一次コイルW1、W2から供給される。なお、コンデンサC2と副スイッチQ2とは、本質的にクランプ回路として、主スイッチQ1のオフ時のサージ電圧発生を防止する。
(電力の流れの説明)
上記DC−DCコンバータ1における電力の流れを図10を参照して説明する。
図10において、1000は入力直流電源2に相当する入力電圧系(第一電圧系統)、11、21は交直変換回路、2000はバッテリを含む負荷3に相当する出力電圧系(第二電圧系統)である。図10は第一電圧系統1000から第二電圧系統2000へ送電する場合を示し、交直変換回路11は第一電圧系統1000からトランスT1、T2に送電するため直流電力を交流電力に変換し、交直変換回路21はトランスT1、T2から第二電圧系統2000に送電するため交流電力を直流電力に変換する。コイルW2、W5は直列接続されて第2コイル対をなし、コイルW1、W4は直列接続されて第1コイル対を構成している。
交直変換回路11は、図1に示すように主スイッチQ1とコンデンサC1と、コンデンサC2と副スイッチQ2とからなるとともに、第2コイル対W2、W5に交流電流を流す機能を有する。また、交直変換回路11は、主スイッチQ1を通じてコイルW1、W4に直流電流成分を含むスイッチング電流を流す機能を有する。
第1コイル対は、トランスT1にてコイルW2、W3と電磁結合するコイルW1と、トランスT2にてコイルW5、W6と電磁結合するコイルW4とを直列に接続してなり、第1コイル対は交直変換回路11の主スイッチQ1を通じて第一電圧系統1000の低位側に接続されている。これにより、主スイッチQ1をオンしてコンデンサC1を放電する期間に同時に、入力直流電源2から第1コイル対に直流電流を流す。このため、第1コイル対に流れる入力電流i1はコンデンサC1の充電時にも、コンデンサC1の放電時にも流れることができ、入力電流i1のリップル成分が減少する。なお、ここでいうリップル成分とは、主スイッチQ1のキャリヤ周波数又はその高調波成分を意味するが、緩慢な電流変動やサージ電流を意味しない。
更に説明すると、第2コイル対は、主スイッチQ1がオンするコンデンサC1放電期間にてコイルW5から電力を出力し、主スイッチQ1がオフするコンデンサC1充電期間にてコイルW2から電力を出力する。
上記コンデンサC1の充電は、主スイッチQ1オフにより第一電圧系統1000から後述する第1コイル対及び第2コイル対を順次通じてコンデンサC1を充電することにより行う。すなわち、コンデンサC1の充電時に第2コイル対のコイルW2からコイルW3への送電を行い、主スイッチQ1オンによるコンデンサC1の放電時に第2コイル対のコイルW5からコイルW6への送電を行う。結局、モードBにおけるコンデンサC1の充電では、トランスT2を通じて交直変換回路11は一次コイルW5を通じて電力を出力しつつ、コンデンサC1を充電し、次のモードAにてコンデンサC1に充電されたエネルギーを一次コイルW2を通じて電力として出力する。
また、コンデンサC1の放電を伴う主スイッチQ1オン時の入力電流i1の増加は、第1コイル対を構成するコイルW1への磁気エネルギーの蓄積及びチョークコイル作用と、コイルW4からコイルW6への電力伝送を可能とする。逆に、コンデンサC1の充電を伴う主スイッチQ1オフ時の入力電流i1の減少は、コイルW1からコイルW3への電力伝送と、コイルW4への磁気エネルギーの蓄積及びチョークコイル作用とをもたらす。これにより、入力電流i1のリップル成分は更に低減される。結局、電力の流れは図10に示すようになる。つまり、主スイッチQ1をオンしコンデンサC1を放電する期間において、エネルギーP5がコイルW5から、エネルギーP4がコイルW4から、コイルW6側へ伝送され、コイルW1、W2はチョークコイルとして磁気エネルギー蓄積を行う。主スイッチQ1をオフしコンデンサC1を充電する期間において、エネルギーP1がコイルW1から、エネルギーP2がコイルW2から、コイルW3側に伝送され、コイルW4、W5はチョークコイルとして磁気エネルギー蓄積を行う。これら蓄積された磁気エネルギーが後に有効利用されることは明白である。
(実施例効果)
以上説明したこの実施例のDC−DCコンバータ1では、主スイッチQ1のオン期間とオフ期間を変更したとしても、DC−DCコンバータ1の電流i3+i4はとぎれることなくほぼ連続した直流電流と見なすことができる。また、入力直流電源2からDC−DCコンバータ1への入力電流i1も常に入力直流電源2側からDC−DCコンバータ1に流入する電流波形となり、従来のように逆流する期間がほとんどないので、入力直流電源2と並列に平滑コンデンサを設置する必要がない。
また、一部の伝送電力は電流i1のリップルにより一次コイルW1、W4から二次コイルW3、W6に伝送されるものの、伝送電力の大部分は、一次コイルW2、W5を流れる電流のモードBとモードAとの反転により送電されるため、入力電流のリップル成分が小さいにもかかわらず、大きな電力を二次側に出力することができる。また、コンデンサC1は、従来において入力直流電源2と並列接続されていた平滑コンデンサと比べて、静電容量を格段に小さくすることができる。更に、モードAにおけるトランスT1と、モードBにおけるトランスT2とは、チョークコイルとして作用するので、DCーDCコンバータの入力側又は出力側にチョークコイルを設ける必要がない。
(変形態様1)
デッドタイムを設定してもよいことは当然である。
副スイッチQ2のオフとそれに続く主スイッチQ1のオンとの間にデッドタイムを設けると、副スイッチQ2のオフにより、主スイッチQ1の両端間の寄生容量とトランスの漏れインダクタンスとのLC回路が形成されてこの寄生容量を通じて主スイッチQ1に電流が共振的に流れ、それにより主スイッチQ1の電圧降下又は電流が0またはその近傍になるタイミングにて主スイッチQ1をオンすればソフトスイッチングを実現することができる。
また、主スイッチQ1のオフとそれに続く副スイッチQ2のオンとの間にデッドタイムを設けると、主スイッチQ1のオフによるサージ電圧は副スイッチQ2の寄生ダイオードを通じてコンデンサC2に転流して、サージ電圧が生じることを抑止することができる。
(変形態様2)
一次コイルW1、W4のターン数と一次コイルW2、W5のターン数との比率は1としてもよく、1外の値としてもよい。その他、二次コイルW3のターン数とW6のターン数との比率も1としてもよく、1以外としてもよい。
(変形態様3)
トランスT1、T2のリーケージインダクタンスと励磁インダクタンスとの割合は用途に応じて種々設定することができるが、後述するように入力電流のリップル成分や出力電流のリップル成分を広いデューティ範囲で減少するように設定することが好ましい。
(変形態様4)
この実施例では、トランスT1、T2は、それらの閉磁気回路中に所定の空隙が形成された有ギャップ型コアをもつトランスにより構成することにより直流電流成分による磁気飽和が生じやすくなるのを防止することが好ましいが、ギャップ付きコアとすることは必須ではない。
(変形態様5)
この実施例では、降圧型DC−DCコンバータを説明したが、トランスT1、トランスT2の一次コイルと二次コイルとのターン数比を変更することにより、昇圧型DC−DCコンバータとすることができることは当然である。
(変形態様6)
この実施例では、出力スイッチQ3、Q4を相補動作させて同期整流を行っているが、出力スイッチQ3、Q4の一方又は両方を整流ダイオードに置換してもよい。また、コイルW3、W6と出力スイッチQ3、Q4やそれに代わる整流ダイオードの位置を交換してもよい。
(変形態様7)
上記実施例1では、入力直流電力を交流電力に変換してトランスT1、T2に与える回路すなわちインバータ回路として主スイッチQ1、副スイッチQ2、コンデンサC1、コンデンサC2を用いた回路を電源から電力を受け取る入力側回路とし、出力スイッチQ3、Q4とコンデンサC3からなる同期整流回路を電源に電力を供給する出力側回路としたが、この逆に電力を送電する単方向DC−DCコンバータとしてもよい。
(変形態様8)
トランスT1のコアと、トランスT2のコアとは、共通磁路をもつ合併コアとしてもよい。また、トランスT1のコアと、トランスT2のコアとを併置しておき、一つのコアのある柱部ともう一つのコアの柱部とにまとめてコイルを巻いてもよい。このようにすれば、一次コイルW2、W5は同じコイルとすることができ、一次コイルW1、W4も同じコイルとすることができる。
実施例2のDC−DCコンバータ1を図11を参照して説明する。
この実施例は、広範囲のオンデューティ比の変化を要しない用途において、主スイッチQ1のオンデューティ比の変更範囲を50%を中心として所定範囲X(ここでは40〜60%)に限定したものである。これにより、図11に示すように出力電流のリップル成分を所定値未満に抑制することができる。出力電流ioのリップル成分は、主スイッチQ1のオンデューティ比(オンデューティ比)により連続的に変化する特性(図13参照)をもち、この時のオンデューティ比最小点は、種々の回路定数、特にトランスT1、T2の磁気抵抗やターン数比に影響される。したがって、これら回路定数の変更により、オンデューティ比最小点の変更が可能となる。トランスT1とトランスT2の電磁気的特性が等しい場合、オンデューティ比50%において出力電流ioのリップル成分は0となり、出力電流を平坦とすることができる。
実施例3のDC−DCコンバータ1を図12を参照して説明する。
この実施例は、実施例1の単方向DC−DCコンバータを双方向DC−DCコンバータに変更したものである。300はトランスT1、T2の一次側回路であり、図7に示す回路200の一次側回路部分に相当する。400は同期整流回路であって、図7に示す回路200の二次側回路部分に相当し、出力スイッチQ3、Q4とコンデンサC3とからなる。一次側回路300は本発明で言う交直変換回路11に相当し、二次側回路400は同期整流回路であって本発明で言う交直変換回路21に相当する。500はコントローラ、600はスイッチング素子Q1、Q2をPWM制御するドライバ、700はスイッチング素子Q3、Q4をPWM制御するドライバである。
コントローラ500は、電源2すなわち本発明で言う第一電圧系統1000側から電源3すなわち第二電圧系統2000側へ電力伝送する場合に、同期整流回路400の出力電圧を読み込み、この出力電圧とあらかじめ記憶されている目標電圧とを比較し、比較結果に基づいて、出力電圧が目標電圧より小さい場合に主スイッチQ1のオンデューティ比を増大し、出力電圧が目標電圧より高い場合に主スイッチQ1のオンデューティ比を減少する制御を行う。このフィードバック制御により、電源2から電源3に送電して、電源3の電圧を目標電圧に収束させることができる。
次に、コントローラ500が、電源3側から電源2側に電力伝送する場合に、回路300の入力電圧(実施例1では入力直流電圧Vin)を読み込み、この入力電圧とあらかじめ記憶されている目標電圧とを比較し、比較結果に基づいて、入力電圧が目標電圧より小さい場合に主スイッチQ1のオンデューティ比を減少し、入力電圧が目標電圧より高い場合に主スイッチQ1のオンデューティ比を増加する制御を行う。このフィードバック制御により、電源3から電源2に送電して、電源2の電圧を目標電圧に収束させることができる。
実施例4のDC−DCコンバータ1を図13を参照して説明する。
この実施例は、実施例1のDC−DCコンバータにおいて、出力スイッチQ3のオンを主スイッチQ1のオンより所定時間Δt1だけ早め、同じく出力スイッチQ4のオンを副スイッチQ2のオンより所定時間Δt2だけ早めたものである。このようにすれば、出力スイッチQ3、Q4が切り替わり時に短絡されるため、この短絡電流によりスナバ回路を用いなくてもサージ電圧を抑制することができ、しかも今まで無駄に失われていた電力をトランスT1、T2により電磁的に有効回収することができる。なお、出力スイッチQ3のオンを主スイッチQ1のオンより早める時間と、出力スイッチQ4のオンを副スイッチQ2のオンより早める時間とは異なってもよい。
実施例5のDC−DCコンバータ1を図14を参照して以下に説明する。
この実施例では、図1に示す主スイッチQ1、副スイッチQ2、コンデンサC1、C2からなる交直変換回路11を、トランスT1、T2の両側に用いることを特徴している。すなわち、図14において、交直変換回路11、11’はそれぞれ、図1に示す主スイッチQ1、副スイッチQ2、コンデンサC1、C2からなる交直変換回路11からなる。
ただし、図14に示す交直変換回路11’の主スイッチQ1と、交直変換回路11の主スイッチQ1とは逆位相で作動され、図14に示す交直変換回路11’の副スイッチQ2と、交直変換回路11の副スイッチQ2とは逆位相で作動される。
(その他の効果)
上記説明した各実施例によれば、次の効果を奏することができる。
(1)まず、トランスT1、T2の一次側アンペアターン、すなわち、それらの磁束の方向の反転は、主スイッチQ1及び副スイッチQ2のオン・オフにより、入力電流i1の流れる方向を主スイッチQ1側と一次コイルW2、W5側とに切り替えることにより、コンデンサC1、C2への電流方向を反転させて生じさせるので、入力電流i1自体は全モードにおいて入力直流電源2からトランスT1、トランスT2の一次コイルW1、W4に流れ込む方向となり、その結果として入力電流i1の電流のリップル成分を図9に示すDCーDCコンバータに比較して大幅に低減することができ、図9において必要であった入力直流電源2と並列接続が必要であった大容量の平滑コンデンサC1を省略したり、小型化したりすることができる。DC−DCコンバータにおける入力電流や出力電流のリップル成分低減の重要性はよく知られており、電磁ノイズの低減や平滑コンデンサの小型化又は省略が可能となる。
(2)主スイッチQ1のオン期間とオフ期間とに出力スイッチQ3、Q4が交互に出力するため、出力電流を連続的に出力することができ、出力電流のリップル成分を大幅に小さくすることが出来るので出力側チョークコイルの省略が可能となる。また、1つのトランスの中性点と両端との間の出力を二つの整流素子にて全波整流する形式に比較して、整流素子の耐圧を低減することができる。
(3)次に、トランスT2の直流励磁電流成分すなわち一次コイルW4、W5の電流変化の総和に含まれる直流成分が小さくなるので、トランスT2の直流偏磁や磁気飽和を抑制することができ、その磁気回路(コア)中の空隙幅を大幅に短縮することができ、それに応じてトランスT2のコアを小型化することができる。
(4)出力電流のリップル成分を調整することができ、出力電流のリップル成分を好適な使用範囲にて最小化することができる。
(5)入力電流や出力電流のリップル低減、ソフトスイッチングの実現、トランス等の銅損低減により、エネルギー効率の向上を実現することができる。
(6)出力スイッチQ3、Q4を早期オンすることにより、サージを抑止しつつ電力の有効回収を行うことができる。
(7)簡素な構成の制御回路により、電力伝送方向の切り替えを実現することができる。
(その他の変形態様)
図1において、コイルW3、W6の巻き方向を逆にすれば、スイッチング素子Q4と主スイッチQ1とを同期オンし、スイッチング素子Q2とスイッチング素子Q3とを同期オンすることができる。
本発明のDCーDCコンバータに用いるトランスT1、T2の好適な実施例を図15、図16を参照して説明する。
100A’は、本発明で言うトランスT1、T2を構成する共通トランスである。共通トランス100A’は、それぞれフェライト成形品からなるコア101とコア102とからなるコアに、コイルW1、W4、コイルW2、W5、コイルW3、W6を巻装してなる。したがって、コア101とコア102は、トランスT1のコア(本発明で言う第一コア)と、トランスT2のコア(本発明で言う第二コア)を構成している。103は、共通トランス100A’が載置、固定されるアルミニウム平板製のベースプレートであり、ヒートシンクと接地電極板とを兼ねている。
コア101は、ビーム部と称する天板部1020と、天板部1020から垂下するポール部1021〜1023、1023’をもつ。ポール部1023はコイルを包む外側の壁部であり、共通磁路として図20では左右両側に設けられている。
コア102は、底板部1010と、ビーム部と称する底板部1010から立設されたポール部1011〜1013、1013’をもつ。底板部1010はベースプレート103上に締結固定されている。
ポール部1011、1021は突き合わせられ、ポール部1012、1022は突き合わせられ、ポール部1013、1023は所定の小磁気ギャップgを隔てて対面して非巻装磁路部分をなす共通磁路部を構成し、ポール部1013’、1023’は、所定の小磁気ギャップgを隔てて対面して非巻装磁路部分をなす共通磁路部を構成している。
これらの小磁気ギャップgはコアの磁気飽和を防ぐためのギャップであるが、コアの磁路断面積が十分広く磁気飽和を無視できる場合や、適当なコイル電流制限手段を設けて形成磁束がコアを飽和させない場合には省略することができる。また、小磁気ギャップは、他のポール部に設けてもよいことはもちろんである。
ポール部1011、1021は第一コアの巻装磁路部分をなす第一ポール部を構成しており、ポール部1012、1022は、第二コアの巻装磁路部分をなす第二ポール部を構成している。
ポール部1011、1021と、ポール部1012、1022とは、ポール部1013’、1023’を挟んで配置され、ポール部1013、1023は、ポール部1011、1021及びポール部1012、1022を囲むように配置されている。これは外部への磁気的ノイズ漏洩を防止するためである。
ポール部1011、1021にはコイルW1、W2、W3が巻装され、ポール部1012、1022にはコイルW4、W5、W6が巻装されている。
この実施例では、コイルW1、W4とコイルW2、W5とはそれぞれ等しいターン数をもち、コイルW3、W6はそれぞれ1ターンに設定されている。コイルW3、W6の3本の端子1131、1132、1133は、図16に示すように水平方向において同一方向に飛び出している。端子1131はコイルW3の接地側端子、端子1133はコイルW6の接地側端子であり、スイッチング素子Q3、Q4を通じて接地されている。端子1132は交直変換回路21の出力端子である。端子1131、1133と銅ブスバー(接地電極板)1137との間にはカードモジュール形状のスイッチング素子Q3、Q4が挟設されている。
コイルW1、W4は同一方向に巻装され、コイルW2、W5は同一方向に巻装されている。すなわち、コイルW1、W4に電流を流した場合に、コイルW1がポール部1012、1022に形成する磁束の向きは、コイルW4がポール部1012、1022に形成する磁束の向きと反対とされ、コイルW4がポール部1011、1021に形成する磁束の向きは、コイルW1がポール部1011、1021に形成する磁束の向きと反対とされる。同様に、コイルW2、W5に電流を流した場合に、コイルW2がポール部1012、1022に形成する磁束の向きは、コイルW5がポール部1012、1022に形成する磁束の向きと反対とされ、コイルW5がポール部1011、1021に形成する磁束の向きは、コイルW2がポール部1011、1021に形成する磁束の向きと反対とされる。
したがって、トランスT1の巻装磁路部分をなすポール部1011、1021と、トランスT2の巻装磁路部分をなすポール部1012、1022とは、非巻装磁路部分としてのポール部1013、1023、1013’、1023’に同じ向きに磁束を形成する。このため、この場合には、ポール部1011、1021とポール部1012、1022との磁路断面積の合計は、ポール部1013、1023とポール部1013’、1023’との磁路断面積の合計に略等しいことが好ましい。
他の実施例を図17を参照して説明する。
この実施例は、上記実施例と同様にトランスT1、T2を一体化したものであり、磁性コア(通常コアと略称される)は、略E字状のE形コア2000と略I字状のI形コア3000と略I字状のI形コア4000とからなる。
E形コア2000は、平板状の底板部2001と、底板部2001の中央部から立設された中央柱部2002と、底板部2001の一端部から立設された第1の側壁部2003と、底板部2001の他端部から立設された第2の側壁部2004とを有して略断面略E字形状に形成されている。
I形コア3000は、E形コア2000及び第1の側壁部2003の上に配置されており、I形コア3000と中央柱部2002との間にギャップG1が形成されている。これにより、I形コア3000、第1の側壁部2003、底板部2001、中央柱部2002、ギャップG1、I形コア3000を通過する第1の有ギャップ閉磁気回路6000が形成されている。I形コア4000は、E形コア2000及び第2の側壁部2004の上に配置されており、I形コア4000と中央柱部2002との間にギャップG2が形成されている。これにより、I形コア4000、第2の側壁部2004、底板部2001、中央柱部2002、ギャップG2、I形コア4000を通過する第2の有ギャップ閉磁気回路7000が形成されている。第1のI形コア3000と第2のI形コア4000との間には、ギャップG3が形成され、ギャップG3はギャップG1、G2と連なって全体として略T字状の縦断面形状を有している。
コイルW1、W4は一体に形成されて所定ターン数だけ中央柱部2002に巻装され、同様にコイルW2、W5は一体に形成されて所定ターン数だけ中央柱部2002に巻装されている。
二次コイルをなすコイルW3、W6は、中央柱部2002にそれぞれ逆向きに半ターンだけ巻装されている。コイルW3、W6は、図18に示すように一枚の薄い銅板を打ち抜いて形成されたコイル導体板8000からなる。コイルW3は、第1の側壁部2003と中央柱部2002との間を挿通し、第2の側壁部2004は第2の側壁部2004と中央柱部2002との間を挿通している。コイルW3、W6の各一端8001は一体に形成され、コイルW3の他端8002とコイルW6の他端8003は互いに分離されている。
このように構成した共通トランスを採用することにより、装置のコンパクト化が可能となる。また、I形コア3000、4000を中央柱部2002の上面に平行に移動することにより、ギャップG1、ギャップG2の磁路面積を容易に変更することができる。なお、このギャップG1、ギャップG2の磁路面積変更により、トランスT1、T2の磁気抵抗言い換えれば励磁インダクタンスを変更して、出力特性を調整することができる。なお、ギャップG3は、ギャップG1、ギャップG2よりも大きく設定されることが好ましい。ギャップG3をギャップG1、ギャップG2よりも大きく設定することにより、二次コイルW3、W6と等価的に直列接続されるインダクタンスを低減することができ、このインダクタンスによるスイッチングサージ電圧を低減することができる。
他の実施例を図19を参照して説明する。
この実施例は、図17に示す実施例7において、二次コイルであるコイルW3、W6を第1の側壁部2003と第2の側壁部2004とに個別に巻装したものである。このようにすれば、実施例7と同様の効果を奏するとともに、二次コイルW3、W6のターン数を容易に増加することができる。
他の実施例を図20を参照して説明する。
この実施例は、上記実施例と同様にトランスT1、T2を一体化したものであり、磁性コア(通常コアと略称される)は、略E字状のE形コア2000と略I字状のI形コア5000とからなる。E形コア2000は、本質的に実施例9、10のE形コア2000と同じ形状を有している。
I形コア5000は、E形コア2000、第1の側壁部2003及び第2の側壁部2004の上に配置されており、I形コア5000と第1の側壁部2003との間にギャップG1が、I形コア5000と第2の側壁部2004との間にギャップG2が形成されている。
これにより、I形コア5000、ギャップG1、第1の側壁部2003、底板部2001、中央柱部2002、I形コア5000を通過する第1の有ギャップ閉磁気回路6000が形成されている。同様に、I形コア5000、ギャップG2、第2の側壁部2004、底板部2001、中央柱部2002、I形コア5000を通過する第2の有ギャップ閉磁気回路7000が形成されている。
コイルW1、W4は一体に形成されて所定ターン数だけ中央柱部2002に巻装され、同様にコイルW2、W5は一体に形成されて所定ターン数だけ中央柱部2002に巻装されている。二次コイルであるコイルW3、W6は、第1の側壁部2003と第2の側壁部2004とに個別に巻装されている。
このようにすれば、実施例7と同様の効果を奏するとともに、二次コイルW3、W6のターン数を容易に増加することができる。また、共通トランス構造を採用することにより装置のコンパクト化が可能となる。更に、I形コア3000、4000を中央柱部2002の上面に平行に移動することにより、ギャップG1、ギャップG2の磁路面積を容易に変更することができる。
(変形態様)
上記したギャップG1、G2はコアの磁気飽和を防ぐためのものであるが、ギャップG1の一部又はギャップG2の一部は、略0のギャップ長を有していてもよい。この場合、大電流通電により、このギャップ長略0の部分は磁気飽和してしまうため、ギャップG1の残部又はギャップG2の残部と同様に空隙とみなすことができる。
(変形態様)
上記したギャップG3を等価的に増加するために、ギャップG3を挟んで対面するI形コア3000、4000の側端面を図21に示すように先細形状とすることができる。当然、この場合、I形コア3000、4000の側端面は、I形コア3000、4000と中央柱部2002との間の対向面積をできるだけ大きくするテーパ形状とされる。これにより、有ギャップ閉磁気回路6000、7000の磁束を増加し、ギャップG3を通過する磁束を低減することができる。なお、テーパ斜面は、図21に示す曲面の他、平面であってもよいことは当然である。
実施例1のDCーDCコンバータを示す回路図である。 図1のDC−DCコンバータ1のタイミングチャートである。 図1のDC−DCコンバータ1の各部電圧波形である。 入力電流i1の波形を示すタイミングチャートである。 コンデンサC1の充放電電流i2の波形を示すタイミングチャートである。 出力電流波形を示すタイミングチャートである。 実施例1のDCーDCコンバータにおけるモードAの動作を示す回路図である。 実施例1のDCーDCコンバータにおけるモードBの動作を示す回路図である。 従来のDCーDCコンバータの一例を示す回路図である。 実施例1のDC−DCコンバータの電力の流れを示すブロック図である。 実施例2を示す回路図である。 実施例3を示す回路図である。 実施例4を示す特性図である。 実施例5を示す回路図である。 実施例6を示す縦断面図である。 実施例6を示す水平断面図である。 実施例7を示すトランスの模式垂直断面図である。 実施例7に用いる二次コイルの模式平面図である。 実施例8を示すトランスの模式垂直断面図である。 実施例9を示すトランスの模式垂直断面図である。 実施例8の変形態様を示すトランスの模式垂直断面図である。
符号の説明
C1 コンデンサ
C2 コンデンサ
C3 コンデンサ
Q1 主スイッチ(スイッチング素子)
Q2 副スイッチ(スイッチング素子)
Q3 出力スイッチ(スイッチング素子)
Q4 出力スイッチ(スイッチング素子)
T1 トランス
T2 トランス
W1〜W6 コイル
g 小磁気ギャップ
1 コンバータ
2 電源(入力直流電源)
3 電源又は負荷
4 コントローラ
10 接続点
11 交直変換回路
20 接続点
21 交直変換回路
30 接続点
40 接続点
50 オンデューティ比
60 接続点
70 接続点
100 同期整流回路
100A トランス(共通トランス)
101 コア
102 コア
103 ベースプレート
200 回路
300 一次側回路
400 同期整流回路(二次側回路)
500 コントローラ
111〜113 共通コイル
1000 第一電圧系統
1010 底板部
1011〜1013 ポール部
1020 天板部
1021 ポール部
1021〜1023 ポール部
1030 樹脂板
1031 窓
1131〜1133 端子
1132 端子
1133 端子
1134 略半円部
1135 直線部
1136 略半円部
1137 銅ブスバー
2001 底板部
2002 中央柱部
2003 側壁部
2004 側壁部
3000 I形コア
4000 I形コア
5000 I形コア
6000 有ギャップ閉磁気回路
7000 有ギャップ閉磁気回路
8000 コイル導体板

Claims (14)

  1. コイルW1、W2、W3をもつトランスT1と、コイルW4、W5、W6をもつトランスT2とを有するとともに、コイルW1、W4は直列接続されて第1コイル対を構成し、コイルW2、W5は直列接続されて第2コイル対を構成する磁気回路と、
    所定の直流電源電圧で運用される第一電圧系統1000に接続される交直変換回路11と、
    前記第一電圧系統1000と異なる直流電源電圧で運用される第二電圧系統2000に交直変換回路21と、
    第一電圧系統1000と第二電圧系統2000との間の電力伝送を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記第1コイル対と直列接続されて前記第一電圧系統1000と閉回路を構成する主スイッチQ1と、
    前記第2コイル対と直列接続されて前記主スイッチQ1と閉回路を構成するコンデンサC1と、
    前記コンデンサC1と前記第2コイル対との接続点と、前記主スイッチQ1と前記第2コイル対及び第1コイル対との接続点とを接続して前記主スイッチQ1のオフ時に前記主スイッチQ1を流れていた電流をバイパスするクランプ回路と、
    を有し、
    前記コントローラは、
    前記主スイッチQ1を所定周期、所定オン・デューティ比で駆動することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 請求項1記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記クランプ回路は、
    直列に接続されたコンデンサC2及び副スイッチQ2とにより構成され、
    前記コントローラは、
    前記主スイッチQ1をオフし、前記副スイッチQ2をオンする第一モードと、前記主スイッチQ1をオンし、前記副スイッチQ2をオフする第二モードとを交互に実施することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  3. 請求項1記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記交直変換回路21は、
    一端が前記第二電圧系統2000の一端に接続され、他端が前記コイルW6を通じて前記第二電圧系統2000の他端に接続されるスイッチング素子Q3と、
    一端が前記第二電圧系統2000の一端に接続され、他端が前記コイルW3を通じて前記第二電圧系統2000の他端に接続されるスイッチング素子Q4と、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記主スイッチQ1と前記スイッチング素子Q3又はQ4の一方とを同期オンし、前記副スイッチQ2と前記スイッチング素子Q4又はQ3の他方とを同期オンすることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  4. 請求項1記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記トランスT1は、
    前記コイルW1、W2、W3が巻装される磁路部分である巻装磁路部分と、両端が前記巻装磁路部分の両端に個別に磁気的に接続されて前記巻装磁路部分とともに閉磁路を構成する非巻装磁路部分とをもつ第一コアを有し、
    前記トランスT2は、
    前記コイルW4、W5、W6が巻装される磁路部分である巻装磁路部分と、両端が前記巻装磁路部分の両端に個別に磁気的に接続されて前記巻装磁路部分とともに閉磁路を構成する非巻装磁路部分とをもつ第二コアを有し、
    前記両コアの前記非巻装磁路部分の一部又は全部は磁気的に一体に形成されていることを特徴とするDCーDCコンバータ。
  5. 請求項4記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記第一コア及び第二コアをなすコアは、
    所定間隔を隔てて略平行に延在する一対のビーム部と、
    互い所定間隔を隔てて両端が前記一対のビーム部に磁気的に個別に接続される多数のポール部と、
    を備え、
    前記ポール部は、
    第一コアの巻装磁路部分をなす第一ポール部と、前記第二コアの巻装磁路部分をなす第二ポール部と、前記非巻装磁路部分をなす共通ポール部とを有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  6. 請求項5記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記第一ポール部と前記第二ポール部とは、前記ビーム部の略中央部に互いに所定間隔を隔てて配置され、前記共通ポール部は、前記ビーム部の周辺部に配置されることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  7. 請求項5記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記コイルW1、W2、W3は前記第一ポール部に巻装され、前記コイルW4、W5、W6は前記第二ポール部に巻装され、
    前記コイルW1が前記第二ポール部に形成する磁束の方向は、前記コイルW4が前記第二ポール部に形成する磁束の方向と反対方向とされる
    ことを特徴とするDCーDCコンバータ。
  8. 請求項5記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記第一ポール部に巻装されるコイルW3と、前記第二ポール部に巻装されるコイルW6とは、一体の導体板からなり、
    前記導体板は、
    前記第一ポール部と前記第二ポール部との間から外部に突出する共通端子部と、
    前記第二ポール部と反対側の前記第一ポール部の側面に沿って外部に突出する第一端子部と、
    前記第一ポール部と反対側の前記第二ポール部の側面に沿って外部に突出する第二端子部と、
    を有することを特徴とするDCーDCコンバータ。
  9. 請求項1記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記トランスT1、T2は、
    底板部2001と、前記底板部2001の中央部から立設された中央柱部2002と、前記底板部2001の一端部から立設された第1の側壁部2003と、前記底板部2001の他端部から立設された第2の側壁部2004とを有する略断面略E字形状のE型コア2000と、
    前記中央柱部2002との間にギャップG1を有して前記中央柱部2002及び前記第1の側壁部2003の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG1とともに第1の有ギャップ閉磁気回路6000を構成する略平板状の第1のI型コア3000と、
    前記中央柱部2002との間にギャップG2を有し、前記第1のI形コア3000に対してギャップG3を有して前記中央柱部2002及び前記第2の側壁部2004の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG2とともに第2の有ギャップ閉磁気回路7000を構成する略平板状の第2のI型コア4000と、
    を有し、
    前記コイルW1、W4は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、
    前記コイルW2、W5は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、
    前記コイルW3は、前記中央柱部2002と前記第1の側壁部2003との間に位置して前記中央柱部2002に巻装され、
    前記コイルW6は、前記中央柱部2002と前記第2の側壁部2004との間に位置して前記中央柱部2002に巻装されていることを特徴とするDCーDCコンバータ。
  10. 請求項9記載のDCーDCコンバータにおいて、
    前記コイルW3、W6の各一端は一体に形成されていることを特徴とするDCーDCコンバータ。
  11. 請求項1記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記トランスT1、T2は、
    底板部2001と、前記底板部2001の中央部から立設された中央柱部2002と、前記底板部2001の一端部から立設された第1の側壁部2003と、前記底板部2001の他端部から立設された第2側壁部2004とを有する略断面略E字形状のE型コア2000と、
    前記中央柱部2002との間にギャップG1を有して前記中央柱部2002及び前記第1の側壁部2003の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG1とともに第1の有ギャップ閉磁気回路6000を構成する略平板状の第1のI型コア3000と、
    前記中央柱部2002との間にギャップG2を有し、前記第1のI形コア3000に対してギャップG3を有して前記中央柱部2002及び前記第2の側壁部2004の上に配置されて前記E形コア2000及び前記ギャップG2とともに第2の有ギャップ閉磁気回路7000を構成する略平板状の第2のI型コア4000と、
    を有し、
    前記コイルW1、W4は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、
    前記コイルW2、W5は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、
    前記コイルW3は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第1の側壁部2003に巻装されて前記第1の有ギャップ閉磁気回路6000と鎖交し、
    前記コイルW6は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第2の側壁部2004に巻装されて前記第2の有ギャップ閉磁気回路7000と鎖交することを特徴とするDCーDCコンバータ。
  12. 請求項11記載のDCーDCコンバータにおいて、
    前記コイルW3は、前記第1の側壁部2003に巻装され、前記コイルW6は、前記第2の側壁部2004に巻装されていることを特徴とするDCーDCコンバータ。
  13. 請求項1記載のDC−DCコンバータにおいて、
    前記トランスT1、T2は、
    底板部2001と、前記底板部2001の中央部から立設された中央柱部2002と、前記底板部2001の一端部から立設された第1の側壁部2003と、前記底板部2001の他端部から立設された第2の側壁部2004とを有する略断面略E字形状のE型コア2000と、
    前記第1側壁部2003との間にギャップG1を有し、前記第1の側壁部2003との間にギャップG2を有して前記中央柱部2002、前記第1の側壁部2003及び前記第2側壁部2004の上に配置される略平板状のI型コア5000と、
    を有し、
    前記E形コア2000及びI形コア5000は、前記ギャップG1を有する第1の有ギャップ閉磁気回路6000と、前記ギャップG2を有する第2の有ギャップ閉磁気回路7000とを構成し、
    前記コイルW1、W4は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、
    前記コイルW2、W5は、一体に形成されて前記中央柱部2002に巻装され、
    前記コイルW3は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第1の側壁部2003に巻装されて前記第1の有ギャップ閉磁気回路6000と鎖交し、
    前記コイルW6は、前記中央柱部2002以外の前記E形コア2000又は前記第2の側壁部2004に巻装されて前記第2の有ギャップ閉磁気回路7000と鎖交することを特徴とするDCーDCコンバータ。
  14. 請求項13記載のDCーDCコンバータにおいて、
    前記コイルW3は、前記第1の側壁部2003に巻装され、前記コイルW6は、前記第2の側壁部2004に巻装されていることを特徴とするDCーDCコンバータ。
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