JP2005048423A - 縁石構造物 - Google Patents

縁石構造物 Download PDF

Info

Publication number
JP2005048423A
JP2005048423A JP2003280807A JP2003280807A JP2005048423A JP 2005048423 A JP2005048423 A JP 2005048423A JP 2003280807 A JP2003280807 A JP 2003280807A JP 2003280807 A JP2003280807 A JP 2003280807A JP 2005048423 A JP2005048423 A JP 2005048423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
upper plate
skirt
curb
curb structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003280807A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Sano
正典 佐野
Nobutaka Ono
宜孝 大野
Eizaburo Hirotsu
栄三郎 廣津
Naotake Inaoka
尚毅 稲岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toa Doro Kogyo Co Ltd
Kinki University
Original Assignee
Toa Doro Kogyo Co Ltd
Kinki University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toa Doro Kogyo Co Ltd, Kinki University filed Critical Toa Doro Kogyo Co Ltd
Priority to JP2003280807A priority Critical patent/JP2005048423A/ja
Publication of JP2005048423A publication Critical patent/JP2005048423A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/60Planning or developing urban green infrastructure

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)

Abstract

【課題】 バリアフリー縁石構造物を提供する。
【解決手段】 所定の高さの段差が存在する路面境界部に使用される縁石構造物であって、該縁石構造物はコンクリート部材と踏み板部材とからなる、前記踏み板部材は前記コンクリート部材の上面に配設されており、前記踏み板部材は上板と、該上板の歩道側をヒンジ機構を介して回動可能に支持する支柱とからなり、前記上板と前記コンクリート部材との間に弾発手段が配設されていることを特徴とする縁石構造物。上板は弾発手段により通常は水平な状態を維持しているので段差の存在を明示することができ、上板上に車椅子の車輪などが乗ると、上板が傾斜してスロープが形成され段差を容易に乗り越えることができる。これにより視覚障害者及び車椅子利用者の双方の要求をみたすことができるバリアフリー縁石構造物が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は縁石構造物に関する。更に詳細には、本発明は、通常は所定の高さを有する水平状態を維持しているが、車椅子や乳母車などの車輪や人間の足などが当接するとその荷重により自動的に傾いて緩やかなスロープを形成するように構成されている縁石構造物に関する。
我が国の生産年齢人口(15〜64歳)は、1995年をピークに減少に転じ、2007年からは総人口も減少に転じると予想されている。2014年の高齢者人口は3200万人に達するとされ、4人に一人が高齢者、2040年には3人に一人が高齢者となる。21世紀の社会は高齢者や乳母車などの活用者、老齢による身体障害又は不慮の事故などによる身体障害をカバーするための車椅子利用者若しくは先天的又は後天的視覚障害者など、健常者ばかりでなく様々な障害者も含めて全ての国民がより豊かに、楽しく生活できる新しい「やさしい」街を建設してゆく必要がある。
この背景に立脚して、近年バリアフリー、ユニバーサルデザインに関する取り組みが国土交通省はじめ多くの自治体で推進されている。中でも、交通関係に関してはそれが顕著で、5000人/日が乗降する駅ではエレベータ及び/又はエスカレータの設置が義務づけられ、道路関係では非特許文献1が示された。この中で、特に道路縁石に関しては数度に亘る討議から、歩道と車道(横断歩道)部の境界の縁石段差について、乳母車、車椅子利用者は0cmを、視覚障害者は白杖での確認から最小2cmを必要とし、健常高齢者は明確な段差を希望している。この問題に関しては、国土交通省の段差構造委員会で検討されてきた。その結果、課題解決に妙案がないまま、車道(横断歩道)から歩道への乗り上げ部の道路縁石の段差は、両障害者の折衷案として2cmの確保が法制化された。
しかし、この折衷案としての2cmの段差は何れの障害者にとっても不満足なものであった。例えば、段差部の高さが2cmあれば、視覚障害者は白杖で車道と歩道の境界を明確に認識できるが、この高さの段差を車椅子で乗り越えるのは必ずしも容易ではない。特に、腕力の弱い障害者にとっては過酷な高さである。また、介助者が車椅子を押しながら2cmの段差を乗り越えようとして、うっかり車椅子を強く押すと、小さな前輪が段差部で引っ掛かり、障害者が車椅子から放り出されて思わぬ怪我をすることが経験されている。また、乳母車を押しながら2cmの段差を乗り越えようとして同様な事故が発生し、乳児が怪我をすることもあった。
これに対して、段差部の高さが0cmになれば、車椅子利用者又は乳母車活用者にとっては円滑な通行が確保され、申し分無いが、視覚障害者にとっては白杖により車道と歩道の境界を確認できないという不都合な問題が生じる。
従って、折衷案としての2cmの段差は二律背反的であり、効果的な解決策が模索されてきた。この問題点を解決するための手段として例えば、特許文献1の図1〜図4には、縁石基部表面にゴムなどのような弾性体を接着固定させた歩道用縁石材が提案されている。この縁石材によれば、車椅子が車道から縁石材を通過するとき、縁石材の弾性体部の収縮により車椅子がスムーズにかつ安全に縁石材の段差部分を通過することができ、一方、縁石材は、縁石基部と弾性体との総厚が十分にあるため、地上露出部分の高さを2cmとすることは容易であり、これにより視覚障害者が白杖で車道と縁石材との境界を明確に認識することができるという利点がある。
しかし、コンクリート製の縁石基部にゴムなどの弾性体を接着させるために、接着剤を使用しなければならないが、時間の経過に伴って接着剤が劣化し、弾性体が縁石基部から剥離してしまうという欠点がある。また、比較的軟質な弾性体が露出されているため、交通量の多い歩道では通過者により弾性体が短時間のうちに摩耗されてしまい、所定の高さの段差を維持できなくなるという欠点も指摘されている。摩耗を避けるために高硬度の弾性体を使用すると、車椅子の前輪が当接しても収縮せず通行に支障が生じる。
特開2003−96710号公報(図1〜図4及び段落0022) 国土交通省道路局企画課監修、財団法人国土技術研究センター編集・発行、「道路の移動円滑化整備ガイドライン」、大成出版社、2003年1月30日、p.41−49
従って、本発明の目的は、通常は所定の高さを有するが、車椅子や乳母車などの車輪や人間の足などが当接すると自動的に片方に緩斜して緩やかなスロープを形成することできる構造を有する縁石構造物を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明の特徴は、所定の高さの段差が存在する路面又は床面境界部に使用される縁石構造物であって、該縁石構造物はコンクリート部材と踏み板部材とからなり、前記踏み板部材は前記コンクリート部材の上面に配設されており、前記踏み板部材は上板と、該上板の高段差側をヒンジ機構を介して回動可能に支持する支柱とからなり、前記上板と前記コンクリート部材との間に弾発手段が配設されていることである。
前記のように構成された請求項1に係る発明によれば、通路又は道路などの或る方向から例えば、車椅子や乳母車の前輪が踏み板部材の上板に載ると、上板に荷重が掛かり、上板とコンクリート部材との間に配設された弾発手段が収縮する。これにより、水平状態にあった上板は所定の勾配の斜面を形成する。斯くして、車椅子や乳母車は所定の段差が存在する路面又は床面を低い方から高い方へ、又は高い方から低い方へ、自在かつ容易に、スムーズに乗り越えることができる。上板上の荷重が除かれると、弾発手段により上板は元の水平状態に復帰することができる。
また、請求項2に係る発明の特徴は、前記上板は、その一端に、上板の上端から下方向に向かって垂下するスカート板を更に有することである。
前記のように構成された請求項2に係る発明によれば、上板が水平状態にある場合、通路、道路又は床面の段差に相当する高さの開口がスカート板により塞がれ、その結果、歩行者の足や視覚障害者の白杖が上板に挟まれるような不都合な事態の発生が効果的に防止される。
また、請求項3に係る発明の特徴は、前記スカート板が前記上板に固設されており、前記上板が下方向に向かって回動されたときに、前記スカート板を収容するための溝が前記コンクリート部材に凹設されていることである。
前記のように構成された請求項3に係る発明によれば、スカート板の下端が溝の底部に当接することにより、傾斜上板により形成されるスロープが撓まず、安定して使用することができる。
また、請求項4に係る発明の特徴は、前記スカート板が前記上板にヒンジ機構を介して回動可能に取設されていることである。
前記のように構成された請求項4に係る発明によれば、前記スカート板は前記上板と共に緩やかな傾斜の長いスロープを形成することができ、車椅子利用者にとって楽に段差を乗り越えることができる。また、このような構成によれば、スカート板が上板に固設されている場合と異なり、スカート板収容溝を凹設する必要性も無い。
また、請求項5に係る発明の特徴は、底板と、該底板の一方の端部に立設された支柱と、内部に少なくとも1個の弾発手段を有するガイドボックスと、上板と、スカート板と、上板支持台と、スライド板と、スライド板ストッパーとからなり、前記ガイドボックスはヒンジ機構を介して前記支柱に回動可能に支持されており、前記上板の一部は、前記ガイドボックス内に挿入されており、前記上板の他端にはヒンジ機構を介して前記スカート板の一端が回動可能に取設されており、更に前記スカート板の他端はヒンジ機構を介して前記底板に回動可能に取設されており、前記スライド板の上端はヒンジ機構を介して前記上板の所定位置の下面に回動可能に取設されており、前記スライド板ストッパーは前記底板の所定位置の上面に固設されており、前記上板支持台は前記上板と前記スカート板とにより形成される傾斜面の勾配と概ね同じ勾配の傾斜上面を有することである。
前記のように構成された請求項5に係る発明によれば、階段やスロープなどの既設建築物の段差部にこの縁石構造物を例えば、アンカーボルトで固定するだけで極めて容易に配設することができ、当該箇所に必要に応じて自在に傾斜面を形成したり、一方、視覚障害者の白杖による認識に必要な段差を維持することができる。
本発明の縁石構造物によれば、視覚障害者が必要とする縁石の段差を十分に確保ことができ、一方、車椅子又は乳母車などの利用者が必要とする縁石の段差0cmも同時に可能となる。従って、本発明の縁石構造物はユニバーサルデザインに適合し、バリアフリー法が定める、全ての人に安全で快適な移動を確保する材料として最適である。
図1は本発明の縁石構造物の一例の概要斜視図である。本発明の縁石構造物1は基本的にコンクリート部材3と踏み板部材5とからなる。下記で詳細に説明するように、踏み板部材5は回動可能に構成されており、必要に応じて傾斜面を形成し、次いで、元の水平状態に復帰することができる。
図2は図1におけるII-II線に沿った断面図である。縁石構造物1において、踏み板部材5は上板7を有し、この上板7はヒンジ(蝶番)9を介して支柱11に回動可能に支持されている。ヒンジ9は溶接、リベット又はネジなどの公知常用の手段で上板7及び支柱11に固定されている。上板7の下部には弾発手段13が配設されている。上板7の先端に荷重(例えば、車椅子の前輪)が掛かると、この荷重により弾発手段13が圧縮され、上板7は下方向に向かって回動し、傾斜面を形成する。上板7上の荷重が抜けると、弾発手段13が復元するのに伴い、上板7も元の水平状態に復帰する。上板7の末端寄りは支柱11を越えて延伸されているので、この延伸部分15がストッパーとなって、上板7は水平状態を越えて上方向に回動することはない。コンクリート部材3の車道側上面17と歩道側上面19との間は所定の高さhだけ高低差が付けられている。hは一般的に、10mm〜150mmの範囲内である。上板7の先端にはスカート板21を配設する事が好ましい。スカート板21は上板7と一体成形することもできるし、あるいは別体とすることもできる。別体の場合、独立のスカート板を上板7の先端に溶接、リベット又はネジなどの公知常用の手段で固定することができる。上板7が水平状態の時、上板7の先端に開口が生じてしまい、上板7とコンクリート部材3との間に足や白色杖などを挟んで転倒し、怪我をする危険性が有る。スカート板21はこの開口を塞ぐのに効果的である。従って、これに対応して、コンクリート部材3にはスカート板収容溝23が形成されている。上板7はコンクリート部材3の車道側上面17よりも下に沈み込まないことが必要である。従って、スカート板21の長さ及びスカート板収容溝23の深さは、上板7がコンクリート部材3の車道側上面17よりも下に沈み込まないようにするのに必要十分な値であればよい。例えば、上板7がコンクリート部材3の車道側上面17と面一致した状態のときに、スカート板21の下端25がスカート板収容溝23の底部27に丁度当接することが好ましい。また、この際、スカート板収容溝23の歩道側上端部29の位置に上板7の下面が当接するように、スカート板収容溝23の開口幅を選択することが好ましい。これにより、上板7の過度の沈み込みを効果的に防止することができるばかりか、上板7に加わる荷重をしっかりと受け止め、上板7の不整湾曲による変形も防止することができる。支柱11はコンクリート部材3の支柱挿入溝31内に挿入することにより起立状態に維持される。従って、支柱挿入溝31から支柱11を抜けば、踏み板部材5をコンクリート部材3から分離させることができる。これにより、踏み板部材5のヒンジ9及び/又は弾発手段13などが故障したときに交換修理することができるばかりか、スカート板収容溝23内に溜まったゴミ、砂、石ころ、塵埃などを清掃除去することもできる。図2において、符号32は弾発手段(鋏形バネ)13を支柱11などに取付るための取付部材を示す。
上板7、支柱11及びスカート板21は鋳物、鋼、鉄板、アルミ板など適宜の金属材料から形成することができる。別法として、上板7、支柱11及び/又はスカート板21は強化プラスチックなどの高強度合成樹脂から形成することもできる。上板7の厚さは縁石構造物1の用途及び/又は敷設場所などの要因を考慮して適宜決定できるが、一般的に、数mm〜数十mm程度の範囲内である。支柱11の厚さも上板7を回動可能に支持するのに必要十分な強度を発揮する厚さであればよい。一般的に、数mm〜数十mm程度の範囲内である。支柱は11は図示されているような中実な一枚板構造でもよいが、中空状の角柱構造であることもできる。
弾発手段13としては図2に示された鋏形バネに限定されない。例えば、山内弘校閲、別役萬愛編、「MECHANISM」、技報堂、昭和30年(1955年)11月25日、P.312−319に記載されるような各種のバネを適宜選択して使用することができる。バネの他に、ゴムなどの弾性体も使用できる。言うまでもなく、その他の弾発手段(例えば、油圧機構など)も当然使用することができる。耐久性、堅牢性、値段などの面から弾発手段13としてはバネが好ましい。
図示されていないが、コンクリート部材3の内部には、鉄筋、ピアノ線などの補強部材を配設することもできる。コンクリート部材3の全体的高さは縁石構造物1の用途などを考慮して適宜決定することができる。一般的に、数十mm〜数百mmの範囲内である。また、コンクリート部材3の横幅は踏み板部材5の傾斜角などを考慮して適宜決定することができる。一般的に、数百mm程度である。また、コンクリート部材3の長さも縁石構造物1の用途などを考慮して適宜決定することができる。一般的に、数百mm〜数千mmの範囲内である。
図3は本発明の縁石構造物1の別の実施態様の概要断面図である。図3の縁石構造物1Aも図2の縁石構造物1と同様に、基本的にコンクリート部材3と踏み板部材5とから構成されている。この実施態様では弾発手段13として板バネを使用している。板バネ13は取付部材32により支柱11に取付ることができる。上板7は第1のヒンジ9を介して支柱11に回動可能に結合されている。また、支柱11は中空状の角柱構造を有する。板バネ13により上板7は上方向に跳ね上げられるが、上板7の末端寄りの延伸部分15が角柱構造の支柱11の上面に当接するので、上板7は水平状態以上には跳ね上げられない。図3の縁石構造物と図2の縁石構造物との違いは、スカート板21が上板7に対して第2のヒンジ33で回動可能に結合されていることである。従って、上板7が板バネ13により水平状態に維持されている場合、スカート板21は第2のヒンジ33により垂直状態に懸垂維持される。スカート板21が内側方向に移動しないようにするため、ストッパー用の突起部35がコンクリート部材3の平面上に配設されている。上板7の上面に車椅子の前輪又は歩行者の足(図示されていない)などが載ると、上板7に荷重が掛かり、この荷重により弾発手段13が圧縮され、上板7は第1のヒンジ9を支点として下方向に向かって回動すると共に、スカート板21は第2のヒンジ33により外側方向に向かって押し広げられ、上板7とスカート板21は一緒になって長い傾斜面を形成する。第2のヒンジ33の折り曲げ部分は機械的に弱いので、支持部35の上面に第2のヒンジ33を当接させ、過大な荷重により第2のヒンジ33部分が破損されることを防止することが好ましい。従って、支持部35の上面は上板7とスカート板21により形成される傾斜面の勾配と略同一の勾配を有するように成形しておくことが好ましい。スカート板21の摺動を容易にするため、スカート板の下端には滑車37などの滑動手段を配設することもできるし、あるいは、コンクリート部材3の低路面側上面17を下り傾斜面に成形することによっても同じ目的を達することができる。図3の実施態様による縁石構造物の効果は、緩勾配の傾斜面を形成できることである。これにより車椅子などの利用者は、高い段差でも比較的楽に乗り越えることができる。
図4は本発明の縁石構造物の更に別の実施態様の斜視図である。この実施態様の縁石構造物50は図1〜図3の縁石構造物と異なり、踏み板部材52のみからなる。しかし、所望により、この踏み板部材52をコンクリート部材又はプラスチック部材などの支持体(図示されていない)に固定して一体的に使用することもできる。踏み板部材52は基板54を有し、この基板54に対して支柱56が立設されている。支柱の上端にはガイドボックス58がヒンジ機構を介して回動可能に取付られている。更に、上板60がガイドボックス58の内部に、その一部が挿入されるような状態で配設され、この上板60の他端にはスカート板62が配設されている。上板60とスカート板62により形成される斜面を支持するための斜面用支持台64を設けることが好ましい。斜面用支持台64の存在により斜面強度が向上し、車輪や人間の足が上板60やスカート板62上に乗ってもこれらの板に不整な撓みが発生することを防止できる。上板60の所定位置の下面にスライド板66がヒンジ機構を介して回動可能に取設されており、このスライド板66と対を為して、底板54の上面にスライド板ストッパー68が固設されている。図1〜図3に示された縁石構造物と同様に、図4の縁石構造物も金属、プラスチック、材木など適宜の材料で作製することができる。ガイドボックス58が下降した時に、ガイドボックス58を支持するためのガイドボックス用支持台65を設けることが好ましい。
図4の縁石構造物50の寸法自体は本発明の必須要件ではない。一般的に、Hは5cm〜20cmの範囲内であり、hは2cm〜10cmの範囲内であり、Wは15cm〜100cmの範囲内であり、Lは10cm〜30cmの範囲内である。これ以外の寸法も当然使用することができる。但し、H>hである。
図5は図4に示された縁石構造物において、上板60をガイドボックス58から引き抜いた状態を示す展開図である。ガイドボックス58の天板70を着脱することにより、上板60をガイドボックス58内から容易に挿脱することができる。図5に示されるように、ガイドボックス58内には弾発手段13が配設されている。図示された弾発手段13は板バネであり、その一端がガイドボックス58の背板に固設されている。図示された板バネの他に、例えば、前掲の山内弘校閲、別役萬愛編、「MECHANISM」、技報堂、昭和30年(1955年)11月25日、P.312−319に記載されるような各種のバネを適宜選択して使用することもできる。別法として、板バネ13はガイドボックス58内ではなく、上板の端部に固着させることもできる。板バネ13は少なくとも1個存在すればよい。3個以上の板バネ13も当然使用できる。ガイドボックス58は天板70,背板72の他に、底板74と側板76を有する。図5に示されるように、基板54とスカート板62は第1のヒンジ機構76で回動可能に結合され、上板60とスカート板とは第2のヒンジ機構78で回動可能に結合されている。また、スライド板66は第3のヒンジ機構80により上板60の所定位置の下面に回動可能に取設されている。スライド板66と対にして使用されるスライド板ストッパー68は基板54の所定位置の上面に固設されている。前記のように、図4に示される縁石構造物の幅(W)は15cm〜100cmの広い範囲をとることができるので、斜面用支持台64、ガイドボックス用支持台65、スライド板66及びスライド板ストッパー68は図示された個数に限定されず、必要十分な個数分だけ配設することができる。同様に、第1のヒンジ機構76及び第2のヒンジ機構78も図示された個数に限定されず、必要十分な個数分だけ配設することができる。
図6(A)は図4に示された実施態様の縁石構造物50を高低差の有る路面上に配設した状態を示す概要断面図である。縁石構造物50は例えば、適当なアンカーボルト82により路面に固定することができる。ガイドボックス58は支柱56に第4のヒンジ機構84により回動可能に取設されている。上板60の先端はガイドボックス58内に挿入されている。上板60の先端はガイドボックス58内の板バネ13に当接していてもよく、当接していなくてもよい。上板60の下面に取設されているスライド板66は通常の状態では起立されており、スライド板66の下部をストッパー68で係止することにより、スライド板66が所定の位置からずれないようにしている。スライド板66の使用目的は、ガイドボックス58側から上板60に車椅子の前輪などが乗ってきたときに、上板60がスムーズに傾斜できるようにするためである。上板60に荷重が掛かっていない時、スライド板66は90度未満の角度(すなわち、ガイドボックス58に向かってやや前傾するような状態)に維持されていることが好ましい。ガイドボックス58側から上板60に荷重が掛かったときに、上板60がガイドボックス58から抜け出てしまうような事故を防ぐために、例えば、上板60の先端寄りに所定の長さの穴86を穿設し、この穴86にガイドボックス58の底板74に固設されたピン88を遊嵌状態に挿嵌させることが好ましい。無荷重の状態ではピン88は穴86の先端部方向に位置するが、荷重が掛かり上板60がガイドボックス58内に深く進入すると、ピン88は穴86の末端方向に位置する。このような穴とピンの組合せ以外にも上板抜け防止を図ることができる。例えば、ガイドボックス58内のバネ13を上板60と適当な手段で係合させておくことによっても上板60の抜け防止を図ることができる。図6(A)において、Hとhの差が少ない場合には、上板60はほぼ水平状態であることもできるが、上板60は必ず水平状態でなければならないということはなく、Hとhの差に応じて、例えば、上板60が低段差側に向かって僅かに傾斜しているような状態も採り得る。
図6(B)は図4に示された実施態様の縁石構造物50がスロープを形成した状態を示す概要断面図である。上板60はガイドボックス58内に深く進入し、板バネ13を強く圧縮する。上板60がスロープを形成すると、スライド板66は上板60がガイドボックス58内に進入するのに伴い、前方に引き連れられていく。上板60上の荷重が抜けると、ガイドボックス58内の板バネ13により上板60の先端が押し返され、図6(A)に示されるような水平状態に復帰する。
図7はヒンジ機構の別の実施態様の部分概要平面図である。この実施態様では、例えば、上板7又は60の端部を切り欠き、残った片を丸めて筒90を形成する。同様に、スカート板21又は62の端部にも筒92を形成するが、上板の筒90と交互に配置させる。すると、図7に示されるように、上板7又は60の端部の筒90の間にスカート板21又は62の筒92を挿入すると、各筒は同軸上に配置される。その結果、一方の筒端から他方の筒端に遊嵌ピン94を挿入することによりヒンジ機構が形成される。このようなヒンジ機構は図4及び図5に示された実施態様におけるスカート板62と基板54との間でも形成することができる。このようなヒンジ機構は上板、スカート板及び基板が金属材料又はプラスチック材料から構成されている場合に容易に形成することができる。
図1〜図4の各縁石構造物において、上板やスカート板及びガイドボックスなどの上面に歩行者や車椅子利用者などの注意を喚起するために、黄色や赤色などの目立つ配色を塗装したり、滑り止め被覆などを施すこともできる。
図8は、図3に示される縁石構造物1Aを車道と歩道との境界部に敷設した状態を示す部分概要断面図である。本発明の縁石構造物1Aは通常縁石100の間に挟み込むように配置することができる。これにより、車道側から歩道側へ乗り上げるためのスロープを形成することができるし、通常の状態では従来のコンクリート製縁石と同様な矩形形状を維持することもできる。
図9は図1、図3又は図4の縁石構造物を車道と歩道との境界部及び歩道上の高低差部分に使用した実例の部分概要斜視図である。例えば、車道と歩道との境界部に敷設すると、車道側から歩道側へ車椅子が乗り上げる際にスロープが形成され極めて便利である。一方、視覚障害者にとっては、2cm程度の高さが維持されているため、車道と歩道との境界の存在を明確に認識することができる。また、歩道上に自転車用の坂道102を構築すると共に、その隣に本発明の縁石構造物を高低差部に敷設したステップ104を構築する。車椅子利用者は腕の力が弱いために長い自転車用坂道を上るのに難渋するが、本発明の縁石構造物を端部に有するステップ104を利用すれば、車椅子の小径前輪は本発明の縁石構造物により形成されるスロープを伝って僅かな力で、水平なステップ面に易々と乗り上げることができ、その後、大径後輪も同様に水平なステップ面に易々と乗り上げることができる。図9に示されるように、本発明の縁石構造物を黄色、赤色などの塗料で塗装しておくことにより、車椅子利用者は本発明のバリアフリー縁石の配置個所を容易に確認することができ、そのバリアフリー縁石部分から車道から歩道上へ又は歩道から車道上へ移動することができる。
図10(A)はホールなどの入口付近に建築されている従来の車椅子利用者のための連続状スロープ形式の歩道である。前記のように車椅子利用者は腕の力が弱いために、このような連続状スロープ歩道を登るのは非常に困難であり、介助者の補助を必要とすることが多々あった。そこで、図10(B)に示されるように、スロープ状の歩道ではなくステップ状の歩道に改造し、各ステップの端部に本発明の縁石構造物50を配設する。車椅子の前輪が縁石構造物50に掛かるとスロープが形成されステップ106に乗り上げることができる。次のステップに乗り上げる前に、現在のステップで休止することもできるし、各ステップを連続的に乗り上げていくこともできる。図10(B)に示されるバリアフリーステップは特に車椅子による下りに有効である。図10(A)の従来の連続状スロープの場合、腕の力が抜けると、加速度がついて止まらなくなり転倒事故を起こし、安全性に問題があったが、図10(B)に示されるバリアフリーステップであれば、途中のステップで一旦停止することができるのでスロープを転げ落ちるなどのような事故は起こらない。
本発明の縁石構造物は、前掲の「道路の移動円滑化整備ガイドライン」に規定された視覚障害者及び身体障害者の両方の要求を満たすための最低段差2cmを維持しながら、車道と歩道との境界部に使用し道路のバリアフリー化を達成することもできるが、道路だけでなく、公共的な建物の内外におけるあらゆる段差部に使用してバリアフリー化を図ることもできる。従って、本発明の縁石構造物は段差の存在するあらゆる箇所において使用することができる。
本発明の縁石構造物の一例の概要斜視図である。 図1におけるII-II線に沿った概要断面図である。 本発明の縁石構造物の別の例の概要断面図である。 本発明の縁石構造物の更に別の例の概要斜視図である。 図4に示された縁石構造物の展開図である。 (A)は図4に示された縁石構造物の通常の状態の部分概要断面図であり、(B)は使用状態の部分概要断面図である。 ヒンジ機構の別の例の部分概要平面図である。 実施例1における本発明の縁石構造物の使用状態を示す部分概要断面斜視図である。 実施例2における本発明の縁石構造物の使用状態を示す部分概要斜視図である。 (A)は実施例3における従来の連続状スロープ歩道の一例の部分概要斜視図であり、(B)は本発明の縁石構造物を使用したバリアフリーステップの部分概要斜視図である。
符号の説明
1,1A 本発明の縁石構造物
3 コンクリート部材
5 踏み板部材
7 上板
9 ヒンジ
11 支柱
13 弾発手段
15 上板延伸部分
17 コンクリート部材の車道側上面
19 コンクリート部材の歩道側上面
21 スカート板
23 スカート板収容溝
25 スカート板下端
27 スカート板収容溝底部
29 スカート板収容溝内側上端
31 支柱挿入溝
32 弾発手段取付部材
50 本発明の縁石構造物
52 踏み板部材
54 基板
56 支柱
58 ガイドボックス
60 上板
62 スカート板
64 斜面用支持台
65 ガイドボックス用支持台
66 スライド板
68 スライド板ストッパー

Claims (5)

  1. 所定の高さの段差が存在する路面又は床面境界部に使用される縁石構造物であって、該縁石構造物はコンクリート部材と踏み板部材とからなる、前記踏み板部材は前記コンクリート部材の上面に配設されており、前記踏み板部材は上板と、該上板の高段差側をヒンジ機構を介して回動可能に支持する支柱とからなり、前記上板と前記コンクリート部材との間に弾発手段が配設されていることを特徴とする縁石構造物。
  2. 前記上板は、その低段差側端部に、上板の上端から下方向に向かって垂下するスカート板を更に有することを特徴とする請求項1に記載の縁石構造物。
  3. 前記スカート板が前記上板に固設されており、前記上板が下方向に向かって回動されたときに、前記スカート板を収容するための溝が前記コンクリート部材に凹設されていることを特徴とする請求項2に記載の縁石構造物。
  4. 前記スカート板が前記上板にヒンジ機構を介して回動可能に取設されていることを特徴とする請求項2に記載の縁石構造物。
  5. 底板と、該底板の一方の端部に立設された支柱と、内部に少なくとも1個の弾発手段を有するガイドボックスと、上板と、スカート板と、上板支持台と、スライド板と、スライド板ストッパーとからなり、前記ガイドボックスはヒンジ機構を介して前記支柱に回動可能に支持されており、前記上板の一部は、前記ガイドボックス内に挿入されており、前記上板の他端にはヒンジ機構を介して前記スカート板の一端が回動可能に取設されており、更に前記スカート板の他端はヒンジ機構を介して前記底板に回動可能に取設されており、前記スライド板の上端はヒンジ機構を介して前記上板の所定位置の下面に回動可能に取設されており、前記スライド板ストッパーは前記底板の所定位置の上面に固設されており、前記上板支持台は前記上板と前記スカート板とにより形成される傾斜面の勾配と概ね同じ勾配の傾斜上面を有することを特徴とする縁石構造物。
JP2003280807A 2003-07-28 2003-07-28 縁石構造物 Pending JP2005048423A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003280807A JP2005048423A (ja) 2003-07-28 2003-07-28 縁石構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003280807A JP2005048423A (ja) 2003-07-28 2003-07-28 縁石構造物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005048423A true JP2005048423A (ja) 2005-02-24

Family

ID=34266517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003280807A Pending JP2005048423A (ja) 2003-07-28 2003-07-28 縁石構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005048423A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100650789B1 (ko) 2006-08-19 2006-11-30 (주)성지토목기술공사 횡단보도와 인도 간의 경사면 형성시스템
KR100871934B1 (ko) * 2008-05-27 2008-12-05 광주광역시 남구 보도의 차량진입 방지장치
CN107012765A (zh) * 2017-04-27 2017-08-04 青岛班门古典设计工程有限公司 一种路肩用辅石

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100650789B1 (ko) 2006-08-19 2006-11-30 (주)성지토목기술공사 횡단보도와 인도 간의 경사면 형성시스템
KR100871934B1 (ko) * 2008-05-27 2008-12-05 광주광역시 남구 보도의 차량진입 방지장치
CN107012765A (zh) * 2017-04-27 2017-08-04 青岛班门古典设计工程有限公司 一种路肩用辅石
CN107012765B (zh) * 2017-04-27 2022-05-06 青岛班门古典设计工程有限公司 一种路肩用辅石

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4080087A (en) Railless walkway for the visually handicapped
KR20070098979A (ko) 경사로로 변형 가능한 계단
JP4112578B2 (ja) バリアフリー用ブロック
JP2005048423A (ja) 縁石構造物
KR101773346B1 (ko) 해체방지 기능이 향상된 볼라드
KR100820732B1 (ko) 횡단보도용 장애인 통행 조립식 경사 보도판 및 이의시공방법
KR102028072B1 (ko) 건축용 계단 논슬립구조
KR102250927B1 (ko) 볼라드에 설치되는 대기용 의자
JP4654142B2 (ja) 車輪受部を備えた安全通行用道路境界ブロック
JP4648374B2 (ja) 横断歩道口
KR20100011605A (ko) 차량진입 방지장치
KR20170071722A (ko) 지체장애인과 시각장애인들의 안전을 위한 횡단보도
KR200232422Y1 (ko) 계단용 경사구
KR200423392Y1 (ko) 버스정류장의 복층구조
KR20090027296A (ko) 전동차의 안전 발판
KR200239520Y1 (ko) 계단용 착탈식 경사구
KR100733901B1 (ko) 횡단보도용 장애인 통행 경사 보도판 및 이의 시공방법
KR200410712Y1 (ko) 횡단보도용 장애인 통행 경사 보도판
JP2003096710A (ja) 歩道用縁石材及びバリアフリー歩道構造
JP3502375B2 (ja) 手摺り
CN111706109B (zh) 商贸楼用拓宽式楼梯
JP3103514U (ja) プラットホーム用乗降補助装置
JP3011047U (ja) 階段の昇降用補助盤及び階段の構造
KR20190130369A (ko) 횡단보도용 연석
KR102169406B1 (ko) 개구리 주차대