JP2005042315A - 電動開閉制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置を取付ける位置がどこにあっても、被開閉体が頻繁に開閉する問題を一掃する電動開閉制御装置を提供する。
【解決手段】被開閉体8が開く温度と、被開閉体8が閉じる温度との間に温度差を持たせたものにおいて、この温度差を変更可能にする開閉温度差選択スイッチ15を操作端末11に設ける。そして、温度が急変するような場所では、開閉温度差選択スイッチ15により被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差を大きくする。逆に、それ以外の場所では、被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差を小さくする。これにより、装置を取付ける位置がどこにあっても、被開閉体8が頻繁に開閉することを防止できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャッター等の被開閉体の開閉動作を制御する電動開閉制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動開閉制御装置の一例としては、特許文献1に示すように、遠隔操作装置である操作端末からの遠隔操作により、最寄りの無線受信部にコード化された無線信号を送信すると、この無線信号が電力線搬送信号に変換されて交流電源ラインの交流電圧に重畳され、無線による操作端末との信号伝送が直接できない電動開閉機に対しても、被開閉体の開閉動作を行えるようにしたものが開示されている。
【0003】
一方、夏場など窓を閉め切って家を留守にする場合、帰宅時に部屋が非常に高温状態となっており快適ではない。また、その熱気は部屋の壁などに蓄熱され、エアコンを運転しても部屋の温度は容易に下がらず、省エネルギーの観点からも問題がある。こうした問題を解決するために、室温を検知して被開閉体の開け閉めを制御する電動開閉制御装置も、例えば特許文献2などに知られている。この特許文献2では、温度検出手段である室温温度センサが、温度設定部で設定された温度以下または以上になったときに、モータを備えた開閉機構を駆動して、被開閉体である窓を閉または開くようにしている。
【0004】
このような室温監視機能を有する電動開閉制御装置の一例を図2に示すと、商用交流電源1からの交流電源が、交流電力ライン2を経由して電動開閉機3の制御部9に供給されるようになっており、制御部9は操作端末11からの制御信号を受けて、モータ駆動電力ライン10に接続するモータ5の動作を制御するようになっている。また電動開閉機3は、開口部6を有する枠体4と、モータ5に連結する巻取りシャフト7により昇降するシャッターとしての被開閉体8とを他に備えている。
【0005】
操作端末11には、室温を監視する温度検出手段としての室温センサ12を備えており、開閉モード切り替えスイッチ14を「自動」側に合わせると、室温センサ12で検出される温度(検出温度)と、操作端末11内の温度制御部(図示せず)に予め設定されている基準温度が比較される。そして、室温センサ12の検出温度が基準温度を超えた場合には、操作端末11から制御部9に被開閉体8を開指示する制御信号(開信号)が出力され、モータ5が正方向に回転して被開閉体8を巻き上げる一方で、室温センサ12の検出温度が基準温度よりも所定温度(例えば5℃)下がると、操作端末11から制御部9に被開閉体8を閉指示する制御信号(閉信号)が出力され、モータ5が逆方向に回転して被開閉体8を下げる。また、前記開閉モード切り替えスイッチ14を「手動」側に合わせた状態では、室温センサ12に基づく被開閉体8の自動開閉制御は行なわれなくなり、開スイッチ16,閉スイッチ17および停止スイッチ18の操作を行うことで、任意に被開閉体8の開閉および停止の各動作を行えるようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−44761号公報
【特許文献2】
特開2001−182430号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記図2に示す電動開閉制御装置は、室温センサ12に基づく被開閉体8の自動開閉制御モードにおいて、被開閉体8を開ける温度と被開閉体8を閉じる温度との差(以下、開閉温度差という)を、通常の設置場所で5℃程度持たせれば良好に機能する。ところが、風呂場の脱衣所に装置を取り付けるなど、装置を施工業者が適切な場所に取り付けなかった場合、風呂場の戸の開け閉めによって脱衣所の室温が急変し、被開閉体8の開閉動作が頻繁に発生する問題を有していた。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑み、装置を取付ける位置がどこにあっても、被開閉体が頻繁に開閉する問題を一掃できる電動開閉制御装置を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明における電動開閉制御装置は上記目的を達成するために、被開閉体が開く温度と、前記被開閉体が閉じる温度との間に温度差を持たせた電動開閉制御装置において、前記温度差を変更可能にする手段を設けて構成される。
【0010】
上記構成により、例えば風呂場の脱衣所のように、温度が急変するような場所に装置を設置した場合には、選択手段により被開閉体が開くときと被開閉体が閉じるときの温度差を大きくする。逆に、それ以外の場所に装置を設置した場合は、被開閉体が開くときと被開閉体が閉じるときの温度差を小さくすれば、装置を取付ける位置がどこにあっても、被開閉体が頻繁に開閉することを防止できる。
【0011】
【発明の実施形態】
以下、本発明の電動開閉制御装置について、図1を参照して説明する。尚、図2の従来の電動開閉制御装置と構成が重複するものについては同一の符号を付し、その説明をなるべく省略する。
【0012】
装置の全体構成を表わした図1において、1は例えばAC100Vの交流電圧を供給する商用交流電源、2はこの商用交流電源1に接続した交流電力ラインで、交流電力ライン2には一乃至複数台の電動開閉機3が接続される。
【0013】
電動開閉機3は、略矩形状の外郭をなす枠体4と、この枠体4の一側上方寄りに設けられる駆動源としてのモータ5と、前記枠体4に形成した開口部6の上方に横設され、モータ5に連結される回動可能な円筒状の巻取りシャフト7と、この巻取りシャフト7に一端を接続した昇降可能な帯状の被開閉体8と、モータ5の駆動を制御する制御部9とを備え、後述する操作端末11からの制御信号により、制御部9からモータ駆動電力ライン10を経由してモータ5に駆動電力を供給すると、モータ5の駆動軸(図示せず)ひいては巻取りシャフト7が正転または逆転して、開口部6に対向する被開閉体8を巻き上げ(上昇)または巻き下げる(下降)させるようになっている。
【0014】
一方、11は制御部9に接続する電動開閉制御装置の操作端末であり、ここには室温を検出する温度検出手段としての室温センサ12と、電動開閉機3としての動作をオンまたはオフするON/OFFスイッチ13と、室温センサ12に基づく被開閉体8の自動開閉制御モード,若しくは室温センサ12に基づかない被開閉体8の手動開閉制御モードのいずれか選択する開閉モード切り替えスイッチ14と、被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差を例えば5℃と10℃のいずれかに選択かつ設定する開閉温度差選択スイッチ15と、被開閉体8を上昇させる際に操作する開スイッチ16と、被開閉体8を下降させる際に操作する閉スイッチ17と、被開閉体8の上昇または下降の動作を停止させる停止スイッチ18とをそれぞれ備えている。
【0015】
また操作端末11の内部には、室温センサ12の検出温度と予め設定した固定または可変可能な基準温度とを比較し、この検出温度が基準温度を超えるまで上昇した場合には、被開閉体8を上昇させるために制御部9に開信号を出力する一方で、検出温度が基準温度よりも所定温度低い第2の温度にまで低下すると、被開閉体8を下降させるために制御部9に閉信号を出力する温度制御部19を備えている。
【0016】
上記構成についてその動作を説明すると、通常の室内の設置場所に装置を設置した場合は、予め開閉温度差選択スイッチ15を「5℃」側に合わせると、操作端末11の内部にある温度制御部19は、前記基準温度と第2の温度との差を5℃、すなわち被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差を5℃に設定する。ここで、操作端末11のON/OFFスイッチ13を押動操作して電動開閉機3の電源を投入し、操作端末11の開閉モード切り替えスイッチ14を「自動」側に合わせると、室温センサ12の検出温度に応じて被開閉体8の開閉を制御する自動開閉制御モードが選択される。その場合、室温センサ12の検出温度が例えば基準温度である30℃を越えて上昇した場合に、温度制御部19がモータ制御部としての制御部9に開信号を出力し、モータ5が正方向に回転して被開閉体8を上昇させる。これに対して、室温センサ12の検出温度が基準温度よりも5度低く設定される第2の温度(25℃)にまで低下すると、今度は制御部9に閉信号を出力し、モータ5が逆方向に回転して被開閉体8を降下させる。
【0017】
一方、風呂場の脱衣所に装置を設置した場合、開閉温度差選択スイッチ15を「5℃」側に合わせると、風呂場の戸の開け閉めによって脱衣所の室温が急変し、被開閉体8の開閉動作が頻繁に発生する虞れがある。そこで、このような場合には、開閉温度差選択スイッチ15を「10℃」側に合わせると、基準温度と第2の温度との差が10℃、すなわち被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差が10℃に設定変更される。ここで開閉モード切り替えスイッチ14により、室温センサ12の検出温度に応じて被開閉体8の開閉を制御する自動開閉制御モードを選択すると、室温センサ12の検出温度が例えば基準温度である30℃を越えて上昇した場合は、前述の場合と同様にモータ5が正方向に回転して被開閉体8が上昇するが、室温センサ12の検出温度が基準温度よりも10℃低く設定される第2の温度(20℃)にまで低下しなければ、被開閉体8は降下せず、開口部6を開けた状態が維持される。したがって、操作端末11にある開閉温度差選択スイッチ15を操作するだけで、こうした室温の温度急変が著しい箇所に装置を取り付けた場合でも、被開閉体8の開閉動作が頻繁に発生することを防止できる。
【0018】
以上のように本実施例によれば、被開閉体8が開く温度(基準温度)と、被開閉体8が閉じる温度(第2の温度)との間に温度差を持たせた電動開閉制御装置において、この温度差を変更可能にする選択手段としての開閉温度差選択スイッチ15を設けている。
【0019】
上記構成により、例えば風呂場の脱衣所のように、温度が急変するような場所に装置を設置した場合には、開閉温度差選択スイッチ15により被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差を大きくする。逆に、それ以外の場所に装置を設置した場合は、同様に開閉温度差選択スイッチ15により被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差を小さくすれば、装置を取付ける位置がどこにあっても、被開閉体8が頻繁に開閉することを防止できる。
【0020】
その他本実施例では、選択手段としての開閉温度差選択スイッチ15が手動操作可能なものであるため、被開閉体8が開くときと被開閉体8が閉じるときの温度差を簡単に好ましい状態で設定できる。さらに本実施例では、室温センサ12に基づく被開閉体8の自動開閉制御モードと、室温センサ12に基づかない被開閉体8の手動開閉制御モードのいずれか選択するモード選択手段としての開閉モード切り替えスイッチ14を別に備えているので、開閉モード切り替えスイッチ14を操作するだけで、手動による被開閉体8の開閉動作に代わり、室温に応じた被開閉体8の開閉制御を簡単に切り替えることができる。
【0021】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で適宜変更が可能である。温度差選択スイッチの設定温度は5℃と10℃に限定されず、別の温度や可変ボリュームを用いて任意の温度に可変設定できるようしても良く、基準温度の設定も任意に設定出来るように構成しても良い。また、被開閉体は窓用シャッター、天窓、ルーバー等でも良く、また、操作端末の各スイッチの配置や種類も実施例の図に示すものによらない。
【0022】
【発明の効果】
本発明の電動開閉制御装置によれば、装置を取付ける位置がどこにあっても、被開閉体が頻繁に開閉する問題を一掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における電動開閉制御装置の全体を示す概略説明図である。
【図2】従来の電動開閉制御装置の全体を示す概略説明図である。
【符号の説明】
8 被開閉体
15 開閉温度差選択スイッチ(温度差を可変可能にする手段)

Claims (1)

  1. 被開閉体が開く温度と、前記被開閉体が閉じる温度との間に温度差を持たせた電動開閉制御装置において、前記温度差を変更可能にする手段を設けたことを特徴とする電動開閉制御装置。
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