JP2005048610A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力にもとづいて燃料噴射を制御するものにおいて燃焼室内圧力のずれの影響を排除する。
【解決手段】ECU(20)は筒内圧センサ(29a〜29d)の出力Eを増幅器(31)で増幅して燃焼室内圧力Pをクランク角に対してもとめ、そこから、PVmaxとPVbaseを算出し、さらに、実PV比=(PVmax/PVbase)−1をもとめる。また、同じ運転条件における標準機関の標準PV比を記憶しておき、実PV比が標準PV比に等しくなるように燃料噴射量を補正する。補正後PVmaxと補正後PVbaseから補正後PV差分値=補正後PVmax−補正後PVbaseをもとめ、これと記憶しておいた標準機関の標準PV差分値との比α=補正後PV差分値/標準PV差分値をもとめ、増幅器の増幅率Gに1/αを乗算して増幅率Gを補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】ECU(20)は筒内圧センサ(29a〜29d)の出力Eを増幅器(31)で増幅して燃焼室内圧力Pをクランク角に対してもとめ、そこから、PVmaxとPVbaseを算出し、さらに、実PV比=(PVmax/PVbase)−1をもとめる。また、同じ運転条件における標準機関の標準PV比を記憶しておき、実PV比が標準PV比に等しくなるように燃料噴射量を補正する。補正後PVmaxと補正後PVbaseから補正後PV差分値=補正後PVmax−補正後PVbaseをもとめ、これと記憶しておいた標準機関の標準PV差分値との比α=補正後PV差分値/標準PV差分値をもとめ、増幅器の増幅率Gに1/αを乗算して増幅率Gを補正する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、詳細にはディーゼル機関の燃焼を最適化する燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の排気ガス規制の強化や騒音低減に対する要求から、ディーゼル機関においても燃焼室内での燃焼最適化の要求が高まってきている。燃焼最適化のためにはディーゼル機関においても燃料噴射量、燃料噴射時期、噴射期間などを正確に制御することが必要となる。しかし、ディーゼル機関では、理論空燃比よりかなり高いリーン空燃比領域で燃焼が行われており、ガソリン機関のように、正確に空燃比を目標空燃比に維持する必要がなかったため、従来、燃料噴射量、燃料噴射時期などの燃料噴射パラメータもガソリン機関ほどには精密な制御は行われていない。
【0003】
又、従来、ディーゼル機関では機関運転条件(回転数、アクセル開度など)から燃料噴射量、噴射時期、噴射圧、EGRガス量などを決定しているが、他の条件が精密に制御可能であったとしても、実際の燃料噴射量が目標噴射量に対して誤差を生じるため燃焼状態を目標とする状態に正確に制御することは困難であった。
【0004】
更に、燃焼状態改善のために最近ディーゼル機関において採用されるようになったコモンレール式高圧燃料噴射装置では、燃料噴射時間が短く、しかも噴射中に燃料噴射圧力が変化する等のため、燃料噴射量に誤差を生じやすい問題がある。このため、コモンレール式高圧燃料噴射装置では燃料噴射弁の公差を小さく設定して燃料噴射精度を向上させる等の対策が取られているが、実際には燃料噴射弁は各部の摩耗などにより使用期間ともに燃料噴射特性が変化するため、燃料噴射量を常に正確に目標値に一致させることは困難である。
【0005】
このように、ディーゼル機関では燃料噴射量などに誤差が生じやすいため最適な燃焼状態を得る目標値を設定できても、実際にその燃料噴射量を目標値に合致させることが困難な事情がある。
【0006】
そこで、燃焼状態を目標とする燃焼状態に合致させるために、実際の燃焼状態を何らかの形で検出し、実際の燃焼状態が目標とする燃焼状態に合致するように燃料噴射量や燃料噴射時期などの燃料噴射パラメータをフィードバック制御するものの開発が進められている。
【0007】
本願出願人も先に出願した特願2002−263173号明細書において、各種の燃焼状態を検出して燃料噴射パラメータをフィードバック制御する内燃機関の燃焼制御装置を出願している。同明細書では、燃焼開始後の燃焼室内圧力の最大値Pmaxと、この最大値が生じるクランク角、等の12種類の燃料噴射パラメータを紹介しているが、これらはいずれも筒内圧センサで検出した燃焼室内の圧力Pを利用している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この圧力Pは筒内圧センサが検出した出力値(電圧)を増幅器で増幅したものであり、増幅器の増幅率が関係する。その結果、例えば、圧力P、あるいは、圧力Pに別の値を乗じたものは増幅率のずれにより値が異なってしまう。図7は、燃焼室容積Vの定数γ乗(γ=1、あるいは、比熱比)の積であるPVγにおける増幅率の影響を示す図である。
【0009】
図7において実線で示すのが増幅率が正しい場合、破線で示すのが増幅率が低下した場合である。したがって、例えば、PVγ差分値(=PVγmax−PVγbase)には大きな差が生じてしまい、PVγ差分値を予め定めた所定値と比較して制御をおこなうような場合には正しい制御ができないということになる。
【0010】
本発明は上記問題に鑑み、燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力にもとづいて燃料噴射を制御するものにおいて、燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力のずれの影響を排除することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、燃焼室内圧力Pを検出する燃焼室内圧力検出手段と、
燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力Pと、クランク角θから定まる燃焼室容積Vと、予め定めた定数γとから、PVγを算出するPVγ算出手段と、
PVγ算出手段の算出したPVγから、PVγの最大値であるPVγmax、及び、PVγが最大になるクランク角における非発火運転時のPVγの値であるPVγbaseとをもとめ、該もとめたPVγmaxとPVγbaseから、PVγmaxとPVγbaseの比を示す実PVγ比を算出する実PVγ比算出手段と、
実PVγ比算出手段が算出した実PVγ比にもとづいて燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、を具備する、燃料噴射制御装置が提供される。
このように構成される燃料噴射制御装置では、PVγmaxとPVγbaseの比を示す実PVγ比を算出し、この実PVγ比にもとづいて燃料噴射量が補正されるが、実PVγ比はPVγmaxとPVγbaseの比を示すものであって、PVγmaxとPVγbaseを算出するにあたって燃焼室内圧力Pを筒内圧センサの出力を増幅器で増幅してもとめていても、増幅器の増幅率の影響は受けない。
【0012】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、さらに、標準機関において、前記実PVγmaxを求めた運転条件と同じ運転条件における燃料噴射量を含む、各燃料噴射量の燃料を噴射した場合のPVγ比である標準PVγ比を記憶する標準PVγ比記憶手段を備え、
燃料噴射量補正手段は、実PVγ比算出手段が算出した実PVγ比が、標準PVγ比記憶手段が記憶している前記実PVγmaxを求めた運転条件と同じ運転条件における燃料噴射量における標準PVγ比に、等しくなるように燃料噴射量を補正する、燃料噴射制御装置が提供される。
このように構成される燃料噴射制御装置では、実PVγ比が標準機関における標準PVγ比に等しくなるように燃料噴射量が補正される。
【0013】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明において、燃焼室内圧力検出手段が、圧力に応じた出力を発生する筒内圧センサと、筒内圧センサの発生した出力を増幅する増幅器を含み、筒内圧センサが発生した出力を増幅器で増幅して燃焼圧力Pを算出するようにされていて、
補正された燃料噴射量の燃料を噴射したときの燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力Pに基づく実運転時におけるPVγの最大値である補正後PVγmaxと、該運転時にPVγが最大になるクランク角における非発火運転時のPVγの計算値である補正後PVγbaseとの差である補正後実PVγ差分値を算出する補正後実PV差分値算出手段と、
標準機関において、前記補正された燃料噴射量を含む、各燃料噴射量の燃料を噴射した場合のPVγmaxとPVγbaseとの差である標準PVγ差分値を記憶する標準PVγ差分値記憶手段と、
補正後実PVγ差分値算出手段が算出した補正後実PVγ差分値と、標準PVγ差分値記憶手段が記憶している補正された燃料噴射量の燃料を噴射したときの標準PVγ差分値との比に基づいて、燃焼室内圧力検出手段の増幅器の増幅率のずれを算出する増幅率ずれ算出手段と、を具備し、
増幅率ずれ算出手段の算出した増幅器の増幅率のずれにもとづいて増幅器の増幅率を補正する、燃料噴射制御装置が提供される。
このように構成される燃料噴射制御装置では、増幅器の増幅率のずれは、実PVγ比が標準機関における標準PVγ比に等しくなるように燃料噴射量が補正されてから算出され、算出された値は正確である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の燃料噴射装置を自動車用ディーゼル機関に適用した場合の実施形態の概略構成を示す図である。
【0015】
図1において、1は内燃機関(本実施形態では#1から#4の4つの気筒を備えた4気筒4サイクルディーゼル機関が使用される)、10aから10d は機関1の#1から#4の各気筒燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を示している。燃料噴射弁10aから10dは、それぞれ燃料通路(高圧燃料配管)を介して共通の蓄圧室(コモンレール)3に接続されている。コモンレール3は、高圧燃料噴射ポンプ5から供給される加圧燃料を貯留し、貯留した高圧燃料を高圧燃料配管を介して各燃料噴射弁10aから10d に分配する機能を有する。
【0016】
図1に20で示すのは、機関の制御を行う電子制御ユニット(ECU)である。ECU20は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の構成のマイクロコンピュータとして構成されている。
【0017】
ECU20は、本実施形態では、燃料ポンプ5の吐出量を制御してコモンレール3の圧力を機関運転条件に応じて定まる目標値に制御する燃料圧制御を行っている他、機関運転状態に応じて燃料噴射の噴射時期及び噴射量を設定するとともに、本発明に関して、後述する増幅器31の増幅率Gの補正をおこなう。
そして、筒内圧センサ出力に基づいて算出した燃焼パラメータの値が、機関運転状態に応じて定められる目標値に一致するように燃料噴射量、噴射時期等をフィードバック制御する。
【0018】
機関1のアクセルペダル(図示せず)近傍にはアクセル開度(運転者のアクセルペダル踏み込み量)を検出するアクセル開度センサ21が設けられている。
カム角センサ23は、機関1のカム軸近傍に配置され、クランク回転角度に換算して720度毎に基準パルスを出力する。また、クランク角センサ25は、機関1のクランク軸近傍に配置され所定クランク回転角毎(例えば15度毎)にクランク角パルスを発生し、クランク軸の回転位相を検出する。
【0019】
ECU20は、クランク角センサ25から入力するクランク回転角パルス信号の周波数から機関回転数を算出し、アクセル開度センサ21から入力するアクセル開度信号と、機関回転数とに基づいて燃料噴射弁10aから10dの燃料噴射時期と燃料噴射量とを算出する。
【0020】
また、図1に29aから29dで示すのは、各気筒10aから10dに配置され、気筒燃焼室内の圧力を検出する公知の形式の筒内圧センサである。筒内圧センサ29a〜29dが発生する圧力に対応する出力電圧EはADコンバータ30を経てECU20に供給され、ECU20内の増幅器31で増幅される。
【0021】
以下、上記のようにハード構成される本実施の形態の制御について説明する。
この実施の形態は、最終的に、燃焼室内圧力Pをもとめる際に筒内圧センサ10a〜10bの出力電圧Eに乗算される増幅器31の増幅率Gを補正するものである。
図2に示すのが、本発明の制御のフローチャートである。
ステップ1では各種データを読み込む。ステップ2ではPVmaxを算出する。これは、所定の運転条件における筒内圧センサ29a〜29dの出力電圧から得られる燃焼圧Pとその時の気筒容積Vの積PVのクランク角に対する変化をもとめ、その最大値を求める。この時、同時にPVが最大値となるクランク角Cmaxをもとめる。
ここで燃焼圧Pは前述したように筒内圧センサ29a〜29dの出力電圧Eに増幅器31の増幅率Gを乗算したものである。したがって、PVmax=G×Emax×Vである。
【0022】
ステップ3では、上記のPVmaxをもとめたのと同じ回転数で非発火運転、すなわちモータリング運転、したときのクランク角がCmaxにおけるPVの値であるPVbaseを計算により算出する。これは、図3において上死点TDCの前の値を反転させて外挿することによりもとめる。したがって、この値に使用する燃焼圧Pも筒内圧センサ29a〜29dの出力電圧Eに増幅器31の増幅率Gを乗算したものである。したがって、PVbase=G×Ebase×Vである。
【0023】
ステップ4では、ステップ2でもとめたPVmaxとステップ3でもとめたPVbaseから、その比を表わすパラメータとして実PV比=(PVmax/PVbase)−1を算出する。
ここで注目すべきは、(PVmax/PVbase)−1は、(G×Emax/G×Ebase)−1と表わすことができ、増幅率Gは共通であるから、結局、(Emax/Ebase)−1であり、増幅率Gの影響を受けない値であるということである。
【0024】
ステップ5では、標準PV比を予め記憶しておいたマップから読み込む。
これは、標準機関(量産される機関の仕様決定のために開発時に使用した機関)で、上記の実PV比を算出するために筒内圧Pを算出したのと同じ運転条件(負荷と回転数が同じ)、で運転した時の上記と同じ(PVmax/PVbase)−1の値を標準PV比として、例えば、図4に示すような形で、ECU20に記憶しておき、これを読み込む。
【0025】
ステップ6では、ステップ4で算出した実PV比とステップ5で読み込んだ標準PV比から両者の差であるPV比差分値=実PV比−標準PV比をもとめる。
前述したように実PV比は増幅器31の増幅率Gの差を含んでいないので、ステップ6でもとめたPV比差分値は実PV比を算出した機関と標準機関との燃料噴射量の差を表わしている。
そこで、ステップ7でステップ6で算出したPV比差分値が0(ゼロ)であるか、否か、を判定し、ステップ7で否定判定された場合、すなわち、実PV比と標準PV比が同じでない場合は、ステップ8,9で燃料噴射量Qを補正する。
【0026】
そこで、予め、PV比差分値と対応する燃料噴射量Qのずれ量dQの関係を、例えば、図5に示すようなマップを予めECU20に記憶しておき、ステップ8においてステップ6でもとめたPV比差分値に相当するdQをもとめ、ステップ9でPV比差分値をもとめたときの燃料噴射量QからdQを減算して補正した燃料噴射量Qをもとめる。
【0027】
ステップ9における燃料噴射量Qの補正が終了したら、ステップ1に戻り、再び、ステップ1〜7を実行する。今回は、燃料噴射量Qが標準機関と同じになるように補正され、実PV比が標準PV比と同じ値になり、PV比差分値は0(ゼロ)になり、ステップ7では肯定判定されステップ10に進む。
【0028】
ステップ10では、燃料噴射量を補正後のステップ2で算出したPVmaxと、同じく燃料噴射量を補正後のステップ3で算出したPVbaseの差をもとめる。ここで、補正前の燃料噴射量での値と区別するために、この場合のPVmaxを補正後PVmaxと呼び、PVbaseを補正後PVbaseと呼び、差を補正後実PV差分値という。補正後実PV差分値は、燃料噴射量が補正された後にもとめた図3にPV差分値で示される値である。
【0029】
ステップ11では、予め記憶しておいた図6に示すようなマップから補正後の燃料噴射量に対応する標準PV差分値を読み込む。ステップ10でもとめた補正後実PV差分値とステップ11で読み込んだ標準PV差分値は同じ燃料噴射量に対応するものであるから、両者の差は増幅器31の増幅率Gの差に起因するものである。
そこで、ステップ12ではステップ11でもとめた標準PV差分値のステップ11でもとめた補正後実PV差分値に対する比αを算出し、ステップ13において増幅器31の増幅率Gに(1/α)を乗算して増幅率Gを更新して終了する。
【0030】
本発明の実施の形態は、上記のようにして、筒内圧センサ10a〜10bの出力Eを増幅する増幅器31の増幅率Gを補正することができる。
そして補正された増幅率を用いて、例えば、前述の特願2002−263173号明細書に述べられている色々な燃焼パラメータを用いて燃料噴射量、燃料噴射時期のフィードバック制御をおこなうことができるが、その詳細は特願2002−263173号明細書に述べられているので省略する。
また、本実施の形態の制御のフローチャートのステップ1〜9のみを使用して燃料噴射量の制御をおこなうこともできる。
また、本実施の形態はPVγにおいてγ=1の場合を説明したが、γを比熱比にしたものでも同様におこなうことができる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1,2に記載の発明によれば燃焼室内圧力Pを筒内圧センサの出力を増幅器で増幅してもとめていても、増幅器の増幅率のずれの影響を受けることなく燃料噴射量を補正することができる。
請求項3に記載の発明によれば、増幅器の増幅率のずれ率を補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のハード構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における制御のフローチャートである。
【図3】PV比を説明する図である。
【図4】燃料噴射量Qと標準PV比の関係を示す図である。
【図5】燃料噴射量のずれdQとPV比差分値との関係を示す図である。
【図6】燃料噴射量Qと標準PV差分値との関係を示す図である。
【図7】増幅率の影響を説明する図である。
【符号の説明】
1…ディーゼル機関
3…コモンレール
10a〜10d…筒内燃料噴射弁
20…電子制御ユニット
25…クランク角センサ
29a〜29d…筒内圧センサ
31…増幅器
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、詳細にはディーゼル機関の燃焼を最適化する燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の排気ガス規制の強化や騒音低減に対する要求から、ディーゼル機関においても燃焼室内での燃焼最適化の要求が高まってきている。燃焼最適化のためにはディーゼル機関においても燃料噴射量、燃料噴射時期、噴射期間などを正確に制御することが必要となる。しかし、ディーゼル機関では、理論空燃比よりかなり高いリーン空燃比領域で燃焼が行われており、ガソリン機関のように、正確に空燃比を目標空燃比に維持する必要がなかったため、従来、燃料噴射量、燃料噴射時期などの燃料噴射パラメータもガソリン機関ほどには精密な制御は行われていない。
【0003】
又、従来、ディーゼル機関では機関運転条件(回転数、アクセル開度など)から燃料噴射量、噴射時期、噴射圧、EGRガス量などを決定しているが、他の条件が精密に制御可能であったとしても、実際の燃料噴射量が目標噴射量に対して誤差を生じるため燃焼状態を目標とする状態に正確に制御することは困難であった。
【0004】
更に、燃焼状態改善のために最近ディーゼル機関において採用されるようになったコモンレール式高圧燃料噴射装置では、燃料噴射時間が短く、しかも噴射中に燃料噴射圧力が変化する等のため、燃料噴射量に誤差を生じやすい問題がある。このため、コモンレール式高圧燃料噴射装置では燃料噴射弁の公差を小さく設定して燃料噴射精度を向上させる等の対策が取られているが、実際には燃料噴射弁は各部の摩耗などにより使用期間ともに燃料噴射特性が変化するため、燃料噴射量を常に正確に目標値に一致させることは困難である。
【0005】
このように、ディーゼル機関では燃料噴射量などに誤差が生じやすいため最適な燃焼状態を得る目標値を設定できても、実際にその燃料噴射量を目標値に合致させることが困難な事情がある。
【0006】
そこで、燃焼状態を目標とする燃焼状態に合致させるために、実際の燃焼状態を何らかの形で検出し、実際の燃焼状態が目標とする燃焼状態に合致するように燃料噴射量や燃料噴射時期などの燃料噴射パラメータをフィードバック制御するものの開発が進められている。
【0007】
本願出願人も先に出願した特願2002−263173号明細書において、各種の燃焼状態を検出して燃料噴射パラメータをフィードバック制御する内燃機関の燃焼制御装置を出願している。同明細書では、燃焼開始後の燃焼室内圧力の最大値Pmaxと、この最大値が生じるクランク角、等の12種類の燃料噴射パラメータを紹介しているが、これらはいずれも筒内圧センサで検出した燃焼室内の圧力Pを利用している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この圧力Pは筒内圧センサが検出した出力値(電圧)を増幅器で増幅したものであり、増幅器の増幅率が関係する。その結果、例えば、圧力P、あるいは、圧力Pに別の値を乗じたものは増幅率のずれにより値が異なってしまう。図7は、燃焼室容積Vの定数γ乗(γ=1、あるいは、比熱比)の積であるPVγにおける増幅率の影響を示す図である。
【0009】
図7において実線で示すのが増幅率が正しい場合、破線で示すのが増幅率が低下した場合である。したがって、例えば、PVγ差分値(=PVγmax−PVγbase)には大きな差が生じてしまい、PVγ差分値を予め定めた所定値と比較して制御をおこなうような場合には正しい制御ができないということになる。
【0010】
本発明は上記問題に鑑み、燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力にもとづいて燃料噴射を制御するものにおいて、燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力のずれの影響を排除することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、燃焼室内圧力Pを検出する燃焼室内圧力検出手段と、
燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力Pと、クランク角θから定まる燃焼室容積Vと、予め定めた定数γとから、PVγを算出するPVγ算出手段と、
PVγ算出手段の算出したPVγから、PVγの最大値であるPVγmax、及び、PVγが最大になるクランク角における非発火運転時のPVγの値であるPVγbaseとをもとめ、該もとめたPVγmaxとPVγbaseから、PVγmaxとPVγbaseの比を示す実PVγ比を算出する実PVγ比算出手段と、
実PVγ比算出手段が算出した実PVγ比にもとづいて燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、を具備する、燃料噴射制御装置が提供される。
このように構成される燃料噴射制御装置では、PVγmaxとPVγbaseの比を示す実PVγ比を算出し、この実PVγ比にもとづいて燃料噴射量が補正されるが、実PVγ比はPVγmaxとPVγbaseの比を示すものであって、PVγmaxとPVγbaseを算出するにあたって燃焼室内圧力Pを筒内圧センサの出力を増幅器で増幅してもとめていても、増幅器の増幅率の影響は受けない。
【0012】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、さらに、標準機関において、前記実PVγmaxを求めた運転条件と同じ運転条件における燃料噴射量を含む、各燃料噴射量の燃料を噴射した場合のPVγ比である標準PVγ比を記憶する標準PVγ比記憶手段を備え、
燃料噴射量補正手段は、実PVγ比算出手段が算出した実PVγ比が、標準PVγ比記憶手段が記憶している前記実PVγmaxを求めた運転条件と同じ運転条件における燃料噴射量における標準PVγ比に、等しくなるように燃料噴射量を補正する、燃料噴射制御装置が提供される。
このように構成される燃料噴射制御装置では、実PVγ比が標準機関における標準PVγ比に等しくなるように燃料噴射量が補正される。
【0013】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明において、燃焼室内圧力検出手段が、圧力に応じた出力を発生する筒内圧センサと、筒内圧センサの発生した出力を増幅する増幅器を含み、筒内圧センサが発生した出力を増幅器で増幅して燃焼圧力Pを算出するようにされていて、
補正された燃料噴射量の燃料を噴射したときの燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力Pに基づく実運転時におけるPVγの最大値である補正後PVγmaxと、該運転時にPVγが最大になるクランク角における非発火運転時のPVγの計算値である補正後PVγbaseとの差である補正後実PVγ差分値を算出する補正後実PV差分値算出手段と、
標準機関において、前記補正された燃料噴射量を含む、各燃料噴射量の燃料を噴射した場合のPVγmaxとPVγbaseとの差である標準PVγ差分値を記憶する標準PVγ差分値記憶手段と、
補正後実PVγ差分値算出手段が算出した補正後実PVγ差分値と、標準PVγ差分値記憶手段が記憶している補正された燃料噴射量の燃料を噴射したときの標準PVγ差分値との比に基づいて、燃焼室内圧力検出手段の増幅器の増幅率のずれを算出する増幅率ずれ算出手段と、を具備し、
増幅率ずれ算出手段の算出した増幅器の増幅率のずれにもとづいて増幅器の増幅率を補正する、燃料噴射制御装置が提供される。
このように構成される燃料噴射制御装置では、増幅器の増幅率のずれは、実PVγ比が標準機関における標準PVγ比に等しくなるように燃料噴射量が補正されてから算出され、算出された値は正確である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の燃料噴射装置を自動車用ディーゼル機関に適用した場合の実施形態の概略構成を示す図である。
【0015】
図1において、1は内燃機関(本実施形態では#1から#4の4つの気筒を備えた4気筒4サイクルディーゼル機関が使用される)、10aから10d は機関1の#1から#4の各気筒燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を示している。燃料噴射弁10aから10dは、それぞれ燃料通路(高圧燃料配管)を介して共通の蓄圧室(コモンレール)3に接続されている。コモンレール3は、高圧燃料噴射ポンプ5から供給される加圧燃料を貯留し、貯留した高圧燃料を高圧燃料配管を介して各燃料噴射弁10aから10d に分配する機能を有する。
【0016】
図1に20で示すのは、機関の制御を行う電子制御ユニット(ECU)である。ECU20は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の構成のマイクロコンピュータとして構成されている。
【0017】
ECU20は、本実施形態では、燃料ポンプ5の吐出量を制御してコモンレール3の圧力を機関運転条件に応じて定まる目標値に制御する燃料圧制御を行っている他、機関運転状態に応じて燃料噴射の噴射時期及び噴射量を設定するとともに、本発明に関して、後述する増幅器31の増幅率Gの補正をおこなう。
そして、筒内圧センサ出力に基づいて算出した燃焼パラメータの値が、機関運転状態に応じて定められる目標値に一致するように燃料噴射量、噴射時期等をフィードバック制御する。
【0018】
機関1のアクセルペダル(図示せず)近傍にはアクセル開度(運転者のアクセルペダル踏み込み量)を検出するアクセル開度センサ21が設けられている。
カム角センサ23は、機関1のカム軸近傍に配置され、クランク回転角度に換算して720度毎に基準パルスを出力する。また、クランク角センサ25は、機関1のクランク軸近傍に配置され所定クランク回転角毎(例えば15度毎)にクランク角パルスを発生し、クランク軸の回転位相を検出する。
【0019】
ECU20は、クランク角センサ25から入力するクランク回転角パルス信号の周波数から機関回転数を算出し、アクセル開度センサ21から入力するアクセル開度信号と、機関回転数とに基づいて燃料噴射弁10aから10dの燃料噴射時期と燃料噴射量とを算出する。
【0020】
また、図1に29aから29dで示すのは、各気筒10aから10dに配置され、気筒燃焼室内の圧力を検出する公知の形式の筒内圧センサである。筒内圧センサ29a〜29dが発生する圧力に対応する出力電圧EはADコンバータ30を経てECU20に供給され、ECU20内の増幅器31で増幅される。
【0021】
以下、上記のようにハード構成される本実施の形態の制御について説明する。
この実施の形態は、最終的に、燃焼室内圧力Pをもとめる際に筒内圧センサ10a〜10bの出力電圧Eに乗算される増幅器31の増幅率Gを補正するものである。
図2に示すのが、本発明の制御のフローチャートである。
ステップ1では各種データを読み込む。ステップ2ではPVmaxを算出する。これは、所定の運転条件における筒内圧センサ29a〜29dの出力電圧から得られる燃焼圧Pとその時の気筒容積Vの積PVのクランク角に対する変化をもとめ、その最大値を求める。この時、同時にPVが最大値となるクランク角Cmaxをもとめる。
ここで燃焼圧Pは前述したように筒内圧センサ29a〜29dの出力電圧Eに増幅器31の増幅率Gを乗算したものである。したがって、PVmax=G×Emax×Vである。
【0022】
ステップ3では、上記のPVmaxをもとめたのと同じ回転数で非発火運転、すなわちモータリング運転、したときのクランク角がCmaxにおけるPVの値であるPVbaseを計算により算出する。これは、図3において上死点TDCの前の値を反転させて外挿することによりもとめる。したがって、この値に使用する燃焼圧Pも筒内圧センサ29a〜29dの出力電圧Eに増幅器31の増幅率Gを乗算したものである。したがって、PVbase=G×Ebase×Vである。
【0023】
ステップ4では、ステップ2でもとめたPVmaxとステップ3でもとめたPVbaseから、その比を表わすパラメータとして実PV比=(PVmax/PVbase)−1を算出する。
ここで注目すべきは、(PVmax/PVbase)−1は、(G×Emax/G×Ebase)−1と表わすことができ、増幅率Gは共通であるから、結局、(Emax/Ebase)−1であり、増幅率Gの影響を受けない値であるということである。
【0024】
ステップ5では、標準PV比を予め記憶しておいたマップから読み込む。
これは、標準機関(量産される機関の仕様決定のために開発時に使用した機関)で、上記の実PV比を算出するために筒内圧Pを算出したのと同じ運転条件(負荷と回転数が同じ)、で運転した時の上記と同じ(PVmax/PVbase)−1の値を標準PV比として、例えば、図4に示すような形で、ECU20に記憶しておき、これを読み込む。
【0025】
ステップ6では、ステップ4で算出した実PV比とステップ5で読み込んだ標準PV比から両者の差であるPV比差分値=実PV比−標準PV比をもとめる。
前述したように実PV比は増幅器31の増幅率Gの差を含んでいないので、ステップ6でもとめたPV比差分値は実PV比を算出した機関と標準機関との燃料噴射量の差を表わしている。
そこで、ステップ7でステップ6で算出したPV比差分値が0(ゼロ)であるか、否か、を判定し、ステップ7で否定判定された場合、すなわち、実PV比と標準PV比が同じでない場合は、ステップ8,9で燃料噴射量Qを補正する。
【0026】
そこで、予め、PV比差分値と対応する燃料噴射量Qのずれ量dQの関係を、例えば、図5に示すようなマップを予めECU20に記憶しておき、ステップ8においてステップ6でもとめたPV比差分値に相当するdQをもとめ、ステップ9でPV比差分値をもとめたときの燃料噴射量QからdQを減算して補正した燃料噴射量Qをもとめる。
【0027】
ステップ9における燃料噴射量Qの補正が終了したら、ステップ1に戻り、再び、ステップ1〜7を実行する。今回は、燃料噴射量Qが標準機関と同じになるように補正され、実PV比が標準PV比と同じ値になり、PV比差分値は0(ゼロ)になり、ステップ7では肯定判定されステップ10に進む。
【0028】
ステップ10では、燃料噴射量を補正後のステップ2で算出したPVmaxと、同じく燃料噴射量を補正後のステップ3で算出したPVbaseの差をもとめる。ここで、補正前の燃料噴射量での値と区別するために、この場合のPVmaxを補正後PVmaxと呼び、PVbaseを補正後PVbaseと呼び、差を補正後実PV差分値という。補正後実PV差分値は、燃料噴射量が補正された後にもとめた図3にPV差分値で示される値である。
【0029】
ステップ11では、予め記憶しておいた図6に示すようなマップから補正後の燃料噴射量に対応する標準PV差分値を読み込む。ステップ10でもとめた補正後実PV差分値とステップ11で読み込んだ標準PV差分値は同じ燃料噴射量に対応するものであるから、両者の差は増幅器31の増幅率Gの差に起因するものである。
そこで、ステップ12ではステップ11でもとめた標準PV差分値のステップ11でもとめた補正後実PV差分値に対する比αを算出し、ステップ13において増幅器31の増幅率Gに(1/α)を乗算して増幅率Gを更新して終了する。
【0030】
本発明の実施の形態は、上記のようにして、筒内圧センサ10a〜10bの出力Eを増幅する増幅器31の増幅率Gを補正することができる。
そして補正された増幅率を用いて、例えば、前述の特願2002−263173号明細書に述べられている色々な燃焼パラメータを用いて燃料噴射量、燃料噴射時期のフィードバック制御をおこなうことができるが、その詳細は特願2002−263173号明細書に述べられているので省略する。
また、本実施の形態の制御のフローチャートのステップ1〜9のみを使用して燃料噴射量の制御をおこなうこともできる。
また、本実施の形態はPVγにおいてγ=1の場合を説明したが、γを比熱比にしたものでも同様におこなうことができる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1,2に記載の発明によれば燃焼室内圧力Pを筒内圧センサの出力を増幅器で増幅してもとめていても、増幅器の増幅率のずれの影響を受けることなく燃料噴射量を補正することができる。
請求項3に記載の発明によれば、増幅器の増幅率のずれ率を補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のハード構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における制御のフローチャートである。
【図3】PV比を説明する図である。
【図4】燃料噴射量Qと標準PV比の関係を示す図である。
【図5】燃料噴射量のずれdQとPV比差分値との関係を示す図である。
【図6】燃料噴射量Qと標準PV差分値との関係を示す図である。
【図7】増幅率の影響を説明する図である。
【符号の説明】
1…ディーゼル機関
3…コモンレール
10a〜10d…筒内燃料噴射弁
20…電子制御ユニット
25…クランク角センサ
29a〜29d…筒内圧センサ
31…増幅器
Claims (3)
- 燃焼室内圧力Pを検出する燃焼室内圧力検出手段と、
燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力Pと、クランク角θから定まる燃焼室容積Vと、予め定めた定数γとから、PVγを算出するPVγ算出手段と、
PVγ算出手段の算出したPVγから、PVγの最大値であるPVγmax、及び、PVγが最大になるクランク角における非発火運転時のPVγの値であるPVγbaseとをもとめ、該もとめたPVγmaxとPVγbaseから、PVγmaxとPVγbaseの比を示す実PVγ比を算出する実PVγ比算出手段と、
実PVγ比算出手段が算出した実PVγ比にもとづいて燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、を具備する、
ことを特徴とする燃料噴射制御装置。 - さらに、標準機関において、前記実PVγmaxを求めた運転条件と同じ運転条件における燃料噴射量を含む、各燃料噴射量の燃料を噴射した場合のPVγ比である標準PVγ比を記憶する標準PVγ比記憶手段を備え、
燃料噴射量補正手段は、実PVγ比算出手段が算出した実PVγ比が、標準PVγ比記憶手段が記憶している前記実PVγmaxを求めた運転条件と同じ運転条件における燃料噴射量における標準PVγ比に、等しくなるように燃料噴射量を補正することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。 - 燃焼室内圧力検出手段が、圧力に応じた出力を発生する筒内圧センサと、筒内圧センサの発生した出力を増幅する増幅器を含み、筒内圧センサが発生した出力を増幅器で増幅して燃焼圧力Pを算出するようにされていて、
補正された燃料噴射量の燃料を噴射したときの燃焼室内圧力検出手段で検出した燃焼室内圧力Pに基づく実運転時におけるPVγの最大値である補正後PVγmaxと、該運転時にPVγが最大になるクランク角における非発火運転時のPVγの計算値である補正後PVγbaseとの差である補正後実PVγ差分値を算出する補正後実PV差分値算出手段と、
標準機関において、前記補正された燃料噴射量を含む、各燃料噴射量の燃料を噴射した場合のPVγmaxとPVγbaseとの差である標準PVγ差分値を記憶する標準PVγ差分値記憶手段と、
補正後実PVγ差分値算出手段が算出した補正後実PVγ差分値と、標準PVγ差分値記憶手段が記憶している補正された燃料噴射量の燃料を噴射したときの標準PVγ差分値との比に基づいて、燃焼室内圧力検出手段の増幅器の増幅率のずれを算出する増幅率ずれ算出手段と、を具備し、
増幅率ずれ算出手段の算出した増幅器の増幅率のずれにもとづいて増幅器の増幅率を補正する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003203687A JP2005048610A (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
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JP2012082712A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-04-26 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の失火検出装置 |
-
2003
- 2003-07-30 JP JP2003203687A patent/JP2005048610A/ja active Pending
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