JP2005046905A - 減圧ダイカスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機械的強度に優れた減圧ダイカスト鋳造品を従来の鋳造サイクルで製造する減圧ダイカスト装置を提供する。
【解決手段】 金型のキャビティ内を減圧することにより保持炉内の鋳造用軽合金溶湯を射出スリーブ内に給湯管を介して装填した後、前記射出スリーフ゛内を摺動するプランジャチップにより前記溶湯を減圧状態の前記キャビティ内に充填する構造を備え、
かつ前記キャビティから前記射出スリーブまでの何れかの溶湯通路上に反応性ガスを供給するための供給手段を設けたことを特徴とする減圧ダイカスト装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スリーブへの溶湯の充填から金型への射出完了に至るまでキャビティ内が常に減圧される減圧ダイカスト装置に関するものであり、機械的強度に優れた減圧ダイカスト鋳造品を従来の鋳造サイクルで製造する減圧ダイカスト装置に関する。
ダイカスト鋳造方法は高速・高圧で金型内へ溶融金属を充填する技術であり、他の溶融金属成形法に比べ寸法精度が高い、鋳肌が美しい、生産性が高いなどの利点がある。しかしながら溶湯の充填する速度を低速にすれば溶湯温度が低下し、金型内での湯流れ性が悪くなり薄肉軽量の製品が得られない。よって高速で充填することが必要であるが周囲に存在する大気などのガスを溶湯中に巻き込んでしまう。このため、鋳物の内部には多量のガス及びガスと金属が反応してできた酸化物などの介在物が存在することが知られており、構造用部材としての用途は限定されていた。
充填する速度を維持しながらガスの巻込みを回避する方法として、従来から、金型キャビティ内を減圧する減圧ダイカスト方法や、金型キャビティ内の雰囲気を溶湯と反応する酸素などの反応性ガスに置換し、溶湯を充填しながら金型キャビティ内の反応性ガスと反応させて製品中のガス欠陥を低減させるPF(ポア・フリー)ダイカスト法が知られている。溶湯を噴流状態かつ所定充填時間内でのキャビティ充填を行うことにより、反応性ガス(酸素)と噴流で大きな表面積を持つ軽合金溶湯を反応させて一時的な高真空状態にさせて充填させるものである。できた酸化生成物は噴流により微粉砕されるので、鋳造品の機械的性質には影響しないという特徴を持つ。
減圧ダイカスト方法は、金型キャビティ内のみならず溶湯の通路となる部分全体までも真空度を保つための特殊な構造が必要である。
また、従来のPF法ではスリーブに設けられた注湯口から溶湯を注湯し、プランジャチップがこの注湯口を塞いだ後、溶湯の通路上に反応性ガスを充満させる必要がある。これにより鋳造サイクルが長くなり生産性が悪化する。また、反応性ガスを溶湯の通路上に吹き込んでも完全に置換することは難しく、大気などのガスが残留する。溶湯はその熱によりスリーブ内の潤滑剤および金型キャビティ内の離型剤からガスを発生させる。
溶湯を充填しながら金型キャビティ内の反応性ガスと溶湯を反応させる必要があるが、それ以前にこのガス自体が反応性ガスと反応してしまうため、大気中のガスが存在するのとあまり変わりない状態になり製品中のガス欠陥が発生する。
これらの反応性ガスの置換を考慮して特許文献1(特開2001−225159号公報)では、成形キャビティを予備排気した後、酸素を充満させ、酸素を充満させた後で且つ溶融金属の注入前に再度キャビティの排気を行うことが記載され、効果として成形キャビティを排気することによって、成形キャビティを単にガス状の酸素で充満するよりも効果的に離型剤から出た水蒸気が除去され、溶湯がさらに迅速に流入することが記載されている。
また、特許文献2(特開2002−273557号公報)では、型締めしてキャビティを形成後に、溶湯を給湯し、溶湯を射出する射出チップを移動して給湯口通過後に該射出チップを一旦停止させ、次いで該キャビティ内を減圧しながら反応性ガスを注入する条件下で、射出チップを更に移動させて溶湯を該キャビティへ向けて射出し、溶湯が該キャビティ内に浸入する直前までに反応性ガスの注入を終了する減圧無孔性ダイカスト法が記載され、効果として製造工程におけるサイクルロスを軽減させ、且つダイカスト製品の表面から内部に至るまで巣の発生が実質的に無い高品質のダイカスト製品を製造できることが記載されている。
特開2001−225159号公報(第3〜4頁、図1) 特開2002−273557号公報(第3頁、図1)
しかし、特許文献1の技術では従来の減圧ダイカスト方法およびPF法に対して、a)予備減圧、b)酸素供給、のいずれかの工程が増えることになる。品質を重視した方案でありキャビティ内の離型剤から発生するガスを極力低減できるが、鋳造サイクルが悪化するという改善すべき問題が残る。
また、特許文献2の技術ではサイクルロスは防げるものであるが、スリーブ内の潤滑剤が溶湯の熱によってガスを発生するため、このスリーブ内のガスをいかに低減するかが問題になる。特許文献2の図1中では反応性ガスの供給弁をキャビティとスリーブの間の湯道に設けている。この状態で反応性ガスを供給してもキャビティ上部の通路を介して減圧バルブから反応性ガスが出て行くだけで、スリーブ内で発生したガスは残留してしまう。また、溶湯をスリーブ側面の給湯口から直接充填する構造であるため、溶湯を充填してしばらくは潤滑剤によるガスが発生し、ある程度真空度を高めてから反応性ガスを供給しないと潤滑剤によるガスと反応性ガスが反応してしまい、それが溶湯と反応してしまう。よって十分な反応性ガスの置換時間が取れず、鋳造品質には改善すべき余地が残ることになる。いずれの方案も反応性ガスが多く残留していると反応しきれなかった反応性ガスが製品内に残ってしまう事もある。反応性ガスもなるべく減らし、未反応ガスを極小化しなければならない。
したがって本発明の目的は、機械的強度に優れた減圧ダイカスト鋳造品を従来の鋳造サイクルで製造する減圧ダイカスト装置を提供することにある。
上記の課題は鋳造方案をある特定のものを用いることで達成することができる。即ち本発明は、金型のキャビティ内を減圧することにより保持炉内の鋳造用軽合金溶湯をスリーフ゛内に給湯管を介して装填した後、前記スリーフ゛内を摺動するプランジャチップにより前記溶湯を減圧状態の前記キャビティ内に充填する構造を備え、かつキャビティから射出スリーフ゛までの何れかの溶湯通路上に反応性ガスを供給するための供給手段を設けたことを特徴とする減圧ダイカスト装置を用いたものである。
キャビティ内を減圧すると同時に、その吸引力を利用して溶湯を射出スリーフ゛内に引き込んで充填する構造を持つため、従来の鋳造サイクルを変えることなく反応性ガスを置換できるため、生産上のデメリットが無い。さらに特筆すべきは射出スリーフ゛内の潤滑剤から発生するガスの低減効果である。通常の減圧ダイカストと比較して真空引きの時間が長いので真空度が高くすることが可能で、他の鋳造方法よりも不純物ガスを反応性ガスへ置換しやすいとともに、溶湯が射出スリーフ゛内に充填された瞬間から減圧を行っているので潤滑剤からのガスが速やかに減圧バルブより排出される。これにより潤滑剤からのガスが反応性ガスと反応することが無く、ガス欠陥の少ないダイカスト品を得ることが可能である。
少なくとも射出スリーブに反応性ガスを供給するための供給手段を設けることが好ましい。さらには金型キャビティまたはランナーに第2の供給手段として設け、両者を併用することが好ましい。本発明での鋳造方案では溶湯が射出スリーフ゛に供給されない時点から減圧するので真空度が高い。減圧当初の時点ではプランジャチップの端面は溶湯で覆われておらず、プランジャチップと射出スリーフ゛の隙間から外気が侵入し、反応性ガスで置換したつもりでも不要なガスが残留しやすい。よって射出スリーブに反応性ガスを供給するための供給手段を設け、この外気の侵入を防ぎガス欠陥を抑えるものである。
射出スリーフ゛に設けた供給手段は、射出スリーブ内のプランジャチップが最も引き戻された位置(待機位置)に対してさらに後側の部分に設けることが好ましい。ある程度の外部雰囲気の流入はプランジャチップと射出スリーフ゛との隙間から起きてしまう。よってこの流入を利用して反応性ガスを射出スリーフ゛内に供給することができる。図2に示すようにプランジャチップの待機位置に対してさらに後側に反応性ガスの供給手段を設け、キャビティ内の減圧によってプランジャチップと射出スリーブの隙間から流入する気体を反応性ガスにする。射出スリーフ゛の中腹に供給手段を設けた場合と比較して常に溶湯の通路の最後部から不活性ガスを供給するため、キャビティ内を減圧すれば潤滑剤や離型剤から発生するガスが最後部から反応性ガスに押される形で減圧弁から吸引される。これにより効率よく不純物ガスを排除でき、欠陥の少ない鋳物を製造するに適したキャビティ内雰囲気とすることができる。反応性ガスの供給量を確保するため、溶湯充填のプランジャチップを待機位置から高速鋳込み位置まで移動させる時間を1秒以上から8秒以内で行うことが好ましい。1秒未満であると酸素が十分に供給されず、射出スリーフ゛内の潤滑剤からのガスが残留する恐れがある。また、10秒超であると鋳造サイクルタイムが長くなり工業生産上好ましくない。
このプランジャチップはプランジャリングをはめたものとし、このプランジャリングは周方向で不連続となる開口部を持つ形状であるとともに、開口部は水平方向より上方に向けて設けることが好ましい。ある程度の量をプランジャチップと射出スリーフ゛との隙間から流入させるのであれば、比較的隙間の発生しやすい開口部を上側になるようにする。溶湯が射出スリーフ゛内に充填されてからプランジャチップが動いて溶湯が射出スリーブの上端面に来るまで、反応性ガスは流入しやすい状態である。こうすることで単に一体型のプランジャチップや開口部の無いプランジャリングを設ける場合と比較して、多量の反応性ガスを供給できる。
射出スリーブの内周面に供給する潤滑剤は非水溶性の潤滑剤をワックスで固めて0.3〜1.5mm程に粒状化したものが好ましい。水溶性のものでは溶湯との熱で様々な成分を含んだガスが発生し、供給される酸素などの反応性ガスと結合して最終的に溶湯と反応してしまう。黒鉛などの紛体状離型剤も適用できるが高価であり、また射出スリーフ゛に付着させる量の制御が困難となる。
金型キャビティには合成油性の離型剤を塗布することが好ましい。水溶性より遥かにガスの発生量が少なく、ダイカスト製品中に巻き込まれる不用なガスの量を少なくできるため、ガス欠陥の発生を抑えるのに著しい効果を発揮する。
嵌合リングは軸方向に10mm〜60mmの幅を有することが好ましい。10mm未満であるとシール材としての性能を損ねるし、60mm超であるとスリーフ゛と嵌合リングとの摩擦力が大きすぎ、磨耗による損傷が早まる。
鋳造用軽合金にはAl−Si―Cu系、Al−Si−Mg系、Al−Mg系などの一般的な鋳造用アルミ合金、例えばADC3材,ADC5材,ADC10材、ADC12材などを適宜使用すればよい。Mg材、亜鉛材についても同様である。A1000,A2000材などの展伸用合金などの使用も可能である。
上述のように、本発明の減圧ダイカスト装置を用いることで、ガス欠陥を抑制し、ポロシティなどの鋳造欠陥をなくした機能性の高いダイカスト鋳造品を提供できる。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施の形態1での減圧ダイカスト装置10の横断面図である。図1の真空ダイカスト装置10は、固定型16cおよび可動型16dで形成するキャビティ16と、このキャビティ16に連通するスリーフ゛11と、このスリーフ゛11内で嵌合して前後進できるプランジャチップ12と、スリーフ゛11の下方にあって溶湯Mを収容する保持炉13と、一端をスリーフ゛11に形成した給湯口11aに連通しかつ他端を保持炉13内の溶湯Mに没入する給湯管14と、キャビティ16内を真空状態に減圧して保持炉13内の溶湯Mをスリーフ゛11内に給湯管14を介して装填するカットオフバルブ18aや真空ポンプ18などの減圧手段を有する。
なお、固定型16cは固定プラテン16aに取り付け、可動型16dは可動プラテン16bに取り付けている。保持炉13は、昇降台15上に置き、昇降台15を上下することで溶湯Mの湯面が一定になるようにしている。給湯管14は、内面にB−Nコーティングを施したセラミック製として溶湯Mとの反応を防止し、下端にはオリフィス14aを形成している。給湯管14の外周はヒーター(図示せず)で包囲して給湯管14を溶湯Mの温度近くに保持している。
射出スリーフ゛11には反応性ガス(酸素)の第1の供給装置21を有する。この供給装置の供給口はプランジャチップが鋳造サイクルの中で(メンテナンスを省く)最も引き戻された位置よりもさらに後方に備えられている。除湿装置を供給装置中の配管に設けることが好ましい。また、反応性ガスの第2の供給装置を金型キャビティ16と射出スリーブ11の間に形成されるランナーに供給口が来るよにう配置した。
また、射出スリーブ11に非水溶性の潤滑剤を供給するための供給装置(図示せず)および金型キャビティ16内に合成油製の離型剤を塗布するための塗布装置(図示せず)が別途設けられている。この供給手段は射出スリーフ゛の金型側開口部から噴出して潤滑剤を供給し、また塗布装置は金型が開かれて製品を取り出した後に金型キャビティ表面に離型剤を塗布する仕様である。特に合成油製の離型剤の使用量は0.1〜10g程度であり、この量をキャビティ全面に塗布するために塗布装置には散布機能が具備されている。
プランジャチップの先端付近には図4に示す嵌合リングを設けた。略C文字型のリング形状であり、一部が不連続となる開口部3を有する。この開口部は当然ながら外周面から内周面に渡り開口しているため、この開口部を広げたり押し縮めたりすることで外径が実質的に変わるものである。材質はSKD材に代表される鋼材を用いた。この開口部は一律に軸と平行な形状では無く、真中の部分で周方向に向かって開口する水平部分2a、2bを持つ。また、内径側にはプランジャに組み付けるための爪8が形成されている。
図5に示すようにこの嵌合リングの開口部を押し広げてプランジャ12の先端の部材として組みつけている。プランジャチップ12の断面図を図2に示す。プランジャ12は嵌合リング1、円柱状のピストン胴部4、ピストン軸6から主に構成される。ピストン胴部4とピストン軸6は接合部7により固定されている。また、ピストン胴部4と嵌合リング1は凸部5と爪8により外れないようになっている。開口部を押し広げて爪8の内周径をピストン胴部の凸部5の外周径よりも大きくした後に嵌合リング1を嵌め込むことができる。また、このプランジャ12をスリーブ内に入れる場合は嵌合リング1の開口部を狭めて外径を縮めた後に押し入れる。
鋳造サイクルでの各部の主な動きを図6のフローチャートを用いて説明する。まず金型の固定型と可動型により型締めを行う(step1)。
その後キャビティ内でカットオフバルブ18aを介して真空ポンプ18により減圧し、真空状態に近づける。この際、プランジャチップ12は待機状態にあり、給湯口11aが開口している状態である。射出スリーフ゛11内も同時に減圧されるため、保持炉13の溶湯Mが吸い上げられて射出スリーフ゛11内に充填される。所定量充填された時点でプランジャチップ12を前進させ、給湯口11aを塞ぐ。溶湯が射出スリーブ11に充填される時点で減圧状態であり、溶湯の熱により潤滑剤から発生するガスは即座にキャビティ側に吸引されていく(step2)。この時点から射出スリーブの後部に設けた第一の供給手段から反応性ガスを随時供給してもよい。図2の矢印に示すようにプランジャチップ12と射出スリーブ11の間に若干存在する隙間からこの反応性ガスが吸引される。また、金型に設けた第2の供給手段22を併用して反応性ガスを供給してもよい。
給湯が完了した後も所定の真空度まで減圧を行う。理想的には5KPa以下とする。金型へのエア漏れを防止するシール構造などは公知の手段が適用できる。その後プランジャチップ12を射出スリーブ11内の溶湯を金型に鋳込むための高速鋳込み位置にまで稼動させる(step3)。この時点から第2の供給手段により反応性ガスを供給してもよい。
その後、プランジャチップをさらに押し込み、溶湯をキャビティ16内に高速鋳込みする(step4)。プランジャチップが押し込まれて溶湯が射出スリーブの上端面にまで到達すれば射出スリーブとプランジャチップの隙間からのガス流入はなくなる。この時点からプランジャ側の第1の供給手段からの反応性ガス供給を止める。止めないで供給しつづけてもよいが吸湯管内の溶湯面上に反応性ガスが流れ込んでしまう。また、第2の供給手段から反応性ガスを供給している場合にはこの供給を止める。
その後、型開きを行って製品を離型する(step5)。以後これの繰り返しである。
図1に示す本発明の高真空ダイカスト装置を用い、図6の工程でサスペンションアームの鋳造を行なった。先ず給湯では、キャビティ内を真空状態に減圧V(5KPa)にしてこの減圧Vをスリーブ11内に伝え、保持炉内の溶湯Mをスリーブ11内に給湯管14を介して給湯口11aから装填した。次に射出途中では、プランジャチップ12が前進され、溶湯Mをキャビティ内に次第に充填した。一方、湯切りした溶湯Mは給湯口11aから給湯管14を経て保持炉13に戻している。そして、射出後は、プランジャチップ12を後退させて待機位置に戻すと共にキャビティ内で冷却凝固したダイカスト品を取り出した。
このダイカスト品のガス分析を行ったところ、従来のものに比較して遥かにガス欠陥の少ないものが得られた。
比較例1として、実施例1により得られたダイカスト品のガス分析結果と反応性ガスを使用しなかった場合のガス分析結果を表1に示す。また、比較例2として特開2002−273557号公報の技術に該当する、溶湯を射出スリーフ゛に直接充填した後、減圧・酸素供給する従来のPF法により製造したダイカスト品のガス分析結果を示す。比較例3は溶湯を射出スリーフ゛に直接充填した後、減圧する従来の減圧ダイカスト法により製造したダイカスト品のガス分析結果である。
Figure 2005046905
図1に示す本発明の高真空ダイカスト装置を用い、図6の工程でサスペンションアームの鋳造を行なった。ただし実施例1と異なり、第一の供給手段は図3に示すようにプランジャチップの待機位置より前方になるようにした。他、実施例1と同様にしてダイカスト品を製造した。
ガス分析結果を行ったところ、実施例1と同様にポロシティが殆ど見られない良好な機能性を持つダイカスト品が得られた。
本発明は、搬送用車両として好適な機械的強度を持つ減圧ダイカスト部品に利用できる。特にガス巻き込みによるポロシティの発生が少なく、またガス量自体が非常に少ないため、溶接などの多種部材との接合用減圧ダイカスト部品として利用できる。
本発明による減圧ダイカスト鋳造機の一例である。 射出スリーフ゛に設けた反応性ガスの第一の供給手段位置を示す図である。 第一の供給手段を示す別の一例である。 プランジャリングの一例である。 プランジャチップの一例である。 鋳造サイクルと反応性ガスの供給タイミングを表す図である。
符号の説明
1:嵌合リング、
2:水平部分、
3:開口部、
4:ピストン胴部、
5:凸部、
6:ピストン軸、
7:接合部、
8:爪、
10:真空ダイカスト装置、
11:スリーフ゛、
11a、:給湯口、
12:プランジャチップ、
13:保持炉、
14:給湯管、
14a:オリフィス、
15:昇降台、
16:金型キャビティ、
16a:固定プラテン、
16b:可動プラテン、
16c:固定型、
16d:可動型、
17:潤滑剤タンク、
17a:給湯口、
17b:電磁弁、
18:真空ポンプ、
18a:真空バルブ、
21,22:反応性ガスの供給手段、
M:溶湯、
V:減圧

Claims (4)

  1. 金型のキャビティ内を減圧することにより保持炉内の鋳造用軽合金溶湯を射出スリーフ゛内に給湯管を介して装填した後、前記射出スリーフ゛内を摺動するプランジャチップにより前記溶湯を減圧状態の前記キャビティ内に充填する構造を備え、
    かつ前記キャビティから前記射出スリーフ゛までの何れかの溶湯通路上に少なくとも一つ反応性ガスを供給するための供給手段を設けたことを特徴とする減圧ダイカスト装置。
  2. 少なくとも前記射出スリーフ゛に反応性ガスを供給するための供給手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の減圧ダイカスト装置。
  3. 射出スリーフ゛に設けた前記供給手段は、前記射出スリーフ゛内のプランジャチップが最も引き戻された位置に対してさらに後側の部分に設けられたものである請求項2に記載の減圧ダイカスト装置。
  4. 前記プランジャチップにはプランジャリングが設けられ、前記プランジャリングは周方向で不連続となる開口部を持つ形状であるとともに、前記開口部は水平方向より上方に向けて設けられた請求項3に記載の減圧ダイカスト装置。


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