JP2005037588A - 画像形成装置 - Google Patents

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Eiji Nomura
英司 野村
Yutaka Miyasaka
裕 宮坂
Kimio Nishizawa
公夫 西沢
Nobuyasu Tamura
暢康 田村
Kazutoshi Kobayashi
一敏 小林
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Abstract

【課題】正確な精度の画像濃度を検出できる画像濃度検出部材を有した画像形成装置を提供すること。
【解決手段】複数の画像形成手段によって像担持体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための、少なくとも支持部材に固着された発光素子および受光素子と、光の拡散部材と、前記発光素子の発光窓および前記受光素子の受光窓とをもつ画像濃度検出部材を有する画像形成装置において、前記発光窓と前記受光窓とを分割して覆う個々の拡散部材は、所定の間隔をもって前記支持部材に貼着されていることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機やレーザプリンタ等の像担持体上に形成されるトナー像の濃度を光学的に検知する画像濃度検出部材を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置の内部に設けられた像担持体上のトナー像の反射濃度を光学的に検出する手段としては例えば図4に示すような画像濃度検出部材である濃度センサPCbがある。図4は、分割なし光拡散板部材を貼り合わせた濃度センサを示す図である。
【0003】
コピー前又はコピー間に、例えば一定輝度のレーザビームで像担持体上にテストパッチの潜像を形成し、これを現像してテストパッチ像としてこの反射濃度を前記濃度センサで検知しそのデータを用いて現像時のトナー濃度制御やプリント画像の最大濃度制御あるいは階調性補正等を行っている。
【0004】
この濃度検知センサPCbは、例えば図4に示すようにケーシングCKに穿設された2個の取り付け穴CKa,CKbに取り付けられたテストパッチDとの法線方向に0°の入射角をもって光を照射する発光素子である発光ダイオードLEDと、当該発光ダイオードLEDと所定の反射角をもって受光する受光素子であるホトトランジスタPTとの一対の発光・受光素子と、検知性能を向上させるため被検出物Dに対向する位置に接着剤等でケーシングCKに貼り合わせた光の拡散部材である拡散板DPよりなっている。
【0005】
図4の示すように同一ケース内に発光ダイオードLEDとホトトランジスタPTを有するようにして、拡散板DPを発光ダイオードLEDとホトトランジスタPTに共有するようにした濃度検知センサPCbは、発光ダイオードLEDとホトトランジスタPTとを別個に分離したものに比べコストが低くでき、光学設計を容易で、取り付け精度も高くなるという利点がある。
【0006】
上記の様な構成に類似しているが、拡散板DPをシート状の拡散フィルムとした技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−18053号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記の濃度センサPCbでは、発光ダイオードLEDから発した光は拡散板DPを通過し、トナー像等の被検出面で反射し、反射した光は再び拡散板DP及び防塵部材BGを通過してホトトランジスタPTに入射する光路を通る。この濃度検知センサPCでは光が拡散板DPを通過する際、ケーシングCKと拡散板表面、接着剤及び拡散板DP内部で光が反射・散乱し不要光となってホトトランジスタPTに入射し、S/N比を低下させるという問題点があり、高い濃度から低い濃度まで広範囲に亘って濃度検知を行う濃度センサにあっては、所謂、ダイナミックレンジが狭くなり、大きな障害となっていた。特にこのような不具合は、全線透過率の低い拡散板においては顕著に発生する。
【0009】
本発明の目的は、前記問題点を解決して、常に正確な精度の画像濃度を検出できる濃度センサを有する画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成によって達成される。
【0011】
(1)複数の画像形成手段によって像担持体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための、少なくとも支持部材に固着された発光素子および受光素子と、光の拡散部材と、前記発光素子の発光窓および前記受光素子の受光窓とをもつ画像濃度検出部材を有する画像形成装置において、前記発光窓と前記受光窓とを分割して覆う個々の拡散部材は、所定の間隔をもって前記支持部材に貼着されていることを特徴とする画像形成装置(第1の発明)。
【0012】
(2)複数の画像形成手段によって像担持体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための、少なくとも支持部材に固着された発光素子および受光素子と、光の拡散部材と、前記発光素子の発光窓および前記受光素子の受光窓とをもつ画像濃度検出部材を有する画像形成装置において、個々の拡散部材で覆われた前記発光窓と前記受光窓との間は遮光部材で仕切られていることを特徴とする画像形成装置(第2の発明)。
【0013】
(3)複数の画像形成手段によって像担持体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための、少なくとも支持部材に固着された発光素子および受光素子と、光の拡散部材と、前記発光素子の発光窓および前記受光素子の受光窓とをもつ画像濃度検出部材を有する画像形成装置において、前記発光窓と前記受光窓は一枚の拡散部材で覆われ、当該一枚の拡散部材に設けられた位置決め穴を通して遮光部材が前記支持部材に垂設されていることを特徴とする画像形成装置(第3の発明)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態である画像形成装置の一例を図面に基づいて説明する。
【0015】
なお、本発明の実施の形態における説明は、発明の技術範囲を限定するものではない。
【0016】
図1は画像形成装置の全体構成の一例を示す模式図である。
図1において、10はドラム型の感光体、11は帯電手段であるスコロトロン帯電器、12は画像書き込み手段である書き込み装置、13は現像手段である現像器、14は感光体10の表面を清掃するためのクリーニング装置、15はクリーニングブレード、16は現像スリーブ、20は像担持体である中間転写ベルトを示す。画像形成手段1は感光体10、スコロトロン帯電器11、現像器13、およびクリーニング装置14等からなっており、各色毎の画像形成手段1の機械的な構成は同じであるので、図ではY(イエロー)系列のみの構成について参照符号を付けており、M(マゼンタ)、C(シアン)およびK(黒)の構成要素については参照符号を省略した。
【0017】
各色毎の画像形成手段1の配置は中間転写ベルト20の走行方向に対して、Y、M、C、Kの順になっており、各感光体10は中間転写ベルト20の張設面に接触し、接触点で中間転写ベルト20の走行方向と同方向、かつ、同線速度で回転する。
【0018】
中間転写ベルト20は駆動ローラ21、アースローラ22、テンションローラ23、除電ローラ27、従動ローラ24に張架され、これらのローラと中間転写ベルト20、1次転写ローラ25、クリーニング装置28等でベルトユニット3を構成する。38はニップ形成ローラで転写ローラ25の前後に設けられている。
【0019】
中間転写ベルト20の走行は不図示の駆動モータによる駆動ローラ21の回転によって行われる。
【0020】
感光体10は、例えばアルミ材によって形成される円筒状の金属基体の外周に導電層、a−Si層あるいは有機感光体(OPC)等の感光層を形成したものであり、導電層を接地した状態で図の矢印で示す反時計方向に回転する。
【0021】
読み取り装置80からの画像データに対応する電気信号は画像形成レーザで光信号に変換され、書き込み装置12によって感光体10上に投光される。
【0022】
現像器13は、感光体10の周面に対し所定の間隔を保ち、感光体10の回転方向と最接近において同方向に回転する円筒状の非磁性ステンレスあるいはアルミ材で形成された現像スリーブ16を有し、当該現像スリーブ16にはバイアス電源Vからトナーと反対極性のバイアス電圧がかけられ、感光体10へのトナーの移行を制御している。
【0023】
中間転写ベルト20は、体積抵抗率10〜1011Ω・cmの無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した、厚さ0.1〜1.0mmの半導電性フィルム基体の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層構成のシームレスベルトである。ベルトの基体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することもできる。
【0024】
25は、芯金に導電性のスポンジ状ゴムを付した第1の転写手段である1次転写ローラで、トナーと反対極性(本実施の形態においてはプラス極性)の直流が印加され、感光体10上に形成されたトナー像を中間転写ベルト20上に転写させる機能を有する。一次転写ローラ25としては他に転写シート等を用いることもできる。
【0025】
26は、中間転写ベルト20を挟んでバックアップローラであるアースローラ22から当接及び当接解除可能な第2の転写手段である2次転写ローラで、中間転写ベルト20上に形成されたトナー像を転写材Pに再転写する。
【0026】
28はクリーニング装置で、中間転写ベルト20を挟んで従動ローラ24に対向して設けられている。トナー像を転写材Pに転写後、中間転写ベルト20は、トナーと同極性または逆極性の直流電圧を重畳した交流電圧が印加された除電ローラ27で残留トナーの電荷が弱められ、クリーニングブレード29によって周面上に残ったトナーが清掃される。
【0027】
35は像担持体である中間転写ベルト上に形成されたテストパッチ36の濃度を検出するための画像センサであり、詳細は後述する。
【0028】
40は加熱手段である定着装置で第1定着ローラ41と圧着手段である第2定着ローラ42を有している。
【0029】
70は紙送り出しローラ、71はタイミングローラ、72は紙カセット、73は搬送ローラである。
【0030】
画像記録のスタートと同時に不図示の感光体駆動モータの始動により色信号Yの感光体10は矢印で示す反時計方向に回転され、同時にスコロトロン帯電器11の帯電作用により感光体10に電位の付与が開始される。
【0031】
感光体10は電位を付与されたあと、書き込み装置12によってYの画像データに対応する画像の書き込みが開始され、感光体10の表面に原稿画像のYの画像に対応する静電潜像が形成される。
【0032】
前記の静電潜像はYの現像器13により非接触の状態で反転現像され、感光体10の回転に応じYのトナー像が感光体10上に形成される。
【0033】
当該感光体10上に形成されたYのトナー像は、Yの1次転写ローラ25の作用により、中間転写ベルト20上に転写される。
【0034】
Yのトナー像が中間転写ベルト20に転写された後、前記感光体10はクリーニング装置14によって清掃され、次の画像形成サイクルにはいる(以下、M、C、Kのクリーニングプロセスにおいても同様故、説明を省略する)。
【0035】
次いで、書き込み装置12によってM(マゼンタ)の色信号すなわちMの画像データに対応する画像書き込みが行われ、感光体10の表面に原稿画像のMの画像に対応する静電潜像が形成される。当該静電潜像は、Mの現像器13により感光体10上にMのトナー像となり、Mの1次転写ローラ25において、中間転写ベルト20上の前記Yのトナー像と同期が取られ、前記Yのトナー像の上に重ね合わされる。
【0036】
同様のプロセスにより、Y、Mの重ね合わせトナー像と同期が取られ、C(シアン)のトナー像が、Cの1次転写ローラ25において、前記のY、Mの重ね合わせトナー像上へ重ね合わされ、更にY、M、Cの重ね合わせトナー像と同期が取られ、K(黒)のトナー像が、Kの1次転写ローラ25において、前記のY、M、Cの重ね合わせトナー像上へ重ね合わされ、中間転写ベルト20上にY、M、CおよびKの重ね合わせトナー像が形成される。
【0037】
重ね合わせトナー像が担持されている中間転写ベルト20は矢印のように時計方向に送られる。転写材Pは紙カセット72より紙送り出しローラ70によって送り出され、搬送ローラ73を経てタイミングローラ71へ搬送され、当該タイミングローラ71の駆動によって中間転写ベルト20上の重ね合わせトナー像と同期がとられて、トナーと反対極性の直流電圧に印加されている2次転写ローラ26(中間転写ベルト20に当接状態にある)の転写領域Sに給送され、中間転写ベルト20上の重ね合わせトナー像が転写材Pに転写される。その後、中間転写ベルト20は走行し、除電ローラ27で残留トナーの電荷が弱められ、当該中間転写ベルト20に当接したクリーニングブレード29により清掃され、次の画像形成サイクルに入る。
【0038】
重ね合わせトナー像が転写された転写材Pは、更に定着装置40へと送られ、第1定着ローラ41と第2定着ローラ42の間のニップ部Tで熱と圧力とが加えられながら挟持搬送されることにより転写材Pにトナー像を定着させる。重ね合わせトナー像が溶融定着された転写材Pは排紙ローラ81によって排紙皿82へ搬送される。
【0039】
以下、本発明に関係する中間転写ベルト20上のトナーの画像濃度検出について説明する。
【0040】
中間転写ベルト20上のトナーの画像濃度は現像器13の現像剤の経時変化や環境湿度等によって変動する。したがって、機械始動直後、もしくは定期的にトナーの画像濃度を検出(測定)し、現像条件を補正することで所定の濃度範囲内に管理することが必要である。
【0041】
本実施の形態は、カラーの画像形成装置に関する故、各色の画像濃度を検出し、その情報を基に所定の濃度範囲を維持するようになっている。
【0042】
すなわち、画像濃度の管理は、不図示の操作パネル上の濃度管理モードを選択し、中間転写ベルト20上に各色トナーのテストパッチを形成し、当該テストパッチを検出することで可能である。
【0043】
次に、画像濃度検出のプロセスについて説明する。
図2は中間転写ベルトに形成された各色のテストパッチを示す図である。
【0044】
はじめに、濃度管理モードによって、不図示のパターンジェネレータからの信号による各色のテストパッチ36が中間転写ベルト20上に形成される。前記中間転写ベルト20に担持されたテストパッチ36は、時計方向に回転するとともに、濃度センサ35へ送られる。このプロセスにおいては、転写材Pは搬送されず、テストパッチ36のみが中間転写ベルト上に形成され、転写ローラ26による転写行為はなされない。すなわち、テストパッチ36の検出プロセス時、パッチマーク36が転写領域Sを搬送されている間は、二次転写ローラ26は当接解除されている。
【0045】
濃度センサ35で検出された各色の濃度情報は、制御部Bで濃度に対応した単位面積当たりのトナー量に算出され、所定の基準値と比較される。もし、検出値が基準値より大きい場合は、制御部Bはバイアス電源Vのバイアス値を低くしてト現像スリーブからトナーの感光体10側への移行量を低下させ、再度テストパッチ36を形成し画像濃度検出を行い、検出値が基準値になるまで繰り返す。画像濃度が基準値より小さい場合は、バイアス値を高めて、トナーの移行量を高め、再度テストパッチ36を形成し、濃度を基準値まで上げるプロセスが繰り返される。基準値に至って初めて通常のプリントが可能となる。当然のことながら、濃度センサ35を通過したテストパッチ36はクリーニング装置28にて毎回清掃される。
【0046】
図4の説明でも述べたが、画像濃度検知部材である濃度センサ35は、発光窓と受光窓とが拡散板一枚で覆われていると拡散板表面及び拡散板DP内部で光が反射・散乱し、不要光の影響を受けやすく、検出精度が下がる欠点がある。
【0047】
本発明では、この問題を解決するために、発光窓、受光窓を覆う拡散板を発光ダイオード側とフォトトランジスタ側とに分割して個々に貼り合わすことによって解決することができることを特徴としている。前記濃度センサ35は不図示の支持部材に持着され、像担持体のである中間転写ベルト20に近接して支持されている。
【0048】
図3は、発光窓、受光窓に分割された拡散板が貼着された画像濃度検出部材を示す断面図である。
【0049】
図3(a)において、濃度センサ35は、発光ダイオード356とフォトトランジスタ354とを、支持部材である同一のケーシング351内に穿設された2個の取り付け穴358,357に埋設し、被検出物であるテストパッチ36に対向する位置にある発光窓353と受光窓352とに、それぞれ拡散部材である拡散板35A、35Bを所定の拡散板間隔gを介して分割して、支持部材であるケーシング351に粘着層uを介して貼着した構成となっている。したがって、拡散板は貼り合わせ面で粘着層をもって、ケーシング351と一体化されている。
【0050】
この拡散板間隔gを設けることによって、拡散板35Aの表面及び内部から反射、散乱した雑光による拡散板35Bへの影響が極力回避され、フォトトランジスタ354はテストパッチ36から反射した光を拡散板35Bを介して受けることになり、S/N比は拡大し、検出精度は向上する。
【0051】
中間転写ベルト20上のテストパッチ36との法線方向に光を照射する発光素子である発光ダイオード356と、その発光ダイオード356と約40°の反射角をもって受光する受光素子であるフォトトランジスタ354との一対の発光・受光素子となっている。
【0052】
図1に戻って、上記のような分割された拡散板を貼着した濃度センサ35は、除電ローラ27の手前で中間転写ベルト20の表面に近設され、検出されたY、M、C、Kのテストパッチの情報は制御部Bに伝達され、基準値と比較され、判定される。
【0053】
以下、上記の分割した拡散板と一枚板の拡散板との効果について比較実験を行った。なお、本実験では、600nmの光で分光透過率が86%の拡散板を使用し、拡散板間隔gは0.5mmとした。また、テストパッチは3cm×4cmの大きさの形成画像とした。
【0054】
図5は、図4のような従来型の一枚の拡散板で発光窓と受光窓を覆った場合の実験結果を示すグラフである。
【0055】
以下、一枚の拡散板の濃度センサに関しては、図4に示す参照符号を用いて説明する。
【0056】
図5(a)は、中間転写ベルト上のY、M、C、Kのテストパッチ濃度から換算したトナー量(横軸:mg/cm)と濃度センサ出力(縦軸:V)との関係を示すグラフである。中間転写ベルト20上にトナーがないとき、つまり、中間転写ベルト20の表面を計測したときの濃度センサ出力をベース電圧と呼ぶ。ベース電圧が設定値になるように発光ダイオードの光量を調整した後に、濃度に対応したトナー量を計測する。図5(a)においては、ベース電圧はY、M、C:2.5V、K:4.5Vとなっている。Y、M、Cではトナー量の増加に伴って濃度センサ出力が増加する。一方、Kではトナー量の増加に伴って濃度センサ出力が低下し、0.50mg/cm付近ではセンサ出力がほとんど変化していないことが確認された。この傾向は、いずれの種類の拡散板でも同じである。
【0057】
図5(b)は、一枚の拡散板Dを貼り合わせた、同一種類の3個の濃度センサA、B、Cで計測したKのトナー量(横軸:mg/cm)と濃度センサ出力(縦軸:V)との関係をそれぞれ示すグラフである。トナー量が0.45mg/cm、0.50mg/cm、0.55mg/cmを計測したときの各濃度センサによる濃度センサ出力を表1に示す。表1より各濃度センサによって濃度センサ出力が異なることが確認できる。
【0058】
【表1】
Figure 2005037588
【0059】
表1から、例えば、トナー量が0.50mg/cmを計測したときの濃度センサAと濃度センサCでは0.08V異なるため、トナー量に変換すると0.06mg/cmとなる。すなわち、Kに関しては、Y、M、Cとは異なり、濃度センサ出力の変化幅に対するトナー量の変化幅が大きいことが分かる。また、同じトナー像を検出したとき、同じ構造の濃度センサでも出力が異なることが分かる。このKを計測したときのセンサ出力のバラツキの原因として、発光窓CKa、受光窓CKbを覆う拡散板と受光・発光素子間に存在する閉空間での光の内部反射・散乱が考えられる。拡散板DPと発光・受光素子との閉空間において、発光ダイオードから射出された光量の一定割合は測定対象物であるテストパッチを照射することなくフォトトランジスタで受光される。KのテストパッチDでは発光ダイオードより射出されてテストパッチを照射した光の大部分は反射されないため、フォトトランジスタ(受光素子)CKbで受光する光は内部反射の依存性が高くなる。すなわち、内部反射光が存在することで、トナー量に対する濃度センサ出力のダイナミックレンジは狭くなる。また、拡散板DPをケーシングCKに貼り付ける際のケーシングCKと拡散板DPとの密着度の程度で内部反射光量が変化するため、特にKのテストパッチDを計測したときに濃度センサ出力が異なり、これが濃度センサの個体差となって現れ、濃度センサ間でのバラツキが生じたものと推定される。
【0060】
図6は、分割した拡散板と分割無しの拡散板で発光窓と受光窓を覆った場合の実験結果を示すグラフである。
【0061】
図6(a)は、分割無しの拡散板と分割有りの拡散板とを貼着した濃度センサで計測した場合のKのテストパッチから換算したトナー量(横軸:mg/cm)と濃度センサ出力(縦軸:V)との関係を示すグラフである。
【0062】
グラフから、分割有りの拡散板の場合、内部散乱光がなくなることでトナー量に対する濃度センサ出力のダイナミックレンジは分割なしのときよりも広くなっていることが分かる。テストパッチからの反射光を信号Sとし、それ以外の光(例えば、内部散乱光)を雑音Nとすると、信号対雑音比(S/N)は分割なしのときと比べ高くなることが分かる。
【0063】
表2は、同種類の3個の濃度センサA、B、CでKのトナー量を計測した結果を示す。
【0064】
【表2】
Figure 2005037588
【0065】
表2により、例えばトナー量が0.50mg/cmのとき、濃度センサAとCでは0.01Vの差となり、トナー量に換算すると0.0075mg/cmとなる。また、0.45mg/cm、0.55mg/cmを計測したときも濃度センサ出力の差は小さくなっている。つまり、センサ個体差が改善されているンが分かる。
【0066】
テストパッチY、M、Cにおいても、Kと同様であることが分かる。
図6(b)はMのテストパッチから換算したトナー量(横軸:mg/cm)に対する濃度センサ出力(縦軸:V)の関係を示すグラフである。
【0067】
グラフにおいて、テストパッチMから換算したトナー量に対する濃度センサ出力の場合、分割した拡散板を用いる方がトナー量に対するセンサ出力のダイナミックレンジが広くなったことを意味する。拡散板を分割したことで、雑音成分である内部散乱光がなくなることから信号対雑音比(S/N)も向上したことになる。
【0068】
以上のように、濃度センサ前面に付属する拡散板を発光窓と受光窓とに分割して張り合わせることで、広ダイナミックレンジと高S/Nを実現し、センサの個体差を低減し、正確な精度の画像濃度を検出できる濃度センサを有した画像形成装置を提供できる。
【0069】
なお、発光窓側と受光窓側との間に内部散乱光を除去できるような機械的な構造を付加してもよい。例えば、図3(b)のような内部散乱光の遮光部材である遮光板Hを前記攪拌板間隔gに挟着し、発光窓側と受光窓側との間の内部散乱光及び外部の雑光を遮断することも可能である。
【0070】
また、一枚の拡散板で図7に示すような構造にすることによって、発光窓側と受光窓側との間に内部散乱光を除去することも可能である。
【0071】
図7は、遮光板が垂設された支持部材に、位置決め穴を有する一枚の拡散板を貼着した構成の画像濃度検出部材の図である。
【0072】
図7(a)は、濃度センサ35の断面図である。図7(b)は矢印W方向からみた平面図である。図において、35Cは発光穴353及び受光穴252を覆う1枚の拡散部材であって、当該拡散部材35Cは位置決め穴mが設けられ、当該位置決め穴mを通して遮光板が前記支持部材から垂設されている。当該遮光板と発光窓、受光窓とは、発光ダイオード356から光が、前記拡散部材35Cでの内部反射光及び散乱光によるフォトトランジスタ354への影響を与えない所定の位置が定められ、かつ、遮光板(穴)も所定の大きさに定められている。したがって、前記拡散部材35Cは前記遮光板の位置を基準として当該穴mを係合させるだけで位置合わせが可能であり、拡散部材の取付け精度が向上する。
【0073】
【発明の効果】
所定の間隔で個々に分離して発光窓と受光窓とを覆う拡散板にすることによって、また、拡散板の間に遮光板を設けることによって、拡散板の内部散乱光の影響を回避でき、トナー量の測定精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の全体構成の一例を示す模式図である。
【図2】中間転写ベルトに形成された各色のテストパッチを示す図である。
【図3】発光窓、受光窓に分割された拡散板が貼着された画像濃度検出部材を示す断面図である。
【図4】分割なし拡散板を貼り合わせた濃度センサを示す図である。
【図5】図4のような従来型の一枚の拡散板で発光窓と受光窓を覆った場合の実験結果を示すグラフである。
【図6】分割した拡散板と分割無しの拡散板で発光窓と受光窓を覆った場合の実験結果を示すグラフである。
【図7】一枚の拡散板と遮光板を貼着した構成の画像濃度検出部材の図である。
【符号の説明】
10 感光体
20 中間転写バルト
21 駆動ローラ
24 従動ローラ
35 画像濃度検出部材(濃度センサ)
35A、35B、DP 拡散板
36 テストパッチ、D
351 ケーシング、CK
352、CKb 受光窓
353、CKa 発光窓
354 フォトトランジスタ、PT
356 発光ダイオード、LED
g 拡散板間隔
H 遮光部材

Claims (4)

  1. 複数の画像形成手段によって像担持体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための、少なくとも支持部材に固着された発光素子および受光素子と、光の拡散部材と、前記発光素子の発光窓および前記受光素子の受光窓とをもつ画像濃度検出部材を有する画像形成装置において、前記発光窓と前記受光窓とを分割して覆う個々の拡散部材は、所定の間隔をもって前記支持部材に貼着されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数の画像形成手段によって像担持体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための、少なくとも支持部材に固着された発光素子および受光素子と、光の拡散部材と、前記発光素子の発光窓および前記受光素子の受光窓とをもつ画像濃度検出部材を有する画像形成装置において、個々の拡散部材で覆われた前記発光窓と前記受光窓との間は遮光部材で仕切られていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 複数の画像形成手段によって像担持体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための、少なくとも支持部材に固着された発光素子および受光素子と、光の拡散部材と、前記発光素子の発光窓および前記受光素子の受光窓とをもつ画像濃度検出部材を有する画像形成装置において、前記発光窓と前記受光窓は一枚の拡散部材で覆われ、当該一枚の拡散部材に設けられた位置決め穴を通して遮光部材が前記支持部材に垂設されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記拡散部材と前記支持部材とは粘着層を介して一体化されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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