JP2005047815A - 微小粒子組成物又はリポソーム製剤 - Google Patents

微小粒子組成物又はリポソーム製剤 Download PDF

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Abstract

【課題】カンプトテシン類を微小粒子に直接高内封率で内封し、可溶化及び徐放化をはかったナノスフェア微小粒子製剤の提供。
【解決手段】ポリエチレングリコール修飾脂質を用いたカンプトテシン類含有微小粒子組成物製剤;製造方法に少なくとも1回の凍結融解処理を加えるカンプトテシン類内封微小粒子組成物製剤の製造法;及び予め整粒した空微小粒子に、カンプトテシン類を内封させるカンプトテシン類内封微小粒子製剤の製造法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗腫瘍活性を有するカンプトテシン類の製剤に関し、特にナノスケールの微小粒子内に効率よくカンプトテシン類を包含する微小粒子組成物製剤の製造法及びその微小粒子組成物製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
カンプトテシン(camptothecin、以下CPTと略記する)は、中国原産のヌマミズキ(中国名:喜樹、学名:Camptotheca acuminata)の根、幹、枝、葉、実に含有されるアルカロイドである。CPTの半合成誘導体である7−エチル−10−ピペリジノピペリジノカルボニルオキシカンプトテシン(以下、CPT−11と略記する。非特許文献1参照。)は、CPTの高い抗腫瘍活性を維持し、かつ毒性が軽減した化合物として特に重要な物質である。このCPT−11は、肝臓及び腫瘍組織においてカルボキシエステラーゼにより活性代謝物の7−エチル−10−カンプトテシン(以下、SN−38と略記する)に代謝され、このSN−38が強い抗腫瘍活性を示す(非特許文献2〜4参照)。
【0003】
即ち、CPT−11はSN−38のプロドラッグと位置付けられる。このCPT−11が、SN−38に代謝され、抗腫瘍性を表す作用機能は、いくつかの文献に詳細に報告されている(非特許文献5〜11参照)。
【0004】
一方、疾病の治療を目的として数多くの薬物が開発されているが、それらの多くは副作用などの問題点を抱えている。特に癌治療における化学療法剤は重要な役割を担っているが、充分な治療効果を期待すると必然的に副作用を伴う結果となるのが現状である。副作用として正常組織にも大きな損傷を与えることが知られている抗腫瘍剤の治療効果を高め、同時に副作用の軽減を図るためには、より選択的に薬物を腫瘍局所に到達させる必要がある。
【0005】
そこで、効果的な薬物送達システム(Drug Delivery System: DDS)が注目されており、そのひとつの有効な手段としてリポソームの有用性が示されている(非特許文献12、13参照)。リポソームは、リン脂質二分子膜からなる閉鎖系の脂質小胞体であり(非特許文献14参照)、その構成成分が生体成分のリン脂質から構成されているため抗原性と有毒性が低く、大きさや脂質組成を自由に変化させることにより体内動態を制御することができるなど、多くの利点を有している。
【0006】
また、水溶性、脂溶性、高分子化合物のようなさまざまな薬物の内封と持続的放出が可能であり(非特許文献15参照)、ドラッグキャリアとして有用性が報告されている(非特許文献16、17参照)。
【0007】
一般的に固形腫瘍組織には分岐の多い新生血管が異常に発達している。この腫瘍新生血管は正常な血管に比べ血管壁が薄く、内皮細胞間の結合が比較的ルーズであり、リンパ管が発達していないという特徴を有している。高分子物質やリポソームのような微粒子は、このルーズなジャンクションを通り、血中から腫瘍組織間質へ漏出し腫瘍組織に分布する(非特許文献18参照)ことが可能で、いったん漏出したものは管腔側に戻りにくく、組織に蓄積する。このような固形腫瘍へのリポソームの特性はEPR (Enhanced Permeability and Retention) 効果と呼ばれ(非特許文献19参照)、腫瘍組織へのターゲティングを行う場合、重要な要素となる。
【0008】
一方、リポソームの血中滞留性、腫瘍蓄積性は、肝臓のクッパー細胞、脾臓のマクロファージに代表される網膜内皮系 (Reticuloendothelial system, RES) の捕捉により著しくそこなわれる(非特許文献20参照)。そこでRES捕捉を回避し、血中滞留性の増加に伴う受動的ターゲティングを目的としてリポソームのポリエチレングリコール(PEG)修飾化が行われている(非特許文献21参照)。
【0009】
かかる観点に基づき、CPT−11のリポソーム化は、既に研究がなされており、抗腫瘍効果増強、副作用軽減効果のあることが報告されている(非特許文献22参照)。しかし、当該リポソーム製剤は、血中滞留時間が短く腫瘍蓄積性が低いなどの欠点を有し、臨床に適用する上で十分満足できるものではない。
【0010】
しかしながら、カンプトテシン類に関するリポソーム製剤の報告例は数少ない(特許文献1、2参照)。町田ら(特許文献3参照)は、乳酸とグリコール酸との共重合体からなる担体にCPT−11を内封させたマイクロスフェア製剤を報告しているが、その粒子径は2−70μである。この大きさの粒子は毛細血管を塞栓して危険なうえRES系によって異物として補足されるため、静脈注射などの循環血液に直接のせることはできない。さらに、注射剤の滅菌法として最も信頼性が高く、繁用される濾過滅菌法(0.22〜0.45μmのフィルターで濾過)を用いることができない。
【0011】
また、活性代謝物であるSN−38のリポソーム化研究はさらに少ない。我々は、既に構成脂質の種類や比率、緩衝液のpH等の観点から検討を行ってきた。しかしながら、これまでで最も良い内封率を示した製造条件は、製造時の薬物添加濃度(SN−38濃度)を20μg/ml、リポソーム構成脂質としてL−α−ジステアロイルホスファチジルコリン (DSPC)、緩衝液として9.0%ショ糖液/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)混液を用い、DSPCに対するコレステロールの比を2:1とするものである。しかしながら、このようにして得られたリポソーム製剤は、実用性が可能となるリポソーム中の薬物内封率に比べるとSN−38の内封率は非常に低い(0.68%)ものであった(非特許文献23参照)。
【0012】
【非特許文献1】
Chem. Pharm. Bull., 1991 39(6) 1446−1454
【非特許文献2】
Xenobio. Metabol. Dispos. 6: 899−907, 1991.
【非特許文献3】
J. Pharmacobiodyn., 14: 341−349, :1991.
【非特許文献4】
Jpn. J. Cancer Chemother., 18: 2175−2178, 1991.
【非特許文献5】
Cancer Res., 1990 50, 1715.
【非特許文献6】
J. Aichi Med. Univ. Assoc., 1987 15, 683.
【非特許文献7】
Exp. Cell. Res., 1985 158, 1
【非特許文献8】
Cancer Treatment Report, 1987 71, 341.
【非特許文献9】
Xenobio. Metabol. Dispos. 6: 899−907, 1991.
【非特許文献10】
J. Pharmacobiodyn., 14: 341−349, :1991.
【非特許文献11】
Jpn. J. Cancer Chemother., 18: 2175−2178, 1991.
【非特許文献12】
Drug Delivery System, 6: 415−426, 1991.
【非特許文献13】
油化学, 34: 784−798, 1985.
【非特許文献14】
Drug Delivery System, 17−4: 314−320, 2002.
【非特許文献15】
Int. J. Cancer, 99: 130−137, 2002.
【非特許文献16】
Cancer Res., 39: 1390−1395, 1979.
【非特許文献17】
J. Pharm. Sci., 73: 203−206, 1984.
【非特許文献18】
Drug Delivery System, 9:185−/92,1994.
【非特許文献19】
Drug Delivery System, 15−1: 39−48, 2000.
【非特許文献20】
Cancer Res., 44: 375−378, 1984.
【非特許文献21】
J. Drug Targeting, 3: 283−289, 1995.
【非特許文献22】
Cancer Letter, 127: 99−106,1998.
【非特許文献23】
Cancer Letter, 127: 99−1.06.1998.
【非特許文献24】
Cancer Letter, 127: 99−1.06.1998.
【非特許文献25】
J. Mol. Biol., 13: 238−252, 1965.
【非特許文献26】
Biochem. Biophys. Acta, 1108: 40−48, 1992.
【非特許文献27】
J. Drug Targeting, 3: 283−289, 1995.
【非特許文献28】
Biochem. Biophys. Acta, 1108: 40−48, 1992.
【非特許文献29】
Biochim. Biophys. Acta, 691: 332−340, 1982.
【非特許文献30】
Arch Biochem. Biophys., 212: 186−194, 1981.
【非特許文献31】
Biochim. Biophys. Acta, 817:193−196, 1985.
【非特許文献32】
Biochem. Biophys. Acta, 816: 1−8, 1985.
【特許文献1】
特開平7−277981号公報
【特許文献2】
特開2002−154963号公報
【特許文献3】
特開2002−154963号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、癌細胞への移行性及び製造時の滅菌を考慮したナノスケールのカンプトテシン含有リポソーム製剤又は微小粒子組成物製剤を提供すると共に、臨床に適用可能な高い含有率で当該製剤を製造する技術を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく種々検討したところ、ポリエチレングリコール修飾脂質を微小粒子組成物構成脂質とする手段、微小粒子組成物分散液を調製後に1〜3回凍結融解する手段、及びフィルム状に加工したカンプトテシン類に空微小粒子組成物分散液を添加してカンプトテシン類を微小粒子組成物中内封させる手段を単独で又は組み合せて用いることにより、カンプトテシン類、特にSN−38の内封率が著しく向上するとともにナノスケールのカンプトテシン類含有リポソーム製剤又は微小粒子組成物製剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち、本発明はポリエチレングリコール修飾脂質を構成成分とする微小粒子組成物にカンプトテシン類を含有する微小粒子組成物製剤を提供するものである。
また本発明は、微小粒子組成物にカンプトテシン類を内封したリポソーム分散液を調製後、1〜3回凍結と融解を繰り返す(凍結融解処理)ことを特徴とするカンプトテシン類内封微小粒子組成物製剤の製造法を提供するものである。
さらに本発明は、フィルム状に加工したカンプトテシン類に、空微小粒子組成物分散液を添加して、当該カンプトテシン類を空微小粒子組成物に内封させることを特徴とするカンプトテシン類内封微小粒子組成物製剤の製造法を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
まず、ポリエチレングリコール(以下、PEGという)修飾脂質を用いた微小粒子組成物製剤について説明する。なお、微小粒子組成物製剤とは、内部に水相が形成されたリポソーム製剤のみならず、水相の形成されていないマイクロスフェアエマルジョン等を含むものであり、リポソーム製剤であることが好ましい。
本発明微小粒子組成物製剤に用いるPEG修飾脂質としては、PEG修飾リン脂質、PEG修飾モノグリセリド、PEG修飾ジグリセリド、PEG修飾ソルビタン脂肪酸エステル、PEG修飾モノアルキルエーテル等が挙げられる。ここで脂質の修飾に用いられるPEGの平均分子量は400〜10000の範囲にあればいずれでもよいが、さらに1000〜5000、特に1000〜2000が好ましい。より具体的なPEG修飾脂質としては、ジ−C12−24アシル−グリセロ−ホスファチジルエタノールアミン−N−PEG、ジ−C12−24アシル−グリセロール−モノPEGエーテル、モノC12−24アシルグリセロール、ジPEGエーテル等が挙げられる。さらに具体的には1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミン−N−(ポリエチレングリコール)、1−モノメトキシ−ポリエチレングリコール−2,3−ジステアロイルグリセロール等が挙げられる。
【0017】
これらのPEG修飾脂質以外に用いることのできる脂質としては、リン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴ糖脂質等が挙げられ、このうちリン脂質が特に好ましい。
【0018】
リン脂質としては、例えばホスファチジルコリン(大豆ホスファチジルコリン、卵黄ホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン等)、ホスファチジルエタノールアミン(ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン等)、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、卵黄レシチン、大豆レシチン、水素添加リン脂質等の天然又は合成のリン脂質等が挙げられる。
【0019】
グリセロ糖脂質としては、例えばスルホキシリボシルグリセリド、ジグリコシルジグリセリド、ジガラクトシルジグリセリド、ガラクトシルジグリセリド、グリコシルジグリセリド等が挙げられる。スフィンゴ糖脂質としては、例えばガラクトシルセレブロシド、ラクトシルセレブロシド、ガングリオシド等が挙げられる。
【0020】
具体的なPEG修飾脂質と他の脂質の組み合せてとしては、PEG修飾リン脂質とリン脂質の組み合せ、PEG修飾ジグリセリドとリン脂質の組み合せが好ましい。これらのPEG修飾脂質及び他の脂質はそれぞれ一種を組み合せてもよいし、二種以上を組み合せてもよい。
【0021】
PEG修飾脂質と他の脂質の配合比は、ナノスケールの安定な微小粒子組成物を形成する点から、重量比で1:50〜1:2、さらに1:20〜1:3、特に1:9〜1:4が好ましい。
【0022】
また、必要に応じて、上記脂質と共に、膜安定化剤としてステロール類等、抗酸化剤としてトコフェロール等、荷電物質としてステアリルアミン、ジセチルホスフェート、ガングリオシド等を用いてもよい。
【0023】
本発明の微小粒子組成物製剤の製造には、公知のリポソーム製剤の調製方法を適用することができ、例えばバンガム(Bangham)らのリポソーム精製法[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J. Mol. Biol.), 13, 238(1965)]、エタノール注入法[ジャーナル・オブ・セル・バイオロジー(J. Cell. Biol.), 66, 621(1975)]、フレンチプレス法[フェブス・レター(FEBS Lett.), 99, 210(1979)]、凍結融解法[アーカイブス・オブ・バイオケミストリー・アンド・バイオフィジックス(Arch. Biochem. Biophys.), 212, 186(1981)]、逆相蒸発法[プロシーディング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユー・エス・エー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA), 75, 4194(1978)]等が挙げられる。例えば、PEG修飾脂質、他の脂質及びカンプトテシン類を有機溶媒に溶解し、次いで有機溶媒を減圧留去して容器内壁にリピッドフィルムを形成する。これに水性溶液を加えて70〜80℃で水和膨張させ、超音波処理して微小粒子組成物分散液を得る。次いでこれをエクストルーダー及びメンブランフィルターを用いて、整粒(200nm以下)することにより本発明の微小粒子組成物製剤が得られる。この微小粒子組成物はリポソームの形態を有しているのが好ましい。
【0024】
次に凍結融解処理を用いたカンプトテシン類内封微小粒子組成物製剤の製造法について説明する。本発明凍結融解処理に用いる微小粒子構成成分としては、前記のPEG非修飾脂質のみでもよいし、PEG修飾脂質と他の脂質の組み合せでもよい。また、脂質以外の成分も前記同様に用いることができる。
【0025】
本発明者は、前記の公知の調製方法によりカンプトテシン類内封微小粒子分散液を調製した後、1〜3回の凍結融解処理をすることにより、カンプトテシン内封率が顕著に向上することを見出した。凍結融解処理は1回が特に好ましい。
また、凍結融解処理は、整粒する前後のいずれでもよいが、整粒する前に凍結融解処理し、次いで整粒(200nm以下)するのが内封率向上の点で好ましい。ここで、整粒は、例えば孔径200nmのメンブレンフィルターで濾過すればよい。
【0026】
凍結融解処理手段としては、微小粒子分散液を−75〜−84℃で急速凍結し、室温で融解するのが好ましい。なお、融解後超音波処理するのがより好ましい。
【0027】
次にフィルム状に加工したカンプトテシン類に、空微小粒子組成物分散液を添加して、当該カンプトテシン類を空微小粒子組成物に内封させる方法について説明する。
【0028】
空微小粒子組成物としては、空リポソームが好ましい。以下、空リポソームを用いた場合を例にして説明する。空リポソームの調製法は、カンプトテシン類を用いない以外は、前記凍結融解処理の場合と同様にして行なわれる。すなわち、リポソーム構成成分としての脂質は、PEG非修飾脂質のみでもよいし、PEG修飾脂質と他の脂質の組み合せでもよい。また脂質以外の成分も前記同様に用いることができる。さらに、空リポソームの調製手段もカンプトテシン類すなわち内封成分を用いない以外は、前記公知の手段により行なわれる。
【0029】
調製した空リポソームは、カンプトテシン類を内封させる前に整粒(200nm以下)することが好ましい。この段階で整粒することにより、ナノスケールのリポソーム製剤が効率良く得られる。また、カンプトテシン類の場合、整粒された空リポソームへの内封効率が高い。
【0030】
空リポソームへのカンプトテシン類の内封手段としては、分子フィルムローディング法、すなわちフィルム状に加工したカンプトテシン類に空リポソーム分散液を添加して内封させる方法が、内封率の点で特に好ましい。
【0031】
より詳細には、有機溶媒に溶解させたカンプトテシン類から溶媒を留去して、カンプトテシン類をフィルム状に加工する。次いでこれに整粒された空リポソーム分散液を加えて、内封させればよい。
【0032】
本発明の前記手段による微小粒子組成物製剤中のカンプトテシン類の内封率は20〜50%もの高率である。カンプトテシン類としては、CPT−11、SN−38が挙げられる。SN−38が特に好ましい。特に本発明により得られるSN−38内封微小粒子組成物製剤は、SN−38が活性本体であるにもかかわらず、難溶性であることからプロドラッグ化が図られた経緯を考慮すれば、新たな製剤を提供するものであり、臨床適用上極めて重要である。
【0033】
上記の方法により得られる本発明の微小粒子組成物製剤は、そのままでも使用できるが、使用目的、保存条件等により、マンニトール、ラクトース、グリシン等の賦形剤を加えて凍結乾燥することもできる。また、グリセリン等の凍結保存剤を加えて凍結保存してもよい。本発明で得られる微小粒子組成物製剤は、注射剤として用いるのが一般的であるが、経口剤、点鼻剤、点眼剤、経皮剤、坐剤、吸入剤等として加工して使用することもできる。なお注射剤として用いる場合の本発明微小粒子組成物製剤は100〜200nmに整粒するのが好ましい。
【0034】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0035】
A.実験材料及び実験方法
1)SN−38
リポソームを調製するために用いたSN−38は、(株)ヤクルト本社で製造したものを用いた。
【0036】
2)リポソーム原料
L−α−ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、L−α−ジステアロイルホスファチジル−DL−グリセロール(DSPG)はそれぞれ日本油脂(株)COASTOMEシリーズのMC8080(PC純度99.8%)、MGL8080(Na塩型、PG純度99%以上)を用いた。コレステロール(CHOL)は和光純薬(株)より購入した。分子量2000の1−モノメトキシ−ポリエチレングリコール−2,3−ジステアロイルグリセロール(PEG−DSG:2000(PEG 2000))は日本油脂(株)より供与されたものを用いた。
【0037】
3)9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)の調製法
スクロース(和光純薬)90gを蒸留水に溶解し、pH5.5に調整した0.1M乳酸緩衡液(Michaelisの緩衝液;0.1N乳酸/0.1N乳酸ナトリウム(2:9,v/v))100mlを加え、さらに蒸留水を加えて全量1000mlとし、ニトロセルロースメンブランフィルター(孔径0.2μm、ADVANTEC社製)で濾過して用いた。
【0038】
4)PBS(pH9.0)
塩化ナトリウム(和光純薬)2.9g、リン酸水素ニナトリウム(和光純薬)2.9g、塩化カリウム(和光純薬)、0.2gとリン酸二水索カリウム(和光純薬)0.2gを秤量、溶解し、蒸留水で全量1,000mlとしたあと、pH調整用炭酸水素ナトリウムを加えpH9.0とした。
【0039】
5)クロロホルム:メタノール(4:1、v/v)混液(リポソーム調製用溶媒)
蒸留クロロホルム(和光純薬)と蒸留メタノール(和光純薬)を4:1(v/v)に混和して用いた。
【0040】
6)1.0mg/ml SN−38標準液
SN−38 1.0mgを1−ブタノールに溶解し、全量1.0mlとしたものを1.0mg/ml SN−38標準液とした。
【0041】
その地の試薬は全て特級試薬をそのまま用い、常法に従って調製した。
【0042】
B.リポソーム製剤の調製
1) 対照リポソーム製剤及びSN−38含有PEG修飾リポソームの調製
対照リポソーム製剤の調製は、以下の構成脂質DSPC/CHOL/DSPG(134:67:60μmol)にSN−38を水和時の濃度が0.048μM(20μg/ml)となるように添加し、Banghamらの方法を改良して行った。この条件で調製したSN−38含有リポソームを対照製剤とし、以下に示す各種リポソーム調製法により調製したリポソームとの比較対照とした。
【0043】
SN−38含有PEG修飾リポソームでは、同様にDSPC/CHOL/DSPG(134:67:60μmol)、SN−38 0.24μmol(0.1mg)とPEG−2000−DSG l5μmolをクロロホルム:メタノール混液に溶解し、完全に分散させた。その後、窒素ガス気流下ロータリーエバポレーターで有機溶媒を減圧留去してフラスコ内壁にリピッドフィルムを作り、さらにデシケーター中に入れ、真空ポンプを用いて溶媒を完全に留去した。これに9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)5.0mlを加え、75℃で10分問水和膨張させ、窒素ガスバブリングにより窒素置換した後、20分間超音波処理してリポソーム分散液とした。
【0044】
さらに、エクストルーダー及びポリカーボネート製メンブランフィルターを用いたエクストルージョン法で整粒した。これをSN−38含有PEG修飾リポソーム(SN−38 PEG−Lip)とした。調製したSN−38含有PEG修飾リポソームをあらかじめ9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)で洗浄、等張化した透析用チューブ(三光純薬)中にいれ、充分な量の9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)中で16時間透析を行い、リポソームに内封されていないSN−38を取り除いた。
【0045】
2)凍結融解法によるSN−38含有リポソーム製剤の調製
リポソームはSN−38を水和時の濃度が0.048μM(20μg/ml)となるように添加し、次に示す方法に従って調製した。まず、DSPC/CHOL/DSPG(134:67:60μmol)とSN−38 0.48μmol(0.2mg)をクロロホルム:メタノール混液に溶解し、完全に分散させた。その後、窒素ガス気流下ロータリーエバポレーターで有機溶媒を減圧留去してフラスコ内壁にリピッドフィルムを作り、さらにデシケーター中に入れ、真空ポンプを用いて溶媒を完全に留去した。これに9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)10mlを加え、75℃で10分間水和膨張させ、窒素ガスバブリングにより窒素置換した後、20分間超音波処理してリポソーム分散液とした。その後、−84℃で凍結後、室温で融解し、75℃で超音波処理する操作を1〜3回繰り返した。
【0046】
さらに、エクストルーダー及びポリカーボネート製メンブランフィルターを用いたエクストルージョン法で整粒した。あらかじめ9.0%スクロース/l0mM乳酸緩衝液(pH5.6)で洗浄、等張化した透析用チューブ(三光純薬)中にいれ、充分な量の9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)中で12時間透析を行い、リポソームに内封されていないSN−38を取り除いた。
【0047】
SN−38内封率における凍結融解のサイクル数における影響を検討するため、凍結融解0、1、2、3回のそれぞれのリポソームをサンプリングした。さらに各リポソームにおいて、エクストルージョン法で整粒する前のリポソームも透析にかけ、SN−38内封量を定量し、SN−38内封率におけるエクストルージョン法の影響を比較検討した。
【0048】
3)分子フィルムローディング法によるSN−38含有リポソームの調製
DSPC/CHOL/DSPG(134:67:60μmol)をクロロホルム:メタノール混液に溶解し、完全に分散させた。その後、窒素ガス気流下ロータリーエバポレーターで有機溶媒を減圧留去してフラスコ内壁にリピッドフィルムを作り、さらにデシケーター中に入れ、真空ポンプを用いて溶媒を完全に留去した。これにpH9.0のPBS 3.0mlを加え、75℃で10分間水和膨張させ、窒素ガスバブリングにより窒素置換した後、20分間超音波処理してリポソーム分散液とした。
【0049】
その後、エクストルーダー及びポリカーボネート製メンブランフィルターを用いたエクストルージョン法で整粒した。さらに、0.1N HClを加えpH5.6とするか、又は9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)を加えて透析を行い空リポソームを調製した。
【0050】
一方、クロロホルム:メタノール混液に溶解させておいたSN−38(5mg/ml)を20μlとり、その後、窒素ガス気流下ロータリーエバポレーターで有機溶媒を減圧留去して、フラスコ内壁にSN−38よりなる薄膜(フィルム)を作り、これに、空リポソームを添加し60℃で1時間インキュベートした。あらかじめ9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)で洗浄、等張化した透析用チューブ(三光純薬)中にいれ、充分な量の9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.5)中で16時間透析を行い、リポソームに内封されていないSN−38を取り除いた。
【0051】
<SN−38定量法>
SN−38含有リポソーム10μlに1−ブタノール4.0mlを加え、ボルテックスを用いて混和し、分光蛍光光度計(Fluorescence Spectrophotometer F−2000、日立製作所)を用いて励起波長380nm、蛍光波長460nmにおける蛍光強度を測定し、検量線を用いることによりSN−38量を算出した。
【0052】
<粒度分布測定>
ELS−8000(大塚電子)を用いて、粒径測定専用角セルユニット(粒径測定用角セル10nm)及び設定(CELL TYPE:ELS−RECTANG)で測定した。試料は測定可能な濃度になるよう適当に9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)で希釈して用いた。測定及びデータ処理は25℃において、装置付属の粒径測定ルーチンである“SIZEAUTO”で行った。
【0053】
<ゼータ電位測定>
ELS−8000(大塚電子)を用いて、ゼータ電位測定用セルユニット(水系標準ELSセル)及び設定(CELL TYPE:ELS−STANDARD)で測定した。試料は測定可能な濃度になるよう適当に9.0%スクロース/10mM乳酸緩衝液(pH5.6)で希釈した。測宏及びデータ処理は、25℃において引加電圧100mV、装置付属のゼータ電位測定ルーチンである“AUTOAQ2”で行った。
【0054】
B.結果
従来技術の中で最も高い内封率を示した条件(非特許文献24参照)でSN−38のリポソーム製剤を調製し、対照製剤とした。
【0055】
1)SN−38リポソーム製剤のPEG修飾の効果
対照製剤と同じ条件でPEG修飾リポソームを用い、SN−38のPEG修飾リポソームを調製した。
調製されたSN−38のPEG修飾リポソームの内封率を測定し、対照製剤と比較した(図1)。図1に示したように、対照製剤の内封率は0.68%であった。これに対し、PEG修飾リポソームでは2.43%となり、PEG修飾化により内封率が大きく向上した。それぞれの製剤の粒子径は、125.6nm、127.1nmであり、内封量の向上は粒子径に影響はなかった。それぞれのゼータ電位は、−35.6mV、−19.2mVであった。ゼータ電位は固定層と拡散層の境界面に近いスベリ面での電位を示す。対照製剤のスベリ面は、マイナスの荷電を持つDSPGが存在するが、PEG修飾リポソームのスベリ面は、PEGの影響で絶対値が小さくなると考えられる。この現象はPEG修飾脂質が有効に膜に導入されていることを示すものと考えられる。
【0056】
2)SN−38リポソーム製剤の凍結融解の効果
水溶性薬物は時にリポソーム化しにくい場合があり、凍結融解の手段により、薬物のリポソームは内封率が上昇するという報告がされている(非特許文献29参照)。一方、脂溶性薬物は一般にリポソーム化しやすいといわれ、脂溶性薬物では、このような手段はあまり試みられない。しかし、SN−38では、SN−38自身がリポソーム膜形成を妨害するためか、その内封率は非常に低い。そこで、リポソーム調製法の過程に凍結融解工程を組み入れた。製造工程に組み入れる凍結融解を1〜3回行い、その内封率への影響を検討した。
【0057】
凍結融解のサイクル数は、繰り返すごとに内封率が上昇し、その後プラトーに達するといわれているが、エクストルージョン後のSN−38の凍結融解リポソーム製剤では、1回の凍結融解で9.29%の内封率を達成できた。しかし、それ以上の繰返しでは、返って内封率を減少させる結果となった。凍結融解によるリポソーム製剤の粒子径は、1回のとき120.9nm、2回108.1nm、3回96.2nmであった。
【0058】
3)分子フィルムローディング法によるリポソーム製剤
SN−38リポソーム製剤は整粒の際、フィルタを通過せず、内封率が減少する。そこで、整粒後にSN−38を内封する方法でのリポソーム調製を試みた。リモートローディング法はエクストルージョンを行った空リポソームに両親媒性薬物を内封する方法である(非特許文献32参照)。本発明者はリモートローディング法を改良し、空リポソームを調製した後に、フィルム状に加工した脂溶性薬物であるSN−38を分子フィルムローディング法で内封させ、目的のリポソーム製剤を製造することができた。すなわち、SN−38を有機溶媒に溶解し、フィルム状に加工して行った。これは、一度溶解したSN−38が非常に小さな集合体となってフィルム状に付着し、これに空リポソームが接触することにより、空リポソームに取り込まれるものと考えられた。
【0059】
一般に脂溶性薬物は、一般的な方法でリポソーム化が可能とされているが、SN−38の場合には、SN−38の存在が脂質膜の形成を妨害し、凝集により大粒子となってしまうため、これまでの方法では整粒により大部分のSN−38は脂質と一緒にフィルター上に残存し、効率を下げる。これに対し、分子フィルムローディング法は予め空リポソームを形成させた後にSN−38を取り込ませる方法であり、フィルム化したSN−38がリポソーム膜への高度の取り込みを可能にした。
【0060】
さらに、SN−38の等電点は約7.89であり、それより酸性領域で脂溶性、アルカリ性領域で水溶性となる。pH5.6の外水相に添加されたSN−38は脂溶性を示し、リポソーム膜に溶け込む。その後、pH9.0の内水相に触れると水溶性となりリポソーム内に引き込まれると考えられるので、内水相pH9.0で空リポソームを調製したところ内封率は著しく上昇した。リポソーム製剤の粒子径は、弱酸性のとき140.6nmであり、アルカリ性で174.5nmであった。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、カンプトテシン類、特に抗腫瘍剤CPT−11の活性本体であるSN−38をリポソームに直接高内封率で内封し、可溶化及び徐放化をはかったナノスフェアリポソーム製剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PEG修飾脂質を用いたリポソームのSN−38内封率を示す。
【図2】製造工程における凍結融解処理の効果を示す。
【図3】分子フィルムローディング法によるリポソームのSN−38内封率を示す。

Claims (13)

  1. ポリエチレングリコール修飾脂質を構成成分とする微小粒子組成物にカンプトテシン類を含有する微小粒子組成物製剤。
  2. 微小粒子組成物の平均粒子径が200nm以下である請求項1記載の微小粒子組成物製剤。
  3. カンプトテシン類が、7−エチル−10−カンプトテシンである請求項1又は2記載の微小粒子組成物製剤。
  4. ポリエチレングリコール修飾脂質が、ポリエチレングリコール修飾リン脂質、ポリエチレングリコール修飾モノグリセリド、ポリエチレングリコール修飾ジグリセリド、ポリエチレングリコール修飾ソルビタン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコール修飾モノアルキルエーテルから選ばれるものである請求項1〜3のいずれか1項記載の微小粒子組成物製剤。
  5. 微小粒子組成物がリポソームである請求項1〜4のいずれか1項記載の微小粒子組成物製剤。
  6. 微小粒子組成物にカンプトテシン類を内封した微小粒子組成物分散液を調製後、1〜3回凍結と融解を繰り返すことを特徴とするカンプトテシン類内封微小粒子組成物製剤の製造法。
  7. 微小粒子組成物の平均粒子径が200nm以下である請求項6記載の製造法。
  8. カンプトテシン類が、7−エチル−10−カンプトテシンである請求項6又は7記載の製造法。
  9. 微小粒子組成物がリポソームである請求項6〜8のいずれか1項記載の製造法。
  10. フィルム状に加工したカンプトテシン類に、空微小粒子組成物分散液を添加して、当該カンプトテシン類を空微小粒子組成物に内封させることを特徴とするカンプトテシン類内封微小粒子組成物製剤の製造法。
  11. 微小粒子組成物の平均粒子径が200nm以下である請求項10記載の製造法。
  12. カンプトテシン類が、7−エチル−10−カンプトテシンである請求項10又は11記載の製造法。
  13. 微小粒子組成物がリポソームである請求項9〜12のいずれか1項記載の製造法。
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