JP2005044534A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】間歇発電運転を行う、燃料電池システムにおいて、発電停止予定の前に水素オフガスの排出を行うと、発電に直接寄与しないものであるので、水素の消費効率が低下する。
【解決手段】燃料電池1と、燃料電池1により充電される蓄電手段を備え、燃料電池1に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成される排出制御弁5を介して燃料電池1から排気水素含有ガスを排出するものであって、蓄電手段の蓄電状態を検出する蓄電検出手段と、蓄電検出手段により検出された蓄電状態に基づいて燃料電池1の発電を一時的に停止する時点が排出制御弁5の次回の開成制御時点以降の所定時間内に存在することを予測した場合に排出制御弁5の次回の開成制御を禁止する制御手段とを備える。
【選択図】図6
【解決手段】燃料電池1と、燃料電池1により充電される蓄電手段を備え、燃料電池1に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成される排出制御弁5を介して燃料電池1から排気水素含有ガスを排出するものであって、蓄電手段の蓄電状態を検出する蓄電検出手段と、蓄電検出手段により検出された蓄電状態に基づいて燃料電池1の発電を一時的に停止する時点が排出制御弁5の次回の開成制御時点以降の所定時間内に存在することを予測した場合に排出制御弁5の次回の開成制御を禁止する制御手段とを備える。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として車両に搭載される燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの車両において、窒素化合物、炭化水素、一酸化炭素といった有害排気物質が少ないなどの理由から電気自動車が開発され、電気自動車のモータの電源として、内燃機関に比較してエネルギロスが少ない燃料電池が実用化され始めている。このような車両に搭載される燃料電池を含む燃料電池システムでは、燃料電池が安全に、かつ効率よく発電するために各種の制御を行っている。
【0003】
この種の燃料電池システムにおける燃料電池は、負極活物質としての水素を、プラチナ(白金)などの触媒と接触させて電子と水素イオンに解離した後、この水素イオンを正極活物質としての酸素と反応させて水が得られるという反応機構に基づいている。すなわち、燃料電池では、水素から放出された電子の移動により起電力が生じるようになされている。それゆえ、このような原理に基づけば、化学的エネルギ変化を直接的に電気エネルギに変換できるため、燃料電池では、他の方式に比べて極めてエネルギ効率が高いものとなる。
【0004】
このような燃料電池を使用した燃料電池システムは、燃料電池、水素ガス供給源、空気供給源、及び外部回路を備えている。水素ガス供給源からはほぼ一定の圧力で燃料電池の負極部に水素ガスが供給され、また空気供給源からは、所定の圧力で燃料電池の正極部に空気、実質的には酸素ガスが供給される。そして、水素が負極部において水素イオンと電子とに解離され、電子は外部回路を経由して正極部に供給される。また空気中の酸素は、イオン交換膜を移動してきた水素イオンと正極部に供給された電子と結合して水を生成する。この時、生成された水の一部が負極部にも付着する。
【0005】
負極部に付着する少量の水は、水素ガスが負極部に接触することを妨げるものとなるので、外部に排出する必要がある。このため、例えば特許文献1に記載されるもののように、燃料電池に連通する管路にパージ弁を設け、このパージ弁を開成することにより、反応を終えた水素ガスすなわち排気水素含有ガスとともに負極部に付着した水を排出するようにしているものが知られている。
【0006】
また、このような燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電の効率化を図るために、蓄電池を組み合わせて用い、燃料電池を蓄電池の充電容量に応じて間歇的に発電をするものが、例えば特許文献2に記載されている。
【0007】
通常、このような間歇的に発電を行う燃料電池システムにおいては、発電の停止を蓄電池の状態に応じて決定している。具体的には、蓄電池の残存容量が多い場合、放電量が少ない場合、あるいはその温度が充放電に支障を来す高温である場合などに応じて、発電の停止を決定している。
【0008】
【特許文献1】
特開昭54−144934号公報
【特許文献2】
特開平5−182675号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した特許文献2のような間歇的に発電を行う燃料電池システムにおいて、特許文献1のもののように水を水素オフガスとともに排出するような構成のものであると、水素オフガスの排出の直後に発電を一時的に停止すると、排出された水素が無駄になり、水素の消費効率が低下するものとなった。すなわち、負極部の水の排出は、その水が発電の際に障害となるためになされるものであり、本来ならその水のみを排出すればよいものである。それゆえ、水の排出は、発電している場合には必要であるが、水の排出以降に発電を行わない場合には、その水の排出は発電を再開する直前に行うほうが効率的である。
【0010】
しかるに、このような水の排出においては、実際には水の排出に付随して排気水素含有ガスも同時に排出される。そして、上述のような水の排出は、それ以降に発電を行わないのであるので、直接に発電に寄与するものではなく、結果として無駄であり、それゆえ同時に排出される水素についても無駄に排出されるものになる。
【0011】
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成される排出制御弁を介して燃料電池から排気水素含有ガスを排出する燃料電池システムであって、蓄電手段の蓄電状態を検出する蓄電検出手段と、蓄電検出手段により検出された蓄電状態に基づいて燃料電池の発電を一時的に停止する時点が排出制御弁の次回の開成制御時点以降の所定時間内に存在することを予測した場合に排出制御弁の次回の開成制御を禁止する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、排出制御弁の次回の開成制御時点以降の所定時間内に燃料電池の発電を一時的に停止することを予測したならば、排出制御弁の次回の開成制御を禁止するので、発電に直接的に有効でない排気水素含有ガス、したがって水素含有ガス側の電極部分に付着した水の排出を禁止することになる。この結果、一時的に発電を停止することが予測される場合に、排気水素含有ガスの排出がなくなるので、燃料電池の発電量に対する排気水素含有ガスの消費量を減少させることで、発電量に対する有効な水素含有ガスの使用効率を高くすることが可能になる。
【0014】
発電を停止する前に排出制御弁を開成した場合において、水素含有ガスの排出を無駄にしないためには、燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成させる排出制御弁を介して燃料電池から排気水素含有ガスを排出する燃料電池システムであって、蓄電手段の充電状態に基づいて発電の停止を予測する停止予測手段と、停止予測手段が発電の停止を予測した場合にあって、排出制御弁を一定時間開成する制御を行った後所定時間が経過するまでは燃料電池に発電を継続させる制御手段とを備えるものが好ましい。
【0015】
このような構成であれば、発電の停止を予測して排出制御弁の開成を禁止するのではなく、排出制御弁の開成が停止の直前であっても排出制御弁の開成から所定時間が経過するまで燃料電池の発電を継続させることにより、排気水素含有ガスを排出したことを有効にすることが可能になる。つまり、燃料電池の発電を継続することにより、その時に発電された電力を蓄電手段に充電することが可能になり、排気水素含有ガスを排出してもその排出が所定時間継続された燃料電池の発電に反映されるためである。それゆえ、この構成にあっては、所定時間が、次回の排出制御弁の開成時点までの時間であるものが好ましい。
【0016】
以上のように、発電を停止するものにあって、安全に排気水素含有ガスを大気に放出する際の安全性を高くするためには、燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、周期的に一定時間開成させる排出制御弁を介して燃料電池から排出される排気水素含有ガスを燃料電池から排出される排気酸素含有ガスで希釈するようにしてなる燃料電池システムであって、排気水素含有ガスを排気酸素含有ガスと混合する希釈部と、希釈部に供給される排気酸素含有ガスの供給量を調整する電動式の排気酸素含有ガス調整手段と、一時的に発電を停止する場合にその停止開始から所定時間は発電停止中であっても排気酸素含有ガス調整手段を作動させる制御手段とを備えることを特徴とするものが好適である。
【0017】
このような構成であれば、一時的に発電を停止する場合、排気酸素含有ガス調整手段が所定時間作動するので、燃料電池が発電を停止した後であっても、希釈部に残留する排気水素含有ガスを希釈して低濃度で排出することが可能になる。しかも、排気酸素含有ガス調整手段は所定時間の作動であるので、蓄電手段を消耗することがない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
この第一の実施の形態に係る燃料電池システムSは、図1に示すように、車両特には自動車に搭載することができるもので、燃料電池1、発電に必要な水素ガスの貯蔵手段である水素ガスタンク2、空気を供給するための電動式のコンプレッサ3、蓄電手段である二次電池4、発電に付随する各種制御を行う制御装置5、燃料電池1の温度を調節する温度制御装置TC等を備えている。この燃料電池システムSは、車両に搭載された場合には車両を走行させるためのモータを含む走行装置や、燃料電池1を制御するための電磁弁、ファンモータ、さらに電動式のコンプレッサ3等の電気機器を負荷Mとするものである。また、この燃料電池システムSでは、基本的には燃料電池1は負荷に追従して発電量を変更するのでなく、発電効率の最もよい発電量となるように定電力もしくは定電流発電制御されるとともに、二次電池4の充放電状態に応じて間歇的に燃料電池1を発電させるようにしている。
【0020】
燃料電池1は、この分野で広く知られたものを用いることができ、例えばイオン交換膜に密着するようにして正極部と負極部とを配設したセルの複数を直列接続してスタックを形成し、そのスタックに対して水素含有ガスである水素ガスと酸素含有ガスである空気とを所定の圧力で供給し得るように、ハウジング内に収納したものである。この燃料電池システムSにおいては、水素ガスタンク2と燃料電池1とを連通する水素含有ガス供給路たる水素ガス供給路P1を設けていて、この水素ガス供給路P1を介して燃料電池1に水素を供給するようにしている。また、水素ガス供給路P1上には、水素ガス圧力を調整するレギュレータRGを設けていて、このレギュレータRGにより、水素の供給圧力を略所定圧力に保つようにしている。さらに、水素ガス供給路P1上のレギュレータRGと燃料電池1との間には、燃料電池1に供給される水素ガスの圧力、すなわち燃料電池1内の水素ガスの圧力を検出する水素ガス圧力センサS1を設けている。燃料電池1内に供給された水素ガスは、各セルの負極部に案内される。
【0021】
一方、空気は、エアフィルタAF及びコンプレッサ3を有する酸素含有ガス供給路たる空気供給路P3を介して燃料電池1内に供給される。すなわち、空気は、エアフィルタAFを介してコンプレッサ3に導かれ、コンプレッサ3により圧縮された後燃料電池1に導入される。また、この実施の形態では、コンプレッサ3と燃料電池1との間に加湿モジュールHを備えていて、空気に水分を含ませるようにしている。そして、燃料電池1内に供給された空気は、各セルの正極部に案内される。各セルの正極部に案内された空気は、その中の酸素が、各セルの負極部に案内された水素と反応する。この燃料電池1からの電流は、制御装置5により制御されて負荷Mに供給されるとともに、二次電池4を充電するものである。
【0022】
発電に寄与した以外の余剰の空気、すなわち排気酸素含有ガスは、循環することなく、発電により生成した水のほぼ全量とともに、排気酸素含有ガス排出路P4から排気管P5を介して燃料電池1外に排出される。
【0023】
一方、燃料電池1には、負極部に溜まった水を排出するための電磁弁からなる排出制御弁B1が設けられていて、この排出制御弁B1に、排出路P2の一端が接続されている。そして、イオン交換膜を介して負極部にしみだし付着した水は、排気水素含有ガスとともに排出路P2から排出される。この排出路P2の他端は、空気排出路P4に接続され、希釈部を形成している。したがって、排気水素含有ガスは、空気排出路P4内において排気酸素含有ガスと混合される。
【0024】
また、二次電池4は、燃料電池1により充電されるとともに、自動車に搭載された場合であれば自動車が減速された場合や下り坂を走行した場合に、前記駆動用モータMの回生運転による回生電流により充電される。この燃料電池システムが自動車にて使用される場合、自動車は、この二次電池4からの電力により走行し、電力が不足した場合に燃料電池1から不足分が補充されるように構成される。本実施形態に係る燃料電池システムSはこのような使用形態をとるように構成されているものであるので、燃料電池1は常時発電するのでなく、二次電池4の充電状態に応じて間歇的に発電する。なお、発電は、負荷Mに負荷電流が流れることによりなされるもので、発電の停止は、負荷電流を流さないことにより達成する。
【0025】
温度制御装置TCは、冷媒である冷却水を冷却する冷却ファンTCaを有するラジエータTCbと、ラジエータTCbと燃料電池1とを連通する循環路TCcと、循環路TCcに設けられて冷却水を燃料電池1とラジエータTCbとの間で循環させるモータによるウォータポンプTCdと、ラジエータTCdへの冷却水の循環を制御する電気式の三方弁TCeと、燃料電池1に導入される冷却水の温度を検出する冷却水入口温度センサTCfと、燃料電池1から排出される冷却水の温度を検出する冷却水出口温度センサTCgとを備えている。そして、燃料電池1の温度が低い、つまり冷却水出口温度センサTCgが検出した温度が判定温度より低い場合に、冷却水入口温度センサTCfと冷却水出口温度センサTCgとのそれぞれの検出温度の差に基づいて三方弁TCeを切り替えて、冷却水がラジエータTCbを循環せずに燃料電池1のみを循環するようにして、短時間に燃料電池1の温度が発電に最適な温度となるようにしている。
【0026】
制御装置5は、図2に示すように、CPU51、メモリ52、入力インタフェース53、出力インタフェース54を少なくとも備えたマイクロコンピュータシステムを主体として構成され、負荷Mへの通電を制御すべくDC−DCコンバータ(以下、コンバータと称する)及びインバータ(ともに図示略)をも備えている。なお、コンバータは、燃料電池1の発電を制御するとともに、二次電池4の充放電を制御するものである。すなわち、コンバータにより、燃料電池1から出力される電流が負荷Mに流れた時に燃料電池1が発電する。また、自動車に搭載される場合にあっては、走行用のモータからの回生電流をコンバータが二次電池4に入力することにより、二次電池4が充電される。また、インバータを制御することにより、負荷Mに供給する電力を制御する。
【0027】
そして、入力インタフェース53には水素ガス圧力センサS1、空気の圧力を検出する空気圧力センサS2、冷却水入口温度センサTCf、冷却水出口温度センサTCg及び負荷Mの状態を検知する状況検知手段MS(図1では図示略)、さらには二次電池4の充放電状態を検出するための電流計SA等が接続されていて、これらから入力される信号を受け付ける。一方、出力インタフェース54には、排出制御弁B1及びコンプレッサ3等が接続されていて、入力インターフェース53が受け付けた信号に基づき、メモリ52に格納されたプログラムに従いCPU51等と協働してこれらの制御を行う。
【0028】
電流計SAは、二次電池4の充電電流と放電電流とを検出するもので、制御装置5に充電電流値と放電電流値とを入力し、制御装置5が入力された充電電流値と放電電流値とから二次電池4の残存容量及び放電量を算出する。したがって、電流計SAと制御装置5とにより、二次電池4の蓄電状態を検出する蓄電検出手段が構成される。
【0029】
基本的に、この燃料電池システムSにおいては、燃料電池1が二次電池4の残存容量と負荷Mとの状態に応じて発電を間歇的に行うように構成されている。自動車に搭載される場合には、主たる負荷としての走行用のモータの出力に対応する消費電力量と残存容量とに基づいて、燃料電池1の発電が制御される。燃料電池1の間歇発電の具体的な一例を、燃料電池システムSを自動車に搭載したとして、つまり負荷として走行用のモータが含まれるものとして、図3〜図5により説明する。以下の説明する二次電池に基づく制御ルーチン(プログラム)と消費燃料量MRに基づく制御ルーチンとは、制御装置5のメモリ52に格納されており、二次電池に基づく制御ルーチンを実行している間に消費燃料量MRに基づく制御ルーチンを実行し得る構成である。
【0030】
まず、図3に示す二次電池に基づく制御ルーチンおいて、ステップsp1では、二次電池4の残存容量SOCが設定された発電開始判定量A1以下か否かを判定する。残存容量SOCが発電開始判定量A1以下となるまでは、発電を開始せずにステップsp1を繰り返し実行し、発電待機状態とする。そして、残存容量SOCが発電開始判定容量A1以下となると、ステップsp2において発電を開始する(図4におけるT1)。発電開始判定容量A1は、電池容量の例えば40%程度に設定すればよい。この後、ステップsp3において、二次電池4の充電が進み、残存容量SOCが発電停止判定容量A2以上であるか否かを判定する。残量量SOCが発電停止判定容量A2を下回っていると判定した場合は、ステップsp4において発電を継続し、以上であると判定した場合には、ステップsp5において発電を停止する(図4におけるT2)。発電停止判定容量A2は、電池容量の例えば95%程度に設定すればよい。
【0031】
このように、二次電池に基づく制御ルーチンを実行した場合には、一旦発電を開始すると、残存容量SOCが発電停止判定容量A2に達するまで発電を継続するもので、モータの消費電力量MRが少なくなった場合であっても発電を停止しないものである。したがって、この間に消費電力量MRが増加した場合には、発電時間が消費電力量MRが少ない場合に比較して長くなる。
【0032】
次に、図5に示す消費電力量に基づく制御ルーチンにおいて、モータの消費電力量MRに対しての発電制御の手順を説明する。まず、ステップsp11において、消費電力量MRが上限量B1以上であるか否かを判定する。消費電力量MRが上限量B1以上(図4におけるT3)であると、ステップsp12において、発電を開始し、下回っている場合には、このルーチンを終了する。この上限量B1は、モータの出力が高く、燃料電池1と二次電池4との両方から電力を供給する必要がある場合の電力量に設定すればよい。
【0033】
発電を開始した後、ステップsp13において、消費電力量MRが下限量B2以下であるか否かを判定する。消費電力量MRの下限量B2は、例えば上限量B1の2/3程度の消費電力量に設定すればよい。判定の結果、以下(図4におけるT4)であると、ステップsp14において、発電を継続する。一方、判定の結果が上回っているである場合は、ステップsp15において、発電を停止する。
【0034】
このように、モータの出力が大きくなり消費電力量MRが高い数値となると、二次電池4の充電状態にかかわらず燃料電池1を発電させ、モータが必要とする電力を燃料電池1と二次電池4とで供給するものである。すなわち、消費電力量MRが上限量B1以上であれば、二次電池4の充電状態のいかんにかかわらず燃料電池1の発電を開始し、消費電力量MRが下限量B2以下になるまで発電を継続するように、制御装置5は燃料電池1の発電を制御する。
【0035】
この一方で、制御装置5は、二次電池4の充電状態に基づいて燃料電池1の発電を制御する。つまり、モータが高出力で運転されていない場合で、かつ二次電池4の残存容量SOCが発電開始判定容量A1以下にまで減少した場合に、制御装置5は燃料電池1に発電を開始させ、その発電状態を残存容量SOCが発電停止判定容量A2になるまで保持する。この間に、モータの消費電力量MRが下限量B2以下になっても、発電を停止させることはない。それゆえ、二次電池に基づく制御ルーチンを実行して発電を開始させると、その発電は残存容量SOCが発電停止判定容量A2に達するまで継続されるものである。また、二次電池4の充電状態つまり残存容量SOCが発電開始判定容量A1と発電停止判定容量A2との間の量である場合には、残存容量SOCによる発電制御は実行されないが、このような状態にある場合に、消費電力量MRが上限量B1に達すれば、直ちに燃料電池1を発電させる。
【0036】
以下に上述した間歇発電の制御以外の、制御装置5が行う具体的な制御の例について述べる。
【0037】
制御装置5は、コンバータの出力側において検出する発電量及び空気圧力センサS2から出力される排気酸素含有ガス排出圧力信号に基づくコンプレッサ3の制御、燃料電池1の冷却水温度を検出する冷却水入口温度センサTCfと冷却水出口温度センサTCgとが出力する信号に基づく温度制御装置TCの制御等を行う。
【0038】
加えて、制御装置5は、状況検知手段MSからの出力信号を受け付け、燃料電池1内から水素ガス及び負極部に付着した水を排出するパージと呼ばれる操作を行うための制御も行う。すなわち、制御装置5は、通常の発電中には、燃料電池1内の負極部にしみだして付着した水を排気水素含有ガスとともに排出するパージ操作を行うべく、所定の周期において排出制御弁B1を予め設定した所定時間であるパージ時間だけ開成する制御を行う。排出制御弁B1は、この制御装置5による制御を受けて所定の周期ごとにパージ時間だけ開成する。このため、制御装置5は、CPU51が計時のためのカウンタとしても動作するようにプログラミングされている。このカウンタは、後述する発電停止予定時間及び所定時間であるパージキャンセル時間を計時する場合にも使用する。
【0039】
この実施の形態では、発電停止を判定を予測した場合に、以下のようにパージ操作を制御するものである。この実施の形態のパージ操作制御を、図6を参照して説明する。このパージ操作制御のプログラムは、制御装置5のメモリ52に格納される。
【0040】
まず、ステップn1では、発電需要があるか否か、言い換えれば発電を停止するか否かを判定する。すなわち、二次電池4の蓄電状態を検出し、検出された蓄電状態が所定の条件を満たしている場合には、一時的に発電を停止する判定を行い、その発電を停止する時点と次回のパージ操作、すなわち排出制御弁B1の次回の開成制御時点との関係が次に説明するものであれば、次回のパージ操作を禁止するものである。具体的には、検出した二次電池4の蓄電状態つまり二次電池4のその時点の蓄電容量(以下、実蓄電容量と称する)が、停止判定容量以下である場合に発電の停止を判定する。なお、発電の停止は、二次電池4の充電量あるいは温度に基づいて判定するものであってよい。
【0041】
ステップn1において、発電需要がないと判定した場合は、ステップn2に進み、現時点から発電を停止するまでの時間である発電停止予定時間を推定する。発電停止予定時間は、二次電池4の残存容量に基づいて設定するもので、実蓄電容量から停止判定容量を減算して求めた残存容量と、二次電池4の放電電流(消費電流)とに基づいて作成するマップによって求める。これにより、制御装置5が停止予測手段を構成する。また、停止判定容量は、例えば二次電池4の蓄電容量の70%〜90%程度の範囲で設定すればよい。
【0042】
ステップn3では、次回のパージ操作から所定時間内に予測した発電の停止があるか否かを判定する。具体的には、パージ操作の間隔を設定している間隔時間を次回のパージ操作タイミングからのパージキャンセル時間に加算し、その和が発電停止予定時間を上回っている場合に、発電の停止が次回のパージ操作から所定時間内にあると判定する。
【0043】
ステップn3において、発電の停止があると判定した場合には、ステップn4において、次回のパージ操作の実行すなわち排出制御弁B1の開成を禁止する。一方、発電の停止がないと判定した場合には、ステップn5において、発電停止予定時間が経過した時点で燃料電池1の発電を停止する。
【0044】
このように、二次電池4の実蓄電容量が停止判定容量以下である場合つまり二次電池4が十分に充電されている場合には、それ以上に充電を行う必要がないので発電を停止する判定をする。この場合に、図7に示すように、その発電停止予定の時点が次回のパージ操作から所定時間内に存在すると判定(予測)すると、次回のパージ操作を実施せずに発電を停止する。これにより、発電を停止するにあたってその前にパージ操作による排気水素含有ガスの排出がなくなるので、水素ガスを無駄に消費することを防止することができる。
【0045】
上述の実施の形態においては、発電停止を予測し、予測した発電停止予定の時点が次回のパージ操作から所定時間内に存在する場合に、次回のパージ操作を禁止したが、発電停止を予測した場合に、次回のパージ操作を実施し、上記実施の形態における所定時間とは異なる所定時間すなわち発電継続時間の間は発電を継続する構成とするものであってよい。
【0046】
この場合の実施の形態(以下、第二の実施の形態と称する)を、図8を参照して以下に説明する。この場合の制御プログラムについても、制御装置5のメモリ52に格納される。
【0047】
まず、ステップn11において、パージ操作を実施したすなわち排出制御弁B1を開成したか否かを判定する。次に、ステップn12において、発電需要がないか否かを判定する。この判定は、上記ステップn1と同様に、検出した二次電池4のその時点の実蓄電容量が、停止判定容量以下である場合に発電需要がないこと、つまり発電の停止を判定する。
【0048】
パージ操作を実施した後、発電需要がないと判定した場合は、ステップn13において、実施したパージ操作から発電継続時間が経過したか否かを判定する。発電継続時間が経過していない場合には、ステップn13を繰り返し実行する。この発電継続時間は、図9に示すように、発電量(発電電力あるいは発電電流)が多いほど、短く設定するもので、例えばパージ操作の所定の周期に一致させて設定するものとしてよい。そして、ステップn13において、発電継続時間が経過したことを判定すると、ステップn14に進み、発電を停止する。このことは、図10に示すように、発電継続時間が経過するまでに発電停止予定時間による発電停止時点となっても、発電を停止しないことを意味するものである。
【0049】
このように、パージ操作を行った後、発電停止を判定しても、発電継続時間が経過するまでは発電を継続することにより、発電継続時間の計測の基点となるパージ操作は発電に貢献するものとなる。つまり、このパージ操作により、燃料電池1の負極部に付着していた水は排出され、発電の障害を排除するものである。この時、所定量の排気水素含有ガスが水とともに排出されるが、パージ操作以降も発電を継続することにより、この時排出された排気水素含有ガスは無駄にならない。しかも、発電継続時間の間に発電された電力は、二次電池4に充電されるので、水素ガスの発電量に対する割合を低下させることを防止できる。加えて、発電継続時間をパージ操作の所定周期に基づいて設定すれば、プログラムの構造を簡素化することができ、通常の発電におけるパージ操作と同じく最も効率のよいパージ操作とすることができる。
【0050】
次に第三の実施の形態について説明する。
【0051】
この第三の実施の形態では、空気排出路P4に調圧弁B2を設けるとともに、希釈の精度を向上させるために、排気水素含有ガスの希釈手段である希釈器6を用いるものである。なお、調圧弁B2、希釈器6、希釈弁B3及び逆止弁B4以外の構成については、前述の第一の実施の形態と同じである。
【0052】
具体的には、図11に示すように、排気酸素含有ガスを燃料電池1外部に排出する空気排出路P4に、排気酸素含有ガスの圧力を調整する調圧弁B2を取り付け、排気水素含有ガスに混合する排気酸素含有ガスを採取する空気供給路P6の一端を空気排出路P4の調圧弁B2より上流に連通させ、空気供給路P6の他端と排出路P2とを希釈器6に連通させる構成である。また、この第三の実施の形態にあっては、希釈器6内の希釈された排気水素含有ガスの放出タイミングを制御する希釈弁B3が、希釈器6の下流に設けてある。そして、制御装置5が、調圧弁B2の開度を調整して、希釈器6に導入する排気酸素含有ガスの量を制御するとともに、希釈弁B3の開閉を制御するものである。
【0053】
パージ操作に関連して、制御装置5は、排出制御弁B1と希釈弁B3とを、以下に説明するタイミングにより、相互に関連させて開閉制御するものである。すなわち、まず、排出制御弁B1の開成に先立って希釈弁B3を開成し、希釈器6内の希釈された排気酸素含有ガスを大気に放出して一旦希釈弁B3を閉じる。そして所定のインターバルが経過して排出制御弁B1を開成するタイミングとなる際に、先に希釈弁B3を開成し、希釈弁B3が開成している間に排出制御弁B1を開成して新たに排気水素含有ガスと排気酸素含有ガスとを希釈器6に取り込む。この後、排出制御弁B1と希釈弁B3とをほぼ同時に閉成し、希釈器6内に排気酸素含有ガスのみが流入するようにして排気水素含有ガスを希釈するようにしている。このように、希釈器6の出口を希釈弁B3を用いて選択的に閉鎖することにより、排気水素含有ガスを一旦希釈器6内にとどめて流入する排気酸素含有ガスにより十分に希釈した後放出することにより、安全性をより向上させることができる。
【0054】
また、空気供給路P6には、希釈器6内から空気排出路P4に排気水素含有ガスが逆流するのを防止する逆止弁B4を取り付けている。すなわち、希釈器6の出口は希釈弁B3で閉鎖されるので、希釈弁B3を閉成した際に希釈器6内の圧力が高くなり、排気水素含有ガスが空気排出路P4に流れ込むことになる。このような事態になると、希釈されない状態の排気水素含有ガスが空気排出路P4を介して大気中に放出されることになり排気酸素含有ガスが燃焼する可能性が生じるので、逆止弁B4によりこれを防止するものである。
【0055】
この第三の実施の形態では、間歇発電において一時的な発電の停止となる場合に、発電の停止後もコンプレッサ3を作動し続けて、パージ操作における排気水素含有ガスの希釈を円滑に行うものである。それゆえ、このコンプレッサ3は、空気の供給量を調整するので、排気酸素含有ガスの希釈器6への供給を調整する排気酸素含有ガス調整手段となる。そして、制御装置5は、図12に示す手順によりコンプレッサ3を制御して、発電停止後の希釈器6内の排気水素含有ガスを希釈するものである。同図に示す手順を実行するプログラムが、制御装置5のメモリ52に格納してある。
【0056】
まず、ステップn21において、発電を停止したか否かを判定する。発電の停止は、上記それぞれの実施の形態において説明したように、二次電池4の残存容量が所定値に達した際に実施されるもので、燃料電池1から負荷Mへの給電を停止するもので、燃料電池1から出力される電流がないことを検出して判定する。発電を停止した場合、コンプレッサ3、制御装置5などの給電が必要なものに対しては、二次電池4から給電される。そして発電停止の場合には、ステップn22において、発電の停止から所定時間すなわち通電継続時間が経過したか否かを判定する。通電継続時間は、図13に示すように、パージ操作を実施した後、排気酸素含有ガスのみを希釈器6に供給している間に、複数回希釈弁B3を開成することにより、希釈器6内の圧力が所定の圧力以下に降下するのに要する時間に設定すればよい。
【0057】
そして、通電継続時間が経過した場合は、ステップn23において、コンプレッサ3への通電を制御して、コンプレッサ3の回転数を下げて、次回の発電に備える。コンプレッサ3の回転数を下げることにより、燃料電池1への空気の流量は低減されるとともに、コンプレッサ3の消費電力が低減される。この場合に、発電停止中の水素ガスの圧力と整合するように調圧弁B2を制御するものである。
【0058】
このように、発電停止後に通電継続時間の経過するまでコンプレッサ3を作動させておくことにより、希釈器6に残留する排気水素含有ガスを十分に希釈した状態で排出することができ、安全性を向上させることができる。また、このように排気水素含有ガスを希釈することができるので、発電停止後においても、パージ操作をすることができる。しかも、希釈器6内の排気水素含有ガスがなくなった状態でコンプレッサ3の回転を下げるので、電力消費量を低減することができ、発電効率の低下を防止することができる。
【0059】
なお、この第三の実施例に、上記第二の実施の形態におけるパージ操作を行ってから発電継続時間の経過するまでは発電を継続する制御を採用し、パージ操作後に発電継続時間内において発電を継続し、発電を停止した際にコンプレッサ3を通電継続時間だけ作動させるように制御するものであってもよい。
【0060】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、本願の請求項1に係る発明によれば、排出制御弁の次回の開成制御時点以降の所定時間内に燃料電池の発電を一時的に停止することを予測したならば、排出制御弁の次回の開成制御を禁止するので、発電に直接的に有効でない排気水素含有ガス、したがって水素含有ガス側の電極部分に付着した水の排出を禁止することにより、一時的に発電を停止することが予測される場合に、排気水素含有ガスの排出がなくなるので、燃料電池の発電量に対する排気水素含有ガスの消費量を減少させることができる。
【0062】
また、本願の請求項2に係る発明によれば、発電の停止を予測して排出制御弁の開成を禁止するのではなく、排出制御弁の開成が停止の直前であっても排出制御弁の開成から所定時間が経過するまで燃料電池の発電を継続させることにより、排気水素含有ガスを排出したことを有効にすることができる。このように燃料電池の発電を継続することにより、その時に発電された電力は蓄電手段に充電することができ、排気水素含有ガスを排出してもその排出が所定時間継続された燃料電池の発電に反映させることができる。
【0063】
加えて、本願の請求項4に係る発明によれば、一時的に発電を停止する場合、排気酸素含有ガス調整手段が所定時間作動するので、燃料電池が発電を停止した後であっても、希釈部に残留する排気水素含有ガスを希釈して低濃度で排出することができる。しかも、排気酸素含有ガス調整手段は所定時間の作動であるので、蓄電手段を消耗することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概略構成説明図。
【図2】同実施の形態の制御装置のブロック図。
【図3】同実施の形態の間歇発電における二次電池に基づく発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図4】同実施の形態の間歇発電の動作説明図。
【図5】同実施の形態の間歇発電における消費電力量に基づく制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図6】同実施の形態における燃料電池の発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図7】同実施の形態の作用説明図。
【図8】本発明の第二の実施の形態における燃料電池の発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図9】本発明の第二の実施の形態における作用説明図。
【図10】本発明の第二の実施の形態における作用説明図。
【図11】本発明の第三の実施の形態の概略構成説明図。
【図12】本発明の第三の実施の形態における燃料電池の発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図13】本発明の第三の実施の形態における作用説明図。
【符号の説明】
1…燃料電池
3…コンプレッサ
4…二次電池
5…制御装置
6…水素オフガス希釈器
B1…排出制御弁
51…CPU
52…メモリ
53…入力インターフェース
54…出力入力インターフェース
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として車両に搭載される燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの車両において、窒素化合物、炭化水素、一酸化炭素といった有害排気物質が少ないなどの理由から電気自動車が開発され、電気自動車のモータの電源として、内燃機関に比較してエネルギロスが少ない燃料電池が実用化され始めている。このような車両に搭載される燃料電池を含む燃料電池システムでは、燃料電池が安全に、かつ効率よく発電するために各種の制御を行っている。
【0003】
この種の燃料電池システムにおける燃料電池は、負極活物質としての水素を、プラチナ(白金)などの触媒と接触させて電子と水素イオンに解離した後、この水素イオンを正極活物質としての酸素と反応させて水が得られるという反応機構に基づいている。すなわち、燃料電池では、水素から放出された電子の移動により起電力が生じるようになされている。それゆえ、このような原理に基づけば、化学的エネルギ変化を直接的に電気エネルギに変換できるため、燃料電池では、他の方式に比べて極めてエネルギ効率が高いものとなる。
【0004】
このような燃料電池を使用した燃料電池システムは、燃料電池、水素ガス供給源、空気供給源、及び外部回路を備えている。水素ガス供給源からはほぼ一定の圧力で燃料電池の負極部に水素ガスが供給され、また空気供給源からは、所定の圧力で燃料電池の正極部に空気、実質的には酸素ガスが供給される。そして、水素が負極部において水素イオンと電子とに解離され、電子は外部回路を経由して正極部に供給される。また空気中の酸素は、イオン交換膜を移動してきた水素イオンと正極部に供給された電子と結合して水を生成する。この時、生成された水の一部が負極部にも付着する。
【0005】
負極部に付着する少量の水は、水素ガスが負極部に接触することを妨げるものとなるので、外部に排出する必要がある。このため、例えば特許文献1に記載されるもののように、燃料電池に連通する管路にパージ弁を設け、このパージ弁を開成することにより、反応を終えた水素ガスすなわち排気水素含有ガスとともに負極部に付着した水を排出するようにしているものが知られている。
【0006】
また、このような燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電の効率化を図るために、蓄電池を組み合わせて用い、燃料電池を蓄電池の充電容量に応じて間歇的に発電をするものが、例えば特許文献2に記載されている。
【0007】
通常、このような間歇的に発電を行う燃料電池システムにおいては、発電の停止を蓄電池の状態に応じて決定している。具体的には、蓄電池の残存容量が多い場合、放電量が少ない場合、あるいはその温度が充放電に支障を来す高温である場合などに応じて、発電の停止を決定している。
【0008】
【特許文献1】
特開昭54−144934号公報
【特許文献2】
特開平5−182675号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した特許文献2のような間歇的に発電を行う燃料電池システムにおいて、特許文献1のもののように水を水素オフガスとともに排出するような構成のものであると、水素オフガスの排出の直後に発電を一時的に停止すると、排出された水素が無駄になり、水素の消費効率が低下するものとなった。すなわち、負極部の水の排出は、その水が発電の際に障害となるためになされるものであり、本来ならその水のみを排出すればよいものである。それゆえ、水の排出は、発電している場合には必要であるが、水の排出以降に発電を行わない場合には、その水の排出は発電を再開する直前に行うほうが効率的である。
【0010】
しかるに、このような水の排出においては、実際には水の排出に付随して排気水素含有ガスも同時に排出される。そして、上述のような水の排出は、それ以降に発電を行わないのであるので、直接に発電に寄与するものではなく、結果として無駄であり、それゆえ同時に排出される水素についても無駄に排出されるものになる。
【0011】
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成される排出制御弁を介して燃料電池から排気水素含有ガスを排出する燃料電池システムであって、蓄電手段の蓄電状態を検出する蓄電検出手段と、蓄電検出手段により検出された蓄電状態に基づいて燃料電池の発電を一時的に停止する時点が排出制御弁の次回の開成制御時点以降の所定時間内に存在することを予測した場合に排出制御弁の次回の開成制御を禁止する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、排出制御弁の次回の開成制御時点以降の所定時間内に燃料電池の発電を一時的に停止することを予測したならば、排出制御弁の次回の開成制御を禁止するので、発電に直接的に有効でない排気水素含有ガス、したがって水素含有ガス側の電極部分に付着した水の排出を禁止することになる。この結果、一時的に発電を停止することが予測される場合に、排気水素含有ガスの排出がなくなるので、燃料電池の発電量に対する排気水素含有ガスの消費量を減少させることで、発電量に対する有効な水素含有ガスの使用効率を高くすることが可能になる。
【0014】
発電を停止する前に排出制御弁を開成した場合において、水素含有ガスの排出を無駄にしないためには、燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成させる排出制御弁を介して燃料電池から排気水素含有ガスを排出する燃料電池システムであって、蓄電手段の充電状態に基づいて発電の停止を予測する停止予測手段と、停止予測手段が発電の停止を予測した場合にあって、排出制御弁を一定時間開成する制御を行った後所定時間が経過するまでは燃料電池に発電を継続させる制御手段とを備えるものが好ましい。
【0015】
このような構成であれば、発電の停止を予測して排出制御弁の開成を禁止するのではなく、排出制御弁の開成が停止の直前であっても排出制御弁の開成から所定時間が経過するまで燃料電池の発電を継続させることにより、排気水素含有ガスを排出したことを有効にすることが可能になる。つまり、燃料電池の発電を継続することにより、その時に発電された電力を蓄電手段に充電することが可能になり、排気水素含有ガスを排出してもその排出が所定時間継続された燃料電池の発電に反映されるためである。それゆえ、この構成にあっては、所定時間が、次回の排出制御弁の開成時点までの時間であるものが好ましい。
【0016】
以上のように、発電を停止するものにあって、安全に排気水素含有ガスを大気に放出する際の安全性を高くするためには、燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、周期的に一定時間開成させる排出制御弁を介して燃料電池から排出される排気水素含有ガスを燃料電池から排出される排気酸素含有ガスで希釈するようにしてなる燃料電池システムであって、排気水素含有ガスを排気酸素含有ガスと混合する希釈部と、希釈部に供給される排気酸素含有ガスの供給量を調整する電動式の排気酸素含有ガス調整手段と、一時的に発電を停止する場合にその停止開始から所定時間は発電停止中であっても排気酸素含有ガス調整手段を作動させる制御手段とを備えることを特徴とするものが好適である。
【0017】
このような構成であれば、一時的に発電を停止する場合、排気酸素含有ガス調整手段が所定時間作動するので、燃料電池が発電を停止した後であっても、希釈部に残留する排気水素含有ガスを希釈して低濃度で排出することが可能になる。しかも、排気酸素含有ガス調整手段は所定時間の作動であるので、蓄電手段を消耗することがない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
この第一の実施の形態に係る燃料電池システムSは、図1に示すように、車両特には自動車に搭載することができるもので、燃料電池1、発電に必要な水素ガスの貯蔵手段である水素ガスタンク2、空気を供給するための電動式のコンプレッサ3、蓄電手段である二次電池4、発電に付随する各種制御を行う制御装置5、燃料電池1の温度を調節する温度制御装置TC等を備えている。この燃料電池システムSは、車両に搭載された場合には車両を走行させるためのモータを含む走行装置や、燃料電池1を制御するための電磁弁、ファンモータ、さらに電動式のコンプレッサ3等の電気機器を負荷Mとするものである。また、この燃料電池システムSでは、基本的には燃料電池1は負荷に追従して発電量を変更するのでなく、発電効率の最もよい発電量となるように定電力もしくは定電流発電制御されるとともに、二次電池4の充放電状態に応じて間歇的に燃料電池1を発電させるようにしている。
【0020】
燃料電池1は、この分野で広く知られたものを用いることができ、例えばイオン交換膜に密着するようにして正極部と負極部とを配設したセルの複数を直列接続してスタックを形成し、そのスタックに対して水素含有ガスである水素ガスと酸素含有ガスである空気とを所定の圧力で供給し得るように、ハウジング内に収納したものである。この燃料電池システムSにおいては、水素ガスタンク2と燃料電池1とを連通する水素含有ガス供給路たる水素ガス供給路P1を設けていて、この水素ガス供給路P1を介して燃料電池1に水素を供給するようにしている。また、水素ガス供給路P1上には、水素ガス圧力を調整するレギュレータRGを設けていて、このレギュレータRGにより、水素の供給圧力を略所定圧力に保つようにしている。さらに、水素ガス供給路P1上のレギュレータRGと燃料電池1との間には、燃料電池1に供給される水素ガスの圧力、すなわち燃料電池1内の水素ガスの圧力を検出する水素ガス圧力センサS1を設けている。燃料電池1内に供給された水素ガスは、各セルの負極部に案内される。
【0021】
一方、空気は、エアフィルタAF及びコンプレッサ3を有する酸素含有ガス供給路たる空気供給路P3を介して燃料電池1内に供給される。すなわち、空気は、エアフィルタAFを介してコンプレッサ3に導かれ、コンプレッサ3により圧縮された後燃料電池1に導入される。また、この実施の形態では、コンプレッサ3と燃料電池1との間に加湿モジュールHを備えていて、空気に水分を含ませるようにしている。そして、燃料電池1内に供給された空気は、各セルの正極部に案内される。各セルの正極部に案内された空気は、その中の酸素が、各セルの負極部に案内された水素と反応する。この燃料電池1からの電流は、制御装置5により制御されて負荷Mに供給されるとともに、二次電池4を充電するものである。
【0022】
発電に寄与した以外の余剰の空気、すなわち排気酸素含有ガスは、循環することなく、発電により生成した水のほぼ全量とともに、排気酸素含有ガス排出路P4から排気管P5を介して燃料電池1外に排出される。
【0023】
一方、燃料電池1には、負極部に溜まった水を排出するための電磁弁からなる排出制御弁B1が設けられていて、この排出制御弁B1に、排出路P2の一端が接続されている。そして、イオン交換膜を介して負極部にしみだし付着した水は、排気水素含有ガスとともに排出路P2から排出される。この排出路P2の他端は、空気排出路P4に接続され、希釈部を形成している。したがって、排気水素含有ガスは、空気排出路P4内において排気酸素含有ガスと混合される。
【0024】
また、二次電池4は、燃料電池1により充電されるとともに、自動車に搭載された場合であれば自動車が減速された場合や下り坂を走行した場合に、前記駆動用モータMの回生運転による回生電流により充電される。この燃料電池システムが自動車にて使用される場合、自動車は、この二次電池4からの電力により走行し、電力が不足した場合に燃料電池1から不足分が補充されるように構成される。本実施形態に係る燃料電池システムSはこのような使用形態をとるように構成されているものであるので、燃料電池1は常時発電するのでなく、二次電池4の充電状態に応じて間歇的に発電する。なお、発電は、負荷Mに負荷電流が流れることによりなされるもので、発電の停止は、負荷電流を流さないことにより達成する。
【0025】
温度制御装置TCは、冷媒である冷却水を冷却する冷却ファンTCaを有するラジエータTCbと、ラジエータTCbと燃料電池1とを連通する循環路TCcと、循環路TCcに設けられて冷却水を燃料電池1とラジエータTCbとの間で循環させるモータによるウォータポンプTCdと、ラジエータTCdへの冷却水の循環を制御する電気式の三方弁TCeと、燃料電池1に導入される冷却水の温度を検出する冷却水入口温度センサTCfと、燃料電池1から排出される冷却水の温度を検出する冷却水出口温度センサTCgとを備えている。そして、燃料電池1の温度が低い、つまり冷却水出口温度センサTCgが検出した温度が判定温度より低い場合に、冷却水入口温度センサTCfと冷却水出口温度センサTCgとのそれぞれの検出温度の差に基づいて三方弁TCeを切り替えて、冷却水がラジエータTCbを循環せずに燃料電池1のみを循環するようにして、短時間に燃料電池1の温度が発電に最適な温度となるようにしている。
【0026】
制御装置5は、図2に示すように、CPU51、メモリ52、入力インタフェース53、出力インタフェース54を少なくとも備えたマイクロコンピュータシステムを主体として構成され、負荷Mへの通電を制御すべくDC−DCコンバータ(以下、コンバータと称する)及びインバータ(ともに図示略)をも備えている。なお、コンバータは、燃料電池1の発電を制御するとともに、二次電池4の充放電を制御するものである。すなわち、コンバータにより、燃料電池1から出力される電流が負荷Mに流れた時に燃料電池1が発電する。また、自動車に搭載される場合にあっては、走行用のモータからの回生電流をコンバータが二次電池4に入力することにより、二次電池4が充電される。また、インバータを制御することにより、負荷Mに供給する電力を制御する。
【0027】
そして、入力インタフェース53には水素ガス圧力センサS1、空気の圧力を検出する空気圧力センサS2、冷却水入口温度センサTCf、冷却水出口温度センサTCg及び負荷Mの状態を検知する状況検知手段MS(図1では図示略)、さらには二次電池4の充放電状態を検出するための電流計SA等が接続されていて、これらから入力される信号を受け付ける。一方、出力インタフェース54には、排出制御弁B1及びコンプレッサ3等が接続されていて、入力インターフェース53が受け付けた信号に基づき、メモリ52に格納されたプログラムに従いCPU51等と協働してこれらの制御を行う。
【0028】
電流計SAは、二次電池4の充電電流と放電電流とを検出するもので、制御装置5に充電電流値と放電電流値とを入力し、制御装置5が入力された充電電流値と放電電流値とから二次電池4の残存容量及び放電量を算出する。したがって、電流計SAと制御装置5とにより、二次電池4の蓄電状態を検出する蓄電検出手段が構成される。
【0029】
基本的に、この燃料電池システムSにおいては、燃料電池1が二次電池4の残存容量と負荷Mとの状態に応じて発電を間歇的に行うように構成されている。自動車に搭載される場合には、主たる負荷としての走行用のモータの出力に対応する消費電力量と残存容量とに基づいて、燃料電池1の発電が制御される。燃料電池1の間歇発電の具体的な一例を、燃料電池システムSを自動車に搭載したとして、つまり負荷として走行用のモータが含まれるものとして、図3〜図5により説明する。以下の説明する二次電池に基づく制御ルーチン(プログラム)と消費燃料量MRに基づく制御ルーチンとは、制御装置5のメモリ52に格納されており、二次電池に基づく制御ルーチンを実行している間に消費燃料量MRに基づく制御ルーチンを実行し得る構成である。
【0030】
まず、図3に示す二次電池に基づく制御ルーチンおいて、ステップsp1では、二次電池4の残存容量SOCが設定された発電開始判定量A1以下か否かを判定する。残存容量SOCが発電開始判定量A1以下となるまでは、発電を開始せずにステップsp1を繰り返し実行し、発電待機状態とする。そして、残存容量SOCが発電開始判定容量A1以下となると、ステップsp2において発電を開始する(図4におけるT1)。発電開始判定容量A1は、電池容量の例えば40%程度に設定すればよい。この後、ステップsp3において、二次電池4の充電が進み、残存容量SOCが発電停止判定容量A2以上であるか否かを判定する。残量量SOCが発電停止判定容量A2を下回っていると判定した場合は、ステップsp4において発電を継続し、以上であると判定した場合には、ステップsp5において発電を停止する(図4におけるT2)。発電停止判定容量A2は、電池容量の例えば95%程度に設定すればよい。
【0031】
このように、二次電池に基づく制御ルーチンを実行した場合には、一旦発電を開始すると、残存容量SOCが発電停止判定容量A2に達するまで発電を継続するもので、モータの消費電力量MRが少なくなった場合であっても発電を停止しないものである。したがって、この間に消費電力量MRが増加した場合には、発電時間が消費電力量MRが少ない場合に比較して長くなる。
【0032】
次に、図5に示す消費電力量に基づく制御ルーチンにおいて、モータの消費電力量MRに対しての発電制御の手順を説明する。まず、ステップsp11において、消費電力量MRが上限量B1以上であるか否かを判定する。消費電力量MRが上限量B1以上(図4におけるT3)であると、ステップsp12において、発電を開始し、下回っている場合には、このルーチンを終了する。この上限量B1は、モータの出力が高く、燃料電池1と二次電池4との両方から電力を供給する必要がある場合の電力量に設定すればよい。
【0033】
発電を開始した後、ステップsp13において、消費電力量MRが下限量B2以下であるか否かを判定する。消費電力量MRの下限量B2は、例えば上限量B1の2/3程度の消費電力量に設定すればよい。判定の結果、以下(図4におけるT4)であると、ステップsp14において、発電を継続する。一方、判定の結果が上回っているである場合は、ステップsp15において、発電を停止する。
【0034】
このように、モータの出力が大きくなり消費電力量MRが高い数値となると、二次電池4の充電状態にかかわらず燃料電池1を発電させ、モータが必要とする電力を燃料電池1と二次電池4とで供給するものである。すなわち、消費電力量MRが上限量B1以上であれば、二次電池4の充電状態のいかんにかかわらず燃料電池1の発電を開始し、消費電力量MRが下限量B2以下になるまで発電を継続するように、制御装置5は燃料電池1の発電を制御する。
【0035】
この一方で、制御装置5は、二次電池4の充電状態に基づいて燃料電池1の発電を制御する。つまり、モータが高出力で運転されていない場合で、かつ二次電池4の残存容量SOCが発電開始判定容量A1以下にまで減少した場合に、制御装置5は燃料電池1に発電を開始させ、その発電状態を残存容量SOCが発電停止判定容量A2になるまで保持する。この間に、モータの消費電力量MRが下限量B2以下になっても、発電を停止させることはない。それゆえ、二次電池に基づく制御ルーチンを実行して発電を開始させると、その発電は残存容量SOCが発電停止判定容量A2に達するまで継続されるものである。また、二次電池4の充電状態つまり残存容量SOCが発電開始判定容量A1と発電停止判定容量A2との間の量である場合には、残存容量SOCによる発電制御は実行されないが、このような状態にある場合に、消費電力量MRが上限量B1に達すれば、直ちに燃料電池1を発電させる。
【0036】
以下に上述した間歇発電の制御以外の、制御装置5が行う具体的な制御の例について述べる。
【0037】
制御装置5は、コンバータの出力側において検出する発電量及び空気圧力センサS2から出力される排気酸素含有ガス排出圧力信号に基づくコンプレッサ3の制御、燃料電池1の冷却水温度を検出する冷却水入口温度センサTCfと冷却水出口温度センサTCgとが出力する信号に基づく温度制御装置TCの制御等を行う。
【0038】
加えて、制御装置5は、状況検知手段MSからの出力信号を受け付け、燃料電池1内から水素ガス及び負極部に付着した水を排出するパージと呼ばれる操作を行うための制御も行う。すなわち、制御装置5は、通常の発電中には、燃料電池1内の負極部にしみだして付着した水を排気水素含有ガスとともに排出するパージ操作を行うべく、所定の周期において排出制御弁B1を予め設定した所定時間であるパージ時間だけ開成する制御を行う。排出制御弁B1は、この制御装置5による制御を受けて所定の周期ごとにパージ時間だけ開成する。このため、制御装置5は、CPU51が計時のためのカウンタとしても動作するようにプログラミングされている。このカウンタは、後述する発電停止予定時間及び所定時間であるパージキャンセル時間を計時する場合にも使用する。
【0039】
この実施の形態では、発電停止を判定を予測した場合に、以下のようにパージ操作を制御するものである。この実施の形態のパージ操作制御を、図6を参照して説明する。このパージ操作制御のプログラムは、制御装置5のメモリ52に格納される。
【0040】
まず、ステップn1では、発電需要があるか否か、言い換えれば発電を停止するか否かを判定する。すなわち、二次電池4の蓄電状態を検出し、検出された蓄電状態が所定の条件を満たしている場合には、一時的に発電を停止する判定を行い、その発電を停止する時点と次回のパージ操作、すなわち排出制御弁B1の次回の開成制御時点との関係が次に説明するものであれば、次回のパージ操作を禁止するものである。具体的には、検出した二次電池4の蓄電状態つまり二次電池4のその時点の蓄電容量(以下、実蓄電容量と称する)が、停止判定容量以下である場合に発電の停止を判定する。なお、発電の停止は、二次電池4の充電量あるいは温度に基づいて判定するものであってよい。
【0041】
ステップn1において、発電需要がないと判定した場合は、ステップn2に進み、現時点から発電を停止するまでの時間である発電停止予定時間を推定する。発電停止予定時間は、二次電池4の残存容量に基づいて設定するもので、実蓄電容量から停止判定容量を減算して求めた残存容量と、二次電池4の放電電流(消費電流)とに基づいて作成するマップによって求める。これにより、制御装置5が停止予測手段を構成する。また、停止判定容量は、例えば二次電池4の蓄電容量の70%〜90%程度の範囲で設定すればよい。
【0042】
ステップn3では、次回のパージ操作から所定時間内に予測した発電の停止があるか否かを判定する。具体的には、パージ操作の間隔を設定している間隔時間を次回のパージ操作タイミングからのパージキャンセル時間に加算し、その和が発電停止予定時間を上回っている場合に、発電の停止が次回のパージ操作から所定時間内にあると判定する。
【0043】
ステップn3において、発電の停止があると判定した場合には、ステップn4において、次回のパージ操作の実行すなわち排出制御弁B1の開成を禁止する。一方、発電の停止がないと判定した場合には、ステップn5において、発電停止予定時間が経過した時点で燃料電池1の発電を停止する。
【0044】
このように、二次電池4の実蓄電容量が停止判定容量以下である場合つまり二次電池4が十分に充電されている場合には、それ以上に充電を行う必要がないので発電を停止する判定をする。この場合に、図7に示すように、その発電停止予定の時点が次回のパージ操作から所定時間内に存在すると判定(予測)すると、次回のパージ操作を実施せずに発電を停止する。これにより、発電を停止するにあたってその前にパージ操作による排気水素含有ガスの排出がなくなるので、水素ガスを無駄に消費することを防止することができる。
【0045】
上述の実施の形態においては、発電停止を予測し、予測した発電停止予定の時点が次回のパージ操作から所定時間内に存在する場合に、次回のパージ操作を禁止したが、発電停止を予測した場合に、次回のパージ操作を実施し、上記実施の形態における所定時間とは異なる所定時間すなわち発電継続時間の間は発電を継続する構成とするものであってよい。
【0046】
この場合の実施の形態(以下、第二の実施の形態と称する)を、図8を参照して以下に説明する。この場合の制御プログラムについても、制御装置5のメモリ52に格納される。
【0047】
まず、ステップn11において、パージ操作を実施したすなわち排出制御弁B1を開成したか否かを判定する。次に、ステップn12において、発電需要がないか否かを判定する。この判定は、上記ステップn1と同様に、検出した二次電池4のその時点の実蓄電容量が、停止判定容量以下である場合に発電需要がないこと、つまり発電の停止を判定する。
【0048】
パージ操作を実施した後、発電需要がないと判定した場合は、ステップn13において、実施したパージ操作から発電継続時間が経過したか否かを判定する。発電継続時間が経過していない場合には、ステップn13を繰り返し実行する。この発電継続時間は、図9に示すように、発電量(発電電力あるいは発電電流)が多いほど、短く設定するもので、例えばパージ操作の所定の周期に一致させて設定するものとしてよい。そして、ステップn13において、発電継続時間が経過したことを判定すると、ステップn14に進み、発電を停止する。このことは、図10に示すように、発電継続時間が経過するまでに発電停止予定時間による発電停止時点となっても、発電を停止しないことを意味するものである。
【0049】
このように、パージ操作を行った後、発電停止を判定しても、発電継続時間が経過するまでは発電を継続することにより、発電継続時間の計測の基点となるパージ操作は発電に貢献するものとなる。つまり、このパージ操作により、燃料電池1の負極部に付着していた水は排出され、発電の障害を排除するものである。この時、所定量の排気水素含有ガスが水とともに排出されるが、パージ操作以降も発電を継続することにより、この時排出された排気水素含有ガスは無駄にならない。しかも、発電継続時間の間に発電された電力は、二次電池4に充電されるので、水素ガスの発電量に対する割合を低下させることを防止できる。加えて、発電継続時間をパージ操作の所定周期に基づいて設定すれば、プログラムの構造を簡素化することができ、通常の発電におけるパージ操作と同じく最も効率のよいパージ操作とすることができる。
【0050】
次に第三の実施の形態について説明する。
【0051】
この第三の実施の形態では、空気排出路P4に調圧弁B2を設けるとともに、希釈の精度を向上させるために、排気水素含有ガスの希釈手段である希釈器6を用いるものである。なお、調圧弁B2、希釈器6、希釈弁B3及び逆止弁B4以外の構成については、前述の第一の実施の形態と同じである。
【0052】
具体的には、図11に示すように、排気酸素含有ガスを燃料電池1外部に排出する空気排出路P4に、排気酸素含有ガスの圧力を調整する調圧弁B2を取り付け、排気水素含有ガスに混合する排気酸素含有ガスを採取する空気供給路P6の一端を空気排出路P4の調圧弁B2より上流に連通させ、空気供給路P6の他端と排出路P2とを希釈器6に連通させる構成である。また、この第三の実施の形態にあっては、希釈器6内の希釈された排気水素含有ガスの放出タイミングを制御する希釈弁B3が、希釈器6の下流に設けてある。そして、制御装置5が、調圧弁B2の開度を調整して、希釈器6に導入する排気酸素含有ガスの量を制御するとともに、希釈弁B3の開閉を制御するものである。
【0053】
パージ操作に関連して、制御装置5は、排出制御弁B1と希釈弁B3とを、以下に説明するタイミングにより、相互に関連させて開閉制御するものである。すなわち、まず、排出制御弁B1の開成に先立って希釈弁B3を開成し、希釈器6内の希釈された排気酸素含有ガスを大気に放出して一旦希釈弁B3を閉じる。そして所定のインターバルが経過して排出制御弁B1を開成するタイミングとなる際に、先に希釈弁B3を開成し、希釈弁B3が開成している間に排出制御弁B1を開成して新たに排気水素含有ガスと排気酸素含有ガスとを希釈器6に取り込む。この後、排出制御弁B1と希釈弁B3とをほぼ同時に閉成し、希釈器6内に排気酸素含有ガスのみが流入するようにして排気水素含有ガスを希釈するようにしている。このように、希釈器6の出口を希釈弁B3を用いて選択的に閉鎖することにより、排気水素含有ガスを一旦希釈器6内にとどめて流入する排気酸素含有ガスにより十分に希釈した後放出することにより、安全性をより向上させることができる。
【0054】
また、空気供給路P6には、希釈器6内から空気排出路P4に排気水素含有ガスが逆流するのを防止する逆止弁B4を取り付けている。すなわち、希釈器6の出口は希釈弁B3で閉鎖されるので、希釈弁B3を閉成した際に希釈器6内の圧力が高くなり、排気水素含有ガスが空気排出路P4に流れ込むことになる。このような事態になると、希釈されない状態の排気水素含有ガスが空気排出路P4を介して大気中に放出されることになり排気酸素含有ガスが燃焼する可能性が生じるので、逆止弁B4によりこれを防止するものである。
【0055】
この第三の実施の形態では、間歇発電において一時的な発電の停止となる場合に、発電の停止後もコンプレッサ3を作動し続けて、パージ操作における排気水素含有ガスの希釈を円滑に行うものである。それゆえ、このコンプレッサ3は、空気の供給量を調整するので、排気酸素含有ガスの希釈器6への供給を調整する排気酸素含有ガス調整手段となる。そして、制御装置5は、図12に示す手順によりコンプレッサ3を制御して、発電停止後の希釈器6内の排気水素含有ガスを希釈するものである。同図に示す手順を実行するプログラムが、制御装置5のメモリ52に格納してある。
【0056】
まず、ステップn21において、発電を停止したか否かを判定する。発電の停止は、上記それぞれの実施の形態において説明したように、二次電池4の残存容量が所定値に達した際に実施されるもので、燃料電池1から負荷Mへの給電を停止するもので、燃料電池1から出力される電流がないことを検出して判定する。発電を停止した場合、コンプレッサ3、制御装置5などの給電が必要なものに対しては、二次電池4から給電される。そして発電停止の場合には、ステップn22において、発電の停止から所定時間すなわち通電継続時間が経過したか否かを判定する。通電継続時間は、図13に示すように、パージ操作を実施した後、排気酸素含有ガスのみを希釈器6に供給している間に、複数回希釈弁B3を開成することにより、希釈器6内の圧力が所定の圧力以下に降下するのに要する時間に設定すればよい。
【0057】
そして、通電継続時間が経過した場合は、ステップn23において、コンプレッサ3への通電を制御して、コンプレッサ3の回転数を下げて、次回の発電に備える。コンプレッサ3の回転数を下げることにより、燃料電池1への空気の流量は低減されるとともに、コンプレッサ3の消費電力が低減される。この場合に、発電停止中の水素ガスの圧力と整合するように調圧弁B2を制御するものである。
【0058】
このように、発電停止後に通電継続時間の経過するまでコンプレッサ3を作動させておくことにより、希釈器6に残留する排気水素含有ガスを十分に希釈した状態で排出することができ、安全性を向上させることができる。また、このように排気水素含有ガスを希釈することができるので、発電停止後においても、パージ操作をすることができる。しかも、希釈器6内の排気水素含有ガスがなくなった状態でコンプレッサ3の回転を下げるので、電力消費量を低減することができ、発電効率の低下を防止することができる。
【0059】
なお、この第三の実施例に、上記第二の実施の形態におけるパージ操作を行ってから発電継続時間の経過するまでは発電を継続する制御を採用し、パージ操作後に発電継続時間内において発電を継続し、発電を停止した際にコンプレッサ3を通電継続時間だけ作動させるように制御するものであってもよい。
【0060】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、本願の請求項1に係る発明によれば、排出制御弁の次回の開成制御時点以降の所定時間内に燃料電池の発電を一時的に停止することを予測したならば、排出制御弁の次回の開成制御を禁止するので、発電に直接的に有効でない排気水素含有ガス、したがって水素含有ガス側の電極部分に付着した水の排出を禁止することにより、一時的に発電を停止することが予測される場合に、排気水素含有ガスの排出がなくなるので、燃料電池の発電量に対する排気水素含有ガスの消費量を減少させることができる。
【0062】
また、本願の請求項2に係る発明によれば、発電の停止を予測して排出制御弁の開成を禁止するのではなく、排出制御弁の開成が停止の直前であっても排出制御弁の開成から所定時間が経過するまで燃料電池の発電を継続させることにより、排気水素含有ガスを排出したことを有効にすることができる。このように燃料電池の発電を継続することにより、その時に発電された電力は蓄電手段に充電することができ、排気水素含有ガスを排出してもその排出が所定時間継続された燃料電池の発電に反映させることができる。
【0063】
加えて、本願の請求項4に係る発明によれば、一時的に発電を停止する場合、排気酸素含有ガス調整手段が所定時間作動するので、燃料電池が発電を停止した後であっても、希釈部に残留する排気水素含有ガスを希釈して低濃度で排出することができる。しかも、排気酸素含有ガス調整手段は所定時間の作動であるので、蓄電手段を消耗することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概略構成説明図。
【図2】同実施の形態の制御装置のブロック図。
【図3】同実施の形態の間歇発電における二次電池に基づく発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図4】同実施の形態の間歇発電の動作説明図。
【図5】同実施の形態の間歇発電における消費電力量に基づく制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図6】同実施の形態における燃料電池の発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図7】同実施の形態の作用説明図。
【図8】本発明の第二の実施の形態における燃料電池の発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図9】本発明の第二の実施の形態における作用説明図。
【図10】本発明の第二の実施の形態における作用説明図。
【図11】本発明の第三の実施の形態の概略構成説明図。
【図12】本発明の第三の実施の形態における燃料電池の発電制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図13】本発明の第三の実施の形態における作用説明図。
【符号の説明】
1…燃料電池
3…コンプレッサ
4…二次電池
5…制御装置
6…水素オフガス希釈器
B1…排出制御弁
51…CPU
52…メモリ
53…入力インターフェース
54…出力入力インターフェース
Claims (4)
- 燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成される排出制御弁を介して燃料電池から排気水素含有ガスを排出する燃料電池システムであって、
蓄電手段の蓄電状態を検出する蓄電検出手段と、
蓄電検出手段により検出された蓄電状態に基づいて燃料電池の発電を一時的に停止する時点が排出制御弁の次回の開成制御時点以降の所定時間内に存在することを予測した場合に排出制御弁の次回の開成制御を禁止する制御手段とを備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、所定周期で一定時間開成させる排出制御弁を介して燃料電池から排気水素含有ガスを排出する燃料電池システムであって、
蓄電手段の充電状態に基づいて発電の停止を予測する停止予測手段と、
停止予測手段が発電の停止を予測した場合にあって、排出制御弁を一定時間開成する制御を行った後所定時間が経過するまでは燃料電池に発電を継続させる制御手段とを備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 所定時間が、次回の排出制御弁の開成時点までの時間であることを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
- 燃料電池と、燃料電池により充電される蓄電手段とを備え、燃料電池に水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとを供給して間歇的に発電させるとともに、周期的に一定時間開成させる排出制御弁を介して燃料電池から排出される排気水素含有ガスを燃料電池から排出される排気酸素含有ガスで希釈するようにしてなる燃料電池システムであって、
排気水素含有ガスを排気酸素含有ガスと混合する希釈部と、
希釈部に供給される排気酸素含有ガスの供給量を調整する電動式の排気酸素含有ガス調整手段と、
一時的に発電を停止する場合にその停止開始から所定時間は発電停止中であっても排気酸素含有ガス調整手段を作動させる制御手段とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
Priority Applications (1)
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Cited By (4)
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JP2007080562A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-29 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池システムおよび燃料電池システムのアイドル停止許可方法 |
JP2007141779A (ja) * | 2005-11-22 | 2007-06-07 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池システム |
JP2010244843A (ja) * | 2009-04-06 | 2010-10-28 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JP2016185068A (ja) * | 2016-05-23 | 2016-10-20 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 燃料電池鉄道車両の電力制御方法 |
-
2003
- 2003-07-22 JP JP2003200093A patent/JP2005044534A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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