JP2005048465A - 港湾工事等における濁り拡散防止方法 - Google Patents

港湾工事等における濁り拡散防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 海中の濁水を一旦揚水して凝集剤を添加し、凝集剤の反応を発現・促進させて、最も効率的な凝集性を発揮する状態に調整してから海中へ投入することにより、海中に浮遊する懸濁粒子を速やかに沈降させて、周辺海域への拡散を好適に防止できる方法を提供する。
【解決手段】 汚濁防止枠2内より濁水を汲み上げ、この濁水に第1の凝集剤として無機系凝集剤を添加して凝集溶液を生成し、この凝集溶液中において懸濁粒子のフロックを形成し、これに第2の凝集剤として高分子凝集剤を添加し、この懸濁粒子のフロックが活発な凝集効果を有しているうちに、前記凝集溶液又は懸濁粒子のフロックを汚濁防止枠2内の海水中へ投入することにより、汚濁防止枠2内の海水中に浮遊する懸濁粒子を凝集、沈降させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、海底の浚渫、捨石投入などの工事を行う際に必然的に生じる「濁り」の拡散を防止するための方法、及び、そのための設備に関し、特に、海中の濁水を一旦揚水して凝集剤を添加し、凝集剤の反応を発現・促進させて、最も効率的な凝集性を発揮する状態に調整してから海中へ投入することにより、海中に浮遊する懸濁粒子を速やかに沈降させて、周辺海域への拡散を好適に防止できる方法、及び、そのための設備に関する。
港湾工事等において浚渫や捨石投入などを行うと、海底に沈殿、堆積した微粒子(シルト)が舞い上がって、海水に「濁り」が生じる。このような「濁り」が長時間に亘って継続すると、潮流や海流によって懸濁粒子が拡散し、周辺海域へ悪影響を及ぼしかねない。このため従来より、海底の浚渫等が行われる場合には、懸濁粒子の拡散を防止するための措置が講じられている。
懸濁粒子の拡散防止措置として最も一般的なものは、図3に示すように、海面から海中へカーテン26を垂下させた汚濁防止枠22を施工場所に設置し、汚濁防止幕29によって、その周囲を大きく(例えば、施工場所を中心として、周囲数百m〜1km四方の海域を)囲い、これらにより、周辺海域への懸濁粒子の流出、拡散を防止するという方法である。また、高分子凝集剤を投入することにより、懸濁粒子を短時間内に沈降させて、周辺海域への拡散を防止するという方法も知られている。
上記のような従来の懸濁粒子拡散防止措置のうち、汚濁防止枠22を使用した方法には、次のような問題がある。
海底地形は平坦でないことが多く、このような場合には、全周に亘ってカーテン26の下縁26aを海底Gに密着させることは困難である。また、潮汐の関係で、汚濁防止枠22及びカーテン26が上下する。このため、カーテン26の下縁26aと海底との間には、隙間Fが生じてしまうことがある。特に、施工規模が大きい場合において、カーテン26の下縁26aを完全に海底Gに密着させることは不可能に近い。そして、このような隙間Fが生じると、潮流や海流の影響を受けて、懸濁粒子がここから流出し、周辺海域へ拡散してしまうことになる。
また、海中に垂下させたカーテン26には、潮流や海流によって過大な力が作用することになるため、海底Gに接触させたカーテン26の下縁26aが持ち上がった状態となり、或いは、破損して、開口部が生じてしまうことがある。更に、汚濁防止枠22に対するカーテン26の上縁26bの固定手段に不備があると、或いは、潮流等の影響を受けて固定手段に「弛み」が生じると、カーテン26の上縁26bと汚濁防止枠22との間に開口部Eが生じてしまうことがあり、この場合、ここから懸濁粒子が流出してしまうことがある。
このように、汚濁防止枠22を使用する方法においては、海水の出入りを抑制することはできても、遮断することはできないため、懸濁粒子の流出を完全には防止することができないという問題がある。
また、汚濁防止枠22の外側に汚濁防止幕29を設置する場合、設備が大規模となるため、台風や時化に対する避難対策を講じる必要があり、施工時の大きな負担となっている。
一方、高分子凝集剤を投入する方法は、海上から海水面上にシャワー添加、或いは、人力投入といった方法によって実施されているため、対象領域が広範囲であるような場合には、十分な凝集、沈降の成果を得ることができず、また、港湾などのように、外に広く解放された環境においては、凝集剤の降下が水面表層付近の一部にしか及ばず、このため、凝集機能が十分に発揮されず、効率が極めて低いという問題がある。
本発明の「濁り拡散防止方法」は、上記のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、浚渫工等の港湾工事等に使用される汚濁防止枠内より濁水を汲み上げ、作業船上において、この濁水に第1の凝集剤(無機系凝集剤)を添加して凝集溶液を生成し、この凝集溶液を攪拌して、懸濁粒子のフロックを形成した後、当該凝集溶液に第2の凝集剤(高分子凝集剤)を添加し、前記懸濁粒子のフロックが活発な凝集効果を有しているうちに、前記凝集溶液又は懸濁粒子のフロックを汚濁防止枠内の海水中へ投入することにより、当該汚濁防止枠内の海水中に浮遊する懸濁粒子を、効率よく、かつ、速やかに吸着凝集、沈降させることを特徴としている。
また、懸濁粒子のフロックが形成された凝集溶液を、上層の上澄み液と、下層の濃縮凝集溶液とに分離させ、下層の濃縮凝集溶液を抽出して汚濁防止枠内の海水中へ投入するように構成した場合には、フロックが分散した状態のままの凝集溶液を海水中へ投入する場合と比較して、凝集効率を向上させることができる。
更に、凝集溶液中において懸濁粒子のフロックを分離、沈澱させ、沈澱したスラリー状のフロック(凝集用スラリー)を抽出して汚濁防止枠内の海水中へ投入するように構成した場合には、凝集効率をより一層向上させることができる。
また、凝集溶液中において懸濁粒子のフロックを分離、沈澱させ、沈澱したスラリー状のフロック(凝集用スラリー)を抽出し、第2の凝集剤(高分子凝集剤)を再び添加した後に、その凝集用スラリーを汚濁防止枠内の海水中へ投入するように構成した場合には、凝集効果を強化することができ、懸濁粒子のフロックを、凝集反応が最も活発な状態で海水中へ投入することができる。
尚、2種類の凝集剤(第1の凝集剤、第2の凝集剤)のうち、第1の凝集剤(無機系凝集剤)としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸バンド、或いは、塩化第二鉄などを使用することが好ましく、第2の凝集剤(高分子凝集剤)としては、例えば、アクリルアミドポリマーなどを使用することが好ましい。このように、最初に無機系凝集剤を添加し、その後に、高分子凝集剤を添加することにより、懸濁粒子の表面電位低下作用に加えて、粒子の架橋吸着による結合効果で、フロックの成長を促し、沈降を促進させることができる。
一方、本発明に係る「濁り拡散防止用プラント」は、上記のような濁り拡散防止方法を実施するためのものであって、浚渫工等に使用される汚濁防止枠と、この汚濁防止枠内から濁水を汲み上げるサクションホースと、作業船上に設置され、汲み上げた濁水を収容する攪拌水槽と、汲み上げた濁水へ第1の凝集剤(無機系凝集剤)を添加する第1凝集剤添加装置と、第2の凝集剤(高分子凝集剤)を添加する第2凝集剤添加装置と、凝集剤を添加することによって生成された凝集溶液又はこの凝集溶液中において形成された懸濁粒子のフロックを、前記汚濁防止枠内の海水中へ投入する排水ホースとによって構成されることを特徴としている。
この濁り拡散防止用プラントにおいては、上記のほか、懸濁粒子のフロックが形成された凝集溶液を上下層に分離させるための凝集造粒分離槽と、当該凝集造粒分離槽の底部に沈澱したスラリー状のフロックを抽出するスラリー引抜ポンプと、抽出されたスラリー状のフロックに凝集剤を二次添加するための二次添加槽とが備えられていることが好ましい。
本発明に係る濁り拡散防止方法によれば、汚濁防止枠と高分子凝集剤を併用することによって、汚濁の拡散を強制的に抑制し、従来工法と比べ、汚濁拡散防止効果を格段に向上させることができる。
また、本発明に係る濁り拡散防止方法は、汚濁防止幕による対策が十分でない場合や、環境条件によって汚濁防止幕を設置できない場合(例えば、船舶の往来が多いような場合)の補助的対策として有効である。また、汚濁防止幕の使用規模を縮小、或いは、汚濁防止幕そのものを省略することができ、経済性を向上させることができる。この場合、台風や時化の設備管理に極めて有効な効果を及ぼすと同時に、施工領域が狭い箇所や流れの強い場所でも、好適に実施することができる。
更に、設備が簡略化されるほか、拡散防止のための潮待ちの必要がなくなるため、工期を短縮することができる。
以下、添付図面に示す実施例に基づいて、本発明「港湾工事等における濁り拡散防止方法」を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の実施例1の説明図であり、本発明に係る方法を実施するためのプラント1の構成例を示す図である。図示されているように、このプラント1は、汚濁防止枠2、作業船(浚渫船、台船等)3、サクションホース4、及び、排水ホース5等によって構成されている。
より具体的には、汚濁防止枠2は、一辺が25mの矩形状に成形され、海面上に設置されている。この汚濁防止枠2からは、施工場所を取り囲むようにして、カーテン6が海中へ垂下(深さ10m)されている。尚、このカーテン6は、下縁6aが海底Gに接する状態となっている。また、作業船3のデッキ上には、攪拌水槽7(容積:10m)と、凝集剤添加装置8(第1凝集剤添加装置8a、及び、第2凝集剤添加装置8b)が設置されている。
このプラント1においては、サクションホース4、及び、図示しないポンプにより、汚濁防止枠2内の濁水を、攪拌水槽7へ汲み上げることができるようになっている。凝集剤添加装置8は、内部に収容した凝集剤を、攪拌水槽7内へ添加するための装置であり、添加量を適宜調節できるようになっている。
ここで、本発明の「濁り拡散防止方法」の具体的な手順について説明する。まず、汚濁防止枠2内の濁水を、サクションホース4と、図示しない水中ポンプにより汲み上げ、攪拌水槽7内に収容する。次に、第1凝集剤添加装置8aから攪拌水槽7内へ凝集剤(無機系凝集剤)を添加して凝集溶液を生成する。
この凝集溶液を攪拌すると、液中において凝集反応が始まり、凝集剤は、添加直後から近辺の懸濁粒子を吸収していくことになる。そして、短時間のうちに、懸濁粒子のフロックが凝集溶液中において形成(造粒)される。
凝集溶液の攪拌中においては、造粒されたフロックは凝集溶液中に均等に分散しているが、海水よりも比重が若干大きいため、次第に沈降し、攪拌を止めてから約60秒後には、ほとんどのフロックが攪拌水槽7の底部に沈澱する。尚、攪拌水槽7の底部は漏斗状に成形されているため、沈澱したフロックは中央の最底部に集められることになる。
このようにして、凝集溶液は、上層の上澄み液と、下層の濃縮液(フロックの濃度が高い凝集溶液、濃縮凝集溶液)とに分離する。そして、下層の濃縮凝集溶液を攪拌水槽7の最底部から排出し、第2凝集剤添加装置8bから凝集剤(高分子凝集剤)を添加したうえで、排水ホース5を介して汚濁防止枠2の内側数カ所に、集中的に投入し、拡散させる。
尚、凝集剤は一般に、液体に触れた時点で凝集反応を開始し、添加から約30分に亘って、活発に懸濁粒子を凝集させる。特に、添加直後の数分間(約3分間)に、最も活発に懸濁粒子を凝集させる。凝集効果は、添加から30分が経過した後においては次第に衰えていくものの、その後約24時間に亘って継続する。
本実施例においては、凝集効果が活発なうちに、濃縮凝集溶液が攪拌水槽7から汚濁防止枠2内へ投入される。具体的には、攪拌水槽7内へ凝集剤を添加してから15分前後以内に、汚濁防止枠2への濃縮凝集溶液の投入が開始される。従って、汚濁防止枠2内へ投入された濃縮凝集溶液中に含まれているフロック(凝集剤)は、汚濁防止枠2内への投入後においても活発に凝集効果を発揮し、濁水中の懸濁粒子を短時間で効率的に凝集し、沈降させることになる。
このように、本実施例に係る方法による場合、凝集反応が活発なうちに、濃縮凝集溶液を汚濁防止枠2内へ投入することにより、汚濁防止枠2内に浮遊する懸濁粒子を効率的に凝集させ、速やかに沈降させることができ、周辺海域への拡散を好適に防止することができる。
尚、汚濁防止枠2の内側では、浚渫グラブの上下の動きや、捨石の沈降・回転などの動きによって水塊が活発に移動しており、それに伴って、汚濁防止枠2のカーテン6も激しく膨らんだり、狭まったりして、枠内の水塊をより激しく攪拌する状態となる。これらの水塊の動きがフロックを効率よく移動させることになり、その結果、凝集効果を一層高めることができる。
図2は、本発明の実施例2の説明図であり、本発明に係る方法を実施するためのプラント1の構成例を示す図である。図示されているように、このプラント1は、実施例1と同様に、汚濁防止枠2、作業船3、サクションホース4、及び、排水ホース5等によって構成されている。また、汚濁防止枠2は海面上に設置され、施工場所を取り囲むようにして、かつ、下縁6aが海底Gに接するような状態で、カーテン6がこの汚濁防止枠2から海中へ垂下されている。
但し、実施例1とは異なり、作業船3のデッキ上には、攪拌水槽7(容積:10m)のほかに、凝集造粒分離槽9(容積:10m)、及び、二次添加槽10が設置されている。また、凝集剤添加装置8は、2種類(第1凝集剤添加装置8a、及び、第2凝集剤添加装置8b)設置されている。尚、第1凝集剤添加装置8aには、第1の凝集剤として無機系凝集剤(PAC、硫酸バンド、或いは、塩化第二鉄など)が収容され、第2凝集剤添加装置8bには、第2の凝集剤として高分子凝集剤(アクリルアミドポリマーなど)が収容されている。
ここで、本実施例における「濁り拡散防止方法」の具体的な手順について説明する。まず、汚濁防止枠2内の濁水を、サクションホース4と、図示しない水中ポンプにより汲み上げ、攪拌水槽7内に収容する。次に、第1凝集剤添加装置8aから攪拌水槽7内へ、第1の凝集剤を添加して凝集溶液を生成し、これを攪拌する。
濁水に第1の凝集剤が添加されると、液中において凝集反応が始まり、第1の凝集剤は、添加直後から近辺の懸濁粒子を吸収していくことになる。その結果、凝集溶液中において、短時間のうちに懸濁粒子のフロックが形成(造粒)される。
次に、この凝集溶液を凝集造粒分離槽9へ移送する。尚、この凝集溶液には、移送途中で、第2凝集剤添加装置8bから第2の凝集剤(高分子凝集剤)が添加(一次添加)される。第2の凝集剤が添加されると、既に液中において形成されているフロック同士が吸着し合って、巨大化する(架橋吸着)。
フロックは、巨大化すると沈降しやすくなる。このため、凝集造粒分離槽9へ移送された凝集溶液は、短時間のうちに上下層に分離し、成長が促されたフロックは、速やかに沈降し、凝集造粒分離槽9の底部に沈澱することになる。
次に、凝集造粒分離槽9から、沈澱したフロック(凝集用スラリー)を、図示しないスラリー引抜ポンプによって抽出し、二次添加槽10へ移送する。そして、この凝集用スラリーに、第2凝集剤添加装置8bから第2の凝集剤を再度添加(二次添加)する。
このように、第2の凝集剤(高分子凝集剤)が再度添加されることにより、凝集用スラリーは、凝集性が強化された状態となり、この状態で、排水ホース5を介して汚濁防止枠2の内側数カ所に、集中的に投入される。そうすると、汚濁防止枠2内に浮遊する懸濁粒子は、凝集用スラリーによって効率的に吸収されることになり、速やかに沈降させることができる。その結果、周辺海域への拡散を好適に防止することができる。
尚、第1の凝集剤(無機系凝集剤)及び第2の凝集剤(高分子凝集剤)の添加量(濁水1m当たり)は、濁水の濃度(懸濁粒子の濃度)に応じて、次表の通りとすることが望ましい。
以上に説明したように、本発明に係る港湾工事等における濁り拡散防止方法による場合、汚濁防止枠2内の濁水を一旦揚水して攪拌水槽7で攪拌し、凝集剤の反応を発現・促進させて、最も活発に凝集反応が行われる状態に調整して利用することができ、これにより、汚濁防止枠2内の海水中へ投入した後において、活発に凝集効果が発揮され、汚濁防止枠2内の懸濁粒子を、効率よく、速やかに凝集、沈降させることができる。
海洋工事(浚渫工、捨石投入工、ケーソン中詰工等)において、汚濁防止(抑制)対策として、好適に用いることができるほか、河川改修工事等においても好適に利用することができる。
本発明に係る港湾工事等における濁り拡散防止方法の説明図である。(実施例1) 本発明に係る港湾工事等における濁り拡散防止方法の説明図である。(実施例2) 従来の濁り拡散防止方法の説明図である。
符号の説明
1:プラント、
2,22:汚濁防止枠、
3:作業船、
4:サクションホース、
5:排水ホース、
6,26:カーテン、
6,26a:下縁、
7:攪拌水槽、
8:凝集剤添加装置、
8a:第1凝集剤添加装置、
8b:第2凝集剤添加装置、
9:凝集造粒分離槽、
10:二次添加槽、
29:汚濁防止幕、
E:開口部、
F:隙間、
G:海底、

Claims (6)

  1. 浚渫工等に使用される汚濁防止枠内より濁水を汲み上げ、
    作業船上において、この濁水に第1の凝集剤として無機系凝集剤を添加して凝集溶液を生成し、
    この凝集溶液を攪拌して、懸濁粒子のフロックを形成した後、当該凝集溶液に第2の凝集剤として高分子凝集剤を添加し、
    前記懸濁粒子のフロックが活発な凝集効果を有しているうちに、前記凝集溶液又は懸濁粒子のフロックを汚濁防止枠内の海水中へ投入することにより、当該汚濁防止枠内の海水中に浮遊する懸濁粒子を凝集、沈降させることを特徴とする港湾工事等における濁り拡散防止方法。
  2. 懸濁粒子のフロックが形成された凝集溶液を、上層の上澄み液と、下層の濃縮凝集溶液とに分離させ、下層の濃縮凝集溶液を抽出して汚濁防止枠内の海水中へ投入することを特徴とする、請求項1に記載の港湾工事等における濁り拡散防止方法。
  3. 前記凝集溶液中において懸濁粒子のフロックを分離、沈澱させ、
    沈澱したスラリー状のフロックを抽出して汚濁防止枠内の海水中へ投入することを特徴とする、請求項1に記載の港湾工事等における濁り拡散防止方法。
  4. 前記凝集溶液中において懸濁粒子のフロックを分離、沈澱させ、
    沈澱したスラリー状のフロックを抽出し、第2の凝集剤を再び添加した後に、当該スラリー状のフロックを汚濁防止枠内の海水中へ投入することを特徴とする、請求項1に記載の港湾工事等における濁り拡散防止方法。
  5. 浚渫工等に使用される汚濁防止枠と、この汚濁防止枠内から濁水を汲み上げるサクションホースと、作業船上に設置され、汲み上げた濁水を収容する攪拌水槽と、汲み上げた濁水へ第1の凝集剤として無機系凝集剤を添加する第1凝集剤添加装置と、第2の凝集剤として高分子凝集剤を添加する第2凝集剤添加装置と、凝集剤を添加することによって生成された凝集溶液又はこの凝集溶液中において形成された懸濁粒子のフロックを、前記汚濁防止枠内の海水中へ投入する排水ホースとによって構成されることを特徴とする港湾工事等における濁り拡散防止用プラント。
  6. 懸濁粒子のフロックが形成された凝集溶液を上下層に分離させるための凝集造粒分離槽と、当該凝集造粒分離槽の底部に沈澱したスラリー状のフロックを抽出するスラリー引抜ポンプと、抽出されたスラリー状のフロックに凝集剤を二次添加するための二次添加槽とが備えられていることを特徴とする、請求項5に記載の港湾工事等における濁り拡散防止用プラント。
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