JP2005045429A - 通信用受信回路、およびそれを含む電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】受信した、複数の通信速度の信号をそれぞれ増幅する増幅器3、5を設ける。増幅器5から電気信号をパルス整形するための比較器7を設ける。増幅器3、5のゲインを制御するための自動ゲイン制御回路13を設ける。自動ゲイン制御回路13のセトリング時間を低速通信時より高速通信時が長くなるように設定するためのセトリング設定部を設ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速化された通信用用受信回路、およびそれを含む電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器間でのデ−タ通信(一方向、双方向)においては、有線と比べてコード接続の手間を省略できて簡便化を図れる赤外線等を用いた無線通信システムが使用されること多くなってきた。特に、赤外線を用いた無線通信システムは、赤外線が有する指向性から雑音に強く、また、低消費電力であるという特徴を備えている。
【0003】
上記電子機器としては、デスクトップ型やノートブック型やパーム型(Palm、携帯型)のパ−ソナルコンピュ−タ(PC)、PCの周辺機器(例えば、マウス、外付けのMOドライブやフロッピー(登録商標)ディスクドライブ)、プリンタ、デジタルカメラ、モデム、携帯電話、コンピュ−タ内蔵の家電機器や玩具、時計、および他のモバイル機器などが挙げられる。
【0004】
このような無線通信システムに用いられる、赤外線を用いた従来の通信用受信回路(システム)としては、図11のブロック図に示すものが知られている(特許文献1参照)。
【0005】
上記通信用受信回路では、一般的に、赤外線(光)などの電磁波による無線信号を受信したフォトダイオード(PD)51は、上記無線信号を光電変換して得られた電気信号を出力する。上記フォトダイオード51から入力される電流信号は、集積化された受信チップ内の、オペレーショナルアンプ(OP)等の増幅器(amp)52、増幅器53で増幅され、比較器(cmp)54でしきい値(Thresh)を用いてパルス整形され、出力端子(VO)55にパルス信号として出力される。その出力端子(VO)からのパルス信号は、出力端子(VO)に接続されたコントローラLSIに入力され、上記コントローラLSIにおいて処理される。
【0006】
上記受信回路では、増幅器の動作レンジを確保するための自動ゲイン制御(AGC)回路56が付加されている。図12に、入力光電流信号波形(a)、amp out波形(b)、VO波形(c)を単純化したものを示す。
【0007】
このような受信回路において、通信速度を高速化する場合、増幅器52及び増幅器53の周波数帯域を拡張して高速化対応する。しかしながら、帯域拡張によって受信回路の内部ノイズレベルが増加するという問題と、通信速度毎に、使用される帯域と信号列、要求される受信感度が異なるため、それぞれの受信回路を最適化しなければ、受信回路の性能を発揮できない等の問題がある。
【0008】
一般的に普及している赤外線を用いた通信規格としてのIrDA(登録商標)では、このノイズレベルの問題により、下記の表1に示すように、伝送速度毎に、互いに異なる受信感度規格がそれぞれ設定され、また、方式も通信速度毎に違ったシステムとなっている。
【0009】
【表1】
【0010】
受信回路の感度は、2.4Kbps(bit per second)〜115.2kbpsの低速通信では、4μW/cm2、115.2kbpsを超える高速通信(576kbps、1.152Mbps、4Mbps、16Mbps)では、10μW/cm2となっており、低速通信に対して、高速通信が1/2.5倍の感度規定となっている。また、最大入力時の条件は500mW/cm2であり、この条件下での正常な受信が必要となる。このことから、受信回路に要求される動作レンジは、4μW/cm2〜500mW/cm2の範囲である。したがって、上記受信回路の増幅器では、少なくとも12500倍幅の動作レンジが必要である。
【0011】
従来は、通信速度による感度差をつけずに増幅器の帯域を適切に設定するか、通信速度による感度差に合わせて増幅器52、53の帯域とゲインとを切り替えるかの、何れかの方式で受信回路を構成していた。図11に示す端子(MODE)57が、切り替え用の端子である。
【0012】
図13に、従来の増幅器の周波数特性のグラフを示す。また、図14に、通信速度に応じてそれぞれ、増幅器のゲインと周波数特性を最適化した場合のグラフを示す。また、図5には、IrDAで規定された、通信速度における発光側の出力信号スペクトルのグラフを示す。発光側出力の規定は、2.4kbps〜115.2kbpsの低速通信では、40mW/sr、115.2kbpsを超える通信速度では、100mW/srと約2.5倍の出力差があり、その分、受信側感度が低速通信に対して、高速通信が1/2.5倍となっている。尚、通信方式はパルスによるベースバンド方式であり、実際の信号のスペクトルは、DCレベルを含み、また、低周波から高周波まで広がった形態となっている。図5では、記載の簡素化のため、各通信速度での基本周波数スペクトルで代表させて記述されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−172411号公報(公開日:1997年6月30日)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、以下の課題がある。
(A)通信速度毎に、使用される帯域と信号列、要求される受信感度が異なるため、それぞれの受信回路を最適化しなければ、受信回路の性能がでない。
(B)通信速度の高速化に伴い周波数帯域の拡張が必要であり、そのため雑音が増加するという問題を生じている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の通信用受信回路は、上記課題を解決するために、(i)複数の通信速度の信号を受信して、それぞれ増幅してパルスとして出力するための受信増幅部(アンプ)と、上記受信増幅部のゲインを制御するためのゲイン制御部(AGC)と、高速通信時のAGCセトリング時間を低速時のセトリング時間よりも長くなるように設定するためのセトリング設定部とを有していることを特徴としている。
(ii)前項(i)において、さらに、低速通信時のAGCリリース時間を、高速通信時のAGCリリース時間より長く設定するためのリリース設定部を有していてもよい。
(iii)前項(i)または(ii)において、低速通信時に受信増幅部ゲインを、高速通信時の受信増幅部ゲインより高く設定するためのゲイン設定部と、受信増幅部の周波数帯域をそれぞれの通信速度の信号帯域に合わせて設定する周波数帯域設定部とを有していていてもよい。
(iv)前項(i)ないし(iii)の何れかにおいて、低速通信時のAGC動作レンジを、高速通信時のAGC動作レンジより小さくなるように設定されていてもよい。
(v)前項(i)ないし(iv)の何れかにおいて、パルス検出のためのしきい値を制御するための、しきい値制御部(ATC)を、上記ATCのセトリング時間が低速通信時より高速通信時に長くなるように設定されて有していてもよい。
(vi)前項(i)ないし(v)の何れかにおいて、ATCのセトリング時間を低速通信時、高速通信時それぞれのAGCセトリング時間よりも長くなるように設定してもよい。
(vii)前項(i)ないし(vi)の何れかにおいて、パルス検出のためのしきい値を、低速通信時より高速通信時に高くなるように設定してもよい。
(viii)前項(iii)ないし(vii)の何れかにおいて、高速通信時の受信増幅部ゲインを低速通信時の受信増幅部ゲインに対して、40%以上、100%未満に設定してもよい。
(ix)前項(iii)ないし(viii)の何れかにおいて、ゲイン設定のための分岐周波数を300kHz〜1.15MHzの範囲内に設定してもよい。
(x)前項(i)ないし(ix)の何れかにおいて、低速通信時のAGCセトリング時間を使用されるパルス幅以内に設定し、高速通信時のAGCセトリング時間を使用される信号列のヘッダーパターンの時間以内に設定してもよい。
(xi)前項(i)ないし(x)の何れかにおいて、通信開始前に高速通信に対応させ、入力信号の最初のパルスのパルス幅が一定値以上の幅であれば、低速通信対応へ切り替える切り替え部を設けてもよい。
(xii)前項(xi)において、切り替え部は、入力信号からの、最初のパルスのパルス幅が一定値以上であれば低速通信モードに切り替えるように設定されており、その一定値の設定を520nsec〜1.4μsecの間に設定してもよい。
(xiii)前項(i)ないし(xii)の何れかにおいて、受信増幅部の受信出力(VO)に対し、受信増幅部からの出力信号から、複数の通信速度をそれぞれ、例えばパルス幅やヘッダーパターンに基づいて検出するための検出部が、AGCやATCに接続されて設けられていてもよい。
<作用>
本発明においては、前項に記載した各手段によって、以下のとおり、複数の各通信速度に応じて受信回路の最適化ができる作用を得る。
【0016】
前項(i)の手段によれば、AGCヘッダーが無い低速通信の信号(コード)では、最初の先頭パルスで入力信号の大きさを判別してAGCをセットし、AGCヘッダーを有する高速通信の信号(コード)では、AGCセトリング時間を低速通信より長く設定して、受信増幅部自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができる。
【0017】
前項(ii)の手段により、信号列のDutyが不定である低速通信の信号(コード)では、AGCリリース時間を長く設定し、信号列のDutyが固定されている高速通信の信号(コード)では、AGCリリース時間を低速通信より短く設定して、受信増幅部自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができる。
【0018】
前項(iii)の手段によって、高速通信時に受信増幅部自身のノイズや外乱ノイズの雑音に対する感度を低減し、安定に受信させることができる。
【0019】
前項(iv)の手段によって、高速通信時にAGCの動作レンジを大きく設定し、高速通信時に受ける波形歪の影響を低減できる。
【0020】
前項(v)の手段によって、AGCヘッダーが無い低速通信の信号(コード)では、最初の先頭パルスでパルス検出用しきい値を迅速にセットし、AGCヘッダーのある高速通信の信号(コード)では、パルス検出用しきい値を低速通信のときより、ゆっくりと設定して、受信増幅部自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができる。
【0021】
前項(vi)の手段によって、AGCのオーバーシュートによるパルス検出漏れを防止できる。
【0022】
前項(vii)の手段によって、低速通信時のパルス検出漏れと、高速通信時の波形歪による受信出力パルス幅の太りを防止できる。
【0023】
前項(viii)、(ix)、(x)の手段によって、IrDAの低速通信と高速通信のゲインの最適化ができる。
【0024】
前記(xi)の手段によって、低速通信と高速通信とを判別してそれぞれの通信に対して受信回路の性能を最適化できる。
【0025】
前記(xii)または(xiii)の手段によって、IrDA等の赤外線通信の中低速通信と高速通信とを判別してそれぞれの通信に対して受信回路の性能を最適化できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の各形態について図1ないし図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0027】
本発明における実施の第一形態に係る赤外線受信回路(通信用受信回路)は、図1のブロック図にて示すように、フォトダイオード1と、各増幅器(amp、受信増幅部)3、5と、増幅された電気信号をパルス成形するための比較器7と、出力端子9と、複数の通信速度の各モードの切り替えを入力するための切り替え用端子11と、各増幅器3、5のゲイン(利得)を制御するための自動ゲイン制御回路(AGC、ゲイン制御部)13とを有している。上記各増幅器3、5と比較器7とによって、受信した、複数の通信速度の信号をそれぞれ増幅しパルス整形して出力するための受信増幅部を形成している。
【0028】
上記フォトダイオード1は、入射された赤外線信号を電気信号に変換して出力するためのものである。上記赤外線信号は、デジタル信号であるデータ信号や指示用信号や制御用信号を伝送用に、例えばNRZ変調したデジタル伝送信号を、搬送波としての赤外線に畳重したものである。
【0029】
上記各増幅器3、5は、フォトダイオード1からの電気信号を、後述のパルス生計に好適なパルス振幅値まで増幅するためのOPアンプ等である。上記比較器7は、例えばヒステリシスコンパレータ回路が用いられ、増幅器5からの増幅器出力信号(amp#out)が一方の第一入力端子に入力され、他方の第二入力端子には、しきい値(Thresh)が入力され、増幅器出力信号が、例えばしきい値以上のときは所定の電圧値を、しきい値未満のときは接地電圧(GND電圧)を出力して、パルス整形できるようになっている。なお、増幅器出力信号が、しきい値以上のときに接地電圧を出力するように、逆に設定してもよい。
【0030】
前記AGC13は、増幅器出力信号(amp#out)が入力され、その平均値等により増幅器出力信号(amp#out)の振幅値を検出し、その振幅検出値から、各増幅器3、5のゲインを制御するためのAGC制御信号(agc#out)を生成し、各増幅器3、5にそれぞれ出力するようになっている。
【0031】
図1に示した赤外線受信回路は、図11に記載の従来例に対して、通信速度のモードを切り替えるための端子(MODE、周波数帯域設定部)11から、増幅器5の周波数帯域の中心周波数や幅だけではなく、AGC13をも制御する構成としている。
【0032】
つまり、AGC13は、低速通信時にはAGCセトリング時間を速く(短く、amp#outの例えば1パルス幅程度に)設定し、高速通信時のAGCセトリング時間を低速時のAGCセトリング時間よりも、2倍〜4倍程度に遅く(長く、amp#outの例えば3パルス程度に)設定するセトリング設定部(図示せず)を有している。AGCセトリング時間とは、各増幅器3、5のゲイン制御にかける時間(期間)であり、言い換えると、AGC機能が動作しはじめて安定な状態になるまでの時間を意味する。
【0033】
そのような設定に関する各パルス信号の処理を、各パルス波形図(イメージ)にて示したものが図2(a)ないし図2(c)である。図2の(a)は、小信号時を示しており、一定のアンプ波形に対して、パルス検出のためのしきい値が設定され、パルス検出される。図2の(b)および図2の(c)は、大信号時でAGC動作する状態を示している。
【0034】
図2の(b)は低速通信時であり、大きな信号を受信したときに高速に信号振幅を検出してアンプゲインを調整するためのAGCレベル(agc#out)が急速に立ち上がり(セトリング時間が短い)、信号(amp#out)の振幅が所定の振幅に迅速に設定される。そして、予め設定されていたしきい値(Thresh)によって、パルス検出される。
【0035】
図2の(c)は高速通信時であり、大きな信号を受信したときに信号振幅を検出してアンプゲインを調整するためのAGCレベル(agc#out)は低速通信時のそれに比べてゆっくりと立ち上がり(つまり、AGCセトリング時間が長く設定)、いくらかのパルスが入力されることによって、信号(amp#out)の振幅が所定の振幅に設定される。そして、予め設定されていた、しきい値(Thresh)によって、パルス検出される。
【0036】
これにより、本実施の形態は、AGCヘッダーが無い低速通信用の信号(コード)では、最初の先頭パルスで入力信号の大きさを判別してAGCを迅速にセットし、AGCヘッダーのある高速通信用の信号(コード)では、AGCセトリング時間を長く設定して、各増幅器3、5自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができる。なお、本実施に形態では、通信速度毎のモード切り替え機能を備えた例を挙げたが、通信速度毎の出力端子を備えた構成としてもよい。
【0037】
次に、本発明の実施の第二形態について説明する。上記実施の第二形態においては、上記の受信回路で、さらに、低速通信時のAGCリリース時間を長く設定し、高速通信時のAGCリリース時間を低速通信時より短く設定するような手段(リリース設定部、図示せず)を施すことにより、IrDAの通信速度に応じた最適な受信ができる。
【0038】
AGCリリース時間とは、AGCが初期状態に戻るまでの時間を意味する。具体例で示すと、受信器内の増幅回路に信号が入力されていないときのゲインをA1とし、ある大きな信号が入力して、増幅回路のゲインがAGC機能により低減されたときのゲインをA2とすると、ある大きな信号が入力されたときにAGC機能によりゲインが低減されるとき、信号が入力され始めた瞬間から、増幅器のゲインが低減されてA2になって安定に動作するまでの時間をAGCセトリングタイムと定義し、信号が終了した瞬間から、AGC機能が解除され、増幅回路のゲインが元のA1の状態に戻って安定となるまでの時間をAGCリリース時間と定義する。
【0039】
すなわち、低速通信用の信号(コード)では、非同期型の信号列で、Dutyが不定であるから、図3に示すように、AGCリリース時間を長く設定することにより、信号Dutyの変動の影響を低減して、しきい値レベルに対する信号振幅の相対レベルを安定させることにより安定したパルス検出が可能となる。
【0040】
一方、Dutyが固定されている高速通信用の信号(コード)では、AGCリリース時間を短く設定しても、しきい値レベルに対する信号振幅の相対レベルはほとんど安定になっている。AGCのリリース時間を短く設定するメリットは、各増幅器3、5自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができることにある。
【0041】
逆にAGCリリース時間を長く設定すると、正規に入力される信号が小さいときでも、各増幅器3、5自身のノイズや外乱ノイズの影響を受けて、AGC13によりゲイン調整されてしまい、その回復が遅くなるため、正規の信号パルスが検出できなくなる。
【0042】
それらのイメージを示したのが図3である。図3の(b)では、amp#out波形に生じた不要ノイズによりAGCレベル(agc#out)が必要以上に立ち上ってしまい、amp#out振幅が小さくなりすぎて、しきい値レベル(Thresh)に対して、振幅が不充分になってしまう様子を示している。図3の(c)では、amp#out波形の不要ノイズによりAGCレベル(agc#out)が立ち上るが、AGC13のセトリング時間を遅く(長く)設定しているため、前述の症状は軽減されてパルス検出への影響はほとんどでない。
【0043】
さらに、低速通信時に各増幅器3、5のゲインを高く設定し、高速通信時に低速時より各増幅器3、5のゲインを低く設定し、増幅器5の周波数帯域をそれぞれの通信速度の信号帯域に合わせて設定することが好ましい。このために、ゲイン設定部(図示せず)がAGC13に設けられている。
【0044】
低速通信時にはAGCのセトリング時間を高速(短時間)に設定すると、増幅器5自身のノイズや外乱ノイズの影響を非常に受けやすい状態である。その状態では、増幅器5の帯域をなるべく狭帯域に前記の周波数帯域設定部によって設定することが望ましい。
【0045】
以下に、本発明の実施の第三形態について説明する。図4は、本発明における実施の各形態に用いられる、各通信速度での全信号の周波数特性を示すグラフである。
【0046】
また、前記のゲイン設定部(図示せず)は、図5に示す信号スペクトルの周波数毎の強度に対して、低周波側でのゲインを高く設定し、高周波側でのゲインを低周波側より低く設定するようにも設けられている。従来技術の欄で示したとおり、低速(2.4kbps〜115.2kbps)の感度規格に対して、高速(115.2kbpsを超える速度)の感度規格は1/2.5となっているため、ゲインを40%まで低下させることにより、雑音を最小に押さえて、感度規格を満足させることができる。
【0047】
しかしながら、高速通信時では、発光側信号のなまりや、受信用のフォトダイオード1の応答低下等により、各増幅器3、5のゲインのみで感度が決まらない場合がある。したがって、使用するフォトダイオード(受光素子)1や受光用レンズの条件により、高周波側でのゲインを低周波側でのゲインに対して、40%以上、100%未満の間で最適化して設定することが望ましい。
【0048】
また、ゲイン設定を変える分岐周波数は、300kHz〜1.15MHzの範囲内の何れかに設定することによりIrDA規格に対して最適な受信が可能となる。
【0049】
続いて、本発明の実施の第四形態について説明する。本実施の第四形態においては、AGC13に、低速通信時にAGC機能をOFFするかAGC動作レンジ(AGC動作範囲)を小さく設定し、高速通信時にAGC動作レンジを低速通信時より大きくなるように設定するためのレンジ設定部(図示せず)が設けられている。
【0050】
本来、AGC動作レンジは大きい方が、パルス検出時のパルス幅の再生がしやすいが、本実施の第四形態では、低速通信時と高速通信時とでAGC動作レンジの設定を分けている。
【0051】
低速通信時は、もともとパルス信号の速度が遅い(つまり、パルス幅が高速通信時より大きい)ため、大信号入力時の波形歪の影響を受けにくい。逆に信号のDutyが固定されていないためAGC動作させにくい。したがって、低速通信時はAGCをOFFするか、動作レンジを小さく設定した方が有利である。
【0052】
それに対して高速通信時は、もともと使用されるパルス幅が細い(小さい)ため、大信号入力時に波形歪によってパルス幅が太るなどの問題があり、AGC動作レンジを大きく設定することにより、波形歪の発生を軽減できる。
【0053】
以下に、本発明の実施の第五形態について説明する。本実施の第五形態に係る受信回路は、図6のブロック図に示すように、図1に示す受信回路に加えて、パルス検出のためのしきい値を生成するための自動しきい値制御部(ATC)15を備えている。本実施の形態では、上記ATC15のセトリング時間を低速通信時に速く設定し、高速通信時にATCセトリング時間を低速時より遅く(長く)なるように設定している。
【0054】
その設定時に処理された各パルス波形の例は、図7に示す各波形図(波形イメージ)にて示されている。図7の(b)は低速通信時、図7の(b)は高速通信時の波形イメージである。AGCヘッダーが無い低速通信用の信号(コード)では、最初の先頭パルスの期間内にて、パルス検出用のしきい値(atc#out)のセットをほぼ完了し、AGCヘッダーを有する高速通信用の信号(コード)では、パルス検出用のしきい値(atc#out)をゆっくり設定して、増幅器3、5自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができる。
【0055】
次に、本発明の実施の第六形態について説明する。本実施の第六形態では、ATCのセトリング時間を低速通信時、高速通信時それぞれのAGCセトリング時間よりも遅く(長く)なるように設定している。これにより、AGCのオーバーシュートによるパルス検出漏れを防止できる。図7の(b)は低速通信時、(b)は高速通信時の波形イメージである。
【0056】
続いて、本発明の実施の第七形態について説明する。本実施の第七形態では、パルス検出のためのしきい値を、低速通信時にしきい値を低く設定し、高速通信時にしきい値を低速通信時より高くなるように設定している。これによって、低速通信時のパルス検出漏れと、高速通信時の波形歪による受信出力パルス幅の太りを防止できる。図7の(b)は低速通信時、(b)は高速通信時の波形イメージである。
【0057】
次に、本発明の実施の第八形態について説明する。本実施の第八形態では、前記実施の第一形態(図1)または第五形態(図6)に示した受信回路を用い、低速通信時のAGCセトリング時間を、低速通信時にパルス整形されて得られる出力信号に使用される1パルスのパルス幅時間以内に設定し、高速通信時のAGCセトリング時間を、高速通信時に使用される信号列のヘッダーパターンの時間以内に設定している。
【0058】
本実施の形態においては、低速通信時は、AGCヘッダーが無いため最適受信を行うためには、使用される1パルスのパルス幅時間以内でAGCセットされることが望ましい。また、高速通信時はAGCヘッダーパターンが使用されるためその時間以内でAGCがセットされればよい。これによって、IrDAのコードに対して受信システムの最適化ができる。図2の(b)は低速通信時、(b)は高速通信時の波形イメージである。
【0059】
次に、本発明の実施の第九形態について説明する。本実施の第九形態においては、図8に示すように、フォトダイオード1で受信して出力された電気信号を増幅器3で増幅したあとに、各増幅器5、17をそれぞれ設け、以降それぞれに、各AGC13、21、各ATC15、23、各比較器(コンパレータ)7、19、各出力端子(VOX、VOY)9、10が図の通り接続されている。また、前記の実施の各形態に記載と同一の機能を有する部材については、同一の部材番号を付与してそれらの説明を省いた。
【0060】
本実施の形態の構成によっても、図1と同様に、前述の本発明の効果を実現可能である。低速通信、高速通信に対して、それぞれどのように受信システムを最適化するかを下表に整理する。
【0061】
【表2】
【0062】
ここで、中速と表現した通信速度については、低速通信と同様の扱いして設定する場合と高速通信と同様の扱いとして設定する場合のどちらでも考えられる。
【0063】
続いて、本発明の実施の第十形態について説明する。本実施の第十形態においては、図9に示すように、比較器(受信増幅部)7の受信出力(VO)に対し、比較器7からの出力信号から、複数の通信速度をそれぞれ、例えばパルス幅やヘッダーパターンに基づいて検出するためのパルス幅検出回路(PWDET、検出部)25が、AGC13やATC15に接続されて設けられている。
【0064】
これにより、通信開始前に高速通信に対応させ、入力信号の最初のパルスのパルス幅に対して、パルスが一定以上の幅であれば、低速通信対応へ切り替えることによりを自動切り替え可能となっている。低速通信と高速通信とを判別してそれぞれの通信に対して受信回路の性能を最適化できる。
【0065】
言い換えると、本実施の形態では、初期に高速通信が受信できる対応に設定するための初期設定部(図示せず)をAGC13に設けておいて、パルス幅検出回路25からの検出結果に基づき、最初の受信パルスが一定時間未満であればそのまま高速通信と判別し、最初のパルスが一定時間以上にて存在すると判定された場合は、低速通信対応に切り替えるための切り替え部(図示せず)をAGC13に設けて、前記表2のように設定の切り替えを行えばよい。
【0066】
この場合、AGCセトリング時間(AGCセトリング)、ATCセトリング時間(ATCセトリング)とも初期は高速対応で遅く設定されており、低速通信と判別できた段階でAGCセトリング時間、ATCセトリング時間の高速化へ切り替えるため矛盾無く通信モードが切り替え可能である。
【0067】
以下に、本発明の実施の第十一形態について説明する。本実施の第十一形態においては、図9に示すように、パルス幅検出回路(PWDET)25によって、入力信号の最初のパルスのパルス幅が「一定値」以上であれば低速通信モードに切り替えるようにする。これによって、IrDAの中低速通信と高速通信とを判別してそれぞれの通信に対して受信回路の性能を最適化できる。
【0068】
図10にIrDA規格で規定されている、通信速度毎の使用パルス幅を示す。4Mbpsと1.152Mbpsの通信速度の違いをパルス幅のみで判別することはできない。434nsec〜1.63μsecの間でのパルス幅時間を境に判別するのが最も容易である。IrDA規格では、赤外線の光パルスの幅に変動のマージンが規定されており、0.576Mbpsのパルス幅の最大値が、520.8nsec、115.2kbpsのパルス幅の最小値が1.41μsecであるため、前記の「一定値」の値を520nsec〜1.4μmの範囲内に設定することが好ましい。
【0069】
なお、上記パルス幅検出回路25については、前記の実施の各第一ないし第九形態のいずれに対しても、また、それらのいかなる組み合わせに対しても、その出力を通信速度のモードを切り替えるための、前記の端子11に入力することで、複数の各通信速度の検出部として適用可能なことは明らかである。
【0070】
また、上記パルス幅検出回路25では、複数の各通信速度の識別を、AGCヘッダーの有無により検出したが、上記識別を他のコード、例えば高速通信に用いられるスタートフラッグ(例えば、’7E’hex(01111110)にて表記されるコード)に基づいて行ってもよい。
【0071】
上記の実施の各第一ないし第十一形態に記載の通信用受信回路は、通信可能な仕様を有する、どのような電子機器にも適用可能であり、各通信速度に応じて、電子機器間の通信を安定化できて、電子機器の動作を確実化できる。
【0072】
以上説明したように、本発明によれば、特に、一般的に普及している赤外線通信の規格であるIrDAにおいて、以下の効果を得る。
(A)通信速度毎に、使用される帯域と信号列、要求される受信感度が異なるが、それぞれの受信システムを最適化して、通信速度毎に受信回路を高性能にできると共に、
(B)通信速度の高速化に伴い周波数帯域の拡張が必要であるが、それに伴って雑音が増加することに対して、通信速度毎の受信回路のゲインと周波数帯域を最適化できるため、結果としてS/N比を改善できるという効果を奏する。
【0073】
また、上記では、本発明の通信用受信回路は、IrDA等の赤外線通信方式を適用した例を挙げたが、複数の通信速度を有する通信規格に対する受信回路に適用可能である。
【0074】
また、本発明は、通信用受信回路での動作をソフトウエア(受信方法)にて記載可能であり、その受信方法をコンピュ−タにて読み取り、実行可能なプログラムの形態とすることができる。さらに、上記プログラムをコンピュ−タにて読み取り、実行可能な記録媒体(CD−ROMなど)に記憶させ、市場に流通させることも可能である。
【0075】
【発明の効果】
本発明の通信用受信回路は、以上のように、受信した、複数の通信速度の信号をそれぞれ増幅しパルス整形して出力するための受信増幅部と、上記受信増幅部のゲインを制御するためのAGCと、AGCのセトリング時間を低速通信時より高速通信時が長くなるように設定するためのセトリング設定部とを有している構成である。
【0076】
それゆえ、上記構成によれば、通信速度毎に、使用される帯域と信号列、要求される受信感度が異なるが、それぞれの受信システムをAGCのセトリング時間をそれぞれ設定することにより最適化して、通信速度毎に受信回路を高性能化できるという効果を奏する。
【0077】
上記通信用受信回路では、さらにAGCのリリース時間を、高速通信時より低速通信時が長くなるように設定するためのリリース設定部を有していてもよい。
【0078】
それゆえ、上記構成によれば、信号列のDutyが不定である低速通信の信号(コード)では、AGCのリリース時間を長く設定し、信号列のDutyが固定されている高速通信の信号(コード)では、AGCのリリース時間を短く設定して、受信増幅部自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができるという効果を奏する。
【0079】
上記通信用受信回路においては、受信増幅部のゲインを、高速通信時より低速通信時が高くなるように設定するためのゲイン設定部と、受信増幅器の周波数帯域をそれぞれの通信速度の信号帯域に合わせて設定するための周波数帯域設定部とを有していてもよい。
【0080】
それゆえ、上記構成によれば、高速通信時に受信増幅部自身のノイズや外乱ノイズの雑音に対する受信回路感度を低減することにより、安定に受信させることができるという効果を奏する。
【0081】
上記通信用受信回路では、ゲイン設定部は、高速通信時の受信増幅部のゲインを低速通信時の受信増幅部のゲインに対して、40%以上、100%未満に設定するようになっていることが好ましい。
【0082】
上記通信用受信回路ではゲイン設定部は、ゲイン設定のための通信速度の分岐周波数が300kHz〜1.15MHzの範囲内に設定されていることが望ましい。
【0083】
それゆえ、上記構成によれば、通信速度の高速化に伴い周波数帯域の拡張が必要であるが、それに伴って雑音が増加することに対して、通信速度毎の受信増幅部のゲインと周波数帯域を最適化できるため、結果としてS/N比を改善できるという効果を奏する。
【0084】
上記通信用受信回路においては、低速通信時のゲイン制御部の動作レンジを、高速通信時のゲイン制御部の動作レンジより小さく設定するためのレンジ設定部を有していることが好ましい。
【0085】
それゆえ、上記構成によれば、高速通信時にAGCの動作レンジを大きく設定して、高速通信時に受ける波形歪の影響を低減できるという効果を奏する。
【0086】
上記通信用受信回路では、パルス検出のためのしきい値を制御するための、ATCを、上記ATCのセトリング時間が低速通信時より高速通信時に遅くなるように設定されて有していていてもよい。
【0087】
それゆえ、上記構成によれば、AGCヘッダーが無い低速通信の信号(コード)では、最初の先頭パルスでパルス検出用のしきい値をセットし、AGCヘッダーのある高速通信の信号(コード)では、パルス検出用のしきい値をゆっくり設定し、受信増幅部自身のノイズや外乱ノイズの影響を軽減して安定に受信させることができるという効果を奏する。
【0088】
上記通信用受信回路においては、ATCは、ATCのセトリング時間が低速通信時、高速通信時それぞれのAGCのセトリング時間よりも遅くなるように設定されていてもよい。
【0089】
それゆえ、上記構成によれば、ATCのセトリング時間が、AGCの各セトリング時間より長くなるので、AGCのオーバーシュートによるパルス検出漏れを防止できるという効果を奏する。
【0090】
上記通信用受信回路では、ATCは、しきい値を、高速通信時より低速通信時が低くなるように設定するようになっていてもよい。
【0091】
それゆえ、上記構成によれば、低速通信時のパルス検出漏れと、高速通信時の波形歪による受信出力パルス幅の太りを抑制できるという効果を奏する。
【0092】
上記通信用受信回路においては、セトリング設定部は、低速通信時のAGCのセトリング時間を、使用される信号のパルス幅の時間以内に設定すると共に、高速通信時のAGCのセトリング時間を、使用される信号列のヘッダーパターンの時間以内に設定するようになっていてもよい。
【0093】
それゆえ、上記構成によれば、特に、IrDAの低速通信と高速通信のゲインの最適化ができるという効果を奏する。
【0094】
上記通信用受信回路では、通信開始前に高速通信に対応するように通信速度を設定する初期設定部と、入力信号からの、最初に出力されたパルスが一定値以上の幅であれば、低速通信対応へ切り替えるための切り替え部とを有していてもよい。
【0095】
上記通信用受信回路では、受信増幅部からの出力信号から、複数の通信速度をそれぞれ検出するための検出部を有していてもよい。
【0096】
それゆえ、上記構成によれば、低速通信と高速通信とを判別してそれぞれの通信に対して受信回路の性能を最適化できるという効果を奏する。
【0097】
上記通信用受信回路においては、受信増幅部は、赤外線を搬送波とした信号を受信するようになっており、切り替え部は、入力信号からの、最初のパルスのパルス幅が434nsec以上であれば低速通信モードに切り替えるように設定されていることが望ましい。
【0098】
上記構成によれば、特に、IrDAの低速通信と高速通信のゲインの最適化ができるという効果を奏する。
【0099】
本発明の電子機器は、以上のように、上記の何れかの通信用受信回路を含む構成である。
【0100】
それゆえ、上記構成によれば、通信を安定化できる通信用受信回路を含むので、通信を確実化できて、動作を安定化できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の第一ないし第四、並びに第八の各形態の通信用受信回路のブロック図である。
【図2】本発明に係る実施の第一および第八の各形態の増幅後の受信信号の各波形を示すグラフであり、(a)は小信号時、(b)は大信号時で、低速時、(c)は大信号時で、高速時をそれぞれ示す。
【図3】本発明に係る実施の第二形態の増幅後の受信信号の各波形を示すグラフであり、(a)は小信号時、(b)は大信号時で、低速時、(c)は大信号時で、高速時をそれぞれ示す。
【図4】本発明の実施の形態に用いた通信規格の全信号を合わせたときの周波数特性例を示すグラフである。
【図5】本発明に用いた、赤外線通信の通信規格における、各通信速度にて受信される伝送信号の各周波数スペクトルをそれぞれ示すグラフである。
【図6】本発明に係る実施の第五ないし第七の各形態の通信用受信回路を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る実施の第五ないし第七の各形態の増幅後の受信信号の各波形を示すグラフであり、(a)は小信号時、(b)は大信号時で、低速時、(c)は大信号時で、高速時をそれぞれ示す。
【図8】本発明に係る実施の第九形態の通信用受信回路を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る実施の第十および第十一の各形態の通信用受信回路を示すブロック図である。
【図10】(a)〜(f)は、本発明に用いた、赤外線通信の通信規格における、各通信速度を示す信号のパルス幅をそれぞれ示すグラフである。
【図11】従来の通信用受信回路を示すブロック図である。
【図12】上記従来の通信用受信回路における受信信号の各波形を示すグラフであり、(a)は入力信号、(b)は受信回路の内部波形、(c)は受信回路の主釣りョ器波形をそれぞれ示す。
【図13】従来の通信用受信回路に用いられる、信号の周波数特性を示すグラフである。
【図14】従来の通信用受信回路に用いられる、各通信速度での信号の周波数特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 フォトダイオード(PD)
3、5 増幅器(amp)
7 比較器(cmp)
9 出力端子(VO)
13 ゲイン制御部(AGC)
15 しきい値制御部(ATC)
Claims (14)
- 受信した、複数の通信速度の信号をそれぞれ増幅しパルス整形して出力するための受信増幅部と、
上記受信増幅部のゲインを制御するためのゲイン制御部と、
ゲイン制御部のセトリング時間を低速通信時より高速通信時が長くなるように設定するためのセトリング設定部とを有していることを特徴とする通信用受信回路。 - さらに、ゲイン制御部のリリース時間を、高速通信時より低速通信時が長くなるように設定するためのリリース設定部を有していることを特徴とする請求項1に記載の通信用受信回路。
- 受信増幅部のゲインを、高速通信時より低速通信時が高くなるように設定するためのゲイン設定部と、
受信増幅器の周波数帯域をそれぞれの通信速度の信号帯域に合わせて設定するための周波数帯域設定部とを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の通信用受信回路。 - ゲイン設定部は、高速通信時の受信増幅部のゲインを低速通信時の受信増幅部のゲインに対して、40%以上、100%未満に設定するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の通信用受信回路。
- ゲイン設定部は、ゲイン設定のための通信速度の分岐周波数が300kHz〜1.15MHzの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項3または4に記載の通信用受信回路。
- 低速通信時のゲイン制御部の動作レンジを、高速通信時のゲイン制御部の動作レンジより小さく設定するためのレンジ設定部を有していることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の通信用受信回路。
- パルス検出のためのしきい値を制御するための、しきい値制御部を、上記しきい値制御部のセトリング時間が低速通信時より高速通信時に遅くなるように設定されて有していることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の通信用受信回路。
- しきい値制御部は、しきい値制御部のセトリング時間が低速通信時、高速通信時それぞれのゲイン制御部のセトリング時間よりも遅くなるように設定されていることを特徴とする請求項7に記載の通信用受信回路。
- しきい値制御部は、しきい値を、高速通信時より低速通信時が低くなるように設定するようになっていることを特徴とする請求項7または8に記載の通信用受信回路。
- セトリング設定部は、低速通信時のゲイン制御部のセトリング時間を、使用される信号のパルス幅の時間以内に設定すると共に、高速通信時のゲイン制御部のセトリング時間を、使用される信号列のヘッダーパターンの時間以内に設定するようになっていることを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記載の通信用受信回路。
- 通信開始前に高速通信に対応するように通信速度を設定する初期設定部と、
入力信号からの、最初に出力されたパルスが一定値以上の幅であれば、低速通信対応へ切り替えるための切り替え部とを有していることを特徴とする請求項1ないし10の何れかに記載の通信用受信回路。 - 受信増幅部は、赤外線を搬送波とした信号を受信するようになっており、
切り替え部は、入力信号からの、最初のパルスのパルス幅が一定値以上であれば低速通信モードに切り替えるように設定されており、その一定値の設定を520nsec〜1.4μsecの間に設定したことを特徴とする請求項11に記載の通信用受信回路。 - 受信増幅部からの出力信号から、複数の通信速度をそれぞれ検出するための検出部を有していることを特徴とする請求項1ないし12の何れかに記載の通信用受信回路。
- 請求項1ないし13の何れかの通信用受信回路を含むことを特徴とする電子機器。
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