JP2005036976A - 高負荷伝動ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】 ブロック重量を軽くし、高速回転した場合であっても、十分な強度を有するとともに、高負荷伝動ベルトとして要求されている条件を高いレベルで満足できる引張伝動式の高負荷伝動ベルト及びそのブロックを提供する。
【解決手段】 センターベルト3a、3bと、該センターベルト3a、3bの長手方向に沿って所定ピッチで設けた複数のブロック2とからなる高負荷伝動ベルト1において、マグネシウム合金からなるインサート材2aの表面に樹脂を被覆材2bとして設けたブロック2を用いるベルトとする。
【選択図】図3

Description

本発明は、センターベルトの長手方向に沿って所定ピッチでブロックを固定した高負荷伝動ベルト及びそのブロックに関する。
ベルト式無段変速装置に使用するベルトは、プーリのV溝幅を変えることによってプーリに巻きかかる有効径を変化させ変速比を調節する様な変速プーリに巻き掛けて使用するものであり、プーリからの側圧が大きくなるのでベルトは大きな側圧に耐えるものでなくてはならない。また、無段変速の用途以外にも通常のゴムベルトでは寿命が短くなりすぎるような高負荷伝動の用途には特別に高負荷に耐えうるようなベルトを用いる必要がある。
そのようなベルトとして使用されるものの中に、センターベルトにブロックを固定してベルト幅方向の強度を高めた引張伝動式の高負荷伝動ベルトがあり、具体的な構成としては、心線をゴムなどのエラストマー中に埋設したセンターベルトにボルトやリベットなどの止着材を用いてセンターベルトに使用しているエラストマーよりも比較的硬質のエラストマーからなるブロックを止着固定したものがある。
このような引張伝動式の高負荷伝動ベルトのブロックの要求品質としては、上記のように摩擦伝動において高負荷の伝動を目的としているために、曲げ疲労性、耐摩耗性、耐熱性、剛性、耐衝撃性等の性質をバランス良く保有する必要がある。さらにプーリを摩耗させないようにすることも大切な要素である。
これらの要求を満たす高負荷伝動ベルトとして、例えば、特許文献1に開示されているようなものがある。このベルトは、ブロックとプーリの接触する部分が、フェノール系樹脂成分にゴム成分が添加された樹脂成形材料によって、金属等によって形成されているインサート材を被覆した2重構造のブロックを用いたものである。
特許文献2にはポリアミドなどの熱可塑性樹脂に炭素繊維を配合したもので、金属製のインサート材を埋設していないブロックを用いた高負荷伝動ベルトが開示されている。
また、特許文献3にはブロックに用いるインサート材として銅、マグネシウム、亜鉛を少量含んだアルミニウム合金を用いる技術が開示されている。
特開昭63−34342号公報 特開2001−311453号公報 特開2003−74643号公報
特許文献1に開示されているような樹脂中にアルミニウムなどの金属製のインサート材を埋設したベルトであると、インサート材を有する分、ブロックの重量がどうしても大きなものとなってしまい、ベルト走行時の遠心張力も必然的に大きなものとなってしまう。そうするとそのベルトを走行させる駆動装置側においても、軸荷重を高くかつプーリの剛性も高いものにする必要があるので、駆動装置全体として大きなものとなってしまう傾向があり、高価になってしまうことや小型化することが難しいという欠点がある。また、高速回転に不向きであるといった欠点もある。
特許文献2に開示されているようなベルトであると、ブロックがポリアミドなどの樹脂からなっており、インサート材が埋設されていないのでブロックの重量は比較的軽いものとなり、ベルト走行時の遠心張力も小さなものとなることから、そのベルトを駆動するベルト駆動装置に求められる軸荷重やプーリの剛性なども程々のものでよく、安価に済ませることができるようになるほかにも高速回転に向いており、例えば小さい排気量で回転数の高いエンジンに適用することが可能である。
確かに軽量化という面からすると全てが樹脂組成物からなっていることが有利である。しかし、ブロックの強度の面や寸法安定性といった面で不利なところがあり、例えば大きな負荷がかかる用途には使用しにくいといった問題がある。
特許文献3はインサート材として他の金属を加えているものの、ほとんどがアルミニウムからなる合金であって、実質的にアルミニウムを用いたインサートと重量的にはほとんど変わることがなく、高速回転時にベルトの遠心張力が大きくなるという問題は解消されていない。
本発明は、前記問題点に鑑みなされたものであり、ブロック重量を軽くし、高速回転した場合であっても、十分な強度を有するとともに、高温環境下においてもブロックの摩耗などの問題が少なく、高負荷伝動ベルトとして要求されている条件を高いレベルで満足できる引張伝動式の高負荷伝動ベルト及びそのブロックを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明の請求項1の高負荷伝動ベルトは、センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って所定ピッチで設けた複数のブロックとからなる高負荷伝動ベルトにおいて、マグネシウムの含有率が90%以上のマグネシウム合金からなるインサート材の表面に熱硬化性樹脂を被覆材として設けたブロックを用いることを特徴とする。
請求項2では、被覆材として用いる熱硬化性樹脂は熱硬化性樹脂100質量部に対して繊維状補強材が15〜110質量部の割合で配合されている樹脂組成物である高負荷伝動ベルトとしている。
請求項3では、被覆材として用いる熱硬化性樹脂がフェノール樹脂もしくはジアリルフタレート樹脂である高負荷伝動ベルトとしている。
請求項4では、被覆材が熱可塑性樹脂に対して酸化亜鉛ウィスカを1〜30質量%、繊維補強材を1〜60質量%配合してなる樹脂組成物である高負荷伝動ベルトとしている。
請求項5では、被覆材がポリアミド樹脂の組成物である高負荷伝動ベルトとしている。
請求項1によるとマグネシウム合金からなるインサート材を用いているので、従来、よく用いられているアルミニウム合金からなるインサート材に比べてベルトを軽量化することができ、走行時の遠心張力が小さく高速回転にも適用することができる。また表面には樹脂を被覆していることで潤滑油を供給することなく乾式でのベルト走行が可能である。
請求項2によるとブロックの表面を熱硬化性樹脂で構成することによって高温の環境下においても樹脂が溶融してしまうということがないので、溶融摩耗の問題を防止することができる。また、繊維状の補強材を配合することによって素材のもろさや耐摩耗性を改善することができるとともに、強度をより向上させることができる。
請求項3では、耐熱性に優れ高温環境下においてより高い耐久性を持たせることができる。また、ジアリルフタレート樹脂を用いた場合はブロックを成形後の収縮量が少なくより正確な寸法やブロック側面の角度を出すことができ、ひいてはベルト走行時における騒音の低減や長寿命化につながる。
請求項4では被覆材として熱可塑性樹脂に酸化亜鉛ウィスカおよび繊維補強材を配合した樹脂組成物を、また請求項5ではポリアミド樹脂組成物を用いるとしており、ブロックの強度、耐摩耗性、靭性などの物性に関して、ベルトとして使用するのに最も適したバランスを持たせることができるよう設定したものであり、伝達効率や耐久性などに優れたベルトとすることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明に係る高負荷伝動ベルト1の一例を示す斜視概略図であり、図2はその側断面図である。本発明の高負荷伝動ベルト1は、エラストマー4内にロープ状の心体5をスパイラル状に埋設してなる同じ幅の二本のセンターベルト3a、3bと、このセンターベルト3a、3bの上下面6、7に所定ピッチで形成された凹条部18、19に嵌合し、係止固定されている複数のブロック2とから構成されている。このブロック2の両側面8、9は、プーリのV溝と係合する傾斜のついた面となっており、駆動されたプーリから動力を受け取って、係止固定されているセンターベルト3a、3bを引張り、駆動側プーリの動力を従動側プーリに伝動している。
ブロック2の形状は図1に示すように、上ビーム部11および下ビーム部12と、上下ビーム部11、12の中央部同士を連結したセンターピラー13からなっており、ブロック2の両側面にはセンターベルト3a、3bを嵌めこむ溝14、15が形成されている。また、溝15内の溝上面16および溝下面17にはセンターベルト3a、3bの上面6に設けた凹条部18と下面7に設けた凹条部19に係合する凸条部20、21が設けられている。
図2は、別のベルトの例であり、ビーム部31の両端から上方に向かって一対のサイドピラー32、33が延びており、このサイドピラー32、33の上端からそれぞれブロック2の中心に向かって延びるロック部34、35が対向するように設けられている。そして、これらビーム部31、サイドピラー32、33及びロック部34、35によってセンターベルト3a、3bが嵌合する嵌合溝30が形成されている。この嵌合溝30に、センターベルト3a、3bが、ロック部34、35間の開口部より挿入され装着される。
また、ロック部34、35の嵌合溝30側には、凸部37がそれぞれ設けられており、この凸部37が、センターベルト3a、3bに所定ピッチで設けられている凹部36に嵌合する。これによって、センターベルト3a、3bは、装着後はブロック2から抜けにくい状態となる。
本発明においてブロック2は、図3や図4に示すようにマグネシウム合金からなるインサート材2aの表面を樹脂からなる被覆材2bで覆った構造からなっている。図3は図1に示すベルトに用いられるブロック2であり、インサート材2aの全面が被覆材2bで覆われており、完全に埋設した形態である。図4は図2に示すベルトに用いられるブロック2であり、被覆材2bはインサート材2a全面を覆っておらず、インサート材2aが部分的に露出した形態である。
マグネシウム合金からなるインサート材2aは通常それだけで略ブロックの形状をなすものであり、ブロックの物性の主要部分を担う部分であり、被覆材2bは例えば厚みが0.1〜0.5mm程度のもので、ベルトが走行する際にプーリと接触する部位、そして隣り合うブロック同士が接触する部位のインサート材2aの表面を覆っている。被覆材2bは前記のような摩擦が発生する箇所のみを覆うようにしてもよいが、インサート材2aの全面を覆ってしまうものであってもよい。
インサート材2aに用いられるマグネシウム合金としては、マグネシウム含有量が90%以上より好ましくは94〜98%のものを用いることができ、AZ31、AZ61、AZ91Dなどを挙げることができる。添加する合金成分はアルミニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタンなどの希土類、マンガン、シリコン、タングステン、亜鉛などを挙げることができ、特に限定されるものではないが、強度的に優れていることからアルミニウム、亜鉛、シリコンなどを添加したものを用いることが好ましい。マグネシウム合金は非常に軽量であり、インサート材2aとして用いることによってブロックの強度を損なうことなく軽量化することが可能である。
また、マグネシウム合金を用いることによって振動エネルギーの吸収特性にも優れており、ベルトの騒音を低減する効果も得られ、ベルト走行中にプーリから繰り返し衝撃を受けたとしてもブロックの破断などにつながりにくい。また、走行時には高温になり停止時には低温になるといった温度変化に対しても寸法の変化が少なく安定した走行を提供することができる。
被覆材2bとして用いられる樹脂は熱硬化樹脂でも熱可塑性樹脂でも構わない。被覆材2bとして熱硬化性樹脂を用いる場合、樹脂の種類としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂などを挙げることができ、その中でもフェノール樹脂を用いることが曲げ強度などの物性の面、またコストの面で有利である。またジアリルフタレート樹脂は耐熱性に優れていることから、自動車のエンジンルーム内などの高温環境下においてより高い耐久性を発揮できる。さらにジアリルフタレート樹脂自身が成形収縮の少ない樹脂であり、ブロック成形後の収縮量が少なくより正確な寸法やブロック側面の角度を出せるのでベルト走行時における騒音の低減や更には長寿命化にもつなげることができる。
また、この被覆材2bを構成する熱硬化性樹脂には補強材として繊維を配合することが可能であり、繊維としては炭素繊維、ポリアミド繊維、セルロース、綿、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリアリレート繊維、ガラス繊維、金属繊維などの長繊維、短繊維を挙げることができる。配合量としては15〜110質量%の範囲とすることが好ましく、15質量%未満であると繊維を配合することによる補強効果がほとんど得られず、110質量%を超えると、成形が困難になるとともに硬度は上がるが靭性が低下してブロックの耐衝撃性の面では低くなるので好ましくない。
被覆材2bとして熱可塑性樹脂を用いる場合、樹脂の種類としては、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6T、ナイロン9Tなどのポリアミド樹脂、その他ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトンなどを挙げることができ、それらの樹脂に炭素繊維、ポリアミド繊維、セルロース、綿、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリアリレート繊維、ガラス繊維、金属繊維などの長繊維、短繊維からなる繊維補強材を配合した組成物である。これらの繊維補強材の中でも炭素繊維を用いることが樹脂の強度を補強し、摩擦係数を下げる効果があることから好ましい。
また熱可塑性樹脂の場合にも繊維補強材を配合することによって樹脂の強度や剛性を高めることができ、樹脂への繊維補強材の配合量は、1〜60質量%の範囲とすることが好ましい。1質量%未満であると繊維を配合することによる補強効果がほとんど得られず、60質量%を超えると、成形が困難になるとともに硬度は上がるが靭性が低下してブロックの耐衝撃性の面では低くなるので好ましくない。
また酸化亜鉛ウィスカは熱可塑性樹脂に配合することによって耐摩耗性を大きく向上させることができ、プーリとの間で摺動し続ける被覆材2bの摩耗を防止する効果が得られる。酸化亜鉛ウィスカは、テトラポット状に四方に手が延びた立体的形状をしており、これ単独でも耐熱性、耐摩耗性に優れたものであるが、前述のようにテトラポット状の立体的形状をしているため、繊維補強材とともに配合すると、繊維補強材の配向が抑制され、成形時のそりや成形収縮の異方性が改良される。さらに、このように繊維補強材の配向を低減できるため、ブロック2の靭性、曲げ剛性等の強度についての異方性も低減することができ、かつ、摩擦係数が安定するため耐摩耗性が向上する。また、酸化亜鉛ウィスカは、高比重、高剛性であるため、プーリとの接触時の振動を低減でき、ノイズの発生を小さくする効果も期待できる。
熱可塑性樹脂に対して酸化亜鉛ウィスカの配合量は対して1〜30質量%の範囲で配合する。1質量%未満であると耐摩耗性を向上させる効果が低く好ましくない。また30質量%を超えると配合することが困難になり成形性も悪くなるので好ましくない。
以上のようなインサート材2aは軽量なマグネシウム合金でその表面に樹脂を被覆材2bとして被覆した構成となっており、従来のアルミニウムなどの金属材料からなるインサート材を埋設したものよりも軽量に仕上げることができるので高速回転で使用しても遠心張力を低く抑えることができる。
なお、繊維補強材と酸化亜鉛ウィスカ以外にも、二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素系樹脂から選ばれてなる少なくとも一つを混入することによってもブロック2の潤滑性を向上させることができる。フッ素系樹脂としては、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)、ポリフッ化エチレンプロピレンエーテル(PFPE)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(PFEP)、ポリフッ化アルコキシエチレン(PFA)等が挙げられる。
また、熱硬化樹脂に対しても繊維状補強材以外にもチタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウムなどのウィスカを配合することも可能である。酸化亜鉛ウィスカは、高比重、高剛性であるため、プーリとの接触時の振動を低減でき、ノイズの発生を小さくすることができる。
センターベルト3a、3bのエラストマー4として使用されるものは、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリルゴムなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしたゴムあるいはポリウレタンゴム等が挙げられる。そして、心線5としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、スチールワイヤ等から選ばれたロープが用いられる。また、心線5はロープをスパイラル状に埋設したもの以外にも、上記の繊維の織布、編み布や金属薄板等を使用することもできる。
次に、本発明の高負荷伝動ベルトを表1に示すような構成で作製し、ベルトの走行試験を行い、ブロックの割れの発生を観察し、ブロック側面の摩耗量を測定した。
なお、使用した高負荷伝動ベルトは、図1に示すようなブロックを用いたものであり、そのブロックのインサート材と被覆材の材料を表1に示すように変えて、実施例、比較例1の高負荷伝動ベルトとした。なお、比較例2および比較例3はインサート材を被覆材で覆ったものではなく一種類の樹脂で構成したブロックを用いた。
インサート材として用いる合金としてマグネシウム合金の場合はAZ61相当品を用い、アルミニウム合金の場合はA2024相当品を用いている。
被覆材等に用いる樹脂の中で熱硬化性樹脂としては、ジアリルフタレート樹脂およびフェノール樹脂を用いており、ジアリルフタレート樹脂はフドー社製ダポールを用いている。また、ジアリルフタレート樹脂100質量部に対してPAN系炭素繊維50質量部、グラファイト15質量部を配合したものとし、フェノール樹脂としてはフドー(株)社製フドーライトを用いフェノール樹脂100質量部に対してPAN系炭素繊維40質量部、グラファイト10質量部を配合したものを用いた。また、熱可塑性樹脂としてはナイロン46としてはDJEP社製Stanylを用いPAN系炭素繊維30質量部を配合したものを用いた。
ブロック側面の摩耗量は、ベルト走行24時間後のベルトからブロックを抜き取り投影機で測定した。以上の結果を表1にまとめて示す。
Figure 2005036976
表1より判るように、インサート材としてAZ61のマグネシウム合金を用い、それぞれジアリルフタレート樹脂とフェノール樹脂を被覆材とした実施例1〜3ではベルトの故障も発生せず、ブロックの割れといった問題も発生していない。熱硬化樹脂の被覆材を用いたベルトでは一部に欠けが発生しているもののブロックの摩耗量についても少ない結果となっている。熱可塑性樹脂の被覆材を用いた実施例3ではブロックの摩耗量が実施例1、2と比べると大きくなっているが欠けは発生しておらず総合的には良好な結果が得られている。
それに対して比較例1では走行時間が21.5時間の時点でベルトが切断しているが、それはブロックの重量が大きいことにより遠心張力も大きくなり、その負担によってセンターベルトが切断していると考えられる。
比較例2ではブロックをすべて熱可塑性樹脂であるナイロン46で構成していることから重量の面では小さくベルトの切断という問題は起こらないものの、走行時間が長くなると上下ビームの間隔が広がってブロックの外れによって寿命を迎えている。また、ブロックの摩耗量も大きくなっている。
比較例3ではブロックをすべて熱硬化性樹脂であるジアリルフタレートで構成していることから重量の面では小さくベルトの切断という問題は起こらないものの樹脂自身の脆さゆえに割れが発生して寿命に至っている。
以上のように本発明のベルトではインサート材として金属を用いているのでベルトの耐久性にも優れており、マグネシウム合金であることから軽量であり、ベルト走行時の遠心張力を小さなものに抑えることができるので切断による故障の発生を防止し寿命の長いベルトとすることができる。
自動車や自動二輪車、農業機械の無段変速装置など、プーリの有効径が変化し大きなトルクを伝達するようなベルトの製造に適用することができる。
本発明に係る高負荷伝動ベルトの一例を示す斜視概略図である。 本発明に係る高負荷伝動ベルトの他の例を示す斜視概略図である。 図1にベルトに係るブロックの正面図である。 図2にベルトに係るブロックの正面図である。
符号の説明
1 高負荷伝動ベルト
2 ブロック
2a インサート材
2b 被覆材
3a センターベルト
3b センターベルト
4 エラストマー
5 心体
6 上面
7 下面
11 上ビーム部
12 下ビーム部
13 センターピラー
14 嵌合溝
15 嵌合溝
18 凸条部
19 凸条部
20 溝条部
21 溝条部

Claims (5)

  1. センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って所定ピッチで設けた複数のブロックとからなる高負荷伝動ベルトにおいて、マグネシウムの含有率が90%以上のマグネシウム合金からなるインサート材の表面に樹脂を被覆材として設けたブロックを用いることを特徴とする高負荷伝動ベルト。
  2. 被覆材が熱硬化性樹脂100質量部に対して繊維状補強材が15〜110質量部の割合で配合されている樹脂組成物である請求項1記載の高負荷伝動ベルト。
  3. 被覆材がフェノール樹脂もしくはジアリルフタレート樹脂の組成物である請求項1〜2記載の高負荷伝動ベルト。
  4. 被覆材が熱可塑性樹脂に対して酸化亜鉛ウィスカを1〜30質量%、繊維状補強材を1〜60質量%配合してなる樹脂組成物である請求項1記載の高負荷伝動ベルト。
  5. 被覆材がポリアミド樹脂の組成物である請求項1又は4記載の高負荷伝動ベルト。
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