JP2005042688A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バウンスの発生を好適に抑制することの可能な内燃機関の動弁装置を提供する。
【解決手段】この装置は、ポート22の弁座10aに離着座する弁12をカム18及び弁ばね16の協働により開閉駆動するカム駆動機構と、弁12をその開及び閉方向のいずれかの方向に選択的に付勢する付勢力を発生してその駆動を補助するアクチュエータ24とを備える。弁12の目標変位が着座位置となる着座期間に弁12が閉方向に付勢されるようにアクチュエータ24を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の吸気弁又は排気弁を駆動する内燃機関の動弁装置にかかり、詳しくは同弁をカム及びばねの協働により開閉駆動するカム駆動機構と、その駆動を補助する補助駆動機構とを備える内燃機関の動弁装置に関する。
内燃機関の動弁装置としては、吸気弁や排気弁をカム及び弁ばねの協働により開閉駆動するカム駆動機構を備えるものが一般的である。こうしたカム駆動機構にあっては、機関回転速度が高くなると、弁(或いは同弁にカムの駆動力を伝達するロッカーアーム)がその閉弁途中にカム面から離間する現象が発生するおそれがある。この場合、弁はカムプロフィールに対応したものと異なる開度をもって開弁するようになるため、所定の弁開閉特性を得ることが困難になる。このため、通常、弁ばねの剛性、具体的にはそのばね係数を設定する際には、内燃機関の高回転域における上記離間現象を抑制し得る程度にこれを高めに設定するのが望ましい。一方、このように弁ばねの剛性を高めに、換言すればリフト荷重を増大させるようにすると、内燃機関の低回転域にはカムシャフトに不必要な回転抵抗が作用してしまうようになり、内燃機関の駆動損失増大を招くこととなり好ましくない。
そこで従来では、例えば特許文献1に記載されるように、カム駆動機構とは別に補助駆動機構(電磁アクチュエータ)を設け、同機構を通じて弁に機関回転速度に応じた付勢力を付与するようにしている。即ち、弁がその全開位置近傍にあるとき補助駆動機構を作動させ、高回転時には閉方向の、また低回転時には開方向の付勢力を弁に付与し、弁ばねのばね係数を見かけ上、機関回転速度に応じて変化させることにより、駆動損失の増大を抑えつつ、併せて上記離間現象を抑制するようにしている。
特開平2−221608号公報
ところで、近年では機関出力向上等の観点から機関の最高許容回転速度を上昇させる要求が高まりつつある。そして、要求に伴って吸気弁や排気弁が閉弁するとき、即ち弁が弁座に着座するときの速度(着座速度)が極めて大きくなる傾向にある。その結果、着座時における衝撃が大きくなり、一旦着座した弁が弁座から跳ね返って離間する現象、いわゆるバウンスが発生し易くなっている。設計上、バウンスが発生しない範囲で可能な限り高い速度に上記最高許容回転速度は設定される。しかしながら、例えば、長期間の使用により弁と弁座との接触部分が跳ね返りの生じやすい形状に変化した場合や、開弁時における燃焼室の燃焼状況が設計時のもとは異なるものに変化した場合等々にはバウンスが発生してしまうことがある。
そして、こうしたバウンスが発生すると、吸気弁や排気弁が不適切な期間に開弁するようになるために、吸気充填効率や排気効率の低下、ひいてはそれに起因する機関特性(機関出力、排気性状等)の悪化等の不都合を招くおそれがある。更に、弁と弁座との衝突頻度が増大するために、その衝突に伴う打音の発生やそれら部材の耐久性低下についても無視できないものとなる。尚、上記文献に記載される装置は、基本的にこうしたバウンスの発生に注目しておらず、当然ながらこれに対して適切に対処できるものではない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、バウンスの発生を好適に抑制することの可能な内燃機関の動弁装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
先ず、請求項1記載の発明は、内燃機関の吸気ポート又は排気ポートの弁座に離着座する弁をカム及びばねの協働により開閉駆動するカム駆動機構と、前記弁をその開及び閉方向のいずれかの方向に選択的に付勢する付勢力を発生してその駆動を補助する補助駆動機構とを有する内燃機関の動弁装置において、前記弁の目標位置が着座位置となる着座期間に前記弁が閉方向に付勢されるように前記補助駆動機構の付勢力を制御する制御手段を備えることをその要旨とする。
同構成によれば、着座期間には補助駆動機構を通じて閉方向の付勢力が弁に付与されるため、この付勢力によりバウンスの発生が抑制される。
こうした付勢力の大きさは、例えばこれを着座期間において一定に設定する、或いはバウンスの生じやすい着座期間の初期にあるほど大きく設定する、ことができる。但し、このように補助駆動機構を通じて弁に付勢力を付与するためには、当然ながら同機構におけるエネルギ消費が避けられない。
そこで、請求項2記載の発明によるように、弁の変位を検出する検出手段を更に備え、制御手段は前記着座期間にあって検出手段の検出結果に基づく弁の位置が弁座から離間する位置にあるときに付勢力が発生するように補助駆動機構を制御する、といった構成を採用すれば、こうしたエネルギ消費を極力小さく抑えることができるようになる。
また、弁が弁座から跳ね返る際の跳ね返り量、即ち弁と弁座との離間間隔や、弁が弁座から跳ね返って離間しているときの同弁の速度、即ち目標速度(=0)と実速度との偏差とによってバウンスの発生状況を評価することができる。これら離間間隔や速度が大きいほど、大きなバウンスが発生しているといえる。この点、請求項3記載の構成では、こうした離間間隔や速度に応じて付勢力の大きさを変化させるようにしているため、バウンスの発生をより好適に抑制することができるようになる。
ここで、バウンスの抑制のみに着目すると、例えば付勢力を弁の速度(正確には目標速度と実速度との偏差)のみに応じて設定することも可能である。この構成によれば、付勢力は弁に発生する振動現象を抑える減衰力として同弁に作用するようになるため、バウンスの発生については好適に抑制することができる。但し、この場合、目標位置、即ち着座位置に弁が収束する際の収束性が低下するようになる。従って、付勢力はこうした弁の速度に応じた成分(減衰力)を増大させつつ、離間間隔に応じて変化する成分(剛性力)についても併せて増大させるようにするのが望ましい。
また、請求項4記載の発明は、内燃機関の吸気ポート又は排気ポートの弁座に離着座する弁をカム及びばねの協働により開閉駆動するカム駆動機構と、前記弁をその開及び閉方向のいずれかの方向に選択的に付勢する付勢力を発生してその駆動を補助する補助駆動機構とを有する内燃機関の動弁装置において、前記弁の実駆動態様を検出する検出手段と、前記カム駆動機構の駆動に基づく前記弁の目標駆動態様と前記検出される実駆動態様との乖離度合に応じた大きさの付勢力が発生するように前記補助駆動機構を制御する制御手段とを備えることをその要旨とする。
同構成によれば、目標駆動態様と実駆動態様との乖離度合に応じて設定される付勢力が弁に付与されるため、弁がカムプロフィールに従って駆動されるのを目標とする駆動態様とした場合にあって、弁の実駆動態様がこうした目標駆動態様と異なる場合にはその乖離程度に応じた付勢力をもってこれを速やかに修正することができるようになる。
また、こうした付勢力は、実駆動態様と目標駆動態様との間に乖離がある場合には、例えばこれを常に発生させることも可能である。但し、このように補助駆動機構を通じて弁に付勢力を付与するためには、当然ながら同機構におけるエネルギ消費が避けられない。
そこで、請求項5記載の発明によるように、カム駆動機構により弁が弁座に着座可能になる着座期間にあることを条件に付勢力を発生させるように構成すれば、こうしたエネルギ消費についてもこれを極力小さく抑えることができるようになる。
またその一方、請求項6記載の発明によるように、カム駆動機構を通じて弁が閉方向に付勢される期間にあることを条件に前記付勢力が発生するように補助駆動機構を制御する、といった構成を採用するようにすれば、例えば弁が弁座に着座する際の速度を着座期間に先立ち制御することができるようになるため、バウンスの発生についてもこれを一層好適に抑制することができるようになる。
また、こうした弁の駆動態様としては、請求項7に記載されるように、弁の変位や同弁の速度を含めることができる。例えば、弁の変位を上記駆動態様とした場合には、カム駆動機構を通じて弁が駆動される場合の変位を目標変位とし、その目標変位と実変位との偏差に基づいて付勢力を設定するようにする。また、弁の速度を上記駆動態様とした場合には、カム駆動機構を通じて弁が駆動される場合の速度を目標速度とし、その目標速度と実速度との偏差に基づいて付勢力を設定するようにする。
更に、付勢力Uについては、請求項8記載の発明によるように、これを関係式:U=K1・ΔX+C1・ΔVに基づいて設定することができる。ここで、付勢力U>0のとき弁を開方向に付勢する付勢力を意味する。また、「ΔX」は弁の目標変位と実変位との偏差(=目標変位−実変位:開方向を正)であり、「ΔV」は弁の目標速度と実速度との偏差(=目標速度−実速度)である。更に、「K1」、「C1」は係数である。
そして、この関係式において係数K1については、請求項9記載の発明によるように、関係式:√((K+K1)/M)>ωcが満たされるようにこれを設定するのが望ましい。これにより、弁、ばね、及び補助駆動機構により構成されるばね−質量系の固有振動数ωv(=√((K+K1)/M)がカムシャフトの角振動数ωcよりも高く設定され、弁がカムの動きに追従でなくなる現象の発生を抑制することができ、ひいては同現象に起因して生じるバウンスの発生についてもこれを一層好適に抑制することができるようになる。
更に、上記関係式において係数C1については、請求項10記載の発明によるように、各関係式:ζ≧1、2・ζ・ωv=(C+C1)/M、ωv=√((K+K1)/M)がそれぞれ満たされるようにこれを設定するのが望ましい。これにより、弁、ばね、及び補助駆動機構により構成されるばね−質量系について、その振動性を低くすることができ、バウンスの発生を一層好適に抑制することができるようになる。
通常、動弁装置においては、弁の熱膨張による開弁を防止するために、バルブクリアランスと称される隙間が設けられている。従って、弁が開弁する際には、こうした隙間が無くなるときに、カムや弁等の部材同士が衝突して衝突音が発生する。特に、こうした衝突音はカムの回転速度が高くなる高回転時に増大する傾向がある。
この点、請求項11記載の発明によるように、制御手段はカム駆動機構により弁が開方向に付勢され始める時期から所定期間が経過するまで弁を開方向に付勢する付勢力が発生するように補助駆動機構を制御する、といった構成を採用することにより、弁が開弁する際における部材同士の衝突力を弱めることができ、それに起因する衝突音の発生を抑制することができるようになる。尚、この際の付勢力の大きさは、例えばこれを、上記所定期間において一定に設定する、同所定期間の初期にあるほど大きく設定する、或いは高回転時ほど大きく設定する、等々が衝突音を好適に低減する上では有効である。
また、請求項12記載の発明は、請求項1〜11の何れかに記載の内燃機関の動弁装置において、前記補助駆動機構は前記弁に接触することなく同弁に付勢力を付与可能な非接触式の駆動機構であることをその要旨とする。
同構成によれば、補助駆動機構の非作動時において、同機構の駆動に際して生じる摩擦減衰力等、弁の動きを妨げる力が弁に作用するのを極力回避することができ、ひいては駆動損失の増大を抑制することができるようになる。
以下、本発明にかかる内燃機関の動弁装置を具体化した一実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる動弁装置は、内燃機関の吸気弁又は排気弁をカムシャフトに形成されたカム及び弁ばねの協働によって往復駆動させ、吸気或いは排気ポートと燃焼室との連通及び遮断を切換えるためのものである。これら各弁の動弁特性は基本的に各々に対応したカムの形状、即ちカムプロフィールにより決定される。尚、吸気弁及び排気弁は略同構成を有しているため、以下ではそれらを特に区別することなく説明する。
図1に、本実施の形態にかかる動弁装置を示す。同装置はカムによって直接弁を駆動する直動式の動弁装置である。
同図1に示すように、弁12は軸12a及び弁本体12bを有し、その軸12aはシリンダヘッド10に往復動可能に支持されている。弁12の上端部にはリフタ14が装着されており、同リフタ14は弁ばね16によって常時閉方向(図1の上方)に付勢されている。
シリンダヘッド10にはカムシャフト20が回転可能に支持されている。カムシャフト20において各弁12に対応する位置にはリフタ14に当接可能なカム18が形成されている。カムシャフト20は、タイミングベルト(図示略)を通じて内燃機関のクランクシャフトに駆動連結されている。そして、内燃機関が運転されてカムシャフト20が回転すると、所定のタイミングでカム18による押圧力がリフタ14に作用し、この押圧力によって弁ばね16の付勢力に抗してリフタ14が押し下げられる。これにより弁12が弁座10aから離間し開弁状態となる。その結果、ポート22と内燃機関の燃焼室23とが連通される。本実施の形態では、弁ばね16やカム18、カムシャフト20等によりカム駆動機構が構成されている。尚、弁ばね16のばね係数Kは、駆動損失を低減するために、機関回転速度NEが低いときに対応すべく小さい値に設定されている。
一方、本実施の形態の動弁装置は、上記カム18及び弁ばね16とは各別に、弁12をその開方向又は閉方向に付勢するアクチュエータ24を備えている。このアクチュエータ24は、非接触式のムービングコイル型アクチュエータである。こうした非接触式のアクチュエータ24を用いることで、その非作動時において同アクチュエータ24の駆動に際して生じる摩擦減衰力等、弁12の動きを妨げる力が弁12に作用するのを極力回避し、駆動損失の増大抑制が図られている。本実施の形態では、このアクチュエータ24がカム駆動機構の駆動を補助する補助駆動機構として機能する。
このアクチュエータ24は具体的には、弁12と一体に変位する電磁コイル26と、この電磁コイル26を取り囲むようにして筒形状に形成された永久磁石28とにより構成されている。電磁コイル26は弁12の軸12aに、また永久磁石28はシリンダヘッド10にそれぞれ取り付けられている。図1に示すように、弁12がその着座位置にあるときに永久磁石28内に電磁コイル26が収まるように配設されている。このため、電磁コイル26の漏れ磁束量は弁12が着座位置にあるときに最小となる。
電磁コイル26は駆動回路33を通じて駆動されることにより磁界の向きが異なる電磁力を選択的に発生する。その結果、電磁コイル26と永久磁石28との間にはその電磁力の磁界の向きに応じて反発力又は吸引力が発生する。そして、これらの間に吸引力が発生した場合には弁12は閉方向に付勢され、反発力が発生した場合には弁12は開方向に付勢される。
また、本実施の形態にかかる内燃機関には、その運転状態を検出するための各種センサが設けられている。具体的には、例えば上記クランクシャフトの回転速度(機関回転速度NE)や回転位相(クランク位相)を検出するためのクランクセンサや、カムシャフト20の回転位相(カム位相)を検出するためのカムセンサが設けられている。また、上記弁12の実変位Xを検出するための変位センサ30等も設けられている。尚、変位センサ30としては、弁12の重量増加を極力抑えるために、例えば渦電流式のセンサ等の非接触式のセンサが用いられている。
また、上記実変位Xは、弁12の着座位置をその基準(実変位X=「0」)とし、同着座位置からの開方向への変位量が検出される。本実施の形態では、変位センサ30が弁の実駆動態様、具体的にはその変位(位置)を検出する検出手段として機能する。
更に、本実施の形態にかかる内燃機関は、例えばマイクロプロセッサ(図示略)、メモリ32a等を有する電子制御装置32を備えている。電子制御装置32は上記各種センサの検出信号を取り込むとともに各種の演算を行い、その演算結果に基づいて内燃機関の運転状態を制御する。電子制御装置32は、そうした各種制御の一つとして、補助駆動機構、具体的にはアクチュエータ24等にかかる制御を実行する。
以下、このように構成される動弁装置の制御態様を説明する。
本実施の形態にかかる動弁装置では、弁12の実変位Xと目標変位Xtとに変位偏差ΔX(=Xt−X)が生じた場合にその変位偏差ΔXに応じて動弁装置の剛性力が見かけ上増大するようにアクチュエータ24を作動させる。更に、こうした変位偏差ΔXの他、弁12の実際の変位速度(以下、実速度)Vと目標速度Vtとに速度偏差ΔV(=Vt−V)が生じた場合には、その速度偏差ΔVに応じて動弁装置の減衰力が見かけ上増大するようにアクチュエータ24を作動させる。そして、こうしたアクチュエータ24の駆動制御を通じて、バウンスや閉弁途中に弁12がカム面から離間する現象、いわゆるジャンプの発生を抑えるようにしている。
図2は、こうしたアクチュエータ24の駆動制御の具体的な処理手順を示すフローチャートである。本実施の形態では、この駆動制御処理が補助駆動機構の付勢力を制御する制御手段として機能する。
以下、同図2を参照して上記処理手順について詳細に説明する。
尚、このフローチャートに示される一連の処理は所定周期毎の処理として電子制御装置32により実行される。
本実施の形態では、この一連の処理を通じて目標駆動態様と実駆動態様との乖離度合に応じた大きさの付勢力Uが発生するように補助駆動機構を制御するようにしている。ここで、上記付勢力Uは以下の式(1)に基づいて求められる。ここで、付勢力U>0のとき弁12を開方向に付勢する付勢力を意味する。

U=K1・ΔX+C1・ΔV …(1)
ΔX:弁12の目標変位Xtと実変位Xとの変位偏差ΔX
ΔV:弁12の目標速度Vtと実速度Vとの速度偏差ΔV
K1,C1:係数

上式(1)において、右辺第1項K1・ΔXは変位偏差ΔXに比例する項であり、同項によりカム駆動機構及び補助駆動機構により構成されるばね−質量系の剛性力を見かけ上増減することができる。また、同式(2)において、右辺第2項C1・ΔVは速度偏差ΔVに比例する項であり、同項に上記ばね−質量系の減衰力を見かけ上増減することができる。
以下、この付勢力Uの算出方法を含め、補助駆動機構の制御手順について順次説明する。
この処理では先ず、カム位相θが所定位相範囲S内であるか否かが判断される(ステップS100)。
ここで、上記所定位相範囲Sは、ジャンプ又はバウンスが発生し始める第1の位相(θ1)を始点とし、同第1の位相θ1からその可能性が殆どなくなる第2の位相(θ2)までの位相範囲(A:θ1<θ<θ2)として設定されている。
図3に示すように、具体的には、上記第1の位相θ1は、弁12がカムプロフィールに従って開閉していることを前提として、同弁12の最も開側の位置(最下点位置)に対応するカム位相に設定されている。また、上記第2の位相θ2は、同じく弁12がカムプロフィールに従って開閉していることを前提として、同弁12が弁座10aに着座する位置に対応する位相θcに達し、その後更に所定位相θaだけ進んだときのカム位相に設定されている。
カム位相θが所定位相範囲S内ではない場合には(ステップS100:NO)、ステップS102以降の処理は実行されず、本処理は一旦終了される。
一方、カム位相θが所定位相範囲S内である場合には(ステップS100:YES)、以下の式(2)における各パラメータM,C,Kがそれぞれメモリ32aから読み込まれる(ステップS102)。

F=M・A+C・V+K・X …(2)
A:弁加速度(Xの二階微分値)
V:弁速度(Xの一階微分値)

上式(2)は、カム駆動機構並びに補助駆動機構、すなわち弁12、弁ばね16、及びアクチュエータ24等により構成されるばね−質量系の等価質量をM、減衰係数をC、ばね係数をKとしてモデル化したときの振動モデルに関する運動方程式である。具体的には、等価質量Mは、弁12をはじめとするリフタ14、電磁コイル26等、上記振動モデルにおける可動部の質量である。因みに、ピポット式やロッカーアーム式の動弁装置では、上記等価質量Mにロッカアームの質量も含まれる。また、減衰係数Cは動弁装置、具体的にはカム駆動機構及び補助駆動機構の各部において弁速度に応じて発生する抵抗力に基づき設定されている。更にばね係数Kは主に弁ばね16の弾性特性、即ち同弁ばね16のばね係数Kと略等しく設定されている。
その後、現在のカム位相θに対応する目標変位Xtがメモリ32aから読み出されるとともに、その目標変位Xtと弁12の実変位Xとの変位偏差ΔX(=Xt−X)が算出される(ステップS104)。ここで、目標変位Xtとしては、弁12がカムプロフィールに沿って変位する場合の同弁12の変位が設定されている。本実施の形態にかかる制御では、弁12の変位をその駆動態様の一つとしており、目標変位Xtと実変位Xとの変位偏差ΔXが目標駆動態様と実駆動態様との乖離度合を示すパラメータとして用いられている。
一方、変位偏差ΔXが算出された後、目標変位Xtの時間的推移に基づいて弁12の目標速度Vtが算出されるとともに、実変位Xの時間的推移に基づいて実速度Vが算出される。そして、これら目標速度Vt及び実速度Vとの速度偏差ΔV(=Vt−V)が算出される(ステップS106)。本実施の形態にかかる制御では、弁12の速度をその駆動態様の一つとしており、目標速度Vtと実速度Vとの速度偏差ΔVが目標駆動態様と実駆動態様との乖離度合を示すパラメータとして用いられている。
このようにして変位偏差ΔX及び速度偏差ΔVが算出された後、機関回転速度NEに基づいてカムシャフト20の角振動数ωcが算出され、更に以下の関係式(3)に基づいて先の関係式(1)の係数K1が求められる(ステップS108)。

√((K+K1)/M)=ωc・α …(3)
α:定数

同式(3)における左辺√((K+K1)/M)は、式(1)に示される補助駆動機構の付勢力Uを考慮したカム駆動機構及び補助駆動機構により構成されるばね−質量系の固有振動数である。また、定数αは「1.0」より十分に大きい所定値である。本実施の形態では、上式(3)を通じて、上記ばね−質量系の固有振動数ωvがカム18の角振動数ωcよりも高くなるように係数K1が設定される。
次に、以下の関係式(4)に基づいて先の式(1)の係数C1が算出される(ステップS110)。

(C1+C1)/M=2・ζ・ωv …(4)
但し、ωv=√((K+K1)/M)
ζ:拡大率

尚、上式(4)の拡大率ζとして、「1.0」以上の値が用いられる。これにより本実施の形態では、カム駆動機構及び補助駆動機構の振動性が低くなるような値が係数C1として算出される。
このようにして変位偏差ΔX、速度偏差ΔV、係数K1、並びに係数C1が算出されると、先の式(1)に基づいてアクチュエータ24の付勢力Uが算出される(ステップS112)。
そして、このように算出された付勢力Uに基づいてアクチュエータ24の目標電流Itが算出される(ステップS114)。具体的には、付勢力U、及び弁12と前記弁座10aとの離間間隔(=実変位X)に基づいて以下の関係式(5)を満たす目標電流Itが算出された後、本処理は一旦終了される。

It=U/G …(5)
G:係数

尚、上記係数Gは、アクチュエータ24の特性によって定められる定数であり、式(1)から求められる付勢力Uの目標値とアクチュエータ24によって弁12に付与される付勢力の実際値とが等しくなるように実験等を通じて求められ、電子制御装置32のメモリ32aに記憶されている。
本実施の形態にかかる動弁装置では、上記目標電流Itに応じた駆動信号が前記駆動回路33に出力され、アクチュエータ24の駆動電流が目標電流Itと一致するように駆動回路33により制御される。その結果、アクチュエータ24の付勢力は上式(5)を通じて求められる付勢力Uの値に調節される。
本実施の形態にかかる動弁装置では、駆動損失を低減するために、機関回転速度NEが低いときに対応するように弁ばね16のばね係数Kを低く設定するようにしている。このため、例えば図3に示すように、前述したジャンプ(θ1〜θd)やバウンス(θd〜θ2)が発生するおそれがある。この点、本実施の形態にかかる装置では、アクチュエータ24に速度偏差ΔVに比例する付勢力(=C1・ΔV)を発生させることにより、カム駆動機構及び補助駆動機構により構成されるばね−質量系の減衰力を高めるようにしている。その結果、同ばね−質量系は振動し難い特性を有するようになり、これにより上記バウンスの発生が好適に抑制されるようになる。
更に、こうした減衰力の他、アクチュエータ24の変位偏差ΔXに比例する付勢力(=K1・ΔX)を発生させ、ばね−質量系の剛性力も併せて高めるようにしている。更に、この付勢力を設定する際には、ばね−質量系の固有振動数ωvがカム18の角振動数ωcよりも十分高くなるように係数K1を設定している。従って、カム18の動きに弁12を追従させて往復動させることができ、上記ジャンプの発生についても抑制されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)カム駆動機構の駆動に基づく弁12の目標駆動態様と実駆動態様との乖離度合に応じた付勢力、即ち変位偏差ΔX及び速度偏差ΔVに応じた付勢力Uが発生するようにアクチュエータ24を制御するようにした。このため、着座期間にバウンスが発生するときには、これを抑える閉方向の付勢力がアクチュエータ24から弁12に付与される。その結果、この付勢力によってバウンスの発生を抑制することができるようになる。
(2)また、バウンスが発生せず、弁12が着座しているとき、即ち変位偏差ΔX及び速度偏差ΔVがいずれも「0」である場合には、関係式(1)及び(5)から明らかなように、付勢力Uは「0」となり、目標電流Itも「0」となる。即ち、本実施の形態にかかる装置では、弁12の位置が弁座10aから離間する位置にあるときにのみアクチュエータ24が駆動されるため、同アクチュエータ24におけるエネルギ消費を極力小さく抑えることができるようになる。
(3)更に、上記着座期間のみならず、カム駆動機構により弁12が閉方向に付勢される期間全体(図3のθ1〜θc)にわたって上記アクチュエータ24にかかる制御を行うようにしている。このため、弁12が弁座10aに着座する際の速度を着座期間に先立ち制御することができるようになり、バウンスの発生を一層好適に抑制することができるようになる。
(4)前記関係式(1)の係数K1を、前記関係式(3)を満たすように設定することにより、弁12、弁ばね16、及びアクチュエータ24により構成されるばね−質量系の固有振動数ωvをカムシャフト20の角振動数ωcよりも高く設定するようにした。これにより、弁12がカム18の動きに追従でなくなる現象の発生を抑制することができ、ひいては同現象に起因するバウンスの発生を一層好適に抑制することができるようになる。
(5)前記関係式(1)の係数C1を前記関係式(4)を満たすように設定することにより、上記ばね−質量系についてこれを振動し難い特性を有するものとした。これにより、バウンスの発生を一層好適に抑制することができるようになる。
(6)アクチュエータ24として、弁12に接触することなく同弁12に付勢力を付与可能な非接触式のアクチュエータを用いるようにした。このため、アクチュエータ24の非作動時において、同アクチュエータ24の駆動に際して生じる摩擦減衰力等、弁12の動きを妨げる力が弁12に作用するのを極力回避し、駆動損失の増大を抑制することができるようになる。
尚、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・弁12が開方向に付勢され始める時期から所定期間が経過するまで同弁12を開方向に付勢する付勢力が発生するようにアクチュエータ24を作動させるようにしてもよい。通常、動弁装置においては、弁12の熱膨張による開弁を防止するために、バルブクリアランスと称される隙間(図1にLで示す隙間)が設けられている。従って、弁12が開弁する際には、こうした隙間が無くなるときに、リフタ14とカム18とが衝突して衝突音が発生する。この点、上記構成によれば、弁12が開弁する際におけるリフタ14とカム18との衝突力を弱めることができ、それに起因する衝突音の発生を抑制することができるようになる。尚、この際の付勢力の大きさは、例えばこれを上記所定期間において一定に設定する、若しくは同所定期間の初期にあるほど大きく設定することが、衝突音を低減する上で有効である。
また、こうした衝突音はカム18の回転速度が高くなる高回転時に増大する傾向がある。このため、上記付勢力をカム18の回転速度が所定速度以上になったときに発生させる、或いは上記付勢力を高回転時ほど大きく設定すれば、上記傾向に見合ったかたちで衝突音の発生を好適に抑制することができるようになる。
・上記実施の形態における所定位相範囲Sの始点を、前記第1の位相θ1と実変位Xが着座位置になる前記位相θcとの間の位相θeに設定してもよい。こうした構成にあっても、図4に二点差線で示すように、その後にカム位相θが所定位相範囲内になると、弁12に作用する減衰力が高められてその実速度Vが低下するようになる。これにより、弁12の着座時における弁12の実速度Vを低下させることができ、バウンスの発生についてはこれを好適に抑制することができる。
・所定位相範囲Sの始点を前記位相θcに設定してもよい。同構成によれば、アクチュエータ24によるエネルギ消費を極力小さく抑えることができるようになる。
・図5に駆動制御処理の変形例を示すように、バウンスの発生の有無を判定するとともに同バウンスが発生した旨の判定がなされたことを条件に(ステップS200:YES)、前述したステップS102〜S114の処理(図2)を実行するようにしてもよい。同構成によれば、バウンスが発生した場合に、それに応じたかたちでアクチュエータ24を作動させることができるようになる。尚、バウンスの発生は、着座期間に弁12の実変位Xが「0」と異なっていることにより判断することができる。また、例えば弁12の実変位Xが「0」である状態が所定時間継続するのを待って上記アクチュエータ24の作動を停止するのが望ましい(ステップS202及びS204)。このように構成すれば、短期間のうちにアクチュエータ24の作動・非作動が繰り返されることによる制御の不安定化を抑制することができるようになる。
・また、バウンスが発生した旨の判定がなされたときに、変位偏差ΔXや速度偏差ΔVに拘わらず、弁12を閉方向に付勢する付勢力が発生するようにアクチュエータ24を作動させることも可能である。
・アクチュエータ24の作動中におけるバウンスの発生状況を監視し、アクチュエータ24を作動させたにも拘わらずバウンスの発生が抑えられない場合に、前記各係数K1,C1をより大きな値に変更するようにしてもよい。同構成によれば、動弁装置の経年変化や個体差に応じてバウンスの発生を的確に抑制することができるようになる。また一方、アクチュエータ24を作動させた結果、バウンスが発生しなかったときに、各係数K1,C1を徐々に小さくする構成も可能である。このようにすれば、アクチュエータ24の消費電力を極力抑えることができる。また、先の例に示されるように、付勢力を変位偏差ΔXや速度偏差ΔVとは無関係に設定する場合であっても、同様にバウンスの発生状況に応じた態様をもってその付勢力を変更することができる。
・変位偏差ΔX及び速度偏差ΔVの他、更に弁12の変位加速度Aと目標変位加速度Atとの加速度偏差ΔAに応じてアクチュエータ24の駆動を制御するようにしてもよい。同構成によれば、精密な制御を行うことができ、バウンスの発生についても一層的確に抑制することができるようになる。
・また、変位偏差ΔX、速度偏差ΔV及び加速度偏差ΔAのうちの何れか一つ、或いは変位偏差ΔX及び速度偏差ΔVの何れか一方と加速度偏差ΔAとに基づいてアクチュエータ24の駆動を制御するようにしてもよい。
・所定位相範囲Sの始点を前記位相θcとし、同所定位相範囲において変位偏差ΔXや速度偏差ΔVに拘わらず弁12を閉方向に一定の力で付勢する付勢力を発生するようにアクチュエータ24を作動させてもよい。
・また、所定位相範囲Sについて、これをジャンプ又はバウンスが発生し始める第1の位相(θ1)を始点とし、同位相θ1からその可能性が殆どなくなる第2の位相(θ2)までの範囲に設定したが、この第2の位相(θ2)を更に遅角側に設定することもできる。このようにすれば、例えば、ジャンプやバウンスの他、機関や車両の振動等によって弁12が開弁するのを抑制して同弁12を閉弁状態に保持することができるようになる。
・また、上記所定位相範囲Sの始点を変位センサ30により検出される実際の弁12の実変位Xが「0」になったときに設定するようにしてもよい。
・また、上記付勢力として弁12の着座時に大きな力を発生させるとともに、その後において同力が徐々に小さくなるようにアクチュエータ24を作動させるようにしてもよい。バウンスが発生する場合には、その強度は弁12の着座直後において最も大きく、その後徐々に小さくなる。上記構成によれば、そうしたバウンス強度の推移に応じたかたちでアクチュエータ24を制御することができるようになる。
・図6に示すように、アクチュエータ24をリフタ14及び弁ばね16内に収まるように配設することで、弁12の軸方向について装置の小型化を図ることができるようになる。
・アクチュエータ24としては、ムービングコイル型のアクチュエータに限らず、例えばリニアモータやリニアステッピングモータ等、他のリニアアクチュエータを用いることができる。また、こうした電磁力を利用したものの他、油や空気等といった流体圧力式のアクチュエータを用いることも可能である。更には、非接触式のアクチュエータを用いる手法に限らず、ギヤ等を介して弁12を直接駆動するようにしてもよい。
・上記実施の形態における変位センサ30としては、渦電流式の位置センサに限らず、例えば差動トランス等といった他の電磁誘導式の位置センサや、光学式の位置センサ、或いは超音波式の位置センサ等を用いることもできる。また、それら非接触式の位置センサに限らず、例えばポテンショメータ等の接触式の位置センサを用いることも可能である。
・本発明は、上述した形式の動弁装置に限らず、ピポット式やロッカアーム式の動弁装置等といった他の形式の動弁装置にも適用可能である。何れの形式の動弁装置にあってもバウンスの発生やバルブクリアランスが無くなるときの衝突音の発生を適切に抑制することができる。
本発明の一実施の形態の概略構成を示すブロック図。 同実施の形態にかかる駆動制御処理の処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態にかかる所定位相範囲の設定態様を示す略図。 他の実施の形態における弁の変位態様の一例を示す略図。 他の実施の形態にかかる駆動制御処理の処理手順を示すフローチャート。 他の実施の形態にかかる動弁装置を示すブロック図。
符号の説明
10…シリンダヘッド、10a…弁座、12…弁、12a…軸、12b…弁本体、14…リフタ、16…ばね、18…カム、20…カムシャフト、22…ポート、23…燃焼室、24…アクチュエータ、26…電磁コイル、28…永久磁石、30…変位センサ、32…電子制御装置、32a…メモリ、33…駆動回路。

Claims (12)

  1. 内燃機関の吸気ポート又は排気ポートの弁座に離着座する弁をカム及びばねの協働により開閉駆動するカム駆動機構と、前記弁をその開及び閉方向のいずれかの方向に選択的に付勢する付勢力を発生してその駆動を補助する補助駆動機構とを有する内燃機関の動弁装置において、
    前記弁の目標位置が着座位置となる着座期間に前記弁が閉方向に付勢されるように前記補助駆動機構の付勢力を制御する制御手段を備える
    ことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 前記弁の変位を検出する検出手段を更に備え、
    前記制御手段は前記着座期間にあって前記検出手段の検出結果に基づく前記弁の位置が前記弁座から離間する位置にあるときに前記付勢力が発生するように前記補助駆動機構を制御する
    請求項1記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記制御手段は前記付勢力の大きさが前記弁と前記弁座との離間間隔及び前記弁の速度の少なくとも一方に応じて変化するように前記補助駆動機構を制御する
    請求項2記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 内燃機関の吸気ポート又は排気ポートの弁座に離着座する弁をカム及びばねの協働により開閉駆動するカム駆動機構と、前記弁をその開及び閉方向のいずれかの方向に選択的に付勢する付勢力を発生してその駆動を補助する補助駆動機構とを有する内燃機関の動弁装置において、
    前記弁の実駆動態様を検出する検出手段と、
    前記カム駆動機構の駆動に基づく前記弁の目標駆動態様と前記検出される実駆動態様との乖離度合に応じた大きさの付勢力が発生するように前記補助駆動機構を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  5. 前記制御手段は前記カム駆動機構により前記弁が前記弁座に着座可能になる着座期間にあることを条件に前記付勢力が発生するように前記補助駆動機構を制御する
    請求項4記載の内燃機関の動弁装置。
  6. 前記制御手段は前記カム駆動機構を通じて前記弁が閉方向に付勢される期間にあることを条件に前記付勢力が発生するように前記補助駆動機構を制御する
    請求項4又は5記載の内燃機関の動弁装置。
  7. 前記駆動態様には前記弁の変位及び同弁の速度の少なくとも一方が含まれる
    請求項4〜6の何れかに記載の内燃機関の動弁装置。
  8. 前記制御手段は前記付勢力Uを以下の関係式

    U=K1・ΔX+C1・ΔV(U>0のとき弁を開方向に付勢する付勢力を意味する)
    ΔX:弁の目標変位と実変位との偏差(=目標変位−実変位:開方向を正)
    ΔV:弁の目標速度と実速度との偏差(=目標速度−実速度)
    K1,C1:係数

    に基づいて算出する
    請求項3又は7記載の内燃機関の動弁装置。
  9. 前記制御手段は前記カム駆動機構及び補助駆動機構により構成されるばね−質量系をモデル化したときの等価質量をM、減衰係数をC、ばね係数をKとそれぞれしたとき、上記係数K1を以下の関係式

    √((K+K1)/M)>ωc
    ωc:カムシャフトの角振動数

    が満たされるように設定する
    請求項8記載の内燃機関の動弁装置。
  10. 前記制御手段は上記係数C1を以下の各関係式

    ζ≧1
    2・ζ・ωv=(C+C1)/M
    ωv=√((K+K1)/M)

    がそれぞれ満たされるように設定する
    請求項9記載の内燃機関の動弁装置。
  11. 前記制御手段は前記カム駆動機構により前記弁が開方向に付勢され始める時期から所定期間が経過するまで前記弁を開方向に付勢する付勢力が発生するように前記補助駆動機構を制御する
    請求項1〜10の何れかに記載の内燃機関の動弁装置。
  12. 前記補助駆動機構は前記弁に接触することなく同弁に付勢力を付与可能な非接触式の駆動機構である
    請求項1〜11の何れかに記載の内燃機関の動弁装置。
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