JP2005041837A - 線維化抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 線維化抑制活性を有する化合物または薬学的に許容されるその塩およびそれらを有効成分として含む線維化抑制剤、かかる抑制剤を含む肝硬変、慢性膵炎および肺線維化の進行を抑制するための医薬の提供。
【解決手段】 式I
Figure 2005041837

[式中、Xは
Figure 2005041837


または
Figure 2005041837

であり、Rはハロゲン置換されているベンゾフラニルまたはスチリルであり、Rは炭素数1〜6のアルキルまたはハロアルキル、1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシ、ハロアルキルもしくはハロアルコキシまたはハロゲン置換されてもよいヘテロ環基、1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシもしくはハロアルキルまたはハロゲン置換されてもよいアリール基であり、Yは−O−、−S−または−SO−である]で表される化合物または薬学的に許容されるその塩からなる線維化抑制剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な線維化抑制剤およびそれらを含む肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬に関する。
日本ではB型肝炎、C型肝炎などのウイルス性肝炎に罹患する患者が多く、厚生労働省の試算では慢性肝炎患者数は約150万人、肝硬変約30万人以上と推定されている。肝硬変へと進行した患者は肝機能が低下して肝不全へと移行し死に至り、その場合の救命手段は現在の医療レベルでは肝臓移植以外に治療手段はない。すなわち、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎などの様々な原因による慢性的な肝障害によって肝線維化が引き起こされるが、現状では肝障害を引き起こす原因を取り除くことが肝線維化を阻止する第一の治療法である。それゆえ、効果的な線維化を抑制する薬剤などの治療法の開発は現在の肝臓病学にとって極めて重要な研究テーマである。
最近の分子生物学的研究の発展により、肝線維化に対する細胞、分子レベルでの理解が劇的に深まってきており、活性化肝星細胞とそれに関与するサイトカインが肝線維化の主役をなすことが明らかになりつつある。また、現在の研究では、肝線維化に対する治療法として活性化肝星細胞増殖を抑え、細胞外マトリックスの産生を抑えることを目標として、いくつかの実験モデルにおいて遺伝子療法や薬剤によるコラーゲン産生抑制などによって効果的に線維化を抑えてはいるが、実際にヒトに対し効果的でかつ安全な治療法は未だ確立されていない。
これらウイルス性肝炎に対する予防・対策は徐々に進んでおり、C型慢性肝炎に対するインターフェロン療法で劇的にな著効を示す症例が一部の患者で見られたり、C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療で線維化の改善が見られたとする報告がある(非特許文献1および2)。しかしながら、それら以外には肝細胞壊死を抑制することによって二次的に線維化を抑制する以外に有効な方法は未だ見いだされていないのが現状である。
したがって、現時点での臨床の場においては、肝線維化が進んで肝硬変・肝不全へと進行して不幸な転帰をとる症例は減少してはいない。しかも肝硬変へ進行した患者の多くは肝癌が発症し、肝線維化は肝癌発症の大きな要因となっており、日本では肝癌での死亡率は年々上昇している。このように肝線維化抑制は肝硬変・肝不全への進行抑制、肝癌発症予防となり、これが実用化されれば国民に大きな利益をもたらすため、今や肝線維化研究は肝臓病学の中心的研究テーマとなっている。
最近の肝線維化に関する研究の進歩により、肝線維化に対する細胞、分子レベルでの理解が劇的に深まってきており、活性化肝星細胞とそれに関与するサイトカインが肝線維化の主役をなすことが分かってきており、特に肝線維化の病態にはTGFβ1が中心的な役割を担っていることが明らかになってきている(非特許文献3)。すなわち肝細胞障害・炎症が持続することでTGFβ1の放出が増加すると、肝星細胞の筋線維芽細胞様細胞への活性化と増殖を促し、細胞外マトリックスの産生を促進するとともに、細胞外マトリックスの分解系酵素の合成を抑制し、線維組織の蓄積をもたらすようになる。
ゆえに、肝線維化に対する治療法は活性化肝星細胞増殖を抑え、細胞外マトリックスの産生を抑えることを目標としている。現在まで実験レベルではあるが肝線維化抑制法として注目されているのは大きく分けて、遺伝子療法および線維化治療薬である。
遺伝子治療においてはTGFβ1の産生抑制を目的として、TGFβ1発現抑制効果がある肝細胞増殖因子(HGF)を遺伝子導入によって発現させることで、肝線維化を抑制できた報告がある(非特許文献4および5、特許文献1)。また、変異型TGFβ受容体を遺伝子導入してTGFβ1の作用を生体内で特異的に抑制することで肝線維化を抑制できたと報告されている(非特許文献6)。
また、線維化治療薬としては前述したインターフェロンαが肝組織でのTGFβ1の発現が抑制され、肝線維化の改善が得られることが臨床例で報告されている(非特許文献1)。実験的にはラット肝線維化モデルでコラーゲン線維産生抑制剤であるプロリルヒドロキシラーゼ阻害剤(HOE077)が肝線維化を抑制した報告がある(非特許文献7)。また、抗TGFβ1抗体(特許文献2)、ε−アミノカプロン酸(特許文献3)および抗ヒートショックプロテイン抗体(特許文献4)による肝線維化抑制の報告もある。
さらに、最近の報告として、フリーラジカルスカベンジャーであるFlavonoid quercetin(非特許文献8)、ビタミンE(非特許文献9)、ポリフェノール類(非特許文献10)、抗アルドステロン剤であるcanrenone(非特許文献11)、ハーブの1種であるCordyceps sinensis(非特許文献12)およびL−システイン(非特許文献13)が肝線維化を抑制した報告がある。
このように肝線維化を抑制することは実験的に幾つかの報告があるが、いずれも実用化には至っていないのが現状である。とくに、有効な線維化治療薬の発見により、経口投与などのコンプライアンスの高い治療法の開発が、発症例の多いこの種の疾病においてはとくに希求されている。
一方、一酸化窒素(NO)は血管内皮細胞由来血管弛緩因子の本体として見いだされ、循環器の生理的調節作用以外にも種々の臓器において多彩な働きがあることが明らかとなってきており、肝臓においても肝硬変、肝虚血再灌流障害などの病態でNOが関わっていることが示唆されている(特許文献5および6ならびに非特許文献14〜17)。肝虚血再灌流障害においては従来より本発明者らは誘導型NO合成酵素阻害剤を投与することで肝虚血再灌流障害が顕著に抑制されることを実験的に検討して報告してきた(非特許文献18〜20)。
他方において、肝硬変においては前記誘導型NO合成酵素(iNOS)が発現が増強していること、肝硬変患者におけるHyperdynamic circulation状態は肝硬変に伴うエンドトキシン血症が誘導型NO合成酵素を発現させて大量の誘導型NO合成酵素由来NOを産生し、この血管拡張作用によってHyperdynamic circulationが起こることなどが報告されている(非特許文献14)。しかしながら、これらの報告はいずれも肝硬変の血行動態などの病態に関するものであり、TGFβ1産生および肝線維化と誘導型NO合成酵素由来NOの関連に関する研究成果の報告例はない。すなわち、誘導型NO合成酵素由来NOと肝線維化およびTGFβ1産生との因果関係は未だ明らかでない。
特許文献5および6には、iNOSの活性を阻害する物質が記載されている。しかしながら、誘導型NO合成酵素由来NOの発生を抑制することによって、TGFβ1産生および/または肝線維化の抑制に至った例はない。
なお、本願発明において用いられる化合物および薬学的に許容されるその塩は、iNOSの活性を阻害する物質として特許文献6に記載されている。しかし、同文献では、かかる化合物のTGFβ1産生および肝線維化抑制等に対する薬理作用については、前述の通り何ら具体的に開示されていない。
いずれにしても、肝硬変は肝線維化によって発症し、かかる発症にはTGFβ1の発現が関わっていることは明らかにされてはいるものの、肝線維化を抑制するための有効な薬剤および肝硬変の進行を抑制するための有効な薬剤は未だ見いだされていない。
また、膵臓にも肝臓と同様に星細胞があり、TGFβが線維化に関係していること、および肝線維化と同じ機序による膵線維化によって慢性膵炎が発症する可能性があることが報告されている(非特許文献21〜29)。しかしながら、膵線維化を抑制するための有効な薬剤および慢性膵炎の進行を抑制するための有効な薬剤も未だ見いだされていないのが現状である。
さらに、肺高血圧症に伴って線維化が生じることも知られているが、かかる線維化を抑制するための有効な薬剤も未だ見いだされていない。
特表平5−503076号公報 特開平9−194360号公報 特開平4−18028号公報 特開平7−61936号公報 特開平9−235276号公報 国際公開第02/0255541号パンフレット
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したがって、本発明の課題は、線維化抑制活性を有する化合物または薬学的に許容されるその塩およびそれらを有効成分として含む線維化抑制剤、かかる抑制剤を含む肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬、さらにこれらを用いた肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制する方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく、またiNOS阻害剤と肝線維化との関連に着目し鋭意研究を重ねる中で、驚くべきことに、ある特定の構造を有するiNOS阻害剤によって線維化が劇的に抑制され、さらに肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行も抑制されるという知見を見いだし、さらに研究を進めた結果本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、式I
Figure 2005041837
式中、Xは
Figure 2005041837
または
Figure 2005041837
であり、
はハロゲンによって置換されているベンゾフラニル、またはハロゲンによって置換されているスチリルであり、
は炭素数1〜6のアルキルまたはハロアルキル、1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシ、ハロアルキルもしくはハロアルコキシまたはハロゲンによって任意に置換されていてもよいヘテロ環基、1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシもしくはハロアルキルまたはハロゲンによって任意に置換されていてもよいアリール基であり、
Yは−O−、−S−または−SO−である、
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する線維化抑制剤に関する。
また、本発明は、式Iにおいて、Rが2−(4−クロロフェニル)エテニルであり、Xが
Figure 2005041837
である、前記線維化抑制剤に関する。
さらに、本発明は、式Iにおいて、Yが−O−である、前記線維化抑制剤に関する。
また、本発明は、式Iにおいて、Rが1個または2個以上の置換基を有するヘテロ環基である、前記線維化抑制剤に関する。
さらに、本発明は、式Iにおいて、Rが1個または2個以上の置換基を有する含窒素ヘテロ環基である、前記線維化抑制剤に関する。
また、本発明は、式Iにおいて、Rが1個または2個以上の置換基を有するピリミジニル基である、前記線維化抑制剤に関する。
さらに、本発明は、肝線維化抑制活性および/または膵線維化抑制活性および/または肺線維化抑制活性を有する、を有する、前記線維化抑制剤に関する。
また、本発明は、式Iで表わされる化合物が、式II
Figure 2005041837
で表される化合物(2E)−3−(4−クロロフェニル)−N−[(1S)−2−オキソ−2−{[2−オキソ−2−(4−{[6−(トリフルオロメチル)−4−ピリミジニル]オキシ}−1−ピペリジニル)エチル]アミノ}−1−(2−ピリミジルメチル)エチル]−2−プロペンアミドである、前記線維化抑制剤に関する。
また、さらに本発明は、前記線維化抑制剤の、肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬の製造における使用に関する。
さらにまた、本発明は、前記線維化抑制剤を含む、肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬に関する。
そして、本発明は、錠剤、ピル、被覆錠剤、カプセル、粉末、顆粒、シロップ、ジュース、溶液、懸濁液およびドロップから選択される経口投与形態を有する、前記医薬に関する。
本発明の線維化抑制剤の有効成分である化合物および薬学的に許容されるその塩は、直接的にもしくは誘導型NO合成酵素由来NO産生を低下させるという新規な作用機作によって、線維化を抑制する。また、前記化合物およびその塩は、線維化を抑制することによって肝繊維化および/または膵線維化および/または肺線維化をも抑制し、肝硬変と同様な機序によって発症する慢性膵炎、および/または肺高血圧症進行を抑制するという、格別な効果を奏するものである。
一酸化窒素(NO)は血管内皮細胞由来血管弛緩因子の本体として見いだされ、循環器の生理的調節作用以外にも種々の臓器において多彩な働きがあることが明らかとなっている。NOを産生する酵素は生体の恒常性維持に寄与する構成型NO合成酵素と種々の侵襲によって誘導される誘導型NO合成酵素に大別することができ、一般的に構成型NO合成酵素由来NOは細胞保護的に作用し、誘導型NO合成酵素由来NOは細胞障害的に作用すると考えられている。誘導型NO酵素から産生されるNOは構成型NO合成酵素が産生するNOに比して約1000倍と言われており、誘導型NO合成酵素から産生される大量の誘導型NO合成酵素由来NOは活性酸素などと結合して極めて毒性の強い物質となり、種々の組織で障害作用を発揮する。
本発明者らも従来より肝虚血再灌流障害モデルでNOに関して検討しており、虚血再灌流後に誘導型NO合成酵素がKuppfer細胞、白血球などの炎症細胞に発現し、そこから産生された誘導型NO合成酵素由来NOが活性酸素と結びついて極めて毒性が強いperoxinitriteを生成し、再灌流後に肝細胞障害を惹起すること、誘導型NO合成酵素阻害剤投与によってこの再灌流障害が著明に抑制されることを豚肝温阻血再灌流実験、豚肝移植実験において証明してきた。臓器虚血再灌流以外にも、敗血症、手術などの種々の侵襲によってマクロファージ、白血球などの炎症細胞に誘導型NO合成酵素が誘導され、それから産生される大量の誘導型NO合成酵素由来NOが組織障害性に働くことが報告されている。
一方、肝臓においては肝虚血再灌流障害以外でも肝硬変患者で発生するhyperdynamic circulation状態においてNOが関与することが報告されている。すなわち、肝硬変患者におけるHyperdynamic circulation状態は肝硬変に伴うエンドトキシン血症がKupffer細胞などに誘導型NO合成酵素を発現させ、これによって生成される大量の誘導型NO合成酵素由来NOが血管拡張作用などを起こしhyperdynamic circulationが起こるとされている。しかしながら、肝線維化における誘導型NO合成酵素由来NOの関与については全く検討されていない。
一方、肝線維化における構成型NO合成酵素阻害剤であるL−NAMEの関与を実験的に検討した報告はなされている(非特許文献30)。しかし、該実験において得られた結果は、L−NAMEによって肝線維化が促進されることを示すものであった。すなわち、L−NAMEの作用は本願発明の組成物の作用とは全く異なるものである。しかも、構成型NO合成酵素由来NOは、前記のとおり細胞保護的に作用するものであり、またその産生量は誘導型NO合成酵素由来NOの1/1000に過ぎない。したがって、仮にかかる構成型NO合成酵素を阻害することによって肝線維化を実験的に抑制し得たとしても、その効果に比して副作用が生じるリスクの方がはるかに大きいため、構成型NO合成酵素阻害剤を臨床に用いることは極めて困難である。
すなわち、誘導型NO合成酵素を阻害することによる肝線維化阻害について検討した報告もこれまで全くなされていない。
なお、本発明において、ある物質が「線維化抑制活性を有する」とは、当該物質が肝細胞、膵細胞または肺細胞等の臓器細胞に投与された場合に、当該物質非投与の場合と比較して、前記投与された肝細胞、膵細胞または肺細胞における繊維化がそれぞれ抑制されることを意味する。
本発明において、ある物質が「TGFβ1産生抑制活性を有する」とは、当該物質が組織、器官または生体に投与された場合に、当該物質非投与の場合と比較して、前記投与された組織、器官または生体におけるTGFβ1産生が抑制されることを意味する。
また、本発明において、ある物質が「肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制する活性を有する」とは、当該物質が肝炎もしくは肝硬変の兆候を示している対象および/または慢性膵炎の兆候を示している対象および/または肺高血圧症の兆候を示している対象に投与された場合に、当該物質非投与の場合と比較して、前記投与された対象における肝硬変への移行もしくは肝硬変の進行および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行がそれぞれ抑制されることを意味する。
また、本発明における「薬学的に許容される塩」とは、ある物質の塩が対象に投与された場合に、当該塩が当該物質から所望される薬効を発揮する場合の前記塩を意味する。
本発明における「肝炎もしくは肝硬変の兆候を示している対象、慢性膵炎の兆候を示している対象または肺高血圧症の兆候を示している対象」には、肝炎もしくは肝硬変、慢性膵炎または肺高血圧症に罹患しているヒトおよび動物がそれぞれ包含される。
本発明によれば、肝臓および/または膵臓および/または肺における線維化を抑制することができる。また、本発明によれば、従来不可能であった肝炎から肝硬変の進行の抑制および/または慢性膵炎の進行の抑制および/または肺高血圧症の進行の抑制が、薬剤の経口投与などの投与によって、重篤な副作用を伴うことなく可能になる。
本発明の線維化抑制剤の有効成分である式Iの化合物には、各鏡像異性体およびラセミ体が包含される。また、該式Iの化合物において、Xは
Figure 2005041837
または
Figure 2005041837
である。これらのうち、
Figure 2005041837
は、高い線維化抑制効果を与えるため好ましい。
はハロゲンによって置換されているベンゾフラニル、またはハロゲンによって置換されているスチリルである。これらのうち、2−(4−クロロフェニル)エテニルは、高い線維化抑制効果を与えるため好ましい。したがって、Xが
Figure 2005041837
であり、R12が下記式で表される2−(4−クロロフェニル)エテニルである本願発明の抑制剤は、とくに好ましい。
Figure 2005041837
Yは−O−、−S−または−SO−であある。これらのうち、Yが−O−であるものは、高い線維化抑制効果を与えるため好ましい。
また、本発明の線維化抑制剤の有効成分である化合物Iおよび薬学的に許容されるその塩において、R
(1)炭素数1〜6のアルキルまたはハロアルキル、
(2)1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシ、ハロアルキルもしくはハロアルコキシまたはハロゲンによって任意に置換されていてもよいヘテロ環基、または
(3)1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシもしくはハロアルキルまたはハロゲンによって任意に置換されていてもよいアリール基、
である。
前記Rに包含されるヘテロ環基のうち、1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシ、ハロアルキルもしくはハロアルコキシまたはハロゲンによって任意に置換されていてもよいヘテロ環基は好ましい。
前記ヘテロ環基のうち、ピリジル、ピラジニル、チアゾリル、ピリダジニルおよびピリミジニルならびに1個または2個以上の炭素数1〜6のアルキル、ハロアルキルもしくはハロアルコキシまたはハロゲンからなる群から選択される置換基を有する前記ヘテロ環基は好ましく、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニルおよびピリミジニルの含窒素ヘテロ環基はさらに好ましい。
さらに、前記置換または無置換のヘテロ環基のうち、1個または2個以上の置換基を有するヘテロ環基は好ましく、1個または2個以上の置換基を有する含窒素ヘテロ環基はさらに好ましい。Rが1個または2個以上の置換基を有するピリミジニルであるものはとくに好ましい。
前記ヘテロ環基の前記置換基としては、炭素数1〜6のハロアルキルもしくはハロアルコキシまたはハロゲンが好ましく、前記ハロアルキルはとくに好ましい。さらに好ましい前記置換基はトリフルオロメチル基である。
は、最も好ましくは、6−(トリフルオロメチル)−4−ピリミジニルである。
したがって、最も好ましい−Y−Rは、下記式で表される−O−6−(トリフルオロメチル)−4−ピリミジニルである。
Figure 2005041837
本願発明の線維化抑制剤のうち、とくに肝繊維化抑制活性を有するものは、肝炎から肝硬変の進行および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行をより効果的に抑制することができるため好ましい。
すなわち、線維化抑制剤は、肝硬変の進行および/または慢性膵炎の進行および/または肺高血圧症の進行の抑制に用いることができる。
とくに、式Iの化合物が(2E)−3−(4−クロロフェニル)−N−[(1S)−2−オキソ−2−{[2−オキソ−2−(4−{[6−(トリフルオロメチル)−4−ピリミジニル]オキシ}−1−ピペリジニル)エチル]アミノ}−1−(2−ピリミジルメチル)エチル]−2−プロペンアミドまたはその塩である線維化抑制剤によれば、肝硬変の進行および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を極めて効果的に抑制することができる。
したがって、本願発明の線維化抑制剤の最も好ましい有効成分は、下記式IIの化合物である。
Figure 2005041837
式Iの化合物のうち、塩基に分類されるものは、例えば、エタノールなどの不活性溶媒中における等量の塩基および酸との反応と、引き続く蒸発により、酸を用いて対応する酸付加塩に変換することができる。この反応に好適な酸は、とくに、薬学的に許容し得る塩を提供するものである。したがって、酸付加塩として無機酸、例えば硫酸、硝酸、塩酸または臭化水素酸などのハロゲン化水素酸、オルトリン酸などのリン酸、または、スルファミン酸、さらにまた有機酸、特に脂肪族の、脂環式の、芳香族脂環式の、芳香族のまたは多環式の単塩基または多塩基カルボン酸、スルホン酸または硫酸、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタン−またはエタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンモノ−およびジスルホン酸、およびラウリルスルホン酸、との塩が挙げられる。
一方、式Iの化合物のうち、酸に分類されるものは、塩基を用いて、例えばエタノ−ルなどの不活性溶媒中での当量の酸と塩基の反応と、その後の留去によって関連する酸付加塩へ変換できる。この反応に適した塩基は、特に、生理学的に許容し得る塩を与えるものである。
したがって、式Iの化合物の酸は、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム)を用いて、対応する金属塩、とくにアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、または対応するアンモニウム塩に変換できる。
この反応にはとくに有機塩基が好適であり、例えば、エタノールアミンなどの生理学的に許容し得る塩を与える有機塩基が好適である。
本発明の線維化抑制剤を含む医薬によれば、有効成分を効果的に送達することができるため、肝炎から肝硬変の進行および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を極めて効果的に抑制することができる。
本発明の肝硬変の進行および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬は、有効成分として前記化合物または薬学的に許容されるその塩を含む線維化抑制剤を含む医薬である。これらの医薬は、ヒト医薬または獣医薬として効果的に用いることができる。本発明の医薬を製剤化する場合に好適な賦形剤は、経腸(例えば経口)、非経口または局所投与に好適で、前記化合物と反応しない有機または無機物質、例えば水、植物油、ベンジルアルコール、アルキレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールトリアセテート、ゼラチン、乳糖またはデンプンなどの炭水化物、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはワセリンである。
経口投与に好適なのは、特に錠剤、ピル、被覆錠剤、カプセル、粉末、顆粒、シロップ、ジュース、溶液、懸濁液またはドロップであり、直腸投与に好適なのは坐剤であり、非経口投与に好適なのは、溶液、好ましくはオイルベースのまたは水性の溶液、さらにまた懸濁液、エマルションまたは移植片であり、そして局所適用に好適なのは、軟膏、クリームまたはパウダーであり、またはパッチで経皮的になされるものである。
本発明の医薬の投与形態としては、本発明の線維化抑制剤が経口投与において活性を発現すること、および投与の簡便さの観点から経口投与が好ましい。かかる経口投与は対象自身によって極めて簡便に行えるため、通院の手間が省けるなどのコンプライアンスの向上の観点からも好適である。
本発明による線維化抑制剤の有効成分である式Iの化合物およびその塩は、凍結乾燥してもよく、精製した凍結乾燥物を、例えば、注射製剤の製造に使用してもよい。示された前記製剤は、滅菌してもよく、および/または、潤滑剤、保存剤、安定剤などの助剤、および/または、湿潤剤、乳化剤、浸透圧を変更するための塩、緩衝物質、着色剤および風味剤、および/または、多数のさらなる活性成分、例えば1種または2種以上のビタミンを含んでもよい。
エアロゾル又はスプレーの形態での投与のための好適な製剤は、例えば、薬学的に許容し得る溶媒中の式Iで表される活性成分の溶液、懸濁液またはエマルジョンである。
一般的に、本発明の線維化抑制剤は、好ましくは用量単位あたり、有効成分の量として1〜500mg、特に好ましくは5〜100mgの用量で投与される。日量は、体重1kgあたり約0.01〜100mgであり、好ましくは体重1kgあたり約0.1〜80mgであり、特に好ましくは体重1kgあたり約1〜70mgである。しかしながら、各患者への具体的な用量は、広範な因子、例えば、用いられる具体的な化合物の有効性、年齢、体重、健康の一般状態、性別、食餌、投与の時間および方法、排泄率、医薬の組合せおよび治療が適用される特定の疾患の重篤度に左右される。経口投与が好ましい。
したがって、本発明はさらにまた、本発明の線維化抑制剤の、肝硬変の進行および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬の製造、特に非化学的方法によるものへの使用に関する。この場合、これらの線維化抑制剤の有効成分である化合物およびその塩は、少なくとも1種の固形、液状および/または半液状賦形剤または助剤と共に、そして、所望ならば1種または2種以上のさらなる活性成分との組合せで好適な用量形態に変換することができる。
本発明の線維化抑制剤の有効成分である化合物および薬学的に許容されるその塩は、以下に示すように、典型的には対応するカルボン酸およびカルボキシラートとの反応によって以下のように得られる。
中間体1 ベンジル({(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(2-ピリジル)プロパノイル} アミノ)アセタート
(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(2-ピリジル)プロピオン酸(55.0g)、グリシンベンジルエステルトシラート(69.7g)およびジフェニルホスホリルアジド(46.7ml)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(550ml)に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(75.6ml)を4℃において滴下添加した。混合物を室温に温め、3時間攪拌した。生成した混合物を氷冷炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(700ml)に注入した。混合物をエチルアセタート(全量1.3L)を用いて2回抽出し、水、塩化アンモニウム飽和水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液(300ml x 2)およびブライン(40ml)によって洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、濃縮して前記目的化合物を淡褐色結晶として得た(77.4g)。
ESI-MS: 414.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.48(dd,J=5,2Hz,1H),7.82(br,1H),7.60(td,J=8,2Hz,1H),7.40-7.29(m,5H),7.21(d,J=8Hz,1H),7.14(dd,J=8,5Hz,1H),6.33(br,1H),5.15(s,2H),4.62(br,1H),4.04(d,J=6Hz,2H),3.36-3.18(m,2H),1.43(s,9H).
中間体2 ベンジル{[(2S)-2 アミノ-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}アセタートジヒドロクロリド
ベンジル({(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)-アミノ]-3-(2-ピリジル)プロパノイル} アミノ)アセタート(73.8g)のエチルアセタート溶液(150ml)に、4N塩化水素のエチルアセタート溶液(669ml)を10℃において30分間にわたり滴下添加した。混合物を室温に温め、3時間攪拌した。混合物をエチルアセタート(300ml)によって希釈した。生成した沈殿をろ過によって回収し、エチルアセタート(700ml)によって洗浄し、真空化にて乾燥し前記目的化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ9.31(t,J=6Hz,1H),8.83(d,J=5Hz,1H),8.70(br,3H),8.40(t,J=8Hz,1H),7.96(d,J=8Hz,1H),7.87(t,J=5Hz,1H),7.41-7.30(m,5H),5.14(s,2H),4.53(br,1H),4.05(dd,J=18,6Hz,1H),3.99(dd,J=18,6Hz,1H),3.64(dd,J=15,5Hz,1H),3.54(dd,J=15,8Hz,1H).
中間体3 ベンジル{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]-アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}アセタート
4-クロロケイ皮酸(49.2g)のジクロロメタン溶液(400ml)に、オキサリルクロリド(30.5ml)および1滴のN,N-ジメチルホルムアミドを添加し、混合物を室温下にて6時間攪拌した。混合物を蒸留して乾燥せしめ、酸塩化物残渣をジクロロメタン(900ml)に溶解した。この溶液にベンジル{[(2S)-2-アミノ-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}アセタート ジヒドロクロリド(104g)を10℃にて添加し、トリエチルアミン(116ml)を40分間にわたって添加した。混合物を室温まで温め、2時間攪拌した。反応混合物を蒸留して乾燥せしめ、残渣を水(500ml x 5)およびテトラヒドロフラン-n-ヘキサン(1: 2,500ml x 10)を用いて洗浄し、真空化にて乾燥して前記目的化合物を白色固体として得た(115g)。
ESI-MS: 478.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.51(dd,J=5,2Hz,1H),8.27(t,J=5Hz,1H),7.83(d,J=6Hz,1H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.57(d,J=16Hz,1H),7.44(d,J=9Hz,2H),7.39-7.28(m,8H),7.19(dd,J=8,5Hz,1H),6.47(d,J=16Hz,1H),5.14(s,2H),4.98(app q,J=6Hz,1H),.4.07(d,J=5Hz,2H),3.36(dd,J=15,5Hz,1H),3.26(dd,J=15,6Hz,1H).
中間体4 {[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸
ベンジル{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}-アセタート(10.8,g)のメタノール懸濁液(200ml)に1N水酸化ナトリウム水溶液(22.6ml)を添加し、混合物を室温下にて5時間攪拌した。混合物を真空下にて濃縮し、残渣をクエン酸水溶液(10%,100ml)によって処理した。生成した白色沈殿をろ過によって回収し、テトラヒドロフラン-ヘキサン(1: 1,150ml)を用いて洗浄し、真空化にて乾燥し前記目的化合物を白色固体として得た(8.25g)。
ESI-MS: 388.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,DMSO-d612.6)δ(br,1H),8.50-8.36(m,3H),7.68(td,J=8,2Hz,1H),7.56(d,J=9Hz,2H),7.47(d,J=9Hz,2H),7.34(d,J=16Hz,1H),7.30(d,J=8Hz,1H),7.20(dd,J=8,5Hz,1%),6.68(d,J=16Hz,1H),4.96-4.86(m,1H),3.78(dd,J=18,6Hz,1H),3.74(dd,J=18,6Hz,1H),3.24(dd,J=14,5Hz,1H),2.99(dd,J=14,10Hz,1H).
中間体5 ベンジル{[(2S)-2-{[(5-クロロ-1-ベンゾフラン-2-イル)カルボニル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}アセタート
ベンジル{[(2S)-2-アミノ-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}アセタートジヒドロクロリドおよび5-クロロ-1-ベンゾフラン-2-カルボン酸から、中間体3と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 492.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.70-8.49(m,3H),7.71-7.62(m,2H),7.52-7.18(m,10H),5.16(s,2H),5.11-5.02(m,1H),4.19-4.03(m,2H),3.44(dd,J=15,4Hz,1H),3.35(dd,J=15,7Hz,1H).
中間体6 {[(2S)-2-{[(5-クロロ-1-ベンゾフラン-2-イル)カルボニル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸
ベンジル 1-[(2S)-2-{[(5-クロロ-1-ベンゾフラン-2-イル)カルボニル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]-アミノ}アセタートから、中間体4と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 402.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ12.6(br,1H),9.00(d,J=8Hz,1H),8.49(dd,J=5,2Hz,1H),8.46(t,J=6Hz,1H),7.88(d,J=2Hz,1H),7.72(d,J=9Hz,1H),7.67(td,J=8,2Hz,1H),7.53(d,J=lHz,1H),7.48(dd,J=9,2Hz,1H),7.33(d,J=8Hz,1H),7.20(dd,J=8,5Hz,1H),5.04-4.94(m,1H),3.80(dd,J=18,6Hz,1H),3.74(dd,J=18,6Hz,1H),3.32(dd,J=14,4Hz,1H),3.22(dd,J=14,10Hz,1H).
中間体7 tert-ブチル4-(1,3-チアゾール-2-イルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート
水酸化ナトリウム(約60% 油懸濁液、5.67g)のジメトキシエタンスラリー(40ml)に、tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラート(23.9g)のジメトキシエタン溶液(60ml)を30分間にわたり添加し、混合物をさらに1時間攪拌した。混合物に2−ブロモチアゾール(15.0g)を添加し、この混合物を4時間還流した。
冷却した後、生成した淡褐色の懸濁液をエーテル(300ml)によって希釈し、混合物をセライトパッドを通して濾過した。濾物をブラインを用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、真空下にて濃縮した。油残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
(溶出液:15%エチルアセタートのn-ヘキサン溶液)によって精製し前記目的化合物を黄色油として得た(22.1g)。
ESI-MS:285.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.11(d,J=4Hz,1H),6.67(d,J=4Hz,1H),5.13(septet,J=4Hz,1H),3.73(ddd,J=14,7,4Hz,2H),3.32(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.08-1.96(m,2H),1.88-1.74(m,2H),1.47(s,9H).
参考例1
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(1,3チアゾール-2-イルオキシ)-1-ピペリジニル]エチル} アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)-エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-(1,3-チアゾール-2-イルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート(2.93g)のエチルアセタート溶液(12ml)に4N塩化水素のエチルアセタート溶液(15ml)を10℃にて滴下添加した.。混合物を室温下にて1時間攪拌し、さらに混合物を真空下にて濃縮し、乾燥した。黄色固体残渣をN,N-ジメチルホルムアミド(40ml)中の{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸(4.0g)、1-ヒドロキシベンゾニトリル(1.53g)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(2.17g)の氷冷混合物に添加した。混合物にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.9ml)を滴下添加した。混合物を室温下にて2時間攪拌し、生成した混合物を炭酸水素ナトリウム氷冷飽和水溶液(200ml)に注入した。混合物をエチルアセタート(全量400ml)にて3回抽出し、塩化アンモニウム飽和水溶液(100ml),水(70ml x 3)およびブライン(20ml)によって洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶出液:1%メタノールのクロロホルム溶液)によって精製し、エチルアセタート中にて再結晶せしめて前記目的化合物を淡黄色固体として得た(4.57g)。
ESI-MS: 554.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(dd,J=5,2Hz,1H),8.04-7.97(m,1H),7.96-7.88(m,1H),7.63(td,J=8,2Hz,1H),7.60(d,J=16Hz,1H),7.45(d,J=9Hz,2H),7.34(d,J=9Hz,2H),7.25(d,J=8Hz,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),7.10(d,J=4Hz,1H),6.68(d,J=4Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.25-5.15(br m,1H),5.06-4.99(m,1H),4.03(d,J=4Hz,2H),3.83-3.52(m,3H),3.43(dd,J=15,5Hz,1H),3.37-3.31(m,1H),3.26(dd,J=15,6Hz,1H),2.08-1.81(m,4H).
中間体8 tert-ブチル4-(2-ピラジニルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート
水酸化ナトリウム(約60%油懸濁液、114mg)のジメチルスルホキシドスラリー(5ml)にtert-ブチル-4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラート(576mg)を滴下添加した。相当量の泡状物が生成し、溶液 は淡橙色に変化した。この溶液に、クロロピラジン(377mg)を添加し、混合物を室温下にて12時間攪拌した。生成した混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液およびエチルアセタートによって分配した。有機層を水およびブラインを用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、真空下にて濃縮した。残渣固体をエチルアセタートおよびn-ヘキサンの混合物によって粉砕し、前記目的化合物を白色結晶として得た(472mg)。
ESI-MS: 280.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.20(d,J=lHz,1H),8.10(d,J=3Hz,1H),8.05(dd,J=3,lHz,1H),5.20(septet,J=4Hz,1H),3.84-3.72(m,2H),3.30(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.05-1.93(m,2H),1.81-1.68(m,2H),1.48(s,9H).
参考例3
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(2 ピラジニルオキシ)-1-ピペリジニル]エチル} アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)-エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-(2-ピラジニルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 549.4(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=5,2Hz,1H),8.22-8.20(m,1H),8.13(d,J=3Hz,1H),8.05(dd,J=3,lHz,1H),8.03-7.88(m,2H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.27(d,J=8Hz,1H),7.19(dd,J=8,5Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.33-5.22(m,1H),5.07-4.99(m,1H),4.05(appd,J=4Hz,2H),3.92-3.78(m,1H),3.68-3.52(m,2H),3.48-3.22(m,3H),2.07-1.92(m,2H),1.88-1.78(m,2H).
中間体9 tert-ブチル4-(4-ピリジルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび4-クロロピリジンヒドロクロリドから、中間体8と同様の方法によってから上記化合物を得た。
ESI-MS: 279.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.42(d,J=6Hz,2H),6.80(d,J=6Hz,2H),4.58(septet,J=4Hz,1H),3.69(ddd,J=14,8,4Hz,2H),3.37(ddd,J=l4/8s4Hz,2H),2.01-1.88(m,2H),1.84-1.69(m,2H),1.47(s,9H).
参考例5
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(4-ピリジルオキシ)-1-ピペリジニル]エチル]アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-(4-ピリジルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 548.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(dd,J=5,2Hz,1H),8.43(dd,J=5,2Hz,2H),8.04-7.86(m,2H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.60(d,J=16Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.26(d,J=8Hz,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),6.79(dd,J=5,2Hz,2H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.06-4.98(m,1H),4.70-4.62(m,1H),4.12-3.96(m,2H),3.84-3.22(m,6H),1.98-1.79(m,4H).
中間体10 tert-ブチル4-(3-ピリジルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび3-フルオロピリジンから中間体8と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 279.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.33-8.30(m,1H),8.22(dd,J=4,3Hz,1H),7.23-7.20(m,2H),4.51(septet,J=4Hz,1H),3.71(ddd,J=14,7,4Hz,2H),3.35(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.00-1.88(m,2H),1.83-1.70(m,2H),1.47(s,9H).
参考例7
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(3-ピリジルオキシ)-1-ピペリジニル]エチル} アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-(3-ピリジルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 548.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.56(dd,J=5,2Hz,1H),8.33-8.30(m,1H),8.24(dd,J=4,lHz,1H),8.06-7.87(m,2H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.29-7.16(m,5H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.06-4.99(m,1H),4.634.57(m,1H),4.13-3.97(m,2H),3.81-3.23(m,6H),1.99-1.81(m,.4H).
中間体11 tert-ブチル4-[(6-メトキシ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジン-カルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび2-クロロ-6-メトキシピリジンから、中間体8 と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 309.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.49(t,J=8Hz,1H),6.29(d,J=8Hz,2H),5.17(septet,J=4Hz,1H),3.88(s,3H),3.81-3.70(m,2H),3.31(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.04-1.92(m,2H),1.82-1.67(m,2H),1.47(s,9H).
参考例9
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(6-メトキシ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-[(6-メトキシ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 578.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCI3)δ 8.56(dd,J=5,2Hz,1H),8.04-7.86(m,2H),7.63(td,J=8,2Hz,K1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.53-7.42(m,3H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.26(d,J=8Hz,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),6.29(d,J=8Hz,2H),5.32-5.20(m,1H),5.06-4.98(m,1H),4.03(app d,J=4Hz,2H),3.86(s,3H),3.82-3.21(m,6H),2.02-1.74(m,4H).
中間体12 tert-ブチル3-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジン-カルボキシラート
tert-ブチル3-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび2,5-ジクロロピリジンから、中間体8と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 313.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.07(d,J=3Hz,1H),7.52(dd,J=9,3Hz,1H),6.66(d,J=9Hz,1H),4.99(br s,1H),3.90-3.10(br m,4H),2.10-1.70(br m,3H),1.60-1.50(m,1H),1.34(br s,9H).
参考例11
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{3-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル3-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび1 [(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 582.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.58-8.51(m,1H),8.10-7.81(m,3H),7.66-7.41(m,5H),7.34(d,J=8Hz,2H),7.25(d,J=8Hz,1H),7.20-7.14(m,1H),6.69-6.60(m,1H),6.53-6.44(m,1H),5.10-4.96(m,2H),4.16-3.80(m,2H),3.77-3.20(m,6H),2.10-1.50(m,4H).
中間体13 tert-ブチル4-(2-ピリジルオキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート
2-ヒドロキシピリジン(2.0g),、tert-ブチル4ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラート(5.3g)およびトリフェニルホスフィン(8.3g)のテトラヒドロフラン溶液(63ml)に、ジエチルアゾジカルボキシラート(5.5g)を8℃にて緩やかに添加し、混合物を室温下にて4時間攪拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、上記目的化合物の粗組成物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィによって精製した。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.16-8.10(m,1H),7.60-7.52(m,1H),6.88-6.81(m,1H),6.71(d,J=8Hz,1H),5.27-5.17(m,1H),3.85-3.70(m,2H),3.35-3.23(m,2H),2.05-1.90(m,2H),1.80-1.65(m,2H),1.47(s,9H).
中間体14 tert-ブチル4-[(6-メチル-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジン-カルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび2-ヒドロキシ-6-メチルピリジンから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.44(dd,J=8,8Hz,1H),6.68(d,J=8Hz,1H),6.49(d,J=8Hz,1H),5.26-5.16(m,1H),3.82-3.68(m,2H),3.353.24(m,2H),2.42(s,3H),2.02-1.90(m,2H),1.79-1.64(m,2H),1.47(s,9H).
参考例15
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(6-メチル-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-[(6-メチル-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 562(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(d,J=5Hz,1H),8.04-7.85(m,2H),7.63(dd,J=2,16Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.50-7.40(m,3H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.30-7.15(m,2H),6.70(d,J=8Hz,1H),6.55-6.45(m,2H),5.35-5.25(m,1H),5.07-4.98(m,1H),4.07-4.00(m,2H),3.86-3.72(m,1H),3.70-3.52(m,2H),3.48-3.20(m,3H),2.41(s,3H),2.01-1.71(m,4H).
中間体15 tert-ブチル4-[(6-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
ter-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび6-クロロ-2-ヒドロキシピリジンから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.50(dd,J=8,8Hz,1H),6.87(d,J=8Hz,1H),6.61(d,J=8Hz,1H),5.26-5.15(m,1H),3.80-3.68(m,2H),3.353.25(m,2H),2.03-1.90(m,2H),1.78-1.65(m,2H),1.47(s,9H).
参考例17
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(6-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
ter-ブチル4-[(6-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 582(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.56(d,J=5Hz,1H),.8.04-7.87(m,2H),7.69-7.49(m,3H),7.46(d,J=8Hz,2H),7.36(d,J=8Hz,2H),7.30-7.15(m,2H),6.90(d,J=8Hz,1H),6.64(dd,J=2,8Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.35-5.25(m,1H),5.07-4.99(m,1H),4.08-4.00(m,2H),3.90-3.75(m,1H),3.67-3.50(m,2H),3.49-3.20(m,3H),2.06-1.90(m,2H),1.87-1.73(m,2H).
中間体16 tert-ブチル4-{[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]オキシ}-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび5-トリフルオロメチル-2-ヒドロキシピリジンから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.40(br s,1H),7.76(dd,J=2,8Hz,1H),6.69(d,J=8Hz,1H),5.33-5.23(m,1H),3.84-3.70(m,2H),3.35-3.23(m,2H),2.05-1.92(m,2H),1.80-1.66(m,2H),1.48(s,9H).
参考例19
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-{[2-オキソ-2-(4-{[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]オキシ}-1-ピペリジニル)エチル]アミノ}-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-{[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]オキシ}-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 616(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)b 8.55(d,J=5Hz,1H),8.40(br s,1H),8.04-7.95(m,1H),7.91(d,J=8Hz,1H),7.77(dd,J=2,8Hz,1H),7.63(dd,J=2,16Hz,1H),7.60(d,J=16Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.29-7.15(m,2H),6.80(dd,J=2,8Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.41-5.30(m,1H),5.06-4.97(m,1H),4.08-4.00(m,2H),3.92-3.20(m,6H),2.06-1.92(m,2H),1.86-1.71(m,2H).
中間体17 tert-ブチル4-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジン-カルボキシラート
ter-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび5-クロロ-2-ヒドロキシピリジンから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.06(d,J=2Hz,1H),7.51(dd,J=2,8Hz,1H),6.67(d,J=8Hz,1H),5.20-5.10(m,1H),3.83-3.70(m,2H),3.333.20(m,2H),2.02-1.90(m,2H),1.77-1.64(m,2H),1.47(s,9H).
参考例21
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 582(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(d,J=5Hz,1H),8.05(d,J=2Hz,1H),7.98(br s,1H),7.90(d,J=8Hz,1H),7.63(dd,J=2,16Hz,1H),7.60(d,J=16Hz,1H),7.52(dd,J=2,8Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.28-7.14(m,2H),6.66(dd,J=2,8Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.27-5.17(m,1H),5.06-4.97(m,1H),4.06-3.98(m,2H),3.90-3.75(m,1H),3.70-3.20(m,5H),2.03-1.70(m,4H).
中間体18 tert-ブチル4-フェノキシ-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよびフェノールから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.32-7.20(m,2H),6.98-6.80(m,3H),4.50-4.41(m,1H),3.75-3.64(m,2H),3.39-3.27(m,2H),1.99-1.66(m,4H),1.47(s,9H).
参考例23
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-{[2-オキソ-2-(4-フェノキシ-1-ピペリジニル)エチル3アミノ}-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル−4-フェノキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 547(M1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(d,J=5Hz,1H),8.05-7.82(m,2H),7.62(dd,J=2,16Hz,1H),7.60(d,J=16Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.12-7.38(m,6H),6.96(dd,J=8,8Hz,1H),6.90(d,J=8Hz,2H),6.49(dd,J=2,16Hz,1H),5.06-4.97(m,1H),4.60-4.50(m,1H),4.06-3.99(m,2H),3.81-3.52(m,3H),3.48-3.20(m,3H),1.90-1.79(m,4H).
中間体19 tert-ブチル4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジン-カルボキシラート(30.0g)、2,2,2-トリフルオロエタノール(149g)およびトリフェニルホスフィン(58.6g)のテトラヒドロフラン溶液(450ml)に、ジエチルアゾジカルボキシラート(38.9g)を 8℃にて.緩やかに添加した。混合物を室温下にて2時間、60℃にて8時間攪拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、上記目的化合物の組成物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィによって精製した。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ3.90-3.58(m,5H),3.20-3.10(m,2H),1.90-1.78(m,2H),1.65-1.50(m,2H),1.46(s,9H).
参考例25
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-1-ピペリジニル]エチル} アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル-4-(2,2,2トリフルオロエトキシ)-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]-アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 553(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.55(d,J=5Hz,1H),8.05-7.82(m,2H),7.62(dd,J=2,16Hz,1H),7.60(d,J=16Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.34(d,J=8Hz,2H),7.28-7.13(m,2H),6.49(dd,J=2,16Hz,1H),5.05-4.95(m,1H),4.10-3.92(m,2H),3.90-3.63(m,4H),3.60-3.35(m,3H),3.30-3.16(m,2H),1.88-1.56(m,4H).
中間体20 tert-ブチル4-イソプロポキシ-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび2-ヨードプロパンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 3.87-3.73(m,2H),3.75-3.65(m,1H),3.55-3.45(m,1H),3.10-2.47(m,2H),1.85-1.40(m,4H),1.26(s,9H),1.15(d,J=7Hz,6H).
参考例27
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-{[2-(4-イソプロポキシ-1-ピペリジニル)-2-オキソエチル]アミノ}-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]アクリルアミド
tert-ブチル4-イソプロポキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 513(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(d,J=5Hz,1H),8.01-7.81(m,2H),7.66-7.55(m,2H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.14-7.27(m,2H),6.49(dd,J=2,16Hz,1H),5.05-4.97(m,1H),4.04-3.96(m,2H),3.90-3.31(m,6H),3.29-3.10(m,2H),1.82-1.45(m,4H),1.14(d,J=7Hz,6H).
中間体21 tert-ブチル4-ブトキシ-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび1-ヨードブタンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ3.82-3.70(m,2H),3.48-3.36(m,3H),3.12-3.00(m,2H),1.87-1.76(m,2H),1.46(s,9H),1.60-1.30(m,4H),0.98-0.80(m,5H).
参考例29
(2E)-N-[(1S)-2-{[2-(4-ブトキシ-1-ピペリジニル)-2-オキソエチル]-アミノ}-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-3-(4-クロロフェニル)アクリルアミド
tert-ブチル4-ブトキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 527(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.55(d,J=5Hz,1H),8.01-7.82(m,2H),7.62(dd,J=2,16Hz,1H),7.60(d,J=16Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.32-7.14(m,2H),6.49(dd,J=2,16Hz,1H),5.05-4.95(m,1H),4.05-3.95(m,2H),3.84-3.69(m,1H),3.59-3.11(m,8H),1.84-1.70(m,2H),1.44-1.29(m,4H),0.91(t,J=7Hz,3H).
中間体22 tert-ブチル4-[(6-クロロ-2-ピラジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび2,6-ジクロロピラジンから、中間体8と同様の方法によって上記化合物を得た。
SI-MS: 314.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.13(s,1H),8.10(s,1H),5.21(septet,J=4Hz,1H),3.82-3.70(m,2H),3.32(ddd,J=14,9,4Hz,2H),2.05-1.93(m,2H),1.82-1.68(m,2H),1.48(s,9H).
参考例31
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(6-クロロ-2-ピラジニル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(6-クロロ-2-ピラジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 583.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=5,2Hz,1H),8.16(s,1H),8.11(d,J=1.5Hz,1H),8.02(s,1H),7.96-7.89(m,1H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=9Hz,2H),7.35(d,J=9Hz,2H),7.26(d,J=8Hz,1H),7.19(dd,J=8,5Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.33-5.22(m,1H),5.07-4.99(m,1H),4.05(appd,J=4Hz,2H),3.92-3.76(m,1H),3.67-3.51(m,2H),3.48-3.21(m,3H),2.06-1.92(m,2H),1.88-1.73(m,2H).
中間体23 tert-ブチル4-[(6-クロロ-3-ピリダジニル)オキシ]-1ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび3,6-ジクロロピリダジンから、中間体8と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 314.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.38(d,J=9Hz,1H),6.94(d,J=9Hz,1H),5.44(septet,J=4Hz,1H),3.87-3.73(br m,2H),3.26(ddd,J=14,9,4Hz,2H),2.13-2.02(m,2H),1.83-1.67(m,2H),1.48(s,9H).
参考例33
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(6-クロロ-3ピリダジニル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(6-クロロ-3-ピリダジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 583.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.51-8.46(m,2H),8.15-8.08(m,1H),7.82-7.78(m,1H),7.69(td,J=8,2Hz,1H),7.56(d,J=9Hz,2H),7.47(d,J=9Hz,2H),7.39-7.29(m,3H),7.20(dd,J=8,5Hz,1H),6.68(d,J=16Hz,1H),5.43-5.32(m,1H),5.00-4.90(m,1H),4.04-3.97(m,2H),3.95-3.84(m,1H),3.73-3.62(m,1H),3.41-3.22(m,3H),3.07-2.96(m,1H),2.14-1.95(m,2H),1.80-1.53(m,2H).
中間体24 tert-ブチル4-[(6-メトキシ-3-ピリダジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび3-クロロ-6-メトキシピリダジンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 310.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ6.96-6.88(m,2H),5.31(tt,J=8,4Hz,1H),4.04(s,3H),3.89-3.75(br m,2H),3.22(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.13-2.01(m,2H),1.81-1.66(m,2H),1.47(s,9H).
参考例35
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(6-メトキシ-3-ピリダジニル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(6-メトキシ-3-ピリダジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 579.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.56(dd,J=5,2Hz,1H), 8.06-7.84(m,2H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.26(d,J=8Hz,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),6.97-6.86(m,2H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.42-5.31(m,1H),5.06-4.98(m,1H),4.06-3.89(m,3H),4.04(s,3H),3.66-3.56(m,1H),3.51-3.36(m,2H),3.35-3.20(m,2H),2.16-2.00(m,2H),1.87-1.72(m,2H).
中間体25 tert-ブチル4-[(3-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
ter-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび2,3-ジクロロピリジンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 313.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.02(dd,J=5,2Hz,1H),7.63(dd,J=8,2Hz,1H),6.83(dd,J=8,5Hz,1H),5.32(tt,J=8,4Hz,1H); 3.71(ddd,J=14,8,4Hz,2H),3.41(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.02-1.89(m,2H),1.87-1.74(m,2H),1.48(s,9H).
参考例37
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(3-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(3-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 582.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.56(dd,J=5,2Hz,1H),8.06-7.86(m,3H),7.68-7.57(m,3H),7.46(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.29-7.23(m,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),6.85(dd,J=8,5Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.44-5.34(m,1H),5.08-4.99(m,1H),4.14-3.95(m,2H),3.85-3.54(m,3H),3.49-3.20(m,3H),2.01-1.80(m,4H).
中間体26 tert-ブチル4-[(6-クロロ-4-ピリミジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
ter-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび4,6-ジクロロピリミジンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 314.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.55(s,1H),6.76(s,1H),5.31(tt,J=8,4Hz,1H),3.84-3.70(m,2H),3.29(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.05-1.93(m,2H),1.81-1.66(m,2H),1.47(s,9H).
参考例39
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(6-クロロ-4-ピリミジニル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(6-クロロ-4-ピリミジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 583.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.57-8.56(m,1H),8.55(s,1H),8.05-7.99(m,1H),7.96-7.89(m,1H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=9Hz,2H),7.96-7.89(m,1H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=9Hz,2H),7.35(d,J=9Hz,2H),7.26(d,J=8Hz,1H),7.19(dd,J=8,5Hz,1H),6.76(appd,J=2Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.42-5.32(m,1H),5.07-4.98(m,1H),4.05(d,J=4Hz,2H),3.93-3.77(m,1H),3.65-3.47(m,2H),3.47-3.21(m,3H),2.07-1.91(m,2H),1.87-1.71(m,2H).
中間体27 tert-ブチル4-{[6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ}-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジノールから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 348.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.86(s,1H),7.06(s,1H),5.39(tt,J=8,4Hz,1H),3.85-3.72(m,2H),3.30(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.08-1.95(m,2H),1.84-1.68(m,2H),1.48(s,9H).
参考例41
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-{[2-オキソ-2-(4-{[6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ}-1-ピペリジニル)エチル]アミノ}-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-{[6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ}-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 617.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.86(s,1H),8.57(dd,J=5,2Hz,1H),8.08-8.01(m,1H),7.98-7.89(m,1H),7.64(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=9Hz,2H),7.35(d,J=9Hz,2H),7.27(d,J=8Hz,1H),7.19(dd,J=8,5Hz,1H),7.07(s,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.51-5.41(m,1H),5.06-4.98(m,1H),4.05(d,J=4Hz,2H),3.96-3.80(m,1H),3.68-3.50(m,2H),3.50-3.21(m,3H),2.10-1.95(m,2H),1.90-1.74(m,2H).
中間体28 tert-ブチル4-{[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]オキシ}-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリミジンから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 348.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.56(d,J=6Hz,1H),6.86(d,J=6Hz,1H),5.39(tt,J=8,4Hz,1H),3.83-3.71(m,2H),3.33(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.08-1.96(m,2H),1.84-1.68(m,2H),1.48(s,9H).
中間体29 tert-ブチル4-[(5-クロロ-2-ピラジニル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル−4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび5-クロロ-2-ピラジノールから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。5-クロロ-2-ピラジノール は、J.Org.Chem.29,2491-2492(1964)に記載の方法によって調製した。
ESI-MS: 314.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.07(d,J=lHz,1H),7.99(d,J=lHz,1H),5.14(tt,J=8,4Hz,1H),3.83-3.70(m,2H),3.29(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.03-1.91(m,2H),1.66-1.80(m,2H),1.48(s,9H).
中間体30 2-ブロモ-5-メチル-1,3-チアゾール
2-アミノ-5-メチル-1,3-チアゾール(11.7g)のアセトニトリル(200ml)溶液にtert-ブチル亜硝酸塩(8.33ml)を0℃において滴下添加し、臭化銅(II)(5g)を5分間にわたって添加した。0℃において3時間攪拌した後、混合物を濃縮し、1N塩酸およびエチルアセタートによって分配した。有機層を、水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液およびブラインを用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、セライトパッドを通してろ過し、真空下にて濃縮し、前記目的化合物をオイルとして得た(3.24g)
ESI-MS: 177.8(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.25(s,1H),2.44(s,3H).
中間体31 tert-ブチル4-[(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび2-ブロモ-5-メチル-1,3-チアゾールから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 299.3(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 6.74(s,1H),5.06(tt,J=8,4Hz,1H),3.78-3.66(m,2H),3.30(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.31(s,3H),2.06-1.95(m,2H),1.85-1.72(m,2H),1.47(s,9H).
参考例45
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(5-メチル-1,3チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 568.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.55(dd,J=5,2Hz,1H),8.04-7.97(m,1H),7.96-7.87(m,,1H),7.63(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.34(d,J=8Hz,2H),7.25(d,J=8Hz,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),6.73(app s,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.13(br s,1H),5.06-4.98(m,1H),4.03(app d,J=4Hz,2H),3.83-3.49(m,3H),3.43(dd,J=15,5Hz,1H),3.37-3.20(m,2H),2.31(d,J=lHz,3H),2.05-1.79(m,4H).
中間体32 tert-ブチル4-[(5-クロロ-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-[(1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラート(8.0g)の酢酸溶液(80ml)をN-クロロスクシンイミド(4.5g)に滴下添加した。混合物を60-70℃に温め、5時間攪拌した。生成した混合物を(80g)および水(80ml)の混合物に注入し、エチルアセタートによって抽出した。有機層を真空下にて濃縮し、残渣をエチルアセタートに溶解した。溶液を1N水酸化ナトリウム溶液によって塩基化した。有機層をブラインを用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムによって乾燥し真空下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶出液:9%エチルアセタートのn-ヘキサン溶液)によって精製し、前記目的化合物を得た 白色結晶(5.56g)として得た。
ESI-MS: 319.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 6.93(s,1H),5.11(tt,J=8,4Hz,1H),3.79-3.63(m,2H),3.31(ddd,J=14,8,4Hz,2H),2.07-1.94(m,2H),1.87-1.72(m,2H),1.47(s,9H).
参考例47
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(5-クロロ-1,3チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(5-クロロ-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 588.KM+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(dd,J=5,2Hz,1H),8.06-7.98(m,1H),7.95-7.88(m,1H),7.63(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.46(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.25(d,J=8Hz,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),6.92(s,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.235.13(m,1H),5.05-4.97(m,1H),4.03(app d,J=4Hz,2H),3.83-3.49(m,3H),3.48-3.20(m,3H),2.06-1.78(m,4H).
中間体33 tert-ブチル(3R)-3-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピロリジンカルボキシラート
tert-ブチル(3R)-3ヒドロキシ-1-ピロリジンカルボキシラートおよび2,5-ジクロロピリジンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 299.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.08(s,1H),7.53(d,J=9Hz,1H),6.69(d,J=9Hz,1H),5.49(br s,1H),3.71-3.40(m,4H),2.14(br s,2H),1.47(s,9H).
中間体34 tert-ブチル(3S)-3-[(5-クロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピロリジンカルボキシラート
tert-ブチル(3S)-3ヒドロキシ-1-ピロリジンカルボキシラートおよび5-クロロ-2-ピリジノールから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 299.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.08(s,1H),7.53(d,J=9Hz,1H),6.68(d,J=9Hz,1H),5.48(br s,1H),3.69-3.42(m,4H),2.14(br s,2H),1.46(s,9H).
中間体35 tert-ブチル(3R)-3-[(6-クロロ-2-ピラジニル)オキシ]-1-ピロリジンカルボキシラート
tert-ブチル(3R)-3ヒドロキシ-1-ピロリジンカルボキシラートおよび2,6-ジクロロピラジンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.17(s,1H),7.12(s,1H),5.54(br s,1H),3.73-3.43(m,4H),2.26-2.12(m,2H),1.48(s,9H).
中間体36 tert-ブチル(3R)-3-[(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-1-ピロリジンカルボキシラート
tert-ブチル(3R)-3ヒドロキシ-1-ピロリジンカルボキシラートおよび2-ブロモ-5-メチル-1,3チアゾールから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 285.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ6.75(s,1H),5.46-5.40(m,1H),3.77-3.38(m,4H),2.31(s,3H),2.40-2.00(m,2H),1.47(s,9H).
中間体37 tert-ブチル3-{[6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジニル]oxy}-1-アゼチジンカルボキシラート
tert-ブチル3-ヒドロキシ1-アゼチジンカルボキシラートおよび6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジノールから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 320.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.87(s,1H),7.14(.s,1H),5.44(tt,J=7,4Hz,1H),4.37(dd,J=10,7Hz,2H),4.01(dd,J=10,4Hz,2H),1.45(s,9H).
中間体38 3,5-ジクロロ-2-(4-ピペリジニルオキシ)ピリジンジヒドロクロリド
tert-ブチル−4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラート(0.5g)、3,5-ジクロロ-2-ピリドン(0.41g)およびトリフェニルホスフィン(0.98g)のテトラヒドロフラン溶液に、ジエチルアゾジカルボキシラート(0.65g)を8℃において緩やかに添加し、混合物を室温下にて4時間攪拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、粗組成物を得た。
粗組成物のメタノール溶液 (5ml)に、4N塩化水素のエチルアセタート 溶液(6.2ml)を8℃において添加した。混合物を室温下にて1時間攪拌し、真空下にて濃縮した。固体残渣をエチルアセタートによって洗浄し、前記目的化合物を得た(585mg)。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.99(d,J=2Hz,1H),7.68(d,J=2Hz,1H),5.45-5.37(m,1H),3.45-3.29(m,4H),2.44-2.13(m,4H).
参考例59
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(3,5-ジクロロ-2-ピリジル)オキシ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸(0.19g)、3,5-ジクロロ-2-(4-ピペリジニルオキシ)ピリジンジヒドロクロリド(0.16g)、1-ヒドロキシベンゾニトリル(0.084g)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(0.11g)の混合物のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(2.5ml)に、N,Nジイソプロピルエチルアミン(0.27ml)を8℃において滴下添加した。 混合物を室温下にて6時間攪拌し、混合物を氷水に注入しエチルアセタートによって抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液およびブラインによって洗浄した。無水硫酸ナトリウムによって乾燥し、および真空下にて濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィによって精製し、前記目的化合物を得た(231mg)。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.61-8.53(m,1H),8.07-7.85(m,3H),7.707.57(m,3H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.30-7.15(m,2H),6.51(dd,J=2,15Hz,1H),5.38-5.28(m,1H),5.07-4.98(m,1H),4.13-3.95(m,2H),3.85-3.20(m,6H),2.00-1.79(m,4H).
ESI-MS: m/z 616(M+1)
中間体39 tert-ブチル4-( [3-(トリフルオロメチル)-2-ピリジルオキシ-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび3-(トリフルオロメチル)-2-ヒドロキシピリジンから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.33-8.24(m,1H),7.90-7.81(m,1H),6.996.90(m,1H),5.48-5.33(m,1H),3.63-3.44(m,4H),1.99-1.77(m,4H),1.47(s,9H).
参考例61
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-{[2-オキソ-2-(4-{[3(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]オキシ}-1-ピペリジニル)エチル]アミノ}-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-{[3-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]オキシ}-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 616(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.59-8.53(m,1H),8.30-8.25(m,1H),8.067.83(m,3H),7.66-7.55(m,2H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.29-7.14(m,2H),7.00-6.93(m,1H),6.50(dd,J=15,3Hz,1H),5.55-5.45(m,1H),5.06-4.98(m,1H),4.14-3.90(m,3H),3.60-3.35(m,4H),3.30-3.20(m,1H),2.00-1.79(m,4H).
中間体40 4-(4-フルオロフェノキシ)ピペリジン
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラート(2.0g)、4-フルオロフェノール(1.1g)およびトリフェニルホスフィン(3.9g)のテトラヒドロフラン溶液に、ジエチルアゾジカルボキシラート(2.6g)を8℃において緩やかに添加し、混合物を室温下にて4時間攪拌した。反応混合物を真空下にて濃縮し、粗組成物を得た。
粗組成物のエチルアセタート(5ml)およびメタノール(5ml)溶液に、4N塩化水素のエチルアセタート溶液(25ml)を8℃において添加した。混合物を室温下にて1時間攪拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液に注入しし、エチルアセタートによって抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、真空下にて濃縮し、前記目的化合物を得た(1.08g)。
参考例63
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-({2-[4-(4-フルオロフェノキシ)-1-ピペリジニル]-2-オキソエチル} アミノ)-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
4-(4-フルオロフェノキシ)ピペリジンおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-2-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例59と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 565(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.60-8.53(m,1H),8.07-7.85(2H,m),7.68-7.56(m,2H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.31-7.15(m,2H),7.04-6.93(m,2H),6.90-6.80(m,2H),6.50(dd,J=15,2Hz,1H),5.06-4.97(m,1H),4.50-4.40(m,1H),4.11-3.95(m,2H),3.79-3.20(m,6H),1.94-1.75(m,4H).
中間体41 4-[4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピペリジンヒドロクロリド
tert-ブチル4-ヒドロキシ1-ピペリジンカルボキシラートおよび4-(トリフルオロメチル)フェノールから、中間体38と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ 7.67(d,J=8Hz,2H),7.19(d,J=8Hz,2H),4.85-4.737(m,1H),3.29-3.00(m,4H),2.20-2.05(m,2H),1.981.78(m,2H).
参考例65
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-[(2-オキソ-2-{4-[4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-1-ピペリジニル}エチル)アミノ]-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
4-[4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピペリジンヒドロクロリドおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例59と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 615(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.60-8.53(m,1H),8.10-7.85(m,2H),7.68-7.51(m,4H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.30-7.15(m,2H),6.95(d,J=8Hz,2H),6.50(dd,J=15,2Hz,1H),5.07-4.97(m,1H),4.68-4.58(m,1H),4.09-3.97(m,2H),3.86-3.20(m,6H),1.99-1.78(m,4H).
中間体42 tert-ブチル4-(4-クロロフェノキシ)-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-ヒドロキシ-1-ピペリジンカルボキシラートおよび4-クロロフェノールから、中間体13と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.31-7.14(m,2H),6.74-6.60(m,2H),4.474.36(m,1H),3.75-3.61(m,2H),3.40-3.26(m,2H),1.97-1.84(m,2H),1.80-1.66(m,2H),1.47(s,9H).
参考例67
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-({2-[4-(4-クロロフェノキシ)-1-ピペリジニル]-2-オキソエチル} アミノ)-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-(4-クロロフェノキシ)-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: m/z 581(M+1)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.60-8.51(m,1H),8.09-7.84(m,2H),7.68-7.55(m,2H),7.4.5(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.30-7.14(m,4H),6.83(d,J=8Hz,2H),6.50(d,J=15Hz,1H),5.05-4.97(m,1H),4.55-4.45(m,1H),4.11-3.94(m,2H),3.80-3.20(m,6H),1.91-1.73(m,4H).
中間体43 tert-ブチル4-(2-ピリジルチオ)-1-ピペリジンカルボキシラート
水酸化ナトリウム(約60%油懸濁液、397mg)のジメトキシエタンスラリー(4ml)に、2−ピリジンチオール(1.05g)の ジメトキシエタン溶液(6ml)を0℃において添加し、混合物を室温下にて1時間攪拌した。混合物にtert-ブチル-4-ブロモ-1-ピペリジンカルボキシラート(2.74g)を添加し、混合物を2時間還流した。冷却した後,生成した懸濁液をエーテルによって希釈し、セライトパッドによって濾過した。濾物をブラインを用いて洗浄した、無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、真空下にて濃縮した。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:14%エチルアセタートのn-ヘキサン溶液)によって精製し、前記目的化合物を白色固体として得た(2.2g)。
ESI-MS: 295.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.42(dd,J=5,2Hz,1H),7.47(td,J=8,2Hz,1H),7.16(d,J=8Hz,1H),6.99(dd,J=8,5Hz,1H),4.06-3.83(m,3H),3.16-3.02(m,2H),2.12-2.00(m,2H),1.71-1.56(m,2H),1.46(s,9H).
参考例69
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(2-ピリジルチオ)-1-ピペリジニル]エチル} アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-(2-ピリジルチオ)-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-1 [(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}-酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 564.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.55(dd,J=5,2Hz,1H),8.41(dd,J=5,2Hz,1H),8.02-7.96(m,1H),7.95-7.88(m,1H),7.63(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.52-7.42(m,3H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.28-7.23(m,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),7.15(d,J=8Hz,1H),7.00(dd,J=8,5Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.06-4.97(m,1H),4.26-4.04(m,2H),4.02(appd,J=4Hz,2H),3.70-3.59(m,1H),3.43(dd,J=15,5Hz,1H),3.30-3.10(m,3H),2.19-2.02(m,2H),1.73-1.54(m,2H).
参考例71
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(2-ピリジルスルホニル)-1-ピペリジニル]エチル} アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
2-(4-ピペリジニルスルホニル)ピリジンヒドロクロリドおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]-アミノ}酢酸から、参考例59と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 596.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.75-8.80(m,1H),8.58-8.52(m,1H),8.127.82(m,4H),7.68-7.55(m,3H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.28-7.15(m,2H),6.54-6.44(m,1H),5.04-4.96(m,1H),4.684.56(m,1H),3.99(appd,J=4Hz,2H),3.88-3.67(m,2H),3.473.35(m,1H),3.29-3.19(m,1H),3.11-2.97(m,1H),2.74-2.61(m,1H),2.12-1.90(m,2H),1.86-1.68(m,2H).
中間体44 tert-ブチル4-[(5-クロロ-2-ピリジル)チオ]-1-ピペリジンカルボキシラート
tert-ブチル4-メルカプト-1-ピペリジンカルボキシラートおよび2,5-ジクロロピリジンから、中間体7と同様の方法によって上記化合物を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.38(dd,J=2,lHz,1H),7.45(dd,J=8,2Hz,1H),7.10(dd,J=8,lHz,1H),4.01-3.85(m,3H),3.14-3.00(m,2H),2.10-1.98(m,2H),1.70-1.58(m,2H),1.46(s,9H).
参考例73
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(5-クロロ-2-ピリジル)チオ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル4-[(5-クロロ-2-ピリジル)チオ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)-プロパノイル} アミノ]酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 598.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=5,2Hz,1H),8.37(d,J=2Hz,1H),8.03-7.97(m,1H),7.95-7.89(m,1H),7.63(td,J=8,2Hz,1H),7.61(d,J=16Hz,1H),7.49-7.42(m,3H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.28-7.23(m,1H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),7.09(d,J=8Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.06-4.97(m,1H),4.27-4.14(m,1H),4.10-3.97(m,3H),3.703.58(m,1H),3.43(dd,J=15,5Hz,1H),3.30-3.07(m,3H),2.17-2.00(m,2H),1.72-1.54(m,2H).
参考例75
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-オキソ-2-({2-オキソ-2-[4-(4-ピリジルチオ)-1-ピペリジニル]エチル} アミノ)-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
4-(4-ピペリジニルチオ)ピリジンジヒドロクロリドおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]-アミノ}酢酸から、参考例59と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 564.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=5,2Hz,1H),8.45(d,J=6Hz,2H),8.08-7.88(m,1H),7.65(td,.J=8,2Hz,1H),7.62(d,J=16Hz,1H),7.47(d,J=8Hz,.2H),7.36(d,J=8Hz,2H),7.29-7.24(m,1H),7.20(dd,J=8,5Hz,1H),7.15(d,J=6Hz,1H),6.50(d,J=16Hz,1H),5.064.97(m,1H),4.27-4.13(m,1H),4.03(appd,J=4Hz,2H),3.75-3.52(m,2H),3.49-3.39(m,1H),3.31-3.11(m,3H),2.14-2.01(m, 2H),1.72-1.55(m,2H).
参考例77
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-t(4クロロフェニル)チオ]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-1-(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
tert-ブチル−4-[(4-クロロフェニル)チオ]-1-ピペリジンカルボキシラートおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例1と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 597.2(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.55(dd,J=5,2Hz,1H),8.03-7.85(m,2H),7.63(td,J=8,2Hz,1H),7.60(d,16Hz,1H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.37-7.22(m,7H),7.18(dd,J=8,5Hz,1H),6.49(d,J=16Hz,1H),5.04-4.96(m,1H),4.30-4.16(m,1H),3.99(appd,d=4Hz,2H),3.713.59(m,1H),3.47-3.37(m,1H),3.29-3.16(m,2H),3.15-2.91(m,2H),2.00-1.88(m,2H),1.59-1.42(m,2H).
参考例79
(2E)-3-(4-クロロフェニル)-N-[(1S)-2-[(2-{4-[(4-クロロフェニル)スルホニル]-1-ピペリジニル}-2-オキソエチル)アミノ]-2-オキソ-{(2-ピリジルメチル)エチル]-2-プロペンアミド
4-[(4-クロロフェニル)スルホニル]ピペリジンヒドロクロリドおよび{[(2S)-2-{[(2E)-3-(4-クロロフェニル)-2-プロペノイル]アミノ}-3-(2-ピリジル)-プロパノイル]アミノ}酢酸から、参考例59と同様の方法によって上記化合物を得た。
ESI-MS: 629.1(M+H)
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.57-8.51(m,1H),8.05-7.83(m,2H),7.827.74(m,2H),7.67-7.52(m,4H),7.45(d,J=8Hz,2H),7.35(d,J=8Hz,2H),7.28-7.13(m,2H),6.53-6.43(m,1H),5.03-4.93(m,1H),4.71-4.57(m,1H),3.98(appd,J=4Hz,2H),3.86-3.75(m,1H),3.46-3.34(m,1H),3.29-3.19(m,1H),3.16-2.90(m,2H),2.65-2.50(m,1H),2.15-1.95(m,2H),1.69-1.49(m,2H).
なお、他の参考例を製造する方法は、その全体が参考資料として本明細書に組み込まれる特許文献6に記載されている。
方 法
1 肝硬変モデル
体重200gのラットにチオアセトアミド(TAA)を200mg/kgの用量で週に2回腹腔内投与し、12週間投与することによって肝硬変を作成した。
2 NO合成酵素阻害剤および投与方法
誘導型NO合成酵素阻害剤である式IIの化合物(藤沢薬品工業より供与。以後FRと略記)を32mg/kgの用量で1日2回、連日経口投与した。なお、前記式IIの化合物は、ポリエチレングリコールに溶解せしめた溶液の形態にて投与した。
3 実験群
実験群は3群設定した。
・TAA単独群:TAAのみ投与(n=7)、・TAA+FR投与群:TAAとFRを投与(n=8)、・FR単独投与群:FRのみ投与(n=5)。
4 サンプル
12週目に犠牲死させ、肝重量、脾重量を測定した。肝組織の一部を凍結切片とホルマリン固定で保存した。同時に血液を採取し血清を分離して−80℃で保存した。
5 測定項目
・ 組織学的検討
HE染色、Azan-Mallory染色
・ 免疫組織学的検討
iNOS染色、TGFβ1染色
・ 血液・生化学検査
血算として赤血球数、白血球数、血小板数を測定した。生化学検査としてAST, AST T.Bilを測定した。凝固系因子としてフィブリノーゲン、PT−INRを測定した。
・ NOx測定
NO産生量推定のために血清NOxを従来の方法(Greiss法)に準じて測定した。
・ ヒアルロン酸
肝線維化と類洞障害を示す指標としてヒアルロン酸値(HA)を測定した。
・ TGFβ測定
肝線維化に関与するサイトカインとしてTGFβを測定した。
測定値は平均値±標準偏差で表し、統計学的処理については一元配置分散分析、t検定を用いP<0.05をもって有意とした。
結果
1 肝形態所見
犠牲死時の腹腔内所見ではFR投与群では全例、形態的に正常肝であったが、TAA群では全例肝硬変となって肝萎縮を認め、腹水の貯留と脾腫も認めた。一方、TAA+FR群では肝線維化は認めるもののTAA群に比して線維化は軽度で肝萎縮程度も僅かであり、腹水、脾腫は認めなかった(図1)。
組織学的検討では線維化、炎症細胞浸潤はTAA群では全てのラットで++であったが、TAA+FR群ではいずれもTAA群に比較して軽度で+程度であった(表1)。
Figure 2005041837
2 肝重量、脾重量
肝重量を体重に対する比(肝重量/体重)で示すとTAA群では2.4±0.6%、TAA+FR群では3.5±0.5%、FR群では3.3±0.3%で、TAA群は有意な肝萎縮を示した(図2)。同じく脾重量を体重に対する比(脾重量/体重)で示すとTAA群では0.42±0.08%、TAA+FR群では0.28±0.03%、FR群では0.18±0.01%で、TAA群は有意に脾が腫大していた(図3)。
2 Azan-Mallory染色
肝線維化の程度をAzan-Mallory染色にて検討した(図4)。TAA群は肝硬変に進展しているため著明な線維成分の増生を認めたが、TAA+FR群では線維化が抑制されていた。線維化の程度を面積比率で割り出すと、TAA群は25.45%であったが、TAA+FR群では9.60%と有意に線維化の程度が低かった。
3 血液・生化学検査
赤血球数はFR群で787.6±39.4×106/μl、TAA+FR群779.5±68.8×106/μl、TAA群656.4±51.8×106/μlで、TAA+FR群はTAA群に比較して有意に高かった。白血球数はFR群で5340±726/μl、TAA+FR群12500±1464μl、TAA群12457±4125μlで、TAA+FR群とTAA群では差はなかった(図5)。血小板数はFR群で88.1±5.7×104/μl、TAA+FR群81.7±11.8×104/μl、TAA群50.8±14.1×104/μlでTAA+FR群はTAA群に比較して有意に高かった(図5)。
生化学検査ではAST、ALTはFR群で152.0±26.5 IU/L、34±3.5 IU/L、TAA+FR群315.7±33.4 IU/L、98.2±13.4 IU/L、TAA群350.4±29.4 IU/L、104.6 ±20.5IU/Lで、TAA+FR群とTAA群では差はなかった(図6)。T.BilはFR群で0.10±0,13mg/ml、TAA+FR群で0.35±0.14mg/ml、TAA群で0.67±0.13mg/mlとTAA+FR群はTAA群に比較して有意に低かった(図6)。
凝固系因子としてフィブリノーゲンはFR群で280.8±15.1mg/ml、TAA+FR群で201.7±29.4mg/ml、TAA群で175.4±37.8mg/mlでTAA+FR群で高い傾向にあったが有意差はなかった(図7)。PT−INRはFR群で1.83±0.11、TAA+FR群で2.81±0.69、TAA群で2.98±0.46とTAA+FR群はTAA群より有意に低かった(図7)。
4 血清NOx値
血清NOxはFR群で69.4±19.4、TAA+FR群で72.2±13.1、TAA群で92.3±67.0と3群間で有意差はなかった(図8)。
5 ヒアルロン酸値
ヒアルロン酸値はFR群で36.4±4.3、TAA+FR群で110.0±31.6、TAA群で294.8±150.0と3群間でTAA+FR群ではTAA群に比較して有意に減少していた(図9)。
6 TGFβ1
TGFβ1はFR群で56.4±52.6、TAA+FR群で87.7±20.9、TAA群で110.0±7.4でTAA群はFR群より有意に高値であった。TAA群とTAA+FR群では、TAA+FR群が低い傾向にあった(図10)。すなわち、前記式IIの化合物は、TGFβ1産生抑制活性を有することが推察された。
7 iNOS免疫組織学的検討
TAA群でiNOS発現を免疫染色で認めたが、TAA+FR群ではiNOS発現が減弱していた(図11)。
8 TGFβ1免疫組織学的検討
TAA群では線維化を起こしている部位にTGFβ1が強く染色されていたが、TAA+FR群では減弱していた(図12)。
(まとめ)
本発明者らは肝虚血再灌流障害において誘導型NO合成酵素阻害剤による再灌流障害抑制を研究している過程で、侵襲が加わった状態では誘導型NO合成酵素阻害剤が極めて有用な治療手段となることを認識してきた。そこで、この誘導型NO合成酵素阻害剤の新たな可能性・発展性を追求するために、従来よりNOの関連については全く検討されていない肝線維化において、NOとくに誘導型NO合成酵素由来NOが肝線維化に関与しているのかを検討した。
本発明において、本発明者らは藤沢薬品が見いだした経口投与可能な誘導型NO合成酵素阻害剤(式IIの化合物)を用いて、主として当該化合物によってTGFβ1産生および肝線維化を抑制できるか否かをラット肝硬変モデルを用いて検討した。誘導型NO合成酵素はモノマーであるときは非活性型であり、活性化するためにはダイマーとならなければならないが、式IIの化合物は誘導型NO合成酵素のダイマー化を抑制することで酵素活性を阻害する薬剤である。
ラット肝硬変を作成するに当たってはTAAを週に2回、腹腔内投与することで作成した。本モデルは投与8週目で慢性肝炎となり、12週目で完全に肝硬変となる。肝萎縮、脾腫、腹水を認め、組織学的には炎症細胞浸潤、強い繊維化を認め、ヒトの肝硬変に組織学的にかなり近いモデルと考えられている。本モデルにおいて式IIの化合物を1日2回連日経口投与させたところ、式IIの化合物の投与によって肝線維化が抑制されるという画期的な成果をえることができた。すなわち、式IIの化合物の投与によって肝硬変への進展が抑制され、腹水・脾腫は認めず、肝線維化率も25%から9.6%に軽減していた。また、血小板数低下、T.Bilの上昇などの肝硬変における血液・生化学的検査異常値の改善も認めた。また、肝類洞障害指標であるヒアルロン酸値の上昇も著明に抑制されていた。以上の結果から、誘導型NO合成酵素阻害剤は肝繊維化を抑制するという新たな事実が判明した。
前述したように、肝線維化の病態にはTGFβ1を中心的な役割を担っていることが明らかになっている。すなわち肝炎などの炎症が持続することでTGFβ1の放出が増加すると、細胞外マトリックスの産生が促進されるとともに、細胞外マトリックスの分解系酵素の合成を抑制し、線維組織の蓄積をもたらすようになる。今回、本発明者らはTGFβ1の発現を免疫染色法にて検討したところ、TAA群では線維化部分に一致してTGFβ1が著明に染色されていたが、TAA+FR投与群では染色性が減弱していた。また、血清TGFβ1は両群で有意差はないもののTAA+FR投与群で低い傾向にあった。このようにFRは何らかの機序でTGFβ1産生を抑制し、それによって線維芽細胞からのコラーゲン産生を抑制している可能性が考えられる。
TAAによる慢性的な炎症が誘導型NO合成酵素を誘導し、そこから産生されるNOがTGFβ1の産生を促しているのかもしれない。確かに免疫組織染色学的検討では誘導型NO合成酵素はTAA投与群では著明な発現が見られたが、TAA+FR投与群では減弱していた。しかしながら、本発明者らは血清NOxを測定したがFR群、TAA群、TAA+FR投与群で差を認めなかった。一般的に肝硬変では誘導型NO合成酵素が発現するが、これは随伴するエンドトキシン血症などによって誘導される二次的な結果との報告もある。一方、侵襲によって発現する誘導型NO合成酵素由来NOはTNFα、インターフェロンγなどのサイトカイン産生を新たに誘導するので、誘導型NO合成酵素由来NOが慢性的に微量にTGFβ1産生させていることも考えられる。
本実験で使用した式IIの化合物および他の関連化合物は慢性的かつ持続的に誘導型NO合成酵素由来NO産生を低下させることでTGFβ1の産生を低下させ、結果的に肝線維化を抑制することも考えられる。
一方、式IIの化合物および他の関連化合物は誘導型NO合成酵素阻害とは全く無関係に直接的にTGFβ1産生抑制に、もしくはコラーゲン産生抑制として働いている可能性も考えられる。
仮に式IIの化合物および他の関連化合物がB型慢性肝炎、C型慢性肝炎患者などの患者において臨床応用され肝硬変への移行が抑制されれば、肝硬変による肝不全症例の激減や、肝不全例に対する肝移植例の減少などが期待され、患者並びに医療財政におけるメリットは計り知れないものがある。また、C型慢性肝炎患者は肝硬変へと進展する過程で高率に肝癌が発生するが、肝硬変進展が抑制されることで肝癌発生も抑制されれば、肝癌発症予防という極めて重要な効果も期待される。そうような効果が臨床的に確認されれば、肝癌によって生命の危険をさらされる患者にとって福音といえる。
さらに現時点における肝線維化抑制が臨床的に可能と考えられているのはインターフェロンαのみであるが、この薬剤は経口剤ではないので患者は通院しなくてはならず、発熱、血小板減少、自殺企図などの精神症状などの副作用も有する。一方、今回用いた誘導型NO合成酵素阻害剤であるFRは経口剤としての投与が可能であるため、通院回数が少なくてすみ患者への負担は軽減される。このような観点からも本薬剤が仮に臨床応用されれば極めて有用な薬剤となる。
本発明の線維化抑制による肝線維化抑制効果および/または膵線維化抑制効果および/または肺線維化抑制効果を有する組成物および治療法は、肝線維化抑制研究、膵線維化抑制研究および肺線維化抑制研究において、従来にない独創的なものである。したがって、本発明は、医薬産業などの関連産業の発展に寄与するところ極めて大である。
各処理群マウスの肝臓および脾臓を示す写真図である。 各処理群マウスの肝重量を示すグラフである。 各処理群マウスの脾重量を示すグラフである。 各処理群マウスの肝線維化の程度をAzan-Mallory染色して示す写真図である。 各処理群マウスの赤血球数、白血球数および血小板数を示す図である。 各処理群マウスの生化学検査結果を示す図である。 各処理群マウスの凝固因子量を示す図である。 各処理群マウスの血清NOx値を示す図である。 各処理群マウスのヒアルロン酸値を示す図である。 各処理群マウスのTGFβ1産生の程度を示す図である。 iNOS免疫組織学的検討結果を示す写真図である。 TGFβ1免疫組織学的検討結果を示す写真図である。

Claims (11)

  1. 式I
    Figure 2005041837
    式中、Xは
    Figure 2005041837
    または
    Figure 2005041837
    であり、
    はハロゲンによって置換されているベンゾフラニル、またはハロゲンによって置換されているスチリルであり、
    は炭素数1〜6のアルキルまたはハロアルキル、1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシ、ハロアルキルもしくはハロアルコキシまたはハロゲンによって任意に置換されていてもよいヘテロ環基、1個または2個以上の、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシもしくはハロアルキルまたはハロゲンによって任意に置換されていてもよいアリール基であり、
    Yは−O−、−S−または−SO−である、
    で表される化合物または薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する線維化抑制剤。
  2. 式Iにおいて、Rが2−(4−クロロフェニル)エテニルであり、Xが
    Figure 2005041837
    である、請求項1に記載の線維化抑制剤。
  3. 式Iにおいて、Yが−O−である、請求項1または2に記載の線維化抑制剤。
  4. 式Iにおいて、Rが1個または2個以上の置換基を有するヘテロ環基である、請求項1〜3のいずれかに記載の線維化抑制剤。
  5. 式Iにおいて、Rが1個または2個以上の置換基を有する含窒素ヘテロ環基である、請求項1〜4のいずれかに記載の線維化抑制剤。
  6. 式Iにおいて、Rが1個または2個以上の置換基を有するピリミジニル基である、請求項1〜5のいずれかに記載の線維化抑制剤。
  7. 肝線維化抑制活性および/または膵線維化抑制活性および/または肺線維化抑制活性を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の線維化抑制剤。
  8. 式Iで表わされる化合物が、式II
    Figure 2005041837
    で表される化合物(2E)−3−(4−クロロフェニル)−N−[(1S)−2−オキソ−2−{[2−オキソ−2−(4−{[6−(トリフルオロメチル)−4−ピリミジニル]オキシ}−1−ピペリジニル)エチル]アミノ}−1−(2−ピリミジルメチル)エチル]−2−プロペンアミドである、請求項1〜8のいずれかに記載の線維化抑制剤。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の線維化抑制剤の、肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬の製造における使用。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の線維化抑制剤を含む、肝硬変および/または慢性膵炎および/または肺高血圧症の進行を抑制するための医薬。
  11. 錠剤、ピル、被覆錠剤、カプセル、粉末、顆粒、シロップ、ジュース、溶液、懸濁液およびドロップから選択される経口投与形態を有する、請求項10に記載の医薬。
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