JP2005045433A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、容易かつ効率良くスキャナ部のMTFの調整を行うことにより、高品質な画像を提供することである。
【解決手段】画像形成装置1は、スキャナ部14に読み取らせた測定用チャートに基づいて、画像周波数毎のRGBチャンネル間におけるレスポンス比を算出し、画像周波数の範囲が100〜240(pareline/inch)において、RGBチャンネル間のMTFのレスポンス比が20%以上となる画像周波数のMTFの調整を行わせる。また、MTFの調整は、CCD14dのピント調整によりMTFを調整するピント調整モード、又は空間フィルタ処理におけるフィルタ係数を変更することによりMTFを調整するフィルタ調整モードを設定し、入力部12を介して入力される指示に応じて、ピント調整又はフィルタ係数を変更して、RGBのMTFの調整を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成装置1は、スキャナ部14に読み取らせた測定用チャートに基づいて、画像周波数毎のRGBチャンネル間におけるレスポンス比を算出し、画像周波数の範囲が100〜240(pareline/inch)において、RGBチャンネル間のMTFのレスポンス比が20%以上となる画像周波数のMTFの調整を行わせる。また、MTFの調整は、CCD14dのピント調整によりMTFを調整するピント調整モード、又は空間フィルタ処理におけるフィルタ係数を変更することによりMTFを調整するフィルタ調整モードを設定し、入力部12を介して入力される指示に応じて、ピント調整又はフィルタ係数を変更して、RGBのMTFの調整を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スキャナにより読み込まれた画像データに基づいて、スキャナ部のMTFの調整を行う画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置では、スキャナで画像を読みこみ、画像処理後、プリンタ部に出力する若しくはPC(パーソナルコンピュータ)に出力して複写モニタで確認可能なスキャナにおいて、黒細線や細かい文字を読みこんだ場合、スキャナMTFのチャンネル(RGB)間差が大きいと、RGBの読み込み階調がそろわなくなり、黒細線や黒文字が黒でなくなる、すなわち、色がついてしまうという不具合が発生する。また、色細線・色文字の場合も、正しい色が出力されない不具合が生じる。このような不具合が線や文字上に部分的に発生したり、線の太さや文字の大きさ別に発生すると著しく画質の劣化を引き起こす。
【0003】
このため、スキャナ部から入力されるRGB画像のそれぞれのMTF(Modulation Transfer Function)を、別途測定したMTF値に基づいて個別に補正し、機種の差、同じ機種にあっても機械間差、またRGB間の差に基づくばらつきを補正管理し、MTFが管理された高品質なRGB信号をもとに黒文字判定部内で文字の太判定、エッジ判定、再度情報を得て、これら輪郭情報と彩度情報とを組み合わせて黒文字処理を行う画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、原稿画像の色濃度に応じて、ラインCCDセンサの蓄積時間を複数の色成分毎に変化させて読み取り色成分毎に得られた画像データの各々を複数の空間周波数帯域毎に別々に各色成分間のラインCCDセンサの蓄積時間差に関連付けられた色バランス補正量となるように、複数の色成分の画像データ間の色バランスを補正した後、各空間周波数帯域の色バランスが補正された画像データを各色成分毎に合成することにより、MTF差に起因する各色成分間の色バランスの変化やズレを補正する画像読取装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−157059号公報
【特許文献2】
特開平11−252387号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したスキャナのMTFのチャンネル間差は、スキャナに設けられるレンズの色収差にも影響を受ける場合がある。しかしながら、従来の画像形成装置(例えば、特許文献1,2)においては、このようなハードウェア的な構造に起因するスキャナMTFのチャンネル間差についても、空間フィルタ処理の設定値を調整したり、空間周波数帯域の色バランスを補正するなどのソフトウェア的な処理により調整を行っていた。また、空間フィルタ処理の設定値の調整を行う場合、必要のない周波数領域における調整は、処理速度の低下を招き、効率が悪いという問題もあった。
【0007】
本発明の課題は、容易かつ効率良くスキャナ部のMTFの調整を行うことにより、高品質な画像を提供することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
原稿画像をCCDにより複数の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色成分毎の画像データを取得するスキャナ部と、前記取得された画像データに画像処理を施す画像処理部とを備えた画像形成装置であって、
前記画像データの複数の色成分毎にMTFを調整するための調整モードを設定し、前記スキャナ部及び前記画像処理部のうち少なくとも一方を制御してMTFを調整する制御部を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、
前記制御部は、前記スキャナ部のCCDを駆動制御して、CCDのピント調整を行うことにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、
前記制御部は、前期画像処理部により行われる空間フィルタ処理に設定するフィルタ係数を変更することにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、前記画像データに基づいて、画像周波数毎に各色成分のMTFチャンネル間差の割合を算出し、画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲において、MTFチャンネル間差の割合が20%以下となるようにMTFを調整することを特徴としている。
【0012】
請求項5記載の発明は、
原稿画像をCCDにより複数の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色成分毎の画像データを取得するスキャナ部と、前記取得された画像データに画像処理を施す画像処理部とを備える画像形成装置における画像形成方法であって、
前記画像データの複数の色成分毎にMTFを調整するための調整モードを設定し、前記スキャナ部及び前記画像処理部のうち少なくとも一方を制御してMTFを調整することを特徴としている。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像形成方法において、
前記スキャナ部のCCDを駆動制御して、CCDのピント調整を行うことにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の画像形成方法において、
前期画像処理部により行われる空間フィルタ処理に設定するフィルタ係数を変更することにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項5から7のいずれか一項に記載の画像形成方法において、
前記画像データに基づいて、画像周波数毎に各色成分のMTFチャンネル間差の割合を算出し、画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲において、MTFチャンネル間差の割合が20%以下となるようにMTFを調整することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図12を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本実施の形態における画像形成装置1の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成装置1は、制御部11、入力部12、表示部13、スキャナ部14、画像処理部15、プリンタ部16、記憶部17等から構成され、各部はバス18により接続されている。
【0017】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部17に格納される画像形成プログラムに従って、スキャナ部14、画像処理部15、プリンタ部16の動作を統括的に制御して画像形成を行う。具体的に、制御部11は、記憶部17からMTFデータ算出処理プログラム、MTF調整処理プログラムを読み出して、後述するMTFデータ算出処理、MTF調整処理を実行する。
【0018】
入力部12は、数字キー、各種機能キーや、表示部13と一体型に構成されるタッチパネルなどを備えて構成され、操作されたキーに対応する操作信号、タッチパネル上に表示された操作画面での入力操作に応じた操作信号を制御部11に出力する。
【0019】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、各種操作画面や制御部11による処理結果等の各種表示情報を表示する。
【0020】
スキャナ部14は、図2に示すように、光源14a、ミラー群14b、レンズ14c、CCD(Charge Coupled Device)14d等により構成されている。スキャナ部14は、制御部11の制御に応じて光源14aから原稿へ照明走査した光をミラー群14bにより反射させ、反射光をレンズ14cにより結像してCCD14dにより光電変換して原稿画像を読み取り、読み取った画像データを画像処理部15に出力する。
【0021】
ここで、レンズ14cを透過したRGBの画像信号は、各色の波長の違いに起因する色収差が生じる。この色収差は、RGBのMTFピークが完全に一致しない原因となる。そこで、CCD14dは、レンズに対して鉛直方向に稼動可能に構成され、制御部11の制御に応じてレンズの色収差の誤差を補正するためピント調整を行う。通常、「±0」の位置は設計値であり、画像形成装置1の出荷時に設定されているピント調整の基準位置である。
【0022】
図3を参照して、ピント調整とRGBのMTFの関係を説明する。図3に示すように、レンズからの離間距離に応じたRGBのMTFがそれぞれ示されており、MTFピークのバランスが平均化された位置が設計値「±0」として設定されている。ここでは、設計値「±0」を基準として、レンズに近づく方向を「+方向」、レンズから離れる方向を「−方向」とする。従って、後述するMTF調整処理においては、制御部11の制御に応じて、レンズ14cを+方向に移動させることにより、R,BのMTFを上昇させ、レンズ14cを−方向に移動させることにより、GのMTFを上昇させ、RGBのMTFの調整を行う。
【0023】
また、スキャナ部14は、MTFの調整のため、図4に示す測定用チャートの読み取りを行う。図4に示すように、スキャナ部14は、4つの濃度パターン(0.5〜2.0)において、0.042〜0672(×ナイキスト周波数)の線密度の測定用チャートをスキャンして、画像データを読み込む。
【0024】
図5は、スキャナ部14により読み込まれた測定用チャートのスキャンデータの一部を示す図であり、本図は3ライン分のスキャンデータを示している。図5(a)は、各色(RGB)毎のMTF差が少ないスキャナ部14(以下、「OK機」と記す)によりスキャンされた結果を示すものであり、RGBの読み込み階調がほぼ揃ったデータとなっている。一方、図5(b)は、各色(RGB)毎のMTF差が大きいスキャナ部14(以下、「NG機」と記す)によりスキャンされた結果を示すものであり、RGBの読み込み階調にはズレが生じている。
【0025】
図6は、読み込まれた測定用チャートのスキャンデータをFFT(Fast Fourier Transform)解析を行うことにより得られたMTFのデータである。ここで、縦軸はレスポンス(MTF)を示しており、横軸は画像周波数を示している。図6(a)は、図5(a)に示すOK機のMTFのデータであり、図6(b)は、図5(b)に示すNG機のMTFのデータである。
【0026】
図6(a)に示すように、OK機のMTFのデータは、RGBチャンネル間でレスポンスのズレは殆ど生じていないが、図6(b)に示すように、NG機のMTFのデータは、RGBチャンネル間においてズレが生じている。すなわち、NG機においては、特に100〜240(pareline/inch)の範囲において、Rのレスポンス(MTF)が大きく、Bのレスポンス(MTF)が小さくなるズレが生じている。
【0027】
図6は、OK機、NG機のMTFのデータについて、画像周波数に対するRGBチャンネル間のレスポンス比を示した表である。図6に示すように、OK機のRGBチャンネル間のレスポンス比は、画像周波数0.423(×ナイキスト周波数)を除いて、20%以下となっている。一方、NG機については、0.169〜0.339(×ナイキスト周波数)の範囲において、RGBチャンネル間のレスポンス比は、20%を超える結果となっている。このように、RGBチャンネル間でレスポンス差が生じると、例えば、黒文字を黒細線や黒文字に色が付いたり、色細線や色文字に正しい色が再現できないという不具合が発生する。
【0028】
図6を参照して、スキャナMTFのデータのRGBチャンネル間差と彩度の関係を説明する。図6は、入力輝度が75付近におけるスキャナMTFのRGBチャンネル間差と、彩度との関係を示すグラフである。ここで、人間の視覚により概ね黒と認知できる彩度は、8.0以下である。つまり、図6に示すグラフからRGBチャンネル間差のレスポンス比を20%以下に抑えることにより、黒細線、黒文字を再現する上で不都合ない画質を得ることができる。
【0029】
従って、後述するMTF調整処理においては、図7に示すように、画像周波数が0.169〜0.339(×ナイキスト周波数)の範囲、好ましくは画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲(図7斜線部)において、RGBチャンネル間のレスポンス比が20%以下となるように、空間フィルタのフィルタ係数を選択させ、MTFの調整を行う。画像周波数が100(pareline/inch)以下の周波数帯域では、殆どRGBチャンネル間のレスポンス比は生じず、画像周波数が240(pareline/inch)以上の周波数帯帯域を有する画像データは殆ど入力されないため、100〜240(pareline/inch)の範囲においてMTFを調整することが好ましい形態となる。
【0030】
画像処理部15は、スキャナ部14から読み取られた原稿画像の画像データ等に原稿画像に空間フィルタ処理、色変換処理、誤差拡散処理、シェーディング処理、画像圧縮処理等の各種画像処理を施す。
【0031】
図9を参照して、画像処理部15について詳細に説明する。図9は、画像処理部15の構成を示すブロック図である。図9に示すようにスキャナ部14から入力されたR(赤)、G(緑)、B(青)の3チャンネルの画像信号は、画像処理部15の画像判別処理回路15a、空間フィルタ回路15bに供給される。
【0032】
画像判別処理回路15aは、スキャナ部14から入力されたRGBの画像信号を用いて、読み取った画像が文字画像であるか否かの判別を行い、判別結果を画像判別信号として空間フィルタ回路15bに出力する。この画像の判別では、例えば、画像の濃度エッジを検出すると共に、この検出された濃度エッジを利用して濃淡部分の区分けを行い、濃度の濃い領域あるいは濃度の薄い領域が文字の形状であるか否かを判別することで、文字画像であるか否かを判別できる。なお、画像は図形や写真等のイメージデータ、文字や記号等のテキストデータ等を含むものとする。
【0033】
空間フィルタ回路15bは、画像判別処理回路15aから入力される画像判別信号に基づいて、後述するMTF調整処理において、画像周波数毎に選択されたフィルタ係数を不揮発性メモリ15hから取得し、対応する画像周波数に適したフィルタ係数を用いて画像データに空間フィルタ処理を行う。
【0034】
色変換回路15cでは、三次元LUTを予め設けており、RGBの画像信号に基づいて、3次元LUTを参照することにより、カラー画像再現のための色材となるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の画像信号に変換し、YMCKの画像信号を誤差拡散回路15dに出力する。
【0035】
誤差拡散回路15dでは、YMCKの画像信号に対して誤差拡散処理を行い、プリンタ部17の性能に応じた階調数及び解像度の画像を出力するための画像信号を生成して、画像圧縮/メモリ保存/画像伸縮回路15eに出力する。
【0036】
画像圧縮/メモリ保存/画像伸縮回路15eは、CPU15gの制御に応じて、誤差拡散回路4eから出力された画像信号を圧縮して不揮発性メモリ15hに保存する。また、CPU15gの制御に応じて、不揮発性メモリ15hから圧縮された画像を取得し、画像を伸長して、スクリーン処理回路15fに出力する。
【0037】
スクリーン処理回路15fは、YMCKの画像信号に、プリンタ部16に応じたCMYK毎のパルス幅変調等のスクリーン処理を施し、プリンタ部16又は記憶部17に出力する。
【0038】
図1に戻り、プリンタ部16は、連続紙又はカット紙が印刷用紙として装着された給紙部(図示せず)と排紙部(図示せず)を備え、制御部11の制御に応じて合成された画像を、赤外レーザ光やLED(Light Emitting Diode)による投射光を用いた電子写真方式によって、上記印刷用紙に転写して排紙出力する。
【0039】
記憶部17は、磁気的又は光学的記録媒体、若しくは半導体メモリから構成され、システムプログラムの他、MTFデータ算出処理プログラム、MTF調整処理プログラム及び各種プログラムで処理されたデータ等を記憶する。また、記憶部17は、スキャナ14に読み取られ、画像処理部15において画像処理を施された画像や、MTFデータ算出処理において算出された算出結果等を記憶する。
【0040】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
なお、動作説明の前提として、以下のフローチャートに記述されている各処理を実現するためのプログラムは、画像形成装置1の制御部11が読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部17に格納されており、制御部11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0041】
図3は、画像形成装置1の制御部11により実行されるMTFデータ算出処理を示すフローチャートである。図10に示すように、制御部11は、スキャナ14を制御して、原稿ガラス上に載置されたMTF測定用チャートを読み取らせる(ステップS1;図4参照)。続いて、測定用チャートを読み取ったスキャンデータを取得し(ステップS2;図5参照)、スキャンデータのFFT解析を行う(ステップS3;図6参照)。
【0042】
次いで、制御部11は、FFT解析結果から画像周波数に対するRGBチャンネル間のレスポンス比を算出し(ステップS4;図7参照)、算出した結果を記憶部17に記憶させ(ステップS5)、本MTFデータ算出処理を終了する。
【0043】
次に、入力部12を介して入力される指示に応じてMTFの調整モードを設定し、MTFの調整を行うMTF調整処理について説明する。図11は、画像形成装置1の制御部11により実行されるMTF調整処理のフローチャートを示す図である。図11に示すように、制御部11は、入力部12を介して、調整画面を表示させる指示が入力されたか否かを判別する(ステップS11)。調整画面の表示指示が入力された場合(ステップS11;YES)、制御部11は、記憶部17から画像周波数毎のRGBチャンネルのレスポンス比を示す算出結果(例えば、図7参照)を取得して調整画面を生成し、表示部13に調整画面を表示させる。
【0044】
図12は、MTFの調整画面の一例を示す図である。図12に示すように、調整画面131は、画像周波数毎のRGBチャンネルのレスポンス比の算出結果を表示する領域131a、チャンネル選択ボタン131b、ピント調整ボタン131c、フィルタ調整ボタン131d、コピー画面ボタン131e、テンキーボタン131f、前画面ボタン131gが設けられている。
【0045】
領域131aには、画像周波数毎のRGBチャンネルのレスポンス比の算出結果100〜240(pareline/inch)の範囲におけるRGBチャンネル間のレスポンス比が表示されている。また、結果の項目には、レスポンス比が20%以下である場合、「OK」が表示され、レスポンス比が20%以上である場合、すなわち、MTFの調整が必要である場合、「NG」が表示される。そして、チャンネルの項目には、結果が「NG」であった画像周波数について、例えば、「R+」として調整指示が表示される。この場合、対応する画像周波数におけるレスポンス比を20%以下にするためには、RGBのうち「R」のMTFを「+方向」に調整する必要があることを示している。
【0046】
具体的には、ピント調整モードで調整を行う場合、図3に示すように、ピント調整を「+方向」に駆動させることにより、RのMTFを「+方向」に調整することができる。また、フィルタ調整モードで調整を行う場合、Rのフィルタ係数を大きくすることにより空間フィルタの増幅強度を強めることができ、RのMTFを「+方向」に調整することができる。
【0047】
チャンネル選択ボタン131bは、MTFの調整を行う色チャンネルを選択するボタンである。このチャンネル選択ボタン131bが押下されると、調整が行われる所望の色が選択され、各色におけるMTFの調整を行える構成となっている。ピント調整ボタン131cは、スキャナ部14のCCD14dを駆動させることにより、MTFを調整する指示を入力するボタンである。このピント調整ボタン131cが押下されると、ピント調整モードが設定され、テンキー131fから入力される指示に応じて、制御部11によりCCD14dの駆動が制御され、レンズのピント調整が行われる。
【0048】
フィルタ調整ボタン131eは、フィルタ係数を選択することにより、MTFを調整する指示を入力するボタンである。このフィルタ調整ボタン131eが押下されると、フィルタ調整モードが設定され、テンキー131fから入力される指示に応じて、制御部11により最適なフィルタ係数が選択され、画像処理部15の不揮発性メモリ15hに画像周波数に応じたフィルタ係数が記憶される。
【0049】
コピー画面131eは、調整された画質を確認するため、プリンタ部16からプリントを出力させる指示を入力するボタンである。このコピー画面131eが押下されると、MTFの調整結果を確認するためのテスト画像がプリンタ部16から出力される。また、コピー画面131eが押下されると、テスト画面が表示部13に表示される構成であってもよい。テンキー131fは、数字ボタン、+−ボタン、設定ボタン等から構成され、各ボタンに対応付けられた指示を制御部11に出力する。前画面ボタン131gは、前画面に戻る指示を入力するボタンである。こ前画面ボタン131gが押下されると、制御部11は、MTF調整処理を終了して、前処理に移行する。
【0050】
図11に戻り、制御部11は、入力部12を介して、MTFの調整指示が入力されたか否かを判別し(ステップS13)、MTFの調整指示が入力された場合(ステップS13;YES)、入力された調整指示がフィルタ調整の指示であるかピント調整の指示であるかを判別する(ステップS14)。
【0051】
調整画面131において、フィルタ調整ボタン131eが押下された場合(ステップS14;YES)、制御部11は、フィルタ調整モードを設定して、入力部12から入力される指示に応じて最適なフィルタ係数を選択する。また、選択されたフィルタ係数を画像周波数に対応付けて、画像処理部15の不揮発性メモリ15hに格納させる(ステップS15)。
【0052】
一方、調整画面131において、ピント調整ボタン131dが押下された場合(ステップS14;NO)、制御部11は、ピント調整モードを設定して、入力部12から入力される指示に応じてスキャナ部14のCCD14dの駆動を制御し、レンズのピント調整を行う(ステップS16)。
【0053】
そして、制御部11は、調整画面131において、調整を終了する指示が入力されたか否かを判別し(ステップS17)、調整を終了する指示が入力された場合(ステップS17;YES)、各調整モードを解除して、本MTF調整処理を終了する。また、さらに調整を行う指示が入力された場合、制御部11は、ステップS13に移行して、上述した処理を繰り返して実行する。
【0054】
以上のように、本実施の形態によれば、画像形成装置1は、スキャナ部14に読み取らせた測定用チャートに基づいて、画像周波数毎のRGBチャンネル間におけるレスポンス比を算出し、画像周波数の範囲が100〜240(pareline/inch)において、RGBチャンネル間のMTFのレスポンス比が20%以上となる画像周波数のMTFの調整を行わせる。また、MTFの調整は、CCD14dのピント調整によりMTFを調整するピント調整モード、又は空間フィルタ処理におけるフィルタ係数を変更することによりMTFを調整するフィルタ調整モードを設定し、入力部12を介して入力される指示に応じて、ピント調整又はフィルタ係数を変更して、RGBのMTFの調整を行う。
【0055】
従って、スキャナ部14のMTFを好適に調整することができ、MTF差に起因する各色成分における色バランスのずれを低下させ、黒細線や黒文字に色が付いてしまったり、色細線や色文字が正しい色で出力されない等の不具合を解消して、常に安定した品質の画像を提供することができる。
【0056】
また、MTFの調整は、スキャナ部14におけるCCDのピントを調整するか、画像処理部15における空間フィルタ処理のフィルタ係数を変更するかの何れか一方又は両方を行うことにより、調整することができる。このため、使用者の利用態様に応じた好適なMTFの調整を行うことができ、高画質な画像を得ることができる。
【0057】
さらに、MTFの調整を行う画像周波数の範囲を100〜240(pareline/inch)とし、この範囲において、RGB間チャンネル間差を20%以下とする調整を行うため、必要のない周波数領域における調整を行うことなく、処理速度の向上させることができる。
【0058】
なお、上述した本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な画像形成装置の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、画像形成装置1にPCを接続可能なインターフェースを備え、インターフェースを介して接続されたPCにスキャナ部14から取得された画像データを出力し、PCの制御部により、フィルタ係数の調整を行う構成であってもよい。この場合、画質の確認は、PCのモニタ上で行う構成であればよい。
【0059】
さらに、調整されたフィルタ係数を用いて、PC上で空間フィルタ処理等の各種画像処理を行い、画像処理を施した画像データを画像形成装置1に出力して、プリンタ部16から出力させる構成であってもよい。その他、本実施の形態における画像形成装置1における各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
【0060】
【発明の効果】
請求項1又は5記載の発明によれば、スキャナ部又は画像処理部どちらか一方、又はその両方において、MTFを調整することにより、MTF差に起因する各色成分における色バランスのずれを低下させ、高画質な画像を安定して提供することができる。
【0061】
請求項2又は6記載の発明によれば、スキャナ部に設けられるCCDのピント調整を行うことにより、スキャナ部のMTFを調整することができる。これにより、スキャナ部に設けられるレンズの色収差によるMTF差を補正して、高画質な画像を提供することができる。
【0062】
請求項3又は7記載の発明によれば、画像データの複数の色成分毎に空間フィルタ処理におけるフィルタ係数を変更することにより、スキャナ部のMTFを調整することができるため、MTF差に起因する各色成分における色バランスのずれを低下させ、高画質な画像を安定して提供することができる。
【0063】
請求項4又は8記載の発明によれば、各色成分のMTFチャンネル間差が最も生じやすい画像周波数の範囲において、好適にMTFの調整を行うことができるため、必要のない周波数領域における調整を行うことなく、処理速度の向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態における画像形成装置1の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すスキャナ部14の細部構成を示す図である。
【図3】図2に示すにCCD14dのピント調整とMTFの関係を示すグラフである。
【図4】図1のスキャナ部14により読み取られる測定用チャートの一例を示す図である。
【図5】図1に示すスキャナ部14により読み取られたスキャンデータを示す図である。
【図6】図1に示すスキャナ部14により読み取られたスキャンデータをFFT解析したデータである。
【図7】図1に示すスキャナ部14に読み取られた画像周波数に対するRGBチャンネル間のレスポンス比を示す図である。
【図8】彩度とMTFのRGBチャンネル間差との関係を示すグラフ図である。
【図9】図1に示す画像処理部15の回路構成を示す図である。
【図10】図1に示す制御部11により実行されるMTFデータ算出処理を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す制御部11により実行されるMTF調整処理を示すフローチャートである。
【図12】図1の表示部13に表示される調整画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
11 制御部
12 入力部
13 表示部
14 スキャナ部
14a 光源
14b ミラー群
14c レンズ
14d CCD
15 画像処理部
15a 画像判別処理回路
15b 空間フィルタ回路
15c 色変換回路
15d 誤差拡散回路
15e 画像圧縮/メモリ保存/画像伸長回路
15f スクリーン処理回路
15g CPU
15h 不揮発性メモリ
15i RAM
16 プリンタ部
17 記憶部
18 バス
【発明の属する技術分野】
本発明は、スキャナにより読み込まれた画像データに基づいて、スキャナ部のMTFの調整を行う画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置では、スキャナで画像を読みこみ、画像処理後、プリンタ部に出力する若しくはPC(パーソナルコンピュータ)に出力して複写モニタで確認可能なスキャナにおいて、黒細線や細かい文字を読みこんだ場合、スキャナMTFのチャンネル(RGB)間差が大きいと、RGBの読み込み階調がそろわなくなり、黒細線や黒文字が黒でなくなる、すなわち、色がついてしまうという不具合が発生する。また、色細線・色文字の場合も、正しい色が出力されない不具合が生じる。このような不具合が線や文字上に部分的に発生したり、線の太さや文字の大きさ別に発生すると著しく画質の劣化を引き起こす。
【0003】
このため、スキャナ部から入力されるRGB画像のそれぞれのMTF(Modulation Transfer Function)を、別途測定したMTF値に基づいて個別に補正し、機種の差、同じ機種にあっても機械間差、またRGB間の差に基づくばらつきを補正管理し、MTFが管理された高品質なRGB信号をもとに黒文字判定部内で文字の太判定、エッジ判定、再度情報を得て、これら輪郭情報と彩度情報とを組み合わせて黒文字処理を行う画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、原稿画像の色濃度に応じて、ラインCCDセンサの蓄積時間を複数の色成分毎に変化させて読み取り色成分毎に得られた画像データの各々を複数の空間周波数帯域毎に別々に各色成分間のラインCCDセンサの蓄積時間差に関連付けられた色バランス補正量となるように、複数の色成分の画像データ間の色バランスを補正した後、各空間周波数帯域の色バランスが補正された画像データを各色成分毎に合成することにより、MTF差に起因する各色成分間の色バランスの変化やズレを補正する画像読取装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−157059号公報
【特許文献2】
特開平11−252387号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したスキャナのMTFのチャンネル間差は、スキャナに設けられるレンズの色収差にも影響を受ける場合がある。しかしながら、従来の画像形成装置(例えば、特許文献1,2)においては、このようなハードウェア的な構造に起因するスキャナMTFのチャンネル間差についても、空間フィルタ処理の設定値を調整したり、空間周波数帯域の色バランスを補正するなどのソフトウェア的な処理により調整を行っていた。また、空間フィルタ処理の設定値の調整を行う場合、必要のない周波数領域における調整は、処理速度の低下を招き、効率が悪いという問題もあった。
【0007】
本発明の課題は、容易かつ効率良くスキャナ部のMTFの調整を行うことにより、高品質な画像を提供することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
原稿画像をCCDにより複数の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色成分毎の画像データを取得するスキャナ部と、前記取得された画像データに画像処理を施す画像処理部とを備えた画像形成装置であって、
前記画像データの複数の色成分毎にMTFを調整するための調整モードを設定し、前記スキャナ部及び前記画像処理部のうち少なくとも一方を制御してMTFを調整する制御部を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、
前記制御部は、前記スキャナ部のCCDを駆動制御して、CCDのピント調整を行うことにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、
前記制御部は、前期画像処理部により行われる空間フィルタ処理に設定するフィルタ係数を変更することにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、前記画像データに基づいて、画像周波数毎に各色成分のMTFチャンネル間差の割合を算出し、画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲において、MTFチャンネル間差の割合が20%以下となるようにMTFを調整することを特徴としている。
【0012】
請求項5記載の発明は、
原稿画像をCCDにより複数の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色成分毎の画像データを取得するスキャナ部と、前記取得された画像データに画像処理を施す画像処理部とを備える画像形成装置における画像形成方法であって、
前記画像データの複数の色成分毎にMTFを調整するための調整モードを設定し、前記スキャナ部及び前記画像処理部のうち少なくとも一方を制御してMTFを調整することを特徴としている。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像形成方法において、
前記スキャナ部のCCDを駆動制御して、CCDのピント調整を行うことにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の画像形成方法において、
前期画像処理部により行われる空間フィルタ処理に設定するフィルタ係数を変更することにより、MTFを調整することを特徴としている。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項5から7のいずれか一項に記載の画像形成方法において、
前記画像データに基づいて、画像周波数毎に各色成分のMTFチャンネル間差の割合を算出し、画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲において、MTFチャンネル間差の割合が20%以下となるようにMTFを調整することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図12を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本実施の形態における画像形成装置1の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成装置1は、制御部11、入力部12、表示部13、スキャナ部14、画像処理部15、プリンタ部16、記憶部17等から構成され、各部はバス18により接続されている。
【0017】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部17に格納される画像形成プログラムに従って、スキャナ部14、画像処理部15、プリンタ部16の動作を統括的に制御して画像形成を行う。具体的に、制御部11は、記憶部17からMTFデータ算出処理プログラム、MTF調整処理プログラムを読み出して、後述するMTFデータ算出処理、MTF調整処理を実行する。
【0018】
入力部12は、数字キー、各種機能キーや、表示部13と一体型に構成されるタッチパネルなどを備えて構成され、操作されたキーに対応する操作信号、タッチパネル上に表示された操作画面での入力操作に応じた操作信号を制御部11に出力する。
【0019】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、各種操作画面や制御部11による処理結果等の各種表示情報を表示する。
【0020】
スキャナ部14は、図2に示すように、光源14a、ミラー群14b、レンズ14c、CCD(Charge Coupled Device)14d等により構成されている。スキャナ部14は、制御部11の制御に応じて光源14aから原稿へ照明走査した光をミラー群14bにより反射させ、反射光をレンズ14cにより結像してCCD14dにより光電変換して原稿画像を読み取り、読み取った画像データを画像処理部15に出力する。
【0021】
ここで、レンズ14cを透過したRGBの画像信号は、各色の波長の違いに起因する色収差が生じる。この色収差は、RGBのMTFピークが完全に一致しない原因となる。そこで、CCD14dは、レンズに対して鉛直方向に稼動可能に構成され、制御部11の制御に応じてレンズの色収差の誤差を補正するためピント調整を行う。通常、「±0」の位置は設計値であり、画像形成装置1の出荷時に設定されているピント調整の基準位置である。
【0022】
図3を参照して、ピント調整とRGBのMTFの関係を説明する。図3に示すように、レンズからの離間距離に応じたRGBのMTFがそれぞれ示されており、MTFピークのバランスが平均化された位置が設計値「±0」として設定されている。ここでは、設計値「±0」を基準として、レンズに近づく方向を「+方向」、レンズから離れる方向を「−方向」とする。従って、後述するMTF調整処理においては、制御部11の制御に応じて、レンズ14cを+方向に移動させることにより、R,BのMTFを上昇させ、レンズ14cを−方向に移動させることにより、GのMTFを上昇させ、RGBのMTFの調整を行う。
【0023】
また、スキャナ部14は、MTFの調整のため、図4に示す測定用チャートの読み取りを行う。図4に示すように、スキャナ部14は、4つの濃度パターン(0.5〜2.0)において、0.042〜0672(×ナイキスト周波数)の線密度の測定用チャートをスキャンして、画像データを読み込む。
【0024】
図5は、スキャナ部14により読み込まれた測定用チャートのスキャンデータの一部を示す図であり、本図は3ライン分のスキャンデータを示している。図5(a)は、各色(RGB)毎のMTF差が少ないスキャナ部14(以下、「OK機」と記す)によりスキャンされた結果を示すものであり、RGBの読み込み階調がほぼ揃ったデータとなっている。一方、図5(b)は、各色(RGB)毎のMTF差が大きいスキャナ部14(以下、「NG機」と記す)によりスキャンされた結果を示すものであり、RGBの読み込み階調にはズレが生じている。
【0025】
図6は、読み込まれた測定用チャートのスキャンデータをFFT(Fast Fourier Transform)解析を行うことにより得られたMTFのデータである。ここで、縦軸はレスポンス(MTF)を示しており、横軸は画像周波数を示している。図6(a)は、図5(a)に示すOK機のMTFのデータであり、図6(b)は、図5(b)に示すNG機のMTFのデータである。
【0026】
図6(a)に示すように、OK機のMTFのデータは、RGBチャンネル間でレスポンスのズレは殆ど生じていないが、図6(b)に示すように、NG機のMTFのデータは、RGBチャンネル間においてズレが生じている。すなわち、NG機においては、特に100〜240(pareline/inch)の範囲において、Rのレスポンス(MTF)が大きく、Bのレスポンス(MTF)が小さくなるズレが生じている。
【0027】
図6は、OK機、NG機のMTFのデータについて、画像周波数に対するRGBチャンネル間のレスポンス比を示した表である。図6に示すように、OK機のRGBチャンネル間のレスポンス比は、画像周波数0.423(×ナイキスト周波数)を除いて、20%以下となっている。一方、NG機については、0.169〜0.339(×ナイキスト周波数)の範囲において、RGBチャンネル間のレスポンス比は、20%を超える結果となっている。このように、RGBチャンネル間でレスポンス差が生じると、例えば、黒文字を黒細線や黒文字に色が付いたり、色細線や色文字に正しい色が再現できないという不具合が発生する。
【0028】
図6を参照して、スキャナMTFのデータのRGBチャンネル間差と彩度の関係を説明する。図6は、入力輝度が75付近におけるスキャナMTFのRGBチャンネル間差と、彩度との関係を示すグラフである。ここで、人間の視覚により概ね黒と認知できる彩度は、8.0以下である。つまり、図6に示すグラフからRGBチャンネル間差のレスポンス比を20%以下に抑えることにより、黒細線、黒文字を再現する上で不都合ない画質を得ることができる。
【0029】
従って、後述するMTF調整処理においては、図7に示すように、画像周波数が0.169〜0.339(×ナイキスト周波数)の範囲、好ましくは画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲(図7斜線部)において、RGBチャンネル間のレスポンス比が20%以下となるように、空間フィルタのフィルタ係数を選択させ、MTFの調整を行う。画像周波数が100(pareline/inch)以下の周波数帯域では、殆どRGBチャンネル間のレスポンス比は生じず、画像周波数が240(pareline/inch)以上の周波数帯帯域を有する画像データは殆ど入力されないため、100〜240(pareline/inch)の範囲においてMTFを調整することが好ましい形態となる。
【0030】
画像処理部15は、スキャナ部14から読み取られた原稿画像の画像データ等に原稿画像に空間フィルタ処理、色変換処理、誤差拡散処理、シェーディング処理、画像圧縮処理等の各種画像処理を施す。
【0031】
図9を参照して、画像処理部15について詳細に説明する。図9は、画像処理部15の構成を示すブロック図である。図9に示すようにスキャナ部14から入力されたR(赤)、G(緑)、B(青)の3チャンネルの画像信号は、画像処理部15の画像判別処理回路15a、空間フィルタ回路15bに供給される。
【0032】
画像判別処理回路15aは、スキャナ部14から入力されたRGBの画像信号を用いて、読み取った画像が文字画像であるか否かの判別を行い、判別結果を画像判別信号として空間フィルタ回路15bに出力する。この画像の判別では、例えば、画像の濃度エッジを検出すると共に、この検出された濃度エッジを利用して濃淡部分の区分けを行い、濃度の濃い領域あるいは濃度の薄い領域が文字の形状であるか否かを判別することで、文字画像であるか否かを判別できる。なお、画像は図形や写真等のイメージデータ、文字や記号等のテキストデータ等を含むものとする。
【0033】
空間フィルタ回路15bは、画像判別処理回路15aから入力される画像判別信号に基づいて、後述するMTF調整処理において、画像周波数毎に選択されたフィルタ係数を不揮発性メモリ15hから取得し、対応する画像周波数に適したフィルタ係数を用いて画像データに空間フィルタ処理を行う。
【0034】
色変換回路15cでは、三次元LUTを予め設けており、RGBの画像信号に基づいて、3次元LUTを参照することにより、カラー画像再現のための色材となるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の画像信号に変換し、YMCKの画像信号を誤差拡散回路15dに出力する。
【0035】
誤差拡散回路15dでは、YMCKの画像信号に対して誤差拡散処理を行い、プリンタ部17の性能に応じた階調数及び解像度の画像を出力するための画像信号を生成して、画像圧縮/メモリ保存/画像伸縮回路15eに出力する。
【0036】
画像圧縮/メモリ保存/画像伸縮回路15eは、CPU15gの制御に応じて、誤差拡散回路4eから出力された画像信号を圧縮して不揮発性メモリ15hに保存する。また、CPU15gの制御に応じて、不揮発性メモリ15hから圧縮された画像を取得し、画像を伸長して、スクリーン処理回路15fに出力する。
【0037】
スクリーン処理回路15fは、YMCKの画像信号に、プリンタ部16に応じたCMYK毎のパルス幅変調等のスクリーン処理を施し、プリンタ部16又は記憶部17に出力する。
【0038】
図1に戻り、プリンタ部16は、連続紙又はカット紙が印刷用紙として装着された給紙部(図示せず)と排紙部(図示せず)を備え、制御部11の制御に応じて合成された画像を、赤外レーザ光やLED(Light Emitting Diode)による投射光を用いた電子写真方式によって、上記印刷用紙に転写して排紙出力する。
【0039】
記憶部17は、磁気的又は光学的記録媒体、若しくは半導体メモリから構成され、システムプログラムの他、MTFデータ算出処理プログラム、MTF調整処理プログラム及び各種プログラムで処理されたデータ等を記憶する。また、記憶部17は、スキャナ14に読み取られ、画像処理部15において画像処理を施された画像や、MTFデータ算出処理において算出された算出結果等を記憶する。
【0040】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
なお、動作説明の前提として、以下のフローチャートに記述されている各処理を実現するためのプログラムは、画像形成装置1の制御部11が読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部17に格納されており、制御部11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0041】
図3は、画像形成装置1の制御部11により実行されるMTFデータ算出処理を示すフローチャートである。図10に示すように、制御部11は、スキャナ14を制御して、原稿ガラス上に載置されたMTF測定用チャートを読み取らせる(ステップS1;図4参照)。続いて、測定用チャートを読み取ったスキャンデータを取得し(ステップS2;図5参照)、スキャンデータのFFT解析を行う(ステップS3;図6参照)。
【0042】
次いで、制御部11は、FFT解析結果から画像周波数に対するRGBチャンネル間のレスポンス比を算出し(ステップS4;図7参照)、算出した結果を記憶部17に記憶させ(ステップS5)、本MTFデータ算出処理を終了する。
【0043】
次に、入力部12を介して入力される指示に応じてMTFの調整モードを設定し、MTFの調整を行うMTF調整処理について説明する。図11は、画像形成装置1の制御部11により実行されるMTF調整処理のフローチャートを示す図である。図11に示すように、制御部11は、入力部12を介して、調整画面を表示させる指示が入力されたか否かを判別する(ステップS11)。調整画面の表示指示が入力された場合(ステップS11;YES)、制御部11は、記憶部17から画像周波数毎のRGBチャンネルのレスポンス比を示す算出結果(例えば、図7参照)を取得して調整画面を生成し、表示部13に調整画面を表示させる。
【0044】
図12は、MTFの調整画面の一例を示す図である。図12に示すように、調整画面131は、画像周波数毎のRGBチャンネルのレスポンス比の算出結果を表示する領域131a、チャンネル選択ボタン131b、ピント調整ボタン131c、フィルタ調整ボタン131d、コピー画面ボタン131e、テンキーボタン131f、前画面ボタン131gが設けられている。
【0045】
領域131aには、画像周波数毎のRGBチャンネルのレスポンス比の算出結果100〜240(pareline/inch)の範囲におけるRGBチャンネル間のレスポンス比が表示されている。また、結果の項目には、レスポンス比が20%以下である場合、「OK」が表示され、レスポンス比が20%以上である場合、すなわち、MTFの調整が必要である場合、「NG」が表示される。そして、チャンネルの項目には、結果が「NG」であった画像周波数について、例えば、「R+」として調整指示が表示される。この場合、対応する画像周波数におけるレスポンス比を20%以下にするためには、RGBのうち「R」のMTFを「+方向」に調整する必要があることを示している。
【0046】
具体的には、ピント調整モードで調整を行う場合、図3に示すように、ピント調整を「+方向」に駆動させることにより、RのMTFを「+方向」に調整することができる。また、フィルタ調整モードで調整を行う場合、Rのフィルタ係数を大きくすることにより空間フィルタの増幅強度を強めることができ、RのMTFを「+方向」に調整することができる。
【0047】
チャンネル選択ボタン131bは、MTFの調整を行う色チャンネルを選択するボタンである。このチャンネル選択ボタン131bが押下されると、調整が行われる所望の色が選択され、各色におけるMTFの調整を行える構成となっている。ピント調整ボタン131cは、スキャナ部14のCCD14dを駆動させることにより、MTFを調整する指示を入力するボタンである。このピント調整ボタン131cが押下されると、ピント調整モードが設定され、テンキー131fから入力される指示に応じて、制御部11によりCCD14dの駆動が制御され、レンズのピント調整が行われる。
【0048】
フィルタ調整ボタン131eは、フィルタ係数を選択することにより、MTFを調整する指示を入力するボタンである。このフィルタ調整ボタン131eが押下されると、フィルタ調整モードが設定され、テンキー131fから入力される指示に応じて、制御部11により最適なフィルタ係数が選択され、画像処理部15の不揮発性メモリ15hに画像周波数に応じたフィルタ係数が記憶される。
【0049】
コピー画面131eは、調整された画質を確認するため、プリンタ部16からプリントを出力させる指示を入力するボタンである。このコピー画面131eが押下されると、MTFの調整結果を確認するためのテスト画像がプリンタ部16から出力される。また、コピー画面131eが押下されると、テスト画面が表示部13に表示される構成であってもよい。テンキー131fは、数字ボタン、+−ボタン、設定ボタン等から構成され、各ボタンに対応付けられた指示を制御部11に出力する。前画面ボタン131gは、前画面に戻る指示を入力するボタンである。こ前画面ボタン131gが押下されると、制御部11は、MTF調整処理を終了して、前処理に移行する。
【0050】
図11に戻り、制御部11は、入力部12を介して、MTFの調整指示が入力されたか否かを判別し(ステップS13)、MTFの調整指示が入力された場合(ステップS13;YES)、入力された調整指示がフィルタ調整の指示であるかピント調整の指示であるかを判別する(ステップS14)。
【0051】
調整画面131において、フィルタ調整ボタン131eが押下された場合(ステップS14;YES)、制御部11は、フィルタ調整モードを設定して、入力部12から入力される指示に応じて最適なフィルタ係数を選択する。また、選択されたフィルタ係数を画像周波数に対応付けて、画像処理部15の不揮発性メモリ15hに格納させる(ステップS15)。
【0052】
一方、調整画面131において、ピント調整ボタン131dが押下された場合(ステップS14;NO)、制御部11は、ピント調整モードを設定して、入力部12から入力される指示に応じてスキャナ部14のCCD14dの駆動を制御し、レンズのピント調整を行う(ステップS16)。
【0053】
そして、制御部11は、調整画面131において、調整を終了する指示が入力されたか否かを判別し(ステップS17)、調整を終了する指示が入力された場合(ステップS17;YES)、各調整モードを解除して、本MTF調整処理を終了する。また、さらに調整を行う指示が入力された場合、制御部11は、ステップS13に移行して、上述した処理を繰り返して実行する。
【0054】
以上のように、本実施の形態によれば、画像形成装置1は、スキャナ部14に読み取らせた測定用チャートに基づいて、画像周波数毎のRGBチャンネル間におけるレスポンス比を算出し、画像周波数の範囲が100〜240(pareline/inch)において、RGBチャンネル間のMTFのレスポンス比が20%以上となる画像周波数のMTFの調整を行わせる。また、MTFの調整は、CCD14dのピント調整によりMTFを調整するピント調整モード、又は空間フィルタ処理におけるフィルタ係数を変更することによりMTFを調整するフィルタ調整モードを設定し、入力部12を介して入力される指示に応じて、ピント調整又はフィルタ係数を変更して、RGBのMTFの調整を行う。
【0055】
従って、スキャナ部14のMTFを好適に調整することができ、MTF差に起因する各色成分における色バランスのずれを低下させ、黒細線や黒文字に色が付いてしまったり、色細線や色文字が正しい色で出力されない等の不具合を解消して、常に安定した品質の画像を提供することができる。
【0056】
また、MTFの調整は、スキャナ部14におけるCCDのピントを調整するか、画像処理部15における空間フィルタ処理のフィルタ係数を変更するかの何れか一方又は両方を行うことにより、調整することができる。このため、使用者の利用態様に応じた好適なMTFの調整を行うことができ、高画質な画像を得ることができる。
【0057】
さらに、MTFの調整を行う画像周波数の範囲を100〜240(pareline/inch)とし、この範囲において、RGB間チャンネル間差を20%以下とする調整を行うため、必要のない周波数領域における調整を行うことなく、処理速度の向上させることができる。
【0058】
なお、上述した本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な画像形成装置の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、画像形成装置1にPCを接続可能なインターフェースを備え、インターフェースを介して接続されたPCにスキャナ部14から取得された画像データを出力し、PCの制御部により、フィルタ係数の調整を行う構成であってもよい。この場合、画質の確認は、PCのモニタ上で行う構成であればよい。
【0059】
さらに、調整されたフィルタ係数を用いて、PC上で空間フィルタ処理等の各種画像処理を行い、画像処理を施した画像データを画像形成装置1に出力して、プリンタ部16から出力させる構成であってもよい。その他、本実施の形態における画像形成装置1における各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
【0060】
【発明の効果】
請求項1又は5記載の発明によれば、スキャナ部又は画像処理部どちらか一方、又はその両方において、MTFを調整することにより、MTF差に起因する各色成分における色バランスのずれを低下させ、高画質な画像を安定して提供することができる。
【0061】
請求項2又は6記載の発明によれば、スキャナ部に設けられるCCDのピント調整を行うことにより、スキャナ部のMTFを調整することができる。これにより、スキャナ部に設けられるレンズの色収差によるMTF差を補正して、高画質な画像を提供することができる。
【0062】
請求項3又は7記載の発明によれば、画像データの複数の色成分毎に空間フィルタ処理におけるフィルタ係数を変更することにより、スキャナ部のMTFを調整することができるため、MTF差に起因する各色成分における色バランスのずれを低下させ、高画質な画像を安定して提供することができる。
【0063】
請求項4又は8記載の発明によれば、各色成分のMTFチャンネル間差が最も生じやすい画像周波数の範囲において、好適にMTFの調整を行うことができるため、必要のない周波数領域における調整を行うことなく、処理速度の向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態における画像形成装置1の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すスキャナ部14の細部構成を示す図である。
【図3】図2に示すにCCD14dのピント調整とMTFの関係を示すグラフである。
【図4】図1のスキャナ部14により読み取られる測定用チャートの一例を示す図である。
【図5】図1に示すスキャナ部14により読み取られたスキャンデータを示す図である。
【図6】図1に示すスキャナ部14により読み取られたスキャンデータをFFT解析したデータである。
【図7】図1に示すスキャナ部14に読み取られた画像周波数に対するRGBチャンネル間のレスポンス比を示す図である。
【図8】彩度とMTFのRGBチャンネル間差との関係を示すグラフ図である。
【図9】図1に示す画像処理部15の回路構成を示す図である。
【図10】図1に示す制御部11により実行されるMTFデータ算出処理を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す制御部11により実行されるMTF調整処理を示すフローチャートである。
【図12】図1の表示部13に表示される調整画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
11 制御部
12 入力部
13 表示部
14 スキャナ部
14a 光源
14b ミラー群
14c レンズ
14d CCD
15 画像処理部
15a 画像判別処理回路
15b 空間フィルタ回路
15c 色変換回路
15d 誤差拡散回路
15e 画像圧縮/メモリ保存/画像伸長回路
15f スクリーン処理回路
15g CPU
15h 不揮発性メモリ
15i RAM
16 プリンタ部
17 記憶部
18 バス
Claims (8)
- 原稿画像をCCD(Charge Coupled Device)により複数の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色成分毎の画像データを取得するスキャナ部と、前記取得された画像データに画像処理を施す画像処理部とを備えた画像形成装置であって、
前記画像データの複数の色成分毎にMTF(Modulation Transfer Function)を調整するための調整モードを設定し、前記スキャナ部及び前記画像処理部のうち少なくとも一方を制御してMTFを調整する制御部を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記スキャナ部のCCDを駆動制御して、CCDのピント調整を行うことにより、MTFを調整することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前期画像処理部により行われる空間フィルタ処理に設定するフィルタ係数を変更することにより、MTFを調整することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記画像データに基づいて、画像周波数毎に各色成分のMTFチャンネル間差の割合を算出し、画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲において、MTFチャンネル間差の割合が20%以下となるようにMTFを調整することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 原稿画像をCCDにより複数の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色成分毎の画像データを取得するスキャナ部と、前記取得された画像データに画像処理を施す画像処理部とを備える画像形成装置における画像形成方法であって、
前記画像データの複数の色成分毎にMTFを調整するための調整モードを設定し、前記スキャナ部及び前記画像処理部のうち少なくとも一方を制御してMTFを調整することを特徴とする画像形成方法。 - 前記スキャナ部のCCDを駆動制御して、CCDのピント調整を行うことにより、MTFを調整することを特徴とする請求項5記載の画像形成方法。
- 前期画像処理部により行われる空間フィルタ処理に設定するフィルタ係数を変更することにより、MTFを調整することを特徴とする請求項5記載の画像形成方法。
- 前記画像データに基づいて、画像周波数毎に各色成分のMTFチャンネル間差の割合を算出し、画像周波数が100〜240(pareline/inch)の範囲において、MTFチャンネル間差の割合が20%以下となるようにMTFを調整することを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の画像形成方法。
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- 2003-07-25 JP JP2003201640A patent/JP2005045433A/ja active Pending
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