JP2005047000A - 工具棚マガジン - Google Patents

Abstract

【課題】公知の棚マガジンと比べて向上した保管能力をもち、かなり増強した工具の備え付け及び取り扱いを可能にするハンドリング装置を含む工具棚マガジンを提供すること。
【解決手段】少なくとも１つの棚１、６と、棚内で互いの上方に所定の間隔に設けられ、１つの側で開いて、１つの懸垂式工具の収納部としてそれぞれ働く複数のノッチ４、１３をそれぞれ備える複数のコンパートメント３、１２と、モータで垂直及び水平に移動可能で、棚１、６に隣接して位置し、所定の工具を棚から抜き出し、工具を工具交換機に移送するための少なくとも１つのグリッパ２６を備えるハンドリング装置２０とを含む工具棚マガジン。
【選択図】図１

Description

本発明は、特に機械工具、マシニング・センタ等のための工具棚マガジンであって、少なくとも１つの棚と、棚内で互いの上方に所定の間隔で設けられ、１つの長手方向側に、１つの側で開き、１つの工具の支持としてそれぞれ働く複数のノッチを備える複数のコンパートメントと、モータで垂直及び水平に移動可能で、棚の１つの長手方向側に配置され、棚から指定された工具を抜き出しそれぞれの工具を工具交換機に運ぶための少なくとも１つのグリッパを備えるハンドリング装置とを含む工具棚マガジンに関する。本発明は、さらに棚マガジン及びハンドリング装置を使用する工具を操作する方法に関する。

工具棚マガジンは様々な実施例で知られており、好ましくは、それぞれ様々な工具を使用して複数の様々な機械加工プロセスを実行することができるマシニング・センタ、腐食装置など複雑な機械工具で使用されている。従来の棚マガジンは、機械工具に隣接して配置され互いの上方に所定の間隔で配置された複数のコンパートメントを備える棚を含む。各コンパートメント内に、複数のほぼ半円形のノッチが形成され、それらは機械側に開いていて、その中に様々な工具がテーパを用いて挿入されている。棚のサイドに又はそれに隣接して、水平レール上を移動可能な支持支柱と、支持支柱上を垂直に移動可能でマガジンから指定された工具を抜き出し、ピックアップ原理に従って工具を工作主軸に直接挿入し、又は工具交換機に運ぶ移送位置に、工具を運ぶための移動可能な工具グリッパを含むグリッパ装置とを備える、ハンドリング装置が設けられる。例えば、ハンドリング装置を含むそのような棚マガジンは、ＥＰ ０ ３１９ ９１４ Ｂ及びＤＥ １００ ２０ ８０１ Ａから知られている。

機械工具の一方の側に隣接して配置され、それぞれ２つの多数の工具収納を備えるコンパートメントを含む複数のマガジン棚の使用が、ＤＥ ３９ ２５ ５６７ Ａから知られている。マガジン棚は、後方待機位置から、剛体の支持フレーム上で移動可能なグリッパ装置で個々の工具を取り上げ、マシニング・センタの縦軸又は横軸に挿入することができる前方位置まで、側部支持レール上を個々に移動可能である。この工具の保管及びハンドリング装置は、非常に複雑で、機械工具に多くのスペース調整が必要である。

本発明の目的は、公知の棚マガジンと比べて向上した保管能力をもち、かなり増強した工具の備え付け及び取り扱いを可能にするハンドリング装置を含む工具棚マガジンを提供することである。

本発明によれば、前記目的は、少なくとも１つの棚の前側及び後側で工具収納として働くノッチであって、前側のノッチがハンドリング装置のアクセス範囲に位置し、後側のノッチが工具取り付けのためにアクセス可能であり、棚がサイド交換することができるノッチを備えるコンパートメントを提供することによって解決される。

重要な利点は、同じ寸法をもつ従来の工具棚と比べて保管能力を倍にすることにある。機械工具及びハンドリング装置の操作を中断する必要なく、棚の外側の工具を交換する能力も重要である。短いサイド交換の間だけ、ハンドリング装置をマガジンのサイド交換又はマガジンのコンパートメント交換を干渉なしに実施できる位置に移動させなければならない。

本発明の具体的で有利でさらに進んだ結果は、サイド交換を可能とする工具棚が、固定壁棚の部分であることを特徴とする。この場合、両方に移動可能な棚は、垂直軸の周りに少なくとも１８０°回転可能であるべきであり、したがって、サイド交換が棚の回転によって行われ、それによって、それまでハンドリング装置のアクセス範囲に位置した工具が外側に動かされ、それまで外側に位置した新しく挿入された工具が、ハンドリング装置のアクセス範囲に動かされる。両側から工具を備え付け可能な工具棚と少なくとも１つの固定壁棚の組み合わせが、それぞれの機械工具の連続で長期の操作を初めて可能にする。したがって、ハンドリング装置は、工具交換機から又は工作主軸から直接、工具を抜き出し、並びにそれらを所定の壁マガジンの工具収納部に従来の方法で挿入するという点で二重の機能を得る。さらに、例えば使用済みの部分的に摩耗した工具は、壁マガジンの所定の収納部からハンドリング装置によって抜き出され、両側に工具を備え付け可能な工具マガジンの空の収納部に挿入される。前記操作は、ハンドリング装置によってより長い機械加工周期の間、工具交換なしで適切に実行される。別の操作では、ハンドリング装置は、新しい工具を両側に工具を備え付け可能な工具マガジンから抜き出し、それらを壁マガジンの対応する収納部に挿入することができ、したがってこれらの工具を壁マガジン内で引続く機械加工プロセスの１つのために利用できる。両側に工具を備え付け可能な工具マガジンが、十分な数の使用済み工具を備え付けている場合、サイド交換を実行し、したがってそれまで外側に位置した新しい工具が、今は内側でハンドリング装置のアクセス範囲内に位置することになる。以前に外側に位置した使用済み工具は、今は自由にアクセス可能であり、それらの収納部から取り出すことができ、いかなるリスクもなく、機械によって行われる操作と干渉せずに、新しい工具に置き換えられる。

本発明による特に有利な相当により高い保管能力をもつ、上記された方法で工具交換プロセスが実行される棚マガジンは、２つの棚が所定の距離で機械工具に隣接しかつ互いに隣接して設けられること、外側の棚がその垂直な中心軸の周りで回転可能な少なくとも１つの棚部分を含むこと、ハンドリング装置が２つの棚の間のスペースに配置されること、及び機械側の棚が、工具収納部として働きハンドリング装置並びにハンドリング装置と工具交換機の間の工具移送用の通り穴に面するノッチを含むことを特徴とする。垂直中心軸の周りで回転可能な棚部分を含む外側の壁棚、並びに機械側の棚は、そのような棚マガジンでは１つの中央に配置されたハンドリング装置によって操作されるので、このさらに進んだ結果では、少なくとも１つのグリッパが回転可能に回転アームの端部に蝶番で取り付けられ、ハンドリング装置は、移送操作の間それぞれの工具の回転を補償し、したがって、グリッパによる抜き出しから工具交換機への移送まで、各工具がマガジン位置で角度位置を保持する運動学的回転補償手段を含む。この回転補償によって、移送操作及び機械の工作主軸への挿入の間のエラー及び故障が防止される。運動学的回転補償手段は、ハンドリング装置用の狭い移動経路、すなわち、工具が回転せずに運ばれ移送されるので棚の間の短い距離をさらに可能にする。

本発明のさらに別の目的は、棚マガジン及びハンドリング装置を用いて、工具を操作する方法において、それに従って、機械工具の機械加工計画に応じて必要な工具が、棚マガジンのそれぞれの工具収納部からハンドリング装置によって抜き出され、ハンドリング装置が移送位置に移動された後で、工具交換機に移送され及びその逆である方法であって、機械工具の操作の間に外部からアクセス可能な使用済み工具は少なくとも１つの棚部分の工具収納部から取り出され、新しい工具がそれらの工具収納部に挿入され、それから新しく挿入された工具が、棚部分を移動させることによって、ハンドリング装置のアクセス範囲に移動させられ、本発明に従って機械の操作の間にハンドリング装置が使用済み工具を残っている棚から抜き出しそれらを棚部分の空のスペースに挿入し、新しい工具を棚部分から抜き出しそれらの工具を残っている棚の空のスペースに挿入する方法である。

以下に、図面に関連して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。

図１に示された工具棚マガジンは、それによって工具がそれぞれの機械工作計画に従って、工具が水平又は垂直フライス・ヘッドの工作主軸から抜き取られ、及びそれに挿入される工具交換機を備える、プログラム制御されたフライス盤及びボール盤用に設計される。棚マガジンは、ベッド２に固定して取り付けられ所定の間隔で互いの上方に配置された複数のコンパートメント３を含み、前記コンパートメントの１つだけを平面図で見ることができる機械側の固定棚１から構成される。各コンパートメント３は、（図１によれば上側が）開き、それぞれ工具の工具コーン用の収納部として働く複数のほぼ半円形のノッチ４を備えている。その中央部分に、固定壁は工具移送用の通り穴５を含む。

図示された工具棚マガジンは、固定壁棚７、並びにその延長として棚部分８を備える後棚６を含む。壁棚７及び棚部分８はフレーム構造９内に配置され、その上部長手方向ビーム１０が棚６の長さ全体にわたって延びている。棚部分８は、フレーム構造の回転軸受１１内のその垂直中心軸の周りで回転可能である。壁棚７は、所定の間隔で互いの上方に配置された複数のコンパートメント１２を含み、前記コンパートメント１２の１つだけが平面図に図示されている。壁棚７の各コンパートメント１２は、（図１によれば下側が）開き、工具の工具コーン用の収納部として働き、配置及び機能に関して棚１のノッチ４に対応する多数のほぼ半円形のノッチ１３を含む。

棚部分８も、（図１で下側が開いた）ノッチ１６が位置及び方向に関して固定壁棚７のノッチ１３に対応する、多数のノッチ１６、１７をそれぞれ長手方向両側に備える互いの上方に配置されたコンパートメント１５を含む。棚部分８の各コンパートメント１５に設けられた（図１で上側が開いた）ノッチ１７は、自由にアクセス可能であり、したがっていつでも使用済み工具を抜き出し、新しい工具を挿入することができる。図示された実施例で、棚部分８は対称であり、したがって、棚部分８を垂直軸１１の周りに１８０°回転すること、すなわち、図１で下側が開いたノッチ１６が上側に動かされ、図１で上側が開いたノッチ１７が下側に動かされることによってサイド交換が実行される。

２つの棚１と６の間のスペースに、図２に詳細に示された、グラウンド・レール２１上を移動可能なハンドリング装置２０が設けられる。グラウンド・レール２１に接して、剛体の垂直支柱２２がモータで水平に移動可能であり、グリッパ装置２４は、前記支柱２２の面上のモータで垂直ガイド・レール２３上を移動可能である。グリッパ装置２４は、その自由端にグリッパ２６が配置される回転アーム２５を含む。回転アーム２５は双頭矢印２７の方向に旋回運動を行うことができ、したがって、グリッパ２６は、工具を機械側の棚１のノッチ４から抜き出しかつそこに挿入することができ、並びに工具を工具棚６のノッチ１３、１６から抜き出しかつそこに挿入することができる。例えば連続歯付きベルト２８で形成されるグリッパ装置の特別の運動学によって、グリッパ２６による抜き出し又穴５を通る移送の後でも、それぞれの工具の角度姿勢は変わらないままであり、すなわち、グリッパの様々な運動の間、それぞれに取り上げられた工具は回転しない。

棚マガジンの操作は、以下の通りである。機械の工具交換機（図１に図示せず）は、工作主軸から抜き取られた使用済み工具を通り穴５の前の移送位置に移動する。水平と垂直を組み合わせたハンドリング装置２０の制御運動によって、グリッパ装置２４は、グリッパ２６が回転アーム２５の旋回運動によって移送位置に移動させられ工具交換機から使用済み工具を抜き出す指定された位置に移動させられる。回転アーム２５を回転して図示された中央位置に戻すことによって、ハンドリング装置２０を、計画に従って、回転アーム２５の回転運動によってその角度姿勢を変えられずに、使用済み工具をマガジン１又は６の１つの所定の空のスペースに挿入することができる位置に移動させることができる。垂直軸線１１の周りで回転可能な棚部分８を備えることによって、ハンドリング装置２０は、機械が連続した機械操作を可能にする機械加工を行いながら、工具を棚部分８と固定壁棚１、６の間で交換できる点において追加の機能を得る。例えば、摩耗した工具をコンパートメント３、１２の１つから抜き出し、ハンドリング装置によって、コンパートメント１５の１つの空のノッチ１６に挿入することができる。十分な数の摩耗した工具が棚部分８のコンパートメント１５のノッチ１６に収納され、同時に、コンパートメント１５の外側のノッチ１７が、新しく選択された工具で備え付けられた場合、棚部分８の垂直軸線１１の周りの回転によってサイド交換が実行され、したがってそのとき新しい工具がハンドリング装置２０のアクセス領域に配置され、外側に配置された摩耗した工具をいつでもノッチから取り出すことができる。ハンドリング装置２０が、今は内側にあるそれぞれの工具をコンパートメントから抜き出し、それらを固定マガジンのコンパートメント３、１２の所定のノッチに挿入し、したがって、それらを必要なときに上記で説明した方法で工具交換機にハンドリング装置２０で移送することができる。工具を交換するために事実上連続した機会があるので、中断なしで、かなり多数の様々な工具を用いて、それぞれの機械工具を連続して操作することができる。

本発明は、上記で説明され図に示された実施例に限定されない。例えば、２つの図示された壁棚１及び７の代わりに、垂直軸線の周りで回転可能な棚部分８と共にただ１つの壁棚を使用することができる。さらに、それらの垂直軸線の周りでそれぞれ回転可能な複数の棚部分をフレーム構造９内に互いに隣接して、固定壁棚と組み合わせて又はそのような壁棚なしで備えることができる。

壁棚、回転可能な棚部分、並びに中央のハンドリング装置を含む棚マガジンの概略平面図である。 ハンドリング装置の拡大透視図である。

Claims (6)

1. フライス盤及びボール盤用の工具棚マガジンであって、
   少なくとも１つの棚（１、６）と、互いの上方の前記棚内に所定の間隔で設けられ、１つの側で開いて、１つの懸垂式工具の収納部としてそれぞれに働く複数のノッチ（４、１３）をそれぞれに備える複数のコンパートメント（３、１２）と、
   モータで垂直及び水平に移動可能で、前記棚（１、６）に隣接して位置し、前記それぞれの棚（１、６）から所定の工具を抜き出し前記工具を工具交換機に移送するための少なくとも１つのグリッパ装置（２４）を備えるハンドリング装置（２０）とを含む工具棚マガジンにおいて、
   少なくとも１つの棚（８）が前側及び後側で工具収納部として働くノッチ（１６、１７）を備えるコンパートメント（１５）を含み、前記前側の前記ノッチ（１６）がハンドリング装置（２０）のアクセス範囲に位置し、前記後側の前記ノッチ（１７）が工具の取り付けのためにアクセス可能であり、
   前記棚がサイド交換するために軸線（１１）の周りで回転可能なように形成されていることを特徴とする、工具棚マガジン。
2. 垂直な軸線（１１）の周りに回転可能で、両側に工具を装備可能な棚が、固定壁棚（６）の部分であることを特徴とする、請求項１に記載の棚マガジン。
3. ２つの棚（１、６）が、前記機械工具の隣に所定の距離で互いに隣接して設けられ、
   前記外側の前記棚（６）が、垂直な中心軸線（１１）の周りで回転可能な少なくとも１つの棚部分（８）を含み、
   前記ハンドリング装置（２０）が、前記２つの棚（１及び６）間のスペースに配置され両方の棚（１、６）を操作するように形成され、
   機械側の前記棚（１）が、前記工具を前記ハンドリング装置（２０）から工具交換機まで及びその逆に移送するための通り穴（５）を備えることを特徴とする、請求項１又は２に記載の棚マガジン。
4. 前記ハンドリング装置（２０）には、移送操作の際に前記それぞれの工具の回転を補償するための運動学的回転均衡手段（２７）が設けられていることを特徴とする、請求項１から３までのいずれか一項に記載の棚マガジン。
5. グリッパ（２６）が回転可能に回転アームの端部に蝶番で取り付けられ、前記グリッパが、両側から工具を掴むために設けられることを特徴とする、請求項１から４までのいずれか一項に記載の棚マガジン。
6. 棚マガジン及びハンドリング装置を使用して工具を操作する方法であって、
   前記機械工具の前記機械加工計画に従って必要な工具が、前記棚マガジンのそれぞれの工具収納部から前記ハンドリング装置によって抜き出され、前記ハンドリング装置が移動された後で、移送位置の工具交換機に移送され及びその逆である方法において、
   前記使用済み工具が外部からアクセス可能な工具収納部（１７）から取り出され、新しい工具が少なくとも１つの棚部分（８）の工具収納部（１７）に機械工具の操作の間に挿入され、
   新しく挿入された工具が前記棚部分（８）を移動させることによって前記ハンドリング装置（２０）の前記アクセス範囲に移動させられ、
   機械の操作の間に、前記ハンドリング装置（２０）が使用済み工具を残っている棚（１、７）から抜き出し、それらを前記棚部分（８）の空のスペースに挿入し、新しい工具を前記棚部分（８）から抜き出し、それらの工具を残っている棚（１、７）の空のスペースに挿入することを特徴とする方法。

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