JP2005049243A - 被燃焼物における放射エネルギーの計測方法および計測装置 - Google Patents

被燃焼物における放射エネルギーの計測方法および計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】輝炎等による影響のある部分を対象から除外するのではなく、その影響を除くことより、燃焼状態をより正確に把握し得る被燃焼物における放射エネルギーの計測装置を提供する。
【解決手段】ごみの燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、所定の検出周期でもって検出し得る複数個のセンサからなる二次元センサ11と、この二次元センサからの検出信号を、時系列でもって記憶する第1および記憶手段21,22と、第1記憶手段にて記憶された検出値と第2記憶手段にて記憶された前回の検出周期に係る検出値とを同一のセンサ毎に比較してその小さい方の検出値を選択して第2記憶手段に記憶させる選択手段24と、上記複数の検出周期よりなる計測周期でもって、選択手段にて第2記憶手段に記憶された検出値を、計測結果として決定する決定手段25とを具備したもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被燃焼物が燃焼する際の放射エネルギーの計測方法および計測装置に関するものである。
燃焼設備、特に廃棄物の焼却炉などにおいては、適切な燃焼制御を行うために、燃焼状態をできるだけ正確に把握することが好ましい。
この種の技術として、赤外線カメラを用いて、燃焼により放出される放射量を計測することにより、燃焼状態を把握してその燃焼過程の制御に活かそうとしているものが、例えば特許文献1に開示されている。
この特許文献1の〔0002〕欄には、測定された放射線値または温度値が赤外線カメラと燃焼床の間にある火炎、排気および煤粒子の放射値によって影響を受けるため、測定された放射値または温度値が燃焼床の正確な温度値に常に一致するとは限らないとして問題を提示するとともに、これを解決するための2つの基本思想を示している。
第1の基本思想は撮影の妨害となるガス放射線の大部分を除去するために、スペクトル分析により最も頻繁に生じるガスの放射強度を測定しそれが最小となる波長範囲を定めるとともに、この波長範囲を赤外線カメラでの測定に用いることが示され、また、第2の基本思想は面格子に分割された面範囲の複数の像を短い時間間隔で順々に撮影し、その際一つの時間区分の像を互いに比較することにより大きな変化を受けている部分面(面格子の一部分)を燃焼床と測定装置間にある放射線(動いている部分)として除外し、面格子の残りの部分面(静止している部分)で平均を求めることが示されている。そして、その測定の時間間隔については、燃焼床が殆ど動かないが、放射固体粒子またはガスが大きく運動する時間が選ばれている。
特許文献1の〔0018〕欄(特許文献1の図3〜図5参照)には、第2の基本思想による測定の説明があり、黒塗りの部分は白い部分よりも高い放射温度を有しており、図3および図4では、その位置が変わっていることが示され、また図5にはその評価が示されている。なお、図3〜図5にて示される範囲が測定対象である面領域(「面格子」)を示し、25個に区分けされた各区画部分が「部分面」を示している。
また、赤外線カメラは燃焼床の上方に垂直になされた煙道の天井から真下の燃焼床を望むように設置されており(特許文献1の図1参照)、燃焼床の撮像画像を、上記部分面がストーカ炉の燃焼床下方に位置する下方送風領域に相当するように火格子単位で分割し、放射固体粒子またはガスの影響を受けない部分面で燃焼床全体の平均(温度)を求めるものである。これにより、長い時間に渡って温度が高くまたは低いと、火格子機構または空気供給部が故障している推論することができると示されている(特許文献1の〔0019〕欄参照)。
特開平11−118146号公報
ところで、上述した技術構成によると、撮像範囲を構成する各部分面のうち温度変化のない部分面の温度に基づき、その平均温度を全体の平均温度として求めているが、その「部分面」の範囲も大きく、燃焼状態(燃焼温度分布)を適切に把握できているとはいえない。また、時系列的に大きな変化があれば、その部分面のデータは平均を求めるためのデータの対象外として扱われているため、その除外された領域についての燃焼状態が分からないという問題がある。
そこで、本発明は、輝炎等による影響のある部分を対象から除外するのではなく、その影響を除くことより、燃焼状態をより正確に把握し得る被燃焼物における放射エネルギーの計測方法および計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測方法は、
被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、検出センサにより所定の検出周期でもって検出する検出ステップと、
上記検出ステップにて連続的に検出される検出値と、前回までの検出値の最小値とを比較してエネルギー量が小さい方を選択値として選択する選択ステップと、
上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記選択ステップで選択されたエネルギー量が最も小さい選択値を、計測結果として決定する決定ステップとを有し、
且つ上記計測周期として、被燃焼物の表面から立ち上がる輝炎が揺れる時間間隔またはそれ以上に設定する方法である。
また、請求項2に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測方法は、
被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、検出センサにより所定の検出周期でもって検出するとともに、当該検出された各検出値を記憶させる検出ステップと、
上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記検出ステップで記憶された全検出値から最小値を選択するとともにこの最小値の検出値を計測結果として決定する選択決定ステップとを有し、
且つ上記計測周期として、被燃焼物の表面に立ち上がる輝炎が揺れる時間間隔またはそれ以上に設定する方法である。
また、請求項3に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測装置は、
被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、所定の検出周期でもって検出し得る複数個のセンサが平面状に配置されてなる二次元センサと、
上記連続的に検出した二次元センサからの検出信号を、時系列でもって記憶する第1記憶手段および第2記憶手段と、
上記第1記憶手段にて記憶された検出値と第2記憶手段にて記憶された前回の検出周期に係る検出値とを同一のセンサ毎に比較してその小さい方の検出値を選択して第2記憶手段に記憶させる選択手段と、
上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記選択手段にて第2記憶手段に記憶された検出値を、計測結果として決定する決定手段とを具備したものである。
また、請求項4に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測装置は、
被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、所定の検出周期でもって検出し得る複数個のセンサが平面状に配置されてなる二次元センサと、
上記連続的に検出された二次元センサからの検出信号を、時系列でもって記憶する記憶手段と、
上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記記憶手段にて記憶された全検出値から各センサ毎に最小値を選択するとともにこの最小値の検出値を計測結果として決定する選択決定手段とを具備したものである。
さらに、請求項5に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測装置は、請求項3または4に記載の計測装置において、
二次元センサの替わりに、複数個のセンサが直線状に配置されてなるラインセンサを用いたものである。
上記各計測方法および各計測装置の構成によると、被燃焼物の表面から放出される放射エネルギー量を所定の検出周期でもって連続的に検出するとともに、当該検出値と前回の検出値とを比較してそのエネルギー量が小さい方を選択するようにしたので、すなわち計測周期内での最小値を計測値とするようにしたので、被燃焼物の表面に立ち上がる輝炎の影響を除去することができ、したがって被燃焼物における燃焼状態をより正確に把握することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測方法および計測装置について説明する。
[実施の形態1]
本実施の形態1に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測方法および計測装置を用いて、被燃焼物、例えばごみを焼却するためのごみ焼却炉内にて、ごみの燃焼温度を計測する場合について説明する。
まず、ごみ焼却炉の概略構成を図1に基づき説明する。
このごみ焼却炉1は例えばストーカ炉であり、その炉本体2内には、燃焼火格子3が乾燥段、燃焼段および後燃焼段に亘って配置されてなる燃焼床4が設けられた燃焼室5が具備されるとともに、炉本体2の一端側には、ごみ投入ホッパ6が接続されたごみ投入口2aが形成され、またその他端側には焼却残渣の排出口2bが形成されたものである。
そして、このごみ焼却炉1には、燃焼室5内でのごみの燃焼状態、すなわちごみの燃焼温度を、その放射エネルギーを検出することにより、計測する温度計測装置7が具備されている。
この温度計測装置7は、図2に示すように、炉本体2の燃焼段から後燃焼段にかけての傾斜上壁部2cに設けられるとともに、燃焼ごみの表面から放出される放射エネルギーを入力して電気エネルギーに変換する有指向性のセンサ(例えば、赤外線センサが用いられる)が縦横に複数個ずつ配置されてなる二次元センサ(面状センサ部である)11と、この二次元センサ11にて検出された検出信号(具体的には、電気信号である)に選択処理を施して少なくとも輝炎(高温部)の影響を除去する輝炎処理部12と、この輝炎処理部12にて得られた検出信号から温度を求める温度検出部13と、上記輝炎処理部12または温度処理部13にて得られた温度などのデータを入力して表示装置、計測結果蓄積装置または出力データ線(以下、表示装置等という)に対して必要なデータを出力するための出力手段14とから構成されている。なお、上記二次元センサ11と輝炎処理部12とにより、放射エネルギーの計測装置が構成されるとともに、後述するが、この計測装置により、放射エネルギーの計測が行われる(計測方法が実行される)。
上記輝炎処理部12は、二次元センサ11にて所定の検出周期毎に連続的に検出されたアナログ量である放射エネルギー量をA/D変換して取り込む入力手段21と、この入力手段21にてA/D変換されたデジタル量である検出値(放射エネルギー量を表す検出信号である)を一時的に記憶する第1記憶手段22と、後述する選択処理後の検出値(前回までの検出値の最小値であり、選択値ともいう)を一時的に記憶する第2記憶手段23と、上記第1記憶手段22および第2記憶手段23にて時系列でもって記憶された検出値を入力して画素としての各センサ毎にその大きさ(放射エネルギー量の大小である)を比較して小さい方の値を選択し選択値として第2記憶手段23に新たに記憶させる選択手段24と、上記第2記憶手段23にて記憶されている検出値を、上記検出周期より2倍以上の長い周期(以下、計測周期という)でもって取り出し計測値として決定する決定手段25とから構成されている。
また、上記温度検出部13は、上記決定手段25にて決定された計測値を入力するとともに公知の変換式に基づき(例えば、変換テーブルを用いることもできる)に基づきその放射エネルギー量を温度に変換して計測温度を得るための温度変換手段26と、所定の温度幅に対応付けられた色情報を参照して上記温度変換手段26にて得られた計測温度を色情報に変換して二次元の温度分布画像を作成する温度分布作成手段27とから構成されている。
なお、上記出力手段14については、少し具体的に言えば、例えば外部からの要求に応じて(必要に応じて)、上記決定手段25、温度変換手段26および温度分布作成手段27のいずれかで得られたデータを表示装置等に出力するためのものである。
ところで、本発明の目的とするところは、ごみの燃焼温度を計測する際に、その輝炎の影響を除去することであり、その除去に際し、輝炎の揺らぎを利用している。
この輝炎の揺らぎの原因は、例えば炉内に投入されるごみ量およびごみ質の不均一性、火格子上のごみの不均一な分布によるごみ山の崩れ、火格子下の風箱からの空気供給圧の変動などが考えられ、またこの輝炎は、蝋燭の火と同様に、上部表面に行くほど、ごみ表面の温度に比べて高温となるため、この部分をできるだけ避けて計測を行うことが重要となる。すなわち、輝炎が揺らぐとごみ表面が現われて、その計測温度が低下することになり、この低下した温度を計測値とすることにより、より実際的な燃焼温度の計測を行うことができる。
したがって、このような輝炎の揺らぎを除去し得るように、上述した検出周期および計測周期が定められるとともにセンサ部の設置位置が決定される。
以下、検出周期、計測周期および二次元センサの設置位置について説明する。
すなわち、ごみ焼却炉の規模にもよるが、例えば燃焼室5のごみ投入口2aから排出口2bまでの長さが約15mで、その移動時間が1.5時間程度であるとすると、ごみは約3mm/secの平均速度で移動することになる。
そして、ごみと二次元センサの表面(以下、センサ面ともいう)との距離にもよるが、センサ面を構成するセンサ1個当たりの燃焼床長さ方向における視野の大きさ(視野長さともいう)から考えると、下記(1)式の関係を満足すればよく、これより計測周期の上限が求められる。しかし、この計測周期については、輝炎が揺らぐ時間間隔と同じ程度か、またはそれよりも長くする必要があり、この輝炎が揺らぐ時間間隔は、例えば実験により計測しておけばよい。
平均速度×計測周期≦視野長さ・・・(1)
また、検出周期についてはセンサ自体の検出能力により決定される(最短時間が決定される)。
上記周期の具体例を示すと、計測周期が1秒程度、検出周期が100m秒とされ、したがって1計測周期においては、放射エネルギーの検出が10回されることになる。なお、選択手段24にて、1計測周期内で、検出値の比較をするという点から見ると、少なくとも、1計測周期に対して、1検出周期は半分以下にする必要がある(最低、2回の検出を行う必要がある)。
さらに、二次元センサ11の設置位置については、燃焼室の形状にもよるが、輝炎の揺れ状態に依存する。すなわち、輝炎の先端部がその根元から真っ直ぐ上方となる状態ではなく、太陽のフレアのように先端部が横に折れ曲がった状態になりやすいことを考慮すると、真上から真下を見下ろすような位置でなく、その視野方向が、真上と真下を結んだ線分(鉛直線でもある)の真上側から所定の角度θ、例えば45度程度(15〜75度の範囲内が考えられる)傾斜した方向となるような位置に設置するのが望ましい。
上記構成に基づき、ごみ焼却炉1内でごみが燃焼する際の放射エネルギー量の計測方法を含めて、ごみの温度計測方法をステップごとに説明する。
(ステップ1)
計測開始に際し、まず第1および第2記憶手段22,23を初期化する。
(ステップ2)
検出周期が来たら入力手段21にて、二次元センサ11からの検出値(放射エネルギー量)をA/D変換して取り込むとともに第1記憶手段22に記憶する(検出ステップ)。これにより二次元の検出データ(デジタルデータである)が得られたことになる。
(ステップ3)
ステップ2の終了後、選択手段24にて第1記憶手段22に記憶された今回の検出データを読み込むとともに第2記憶手段23に記憶されている前回までの選択結果のデータ(以下、選択データと称す)を読み込み、各センサ毎にそのデータを比較するとともに放射エネルギー量が小さい方のデータを選択して新たな選択データを形成し、そしてこの新たな選択データを第2記憶手段23上に記憶(上書き)する。但し、検出スタート時または新たな計測周期の最初においては第2記憶手段23が初期化されているため、読み込んだ検出データが初期値である場合は、放射エネルギーの大小を比較する選択データがないため、今回の検出データがそのまま選択データとして第2記憶手段23に記憶される。上記ステップ2およびステップ3が計測周期の間だけ繰り返し行われる。
(ステップ4)
1計測周期が経過すると(終了時であり、新たな計測周期の開始時でもある)、決定手段25にて第2記憶手段23に記憶されている選択データ(放射エネルギー量の大きさを示すデータ)を計測結果として読み出す(決定する)(決定ステップ)。
(ステップ5)
上記決定手段25からの計測結果を受け取った温度変換手段26は、放射エネルギーのデータを公知の変換式に基づき温度データ(計測温度)に変換する(温度変換ステップ)。
(ステップ6)
上記温度変換手段26から温度データを受け取った温度分布作成手段27では、予め定められた温度幅と対応付けられた色データの情報を参照し各センサで検出された温度データを、そのセンサの配置(座標)とその座標における色データに変換して温度分布画像データを作成する(温度分布画像作成ステップ)。
(ステップ7)
そして、上記ステップ4にて得られた選択データ、ステップ5で得られた温度データ、およびステップ6で得られた温度分布画像データが、必要(要求)に応じて出力手段14を通じて表示装置等に対して出力される(出力ステップ)。
(ステップ8)
上記1回の計測周期による温度計測が終わると、引き続いて、ステップ1と同様に、第1および第2記憶手段22,23を初期化した後、ステップ2以降の動作が行われて、次の計測周期での計測が行われる。これらのステップが順次繰り返して行われる。
このように、燃焼する所定範囲のごみ表面(二次元領域)における放射エネルギー量を検出して温度を計測する際、計測周期内に時系列的に複数回でもって検出した放射エネルギー量を二次元センサの各センサ毎(座標毎)に比較して小さい方の値(1計測周期で見れば、最小値となる)を選択するようにしたので、ごみ表面の比較的安定した温度に対して速く変化する輝炎の影響を除去することができ、また計測周期はごみ自体の移動速度の影響がない程度の範囲内とされるため、比較的、精度の高い温度分布を得ることができる。この温度分布を把握することで、ストーカ炉においてはその着火点や燃え切り点がどのようになっているのか把握でき、それを制御に活用できるようになる。
なお、上記実施の形態において説明していないが、放射エネルギーを計測するに際し、妨害(ノイズ)の程度が最小となる波長域が、例えばフィルタを介して二次元センサに到達するように考慮されている。
例えば、二次元センサは炉外から窓を介して燃焼室内を覗くように設置されるが、上記フィルタや窓部材の輻射熱(ノイズ)の影響を受けるため、窓部材が冷却される。また、これに加えて、窓部材の温度を温度計にて計測し、この温度についても入力手段にて取り込むとともにA/D変換してデジタルデータ化し、このデータを公知の変換式に基づき放射エネルギー量に変換した後、各センサにて検出された検出値(放射エネルギー量)から除去(減算)した値を補正検出値として記憶手段に記憶させるようにしてもよい。このような処理を行うことにより、ごみ表面から二次元センサまでの間の不要な放射エネルギーを除去することができるため、より精度の高い計測を行うことができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2に係る被燃焼物における放射エネルギーの計測方法および計測装置を用いて、ごみ焼却炉内での燃焼温度を計測する場合について説明する。
本実施の形態2に係る構成と、上記実施の形態1にて説明した構成と異なる箇所は、実施の形態1では、検出周期毎に検出された検出値と前回の検出値とを比較してその小さい方を選択するようにしたのに対し、本実施の形態2では、計測周期内で検出された全ての検出値をまとめて比較し、一番小さい値を選択するようにしたものである。
このため、以下の説明においては、互いに異なる部分に着目して簡単に説明するとともに、実施の形態1にて説明したものと同一の構成部材については、同一の番号を付してその説明を省略する。
すなわち、図3に示すように、1つの計測周期において、入力手段21から入力される検出値(放射エネルギー量)は全て記憶手段31に記憶されるとともに、この記憶された検出データが全て選択決定手段32に読み込まれ(取り込まれ)、ここで、各センサ毎にその検出データの大小が比較されて最も小さい値(放射エネルギー量)が選択された後、この最小値からなる選択データが計測値として決定される。
より具体的に説明すれば、上記選択決定手段32は、計測周期の終了時(新たな計測周期の開始時)に、当該1計測周期内にて検出周期毎に記憶された検出データを、同一センサにおける検出データ同士で比較して最も小さい値を選択した(選択手段としての機能)ものを、計測結果として決定する(決定手段としての機能)ものである。
したがって、輝炎処理部12は、入力手段21、記憶手段31および選択決定手段32により構成され、勿論、放射エネルギーの計測装置は、二次元センサ11および当該輝炎処理部12により構成されることになる。
次に、ごみ焼却炉1内でごみが燃焼する際の放射エネルギー量の計測方法を含めて、ごみの温度計測方法をステップごとに説明する。
(ステップ1)
計測開始に際し、まず記憶手段31を初期化する。
(ステップ2)
検出周期が来たら入力手段21にて、二次元センサ11からの検出値(放射エネルギー量)をA/D変換して取り込むとともに記憶手段31に記憶する。この検出値の取り込みおよび記憶作業を、1計測周期内における全ての検出周期毎に行う(検出ステップ)。したがって、1計測周期において、n回の検出が行われる場合には、記憶手段31にn個の検出データが記憶されていることになる。
(ステップ3)
1計測周期が経過すると(新たな計測周期の開始時)、選択決定手段32により、ステップ2で記憶手段31に記憶されたn回分の検出データが取り出されるとともに、各センサ毎に検出データが比較されて最も小さい値が選択され、そして全てのセンサにおける最小値を集めたものが計測結果として決定される(選択決定ステップ)。
(ステップ4)
上記選択決定手段32からの計測結果を受け取った温度変換手段26は、放射エネルギーのデータを公知の変換式に基づき温度データに変換する(温度変換ステップ)。
(ステップ5)
上記温度変換手段26から温度データを受け取った温度分布作成手段27では、予め定められた温度幅と対応付けられた色データの情報を参照して面状センサの各センサで検出された温度データを、そのセンサの配置(座標)とその座標における色データに変換して温度分布画像データを作成する(温度分布画像作成ステップ)。
(ステップ6)
そして、上記ステップ3にて得られた選択データ、ステップ4で得られた温度データ、およびステップ5で得られた温度分布画像データを必要(要求)に応じて、出力手段14を通じて表示装置等に対して出力される(出力ステップ)。
(ステップ7)
上記1回の計測周期による温度計測が終わると、引き続いて、ステップ1と同様に、記憶手段31を初期化した後、ステップ2以降の動作が行われて、次の計測周期での計測が行われる。これらのステップが順次繰り返して行われる。
本実施の形態2に係る計測方法および計測装置を用いた場合でも、実施の形態1と同様の効果を有する。
ところで、上記各実施の形態においては、被燃焼物であるごみから放出される放射エネルギーを検出するのに二次元センサを用いたが、各センサが直線状に配置されてなるラインセンサを用いてもよい。
但し、この場合、上述した各実施の形態と同様の所定範囲のごみ表面(二次元領域)を検出(カバー)し得るように、ラインセンサの走査機構が具備される。
なお、このとき、m回の走査で二次元領域をカバーするとした場合、走査周期のm倍が検出周期に等しくなる(m×走査周期=検出周期)。
例えば、このラインセンサを用いた場合の選択ステップにおいては、所定範囲のごみ表面における放射エネルギー量を纏めて検出した後で、前回に検出された同じ所定領域での検出値とその大小が比較されることになる。
勿論、この場合も、上記各実施の形態と同様の効果が得られる。
本発明の実施の形態1に係る温度計測装置が具備された焼却炉の概略構成を示す断面図である。 同温度計測装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る温度計測装置の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 ごみ焼却炉
5 燃焼室
11 二次元センサ
12 輝炎処理部
13 温度検出部
21 入力手段
22 第1記憶手段
23 第2記憶手段
24 選択手段
25 決定手段
26 温度変換手段
27 温度分布作成手段
28 出力手段
31 記憶手段
32 選択決定手段

Claims (5)

  1. 被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、検出センサにより所定の検出周期でもって検出する検出ステップと、
    上記検出ステップにて連続的に検出される検出値と、前回までの検出値の最小値とを比較してエネルギー量が小さい方を選択値として選択する選択ステップと、
    上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記選択ステップで選択されたエネルギー量が最も小さい選択値を、計測結果として決定する決定ステップとを有し、
    且つ上記計測周期として、被燃焼物の表面から立ち上がる輝炎が揺れる時間間隔またはそれ以上に設定することを特徴とする被燃焼物における放射エネルギーの計測方法。
  2. 被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、検出センサにより所定の検出周期でもって検出するとともに、当該検出された各検出値を記憶させる検出ステップと、
    上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記検出ステップで記憶された全検出値から最小値を選択するとともにこの最小値の検出値を計測結果として決定する選択決定ステップとを有し、
    且つ上記計測周期として、被燃焼物の表面に立ち上がる輝炎が揺れる時間間隔またはそれ以上に設定することを特徴とする被燃焼物における放射エネルギーの計測方法。
  3. 被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、所定の検出周期でもって検出し得る複数個のセンサが平面状に配置されてなる二次元センサと、
    上記連続的に検出した二次元センサからの検出信号を、時系列でもって記憶する第1記憶手段および第2記憶手段と、
    上記第1記憶手段にて記憶された検出値と第2記憶手段にて記憶された前回の検出周期に係る検出値とを同一のセンサ毎に比較してその小さい方の検出値を選択して第2記憶手段に記憶させる選択手段と、
    上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記選択手段にて第2記憶手段に記憶された検出値を、計測結果として決定する決定手段とを具備したことを特徴とする被燃焼物における放射エネルギーの計測装置。
  4. 被燃焼物の燃焼表面から放出される放射エネルギー量を、所定の検出周期でもって検出し得る複数個のセンサが平面状に配置されてなる二次元センサと、
    上記連続的に検出された二次元センサからの検出信号を、時系列でもって記憶する記憶手段と、
    上記複数回の検出周期よりなる計測周期でもって、上記記憶手段にて記憶された全検出値から各センサ毎に最小値を選択するとともにこの最小値の検出値を計測結果として決定する選択決定手段とを具備したことを特徴とする被燃焼物における放射エネルギーの計測装置。
  5. 二次元センサの替わりに、複数個のセンサが直線状に配置されてなるラインセンサを用いたことを特徴とする請求項3または4に記載の被燃焼物における放射エネルギーの計測装置。
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