JP2005036351A - 経糸糊付機の停電時停止方法及び経糸糊付機 - Google Patents

経糸糊付機の停電時停止方法及び経糸糊付機 Download PDF

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Abstract

【課題】 停電時に、経糸シートに弛みが生じたり、経糸シートが過張力状態になったりすることを抑えることにある。
【解決手段】 経糸糊付機の停電時停止方法は、従動ローラにより駆動ローラに経糸シートを介して作用させる、通常運転時用及び停電時用の押圧力をそれぞれ独立して設定しておき、停電時には、前記停電時用の前記押圧力を前記駆動ローラに作用させると共に、少なくとも前記経糸シートを巻き取る巻取装置を停止させる停止装置を作動させることを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、停電時における経糸糊付機の停止方法及び経糸糊付機に関する。
経糸糊付機の1つとして、回転駆動源と、回転駆動源からの回転力によって回転されるサイジングローラと、サイジングローラサイジングローラの上流側に配置され、経糸シートをサイジングローラと共同して所定の押圧力で挟むイマーションローラと、サイジングローラの下流側に配置され、イマーションローラによって糊液に浸された経糸シートを、サイジングローラと共同して所定の押圧力で挟んで絞るスクイズローラと、絞られた経糸シートを巻取ビームに巻き取る巻取装置とを含む経糸糊付機が知られている(特許文献1)。
この従来のそのような経糸糊付機は、経糸シートをサイジングローラに積極的に送るフィードローラを備えた送り装置を経糸シートの移動方向におけるサイジングローラの上流側に配置している。サイジングローラの下流側にも、巻取装置のほかに乾燥シリンダーのような他の送り装置が配置されている。サイジングローラの上流側及び下流側の両送り装置は、サイジングローラによる経糸シートの送り速度と同期するように、経糸シートを積極的に送る。
イマーションローラ及びスクイズローラがサイジングローラに作用する押圧力は、経糸シートの種類、太さ、経糸本数、及び糊液付着量などの糊付条件に応じて調整され、設定される。
経糸糊付機は、運転中に停電になると、送り装置のフィードローラ、サイジングローラ、乾燥シリンダー及び巻取装置の巻取ビームをそれぞれ回転させている駆動装置の電力が供給されなくなると共に、各装置に設けられている停電時用のブレーキ装置がそれぞれ作動して、サイジングローラ及び巻取ビームなどの回転を停止させる。
このとき、サイジングローラが停止するまでの停止時間は、イマーションローラやスクイズローラの設定押圧力によって異なる。すなわち、ブレーキ装置のブレーキ力が一定に調整されていても、各ローラの回転抵抗が設定押圧力によって異なるから、設定押圧力が高いと早く、低いと遅く停止する。それ以外の装置、例えば、巻取装置の巻取ビームや送り装置のフィードローラの回転が停止するまでの停止時間は、それらの回転抵抗が経糸シートの糊付条件と無関係にほぼ一定であるから、同様に一定とされている。
サイジングローラがイマーションローラ及びスクイズローラによる押圧力によって停止するまでの時間(停止時間)が異なる理由としては、以下の(1)から(3)に掲げる理由が考えられる。
(1)イマーションローラ及びスクイズローラによる押圧力の変化に伴って、サイジングローラ、イマーションローラ及びスクイズローラを支持するベアリングに作用する荷重が変化し、ベアリングの回転抵抗が変化するため。
(2)イマーションローラ及びスクイズローラによる押圧力の変化に伴って、サイジングローラ、イマーションローラ及びスクイズローラのたわみ量が変化し、たわみによる回転エネルギーの消費量が変化するため。
(3)経糸シートをスリップさせることなく確実に把持するためにサイジングローラ及びサイジングローラを押圧するローラ(すなわち、イマーションローラ又はスクイズローラ)の少なくとも一方の表面及びその近傍がゴムのような高摩擦弾性体で形成されていることに起因して、イマーションローラ及びスクイズローラの押圧力により少なくとも一方のローラの表面及びその近傍が弾性変形し、その弾性変形が大きいほど、回転エネルギーの消費量が多くなる。これにより、イマーションローラ及びスクイズローラの押圧力の変更に伴って、弾性変形による回転エネルギーの消費量が変化するため。
したがって、経糸シートの糊付条件が変更されて、実際に作用させる設定押圧力が変更されると、停電時のサイジングローラのモータの停止時間も設定押圧力の変更の度に変わり、経糸シートは弛んだり、過張力状態となったりする。特に、経糸シートが弛むと、経糸の配列が乱れて後処理作業が困難になるという問題を招く。
特開平7−229055号公報
本発明の目的は、停電時に、経糸シートに弛みが生じたり、経糸シートが過張力状態になったりすることを抑えることにある。
本発明に係る、従動ローラにより駆動ローラに経糸シートを介して作用させる、通常運転時用及び停電時用の押圧力をそれぞれ独立して設定しておき、停電時には、前記停電時用の前記押圧力を前記駆動ローラに作用させると共に、少なくとも前記経糸シートを巻き取る巻取装置を停止させる停止装置を作動させることを含む。
前記従動ローラ及び前記駆動ローラの少なくとも一方は、外周面に弾性体で形成されていてもよい。
前記従動ローラ及び前記駆動ローラは糊付装置に配設されていると共に、少なくとも一方の外周面の少なくとも一部が糊液に浸るようにしてもよい。
本発明に係る経糸糊付機は、回転駆動源と、前記回転駆動源からの回転力によって回転される駆動ローラと、経糸シートを前記駆動ローラと共同して挟む従動ローラと、予め設定された押圧力を前記従動ローラにより前記駆動ローラに作用させる押圧装置と、前記経糸シートを巻き取る巻取装置を停止させる停止装置とを含み、前記押圧力は、通常運転時用と停電時用とにそれぞれ独立して設定されている。
本発明に係る停電停止方法によれば、従動ローラを駆動ローラに押しつける押圧力として、通常運転時用の値と停電時用の値とがそれぞれ独立して設定されているから、停電時には、通常運転時の押圧力と無関係に、駆動ローラと従動ローラとは、共同して経糸シートを停電時用の押圧力で挟む。したがって、停電時には、糊付条件に関係なく、常に駆動ローラの回転を、一定の時間で停止させることができるから、糊付条件に関係なく、経糸シートがゆるんだり過張力になったりするのを防ぐことができる。
従動ローラ及び駆動ローラの少なくとも一方のローラは、外周面に弾性体が形成されているから、従動ローラの押圧力によって弾性体が変形し、ローラの回転抵抗が大きくなる。停電時も、弾性体の変形による回転抵抗が作用するので、駆動ローラを早急に停止させることができ、停電時の慣性運転によって通常とは、異なる押圧力で挟まれて生産される経糸シートを少なくすることができる。
停電時も慣性運転で経糸シートに糊液付着が行われるが、従動ローラと駆動ローラとが糊付装置に配設されることにより、停電時における惰性運転による糊液付着は、停電時用の押圧力で経糸シートを挟んだ状態で行われるから、経糸シートの品質を損なうことが避けられる。
本発明に係る経糸糊付機によれば、本発明に係る停電停止方法を確実に実施することができ、上述の作用効果を奏する。
図1を参照するに、経糸糊付機10は、複数の経糸を巻いた給糸ビーム又はクリール等の給紙装置(図示せず)から延びる複数の経糸をシート状に並べた経糸シート12を送り装置14により糊付装置16に送り出し、糊付装置16において経糸シート12に糊付をし、糊付けされた経糸シート12を乾燥装置18において乾燥させ、乾燥させた経糸シート12を巻取装置20において巻取ビーム22に巻き取る。
送り装置14は、経糸シート12を給糸ビームから糊付装置16へ積極的に送るべく回転されるフィードローラ24と、フィードローラ24を駆動する送出モータ34と、経糸シート12をフィードローラ24にこれと共同して挟んだ状態に押圧する押えローラ26と、フィードローラ24の回転を停止させる送出用ブレーキ装置28とを備えている。
フィードローラ24は、軸受(図示せず)により経糸糊付機10のフレームに回転自在に支持されており、その一端側及び他端側にそれぞれタイミングプーリー30及びブレーキディスク32を相対的回転不能に組み付けている。
フィードローラ24は、経糸糊付機10に備えられた送出モータ34の回転を、送出モータ34の出力軸に相対的回転不能に組み付けられたタイミングプーリー36と、タイミングベルト38とを介して受けて、回転される。フィードローラ24の回転、ひいては、ブレーキディスク32の回転は、送出用ブレーキ装置28により停止される。
送出用ブレーキ装置28は、ブレーキディスク32と固定側ブレーキシュー42と可動側ブレーキシュー40とを備える。送出用ブレーキ装置28は、フィードローラ24の軸線と同じ軸線を有する円板状のブレーキディスク32を可動側ブレーキシュー40と固定側ブレーキシュー42とで挟み、それによりブレーキ力をブレーキディスク32に作用させる。
固定側ブレーキシュー42は、ブレーキディスク32の一方側にブレーキディスク32とわずかに間隔をおくように、経糸糊付機10に組み付けられている。可動側ブレーキシュー40は、ブレーキディスク32の他方側に間隔をおくように配置されており、また経糸糊付機10に組み付けられたエアーシリンダ44のピストン軸に連結されている。
可動側ブレーキシュー40は、エアーシリンダ44に高圧空気が供給されない時、すなわち、通常運転中、可動側ブレーキシュー40と固定側ブレーキシュー42との間に配置された圧縮スプリング46の付勢力により、ブレーキディスク32から離間されている。換言すると、ブレーキディスク32は、互いに平行に配置された可動側及び固定側のブレーキシュー40及び42の間に、ブレーキシュー40及び42に対し非接触の状態に配置されている。
可動側ブレーキシュー40は、高圧空気がエアーシリンダ44に供給されることにより、ピストン軸が移動して圧縮スプリング46のばね力に抗して固定側ブレーキシュー42に向かって移動させられ、それにより固定側ブレーキシュー42と共同してブレーキディスク32を把持する。
フィードローラ24は、送り出しモータ34によって回転され、エアーシリンダのような押圧装置(図示せず)により押えローラ26と共同して経糸シート12を挟持する。挟持された経糸シート12は、フィードローラ24の周速度に応じた送出速度でイマーションローラ48に送り出される。
糊付装置16は、回転駆動源として作用するサイジングモータ50と、サイジングモータ50からの回転力により回転され駆動ローラとして作用する金属製のサイジングローラ52と共にサイジングローラ52を押圧することにより回転され、サイジングローラ52に掛けられている経糸シート12をサイジングローラ52と共同して挟む従動ローラとして作用するイマーションローラ48及びスクイズローラ54と、イマーションローラ48及びスクイズローラ54をサイジングローラ52に予め設定された押圧力で押す押圧装置を構成するエアーシリンダ56及び58とを含む。
サイジング用ブレーキ装置60は、サイジングローラ52の回転を停止させるべく経糸糊付機10に設けられている。このサイジング用ブレーキ装置60は、送出用ブレーキ装置28と同様の構造を有している。
それゆえに、サイジング用ブレーキ装置60は、エアーシリンダ62の押圧力で可動側ブレーキシュー40を圧縮スプリング46の付勢力に抗して固定側ブレーキシュー42に接近させ、それにより両ブレーキシュー40、42でブレーキディスク32を挟持する。
イマーションローラ48は、経糸経路上、サイジングローラ52の上流側に配設されている。イマーションローラ48の外周面の一部は糊液に浸っている。スクイズローラ54は、サイジングローラ52の上方に位置して経糸経路上、サイジングローラ52の下流側に配設されている。
イマーションローラ48及びスクイズローラ54の表面及びその近傍は、ゴムのような弾性体が形成されている。イマーションローラ48及びスクイズローラ54は、それぞれ、エアーシリンダ56及び58からの押圧力により、経糸シート12をサイジングローラ52に接触させて、経糸シート12をサイジングローラ52と共同して挟持し、経糸シート12に付着した糊液を内部まで浸透させると共に、余分な糊液を絞り出す。
サイジングローラ52に対するイマーションローラ48及びスクイズローラ54の押圧力の調整は、エアーシリンダ56及び58に供給される高圧空気の圧力の値を調節することにより行われる。
フィードローラ24から送り出された経糸シート12は、イマーションローラ48とサイジングローラ52との間に入り込み、糊液(図示せず)に浸され、糊付される。スクイズローラ54は、糊液に浸された後の経糸シート12をサイジングローラ52に押し付け、経糸に染み込んだ余分の糊液を絞り出し、糊液の付着量を設定された目標値と同じになるようにする。
絞られた経糸シート12は、乾燥装置18で乾燥される。乾燥装置18は、絞られた経糸シート12を加熱された複数の乾燥シリンダー64に掛けられ、接触させることにより、乾燥させる。
それら乾燥シリンダー64の外径寸法は、略同一寸法とされている。各乾燥シリンダー64は、その軸にスプロケット66を相対的回転不能に組み付けている。それらスプロケット66のピッチ円の直径は同一寸法とされている。
それらのスプロケット66は、共通のエンドレスチェーン68により回転されて、対応する乾燥シリンダー64を回転させる。それらのスプロケット66に掛けられている。チェーン転向用のスプロケット70は、経糸シート12の移動方向における複数の乾燥シリンダー64の上流側及び下流側のそれぞれに配置されている。
下流側のスプロケット70の回転軸は、その一端部及び他端部に、それぞれ、乾燥用ブレーキ装置72のブレーキディスク32及びタイミングプーリー76を相対的回転不能に組み付けている。
乾燥用ブレーキ装置72は、送出用ブレーキ装置28と同様の構造を有している。したがって、ブレーキ装置72は、エアーシリンダ78の押圧力で可動側ブレーキシュー40を圧縮スプリング46の付勢力に抗して固定側ブレーキシュー42に接近させ、それにより両ブレーキシュー40、42でブレーキディスク32を挟持する。
タイミングプーリー76は、シリンダモータ80により、これの出力軸に相対的回転不能に設けられたタイミングプーリー82及びこれに掛けられたタイミングベルト84を介して回転される。
乾燥装置18により乾燥された経糸シート12は、巻取ビーム22に巻き取られる。
巻取ビーム22は、巻取モータ88により、巻取モータ88の出力軸に相対的回転不能に組み付けられたVプーリー86a、中間軸90に相対的回転不能に組み付けられたVプーリー86b、86c、巻取ビーム22の一端部に相対的回転不能に組み付けられたVプーリー86d及びそれらのVプーリに掛けられたVベルト92a,92bを介して、回転される。
巻取装置20も、巻取ビーム22の回転を停止させる巻取用ブレーキ装置96を含む。巻取用ブレーキ装置96は、送出用ブレーキ装置28と同様の構造を有している。
巻取用ブレーキ装置96のブレーキディスク32は、中間軸90の一端側に相対的回転不能に組み付けられて、巻取用ブレーキ装置96の固定側ブレーキシュー42と可動側ブレーキシュー40との間に位置されている。
通常運転時、可動側ブレーキシュー40は、可動側ブレーキシュー40と固定側ブレーキシュー42との間に配置された圧縮スプリング46の付勢力により、ブレーキディスク32から離間されている。換言すると、ブレーキディスク32は、互いに平行に配置された可動側及び固定側ブレーキシュー40及び42の間に、これらブレーキシュー40及び42に対し非接触の状態に配置されている。
停電時、巻取用ブレーキ装置96は、エアーシリンダ98の押圧力で可動側ブレーキシュー40を圧縮スプリング46の付勢力に抗して固定側ブレーキシュー42に接近させ、それにより両ブレーキシュー40、42でブレーキディスク32を挟持する。
経糸糊付機10のモータ50,34,80及び88並びにブレーキ装置28,60,72,96は、図2から図6に示す主制御装置100から出力される信号等により制御される。それらの信号は、対応する部材を動作させる駆動電力である。
図2から図6に示すように、フィードローラ24、サイジングローラ52、乾燥シリンダー64及び巻取ビーム22は、それぞれ、送出モータ34、サイジングモータ50、シリンダモータ80及び巻取モータ88が主制御装置100からの駆動信号S1,S2,S3及びS4により回転されることにより、回転される。
主制御装置100は、作業者の運転中の停止操作や、定量停止装置の定量停止信号により、配線S11,S21及びS31への通電状態を無通電状態から通電状態に切り替えることにより、ブレーキ装置28,60及び72を作動させ、フィードローラ24、サイジングローラ52及び乾燥シリンダー64の回転を停止させると共に、巻取モータ88を回転制御して経糸シート12の張力制御を行いながら巻取モータ88を停止させる。
図2及び図3を用いて送り装置14の回路をより具体的に説明する。
送出モータ34は、主制御装置100からの駆動信号S1により回転される。経糸糊付機10に備えられている高圧空気源102は、高圧空気をレギュレータR11及びR12に供給している。
レギュレータR11及びR12に供給された高圧空気は、それぞれ、レギュレータR11及びR12において所定の圧力に調整され、電磁切替弁VA1のコネクタ(ポート)b及び電磁開閉弁VB1のコネクタaに供給される。
レギュレータR11からの高圧空気の圧力値は、運転中の停止用のブレーキ力となるように調整され、停電時用のブレーキ力となるように調整されたレギュレータR12からの高圧空気の圧力値よりも高い値とされる。
図3に示すように、電磁開閉弁VB1は、電磁切替弁VA1と同様の構造を有している。このため、電磁開閉弁VB1は、配線S12が無通電状態であるか通電状態であるか(すなわち、駆動電力が供給されているか否か)に応じて、コネクタ(ポート)cを、高圧空気が供給されているコネクタ(ポート)aと、開放されているコネクタbとに選択的に接続する。
上記の結果、レギュレータR12からの高圧空気は、停電が発生して無通電となり、電磁開閉弁VB1のコネクタcがコネクタaに接続されている間、電磁切替弁VA1のコネクタaに供給される。
電磁切替弁VA1は、駆動電力が主制御装置100から配線S11に供給されているか否か(すなわち、無通電状態であるか通電状態であるか)に基づいてコネクタcをコネクタa及びコネクタbに選択的に接続する。
図3に示すように、電磁切替弁VA1及び電磁開閉弁VB1は、それぞれ、それらが配線S11及びS12を介して通電状態になると、電磁切替弁VA1及び電磁開閉弁VB1のソレノイドコイル(図示せず)が励磁され、それらの磁力によって弁体104及び106が圧縮コイル108及び110の付勢力に抗してコネクタcの接続先をコネクタaからコネクタbに切り替える。
これに対し、電磁切替弁VA1及び電磁開閉弁VB1は、停電が発生しても、それぞれ、無通電状態になると、ソレノイドコイルの磁力が生じなくなるから、圧縮コイル108及び110の付勢力により弁体104及び106を移動させてコネクタcの接続先をコネクタbからコネクタaに切り替える。
送出用ブレーキ装置28のエアーシリンダ44は、電磁切替弁VA1のコネクタcに配管を介して接続されている。したがって、エアーシリンダ44の内部の空気圧は、電磁切替弁VA1及び電磁開閉弁VB1の動作内容に応じて、レギュレータR11又はR12により調節された高圧空気又は大気圧とされる。
図4を参照して、糊付装置16、すなわち、サイジングローラ52、イマーションローラ48及びスクイズローラ54の回路をより具体的に説明する。
サイジングモータ50は、主制御装置100からの駆動信号S2により回転される。高圧空気源102は、高圧空気をレギュレータR21,R22,R23,R24及びR25に供給している。
レギュレータR21,R22,R23,R24及びR25に供給された高圧空気は、それぞれ、所定の圧力に調整されて、電磁切替弁VA21のコネクタb、電磁切替弁VA21のコネクタa、電磁切替弁VA22のコネクタb、電磁切替弁VA22のコネクタa及び電磁開閉弁VB23のコネクタbに供給される。
しかし、電磁開閉弁VB23のコネクタaは、開放されて、未使用ポートとされている。このため、コネクタaの圧力は大気圧とされている。
レギュレータR21及びR22からの高圧空気の圧力値は、エアーシリンダ56及び58によるイマーションローラ48及びスクイズローラ54がサイジングローラ52を押圧する押圧力がいずれも通常運転時用の押圧力になるように、調整されている。レギュレータR23及びR24からの高圧空気の圧力値は、イマーションローラ48及びスクイズローラ54がサイジングローラ52を押圧する押圧力がいずれも停電時用の押圧力になるように、調整されている。
電磁切替弁VA21及びVA22のコネクタcは、それぞれ、配管を介してエアーシリンダ56及び58に接続されている。
電磁切替弁VA21及びVA22並びに電磁開閉弁VB23は、電磁切替弁VA1と同様の構造を有している。それゆえに、電磁切替弁VA21,VA22及び電磁開閉弁VB23は、通電状態の場合にはコネクタcをコネクタbに接続し、停電が発生して無通電状態になった場合にはコネクタcをコネクタaに接続する。
サイジング用ブレーキ装置60のエアーシリンダ62は、電磁開閉弁VB23のコネクタcに配管を介して接続されている。
図5を用いて、乾燥装置18の回路をより具体的に説明する。
シリンダモータ80は、主制御装置100からの駆動信号S3により回転される。
図5に示す乾燥シリンダー64の回路は、図2に示すフィードローラ24の回路と同様の回路構成とされている。
高圧空気源102から供給される高圧空気は、レギュレータR31及びR32によって、所定の圧力に調整されて、電磁切替弁VA3のコネクタb及び電磁開閉弁VB3のコネクタaに供給される。
レギュレータR31からの高圧空気の圧力値は、ブレーキ装置72のブレーキ力が通常運転中の停止用のブレーキ力となるように調整され、停電時用のブレーキ力が得られるように調整されたレギュレータR32からの高圧空気の圧力値よりも高い値とされる。
電磁開閉弁VB3は、電磁切替弁VA1と同様の構造を有している。それゆえに、電磁開閉弁VB3は、そこれが無通電状態であるか、通電状態あるかに応じて、コネクタcを、高圧空気が供給されているコネクタaと、開放されているコネクタbとに選択的に接続する。
電磁切替弁VA3も、電磁切替弁VA1と同様の構造を有している。それゆえに、電磁切替弁VA3は、これが無通電状態であるか、通電状態であるかに応じて、コネクタcをコネクタa及びbに選択的に接続する。
乾燥用ブレーキ装置72のエアーシリンダ78は、電磁切替弁VA3のコネクタcに配管を介して接続されている。したがって、エアーシリンダ78の内部の空気圧は、電磁切替弁VA3及び電磁開閉弁VB3の動作・非動作により、レギュレータR31若しくはR32において調節された圧力値又は大気圧とされる。
図6を用いて、巻取装置20の回路をより具体的に説明する。
巻取モータ88は、主制御装置100からの駆動信号S4により回転される。
高圧空気源102の高圧空気は、さらに、レギュレータR41に供給されている。レギュレータR41に供給された高圧空気は、ブレーキ装置96のブレーキ力が停電時用のブレーキ力になるように調整されて、電磁切替弁VA4のコネクタaに供給される。しかし、電磁切換弁VA4のコネクタbは開放されて未使用ポートとされている。このため、コネクタbの圧力値は大気圧とされている。
電磁切換弁VA4は、これが通電状態であると、コネクタbとコネクタcとを接続させて、巻取用ブレーキ装置96のエアーシリンダ98の内圧を大気圧にする。
これに対し、電磁切換弁VA4は、停電が発生してこれが無通電状態であると、コネクタaとコネクタcとを接続させて、巻取用ブレーキ装置96のエアーシリンダ98の内圧をレギュレータR41により調整された圧力にする。
以上の経糸糊付機10は、以下のように動作する。
[主電源スイッチの投入]
経糸糊付機10の主電源スイッチがオンになって、経糸糊付機10に電力が供給されると、主制御装置100は、配線S12,S22,S32及びS41を介してこれらに対応する弁に駆動電力を供給してそれらの弁を通電状態にさせる。
これにより、電磁開閉弁VB1,電磁切替弁VA21及びVA22、電磁開閉弁VB3並びに電磁切替弁VA4は、電磁開閉弁VB1,電磁切替弁VA21及びVA22、電磁開閉弁VB3並びに電磁切替弁VA4の出力ポートであるコネクタcを入力側ポートのコネクタbに接続している。
電源がオンにされただけの状態においては、経糸糊付機10は運転停止の状態におかれている。
それゆえに、主制御装置100は、配線S12,S22,S32及びS41に駆動電力を供給した状態で、「運転停止」を示すオフの駆動信号S1,S2,S3及びS4を、それぞれ、送出モータ34、サイジングモータ50、シリンダモータ80及び巻取モータ88に出力して、それらモータの回転を停止させている。
主制御装置100は、また、送出モータ34、サイジングモータ50及びシリンダモータ80の回転を阻止するために、配線S11,S21及びS31に駆動電力を供給し続けることにより、電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3の励磁を継続させて、電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3のそれぞれの出力側ポートであるコネクタcを入力側ポートのコネクタbに接続させている。
これにより、停電時には、高圧空気源102−レギュレータR11,R25及びR31−電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3−送出用ブレーキ装置28、サイジング用ブレーキ装置60及び乾燥用ブレーキ装置72の配管経路が形成されている。
このとき、巻取モータ88は、これが経糸張力センサ(図示せず)によって検出された張力値に基づいて常に回転制御されるが、経糸シート12の送りは、停止しているから、巻取モータ88は、経糸シート12の張力値が所定の値になるような状態で停止を維持されている。このため、経糸糊付機10の主電源スイッチの投入時は、巻取用ブレーキ装置96は使用されない(ブレーキ力は解除されている。)。
したがって、レギュレータR11,R25及びR31により停止時用に調節された高圧空気が、それぞれ、送出用ブレーキ装置28のエアーシリンダ44、サイジング用ブレーキ装置60のエアーシリンダ62及び乾燥用ブレーキ装置72のエアーシリンダ78に供給されているから、ローラ24,52及び乾燥シリンダー64は回転停止の状態に維持されている。しかし、巻取用ブレーキ装置96は不作動の状態におかれている。
また、電磁切替弁VA21及びVA22のコネクタcは、対応するコネクタbに接続しているから、エアーシリンダ56及び58は、それぞれ、レギュレータR21及びR22によりイマーションローラ48及びスクイズローラ54の押圧力が通常運転時用の押圧力になるように調整された高圧空気が供給される。これにより、イマーションローラ48及びスクイズローラ54は、経糸糊付機10が停止している間、経糸シート12の同じ箇所をこれの種類に応じた運転時用押圧力でサイジングローラ52に押圧する。イマーションローラ48及びスクイズローラ54の表面及びその近傍は、ゴムのような高摩擦弾性体が形成されているから、その弾性体は押圧力により弾性変形する。
[運転スイッチの投入]
経糸糊付機10を運転状態におくべく運転スイッチがオンにされると、主制御装置100は、先ず、ブレーキ装置28,60及び72のブレーキ力を解除させるために、それぞれのエアーシリンダ44,62及び78に供給されている高圧空気を排出させる。
具体的には、主制御装置100は、配線S11,S21及びS31を無通電状態にすることにより、電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3のソレノイドコイルの励磁を解除させて、電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3のそれぞれの出力側ポートであるコネクタcをコネクタaに接続させる。
上記の時点において、電磁開閉弁VB1及びVB3並びに電磁切替弁VA4は、それぞれ、配線S12及びS32並びにS41を介して供給される駆動電力により、コネクタcをコネクタbに接続している。
これにより、電磁切替弁VA1のコネクタa、エアーシリンダ56,58、電磁切替弁VA3及び巻取用ブレーキ装置96は、それぞれ、大気圧、レギュレータR21,R22によって調節された通常運転時用の高圧空気、大気圧及び大気圧とされる。したがって、イマーションローラ48及びスクイズローラ54は、経糸の種類、太さ、本数及び糊液付着量等の糊付条件に応じた運転時用押圧力でサイジングローラ52を押圧して経糸シート12を挟持する。
また、送出用ブレーキ装置28のエアーシリンダ44−電磁切替弁VA1−電磁開閉弁VB1−大気、サイジング用ブレーキ装置60のエアーシリンダ62−電磁開閉弁VB23−大気、及び、乾燥用ブレーキ装置72のエアーシリンダ78−電磁切替弁VA3−電磁開閉弁VB3−大気、の流体流路(配管回路)が形成される。
上記の結果、エアーシリンダ44,62及び78の内部に蓄えられていた高圧空気は、それぞれ、圧縮スプリング46,46,46及び46の付勢力により、大気に放出される。また、可動側ブレーキシュー40,40及び40は、それぞれ、圧縮スプリング46,46及び46の付勢力により、固定側ブレーキシュー42,42及び42から離れる方向に移動される。
巻取用ブレーキ装置96のエアーシリンダ98−電磁切替弁VA4−大気の流体流路(配管回路)は、主電源スイッチの投入時にすでに形成されているから、巻取用ブレーキ装置96の可動側ブレーキシュー40は、圧縮スプリング46の付勢力により、固定側ブレーキシュー42から離れる方向に移動されている。
上記のように、送出用ブレーキ装置28、サイジング用ブレーキ装置60、乾燥用ブレーキ装置72及び巻取用ブレーキ装置96は、いずれも、ブレーキ解除状態となり、ローラ24,52、乾燥シリンダー64及び巻取ビーム22は、それぞれ、モータ34,50,80及び88の回転力により回転可能とされる。
次いで、主制御装置100は、各ブレーキ装置28,60,72及び96のいずれもがブレーキ解除状態となっていることをセンサのような検出装置で検出して確認した後、経糸「運転」を示すオンの駆動信号S1,S2,S3及びS4を、それぞれ、送出モータ34、サイジングモータ50、シリンダモータ80及び巻取モータ88に出力して、それらを駆動させる。
巻取モータ88は、これが経糸張力センサ(図示せず)により検出した張力値に基づいて常に回転を制御されるから、経糸シート12の送りが開始されると、それに併せて回転される。
[運転停止スイッチの投入]
経糸糊付機10が可動している状態において、運転停止スイッチがオンにされると、主制御装置100は、配線S12,S22,S32及びS41に弁の駆動電力を供給した状態で、「停止」を示すオフの駆動信号S1,S2及びS3を、それぞれ、送出モータ34、サイジングモータ50、シリンダモータ80及び巻取モータ88に出力して張力制御しながらそれらの回転を停止させる。
主制御装置100は、また、送出モータ34、サイジングモータ50及びシリンダモータ80の回転を阻止するために、配線S11,S21及びS31に弁の駆動電力を供給することにより、電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3のソレノイドコイルを励磁させて、電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3のそれぞれのコネクタcをコネクタbに接続させる。
これにより、高圧空気源102−レギュレータR11,R25及びR31−電磁切替弁VA1、電磁開閉弁VB23及び電磁切替弁VA3−送出用ブレーキ装置28、サイジング用ブレーキ装置60及び乾燥用ブレーキ装置72の配管経路が形成される。
このとき、巻取モータ88は、これが経糸張力センサ(図示せず)によって検出された張力値に基づいて常に回転制御されるから、経糸シート12の送りが停止されると、それに併せて回転を停止される。このため、経糸糊付機10の運転の停止時は、巻取用ブレーキ装置96は使用されない。
また、レギュレータR11,R25及びR31により停止用の圧力に調節された高圧空気が、それぞれ、送出用ブレーキ装置28のエアーシリンダ44、サイジング用ブレーキ装置60のエアーシリンダ62及び乾燥用ブレーキ装置72のエアーシリンダ78に供給されるから、ローラ24,52及び乾燥シリンダー64の回転は、略同時期に停止される。
[稼働中における停電発生]
経糸糊付機10の運転中に停電が生じた場合、主制御装置100は、電力が全く供給されない状態となる。すなわち、各モータ34,50,80及び88は、これが駆動電力を遮断された状態となり、全く電気制御されていない状態となる。これにより、ローラ24,52、乾燥シリンダー64及び巻取ビーム22は、惰性による回転をする。
しかし、主制御装置100は、配線S11,S12,S21,S22,S31,S32及びS41に弁の駆動電力を供給することができなくなり、配線S11,S12,S21,S22,S31,S32及びS41は無通電状態となるから、各弁は、以下の状態に変化する。
電磁切替弁VA1及び電磁開閉弁VB1は、配線S11及びS12が無通電状態となったことにより、コネクタcをコネクタaに接続して、レギュレータR12で停電時用に調整された高圧空気を送出用ブレーキ装置28に供給する。これにより、送出用ブレーキ装置28は、レギュレータR12で停電時用に調整された圧力でブレーキディスク32を挟持しフィードローラ24の回転を停止させる。
電磁切替弁VA21及びVA22は、それぞれ、配線S22及びS22が無通電状態となったことにより、コネクタcをコネクタaに接続して、レギュレータR23及びR24で停電時用に調整された高圧空気をエアーシリンダ56及び58に供給する。これにより、イマーションローラ48及びスクイズローラ54は停電時用の圧力でサイジングローラ52を押圧する。
運転中、主制御装置100により配線S21が無通電状態におかれ電磁開閉弁VB23への駆動電力が遮断されており、電磁開閉弁VB23のコネクタcはコネクタaに接続されているから、サイジング用ブレーキ装置60は、不作動状態にある。停電時においても主制御装置100により配線S21が無通電状態におかれているから、サイジング用ブレーキ装置60は、不作動状態を維持している。
しかし、レギュレータR25とは別に停電時用のレギュレータを設けると共に、ブレーキ装置60の流体圧回路を、図2に示す送り装置14の送出モータ34のブレーキ装置28の流体圧回路と同様の構成にし、停電時にブレーキ装置60が作動するようにしてもよい。
実施例では、イマーションローラ48及びスクイズローラ54の停電時用の押圧力は、いくつかの通常運転時の設定値のうち、平均的に用いられている設定値に設定されており、停電時に慣性運転で糊付けされる経糸シート12の糊液付着が、許容範囲外となるのを避けている。したがって、前述のように停電時にブレーキ装置60を作動させても、停電時用の押圧力を変更しないのが好ましい。
その場合、停電時にブレーキ装置60を作動させることにより、停止時間が早くなるので、停電時に慣性運転で糊付けされる経糸シートの生産を少なくすることができる。よって、停電による品質の低下を抑えることができると共に、停止時間が早くなるのに伴って、送り装置14、乾燥装置18及び巻取装置20の各ブレーキ装置の停電時のブレーキ力を高めて停止時間を早くし、糊付装置16の停止時間と適合させる必要がある。
なお、実施例では、ブレーキ装置が停止時と停電時に共に作動する送り装置14と乾燥装置18における停止用のブレーキ力と停電時用のブレーキ力とを比較すると、前者が後者よりも大きい。これにより、運転中の停止は、張力制御されながらできるだけ早急に停止され、停電時には他の装置と停止時間を適合させやすいように停止用よりも弱いブレーキ力を作動させて、運転中の停止よりも幾分遅く停止される。
サイジング用ブレーキ装置60が作動しないから、サイジングローラ52の回転運動を停止させるために作用する主な力は、イマーションローラ48及びスクイズローラ54の押圧力による各ローラ48,52及び54の回転抵抗である。またその押圧力は糊付条件に関わりなく一定の値となる。これにより、サイジングローラ52が停止するまで時間は、糊付条件と無関係に、常に一定になる。
実施例では、従動ローラであるイマーションローラ48とスクイズローラ54の外周面とその近傍は、弾性体であるゴム材で形成されており、駆動ローラである金属製のサイジングローラ52を押圧することにより、ゴム材は大きく弾性変形する。そのためイマーションローラ48及びスクイズローラ54の回転抵抗は大きく、ブレーキ装置60を作動させなくても各ローラ48,52,54は早急に停止する。
駆動ローラであるサイジングローラ52のみの外周面をゴム材で形成してもよいし、サイジングローラ52、イマーションローラ48及びスクイズローラ54の全ての外周面をゴム材で形成してもよい。
本実施例では、2つの従動ローラの押圧力は、停電時用の押圧力に設定したが、イマーションローラ48及びスクイズローラ54のいずれか一方のみに停電時用と通常運転時用の押圧力を設定し、他方に通常運転時用押圧力のみを設定してもよい。
電磁切替弁VA3及び電磁開閉弁VB3は、配線S31及びS32が無通電状態となったことにより、コネクタcをコネクタaに接続し、レギュレータR32で停電用に調整された高圧空気を乾燥用ブレーキ装置72に供給する。これにより、乾燥用ブレーキ装置72は、レギュレータR32で停電用に調整された圧力でブレーキディスク32を挟持し、乾燥シリンダー64の回転を停止させる。
電磁切替弁VA4は、配線S41が無通電状態となったことにより、コネクタaとコネクタcとを接続して、レギュレータR41で停電用に調整された高圧空気を巻取用ブレーキ装置96に供給する。これにより、巻取用ブレーキ装置96は、レギュレータR41で停電用に調整された圧力でブレーキディスク32を挟持して、巻取ビーム22の回転を停止させる。
これら、フィードローラ24、乾燥シリンダー64及び巻取ビーム22のブレーキ装置28,72,96に供給される停電用押圧力は、いずれも、それらがサイジングローラ52の停止に要する時間と同じ時間で停止することができる押圧力に設定される。これにより、フィードローラ24、サイジングローラ52、乾燥シリンダー64及び巻取ビーム22が停電時の慣性力で送る経糸シート12の送り量は、ほぼ同一となり、経糸シート12のゆるみや過張力を抑えることができ、経糸シート12の品質が維持される。
停止用と停電用のブレーキ装置は兼用のものとして説明したが、別々のブレーキ装置であってもよい。
また、イマーションローラ48の通常運転時用押圧力と停電時用押圧力は、エアーシリンダ56により得られるが、通常運転時用押圧力と停電時用押圧力を、それぞれ別々のエアーシリンダによって得られるようにしてもよい。スクイズローラ54も同様に、通常運転時用押圧力と停電時用押圧力を、それぞれ別々のエアーシリンダによって得られるようにしてもよい。
本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。
本発明に係る経糸糊付機の実施例を示す模式的斜視図である。 図1に示した経糸糊付機の送り装置の回路図である。 図2に示した経糸糊付機の送り装置の電磁切替弁及び電磁開閉弁の詳細を含む回路図である。 図1に示した経糸糊付機の糊付装置の回路図である。 図1に示した経糸糊付機の乾燥装置の回路図である。 図1に示した経糸糊付機の巻取装置の回路図である。
符号の説明
R11,R21,R22,R23,R24,R25,R31,R32,R4,R41 レギュレータ
S1,S2,S3,S4 駆動信号
S11,S12,S21,S22,S23,S31,S32,S41 配線
VA1,VA21,VA22,VA3,VA4 電磁切替弁
VB1,VB23,VB3,VB4 電磁開閉弁
a,b,c 電磁切替弁及び電磁開閉弁のコネクタ(ポート)
10 経糸糊付機
12 経糸シート
14 送り装置
16 糊付装置
18 乾燥装置
20 巻取装置
22 巻取ビーム
24 フィードローラ
26 押えローラ
28 送出用ブレーキ装置
30 タイミングプーリー
32 ブレーキディスク
34 送出モータ
36 タイミングプーリー
38 タイミングベルト
40 可動側ブレーキシュー
42 固定側ブレーキシュー
44 送出用ブレーキ装置のエアーシリンダ
46 圧縮スプリング
48 イマーションローラ
50 サイジングモータ
52 サイジングローラ
54 スクイズローラ
56 イマーションローラ用のエアーシリンダ
58 スクイズローラ用のエアーシリンダ
60 サイジング用ブレーキ装置
62 サイジング用ブレーキ装置のエアーシリンダ
64 乾燥シリンダー
66 スプロケット
68 エンドレスチェーン
70 スプロケット
72 乾燥用ブレーキ装置
74 ブレーキディスク
76 タイミングプーリー
78 乾燥用ブレーキ装置のエアーシリンダ
80 シリンダモータ
82 タイミングプーリー
84 タイミングベルト
86,86a,86b,86c,86d Vプーリー
88 巻取モータ
90 中間軸
92,92a Vベルト
96 巻取用ブレーキ装置
98 巻取用ブレーキ装置のエアーシリンダ
100 主制御装置
102 高圧空気源
104,106 弁体
108,110 圧縮コイル

Claims (4)

  1. 従動ローラにより駆動ローラに経糸シートを介して作用させる、通常運転時用及び停電時用の押圧力をそれぞれ独立して設定しておき、
    停電時には、前記停電時用の前記押圧力を前記駆動ローラに作用させると共に、少なくとも前記経糸シートを巻き取る巻取装置を停止させる停止装置を作動させることを含む、経糸糊付機の停電時停止方法。
  2. 前記従動ローラ及び前記駆動ローラの少なくとも一方は、外周面に弾性体で形成されている、請求項1に記載の経糸糊付機の停電停止方法。
  3. 前記従動ローラ及び前記駆動ローラは糊付装置に配設されていると共に、少なくとも一方の外周面の少なくとも一部が糊液に浸る、請求項1又は2に記載の経糸糊付機の停電停止方法。
  4. 回転駆動源と、
    前記回転駆動源からの回転力によって回転される駆動ローラと、
    経糸シートを前記駆動ローラと共同して挟む従動ローラと、
    予め設定された押圧力を前記従動ローラにより前記駆動ローラに作用させる押圧装置と、
    前記経糸シートを巻き取る巻取装置を停止させる停止装置とを含み、
    前記押圧力は、通常運転時用と停電時用とにそれぞれ独立して設定されている、経糸糊付機。
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