JP2005042573A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スロットル弁通過空気量の算出に際して必要な実機に対する機関状態毎の適合値を減少することにより、適合値の設定作業工数を低減する。
【解決手段】スロットル弁通過空気量が、スロットル弁6の下流側圧力と上流側圧力との比を変数とする第一関数と、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対するスロットル弁の定常下流側圧力に基づき一次式により算出される定常吸入空気量と第一関数において下流側圧力を定常下流側圧力とした第二関数との比との積を使用して算出される内燃機関1の制御装置において、定常下流側圧力は、特定機関状態に対してだけスロットル弁の開口面積毎又は開度毎に設定され、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対して設定された定常下流側圧力が、現在の機関状態に係らずに第二関数及び定常吸入空気量の算出に使用され、定常吸入空気量を算出するための一次式は、特定機関状態に適合したものとされる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
正確な空燃比制御を実現するためには吸入空気量を正確に把握することが必要である。吸入空気量を検出するために機関吸気系にエアフローメータを配置することが一般的であるが、エアフローメータは応答遅れを有するために、機関定常時において比較的正確な吸入空気量を検出することはできても、機関過渡時においては不正確な吸入空気量しか検出することができない。
【0003】
機関過渡時においても比較的正確な吸入空気量を把握するために、機関吸気系をモデル化して吸入空気量を逐次計算することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
吸入空気量を算出するためには、スロットル弁の開口面積により変化するスロットル弁通過空気量を算出しなければならない。スロットル弁通過空気量は、絞りの式を使用して、スロットル弁の下流側圧力と上流側圧力との比を変数とする関数とスロットル弁の開口面積を変数とする関数との積の形の計算式によって表される。しかしながら、スロットル弁の開口面積を変数とする関数において、スロットル弁の開口形状等が考慮されていないために、この計算式を使用して実機に対して正確なスロットル弁通過空気量を算出することは困難である。
【0005】
ところで、吸入空気量は、スロットル弁の下流側圧力に応じて変化するものであり、実機に適合させた下流側圧力の一次式により近似することができる。機関定常時において吸入空気量とスロットル弁通過空気量とは等しくなるために、現在のスロットル弁の開口面積(又は開度)と、これに対する定常時の下流側圧力(現在のスロットル弁開度に対して収束した場合の下流側圧力)とに基づき前述の計算式により算出される定常時のスロットル弁通過空気量は、この定常下流側圧力に基づき前述の一次式により算出される定常吸入空気量と等しいとすることができる。この関係を使用して、前述の計算式におけるスロットル弁の開口面積を変数とする関数は、定常下流側圧力に基づき算出された定常吸入空気量と、下流側圧力と上流側圧力との比を変数とする前述の関数において下流側圧力を定常下流側圧力とした関数との比によって置換することができ、ここで、定常下流側圧力を現在のスロットル弁開度に対する実機の適合値を使用すれば、定常吸入空気量を算出するのに使用される一次式も実機に適合しているために、スロットル弁通過空気量を正確に算出することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−41095号公報
【特許文献2】
特開2001−130039号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来技術において、スロットル弁通過空気量を算出するのに使用される定常下流側圧力と定常吸入空気量を算出する一次式を特定するための係数及び定数とは、バルブタイミング等を含めた現在の機関状態毎に変化させており、そのためには、これらを実機に対して機関状態毎の適合値として設定しておかなければならず、この設定作業のために多大な工数が必要となっている。
【0008】
従って、本発明の目的は、吸入空気量を推定するために、スロットル弁通過空気量が、スロットル弁の下流側圧力と上流側圧力との比を変数とする第一関数と、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対するスロットル弁の定常下流側圧力に基づき一次式により算出される定常吸入空気量と第一関数において下流側圧力を定常下流側圧力とした第二関数との比との積を使用して算出される内燃機関の制御装置において、スロットル弁通過空気量の算出に際して必要な実機に対する機関状態毎の適合値を減少することにより、適合値を設定するための作業工数を低減することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による請求項1に記載の内燃機関の制御装置は、吸入空気量を推定するために、スロットル弁通過空気量が、スロットル弁の下流側圧力と上流側圧力との比を変数とする第一関数と、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対するスロットル弁の定常下流側圧力に基づき一次式により算出される定常吸入空気量と前記第一関数において前記下流側圧力を前記定常下流側圧力とした第二関数との比との積を使用して算出される内燃機関の制御装置において、前記定常下流側圧力は、特定機関状態に対してだけスロットル弁の開口面積毎又は開度毎に設定され、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対して設定された前記定常下流側圧力が、現在の機関状態に係らずに前記第二関数及び前記定常吸入空気量の算出に使用され、前記定常吸入空気量を算出するための前記一次式は、前記特定機関状態に適合したものとされることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による制御装置が取り付けられる内燃機関を示す概略図である。同図において、1は機関本体であり、2は各気筒共通のサージタンクである。3はサージタンク2と各気筒とを連通する吸気枝管であり、4はサージタンク2の上流側の吸気通路である。各吸気枝管3には燃料噴射弁5が配置され、吸気通路4におけるサージタンク2の直上流側にはスロットル弁6が配置されている。ここで、スロットル弁6は、アクセルペダルに連動するものではなく、ステップモータ等の駆動装置によって自由に開度設定可能なものとしたが、アクセルペダルに連動するものでも良い。スロットル弁6には、スロットル弁開度を測定するためのスロットル弁開度センサが取り付けられている。機関本体1において、8は吸気弁であり、9は排気弁であり、10はピストンである。
【0011】
内燃機関1における燃焼空燃比を、例えば、理論空燃比等の所望空燃比にするためには、機関過渡時を含めて気筒内へ流入する吸入空気量を正確に推定することが必要とされる。本実施形態は、機関吸気系をモデル化して計算により吸入空気量を推定するようにしている。
【0012】
先ず、スロットル弁6をモデル化することにより、吸気がスロットル弁6を通過する際のエネルギ保存則、運動量保存則、及び、状態方程式を使用して、今回のスロットル弁通過空気量mt(i)(g/sec)を、次式(1)によって表すことができる。以下の式を含めて、スロットル弁通過空気量等の変数の添え字(i)は今回を示し、(i−1)は前回を示している。
【数1】
Figure 2005042573
【0013】
ここで、μ(i)は流量係数であり、A(i)はスロットル弁6の開口面積(m)である。もちろん、機関吸気系にアイドルスピードコントロールバルブ(ISC弁)が設けられている時には、A(i)には、ISC弁の開口面積が加えられる。流量係数及びスロットル弁の開口面積は、それぞれがスロットル弁開度TA(i)(度)の関数となっており、図2及び3には、それぞれのスロットル弁開度TAに対するマップが図示されている。Rは気体定数であり、Taはスロットル弁上流側の吸気温度(K)であり、Paはスロットル弁上流側の吸気通路圧力(kPa)(以下、上流側圧力と称する)であり、Pm(i)はスロットル弁下流側の吸気管圧力(kPa)(以下、下流側圧力と称する)である。また、関数Φ(Pm(i)/Pa)は、比熱比κを使用して次式(2)によって表されるものであり、図4にはPm/Paに対するマップが図示されている。
【数2】
Figure 2005042573
【0014】
次いで、吸気弁をモデル化する。気筒内へ供給される吸入空気量mc(i)(g/sec)は、下流側圧力Pm(i)に基づきほぼ線形に変化するものであるために、次式(3)に示す一次式によって表すことができる。
【数3】
Figure 2005042573
【0015】
ここで、Tm(i)はスロットル弁下流側の吸気温度(K)であり、式(3)を特定するための係数及び定数a、b、及びcは、内燃機関毎に適合させて設定される適合値である。ここで、ab−cは気筒内の残留既燃ガス量に相当する値であり、バルブオーバーラップ大きいほど吸気管へ既燃ガスが逆流するために増加する。このように、正確な吸入空気量mcが算出するためには、これらの係数及び定数は、機関状態毎に設定されることが好ましい。すなわち、機関回転数毎だけでなく、内燃機関が可変バルブタンミング機構を有する場合にはバルブオーバーラップ量毎及び吸気弁の最大リフト量毎、また、その他の吸入空気量に影響する制御装置が設けられている場合にはその制御量毎に、a、b及びcの値をマップ化することが好ましい。
【0016】
次いで、吸気管をモデル化する。吸気管内に存在する吸気の質量保存則、エネルギ保存則、及び、状態方程式を使用して、下流側圧力Pmとスロットル弁下流側の吸気温度Tmとの比における時間変化率は次式(4)によって表され、また、下流側圧力Pmの時間変化率は次式(5)によって表される。ここで、Vは、機関吸気系のスロットル弁6下流側における吸気管の容積(m)であり、具体的には、吸気通路4のスロットル弁6下流側とサージタンク2と吸気枝管3との合計容積である。
【数4】
Figure 2005042573
【0017】
式(4)及び式(5)は離散化され、それぞれ、次式(6)及び(7)が得られ、式(7)によって今回の下流側圧力Pm(i)が得られれば、式(6)によって今回の吸気管内の吸気温度Tm(i)を得ることができ、また、式(1)によって現在のスロットル弁の開口面積A(i)及び現在の流量係数μ(i)に基づき今回のスロットル弁通過空気量mt(i)を得ることができる。さらに、式(3)によって、今回の吸気温度Tm(i)及び今回の下流側圧力Pm(i)に基づき今回の吸入空気量mc(i)を得ることができる。次の計算時期においては、下流側圧力、吸気温度、スロットル弁通過空気量、吸入空気量をそれぞれ前回値として、式(7)により今回の下流側圧力Pm(i)を算出する。これを繰り返して吸入空気量mcを逐次計算する。式(6)及び(7)において、離散時間Δtは、吸入空気量mcを算出する時間間隔とされ、例えば8msである。また、スロットル弁通過空気量mt(i)の算出に使用する今回のスロットル弁の開口面積A(i)及び流量係数μ(i)は、現在のアクセルペダルの踏み込み量に対してスロットル弁の駆動装置(ステップモータ)の応答遅れ等が考慮されて推定される。
【数5】
Figure 2005042573
【0018】
このようにして吸入空気量mcを算出することとなるが、実機に対して正確な吸入空気量を算出するためには、前述の各式が実機に対して各値を正確に算出しなければならない。そのためには、各式を式(3)のように実機に対して適合させることが好ましい。特に、スロットル弁通過空気量mtを算出するための式(1)において、実機のスロットル弁は、開口面積が変化すると同時に開口形状も変化するものであり、この吸気流れの特性を、スロットル弁の開口面積Aと流量係数μとの積によって正確に表すことは困難である。それにより、本実施形態では、式(1)を実機に対して適合させるように変形してスロットル弁通過空気量を算出するようにしている。
【0019】
式(1)において、現在のスロットル弁の開口面積A(i)が暫く持続する定常時を考えれば、下流側吸気圧及びスロットル弁通過空気量は、それぞれ、収束して、定常下流側圧力Pmta及び定常スロットル弁通過空気量mttaとなる。それにより、式(1)に定常下流側圧力Pmta及び定常スロットル弁通過空気量mttaを代入して次式(8)を得ることができ、式(8)を次式(9)のように変形することができる。また、この定常スロットル弁通過空気量mttaは、この定常状態における定常吸入空気量と等しくなるために、下流側圧力に基づく吸入空気量を算出する式(3)を使用すれば、式(9)は、定常下流側圧力Pmtaに基づき次式(10)のように変形することができる。
【数6】
Figure 2005042573
【0020】
こうして、式(1)において計算誤差を発生し易い式(9)の左辺の関数は、式(10)のように置換することができる。式(10)において、定常下流側圧力Pmtaは、実機において現在のスロットル弁の開口面積(又は開度)に対して現在の機関状態に基づき適合させた適合値とし、また、式(10)の分子である定常吸入空気量(a(Pmta−b)+c)は、この定常下流側圧力Pmtaと、実機において現在の機関状態に基づき適合させた係数及び定数(a、b、及びc)とを使用して算出すれば良く、それにより、実機に適合した正確なスロットル弁通過空気量mt(i)を算出することができる。
【0021】
しかしながら、このようにしてスロットル弁通過空気量mt(i)を算出するためには、現在の機関状態に対して吸入空気量を算出するための一次式を特定するための係数及び定数(a、b、及びc)だけでなく、スロットル弁の開口面積に対する定常下流側圧力Pmtaも、機関状態毎にマップ化しておかなければならない。前述したように、機関状態とは、機関回転数だけでなく、バルブオーバーラップ量、最大バルブリフト量、その他の吸入空気量に影響する制御量によっても変化するものであり、実機に適合させてスロットル弁の開口面積に対する定常下流側圧力Pmtaを機関状態毎に設定するのには莫大な工数が必要となってしまう。
【0022】
本実施形態では、この定常下流側圧力Pmtaの設定工数を低減することを意図している。式(9)を参照すると、式(9)の左辺は、スロットル弁の開口面積A(i)及び流量係数μ(i)だけを変数としており、すなわち、機関回転数やバルブオーバーラップ量等の機関状態とは無関係である。言い換えれば、式(9)の左辺は機関状態によっては変化しない。すなわち、式(9)の右辺において、機関状態が変化すれば、同じスロットル弁の開口面積に対する定常スロットル弁通過空気量mttaは変化し、また、同じスロットル弁の開口面積に対する定常下流側圧力Pmtaも変化してこの定常下流側圧力Pmtaと上流側圧力Paとの比を変数とする関数値Φも変化するが、定常スロットル弁通過空気量mttaと関数値Φとの比は、機関状態が変化しても変化しないと言える。
【0023】
こうして、式(10)により式(1)の一部を置換してスロットル弁通過空気量mt(i)を算出する際には、現在の機関状態とは関係なく、任意の機関状態における現在のスロットル弁の開口面積(又は開度)に対する定常下流側圧力Pmtaと、同じ機関状態における吸入空気量を算出するための一次式を使用すれば良い。すなわち、式(1)を次式(11)のように変形してスロットル弁通過空気量mt(i)を算出することができる。式(11)において、現在のスロットル弁の開口面積(又は開度)に対する定常下流側圧力Pmtaは、特定の機関状態におけるものであり、この定常下流側圧力Pmtaに基づき定常吸入空気量を算出するための一次式を特定する係数及び定数(a1、b1、及びc1)は、同じ特定の機関状態におけるものである。
【数7】
Figure 2005042573
【0024】
ところで、燃焼空燃比を正確に制御するためには、燃料噴射を開始する以前に気筒内への正確な吸入空気量を推定して、燃料噴射量を決定しなければならない。しかしながら、正確な吸入空気量を推定するためには、厳密には、吸気弁閉弁時における吸入空気流量を算出しなければならない。すなわち、燃料噴射量を決定する時において、現在の吸入空気量mc(i)ではなく、吸気弁閉弁時における吸入空気量mc(i+n)を算出しなければならない。これは、図1に示すような吸気枝管3に燃料を噴射する内燃機関だけでなく、吸気行程において筒内へ直接燃料を噴射する内燃機関においても同様である。
【0025】
そのためには、現在において、現在のスロットル弁の開口面積A(i)(又は開度)だけでなく、吸気弁閉弁時までの時間Δt毎のスロットル弁の開口面積A(i +1),A(i+2),・・・A(i+n)に基づき、式(11)において定常下流側圧力Pmtaを変化させ、各時間のスロットル弁通過空気量mtを算出することが必要となる。
【0026】
各時間のスロットル弁の開口面積A(又は開度TA)は、現在の時間に対するアクセルペダルの踏み込み変化量に基づき、この踏み込み変化量が吸気弁閉弁時まで持続するとして、各時間のアクセルペダルの踏み込み量を推定し、それぞれの推定踏み込み量に対して、スロットル弁アクチュエータの応答遅れを考慮して決定することが考えられる。この方法は、スロットル弁がアクセルペダルと機械的に連結されている場合にも適用することができる。
【0027】
しかしながら、こうして推定される吸気弁閉弁時におけるスロットル弁の開口面積A(i+n)は、あくまでも予測であり、実際と一致している保証はない。吸気弁閉弁時におけるスロットル弁の開口面積A(i+n)を実際と一致させるために、スロットル弁を遅れ制御するようにしても良い。アクセルペダルの踏み込み量が変化した時に、アクチュエータの応答遅れによって、スロットル弁開度は遅れて変化するが、この遅れ制御は、このスロットル弁の応答遅れを意図的に増大させるものである。
【0028】
例えば、機関過渡時において、燃料噴射量を決定する時における現在のアクセルペダルの踏み込み量に対応するスロットル弁開度が、吸気弁閉弁時に実現されるように、実際の応答遅れ(無駄時間)を考慮してスロットル弁のアクチュエータを制御すれば、現在から吸気弁閉弁時までの時間毎のスロットル弁の開口面積A(i),A(i+1),・・・A(i+n)を正確に把握することができる。さらに具体的に言えば、アクセルペダルの踏み込み量が変化する時には、直ぐにアクチュエータへ作動信号を発するのではなく、燃料噴射量を決定する時から吸気弁閉弁時までの時間から無駄時間を差し引いた時間だけ経過した時にアクチュエータへの作動信号を発するようにするのである。もちろん、現在のアクセルペダルの踏み込み量に対応するスロットル弁開度を、吸気弁閉弁時以降に実現するようにスロットル弁の遅れ制御を実施しても良い。
【0029】
【発明の効果】
本発明による請求項1に記載の内燃機関の制御装置によれば、スロットル弁通過空気量の算出に、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対するスロットル弁の定常下流側圧力に基づき一次式により算出される定常吸入空気量と、定常下流側圧力と上流側圧力との比を変数とする関数との比が使用されるが、この比は、機関状態によっては変化しないものであるために、定常下流側圧力を特定機関状態に対してだけスロットル弁の開口面積毎又は開度毎に設定し、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対して設定された定常下流側圧力が、現在の機関状態に係らずに前述の関数及び定常吸入空気量の算出に使用され、また、定常吸入空気量を算出するための一次式は、特定機関状態に適合したものとされる。それにより、定常下流側圧力を実機に対して機関状態毎に適合させる必要はなく、この適合値を設定するための設定作業の工数を低減することができる。ここで、特定機関状態は、任意の機関状態として良く、例えば、機関状態を表す一つの因子である機関回転数に関して、現在の機関状態の機関回転数が、特定機関状態の機関回転数より高くなっても低くなっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による吸入空気量推定装置が取り付けられる内燃機関の概略図である。
【図2】スロットル弁開度TAと流量係数μとの関係を示すマップである。
【図3】スロットル弁開度TAとスロットル弁の開口面積Aとの関係を示すマップである。
【図4】吸気管圧力Pmと大気圧Paとの比と、関数Φとの関係を示すマップである。
【符号の説明】
1…機関本体
2…サージタンク
3…吸気枝管
4…吸気通路
6…スロットル弁

Claims (1)

  1. 吸入空気量を推定するために、スロットル弁通過空気量が、スロットル弁の下流側圧力と上流側圧力との比を変数とする第一関数と、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対するスロットル弁の定常下流側圧力に基づき一次式により算出される定常吸入空気量と前記第一関数において前記下流側圧力を前記定常下流側圧力とした第二関数との比との積を使用して算出される内燃機関の制御装置において、前記定常下流側圧力は、特定機関状態に対してだけスロットル弁の開口面積毎又は開度毎に設定され、現在のスロットル弁の開口面積又は開度に対して設定された前記定常下流側圧力が、現在の機関状態に係らずに前記第二関数及び前記定常吸入空気量の算出に使用され、前記定常吸入空気量を算出するための前記一次式は、前記特定機関状態に適合したものとされることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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