JP2005041492A - ミシン目入り電池包装体および電池包装体へのミシン目入れ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の電池を熱収縮性フィルムで包装し、それら電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿って複数のミシン目を入れた電池包装体であって、
前記ミシン目は、細長状で、長さ方向に沿う2つの辺のうち、少なくとも一方の辺が円弧状をなし、かつ長さ方向の両端部において前記2つの辺が点で交わる形状を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシン目入り電池包装体および電池包装体へのミシン目入れ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
円筒形電池、例えばアルカリ乾電池は、各種の電子機器の電源として多用されている。この円筒形電池は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのような熱収縮性フィルムで複数本、例えば4本を包装して電池包装体とし、さらに前記PETフィルムにバーコードラベルを貼着して出荷されている。
【0003】
しかしながら、このような電池包装体において前記熱収縮性フィルムは高い伸張性を有するために、ユーザが電池間に位置する前記フィルム部分をその電池の軸方向に沿って容易に破断できなかった。その結果、ユーザが前記電池包装体から目的とする本数、例えば1本の電池を簡単に取り出すことが困難であった。
【0004】
このようなことから、前記電池包装体の電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿ってミシン目を入れ、ユーザがそのフィルムのミシン目に沿って容易に破断できるようにして前記電池包装体から目的とする本数の電池を取り出せる構造にしている。
【0005】
ところで、従来のミシン目入り電池包装体は細長状で、長さ方向に沿い、内側に湾曲した2つの辺およびそれと直交し内側に湾曲した2つの辺とから構成された4つのコーナ部が鋭角な略長方形状のミシン目を電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿って複数開口させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる形状のミシン目を有する電池包装体においてユーザが破断しようとする熱収縮性フィルムの両側の電池を互いに反対方向に回転させ、それら電池間の複数のミシン目に力を加えると、ミシン目の並び方向の端部に引裂き起点として働く2つの鋭角なコーナ部を有するため、破断応力が分散されて破断し難くなるばかりか、引裂き起点が特定できないことから破断線がギザギザになって外観性が低下する問題があった。
【0007】
本発明は、複数の電池を熱収縮性フィルムで包装した構造で、破断し易くかつ破断線を美麗にし得るミシン目を有するミシン目入り電池包装体を提供しようとするものである。
【0008】
本発明は、複数の電池包装体に対し、それらの電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿って破断し易くかつ破断線を美麗にし得るミシン目を連続的かつ円滑に入れることが可能な電池包装体へのミシン目入れ装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の係るミシン目入り電池包装体は、複数の電池を熱収縮性フィルムで包装し、それら電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿って複数のミシン目を入れた電池包装体であって、
前記ミシン目は、細長状で、長さ方向に沿う2つの辺のうち、少なくとも一方の辺が円弧状をなし、かつ長さ方向の両端部において前記2つの辺が点で交わる形状を有することを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る電池包装体へのミシン目入れ装置は、複数の電池を熱収縮性フィルムで包装した電池包装体をその電池の軸方向に平行して搬送するための搬送手段と、
前記搬送手段に配置され、搬送された電池包装体の電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿ってミシン目を入れるためのミシン目入れ機構と
を具備し、
前記ミシン目入れ機構は、前記電池包装体を挟むように、かつ中心軸が前記複数の電池の配列方向に配置された一対の押えローラと、これらの押えローラにそれぞれ取り付けられる円板状カッタとを備え、
前記押えローラは、柔軟性材料からなり、その軸方向に前記電池包装体の電池の個数に相当する数で分割され、
前記円板状カッタは、前記分割された押えローラ間にその押えローラと同軸的かつ回転可能に固定され、かつ片面両側または両面両側にテーパを付した三角形状の刃を有することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るミシン目入り電池包装体を示す斜視図、図2は図1の電池包装体の熱収縮フィルムに開口したミシン目を示す拡大平面図である。
【0013】
電池包装体1は、複数(例えば4本)の円筒形電池2を熱収縮性フィルム(例えばPETフィルム)3でシュリンク包装した構造を有する。複数のミシン目4は、前記電池包装体1にその4本の円筒形電池2間に位置する表裏のPETフィルム3部分にその電池2の軸方向に沿って開口されている。前記ミシン目4は、図2に示すように細長状で、長さ方向に沿う2つの辺が円弧状をなし、かつ長さ方向の両端部において前記2つの辺が点で交わる両端が鋭角な扁平楕円形状を有する。
【0014】
前記ミシン目が開口されたPETフィルムにおいて、図2に示すように前記ミシン目4の長さ(X)とミシン目間のピッチ長さ(Y)との合算長さは、3.5mm以下で、かつ前記ミシン目の長さ(X)は1〜2mmであることが好ましい。
【0015】
前記合算長さが3.5mmを超えると、熱収縮性フィルムを複数のミシン目に沿って破断する(引裂く)ことが困難になる。より好ましい前記合算長さは3mm以下である。
【0016】
前記ミシン目の長さを1mm未満にすると、熱収縮性フィルムを複数のミシン目に沿って破断する(引裂く)ことが困難になる。一方、前記ミシン目の長さが2mmを超えると、ピッチ長さが相対的に短くなってその部分での熱収縮性フィルムの強度が低下するため電池包装体の搬送、運搬等での衝撃、または誤って落下させたときの衝撃により、熱収縮性フィルムが前記複数のミシン目に沿って容易に破断されて収納された電池が飛び出す虞がある。
【0017】
なお、本発明に係るミシン目入り電池包装体においてミシン目の形状は図2に示すように扁平楕円状に限定されない。例えばミシン目4は、図3に示すように細長状で、長さ方向に沿う2つの辺のうち、一方の辺が円弧状をなすとともに、他方の辺が直線状をなし、かつ長さ方向の両端部において前記2つの辺が点で交わる両端が鋭角な半扁平楕円形状であってもよい。このようなミシン目が開口されたPETフィルムにおいて、図3に示すように前記ミシン目4の長さ(X)とミシン目間のピッチ長さ(Y)との合算長さ、前記ミシン目の長さ(X)は、前述したのと同様な理由からそれぞれ3.5mm以下、1〜2mmであることが好ましい。
【0018】
以上、第1実施形態のミシン目入り電池包装体は複数(例えば4本)の円筒形電池2を熱収縮性フィルム(例えばPETフィルム)3でシュリンク包装し、その4本の円筒形電池2間に位置する表裏のPETフィルム3部分に複数のミシン目4をその電池2の軸方向に沿って開口し、かつ前記ミシン目4が図2に示すように細長状で、長さ方向に沿う2つの辺が円弧状をなし、かつ長さ方向の両端部において前記2つの辺が点で交わる両端が鋭角な扁平楕円形状、または図3に示すように細長状で、長さ方向に沿う2つの辺のうちの一方の辺が円弧状をなすとともに他方の辺が直線状をなし、かつ長さ方向の両端部において前記2つの辺が点で交わる両端が鋭角な半扁平楕円形状を有する。
【0019】
このようなミシン目入り電池包装体において、ユーザが破断しようとする熱収縮性フィルム3の両側の電池2,2を互いに反対方向に回転させ、それら電池2,2間の複数のミシン目4に力を加えると、ミシン目4はその並び方向の両端部にそれぞれ1つの鋭角な交点を有するため、破断応力がこの交点に集中し、これを引裂き起点として熱収縮性フィルム3を容易に破断することができる。また、ミシン目4の引裂き起点は両端部それぞれの1つの鋭角な交点に特定されることから、破断線が美麗になり、破断後において良好な外観性を保持できる。
【0020】
特に、図2または図3に示すように前記ミシン目4の長さ(X)とミシン目間のピッチ長さ(Y)との合算長さを3.5mm以下、かつ前記ミシン目の長さ(X)を1〜2mmに規定すことによって、電池包装体の搬送、運搬等での衝撃により熱収縮性フィルム3が破断されることなく、ユーザによる破断操作でより容易に破断することが可能になる。
【0021】
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態を示す電池包装体へのミシン目入れ装置の正面図、図5は図4のV−V線に沿う断面図、図6は図4のミシン目入れ装置に組み込まれる円板状カッタの刃形状を示す部分拡大正面図である。
【0022】
図4、図5中の21は、駆動ローラ22およびガイドローラ(図示せず)により例えば時計回り方向に回動される供給側ベルトコンベアである。受け側ベルトコンベア23は、前記供給側ベルトコンベア21に一定に間隔をあけて隣接し、かつその搬送方向と平行して配置され、駆動ローラ(図示せず)およびガイドローラ24により時計回り方向に回動される。図示しないモータの駆動軸により反時計回り方向に回転する押し込みローラ25は、前記供給側ベルトコンベア21の端部(右端部)の上方に配置されている。
【0023】
支持プレート26は、前記各ベルトコンベア21,23間の周囲にその面が水平なるように配置され、かつ後述する下部押えローラが位置する付近に矩形状穴27を開口している。4つのガイド部材28は、前記各ベルトコンベア21,23の移動方向に所望の間隔をあけてそれぞれ2列配置され、かつこれらの列間の距離が電池包装体の電池の配列方向長さと同じになるように前記支持プレート26上にねじにより固定されている。
【0024】
2本の円柱状ポスト29a、29bは、前記支持プレート26上に前記各ベルトコンベア21,23の長さ方向に沿って所望の間隔をあけて立設されている。これらの円柱状ポスト29a、29bは、前記各ベルトコンベア21,23に対して所望の間隔をあけて配置されている。上部支持板30は、前記各ポスト29a、29bの上端に固定されている。円筒状スライド31a,31bは、前記円柱状ポスト29a、29bに上下動可能にそれぞれ嵌合されている。上部環状ストッパ32a,32bは、前記円柱状ポスト29a、29bの上部付近にそれぞれ嵌着されている。これら上部環状ストッパ32a,32bは、径方向に2分割され、ねじで締め付けることにより前記円柱状ポスト29a、29bに嵌着されている。つまり、前記各上部環状ストッパ32a,32bは前記円柱状ポスト29a、29bに対する嵌着位置を可変できる構造になっている。荷重付与手段であるコイルスプリング33a,33bは、前記円筒状スライド31a,31b上端と前記上部環状ストッパ32a,32bの間に位置する前記円柱状ポスト29a、29bにそれぞれ嵌入され、前記円筒状スライド31a,31bを下方に向けて付勢している。なお、前記上部環状ストッパ32a,32bの前記円柱状ポスト29a、29bに対する嵌着位置を上下に可変することにより、前記コイルスプリング33a,33bを別のコイルスプリングに交換することなく、前記円筒状スライド31a,31bの下方への付勢力、つまり後述する上部押えロールの電池包装体への荷重力を調整することが可能になる。下部環状ストッパ34a,34bは、前記円柱状ポスト29a、29bの下部付近にそれぞれ嵌着されている。これらの下部環状ストッパ34a,34bは、前記円筒状スライド31a,31bの下方への過度の移動を規制して後述する上下部の押えロール間の距離を例えば電池包装体の厚さより僅かに短くなるように設定する働きを有する。なお、前記下部環状ストッパ34a,34bは前述した上部環状ストッパ32a,32bと同様な構造を有し、前記円柱状ポスト29a、29bに対する嵌着位置、つまり前記円筒状スライド31a,31bの規制位置を可変できる構造になっている。
【0025】
軸受ボックス35は、前記円筒状スライド31a,31bを囲むようにそれら円筒状スライド31a,31bに固定されている。上部側軸受36は、前記円筒状スライド31a,31b間に位置する前記軸受ボックス35内にそれらスライド31a,31bの並び方向に対して直交する、つまり前記各ベルトコンベア21,23の長さ方向に対して直交するように固定されている。このような上部側軸受36は、前記軸受ボックス35および前記円筒状スライド31a,31bとともに上下動可能に配置されている。
【0026】
下部側軸受37は、前記支持プレート26の下面に前記上部側軸受36の直下に位置し、かつその軸受36と同じ配置状態になるように固定されている。
【0027】
先端部がねじ切り加工された上部シャフト38は、前記上部側軸受36に自由回転可能に軸支され、さらに前記上部側軸受36の前記各ベルトコンベア21,23側の面(前面)から前記支持プレート26の上方位置に延出されている。この上部シャフト38の先端付近を除く延出部には、突状のカギ部39が軸方向に形成されている。先端部がねじ切り加工された下部シャフト40は、前記下部側軸受37に自由回転可能に軸支され、さらに前記下部側軸受37の前記各ベルトコンベア21,23側の面(前面)から前記支持プレート26の下方位置に延出されている。この下部シャフト40の先端付近を除く延出部には、突状のカギ部41が軸方向に形成されている。このような各シャフト38,40は、前記各ベルトコンベア21,23の回動方向に対して直交する方向に向けて前記支持プレート26の上方、下方の位置にそれぞれ互いに上下関係を以って平行して延出されている。
【0028】
電池包装体の電池の個数に相当する数、例えば4つに分割された上部円筒状スリーブ42は、前記上部シャフト38にそれらスリーブ42のカギ溝(図示せず)がそのシャフト38の突状のカギ部39に係合するように嵌め込まれている。柔軟性材料、例えばウレタンゴムからなる上部押えローラ43は、前記各上部円筒状スリーブ42の外周面にそれぞれ形成されている。なお、柔軟性材料は前記材料に限らず、シリコンゴム、天然ゴムなどを用いてもよい。
【0029】
3枚の上部円板状カッタ44は、前記4分割された前記上部円筒状スリーブ42間に位置する前記上部シャフト38にそれらの円板状カッタ44のカギ溝(図示せず)がシャフト38の突状のカギ部39に係合するように嵌め込まれている。ナット45は、前記上部シャフト38先端のねじ切り部に螺着され、これにより前記上部押えローラ43が外周面に形成された4つの上部円筒状スリーブ42およびこれらのスリーブ42の間に挟まれた前記3枚の上部円板状カッタ44は前記上部シャフト38に同軸的に固定されている。前記3枚の円板状カッタ44は、前記押えローラ43に比べて大きな直径を有し、それら押えローラ43の外周面から所望径のリング形状を以って突出されている。
【0030】
前記上部円板状カッタ44は、図6に示すように外周部に三角形状で両面両側にテーパを付した複数の刃46を有し、その刃46の先端の横断面は図7に示すように菱形をなしている。なお、これらの刃先角度θは30°〜45°の範囲にすることが好ましい。刃先角度を30°未満にすると、その刃46を電池包装体の熱収縮フィルムに差し込んでミシン目を形成する際、差込量の変動に対するミシン目の長さ(前述した図2のX)の変化が大ききなり、ミシン目が入れられた熱収縮フィルムの破断性がばらつく虞がある。一方、前記刃先角度が45°を超えると、その刃を電池包装体の熱収縮フィルムに差し込んでミシン目を形成する際、差込量の変動に対するミシン目の長さ(X)の変化を抑えることが可能になるものの、刃の強度が低下する虞がある。このような上部円板状カッタ44において、熱収縮フィルムに差し込んでミシン目を形成する際のミシン目の長さおよびミシン目間のピッチ長さの合計長さは図6に示す2つの刃先間の長さで決定される。
【0031】
前記下部シャフト40には、前述した上部シャフト38と同様に4つに分割された下部円筒状スリーブ47が嵌め込まれている。この下部円筒状スリーブ47の外周面には柔軟性材料、例えばウレタンゴムからなる下部押えローラ48がそれぞれ形成され、さらに前記4分割された前記下部円筒状スリーブ47間に位置するように3枚の下部円板状カッタ49が嵌め込まれている。ナット50は、前記下部シャフト40先端のねじ切り部に螺着され、これにより前記下部押えローラ48が外周面に形成された4つの下部円筒状スリーブ47およびこれらのスリーブ47の間に挟まれた前記3枚の下部円板状カッタ49は前記下部シャフト40に同軸的に固定されている。前記3枚の円板状カッタ49は、前記押えローラ48に比べて大きな直径を有し、それら押えローラ48の外周面から所望径のリング形状を以って突出されている。これらの下部円板状カッタ49は、前述した図6に示す上部円板状カッタ44と同様に外周部に三角形状で両面両側にテーパを付した複数の刃51を有し、その刃51の先端の横断面は菱形をなしている。なお、前記下部押えローラ48の上部はその上端が前記支持プレート26の表面と面一になるようにその支持プレート26の矩形穴27内に位置している。
【0032】
次に、前述した電池包装体のミシン目入れ装置の動作を図4〜図6を参照して説明する。なお、電池包装体1は複数(例えば4本)の円筒形電池2を熱収縮性フィルム(例えばPETフィルム)3でシュリンク包装した構造を有する。
【0033】
まず、複数の電池包装体1をその円筒形電池2の軸方向を水平にかつ搬送方向に対して平行になるよう供給側ベルトコンベア21上に横置きにして供給する。駆動ローラ22を時計回り方向に回転することによって、複数の電池包装体1は図4に示すようにその供給側ベルトコンベア21上に乗って矢印の方向(左から右の方向)に搬送される。
【0034】
押し込みローラ25を図示しないモータの駆動軸により反時計回り方向に回転することにより、前記供給側ベルトコンベア21の端部(右端部)に搬送された電池包装体1は前記供給側ベルトコンベア21と前記押し込みローラ25による挟持、回転により支持プレート26上に押し込まれ、4つのガイド部材28間で所定の姿勢を保った状態で案内されながら、移動される。このとき、図5に示すようにウレタンゴムからなる上部押えローラ43は前記支持プレート26の上方において上部シャフト38に4つの上部円筒状スリーブ42を介して同軸的に固定され、ウレタンゴムからなる下部押えローラ48は上端が前記支持プレート26の表面と面一になるようにその支持プレート26の矩形穴27内に位置し、下部シャフト40に4つの下部円筒状スリーブ47を介して同軸的に固定されているため、前記電池包装体1が前記上下の押えロール43,48間に搬送されると、その電池包装体1は4本の円筒形電池2の上下側面に対応するPETフィルム3箇所で前記上下の押えローラ43,48に当接される。このため、PETフィルム3とウレタンゴムからなる上下の押えローラ43、48との間で摩擦力が働いて、前記上下のシャフト38,40が上下側の軸受36、37に軸支されて自由回転し、その回転力により前記支持プレート26を通して受け側ベルトコンベア23に送られる。
【0035】
このように前記電池包装体1がその4本の円筒形電池2の上下側面に対応するPETフィルム3部分で前記上下の押えローラ43,48と当接し、移動する過程で、前記上部シャフト38には前記各上部円筒状スリーブ42および各上部押えロール43の間に挟まれて3枚の上部円板状カッタ44が同軸的に固定され、前記下部シャフト40には前記各下部円筒状スリーブ47および各上部押えロール48の間に挟まれて3枚の下部円板状カッタ49が同軸的に固定されているため、前記上下の円板状カッタ44、49が前記電池包装体1の円筒形電池2間に位置する表裏のPETフィルム3部分に差し込まれ、前記上下のシャフト38,40の自由回転により上下部の円板状カッタ44、49がその電池2の軸方向に沿って回転する。その結果、上下の円板状カッタ44、49によって、前述した図1に示すように前記支持プレート26およびガイド部材28に搬送された複数の電池包装体1にその4本の円筒形電池2間に位置する表裏のPETフィルム3部分にその電池2の軸方向に沿って連続的にかつ円滑に複数のミシン目4を入れることができる。この時、前記上下部の円板状カッタ44、49は図6に示すように外周部に三角形状で両面両側にテーパを付した複数の刃46,51を有し、それらの刃46,51の先端の横断面は図7に示すように菱形をなしているため、前述した図2に示すように両端が鋭角な扁平楕円形状のミシン目4を開口できる。
【0036】
また、円筒状スライド31a,31b上端と前記上部環状ストッパ32a,32bの間に位置する円柱状ポスト29a、29bに荷重付与手段であるコイルスプリング33a,33bを嵌入させることにより、前記円筒状スライド31a,31bは下方に向けて付勢され、これに伴ってこれらの円筒状スライド31a,31bに固定された軸受ボックス35内の上部側軸受36も同方向に付勢される。このため、前記上部側軸受36に軸支された上部シャフト38に同軸的に固定されたウレタンゴムからなる上部押えローラ43から前記支持プレート26およびガイド部材28に搬送された電池包装体1に向けて所定の荷重が加えられる。このような荷重の付与により上下の押えローラ43,48で電池包装体1を挟持する力が大きくなって、前述した上下のシャフト38,40の自由回転力を電池包装体1に確実に伝達できるため、前記電池包装体1を前記支持プレート26を通して受け側ベルトコンベア23に円滑に送ることが可能になる。
【0037】
さらに、前記荷重の付与により前記上下の押えローラ43,48間で電池包装体1を挟持する力を大きくでき、前述した上下のシャフト38,40の自由回転力により電池包装体1を前記支持プレート26上に移動させて上下の円板状カッタ44、49でPETフィルム3にミシン目を入れる際、前記電池包装体1が幅方向(円筒形電池2の配列方向)にずれるのを防止できる。その結果、前記上下の円板状カッタ44、49によって、電池包装体1にその4本の円筒形電池2間に位置する表裏のPETフィルム3部分にミシン目4をその電池2の軸方向に平行かつ直線的に入れることができる。
【0038】
さらに、前記荷重の付与により前述した上下の円板状カッタ44、49による電池包装体1の円筒形電池2間に位置する表裏のPETフィルム3部分への差し込み深さを一定にでき、そのPETフィルム3に長さおよびピッチが一定のミシン目4を安定的に入れることができる。
【0039】
なお、前記第2実施形態では上部押えローラを下部押えローラに向けて付勢する荷重付与手段としてコイルスプリングを用いたが、所望重量の錘でもよい。
【0040】
また、前記第2実施形態では供給側ベルトコンベア21の端部(右端部)に搬送された電池包装体1を押し込みローラ25の回転により上下の押えローラ43,48間に移動させたが、これに限定されない。例えば押し込みローラ25を設けずに、上下の押えローラ43,48のシャフト38、40のいずれか一方、例えば下部シャフト40をモータ等の駆動源で回転させてもよい。
【0041】
さらに、前記第2実施形態では上部押えローラを上下動可能にし、荷重付与手段(コイルスプリング)により上部押えローラを下部押えローラに向けて荷重を加える構造にしたが、これに限定されない。例えば、円筒状スライドなどのスライド部材、荷重付与手段(コイルスプリング)を設けずに、上下の押えローラを一定の間隔(例えば電池包装体の厚さより僅かに短い間隔)で固定して配置してもよい。ただし、このような構造の場合には前記押えローラに用いる柔軟性材料はより軟質の材料(例えばウレタン発泡体)を選択することが好ましい。
【0042】
さらに、前記第2実施形態では円板状カッタ44,49として図6、図7に示すように三角形状で両面両側にテーパが付され、先端の横断面菱形をなす形状の刃を有するものを用いたが、これに限定されない。例えば、三角形状で片面両側にテーパが付され、先端の横断面が図8に示すように台形をなした刃46(51)を有する円板状カッタを用いてもよい。このような円板状カッタを用いれば、前述した図3に示す電池包装体の熱収縮フィルムに両端が鋭角な半扁平楕円形状のミシン目を開口することが可能になる。
【0043】
さらに、前記第1、第2の実施形態では電池包装体として4本の円筒形電池を熱収縮性フィルム(例えばPETフィルム)でシュリンク包装した構造のものを用いたが、これに限定されない。例えば、2本、8本等の円筒形電池を熱収縮性フィルム(例えばPETフィルム)でシュリンク包装した電池包装体を用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、複数の電池を熱収縮性フィルムで包装した構造で、破断し易くかつ破断線を美麗にし得るミシン目を有するミシン目入り電池包装体を提供することができる。
【0045】
また、本発明によれば複数の電池包装体に対し、それらの電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿って破断し易くかつ破断線を美麗にし得るミシン目を連続的かつ円滑に入れることが可能で量産化に適した電池包装体へのミシン目入れ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すミシン目入り電池包装体を示す斜視図。
【図2】図1の電池包装体の熱収縮フィルムに開口したミシン目を示す拡大平面図。
【図3】電池包装体の熱収縮フィルムに開口したミシン目の他の形態を示す拡大平面図。
【図4】本発明の第2実施形態を示す電池包装体へのミシン目入れ装置の正面図。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図。
【図6】図4のミシン目入れ装置に組み込まれる円板状カッタの刃形状を示す部分拡大正面図。
【図7】図6の刃先端の横断面図。
【図8】他の形態の刃先端の横断面図
【符号の説明】
1…電池包装体、2…円筒形電池、3…熱収縮性フィルム(例えばPETフィルム)、4…ミシン目、21…供給側ベルトコンベア、23…受け側ベルトコンベア、25…押し込みローラ、26…支持プレート、29a,29b…円柱状ポスト、31a,31b…円筒状スライド、32a,32b…上部環状ストッパ、33a,33b…コイルスプリング、34a,34b…下部環状ストッパ、36…上部側軸受、37…下部側軸受、38…上部シャフト、40…下部シャフト、43,48…押えローラ、44,49…円板状カッタ、46,51…刃。
Claims (6)
- 複数の電池を熱収縮性フィルムで包装し、それら電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿って複数のミシン目を入れた電池包装体であって、
前記ミシン目は、細長状で、長さ方向に沿う2つの辺のうち、少なくとも一方の辺が円弧状をなし、かつ長さ方向の両端部において前記2つの辺が点で交わる形状を有することを特徴とするミシン目入り電池包装体。 - 前記ミシン目の長さとミシン目間のピッチ長さとの合算長さが3.5mm以下で、かつ前記ミシン目の長さが1〜2mmであることを特徴とする請求項1記載のミシン目入り電池包装体。
- 複数の電池を熱収縮性フィルムで包装した電池包装体をその電池の軸方向に平行して搬送するための搬送手段と、
前記搬送手段に配置され、搬送された電池包装体の電池間に位置する表裏の熱収縮性フィルム部分にその電池の軸方向に沿ってミシン目を入れるためのミシン目入れ機構と
を具備し、
前記ミシン目入れ機構は、前記電池包装体を挟むように、かつ中心軸が前記複数の電池の配列方向に配置された一対の押えローラと、これらの押えローラにそれぞれ取り付けられる円板状カッタとを備え、
前記押えローラは、柔軟性材料からなり、その軸方向に前記電池包装体の電池の個数に相当する数で分割され、
前記円板状カッタは、前記分割された押えローラ間にその押えローラと同軸的かつ回転可能に固定され、かつ片面両側または両面両側にテーパを付した三角形状の刃を有することを特徴とする電池包装体へのミシン目入れ装置。 - 前記ミシン目入れ機構は、前記電池包装体を挟んだ状態で前記円板状カッタを有する一方の押えローラを前記円板状カッタを有する他方の押えローラに向けて荷重を加えるための荷重付与手段をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の電池包装体へのミシン目入れ装置。
- 前記荷重付与手段は、前記円板状カッタを有する一方の押えローラを前記円板状カッタを有する他方のローラに向けて付勢するためのスプリング部材であることを特徴とする請求項4記載の電池包装体へのミシン目入れ装置。
- 前記円板状カッタを有する一対のロールのうち、一方のローラは、駆動手段により回転されることを特徴とする請求項3または4記載の電池包装体へのミシン目入れ装置。
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