JP2005050009A - 生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステム - Google Patents

生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2005050009A
JP2005050009A JP2003204254A JP2003204254A JP2005050009A JP 2005050009 A JP2005050009 A JP 2005050009A JP 2003204254 A JP2003204254 A JP 2003204254A JP 2003204254 A JP2003204254 A JP 2003204254A JP 2005050009 A JP2005050009 A JP 2005050009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
allocation
assignment
fixed
order
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003204254A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Shimizu
英樹 清水
Yoichi Nagao
陽一 長尾
Hideaki Ota
英明 太田
Koichi Fukumoto
浩一 福本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2003204254A priority Critical patent/JP2005050009A/ja
Publication of JP2005050009A publication Critical patent/JP2005050009A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)

Abstract

【課題】オーダ毎のリードタイムをより短くなし得る生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステムを提供する。
【解決手段】ワークを製造する製造現場における生産スケジュールを設定する生産スケジューリングシステムKであって、割付演算部1と、入力部2と、出力部3と、工順データベース4と、作業時間データベース5と、オーダ情報データベース6とを備え、前記割付演算部が、指定された作業処理基準に従って各作業の1回目の割付順を決定し、前記決定された割付順に従って指定された割付方法により各作業の各資源への割付をなし、前記割付結果に基づいて各オーダにおける固定作業を選定し、2回目の前記作業処理基準に従って、各作業の2回目の割付順を決定し、前記固定作業を基準に前記2回目の割付順に従って、2回目の割付方法により他の作業の割付をなすものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステムに関する。さらに詳しくは、製品を製造する作業工程に設備や人員等の資源を割り付けるための生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ジョブショップ・スケジューリングを実行する場合、資源(生産設備、装置、人員、治工具など)への作業の割付手法として、一般的にフォワード割付あるいはバックワード割付が行われている。
【0003】
フォワード割付は、図22に示すように、与えられたオーダ(どの製品を、何個、いつからいつまでに製造するかという属性を有する情報。ここではそのような情報に対応する具体的な作業の集合)N1〜N4を達成するために実行すべき各作業J1.1、J1.2、…、J4.3を、優先度等に応じた順序で装置M1〜M4に対して可能な限り早い時間に順次前詰に割り付けていく手法である。同図に示すように、この手法は、各オーダの第1工程が最長の工程である場合、オーダ毎のリードタイム(オーダ毎の着手から終了までの時間)を最短にすることができる。
【0004】
ここで、作業J1.1、J1.2、…はそれぞれオーダN1の第1工程、第2工程、…に対応し、作業J2.1、J2.2、…はそれぞれオーダN2の第1工程、第2工程、…に対応し、作業J3.1、J3.2、…はそれぞれオーダN3の第1工程、第2工程、…に対応し、作業J4.1、J4.2、…はそれぞれオーダN4の第1工程、第2工程、…に対応する。なお、この表現方法は、以下同様である。
【0005】
しかしながら、図23に示すように、第1工程以外の工程(図示例では最終工程)が最長である場合には、フォワード割付においては各オーダの作業の間に待ち時間が発生し、リードタイムが長くなってしまうといった難点がある。
【0006】
一方、バックワード割付は、図24に示すように、オーダN1〜N4の各作業J1.1、J1.2、…、J4.3を、フォワード割付とは逆の順序で可能な限り遅い時間に後詰に割り付けていく手法である。同図に示すように、この手法では、フォワード割付とは逆に、各オーダの最終工程が最長であるときにはオーダ毎のリードタイムは最短になる。
【0007】
しかしながら、図25に示すように、第1工程が長くなるとオーダ毎のリードタイムが長くなってしまうという難点がある。
【0008】
また、従来より、遺伝的アルゴリズムや焼鈍し法による最適化手法を利用したジョブショップ職場向けのスケジューリング手法も数多く提案されているが、使用される資源の数、ワークの種類、作業の種類が多い場合には計算量が膨大となって計算時間が長大となってしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、実用的な時間でオーダ毎のリードタイムをより短くなし得る生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステムを提供することを主たる目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の生産スケジューリング方法は、ワークを製造する製造現場における生産スケジュールを設定する生産スケジューリング方法であって、作業割付基準および割付方法を設定する手順と、1回目の前記作業割付基準に従って各作業の1回目の割付順を決定する手順と、前記決定された割付順に従って、1回目の前記割付方法により各作業の各資源への割付をなす手順と、前記割付結果に基づいて各ワークを製造するために順序付けられた作業の集合の中から固定作業を選定する手順と、2回目の前記作業割付基準に従って、各作業の2回目の割付順を決定する手順と、前記固定作業を基準に、前記2回目の割付順に従って、2回目前記割付方法により他の作業の割付をなす手順とを含んでいることを特徴とする。
【0011】
本発明の生産スケジューリング方法においては、割付自由度が最少の作業を固定作業とする手順が付加されているのが好ましい。
【0012】
また、本発明の生産スケジューリング方法においては、1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされるのが好ましく、また1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業を固定しながら同固定作業の上流側の作業をバックワード割付で割付をなすものとされるのも好ましい。
【0013】
さらに、本発明の生産スケジューリング方法においては、1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされるのが好ましく、また1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の上流側の作業を固定しながら同固定作業の下流側の作業をフォワード割付で割付をなすものとされるのも好ましい。
【0014】
さらに、本発明の生産スケジューリング方法においては、割付自由度の多少が割り付けられた資源の稼動率の大小に基づいて決定され、前記稼動率の大であるものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0015】
さらに、本発明の生産スケジューリング方法においては、割付自由度の多少が割り付けられた資源の余裕時間の長短に基づいて決定され、前記余裕時間の短いものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0016】
さらに、本発明の生産スケジューリング方法においては、割付自由度の多少が代表負荷量の高低に基づいて決定され、前記代表負荷量の高いものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0017】
さらに、本発明の生産スケジューリング方法においては、割付自由度の多少が割り付けられた資源の作業時間の長短に基づいて決定され、前記作業時間の長いものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0018】
本発明の生産スケジューリングシステムは、ワークを製造する製造現場における生産スケジュールを設定する生産スケジューリングシステムであって、割付演算部と、入力部と、出力部と、工順データベースと、作業時間データベースと、オーダ情報データベースとを備え、前記割付演算部が、指定された1回目の作業割付基準に従って各作業の1回目の割付順を決定し、前記決定された割付順に従って指定された1回目の割付方法により各作業の各資源への割付をなし、前記割付結果に基づいて各ワークを製造するために順序付けられた作業の集合の中から固定作業を選定し、2回目の前記作業割付基準に従って各作業の2回目の割付順を決定し、前記固定作業を基準に前記2回目の割付順に従って、2回目の前記割付方法により他の作業の割付をなすよう構成されてなることを特徴とする。
【0019】
本発明の生産スケジューリングシステムにおいては、割付自由度が最少の作業を固定作業とするようにされてなるのが好ましい。
【0020】
また、本発明の生産スケジューリングシステムにおいては、1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされてなるのが好ましく、また1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業を固定しながら同固定作業の上流側の作業をバックワード割付で割付をなすものとされてなるのも好ましい。
【0021】
さらに、本発明の生産スケジューリングシステムにおいては、1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされなるのが好ましく、また1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、2回目の前記割付方法が、固定作業の上流側の作業を固定しながら同固定作業の下流側の作業をフォワード割付で割付をなすものとされてなるのも好ましい。
【0022】
さらに、本発明の生産スケジューリングシステムにおいては、割付自由度の多少が割り付けられた資源の稼動率の大小に基づいて決定され、前記稼動率の大であるものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0023】
さらに、本発明の生産スケジューリングシステムにおいては、割付自由度の多少が割り付けられた資源の余裕時間の長短に基づいて決定され、前記余裕時間の短いものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0024】
さらに、本発明の生産スケジューリングシステムにおいては、割付自由度の多少が代表負荷量の高低に基づいて決定され、前記代表負荷量の高いものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0025】
さらに、本発明の生産スケジューリングシステムにおいては、割付自由度の多少が割り付けられた資源の作業時間の長短に基づいて決定され、前記作業時間の長いものが割付自由度が少ないとされてもよい。
【0026】
本発明のコンピュータに読み取り可能なプログラムは、ワークを製造する製造現場における生産スケジュールを設定する生産スケジューリングに用いられるコンピュータに読み取り可能なプログラムであって、作業割付基準および割付方法を設定する手順と、1回目の前記作業割付基準に従って各作業の1回目の割付順を作成する手順と、前記作成された割付順に従って、1回目の前記割付方法により各作業の各資源への割付をなす手順と、前記割付結果に基づいて各ワークを製造するために順序付けられた作業の集合の中から固定作業を選定する手順と、2回目の前記作業割付基準に従って各作業の2回目の割付順を作成する手順と、前記固定作業を基準に前記2回目の割付順に従って、2回目の前記割付方法により他の作業の割付をなす手順と、を含んでいることを特徴とする。
【0027】
【作用】
本発明は、前記の如く構成されているので、複数のオーダが存在する生産現場において、実用的な時間でオーダ毎のリードタイムのより短い生産計画を得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
【0029】
図1に、本発明の一実施形態に係る生産スケジューリング方法が適用される生産スケジューリングシステムKを機能ブロック図で示す。
【0030】
システムKは、割付演算部1と、各種情報を入力する入力部2と、割付演算部1による演算結果である生産計画を含む各種情報を出力する出力部3と、ワーク(あるいは製品、部品など)毎の製造手順である工順(あるいは加工経路など)に関する情報を格納する工順データベース4と、各作業の作業時間に関する情報を格納する作業時間データベース5と、各オーダ(あるいはロットなど)、すなわち顧客などからの製品製造の要請に基づいて生成される情報であり、どの製品(あるいは部品)を何個、いつから、いつまでに製造するかという属性、つまり製品種類、製造数量、素材入手日時(あるいは最早着手日時)及び納期(あるいは最遅終了日時)という属性を有する情報を格納するオーダ情報データベース6とを主要構成要素として備えてなる。
【0031】
なお、前記生産スケジューリングシステムKは、具体的にはコンピュータを中心に構成され、そして前記各部1〜6の機能はコンピュータが対応するプログラムを実行することによって実現される。
【0032】
ここで、製品種類は、スケジューリング対象の製造職場あるいは工場から出荷される製品あるいは部品の種類であり、製品種類毎に工順は定義される。
【0033】
工順(あるいは加工経路)は、製品あるいは部品(製品種類)を素材から完成品に製造するための手順であり、作業の順序付きネットワークで表現される。なお、作業の順序関係は基本的には変更することができない。
【0034】
また、工順の要素としての作業は、製品(あるいは部品)を製造する際にある状態から別の状態に変化させるものであり、2つの作業の間には中間仕掛品が搬送される。作業の例としては、機械加工によって素材に穴を開ける、2つの部品をねじ止めするなどがある。そして、スケジューリングにおける作業という概念は、使用可能な資源、着手日時、終了日時といった属性を有し、着手から終了までの間は、作業は継続しているものと認識される。したがって、作業時間は、原則的には作業の終了日時と着手日時との差により定義される。ただし、作業には昼勤作業のみのものもあるので、そのような場合には夜間の時間は前記作業時間から除かれる。
【0035】
資源(あるいは工程)とは、作業を実施する主体であり、1つの資源は1つの作業で占有される。資源の具体例として、素材に穴を開ける際に使用されるボール盤、円筒素材の外面を切削する旋盤などの装置があげられる。
【0036】
また、スケジューリングにおけるオーダという概念は、最早着手日時、最遅終了日時といった属性を有し、最早着手日時は素材が工場に納入され、オーダの製造を開始できる日時で、最遅終了日時顧客や下流側の部門に製品や部品を引き渡す期限となる日時である。
【0037】
また、作業の割付は、作業を実行するために使用される資源の使用開始日時と使用終了日時を決定することである。ただし、作業を実行するために使用可能な資源が複数ある場合には、1つの資源を選択することも含む。
【0038】
図2に、本実施形態における割付処理の手順を示す。なお、同図において符号S1,S2,…はステップ番号を示す。
【0039】
ステップS1:所定のディスパッチングルール(作業割付基準)に従って、各作業の割付順序を決定する。ここで用いられるディスパッチングルールとしては、先着順、最小加工時間順、最早納期順、残りの作業時間の大きい順、残りの作業の多い順、納期までのゆとりの小さい順などがある。
【0040】
ステップS2:前記ステップS1で決定された順序に応じて、フォワード割付やバックワード割付により、各作業の各資源への割付を行う。
【0041】
ステップS3:前記ステップS2の割付結果を用いて資源毎の割付自由度を算出する。割付自由度の算出方法の詳細は、後述する各実施例において説明する。
【0042】
ステップS4:前記ステップS3で求められた資源毎の割付自由度に基づいて各オーダの固定作業、すなわち前記ステップS2における割付結果、つまり割り付けられた資源、当該資源の使用開始日時および当該資源の使用終了日時を変更しない作業を選出する。この固定作業の選出方法についても後述する各実施例で説明する。
【0043】
ステップS5:再度、前記ステップS1と同様にして割付順序の決定を行う。
【0044】
ステップS6:前記ステップS4で選出された固定作業を基準に、前記ステップS5で決定された割付順序に従って他の作業の割付を行う。
【0045】
【実施例】
以下、前記実施形態のシステムKを用いたスケジューリングの各実施例について説明する。
【0046】
実施例1
図3に、実施例1として所定のオーダN1,N2,・・・,N5を達成するために実行すべき作業J1.1,J1.2,・・・,J5.4の作業順序を前記ステップS1の手順により決定し、前記ステップS2の手順において例えばフォワード割付により、作業J1.1,J1.2,・・・,J5.4を装置M1,M2,・・・,M4に割り付けた割付結果を示す。
【0047】
同図に示すように、実施例1ではすべてのオーダN1〜N5は、いずれかの工程で装置M2を使用している。また、その装置M2がすべての装置の中で最も作動時間(装置が使用されている時間)の長い資源(以下、ボトルネック資源と称する)となっている。
【0048】
この場合には、オーダN1のみは各作業J1.1,J1.2,・・・の間に待ち時間が発生しておらず、リードタイムが最小となっているが、他のオーダN2,N3,・・・については、ボトルネック資源である装置M2に割り付けられた作業J2.2,J3.2,J4.2,J5.2と他の作業(図示例では,作業J2.1,J3.1,J4.1,J5.1)との間に待ち時間が発生しており、それぞれリードタイムが増大している。
【0049】
したがって、この場合には、ボトルネック資源である装置M2に割り付いた各オーダN1,N2,・・・,N5の作業J1.2,J2.2,J3.2,J4.2,J5.2を最も割付自由度の少ない固定作業として選出し(前記ステップS4)、これを基準に第2回目の割付を行う。
【0050】
具体的には、各オーダにおいて固定作業の上流側(時間軸上で前側)の各作業は固定作業の開始日時に対して後詰めで割付を行い、下流側(時間軸上で後側)の各作業は固定作業の終了日時に対して前詰めで割付を行う。
【0051】
図4に、実施例1の前記ステップS6、つまり2回目の割付結果を示す。
【0052】
同図に示すように、実施例1では前記ステップS2の手順において、フォワード割付により割付を行っていたため、固定作業とその上流側の作業との間で待ち時間の発生するオーダ(N2〜N5)が存在していたが、それら上流側の作業を固定作業に対して後詰め(バックワード割付)に割り付けることによって、それぞれの待ち時間が解消されて各オーダのリードタイムが最小となっている。
【0053】
その逆に、前記ステップS2の手順においてバックワード割付により割付を行った場合には、固定作業の下流側の作業を固定作業に対して前詰め(フォワード割付)に割り付けることでリードタイムが短縮される。
【0054】
このように、実施例1のスケジューリングによれば、すべてのオーダがボトルネック資源を使用する場合には,そのボトルネック資源に割り付いた作業を、各オーダの最も割付自由度が少ない固定作業として選出し、その固定作業の上流側の各作業は固定作業に対して後詰めで割付を行い、下流側の各作業は固定作業に対して前詰めで割付を行う。これにより、各オーダのリードタイムを短くすることが可能となる。
【0055】
比較例1
図5に、実施例1の比較例として、前記ステップS1の処理により所定のオーダN1,N2,・・・,N12の各作業J1.1,J1.2,・・・,J12.2の作業順序を決定し、前記ステップS2の処理によりフォワード割付により各作業J1.1,J1.2,・・・,J12.2の各装置M1,M2,・・・,M4への割付を実行した結果を示す。
【0056】
この比較例1では、最も作動時間の長い装置M2がボトルネック資源であり、すべてのオーダN1〜N12の内、オーダN2,N3,N4,N5,N9,N10,N11,N12はいずれかの工程でこのボトルネック資源(装置M2)を使用するが、他のオーダN1,N6,N7,N8はボトルネック資源(装置M2)を使用しないものとなっている。
【0057】
図6に、比較例1において実施例1と同様に、ボトルネック資源(装置M2)に割り付けられた作業のみを固定作業として選出し、その上流側の各作業は固定作業に対して後詰めで割付を行い、下流側の各作業は固定作業に対して前詰めで割付を行った割付結果を示す(前記ステップ6)。同図から明らかなように、この比較例1においては、ボトルネック資源(装置M2)を使用する工程を含まないオーダN1,N6,N7,N8が存在するため、リードタイムを短縮することはできない。
【0058】
実施例2
比較例1において生じた問題に対処するため、実施例2においては各資源について稼働率(=当該資源の作動時間の合計/当該資源の作動可能時間の合計)を算出するとともに、オーダ毎に最も稼働率の高い資源に割り付けられた作業を固定作業として選出する。すなわち、実施例2においては、各オーダの作業が割り付けられる資源の中で、最も稼働率が高い資源に割り付いた作業がその割付自由度が最も少ないものとして、その作業を固定作業として選出し、選出された固定作業を中心にその上流側の各作業は後詰めで割付を行い、下流側の各作業は前詰めで割付を行う。
【0059】
ここで、資源の作動可能時間は、当該資源により作業を実施するために必要なもの(人員、動力等)が揃っている時間、すなわち資源が使用可能な総時間である。
【0060】
図7に、実施例2における前記ステップS2の手順による割付結果を示す。この実施例2では、所定のオーダN1,N2,・・・,N9の各作業J1.1,J1.2,・・・,J9.3が資源M1,M2,・・・,M8に割り付けられている。このとき、各資源M1,M2,・・・,M8の稼働率は、それぞれ20%,72%,71%,36%,40%,26%,52%,28%である。
【0061】
図8に、実施例2における前記ステップS6の手順による割付結果を示す。ここでは、オーダN1,N2,N3については、使用する資源が資源M1,M2,M3,M4であり、この中で最も稼働率が高い資源M2に割り付いた作業J1.2,J2.2,J3.2が固定作業として選出され、選出された作業J1.2,J2.2,J3.2を基準に他の作業の割付が行われる。すなわち、固定作業の上流側の作業は後詰めに、下流側の作業は前詰めにそれぞれ割り付けられる。
【0062】
また、オーダN4,N5,N6については、使用する資源が資源M2,M5,M6であり、この中で最も稼働率が高い資源M2に割り付いた作業J4.2,J5.2,J6.2が固定作業として選出され、選出された固定作業を基準に他の作業の割付が行われる。
【0063】
また、オーダN7,N8,N9については使用する資源が資源M3,M7,M8であり,この中で最も稼働率が高い資源M3に割り付いた作業J7.2,J8.2,J9.2が固定作業として選出され、選出された固定作業を基準に他の作業の割付が行われる。
【0064】
以上の手順により、図示例では、作業J2.1と作業J2.2との間の待ち時間、作業J3.1と作業J3.2との間の待ち時間、および作業J6.1と作業J6.2との間の待ち時間がそれぞれ解消されて、リードタイムが短縮されている。
【0065】
このように、実施例2のスケジューリングによれば,すべてのオーダN1,…N9がいわゆるボトルネック資源を使用しない場合においても、各オーダNの作業が割り付けられる資源の中で、最も稼働率の高い資源に割り付いた作業をその割付自由度が最も少ないものとして当該オーダNの固定作業として選出し,その固定作業を基準に他の作業の割付を行う。これによって、各オーダNのリードタイムをより短くすることができる。
【0066】
なお、この実施例2においては、稼働率により割付自由度の多少を決定するようにされているが、余裕時間、つまり作業可能時間と作業時間との差により割付自由度の多少を決定するようにされてもよい。この場合、余裕時間の最も少ないものが割付自由度が最も少ないものとされる。
【0067】
実施例3
実施例3においては、各資源の平均負荷分布を算出し、これを用いて当該資源に割り付いた作業の代表負荷量を算出し、各オーダ毎に代表負荷量が最大となる作業を割付自由度が最も少ない固定作業として選出し、選出された固定作業を基準に他の作業の割付を行う。
【0068】
以下、設例により実施例3のスケジューリングについて説明する。この設例では、オーダ情報、すなわちその属性値「製品種類」/「製造数量」/「最早着手日時」/「最遅着手日時」が下記のものであるオーダN1,N2,N3,N4について、平均負荷分布および代表負荷量を算出する。
【0069】
オーダN1:ワークW1/Y1/EST1/LET1
【0070】
オーダN2:ワークW2/Y2/EST2/LET2
【0071】
オーダN3:ワークW2/Y3/EST3/LET3
【0072】
オーダN4:ワークW1/Y4/EST4/LET4
【0073】
ここで、各ワークW1,W2の工順情報は下記の通りである。
【0074】
ワークW1:作業JW1.1→作業JW1.2→作業JW1.3→作業JW1.4→作業JW1.5
【0075】
ワークW2:作業JW2.1→作業JW2.2→作業JW2.3→作業JW2.4
【0076】
また、各作業の使用資源/作業時間は下記の通りである。
【0077】
作業JW1.1:資源M1/T1.1.1
【0078】
作業JW1.2:資源M2/T1.2.2
【0079】
作業JW1.3:資源M3/T1.3.3
【0080】
作業JW1.4:資源M4/T1.4.4
【0081】
作業JW1.5:資源M5/T1.5.5
【0082】
作業JW2.1:資源M2/T2.1.2
【0083】
作業JW2.2:資源M3/T2.2.3
【0084】
作業JW2.3:資源M4/T2.3.4
【0085】
作業JW2.4:資源M1/T2.4.1
【0086】
図9に、前記設例におけるボトルネック資源である資源M3について、オーダN1,N2,N3,N4毎の平均負荷量WL3.1,WL3.2,WL3.3,WL3.4を計算する原理を示す。なお、この設例では全てのオーダN1,N2,N3,N4がボトルネック資源である資源M3を使用する作業を有している。
【0087】
図9(a)に示すように、オーダN1の資源M3についての平均負荷量WL3.1(図の矩形斜線部の高さ)は,下記式1で表される。
【0088】
WL3.1=(T1.3.3 × Y1)/(LET1.3−EST1.3) (1)
【0089】
ただし、EST1.3はオーダN1の作業J1.3の割付可能時間帯の開始時刻(=EST1+T1.1.1×Y1+T1.2.2×Y1)であり、LET1.3はオーダN1の作業J1.3の割付可能時間帯の終了時刻(=LET1−T1.4.4×Y1−T1.5.5×Y1)である。
【0090】
図9(b)に示すように、オーダN2の資源M3についての平均負荷量WL3.2(図の矩形斜線部の高さ)は、下記式2で表される。
【0091】
WL3.2=(T2.2.3 × Y2)/(LET2.2−EST2.2) (2)
【0092】
ただし、EST2.2はオーダN2の作業J2.2の割付可能時間帯の開始時刻(=EST2+T2.1.2×Y2)であり,LET2.2はオーダN2の作業J2.2の割付可能時間帯の終了時刻(=LET2−T2.3.4×Y2−T2.4.1×Y2)である。
【0093】
図9(c)に示すように、オーダN3の資源M3についての平均負荷量WL3.3(図の矩形斜線部の高さ)は,下記式3で表される。
【0094】
WL3.3=(T2.2.3 × Y3)/(LET3.2−EST3.2) (3)
【0095】
ただし、EST3.2はオーダN3の作業J3.2の割付可能時間帯の開始時刻(=EST3+T2.1.2×Y3)であり、LET3.2はオーダN3の作業J3.2の割付可能時間帯の終了時刻(=LET3−T2.3.4×Y3−T2.4.1×Y3)である。
【0096】
図9(d)に示すように、オーダN4の資源M3についての平均負荷量WL3.4(図の矩形斜線部の高さ)は、下記式4で表される。
【0097】
WL3.4=(T1.3.3 × Y4)/(LET4.3−EST4.3) (4)
【0098】
ただし、EST4.3はオーダN4の作業J4.3の割付可能時間帯の開始時刻(=EST4+T1.1.1×Y4+T1.2.2×Y4)であり、LET4.3はオーダN4の作業J4.3の割付可能時間帯の終了時刻(=LET4−T1.4.4×Y4−T1.5.5×Y4)である。
【0099】
このようにして求められる資源M3についての平均負荷量を、各時間帯について積み重ねた様子を図10(a)に示す。また、図10(b)に、図10(a)における重なりの高さ(各時間帯における平均負荷量の加算値)を時系列的に表したものを示す。また、図10(c)に資源M3についてのガントチャートを示す。
【0100】
図10(c)に示すように、資源M3に対して、オーダN1の第3工程の作業(作業J1.3)、オーダN2の第2工程の作業(作業J2.2)、オーダN3の第2工程の作業(作業J3.2)およびオーダN4の第3工程の作業(作業J4.3)が割り付いており、これら各作業の代表負荷量OL(1,3)、OL(2,2)、OL(3,2)、OL(4,3)とすると、各代表負荷量は、当該作業の開始時刻から終了時刻までの平均負荷分布の積分値を当該作業の開始時刻から終了時刻までの時間で除した値として算出される。
【0101】
前記図9および図10に示した要領で、各資源Mについての平均負荷量と当該資源に割り付いた作業の代表負荷量とを算出し、各オーダNにおいて代表負荷量が最大となる作業を固定作業として選出し、選出された固定作業を基準に他の作業の割付を行うことによって、各オーダNのリードタイムを短縮することができる。
【0102】
なお、ここではオーダの属性値(最早着手日時と最遅終了日時)を用いた代表負荷量(図10中のWL3(t))の計算方法を紹介したが、本方法は1回目の割付結果が、各オーダの最早着手日時と最遅終了日時の間に作業が割り付いている場合に有効である。ただし、生産システムの製造能力に対して作業量が多い場合には、1回目にバックワード割付を採用したときには、最早着手日時を越えて過去側に作業が割り付く一方、1回目にフォワード割付を採用したときには、最遅終了日時を超えて未来側に作業が割り付くことがある。このような場合には、オーダの属性値を用いた代表負荷量を用いて固定作業を選択しても、2回目の割付によって製造リードタイム短縮の効果を得ることが困難となる。このようなときには、各オーダの「最早着手日時」を「1回目割付結果における第1工程の着手日時」に置き換え、各オーダの「最遅終了日時」を「1回目割付結果における最終工程の終了日時」に置き換えて、代表負荷量を計算することにより、固定作業を適切に選択することが可能となる。
【0103】
実施例4〜実施例7
実施例4〜実施例7としてより具体的な設例のスケジューリングについて説明する。この実施例4〜実施例7では工順およびオーダは、次の通りに設定されている。
【0104】
工順
ワークW1:装置M1(20分/個)→装置M2(10分/個)→装置M3(60分/個)→装置M4(20分/個)→装置M5(30分/個)
【0105】
ワークW2:装置M1(10分/個)→装置M2(40分/個)→装置M4(10分/個)→装置M5(10分/個)
【0106】
オーダ:製品種別/製品数量/最早着手日時/最遅終了日時
【0107】
オーダN1:ワークW1/10個/EST1(2002/10/8 17:00)/LET1(2002/10/12 17:00)
【0108】
オーダN2:ワークW2/10個/EST2(2002/10/8 17:00)/LET2(2002/10/12 17:00)
【0109】
オーダN3:ワークW2/5個/EST3(2002/10/8 17:00)/LET3(2002/10/12 17:00)
【0110】
オーダN4:ワークW1/5個/EST4(2002/10/8 17:00)/LET4(2002/10/12 17:00)
【0111】
オーダN5:ワークW2/15個/EST5(2002/10/8 17:00)/LET5(2002/10/12 17:00)
【0112】
オーダN6:ワークW1/10個/EST6(2002/10/8 17:00)/LET6(2002/10/12 17:00)
【0113】
オーダN7:ワークW1/20個/EST7(2002/10/10 17:00)/LET7(2002/10/13 17:00)
【0114】
オーダN8:ワークW2/20個/EST7(2002/10/8 17:00)/LET7(2002/10/12 17:00)
【0115】
前記情報に基づいて、各資源毎、つまり装置M1〜M5の平均負荷量を算出してその結果を図11に示す。図11より、2002年10月8日17時から2002年10月11日4時までは装置群の中で装置M2の平均負荷量が最大値を示し、2002年10月11日4時から2002年10月12日8時までは装置群の中で装置M3の平均負荷量が最大値を示すのがわかる。
【0116】
図12および図13に1回目の割付結果を示す。割付方向はフォワードとし、割付順序は作業時間の短いものから順番(昇順)に行った。この割付における平均リードタイムは28.96時間であった。また、装置M1〜M5の作業時間の合計は、装置M1が23.33時間であり、装置M2が40.83時間であり、装置M3が45.00時間であり、装置M4が23.33時間であり、装置M5が30.83時間であった。このことから、作業時間の合計が最大の資源(装置)は装置M3であることがわかる。
【0117】
図14および図15に、作業時間が最大の資源つまり装置M3をボトルネック資源として選定し、装置M3に割り付いた作業(オーダN1,N4,N6,N7の各第3工程)を全て固定して2回目の割付を行った結果を示す(実施例4)。この割付における平均リードタイムは24.92時間であった。1回目の平均リードタイム28.96時間と比較すると、4.04時間短縮されているのがわかる。
【0118】
図16および図17に、各オーダに使用する資源の中で最も割付自由度が少ない資源に割り付いた作業を固定して、つまりワークW1を製造するオーダN1,N4,N6,N7については装置M3に割り付いた作業を固定し、ワークW2を製造するオーダN2,N3,N5,N8については装置M2に割り付いた作業を固定して割付を行った結果を示す(実施例5)。この割付における平均リードタイムは23.23時間であった。1回目の平均リードタイム28.96時間と比較すると5.73時間短縮され、また実施例4の平均リードタイムは24.92時間よりも1.69時間短縮されているのがわかる。なお、実施例5においては、オーダN1,N4,N6,N7については装置M3における作業が最も長い作業時間となり、またオーダN2,N3,N5,N8については装置M2における作業が最も長い作業時間となるので、この実施例5においては、各ワークWの工順において、最も長い作業時間である作業を選択していることにもなる。
【0119】
図18および図19に、資源毎の平均負荷量の時間推移および1回目の割付結果から、割り付けられた日時によって代表負荷量を算出し、オーダNの工順の中で最も代表負荷量が大きな作業を固定して2回目の割付を行った結果を示す(実施例6)。実施例6では、具体的には、オーダN1,N2,N3,N4,N5,N6,N8については装置M2の作業を固定し、オーダN7ついては装置M3の作業を固定した。この実施例6の割付における平均リードタイムは23.23時間であった。1回目の平均リードタイム28.96時間と比較すると5.73時間短縮され、また実施例4の平均リードタイム24.92時間よりも1.69時間短縮されているのがわかる。なお、この短縮時間は実施例5と同一である。
【0120】
図20および図21に、1回目の割付においては作業時間の短い順に作業をフォワード割付で行って、ボトルネック資源をワークW1,W2についてそれぞれ選定し、当該ボトルネック資源に割り付いた作業を固定するとともに、その下流側の作業についても固定して2回目の割付を行った結果を示す(実施例7)。実施例7では、具体的には、ワークW1については装置M3の作業およびその下流側の作業を固定し、ワークW2については装置M2の作業およびその下流側の作業を固定し2回目の割付を行った。この実施例7の割付における平均リードタイムは22.92時間であった。1回目の平均リードタイム28.96時間と比較すると5.98時間短縮され、また実施例5の平均リードタイム23.23時間よりも0.31時間短縮されているのがわかる。
【0121】
ところで、図21と図17とを比較すると、装置M5に割り付いたオーダN2の第4工程の作業と、同装置M5に割り付いたオーダN4の第5工程の作業の着手順が異なっているのがわかる。このように作業の着手順が変化したのは、たとえ1回目の割付と2回目の割付において同一のディスパッチング・ルールを適用しても、1回目の割付においては第1工程の作業から順に割り付けられるのに対し、2回目の割付においては固定作業に隣合う作業から割り付けられるため、作業の割付順序そのものが全く同一となるわけではないからである。このため、資源の競合(複数の作業が同一資源に同一時間帯に割り付く可能性)がある場合には、相対的な割付順序の変化によって、割り付けられる日時が変化することがあり得る。
【0122】
なお、1回目にバックワードで割り付けた場合には、固定作業の上流側作業全て固定することにより、実施例7と同様に平均リードタイムを短縮でき、また相対的な割付順序の変化によって割り付けられる日時が変化することがあり得る。
【0123】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば複数のオーダが存在する生産現場において、実用的な時間でオーダ毎のリードタイムのより短い生産計画を得ることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に生産スケジューリング方法に用いられる生産スケジューリング装置のブロック図である。
【図2】同実施形態における作業割付の手順を示すフローチャートである。
【図3】実施例1の1回目の割付結果のガントチャートである。
【図4】同2回目の割付結果のガントチャートである。
【図5】比較例1の1回目の割付結果のガントチャートである。
【図6】同2回目の割付結果のガントチャートである。
【図7】実施例2の1回目の割付結果のガントチャートである。
【図8】同2回目の割付結果のガントチャートである。
【図9】実施例3の工程を資源M3の平均負荷量とともに示す工程表である。
【図10】資源M3の負荷の推移を示す図である。
【図11】実施例4〜実施例7の各資源毎の平均負荷量の推移を示すグラフである。
【図12】実施例4〜実施例7の1回目の割付におけるリードタイムを示すテーブル図である。
【図13】同割付によるスケジュールの概略図である。
【図14】実施例4の割付におけるリードタイムを示すテーブル図である。
【図15】同割付によるスケジュールの概略図である。
【図16】実施例5の割付におけるリードタイムを示すテーブル図である。
【図17】同割付によるスケジュールの概略図である。
【図18】実施例6の割付におけるリードタイムを示すテーブル図である。
【図19】同割付によるスケジュールの概略図である。
【図20】実施例7の割付におけるリードタイムを示すテーブル図である。
【図21】同割付によるスケジュールの概略図である。
【図22】フォワード割付による割付結果のガントチャートである。
【図23】フォワード割付おける問題を示すガントチャートである。
【図24】バックワード割付による生産スケジュールのガントチャートである。
【図25】バックワード割付における問題を示すガントチャートである。
【符号の説明】
1 割付演算部
2 入力部
3 出力部
4 工順データベース
5 作業時間データベース
6 オーダ情報データベース
K 生産スケジューリングシステム

Claims (21)

  1. ワークを製造する製造現場における生産スケジュールを設定する生産スケジューリング方法であって、
    作業割付基準および割付方法を設定する手順と、
    1回目の前記作業割付基準に従って、各作業の1回目の割付順を決定する手順と、
    前記決定された割付順に従って、1回目の前記割付方法により各作業の各資源への割付をなす手順と、
    前記割付結果に基づいて各ワークを製造するために順序付けられた作業の集合の中から固定作業を選定する手順と、
    2回目の前記作業割付基準に従って、各作業の2回目の割付順を決定する手順と、
    前記固定作業を基準に、前記2回目の割付順に従って、2回目の前記割付方法により他の作業の割付をなす手順
    とを含んでいることを特徴とする生産スケジューリング方法。
  2. 割付自由度が最少の作業を固定作業とする手順が付加されていることを特徴とする請求項1記載の生産スケジューリング方法。
  3. 1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされる
    ことを特徴とする請求項1記載の生産スケジューリング方法。
  4. 1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業を固定しながら同固定作業の上流側の作業をバックワード割付で割付をなすものとされる
    ことを特徴とする請求項1記載の生産スケジューリング方法。
  5. 1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされる
    ことを特徴とする請求項1記載の生産スケジューリング方法。
  6. 1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の上流側の作業を固定しながら同固定作業の下流側の作業をフォワード割付で割付をなすものとされる
    ことを特徴とする請求項1記載の生産スケジューリング方法。
  7. 割付自由度の多少が割り付けられた資源の稼動率の大小に基づいて決定され、前記稼動率の大であるものが割付自由度が少ないとされることを特徴とする請求項2記載の生産スケジューリング方法。
  8. 割付自由度の多少が割り付けられた資源の余裕時間の長短に基づいて決定され、前記余裕時間の短いものが割付自由度が少ないとされることを特徴とする請求項2記載の生産スケジューリング方法。
  9. 割付自由度の多少が代表負荷量の高低に基づいて決定され、前記代表負荷量の高いものが割付自由度が少ないとされることを特徴とする請求項2記載の生産スケジューリング方法。
  10. 割付自由度の多少が割り付けられた資源の作業時間の長短に基づいて決定され、前記作業時間が長いものが割付自由度が少ないとされることを特徴とする請求項2記載の生産スケジューリング方法。
  11. ワークを製造する製造現場における生産スケジュールを設定する生産スケジューリングシステムであって、
    割付演算部と、入力部と、出力部と、工順データベースと、作業時間データベースと、オーダ情報データベースとを備え、
    前記割付演算部が、指定された1回目の作業割付基準に従って各作業の1回目の割付順を決定し、前記決定された割付順に従って指定された1回目の割付方法により各作業の各資源への割付をなし、前記割付結果に基づいて各ワークを製造するために順序付けられた作業の集合の中から固定作業を選定し、2回目の前記作業割付基準に従って、各作業の2回目の割付順を決定し、前記固定作業を基準に前記2回目の割付順に従って、2回目の前記割付方法ににより他の作業の割付をなすよう構成されてなる
    ことを特徴とする生産スケジューリングシステム。
  12. 割付自由度が最少の作業を固定作業とするようにされてなることを特徴とする請求項11記載の生産スケジューリングシステム。
  13. 1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされてなる
    ことを特徴とする請求項11記載の生産スケジューリングシステム。
  14. 1回目の前記割付方法がフォワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業を固定しながら同固定作業の上流側の作業をバックワード割付で割付をなすものとされてなる
    ことを特徴とする請求項11記載の生産スケジューリングシステム。
  15. 1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の下流側の作業をフォワード割付によりなしかつ同固定作業の上流側の作業をバックワード割付によりなすものとされなることを特徴とする請求項11記載の生産スケジューリングシステム。
  16. 1回目の前記割付方法がバックワード割付とされ、
    2回目の前記割付方法が、固定作業の上流側の作業を固定しながら同固定作業の下流側の作業をフォワード割付で割付をなすものとされてなる
    ことを特徴とする請求項11記載の生産スケジューリングシステム。
  17. 割付自由度の多少が割り付けられた資源の稼動率の大小に基づいて決定され、前記稼動率の大であるものが割付自由度が少ないとされてなることを特徴とする請求項12記載の生産スケジューリングシステム。
  18. 割付自由度の多少が割り付けられた資源の余裕時間の長短に基づいて決定され、前記余裕時間の短いものが割付自由度が少ないとされることを特徴とする請求項12記載の生産スケジューリングシステム。
  19. 割付自由度の多少が代表負荷量の高低に基づいて決定され、前記代表負荷量の高いものが割付自由度が少ないとされることを特徴とする請求項12記載の生産スケジューリングシステム。
  20. 割付自由度の多少が割り付けられた資源の作業時間の長短に基づいて決定され、前記作業時間が長いものが割付自由度が少ないとされることを特徴とする請求項12記載の生産スケジューリングシステム。
  21. ワークを製造する製造現場における生産スケジュールを設定する生産スケジューリングに用いられるコンピュータに読み取り可能なプログラムであって、
    作業割付基準および割付方法を設定する手順と、
    1回目の前記作業割付基準に従って、各作業の1回目の割付順を作成する手順と、
    前記作成された割付順に従って、1回目の前記割付方法により各作業の各資源への割付をなす手順と、
    前記割付結果に基づいて各ワークを製造するために順序付けられた作業の集合の中から固定作業を選定する手順と、
    2回目の前記作業割付基準に従って、各作業の2回目の割付順を作成する手順と、
    前記固定作業を基準に、前記2回目の割付順に従って、2回目の前記割付方法により他の作業の割付をなす手順
    とを含んでいることを特徴とするコンピュータに読み取り可能なプログラム。
JP2003204254A 2003-07-31 2003-07-31 生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステム Pending JP2005050009A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003204254A JP2005050009A (ja) 2003-07-31 2003-07-31 生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003204254A JP2005050009A (ja) 2003-07-31 2003-07-31 生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005050009A true JP2005050009A (ja) 2005-02-24

Family

ID=34263311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003204254A Pending JP2005050009A (ja) 2003-07-31 2003-07-31 生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005050009A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022118879A (ja) * 2021-02-03 2022-08-16 株式会社日立製作所 生産計画立案支援装置および方法
WO2024013873A1 (ja) * 2022-07-13 2024-01-18 富士通株式会社 計画プログラム、計画方法、および情報処理装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0721264A (ja) * 1993-07-02 1995-01-24 Sony Corp スケジューリング立案方法
JPH09277141A (ja) * 1996-04-11 1997-10-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 工程のスケジューリング方法
JPH10307862A (ja) * 1997-05-06 1998-11-17 Kubota Corp 生産計画作成方法
JP2002073142A (ja) * 2000-08-25 2002-03-12 Toshiba Corp 生産スケジュール作成装置及び生産スケジュール作成装置における生産スケジュール作成プログラムを記録した記録媒体

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0721264A (ja) * 1993-07-02 1995-01-24 Sony Corp スケジューリング立案方法
JPH09277141A (ja) * 1996-04-11 1997-10-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 工程のスケジューリング方法
JPH10307862A (ja) * 1997-05-06 1998-11-17 Kubota Corp 生産計画作成方法
JP2002073142A (ja) * 2000-08-25 2002-03-12 Toshiba Corp 生産スケジュール作成装置及び生産スケジュール作成装置における生産スケジュール作成プログラムを記録した記録媒体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022118879A (ja) * 2021-02-03 2022-08-16 株式会社日立製作所 生産計画立案支援装置および方法
JP7368404B2 (ja) 2021-02-03 2023-10-24 株式会社日立製作所 生産計画立案支援装置および方法
WO2024013873A1 (ja) * 2022-07-13 2024-01-18 富士通株式会社 計画プログラム、計画方法、および情報処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Irani et al. Tolerance chart optimization
JP2003241822A (ja) サプライチェーン製品管理での流れ管理に基づく管理方法
Arakawa et al. An optimization-oriented method for simulation-based job shop scheduling incorporating capacity adjustment function
Mason et al. Scheduling complex job shops using disjunctive graphs: a cycle elimination procedure
JP4629771B2 (ja) 製造システム開発支援装置
JP2005050009A (ja) 生産スケジューリング方法および生産スケジューリングシステム
Chan et al. Dynamic scheduling for a flexible manufacturing system-the pre-emptive approach
Ventura et al. Parallel machine scheduling about an unrestricted due date and additional resource constraints
Doh et al. Priority scheduling for a flexible job shop with a reconfigurable manufacturing cell
JP2020173622A (ja) 並列タスクスケジューリング方法
JP3832235B2 (ja) 生産制御方法
JPH1050571A (ja) 生産制御方法及び生産制御装置
Yu et al. Scheduling for a reconfigurable manufacturing system with multiple process plans and limited pallets/fixtures
JP2004206309A (ja) 工程編成装置、工程編成方法および工程編成プログラム
Wang et al. Job rescheduling by exploring the solution space of process planning for machine breakdown/arrival problems
MORINAGA et al. Flexible job-shop scheduling method for highly-distributed manufacturing systems
Grzechca Assembly line balancing problem single and two-sided structures
WO2023176846A1 (ja) 生産計画立案装置、生産計画立案方法、及びプログラム
JP7464307B2 (ja) 生産計画最適化装置、方法、プログラム、及び制御装置
JP6389817B2 (ja) 生産計画最適化システム、および、生産計画最適化方法
Šormaz et al. Process sequencing for features with multiple processing requirements
JP2000322119A (ja) 代替ロット決定システム
WO2023176416A1 (ja) 情報処理方法及び情報処理装置
Al-Hinai et al. Jobshop scheduling for skill-dependent Make-to-order system
Agarwal et al. Advanced Modelistic Approach of Flowshop Scheduling Problem for 10-Jobs, 8-Machines by Heuristics Models Using Makespan Criterion

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090707