JP2005042410A - 旋回作業機の操縦装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回台にコンパクトに組み付け得る旋回作業機の操縦装置を提供する。
【解決手段】エンジン、HST、前後輪を備えた走行体上に旋回台6が上下方向の軸心回りに回動自在に設けられ、この旋回台6上に、運転席と、この運転席の前方に配置された操縦装置と、この操縦装置の近傍に配置された対地作業装置とが設けられ、
前記操縦装置は、操向ハンドルを支持する支持体38に、ステアリングコントローラ73A、前後輪のブレーキ機構A用オイルタンク102、ブレーキ機構Aを操作するためのアクチュエータ101及びこの操作具91,96、HST26用の操作弁104及びこの操作具97を支持している。
【選択図】図19


Description

本発明は旋回作業機の操縦装置に関するものである。
下記特許文献には、ホイールタイプのバックホーが開示されている。
このバックホーは、左右の前後輪を有する走行体上に上下方向の軸心周りに回動自在に旋回台を搭載し、この旋回台の前部に掘削作業機を装着し、後部にエンジン及びカウンタウエイトを設けたものとなっている。
また、走行系の変速装置として静油圧トランスミッション(HST)が具備されている。
特開平8−53857号公報
上記従来技術ではエンジンやそれに付随するHSTのポンプ等の機器が旋回台側に設けられ、これ故旋回台側の重量が大きくなっており、全体的に重心が高く走行安定性に欠けるとともに旋回による慣性負荷も大きくなっている。
このため、旋回台側ではなく走行体側にエンジン等を搭載することが考えられるが、この場合、HSTのポンプ等の油圧機器も走行体側に配置されることとなる。一方、走行体側には、油圧式ブレーキ等の他の油圧機器もあり、これらを操作するためのレバーやペダル等の操作部材は全て旋回台側にあることから、走行体側にHSTポンプ等を設けることによって、走行体側と旋回台側の間で油圧機器とその操作部材との連係箇所が増え、油圧配管等の取り回しが困難となる。また、これら操作部材が旋回台上に散在していると組み付け作業が煩雑となり、設置スペースも広く必要であり、限られた旋回台上のスペースが侵食されてしまう。
本発明は斯かる実情に鑑み、旋回台にコンパクトに組み付け、油圧機器操作用の配管等の取り回しを容易に行いうる旋回作業機の操縦装置を提供しようとするものである。
本発明に係る旋回作業機の操縦装置は、エンジン13、静油圧トランスミッション(以下HSTという)26、走行具2,3を備えた走行体4上に旋回台6が上下方向の軸心回りに回動自在に設けられ、この旋回台6上に、運転席7と、この運転席7の前方に配置された操縦装置8と、この操縦装置8の近傍に配置された作業装置9とが設けられ、
前記操縦装置8は、操向ハンドル73を支持する支持体38に、ステアリングコントローラ73A、走行具2,3のブレーキ機構A用オイルタンク102、ブレーキ機構Aを操作するためのアクチュエータ101及びこの操作具91,96、HST26用の操作弁104及びこの操作具97を支持していることを特徴とする。
このように操向ハンドル73用の支持体38に、油圧機器73A,102,101,104とその操作具91,96,97を集約して配置することにより、操縦装置を1組のアッセンブリ乃至ユニットとして組み立てて旋回台6上にコンパクトに装備できるようになる。また、アクチュエータ101、操作弁104等の油圧機器の操作具91.96,97も支持体38にまとめて支持され、これらを散在させていないため、支持体38にはステアリングコントローラ73A、アクチュエータ101,操作弁104に接続される配管のみが出入りする構成となり、旋回台6に対する組み付けが容易になる。
前記HST26の油圧制御回路に、該HST26における可変容量型モータ81の斜板角度を調整するアクチュエータ173を制御するスピード作動弁176と、該スピード作動弁176をパイロット操作する前記操作弁104と、操作弁104とスピード作動弁176との間に設けられ該スピード作動弁176への作動油流れを切り換える切換弁174とが備えられ、前記操作弁104が前記変速操作部材94としてのペダル94により操作され、前記切換弁174が前記切換操作部材105としてのレバーにより操作されることが好ましい。
このような構成によって、ペダル94の踏み込み量を維持したまま、手動でレバー105により前後進を切り換えることができ、前進と後進とを同じ速度で走行したい場合に、ペダル94の踏み替え等をすることなく簡単に目標速度を達成できる。
つまり、通常、トラクタ等に採用されているHST26では、前進ペダルと後進ペダルを踏み換えることによって操作するものとなっていたため、踏み替え操作による足の負担が大きく、前後進を切り換える度に目標速度に達するまで足でペダル調整しなければならず、操作性に劣っていたが、本願の上記構成によりかかる不具合が解消されるようになる。
前記旋回台6の前部に作業装置9を支持する作業装置支持部37が設けられ、後部に運転席7を支持する後壁部34が設けられ、旋回台6の上面で作業装置支持部37と後壁部34との間に左右一対の立上がりリブ35が設けられ、前記支持体38の全部又は一部が、作業装置支持部37の後部近傍で左右一対の立上がりリブ35間に配置されていることが好ましい。
これによって、操縦スペースを侵食することなく操縦装置8を配置できる。
また、前記支持体38が、旋回台6より高位置で作業装置支持部37に支持されていることが好ましく、これによって旋回台6上の足下スペースを十分に確保することができ、支持体38が、立上がりリブ35により側方から覆われていることによって、操縦装置8の保護が可能となる。
本発明によれば、操縦装置を容易にかつコンパクトに組み付けることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の実施形態にかかる作業車輌1が示されており、該車輌はホイール式作業機1であって、大別して、前後輪(走行具)2、3を有する4ホイール式の走行体4と、この走行体4上に旋回軸(旋回軸芯)5を介して設けられた旋回台6並びにその上の運転席7及び操縦装置8を有する上部構造体11と、旋回台6に設けられた対地作業装置9と、走行体4の前後部に設けられた前後ドーザ(スタビライザ)10F、10Rとを備えている。
前記対地作業装置9は旋回台6の前端部に左右揺動自在に装着されており、旋回台6の前端部にスイングシリンダ41によって左右揺動可能なスイング体40を備え、該スイング体40にブームシリンダ43によって上下揺動可能なブーム42を備え、ブーム42の先端にアームシリンダ45によって上下揺動可能なアーム44を備え、このアーム44の先端に作業具シリンダ47によって左右軸心回りに上下揺動可能な作業具(バケット等)46を備えている。
作業具46は、その左右中央部が前後軸心回りに回動自在に支持され、チルトシリンダ184(図6参照)によって左右両側が上下に揺動可能とされている。
走行体4はエンジン13及び動力伝達機構14を有する走行駆動装置12、車体フレーム21、前輪2を縣架している前輪装置61F、後輪3を縣架している後輪装置61R等を備えている。前記走行体4は後部にエンジン13を配置し、前部には油圧機器用の切換弁類54を集めて配置しており、上部構造体11は、運転席7の前方に操縦装置8を配置している。
図2〜5、8〜10において、前記車体フレーム21は平面視ラダー形状で、左右一対の角パイプ製の側部フレーム22の前後部を板形状の前後フレーム23F、23Rで連結し、中途部を旋回軸受36を装着する軸受支持部材25で連結し、その他、前後方向複数の連結部材で連結している。また、左右側部フレーム22には、中途部から後部にかけて内部にエンジン13を配置して連結し、後部に搭載したラジエータ62も連結している。
前記車体フレーム21の平面視において、左右各側部フレーム22は、旋回台6とオーバラップしている中途部22aが前後部よりも左右方向広幅に形成され、かつ前後部から前後2カ所で屈曲されて互いに外側へ台形状の膨出形状となっている。
前記車体フレーム21の側面視において、左右各側部フレーム22は、旋回台6の下方となる中途部22aが最下位に位置し、この中途部22aから前後に持ち上がって前後部は高位置に位置し、前後部の下方に前後輪の縣架装置を配置可能にしている。
左右各側部フレーム22は、中途部22aの左右幅を前後部の左右幅より広く形成し、中途部22aと前後部との繋ぎ部分には上下面に補強板22bを設けている。
前記ラダー形状の車体フレーム21は、中途部22aが前後部から左右外側方へ拡開した形状で、左右側部が旋回軸受36の外周の外側に位置しかつ旋回軸受36の外周と旋回台6の外周との間にするようになっており、上方荷重を十分に支持すると共に前後方向の負荷に対しても負荷分散ができる強固な構造であり、中途部22aを前後部よりも低くして、旋回軸受36及び旋回台6を前後輪2、3の上端よりも低位置に配置できる構造となっている。
前輪縣架装置61Fは、図2、3に示すように、円筒状の前車軸ケース(デフケース)63F内に前輪デフ装置64Fを収納し、この前車軸ケース63Fの左右方向中央を、車体フレーム21の前下部に前後方向のセンタピン65Fを介して左右端部が上下揺動するように支持している。前車軸ケース63Fの左右端部にキングピンを支持するベベルギヤケース66Fを設け、このベベルギヤケース66Fにキングピン回り揺動自在に終伝動ケース67Fを設け、この終伝動ケース67Fを支持された車輪軸68Fに前輪2を取り付け、操舵手段69で終伝動ケース67Fを介して左右前輪2を操舵可能にしている。
図3、11において、後輪縣架装置61Rは前輪縣架装置61Fと同様に、円筒状の後車軸ケース63R内に後輪デフ装置64Rを収納し、後車軸ケース63Rの左右端部にキングピン66aを支持するベベルギヤケース66Rを設け、このベベルギヤケース66Rにキングピン66a回り揺動自在に終伝動ケース67Rを設け、この終伝動ケース67Rに支持された車輪軸68Rに後輪3を取り付け、後操舵手段69で終伝動ケース67Rを介して左右後輪3を操舵可能にしている。
前記後輪縣架装置61Rは前輪縣架装置61Fと同様に、後車軸ケース63Rの左右方向中央を、車体フレーム21の後下部の前後方向のセンタピンを介して左右端部が上下揺動するように支持してもよいが、実施形態では、後車軸ケース63Rは車体フレーム21に対して固定されている。
前記後輪縣架装置61Rは、後車軸ケース63Rが左右分割体で形成されていて、一方の分割体に後輪デフ装置64Rを内蔵し、動力伝達機構14から動力が伝達されるベベルピニオン軸86Rを突入支持しており、他方の分割体は後輪デフ装置64R及びベベルピニオン軸86Rを支持しない形状となっている。
左右各後車軸ケース63Rは、外端にブレーキ部63aを形成し、このブレーキ部63aより内側にデフロック部63bを形成し、左右各ブレーキ部63aの外端にベベルギヤケース66Rを固定し、このベベルギヤケース66Rに後輪3を車輪軸68Rを介して支持した終伝動ケース67Rを取り付け、前記後輪デフ装置64Rから左右ベベルギヤケース66R内までデフヨーク軸70を貫通し、このデフヨーク軸70とブレーキ部63aとの間に油圧式のブレーキ機構Aを配置し、デフヨーク軸70とデフロック部63bとの間に油圧式のデフロック177を配置している。
前記ベベルギヤケース66Rはブレーキ部63aの外端に嵌入してインロウ結合されており、ブレーキ機構AのディスクA1をベベルギヤケース66Rの嵌入部66bに押圧するピストンA2がブレーキ部63a内に設けられており、外部から供給される油圧によってピストンA2を押動することにより、ディスクA1をベベルギヤケース66Rの嵌入部66bに押圧して、デフヨーク軸70を制動するようになっている。
左右各後車軸ケース63Rは、互いに対向するシリンダ取り付け部を突出していて、この両シリンダ取り付け部に操舵手段69のステアリング用シリンダ71を取り付けている。
操舵手段69は、後車軸ケース63Rに設けられた油圧シリンダ(パワーステアリングシリンダ)71と、この油圧シリンダ71のピストンロッド71aの両端と左右終伝動ケース67Rとを連結するタイロッド72とで構成されていて、ピストンロッド71aの左右移動で左右終伝動ケース67Rをキングピン66a回りに回動して、後輪3を操舵する。
前記左終伝動ケース67Rにはアーム120が固定されており、このアーム120には第1連動ロッド121が連結されている。122は中途部が左側部フレーム22の中途部22aに縦軸を介して枢支された連動体で、この連動体122の両端に前記第1連動ロッド121と第2連動ロッド123の一端部が連結されており、第2連動ロッド123の他端部は前輪2用左終伝動ケース67Fに設けたアーム124に連結されており、左右終伝動ケース67Fのナックルアーム125をタイロッド126で連結している。
前記操舵手段69は、油圧シリンダ71を作動して後輪3を操舵すると、連動体122及び第1、第2連動ロッド121、123を介して前輪2も同時に操舵されるようになっており、前後輪2、3の操舵方向は逆になっている。なお、前後輪2、3の操舵方向を同一にすることもできる。
前記走行体4は、走行駆動装置12から前輪デフ装置64F及び後輪デフ装置64Rへ動力が伝達される2軸4輪駆動型であり、1つのハンドル73の操舵で前後操舵手段69F、69Rを介して前後輪2、3を互いに逆方向(又は同一方向でもよい)に操舵する4輪操舵型となっている。
しかし、走行体4は、前後輪2、3のどちらか一方のみを駆動輪、操舵輪にし、他方を従動輪、直進輪に設定する構成でもよく、前後輪2、3のどちらか一方のみ常時駆動及び常時操舵する構成で、適宜他方を駆動したり操舵したりする構成にしてもよい。
前記前後輪2、3は略同径のものを使用しているが、前後どちらか一方が大径の異径であってもよい。
図1、2、6、7において、走行体4の前後部(前後フレーム23F、23R)にはそれぞれ、各ドーザ10F、10Rを装着するために、左右一対の上アーム支持部74U及び下アーム支持部74Dと、中央上部のシリンダ支持部75とが前方突出状に形成されている。
前後各ドーザ10F、10Rは、ブレード76と、このブレード76の背面上部に取り付けられて前記上アーム支持部74Uに横軸回り昇降自在に枢支された左右一対の上アーム77Uと、ブレード76の背面下部に取り付けられて前記下アーム支持部74Dに横軸回り昇降自在に枢支された左右一対の下アーム77Dと、シリンダ支持部75に枢支されていてドーザ10を昇降動作させる作動シリンダ78とを有しており、ブレード76を地表に当接可能又は地中に突入可能になっている。
このドーザ10F、10Rは、バックホーのドーザ装置と略同一機能を有するが、対地作業装置9による掘削作業を主たる作業にすると、走行体4のスタビライザ(アウトリガ)としての機能が主体となっており、走行体4の前後片側に配置してもよいが、前後両方に配置して、作業時に走行体4を地面から持ち上げることができるようになっている。
図1、2、5〜8、14、15において、走行体4の左右側部(側部フレーム22)には、前後輪2、3間において、左右一側(左側)に燃料タンク16が取り付けられ、左右他側(右側)に作動油タンク17とその後方のバッテリ18が装備されている。燃料タンク16と作動油タンク17は左右逆になってもよく、左右分離配置することにより、走行体4の左右の重量バランスを良好にすると共に、前後輪2、3間の空間を有効利用している。
燃料タンク16と作動油タンク17及びバッテリ18とは、車体フレーム21に左右振り分け配置されている。作動油タンク17は右側部フレーム22に着脱自在に装着されており、正面視略L字形状で、右側部フレーム22の下側に入る延長部17aを有し、この延長部17a内にオイルフィルタ130が配置され、また、平面視略L字形状で、バッテリ18を配置する凹部17bを形成している。
前記凹部17bは作動油タンク17の後部側で左右内側部分に形成され、ここにバッテリ18を配置することで、該バッテリ18が作動油タンク17により外側方及び前方からカバーされるようになっている。
前記作動油タンク17の前下部には大小孔128a、128bを連続した瓢箪形状の開口部128が形成され、この開口部128を閉鎖する蓋体129も瓢箪形状になっており、この蓋体129の小孔対応部129aに前記オイルフィルタ(サクションフィルタ)130とそれに連通する吸入パイプ131が接続されており、この吸入パイプ131は側部フレーム22の下側を通って各種バルブに接続されている。
前記オイルフィルタ130は蓋体129に取り付けた状態で、大孔128bから挿入して小孔128a側へ移動することにより、蓋体129が瓢箪孔に対応して取り付けるようになっており、オイルフィルタ130の開口部128への挿入容易化によってメンテナンスが容易にできるようにしている。
132は吐出パイプであり、作動油タンク17のポンプ133からバッテリ18及び側部フレーム22の下側を通ってエンジン13側の油圧ポンプに接続されている。
右側部フレーム22の上部には複数本の掛止ピン134aが突設され、作動油タンク17をこの掛止ピン134aに仮止めできるようになっており、前記掛止ピン134a及びそれに掛止される作動油タンク17側の孔付きの掛止部材134bとによってタンク仮止め手段134が構成されている。
また、仮止め手段134により仮止めした作動油タンク17は本装着手段136により本止めされるようになっており、この本装着手段136は、作動油タンク17上面に固定した正面L字型の被掛止具135cに掛止される前後方向のロッド135dと、このロッド135dの両端にナット135eにより締結される掛止具135aと、を有し、この掛止具135aの下端部を、右側部フレーム22に取り付けた孔付きの掛止部材139aやブラケット139bに引っ掛けてナット135eを締め付け、作動油タンク17を右側部フレーム22側へ引きつけることによって本止めするようになっている。
本装着手段136は、作動油タンク17を右側部フレーム22に対してボルト等の締結具により固定するものであってもよい。
右側部フレーム22の下面と延長部17aとの間にはゴム等のクッション材137が配置され、作動油タンク17の上面が略水平になるように、作動油タンク17を支持している。
この作動油タンク17は、図8に2点鎖線で示すように、外側面と上面とが正面視略逆L字状のカバー138で覆われており、このカバー138は金属板又はプラスチックで形成され、作動油タンク17の前後両側で右側部フレーム22に固定されたブラケット139bに台座等を介して取り付けられている。カバー138の上水平部はステップ部138Aとなっている。
燃料タンク16はプラスチック又は板金で形成され、左側部フレーム22の外側面に固定されている。
具体的に左側部フレーム22の外側面には前後一対のブラケット190が左右外方に突設され、この前後ブラケット190に対してその前後間に燃料タンク16が取り付けられている。
この燃料タンク16は、作動油タンク17と同様に、側部フレーム22の下側に入る延長部を有する略L字形状に形成して、タンク仮止め手段及びタンク本装着手段を介して取り付けてもよい。
また、作動油タンク17と同様に、燃料タンク16の上面及び外側面もカバー191により覆われており、このカバー191は、ブラケット190に台座190aを介して取り付けられている。このカバー191の上水平部はステップ部191Aとされている。
なお、前記カバー138、191はタンク17、16の上面のみを覆う平板であってもよく、タンク17、16に固定されていてもよい。
図4において、前記走行体4は、旋回台6の下方部分が扁平形状部4Aでかつ旋回台6の後方部分が嵩高形状部4Bになっており、嵩高形状部4Bにはボンネットカバー80が着脱自在又は開閉自在に設けられている。
走行体4の前記嵩高形状部4Bのボンネットカバー80内にはエンジン13が配置され、前記扁平形状部4Aには動力伝達機構14が配置されている。この動力伝達機構14を内蔵した扁平形状部4Aの上方に旋回台6が配置され、エンジン13は旋回台6の下方から後方へ飛び出した配置構造になっており、旋回台6の後方において車体フレーム21から上方突出状に配置されている。
前記エンジン13はクランク軸13Aの軸心を左右方向に配置してもよいが、ここでは前後方向に沿う配置であり、図3に示すように、左右方向の中心13Sは車体フレーム21の左右方向中心(旋回軸5の中心線5Sを通る)と同心又は左右一方(左側)に僅かにずれて配置されている。
エンジン13の後方側に配置されたラジエータ62は、車体フレーム21の左右方向中心に配置してもよいが、エンジン13と同じ側に偏位して配置されている。
前記扁平形状部4Aの動力伝達機構14は機械式トランスミッションでもよいが、ここではポンプ81及びモータ82を有する静油圧式のトランスミッション(以下、HSTという)26と減速装置87とを組み合わせており、図3,図4、図12,図13に示すように、エンジン13の前側(旋回軸心側)にHST26のミッションケース83が配設され、このミッションケース83にエンジン13から動力が伝達されるポンプ81側のポンプ入力軸27とモータ82側のモータ出力軸28とを支持し、これらをそれぞれ平面視において略前後方向に沿わせている。
減速装置87の伝動ケース87A、87Bは、HST26のミッションケース83の前側(旋回軸心側)に配設され、両者が一体的に結合されている。前記入力軸27と出力軸28とは左右に並べて配置され、側面視において、若干前下がりに傾斜配置されている。HST26及び減速装置87は、車体フレーム21の前後中途部の上端よりも下方位置に配設されている。
減速装置87は伝動ケース87A、87B内に連動手段としての2組の減速ギヤ群107、108を左右に並設したかたちで収納しており、伝動ケース87A、87Bは前後幅、上下幅が短く左右幅が長く形成され、後述の推進軸114とクラッチ入出力軸111,112に亘る左右範囲で設けられている。伝動ケースの前ケース87Aにはチャージポンプ109とこのチャージポンプ109によって制御される油圧クラッチ110とが設けられている。
前記入力軸27はミッションケース83から前後に突出していて、後方側はフライホィールを介してクランク軸13Aと連結され、前方側は減速装置87の伝動ケース87A,87Bに支持され、減速ギヤ群107のギヤ107Aが装着されていると共に、チャージポンプ109を駆動可能になっている。
減速ギヤ群107のギヤ107Aはギヤ107Bと噛合しており、このギヤ107Bは油圧クラッチ110のクラッチ入力軸111に装着されている。油圧クラッチ110のクラッチ入力軸111とクラッチ出力軸112との間にクラッチ手段113が設けられており、チャージポンプ109から圧油で断接可能になっている。
クラッチ出力軸112は自在継手軸を介して、負荷の大きな作動油供給用の油圧ポンプ85を駆動するようになっている。
ここで、クラッチ出力軸112、又は、クラッチ入力軸111及びクラッチ出力軸112は、ポンプ入力軸27の回転動力から作業機系動力を取り出す第1動力取出軸を構成するものとなっており、該第1動力取出軸は、入力軸27に対し正面視で左右外側に、側面視でやや下側に配置されている。ただし、入力軸27と第1動力取出軸とを略同高さに配置してもよい。
伝動ケース87A,87B内の連動手段107,108,クラッチ入力軸(中継軸)111及びクラッチ手段113は、ポンプ入力軸27の動力をクラッチ出力軸(第1動力取出軸)112に伝達する伝達機構115を構成するものとなっている。
前記チャージポンプ109はトロコイドポンプ等で形成され、エンジン13が駆動しているときは駆動され、HST26の油圧回路に作動油を補充するとともに、クラッチ手段113に所要圧の圧油を供給して接状態に維持するようになっている。また、エンジン13が停止するとチャージポンプ109も停止して、クラッチ手段113がオフにされる。
従って、エンジン13を始動した後クラッチ手段113が接続されるまでには僅かにタイムラグが生じ、これによって油圧ポンプ85側の負荷を与えない状態でエンジンを始動することができ、起動時の負荷を軽減できる。よって、エンジンスターターの容量を小さくすることが可能となる。
また、クラッチ手段113とチャージポンプ109とは左右に並んだ配置で、互いに接近した配置となっており、これによって両者間の配管を簡素な構造にすることができるようになっている。
なお、クラッチ手段113を接続するためのポンプとして、本実施形態ではHST26のチャージポンプ109を使用しているため、部品の兼用化が図られている。ただし、クラッチ用のポンプを別途設けてもよく、この場合、クラッチ接続のためだけであるので、少容量のポンプを利用できる。
また、チャージポンプ109とクラッチ手段113との間の油路206(図22参照)には、可変絞り弁(可変絞り機構)等の調整手段を設けるのが好ましく、これによってクラッチ手段113の接続タイミングを調整でき、エンジン13にかかる負荷を最適に設定できるようになる。
前記モータ82の出力軸28には減速ギヤ群108のギヤ108Aが設けられ、このギヤ108Aは推進軸114に設けたギヤ108Bと噛合している。前記推進軸114は、減速装置87の伝動ケース87A、87Bから前後に突出していて、前後自在継手軸29F、29Rを介して前輪デフ装置64F及び後輪デフ装置64Rの各ベベルピニオン軸86F、86Rと連結されている。
ここで、推進軸114は、モータ出力軸28から走行系動力を取り出す第2動力取出軸を構成 するものとなっており、該第2動力取出軸114は、モータ出力軸28に対し正面視で左右外側に、側面視でやや下側に配置されている。但し、出力軸28及び第1取出軸114を略同高さに配置してもよい。
上記第1、第2動力取出軸111,112,114は、それぞれ入力軸27及び出力軸28の平面視で左右外側に並設されているため、動力伝達機構14の上下方向の厚みを可及的に小さくし得るものとなっており、これは走行体4の地上高を可及的に高くすることに寄与するし、上方の旋回台6を可及的に低く配置することにも寄与している。
また、これら軸27,28,111,112,114の前後の配置スペースも小さくすることができ、第1,第2動力取出軸111,112,114を旋回軸心を挟んで左右両側に振り分けて配置して、後部のエンジン13を可及的に前側へ配置、つまり旋回軸心5側に近づけて配置し、走行体4の重量バランスを適切に図っている。
また、油圧モータ85は、旋回軸心5を挟んでHST26及び減速装置87とは反対側に配置されている。
動力伝達機構14とエンジン13とは前下がり状に配置されており、これによって上下に嵩高い後部側のエンジン13を可及的に高位置にして地上高を高くでき、エンジン13よりも扁平な前部側の動力伝達機構14の上方で旋回台6を可及的に低く配置することが可能となっている。油圧ポンプ85及び前側の自在継手軸29Fは後下がり状に配置されている。
前後輪2、3への動力伝達に前後自在継手軸29F、29Rを使用することにより、ベベルピニオン軸86F、86Rがセンタピン65から左右方向にずれた位置にあっても、推進軸114が前下向き傾斜していても、前後輪デフ装置64への動力伝達を可能にし、かつ前車軸ケース63Fの上下揺動を可能にしている。
図1〜7において、走行体4上には旋回台6を旋回自在に支持する旋回軸5及び旋回軸受36と、旋回軸受36の内周に設けたリングギヤ88と、このリングギヤ88と噛合している駆動ピニオン89と、この駆動ピニオン89を駆動して旋回台6を旋回させる油圧式旋回モータ15とが設けられている。
旋回軸受36の中心5Sに配置された旋回軸5はスイベルジョイントで構成され、油圧ポンプ85と対地作業装置9とを接続する作動油路、操作装置と切換弁とを接続するパイロット油路、操縦装置8と走行駆動装置12とを接続する配線等を、旋回台6が回転しているときでも接続可能にしている。
前記旋回モータ15、自在継手軸29、油圧ポンプ85等は走行駆動装置12の動力伝達機構14の一部を構成するものであり、車体フレーム21の上面より低くかつエンジン13の下端よりも高い範囲に略納められ、旋回軸5の周囲で、上下方向においても、前後方向及び左右方向においてもコンパクトに配置されている。
前記旋回台6と、旋回軸5より後方で旋回台6の後上部に配置された運転席7と、この運転席7の前方の旋回台6前部に配置された操縦装置8と、運転席7の周囲に配置された対地作業装置9用の操作装置55等によって上部構造体11が構成されている。
前記旋回軸5の中心5Sは、前後輪2、3の軸間中心Pより若干前側に配置し、この旋回軸5を境にして、旋回台6の後側に運転席7を、前側に操縦装置8及び対地作業装置9をそれぞれ配置しており、上部構造体11は前端が操縦装置8であり、後部が運転席7であり、運転席7の後側には操作装置55により操縦される対地作業装置9用、旋回用、ドーザ用の油圧制御弁56が配置されている。
前記上部構造体11は旋回軸受36及び旋回台6が、走行体4後部のエンジン13上端より下位に配置されており、旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36が、前後輪2、3間でかつ前後輪2、3の少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置されている。
旋回台6は平面視において、前部が平坦で後部及び左右側部が略円形状であり、後部がエンジン13に近接され、前向き姿勢で前部が左右前輪2の後端と略同一位置にあり、回転すると、その外周は左右前輪2の後端と前後方向にオーバラップする。旋回台6は車体フレーム21から左右外側方へ突出していて、燃料タンク16及び作動油タンク17と左右方向でオーバラップしている。
即ち、旋回台6は、左右方向略中央のエンジン13と左右に離れた一対の前輪2との3点内で可及的に大面積になるように設定されており、又は、旋回台6を必要面積にした上で、走行体4の前後方向及び左右方向の寸法をコンパクトに設定している。
そして、前記走行体4にエンジン13、燃料タンク16、作動油タンク17、切換弁類54等を搭載しているので、その分、走行体4が大重量になり、上部構造体11側の重量が軽減され、かつ前後方向にも左右方向にもコンパクトになる。
これによって、前後輪2、3を有する走行体4の重量に対して、旋回台6及びその上の運転席7、操縦装置8及び対地作業装置9の総重量、少なくとも旋回台6及びその上の運転席7及び操縦装置8の総重量を軽く設定できる。
また、旋回軸5の周囲に配置した動力伝達機構14、並びにエンジン13、燃料タンク16及び作動油タンク17の三角配置等によって、旋回軸5の周囲の重量バランスが良好になり、また、走行体4の後部にエンジン13,前部に切換弁類54,左右各側に作動油タンク17,燃料タンク16を配置することによって全方位の重量バランスが良好となっている。
作業機1における重心Qは、前後方向においては旋回軸5の中心5Sの若干前側で油圧ポンプ85の後端付近、上下方向においては旋回台6及び旋回軸受36の上面近傍、左右方向においては中心5Sより僅かに右方でかつ旋回モータ15とオーバラップする位置に位置している。
前記作業機1は、走行体4の重心Qを低くして、走行安定性、作業安定性等を図るために、エンジン13を走行体4に配置し、走行体4にエンジン13を搭載していても旋回台6をより低位置に配置するために、エンジン13を走行体4の後部に配置し、また、動力伝達機構14をエンジン13より前側に配置して旋回台6下方の走行体4の上下寸法を小さくしている。
旋回軸5の中心5Sから上部構造体11の後端までの距離L1は、旋回軸5の中心5Sから後輪3の後端までの距離L2以内、少なくとも旋回軸5の中心5Sから走行体4の後端までの距離L3以内に略納めている。これによって、上部構造体11を旋回しても、後方の障害物と衝突しないようにしている。
図8、12、14、16、17において、前記スイベルジョイント(旋回軸)5は、走行体4の車体フレーム21にブラケット140を介して固定されていて油圧ポンプ85に接続されている筒体141と、この筒体141内に回転自在に配置されていて止め板142を介して旋回台6に廻り止めされた中軸143とを有し、この中軸143の上部にアクチュエータに接続されている油路接続環体144が設けられ、筒体141と中軸143の下部に通電手段145が設けられている。
筒体141の表面積は大きいので、各種配管は周方向及び軸方向に適宜間隔をおいて接続されている。例えば、上からパイロット用接続口141j、HST26用接続口141e、油圧信号用接続口141n、ブレーキ用接続口141h、パワーステアリングシリンダ71左用接続口141c、パワーステアリングシリンダ71右用接続口141d、ドーザ作動シリンダ78上昇用接続口141f、ドーザ作動シリンダ78下降用接続口141b、旋回モータ15右旋回用接続口141i、旋回モータ15左旋回用接続口141g、補助油圧モータ用接続口141k、メイン用接続口141m及びドレン141t等が形成されている。
中軸143内には、前記筒体141の各用接続口を径方向油路と軸方向油路とを介して油路接続環体144に接続する油路が形成されており、油路接続環体144には、それらの油路と連通する配管が接続されている。なお、中軸143と油路接続環体144とを一体的に形成してもよい。
前記油路接続環体144においては、各用接続口を形成して配管を接続することも可能であるが、そのようにすると筒体141と同様な各用接続口形成面積を必要とするので、実施形態では油路接続環体144表面に配管をたこ足状に直接的に溶着して一体化している。
この油路接続環体144は旋回軸受36から上方に突出して旋回台6内まで突入しており、特に旋回台6には左右立ち上がりリブ35もあって、たこ足配管146を油路接続環体144から左右方向に突出するのは困難であるので、各配管146を途中からくの字に屈曲して前後に向くように形成している。
前記たこ足配管146は上がりリブ35の上面以下に配置されており、旋回台6にはたこ足配管146と上部構造体11とを接続するホースを通すための開口6aが形成されている。
前記中軸143の軸芯には貫通孔147が形成され、ハーネス148が挿通されており、中軸143の下面にはカップリング149が係合する係合凹部150が形成されている。
筒体141の下部にはジョイントカバー151が着脱可能に取付けられ、このジョイントカバー151の上側にケース体152を取付けて、ジョイントカバー151との間に内に通電手段145が配置されている。
前記ジョイントカバー151又はケース体152の固定側にはブラシ等の固定通電部材153が固定されており、可動通電部材154と摺接して通電可能になっている。
可動通電部材154は中軸143と同心でケース体152に回転自在に支持された回動軸155の下部に設けられており、この回動軸155のケース体152から突出した上部にカップリング149が装着され、このカップリング149が係合凹部150に挿入されて中軸143と係合することにより、回動軸155は中軸143と一体的に回転する。
前記ハーネス148は一端が旋回台6上の電気制御機器に接続され、他端が回動軸155内に挿通されて可動通電部材154に接続されており、固定通電部材153を介して走行体4側のエンジン13及び各種電磁制御弁を通電制御するようになっている。
前記通電手段145は、主に制御信号用の電気を通電するものであるが、モータを駆動する電力を供給するようにしてもよい。
旋回台6には前部に作業装置支持部37が立設され、後部に後壁部34が立設され、中途部に立設された左右立ち上がりリブ35は作業装置支持部37と後壁部34とを接続しており、これらによって旋回台6を強固な立体構造物に形成している。立上がりリブ35の前部は作業装置支持部37の上部に至る高さを有し、その後方部分は徐々に高さが低くなるように後斜めに傾斜している。
図1、4〜7において、前記旋回台6の後壁部34の上部から後方へ運転席配置枠体51が設けられ、エンジン13の上方へ張り出し状態になっている。この運転席配置枠体51は、後壁部34の上面に固定の取付け板51Aに左右一対のパイプ製の横材51Bを固定し、左右横材51Bから後方へパイプ製の縦材51Cを突出し、左右縦材51Cを複数本の連結材51Dで連結して構成されており、この運転席配置枠体51の前部に運転席7を装着し、後部には操作装置55の油圧制御弁56、補助油圧モータ158付きの発電機159及びバッテリ160が装着されている。
前記旋回台6の作業装置支持部37の上部には左右一対の支持体58が設けられている。この支持体58はコ字部材58Aから水平にパイプ製の横材58Bを突出した形状であり、コ字部材58Aが作業装置支持部37にボルト固定され、横材58Bが左右一対のロプス支持部を形成している。
前記運転席配置枠体51の左右横材51Bもロプス支持部を形成しており、前記前後に位置する横材51B及び横材58Bに左右各ロプス53の前後支柱52F、52Rが連結支持されている。
ロプス53は後支柱52Rから上部52Uまでが1本のパイプ材を略U字形状に曲げて形成され、上部52Uとパイプ製の前支柱52Fの上端とを連結しており、この左右ロプス53を複数本の連結杆60で連結し、かつ上部52Uに天蓋90を取付けて日除け可能に構成している。
前後支柱52F、52Rの下端には連結部材59F、59Rが固着されている。この各連結部材59F、59Rは、パイプ又は中実棒状の連結部と、この連結部を支柱52に対して直角に配置するためのエルボ部とを有し、前記連結部を横材51B、58Bに挿入して、両者を貫通するボルトで止めることにより、ロプス53を旋回台6に対して装着するようになっている。
なお、連結部は横材51B、58Bに嵌合連結するように構成したり、両者を板材又はアングル材等で形成したりしてもよい。
前記左右後支柱52RはL字状に屈曲されており、旋回台6の後壁部34から運転席7の後上方へ立ち上がり、中途部から上方へ延設されていて、運転席配置枠体51と共にエンジン13の上方へ張り出した形状に形成している。
運転席配置枠体51及び運転席7はエンジン13よりも高い位置に配置され、旋回台6の旋回時にエンジン13の上方を通過可能、即ち、走行体4の最高位置である嵩高形状部4Bの上方を通過可能にしている。
前記エンジン13を走行体4の後部に搭載し、運転席7を旋回台6から後上方へ張り出した位置に配置することにより、旋回台6上では運転席7が後部に位置しかつ操縦装置8が前部に位置し、上部構造体11の重量は極めて軽くなり、前後寸法は必要最小限の寸法となる。
そして、運転席7の前方の旋回台6上を居住空間として有効に利用でき、旋回台6の占有面積を小さくかつ低位置に配置して、作業機1を前後・左右・上下方向においてコンパクトに構成することを可能にしている。
前記運転席配置枠体51には、運転席7の左右側方に対地作業用の操作装置55の左右レバー操作手段55L、55Rを支持している。左右レバー操作手段55L、55Rは後述する対地作業装置9のブームシリンダ43、アームシリンダ45及び作業具シリンダ47及び旋回モータ15等を操作するものである。
図5に示すように、運転席7の左右側方には、対地作業装置9のスイングシリンダ41用の操作レバー181,作業具46のチルトシリンダ184用の操作レバー182,ドーザ作動シリンダ78用の操作レバー183が配置されている。また、エンジン13の調速機を操作するためのハンドアクセルレバー187や走行ロック弁175を操作するための走行ロックレバー188等も配置されており、走行ロックレバー188は運転席7の左右両側に設けられている。
運転席配置枠体51の後部であって油圧制御弁56の左右側方には、前記操作レバー181,182,183により操作されるスイング用、チルト用、ドーザ用のリモコン弁210,211,212が配置され、リンク、ロッド、ケーブル等の連動具を介して各操作レバー181,182,183に接続されている。
操縦装置8は高速路上走行ができるようにハンドル73を有し、ハンドル73のステアリングコントローラ73A及びその他の機器は旋回台6の作業装置支持部37の後側に立設した支持体38に装着されていて、1組のアッセンブリとして組み立てて旋回台6上にコンパクトに装備できるようになっている。
前記支持体38には、図18〜20に示すように、ステアリングコントローラ73A、走行装置のブレーキ機構A用のオイルタンク102、ブレーキ機構Aを操作するためのマスタシリンダ(アクチュエータ)101及びこの操作具91,96、HST26用のリモコン弁(操作弁)104及びこの操作具97が支持されている。
支持体38は、旋回台6の左右立上がりリブ35間に配設され、作業装置支持部37に形成した取付台99に固定された基台92を有している。基台92は、正面視L字形で左右対称形状に形成された一対の側部材92a,92aを備え、側部材92a,92aの下部の横向き平板部分がボルト等によって取付台99に固定されている。
基台92の上部側には、ステアリングコントローラ73A及びハンドルポスト73Bを支持する支持板92bが架設されている。この支持板92bによって左右側部材92a,92aの上部が連結されている。
基台92の左右一側(左側)にはブレーキオイルタンク102が取り付けられ、左右他方にはマスタシリンダ101が設けられている。マスタシリンダ101は、基台92から外方に突設された取付部材93に取り付けられている。
ブレーキ機構Aの操作具は、ブレーキペダル91を有し、該ブレーキペダル91は取付部材93に突設した左右方向の支軸に回動自在に枢支され、このブレーキペダル91の上部とブレーキマスタシリンダ101とが接続片96によって連動連結されている。
取付部材93の左右外端部には、ブラケット95を介してHST26用のリモコン弁104が取り付けられている。ブラケット95には、HST26用の操作具97も支持されている。
ブレーキペダル91の近傍には、HST26を変速操作する変速ペダル(変速操作部材)94が配置され、変速ペダル94は、その下端部が旋回台6に上下揺動自在に枢支されている。
変速ペダル94の上端部には連動リンク98の下端部が枢結され、連動リンク98の上端部が操作具97に枢結されている。
操作具97は、ブラケット95に左右方向の軸心回りに回動自在に取り付けられたT字形のリンク97aを有し、リンク97aの後端に前記連動具98の上端部が接続され、リンク92aの前端にダンパ103が接続され、前後中途部で上方に突出する部分に接続具97bを介してリモコン弁104が接続されている。また、変速ペダル94は、引っぱりコイルバネ等よりなる付勢部材100によって上方へ付勢されている。
したがって、変速ペダル94を踏み込むことによって、連道具98及びリンク97aを介してリモコン弁104が操作され、踏み込みを解除したときに付勢部材100によってペダル94が上方に戻されるが、この戻り動作はダンパ103によって緩やかに行われる。
前記基台92,オイルタンク102,マスタシリンダ101,ステアリングコントローラ73A等は左右の立上がりリブ35の間に配置され、該リブ35により側方から覆われており、前記取付部材93は、基台92から一方(右側)の立上がりリブ35を越えて左右外方に突出し、ブレーキペダル91,変速ペダル94、リモコン弁104、ダンパ103等は立上がりリブ35の左右外側に配置されている。
上記のように支持体38には、ブレーキ機構A用のブレーキタンク102、マスタシリンダ101、操作具91,96が支持され、また、HST26用のリモコン弁104とその操作具97が支持されており、走行体4側のブレーキ機構A,HST26との間の連係部材として、支持体38にはステアリングコントローラ73A、マスタシリンダ101及びリモコン弁104に接続される油圧配管のみが出入りするようになっている。
支持体38は、旋回台6よりも高い位置で作業装置支持部37に取り付けられており、支持体38が足下スペースを侵食することも少なくなっている。
前記ハンドル73のハンドルポスト73Bには、前後進切換弁174を操作するシャトルレバー(切換操作部材)105が沿って配置されている。シャトルレバー105は、走行体4の前進、ニュートラル、後進を切り換えるものである。
上記変速ペダル94は、ブレーキペダル91と同様の形態で支持体38に支持してもよい。
旋回台6上の前部には、対地作業装置9を旋回台6の上側で左右揺動自在に支持する作業装置支持部37が設けられている。
前記操縦装置8のハンドル73は旋回台6の前部の左右方向略中央(左側に偏位していてもよい)に配置されているのに対し、作業装置支持部37は右側に若干偏位されており、対地作業装置9の作業状態を見やすくしている。
図1〜4、14において、作業装置支持部37は、左右立上りリブ35の前端を連結しかつ操縦装置8の前側を覆うように旋回台6の前部に立設され、縦軸状のスイング軸39を支持している。このスイング軸39にスイングシリンダ41で揺動されるスイング体40を枢支し、このスイング体40に横軸48A、48Bを介してブーム42及びこのブーム42を昇降するブームシリンダ43を枢支している。
前記スイング体40は作業装置支持部37の上部に枢支され、作業装置支持部37の下部には縦軸の回動軸163が枢支され、この回動軸163に上アーム164と下アーム165とが固定され、上アーム164はリンク166を介してスイング体40と連結され、下アーム165はスイングシリンダ41に連結されており、下位のスイングシリンダ41の作動力を上位のスイング体40に伝達するための立ち上がり連動手段を構成している。
前記スイング体40の下部のブーム42を枢支している部分は、旋回台6外周(旋回時の外周回転軌跡)から径外方向に突出しており、スイング体40の上部のブームシリンダ43の基部を枢支している部分は、スイング軸39の略上方で旋回台6外周以内に位置している。
前記作業装置支持部37は旋回台6の外周の略範囲内に収まるように配置されており、スイング体40の高さを、ブーム42及びブームシリンダ43が走行体4側の最高位置の上方を通過可能な高さに設定しており、ブーム42を後方へ旋回しても、ブーム42が水平姿勢よりも上方の姿勢であればボンネットカバー80の前部に当接しないようになっている。
即ち、旋回台6上の対地作業装置9は旋回しても走行体4側と衝突しない構成であり、旋回台6を後ろ向き姿勢にした状態での対地作業ができ、走行体4の全周囲での掘削作業等を可能にしている。
図21、22はホイール式作業機1の油圧回路を示しており、スイベルジョイント5を境にして走行体4側と上部構造体11側とに分かれている。
エンジン13の動力はHST26のポンプ81を駆動すると同時にチャージポンプ109も駆動し、さらに、減速ギヤ群107及び油圧クラッチ110を介して油圧ポンプ85を駆動可能にしている。
図22に示すように、トランスミッション26は、油圧ポンプ81と油圧モータ82とを油路201a,201bで接続した静油圧トランスミッション(HST)とされ、このHST回路には、シャトル弁170と高低速切換弁171とが設けられ、高低速切換弁171は電磁操作弁169によって操作可能であり、モータ82の斜板制御アクチュエータ172を作動して高速状態と低速状態とを切り換え可能になっている。
ポンプ81には前後進及び速度を切り換えるスピードアクチュエータ173が接続され、このスピードアクチュエータ173はスピード作動弁176で制御される。
このスピード作動弁176は前後進切換弁174で前後切換操作されると共に、変速ペダル94によって操作されるリモコン弁(操作弁)104で制御可能になっている。
チャージポンプ109からの作動油は走行ロック弁175を通ってリモコン弁104に至り、このリモコン弁104から前後進切換弁174の前後一方へ供給され、変速ペダル94の踏み込み量に応じてスピード作動弁176が作動してスピードアクチュエータ173を制御する。
具体的に、スピード作動弁176のスプールにはパイロット油路202a,202bが接続され、このパイロット油路202(202a,202b)は、前後進切換弁174を介してリモコン弁104に接続されている。
リモコン弁104には、チャージポンプ109からの圧油を送給する油路203,204が接続され、該油路203,204に走行ロック弁175が設けられていて、この走行ロック弁175によりパイロット圧が制御され、パイロット圧を断つことによって走行ロックがなされる。
前記リモコン弁104は変速ペダル94により操作され、前後進切換弁174はシャトルレバー105により操作されるようになっており、変速ペダル94を踏み込んだまま、シャトルレバー105を操作して前後進を切り換えることができるようになっている。
したがって、前後進切換のためにペダルを踏み換える必要がなく、所定の速度で前進と後進とを切り換えたい場合には、踏み込み量を維持したまま前後進を切り換えることで、目標速度を容易に達成できるようになる。
なお、エンジン13の回転数はハンドアクセルレバー188によって調整され、対地作業装置9による作業形態に応じての調整が可能である。
177はデフロックであり、チャージポンプ109からの作動油をデフロック切換弁178でオン・オフ操作して、デフロック作動状態と解除状態とに切り換える。
また、チャージポンプ109からの作動油は油路206を介してクラッチ110に送られ、該クラッチ110を接続することによって油圧ポンプ85を作動する。
油圧ポンプ85からの作動油は多数の弁体を重合した油圧制御弁56に供給され、この油圧制御弁56の各弁体56a〜56gからそれぞれのアクチュエータへ送られる。
操作装置55の左レバー操作手段55Lにはアーム用と旋回用のリモコン弁が設けられていて、アーム用弁体56eを介してアームシリンダ45を掻く・ダンプ動作させ、旋回用弁体56fを介して旋回モータ15を左右回転動作させる。
右レバー操作手段55Rには作業具用とブーム用のリモコン弁が設けられていて、作業具用弁体56cを介して作業具シリンダ47をチルト・ダンプ動作させ、ブーム用弁体56dを介してブームシリンダ43を上げ・下げ動作させる。
前記左右レバー操作手段55L、55Rの近傍(操縦装置8の近傍でもよい)には3本の操作レバー181、182、183が配置されており、操作レバー181はスイング用のリモコン弁210を操作するもので、スイング用弁体56bを介してスイングシリンダ41を左右揺動動作させ、操作レバー182は作業具46のチルト用のリモコン弁211を操作するもので、チルト用弁体56aを介してチルトシリンダ184を動作させ、操作レバー183はドーザ用のリモコン弁212を操作するもので、ドーザ用弁体56gを介してドーザ作動シリンダ78を上下動作させる。
前記油圧ポンプ85には補助ポンプ185が連接されており、この補助ポンプ185の作動油は補助油圧モータ158へ供給され、その後ステアリングコントローラ73Aを経て、ステアリング用油圧シリンダ71へ供給される。
前記HST26、旋回モータ15、ポンプ109、85、185、ステアリング用油圧シリンダ71、ドーザ作動シリンダ78、走行ロック弁175、切換弁類54等は走行体4側に配置され、操作装置55、変速ペダル94、ステアリングコントローラ73A、3本の操作レバー181、182、183、補助油圧モータ158、油圧制御弁56等は上部構造体11側に配置され、スイベルジョイント5を介して上下の作動油の供給、排出を可能にしており、スイベルジョイント5の通電手段145を介して、上部構造体11側から走行体4側へのHST26制御用電磁弁及びその他の電磁弁、電気機器への制御信号を送信するようになっている。
前記前後進切換弁174、走行ロック弁175、デフロック切換弁178,電磁操作弁169等は、切換弁類54として走行体4の前部に配置されている。
前述したホイール式作業機1は、各構成部分の総てを備えていることが好ましいが、部分的に選択採用したり、適宜組み合わせたりすることができる。
例えば、前後4輪2、3を有する走行体4に走行駆動装置12及びドーザ10とを備え、走行体4の最高位置よりも低位置に全周旋回可能に旋回台6を設け、この旋回台6上に運転席7及び操縦装置8を有する上部構造体11と対地作業装置9とを備えて基本構成を作り、
(a)旋回台6に搭載した上部構造体11及び対地作業装置9をエンジン13上方通過可能にする、
(b)走行体4は旋回台6の下方部分が扁平形状部4Aでかつ旋回台6の後方部分が嵩高形状部4Bな構造にする、
(c)走行体4の後部にエンジン13を配置し、旋回台6をエンジン13上端より下位に配置する、
(d)旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36を、前後輪2、3間でかつその少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置する、
(e)作業装置支持部37を旋回台6の外周の略範囲内に配置する、
(f)運転席7を旋回台6から後方向に突出させる、
(g)作業装置支持部37によって支持されている対地作業装置9の基部を前後輪2、3及びエンジン13より高位置に配置する、
等構成の少なくとも1つを備えさせることができる。
また、それらの構成に、
(h)走行体4の左右一側に燃料タンク16を、左右他側に作動油タンク17バッテリ18をそれぞれ装備する、
(j)走行体4の車体フレーム21をラダー構造にして前後輪2、3を縣架する、
(k)走行体4の上面に前部の作業装置支持部37、後部の後壁部34及びそれらを繋ぐ左右立上りリブ35を一体立設する、
(m)走行体4の嵩高形状部4Bにエンジン13を配置し、扁平形状部4Aに動力伝達機構14を配置する、
(n)動力伝達機構14にHST26及び減速装置87を組み合わせて使用し、このHST26の入力軸27、出力軸28及び推進軸114を略前後方向に沿わせかつ左右方向に分離配置する、
(p)旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36を、前後輪2、3間でかつ前後輪2、3の少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置する、 (q)旋回台6を後部がエンジン13に近接し、前部を前輪2と前後方向にオーバラップさせる、
(r)旋回台6を平面視略円形状に形成する、
(s)作業装置支持部37でスイング軸39を支持し、このスイング軸39にスイングシリンダ41で揺動されるスイング体40を枢支し、このスイング体40に横軸48を介してブーム42及びこのブーム42を昇降するブームシリンダ43を枢支する、
(t)スイング体40、ブーム42及びブームシリンダ43を走行体4の最高位置の上方を通過可能な高さに設定する、
(u)スイング体40の前部を旋回台6から径外方向に突出させる、
(w)前記対地作業装置用の操作装置は、油圧装置の切換弁のいくつかを制御する油圧制御弁と、この油圧制御弁を操作する手動操作手段と、油圧装置の切換弁のいくつかを制御するフート操作手段とを有する、
(x)旋回台6上に運転席配置枠体51を設け、この運転席配置枠体51の後部を旋回台6から後方へ張り出し、その後方張り出し部に運転席7及び操作装置55を配置し、この運転席7及び操作装置55を旋回台6の旋回時に走行体4の上方を通過可能にする、
(y)前部の作業装置支持部37及び後部の運転席配置枠体51のそれぞれに横材58B.51Bを設け、前後横材58B,51Bにロプス53の前後下端を連結し、ロプス53の上部間に天蓋90を設ける、
(z)ドーザ10を走行体4の前後両方に装着する。
さらに、ホイール式作業機1の前記基本構成を、前後輪2、3を有する走行体4の重量に対して、旋回台6、運転席7、操縦装置8及び対地作業装置9の内の少なくとも旋回台6、運転席7及び操縦装置8の総重量を軽く設定するという構成等を付加した場合でも、また、上部構造体11の旋回軸5から後端までの距離L1を旋回軸5から後輪3の後端までの距離L2以内に略納めた構成等を付加した場合でも、前記組み合わせを同様に行うことができる。
上記ホイール式作業機1は、スキッドステアローダが不得手な傾斜地や狭い現場でグレーディング作業を効率よく行うのに適しており、動きながら土をかき寄せるという作業もできるが、止まった状態で油圧を利用して土をかき寄せるという作業のやり方を得意とし、幅違いの作業具46を付け替えて、運搬作業と電線埋設等の1.8m以下の溝掘削作業との両方を1台で行える。
即ち、整地工事のうち機械を使う作業を大きく分けると運搬とグレーディングとがあり、ホイール式作業機1は、地面に勾配やうねりをつける、水平にする、土をかき寄せる、溝や穴を埋め戻す等、運搬以外の土移動作業であるグレーディング作業を特に効率よく行える。
また、作業具46として、バケット以外のものを装着して作業を行うことも可能である。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、4柱式ロプス53の代わりに2柱式ロプス又はキャビン装置を搭載したり、操作装置55をハンドル73の近傍に配置してもよい。従動輪をホイール式にし駆動輪をクローラ装置に置き換えたり、フルクローラ仕様としてもよい。
本発明は、バックホー等の旋回作業機の操縦装置として有用に利用される。
本発明のホイール式作業機の実施の形態の全体を示す一部断面側面図である。 同一部断面平面図である。 同中央部の一部断面平面図である。 同中央部の一部断面側面図である。 同一部断面正面図である。 全体前斜視図である。 全体後斜視図である。 中央断面図である。 車体フレームの平面図である。 車体フレームの側面図である。 後輪縣架装置の断面背面図である。 トランスミッションの断面平面図である。 走行伝動系の断面側面図である。 走行体中央部の平面図である。 作動油タンクの正面図である。 スイベルジョイント全体の断面図である。 スイベルジョイント下部の断面図である。 上部構造体前部の斜視図である。 操縦装置の背面図である。 操縦装置の側面図である。 作業機全体の油圧回路図である。 トランスミッションの油圧回路図である。
符号の説明
4 走行体
6 旋回台
7 運転席
8 操縦装置
9 対地作業装置
13 エンジン
26 静油圧トランスミッション(HST)
34 後壁部
35 立上がりリブ
37 作業装置支持部
38 支持体
73 操向ハンドル
73A ステアリングコントローラ
81 可変容量型モータ
91 操作具
94 変速ペダル(変速操作部材)
96 操作具
97 操作具
101 アクチュエータ
102 ブレーキオイルタンク
104 リモコン弁(操作弁)
105 シャトルレバー(切換操作部材)
173 ブレーキマスタシリンダ(アクチュエータ)
174 前後進切換弁
176 スピード作動弁

Claims (5)

  1. エンジン(13)、静油圧トランスミッション(26)、走行具(2,3)を備えた走行体(4)上に旋回台(6)が上下方向の軸心回りに回動自在に設けられ、この旋回台(6)上に、運転席(7)と、この運転席(7)の前方に配置された操縦装置(8)と、この操縦装置(8)の近傍に配置された作業装置(9)とが設けられ、
    前記操縦装置(8)は、操向ハンドル(73)を支持する支持体(38)に、ステアリングコントローラ(73A)、走行具(2,3)のブレーキ機構(A)用オイルタンク(102)、ブレーキ機構(A)を操作するためのアクチュエータ(101)及びこの操作具(91,96)、静油圧トランスミッション(26)用の操作弁(104)及びこの操作具(97)を支持していることを特徴とする旋回作業機の操縦装置。
  2. 前記静油圧トランスミッション(26)の油圧制御回路に、該静油圧トランスミッション(26)における可変容量型モータ(81)の斜板角度を調整するアクチュエータ(173)を制御するスピード作動弁(176)と、該スピード作動弁(176)をパイロット操作する前記操作弁(104)と、操作弁(104)とスピード作動弁(176)との間に設けられ該スピード作動弁(176)への圧油流れを切り換える切換弁(174)とが備えられ、前記操作弁(104)及び前記切換弁(174)が、ぞれぞれ旋回台(6)上のペダル(94)及びレバー(105)により操作されることを特徴とする請求項1記載の旋回作業機の操縦装置。
  3. 前記旋回台(6)の前部に作業装置(9)を支持する作業装置支持部(37)が設けられ、後部に運転席(7)を支持する後壁部(34)が設けられ、旋回台(6)の上面で作業装置支持部(37)と後壁部(34)との間に左右一対の立上がりリブ(35)が設けられ、前記支持体(38)が、作業装置支持部(37)の後部近傍で左右一対の立上がりリブ(35)間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機の操縦装置。
  4. 前記支持体(38)が、旋回台(6)より高位置で作業装置支持部(37)に支持されていることを特徴とする請求項3記載の旋回作業機の操縦装置。
  5. 前記支持体(38)が、旋回台(6)より高位置で作業装置支持部(37)に支持され、立上がりリブ(35)により側方から覆われていることを特徴とする請求項3記載の旋回作業機の操縦装置。
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