JP2005048108A - インク組成物並びにこれを用いたインクセット、インクカートリッジ、記録システム及び記録物 - Google Patents

インク組成物並びにこれを用いたインクセット、インクカートリッジ、記録システム及び記録物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を得ることのできるインク組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明は、顔料とポリオレフィンワックスを含むインク組成物であって、前記ポリオレフィンワックスは、該インク組成物の被記録面への吐着により形成される膜の乾燥膜厚よりも大きい粒径を有することを特徴とするインク組成物を提供するものである。本発明は、前記ポリオレフィンワックスの粒径が前記顔料の粒径よりも大きい前記インク組成物を好適に提供する。また、本発明は、前記ポリオレフィンワックスの粒径が76nm以上、特に200nm以上1μm以下である前記インク組成物を好適に提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐擦性に優れた記録画像を得ることのできるインク組成物、及びこれを含むインクセット、インクカートリッジ、並びに該インク組成物を用いた記録システム及び記録物に関する。
従来から、記録された画像の耐擦性を向上させるために、ワックスを含有させたインク組成物が開発されている。
ワックスを含有させたインク組成物としては、例えば、特表2000−517370号公報では、紙、ガラス、金属、またはプラスチック表面上に、耐引っかき性かつ耐摩擦性の像、メッセージ、マーク等をジェット印刷するのに適した、ジェットインク組成物であって、水、着色剤、バインダー樹脂およびワックスを含む上記組成物が提案されている(特許文献1)。
しかし、従来のインク組成物では、それにより画像を形成してから48時間後にはある程度の耐擦性が得られるが、記録直後における耐擦性が不十分である。通常、印刷物等の記録物は、記録直後に移動させる必要がある場合が多く、記録直後からの耐擦性を向上させる必要がある。
特表2000−517370号公報
従って、本発明の目的は、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を得ることのできるインク組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究した結果、顔料と特定の粒径を有するポリオレフィンワックスとを含むインク組成物が、前記目的を達成し得ることの知見を得た。
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、顔料とポリオレフィンワックスを含むインク組成物であって、前記ポリオレフィンワックスは、該インク組成物の被記録面への吐着により形成される膜の乾燥膜厚よりも大きい粒径を有することを特徴とするインク組成物を提供するものである。
以下、本発明のインク組成物について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明のインク組成物は、顔料及びポリオレフィンワックスを必須構成成分として含むものである。
そして、本発明に使用されるポリオレフィンワックスは、該インク組成物の被記録面への吐着により形成される膜の乾燥膜厚よりも大きい粒径を有する。
本発明のインク組成物によれば、前記の構成を有しているため、該インク組成物を紙その他の記録媒体等の被記録面へ吐着させることにより形成される膜(記録画像の塗膜)が、吐着乾燥直後には、図1に示すような状態となる。即ち、記録画像の塗膜2の表面から、ポリオレフィンワックス1の一部が突出した状態となる。また、図1に示す記録画像の表面上に、画像に対する摩耗の原因となる外的要因の影響が与えられた場合でも、図2に示すように、膜2中のポリオレフィンワックス1の突出部分が膜表面に広がり、この広がったワックスにより摩耗を受けにくくなり、耐擦性が発現する。このようにして、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を得ることができる。
尚、図1は、本発明のインク組成物を被記録面へ吐着させて形成された吐着乾燥直後の記録画像の塗膜を模式的に示す断面図である。また、図2は、図1の塗膜表面に摩耗要因を付与した後の記録画像の塗膜を模式的に示す断面図である。
本発明に使用されるポリオレフィンワックスは、その粒径が、後述する顔料の粒径よりも大きいことが耐擦性向上の点で好ましい。
また、ポリオレフィンワックスの粒径は、76nm以上、特に150nm以上、とりわけ200nm以上、中でも200nm〜1μmであることが好ましい。このような粒径を有することによって、容易に図1の状態とすることができ、耐擦性により優れた記録画像を得ることが可能となる。尚、本明細書において、ポリオレフィンワックスの粒径とは、マイクロトラック法で測定した粒子直径(平均値)をいう。
ポリオレフィンワックスは、インクの被記録面へ固着した膜に粒子として残留しやすい点で、その融点若しくは環球法軟化点(JIS K 2207)が110℃以上、特に110〜150℃であることが好ましい。
また、ポリオレフィンワックスは、その針入度法硬度(JIS K 2207)が1以上であることが好ましく、より好ましくは2以上5以下である。
ポリオレフィンワックスとしては、インク組成物を被記録面へ吐着させた際に形成される膜(記録画像等の塗膜)中において所定粒径の粒子の状態を保持し得る限り特に制限されるものではなく、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン又はその誘導体から製造したワックス及びそのコポリマー、具体的には、ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、ポリブチレン系ワックス等の単独または複数種が挙げられる。
また、ポリオレフィンワックスとしては、市販されているものを利用することも可能であり、その具体例として、「ケミパールW4005」(ポリエチレン系ワックス、粒径200nm〜800nm、環球法軟化点110℃、針入度法硬度3、固形分40%、三井化学社製)等のケミパールシリーズを好適に用いることができる。
その他、AQUACER513(ポリエチレン系ワックス、粒径100〜200nm、融点130℃、固形分30%,ビックケミージャパン(株)製)等のAQUACERシリーズを使用することもできる。
ポリオレフィンワックスの含有量は、インク組成物の全重量に対して、0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜1重量%である。
本発明のインク組成物に使用される顔料としては、無機顔料及び有機顔料を使用することができ、それぞれ単独又は複数種混合して用いることができる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン及び酸化鉄の他に、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラック等が使用できる。また、前記有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が使用できる。具体的には、以下に説明するように、各色インクに応じて所望の顔料が用いられる。
ブラックインクに使用される顔料としては、カーボンブラックが挙げられ、例えば、三菱化学(株)製のNo.2300,No.900,HCF88,No.33,No.40,No.45,No.52,MA7,MA8,MA100,No2200B等が、コロンビア社製のRaven5750,Raven5250,Raven5000,Raven3500,Raven1255,Raven700等が、キャボット社製のRegal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Monarch700,Monarch800,Monarch880,Monarch900,Monarch1000,Monarch1100,Monarch1300,Monarch1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black FW18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex 35,Printex U,Printex V,Printex 140U,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black 4等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14C、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、129、151、154等が挙げられる。
マゼンタインク及びライトマゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.Pigment Red 5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、123、168、184、202、C.I.Pigment Violet 19等が挙げられる。
シアンインク及びライトシアンインクに使用される顔料としては、C.I.Pigment Blue 1、2、3、15:3、15:34、16、22、60、C.I.Vat Blue 4、60等が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。
顔料の含有量は、インク組成物の全重量に対して、0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜6重量%である。
本発明のインク組成物は、既述の顔料を使用するとともに、該顔料を分散するための分散剤を含有するものが好ましい。分散剤としては、この種の顔料インクにおけるものと同様のものを特に制限なく用いることができ、例えば、カチオン性分散剤、アニオン性分散剤、ノニオン性分散剤や界面活性剤等が挙げられる。アニオン性分散剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が挙げられる。また、アニオン性界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等が挙げられ、ノニオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。特に、顔料の分散安定性を高める観点から、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体を用いることが好ましい。
また、本発明においては、前記分散剤を含んでいても含んでいなくてもよいが、分散剤を用いず(0重量%)に、自己分散型の顔料を用いることも可能である。尚、自己分散型の顔料は、顔料の表面に−COOH、−CHO、−OH、−SO3H及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種又は2種以上等の官能基(分散性付与基)を有するように処理された顔料であって、分散剤を別途配合せずとも、水系のインク中で均一に分散し得るものである。ここでいう「分散」とは、自己分散型の顔料が分散剤なしに水中に安定に存在している状態をいい、分散している状態のもののみならず、溶解している状態のものも含むものとする。
本発明のインク組成物の全重量に対する分散剤の含有量は、固形分換算で好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.3〜6重量%である。
また、分散剤は、顔料の重量を基準とすれば、固形分換算で、通常140重量%以下、好ましくは15〜60重量%で含まれる。
本発明において、顔料の粒径は特に限定されないが、既述のポリオレフィンワックスの粒径よりも小さいことが望ましく、特に1μm以下が好ましく、より好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.1μm以下である。尚、本明細書において、顔料の粒径とは、マイクロトラック法で測定した粒子直径(平均値)をいい、自己分散型の顔料の場合にはその表面の官能基も含めた全体長をいう。
本発明のインク組成物は、記録媒体等の被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高める観点から、アルカンジオール類及び/又はグリコールエーテル類を含むことが好ましい。
アルカンジオール類としては、1,2−アルカンジオール類等が挙げられ、好ましくは1,2−C(炭素数)1-8 アルキルジオールであり、より好ましくは1,2−C1-6 アルキルジオールであり、最も好ましくは1,2−ヘキサンジオールである。
一方、グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のような多価アルコールの低級アルキルエーテルを挙げることができる。特に、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いると良好な記録品質を得ることができる。
これらのアルカンジオール類及び/又はグリコールエーテル類の含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは1〜10重量%である。
また、本発明のインク組成物には、その他の浸透促進作用を有する物質、例えば、メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール等の低級アルコール類等を含有させることもできる。
本発明のインク組成物は、記録媒体等の被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高める観点から、アセチレングリコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤を含むことが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、または3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は市販品も利用することができ、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(商品名、日信化学社製)、サーフィノール61、104,82,465,485あるいはTG(商品名、Air Products and Chmicals Inc.製)が挙げられる。
一方、ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販されているものを利用することができ、例えば、BYK−347,BYK−348等(ビックケミー・ジャパン株式会社製)が挙げられる。
更に、本発明のインク組成物には、その他の界面活性剤、具体的には、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、および両性界面活性剤からなる群から選択される1種以上の界面活性剤を使用することもできる。
界面活性剤の含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは0.01〜5重量%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%である。
本発明のインク組成物は、インクジェット用に用いた場合に、インクの乾燥を防いでインクジェットプリンタのヘッドでの目詰まりを防止する観点から、多価アルコール類を含むことが好ましい。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
多価アルコール類の含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは0.1〜30重量%、更に好ましくは0.5〜20重量%である。
本発明のインク組成物は、三級アミン類を含むことが好ましい。かかる三級アミンはpH調整剤として機能し、インク組成物のpHを容易に好適な範囲に調整することができる。三級アミンとしては、例えば、トリエタノールアミン等が挙げられる。
三級アミンの含有量は、インク組成物の全重量に対して、0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2重量%である。
本発明のインク組成物は、そのpHが8〜12、特に8〜10であることが好ましい。pHがかかる範囲内にあると、顔料とポリオレフィンワックスとの混和性を向上させることができる。
本発明のインク組成物は、その用途に特に制限されないが、インクジェットプリンタを用いたインクジェット記録や、インクジェット法を応用した各種機能素子への吐出システム等のインクジェット用であることが好ましい。
本発明のインク組成物は、顔料及びポリオレフィンワックス、並びに前述したその他の各種添加剤を含有するとともに、通常、溶媒として水を含有する。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間に亘ってカビやバクテリアの発生が防止されるので好ましい。
本発明のインク組成物には、更に必要に応じて、水溶性ロジン類等の定着剤、安息香酸ナトリウム等の防黴剤・防腐剤、アロハネート類等の酸化防止剤・紫外線吸収剤、キレート剤、酸素吸収剤等の他の添加剤を含有させることができ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
本発明のインク組成物は、従来公知の装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、バスケットミル、ロールミル等を使用して、従来の顔料インクと同様に調製することができる。調製に際しては、メンブレンフィルターやメッシュフィルター等を用いて粗大粒子を除去することが好ましい。
本発明はまた、複数のインク組成物を備えてなるインクセットにおいて、前述したインク組成物を少なくとも備えることを特徴とするインクセットを提供することができる。本発明のインクセットによれば、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を得ることができる。
本発明はまた、前述したインク組成物を少なくとも収容してなることを特徴とするインクカートリッジを提供することができる。本発明のインクカートリッジによれば、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を得ることができるインクを容易に運搬することが可能となる。
本発明はまた、前述したインク組成物により記録する記録方法、インクジェットプリンタ等の記録装置その他の記録システムを提供することができる。本発明の記録システムによれば、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を得ることができる。
本発明はまた、前述したインク組成物により被記録面上に画像か形成されてなる記録物を提供することができる。本発明の記録物によれば、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を備えた記録物を得ることができる。
本発明によれば、耐擦性に優れた記録画像、特に記録直後からの耐擦性が向上した記録画像を得ることができる。
本発明は、前述した各実施形態を好適に提供するものであるが、これらの実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
以下に、本発明の実施例及び試験例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、斯かる実施例により何等制限されるものではない。
表1に示す各配合組成のインク組成物(イエローインクY、マゼンタインクM、シアンインクC、ブラックインクBk、ライトマゼンタインクLm及びライトシアンインクLc)を、常法に従い調製した。各インク組成物のpHは、8.0〜11.0であった。
表2に示す配合組成に代えた以外は、実施例1と同様にして各組成のインク組成物を調製した。各インク組成物のpHは、8.0〜11.0であった。
〔比較例1〕
表3に示す配合組成に代えた以外は、実施例1と同様にして各組成のインク組成物を調製した。各インク組成物のpHは、8.0〜11.0であった。
Figure 2005048108
Figure 2005048108
Figure 2005048108
尚、実施例1及び2の各インク組成物中の顔料の粒径は、次の通りである。
PY74(C.I.Pigment Yellow 74) 61nm
PV19(C.I.Pigment Violet 19) 75nm
PB15:3(C.I.Pigment Blue 15:3) 68nm
カーボンブラック 99nm
また、得られた各インク組成物を組み合わせて、インクセットとし、インクカートリッジに収容した。単独のインク組成物及びインクセットそれぞれについて、次の印字評価試験に供した。
印字評価試験
前記の実施例および比較例で製造した各インク組成物を用いて印字評価を行った。印字評価は、インクジェットプリンター〔PM−920C(セイコーエプソン(株)製〕を用い、PM写真用紙〔インクジェット専用紙:セイコーエプソン(株)製〕にDuty80%で印字を行い、記録物を得た。
耐擦性試験(JIS K 5701による評価)
印字後48時間経過した時点で、サウザーランドラブテスターを用い、JIS K 5701に準じて耐擦性評価を行った。記録物の被擦体は、レイマット用紙〔インクジェット専用紙:セイコーエプソン(株)製〕の裏面を用いた。評価基準は、以下の通りである。
A:色剤の剥離が全くない。
B:色剤の剥離がわずかにある(擦面全体の20%未満)。
C:色剤の剥離がある(擦面全体の20%以上80%未満)。
D:色剤がほとんど剥離する(擦面全体の80%以上剥離する)。
耐擦性試験の評価結果
(実施例1) 回数 Y M C Bk Lm Lc セット
印刷1時間後 20回 A A A A A A A
印刷48時間後 20回 A A A A A A A
(実施例2) 回数 Y M C Bk Lm Lc セット
印刷1時間後 20回 B B B B B B B
印刷48時間後 20回 A A A A A A A
(比較例1) 回数 Y M C Bk Lm Lc セット
印刷1時間後 20回 C C C C C C C
印刷48時間後 20回 B B B B B B B
以上の結果から明らかなように、本発明のインク組成物を用いた場合(実施例1及び2)には、比較例1のインク組成物を用いた場合に比して、耐擦性に優れた記録画像、特に印刷1時間後(記録直後)からの耐擦性が向上した記録画像が得られることが判る。特に、大きい粒径(200nm〜800nm)のポリオレフィンワックスを含む実施例1のインク組成物を用いた場合には、その効果が顕著であることが判る。
本発明は、耐擦性に優れた記録画像を得ることのできるインク組成物、及びこれを含むインクセット、インクカートリッジ、並びに該インク組成物を用いた記録システム及び記録物として、産業上利用することが可能である。
図1は、本発明のインク組成物を被記録面へ吐着させて形成された吐着乾燥直後の記録画像の塗膜を模式的に示す断面図である。 図2は、図1の塗膜表面に摩耗要因を付与した後の記録画像の塗膜を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1…ポリオレフィンワックス,2…記録画像の塗膜

Claims (15)

  1. 顔料とポリオレフィンワックスを含むインク組成物であって、前記ポリオレフィンワックスは、該インク組成物の被記録面への吐着により形成される膜の乾燥膜厚よりも大きい粒径を有することを特徴とするインク組成物。
  2. 前記ポリオレフィンワックスの粒径が、前記顔料の粒径よりも大きい、請求項1記載のインク組成物。
  3. 前記ポリオレフィンワックスの粒径が、76nm以上である、請求項1又は2記載のインク組成物。
  4. 前記ポリオレフィンワックスの粒径が、200nm以上1μm以下である、請求項3記載のインク組成物。
  5. 前記ポリオレフィンワックスは、その融点若しくは環球法軟化点が110℃以上である、請求項1〜4の何れかに記載のインク組成物。
  6. 更に、アルカンジオール類及び/又はグリコールエーテル類を含む、請求項1〜5の何れかに記載のインク組成物。
  7. 更に、アセチレングリコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤を含む、請求項1〜6の何れかに記載のインク組成物。
  8. 更に、多価アルコール類を含む、請求項1〜7の何れかに記載のインク組成物。
  9. 更に、三級アミン類を含む、請求項1〜8の何れかに記載のインク組成物。
  10. pHが8〜12である、請求項1〜9の何れかに記載のインク組成物。
  11. インクジェット用である、請求項1〜10の何れかに記載のインク組成物。
  12. 複数のインク組成物を備えてなるインクセットにおいて、請求項1〜11の何れかに記載のインク組成物を少なくとも備えることを特徴とするインクセット。
  13. 請求項1〜11の何れかに記載のインク組成物を少なくとも収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
  14. 請求項1〜11の何れかに記載のインク組成物により記録する記録システム。
  15. 請求項1〜11の何れかに記載のインク組成物により被記録面上に画像が形成されてなる記録物。
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