JP2005035915A - クロロシラン化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジシロキサン化合物を転化率良く反応させて、クロロシラン化合物を生産性良く製造しうる方法を提供する。
【解決手段】塩化水素の存在下に、下記式(1)
Si−O−SiR (1)
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表す。)
で示されるようなジシロキサン化合物と、ホスゲンを反応させる。この反応は、N,N−二置換カルボン酸アミドを存在させて行うのが好ましく、また反応系内に塩化水素を導入しながら行うのが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジシロキサン化合物からクロロシラン化合物を製造する方法に関するものである。クロロシラン化合物は、シリコーンゴム、シリコーン油、シリコーン樹脂などの主要中間体として、また医薬品、農薬、染料などの有機薬品の原料として、好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ジシロキサン化合物からクロロシラン化合物を製造する方法として、例えば、特開昭63−192789号公報(特許文献1)には、ジシロキサン化合物とホスゲンを反応させることが提案されている。また、特開昭63−192788号公報(特許文献2)には、N,N−二置換カルボン酸アミドの存在下に、ジシロキサン化合物とホスゲンなどの塩素化剤を反応させることが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−192789号公報
【特許文献2】特開昭63−192788号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の方法では、ジシロキサン化合物の転化率が必ずしも十分でないことがあった。そこで、本発明の目的は、ジシロキサン化合物を転化率良く反応させて、クロロシラン化合物を生産性良く製造しうる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意研究を行った結果、塩化水素を存在させて前記反応を行うことにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、塩化水素の存在下に、ジシロキサン化合物及びホスゲンを反応させることにより、クロロシラン化合物を製造する方法に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で原料として用いられるジシロキサン化合物は、分子内にケイ素−酸素−ケイ素結合を有し、各ケイ素原子に有機基やハロゲン原子などが結合したものである。好適な例としては、下記式(1)
Si−O−SiR (1)
(式中、R〜Rはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表す。)
で示されるものを挙げることができる。
【0007】
式中、R〜Rで表されるアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基など、炭素数1〜6程度のアルキル基であることができ、R〜Rで表されるアリール基は、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基など、炭素数6〜12程度のアリール基であることができる。また、R〜Rで表されるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることができる。
【0008】
ジシロキサン化合物は、必要に応じて、それらの2種以上を用いることもできる。
【0009】
本発明では、ジシロキサン化合物及びホスゲンの反応を、塩化水素の存在下に行う。このように塩化水素を存在させることにより、反応を円滑に進行させることができ、目的物であるクロロシラン化合物の生産性を高めることができる。
【0010】
ジシロキサン化合物を完全にクロロシラン化合物に変換するためには、ジシロキサン化合物1モルに対してホスゲンが1モル以上必要であるが、過剰のホスゲンの残存を避けるために、ホスゲンの使用量を減らして、ジシロキサン化合物を残存させるようにしてもよい。通常、ジシロキサン化合物1モルに対し、0.5〜2モルのホスゲンが使用される。ホスゲンは、ガス状のものを用いてもよいし、液状のものを用いてもよい。
【0011】
塩化水素の使用量は、ジシロキサン化合物1モルに対し、通常0.01モル以上、好ましくは0.1モル以上であり、また、通常10モル以下である。
【0012】
塩化水素に加えてさらにN,N−二置換カルボン酸アミドを存在させることにより、反応をより円滑に進行させることができる。N,N−二置換カルボン酸アミドとしては、下記式(2)
−CO−NR (2)
(式中、Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R及びRはそれぞれ独立してアルキル基又はアリール基を表す。)
で示されるものを代表的に用いることができる。
【0013】
式中、Rで表されるアルキル基並びにR及びRで表されるアルキル基の例は、前記R〜Rで表されるアルキル基の例と同様であり、Rで表されるアリール基並びにR及びRで表されるアリール基の例は、前記R〜Rで表されるアリール基の例と同様である。
【0014】
N,N−二置換カルボン酸アミドの使用量は、ジシロキサン化合物1モルに対し、通常0.001モル以上、好ましくは0.01モル以上であり、また、通常0.1モル以下である。N,N−二置換カルボン酸アミドも、必要に応じて、それらの2種以上を用いることができる。
【0015】
反応は通常、溶媒中で行われ、この反応溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンのような脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテルのようなエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化脂肪族炭化水素類などが挙げられ、必要に応じて、それらの2種以上を用いることもできる。
【0016】
反応溶媒として、芳香族炭化水素類や脂肪族炭化水素類のような物質溶解能の低い溶媒を用いる場合、従来の方法では反応が円滑に進行し難いところ、本発明によれば、これらの反応溶媒を用いても、ジシロキサン化合物の転化率を十分に高めることができる。特にトルエンのような芳香族炭化水素類を反応溶媒に使用したときに、本発明の効果がより顕著に発揮される。
【0017】
反応温度は通常0〜100℃、好ましくは20〜70℃であり、さらに好ましくは30〜70℃である。また、反応は通常、常圧付近で実施されるが、必要により加圧下又は減圧下で行ってもよい。反応方式としては、連続式、半連続式、回分式のいずれでも採用することができる。
【0018】
反応は、塩化水素を反応系内に導入しながら行うのが好ましく、この場合、ジシロキサン化合物、ホスゲン、及び必要に応じて用いられるN,N−二置換カルボン酸アミドは、各々、塩化水素の導入前に導入しておいてもよいし、塩化水素の導入に併せて導入してもよい。反応溶媒はこれら各化合物の1種乃至2種以上を希釈するように使用することができる。
【0019】
反応の後処理操作は、公知の方法を適宜採用することができる。目的物のクロロシラン化合物の分離精製は、通常、蒸留や晶析により行われる。また、未反応のジシロキサン化合物やホスゲン、塩化水素、N,N−二置換カルボン酸アミド、反応溶媒などは、回収して再使用することができる。
【0020】
本発明によれば、理論上、ジシロキサン化合物1モルからクロロシラン化合物2モルを製造することができる。例えば、ジシロキサン化合物として、1種の対称ジシロキサン化合物、すなわち酸素原子に結合する2つのシリル基が同一の化合物を1モル用いた場合、理論上、1種のクロロシラン化合物を2モル製造することができ、ジシロキサン化合物として、1種の非対称ジシロキサン化合物、すなわち酸素原子に結合する2つのシリル基が異なる化合物を1モル用いた場合、理論上、2種のクロロシラン化合物を各1モル製造することができる。
【0021】
例えば、ジシロキサン化合物として、前記式(1)で示される化合物を用いれば、クロロシラン化合物として、下記式(3)
Si−Cl (3)
(式中、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)
で示される化合物と、下記式(4)
Si−Cl (4)
(式中、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)
で示される化合物を製造することができ、ここで、前記式(1)で示される化合物が対称ジシロキサン化合物、すなわちRSi基とRSi基が同じものであれば、上記式(3)で示される化合物と上記式(4)で示される化合物とは、同じものとなる。
【0022】
本発明の方法は、例えば、クロロシラン化合物を有機薬品の製造などに使用した際に副生するジシロキサン化合物から、クロロシラン化合物を再生する場合にも、好適に採用される。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。各例中、反応液の分析は、熱伝導度検出器(TCD)を備えたガスクロマトグラフィーにより行い、各成分の含有量を、感度比を補正した修正面積百分率法により算出し、ヘキサメチルジシロキサンの転化率と、ヘキサメチルジシロキサンを基準とするクロロトリメチルシランの収率を求めた。
【0024】
実施例1
ホスゲンガス導入管、塩化水素ガス導入管、還流冷却器、温度計、攪拌器を備えたガラス製反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.66g(0.146モル)、トルエン191.35g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.42g(0.006モル)を入れ、攪拌した。反応器内をゲージ圧力−400〜−200mmHO(−4〜−2kPa)の微減圧とし、また、気相部に窒素を8ml/分で導入して窒素気流下とし、ホスゲン19.87g(0.201モル)及び塩化水素2.84g(0.078モル)を、58〜60℃で6時間かけて液中に導入した。次いで、58〜58.5℃で2時間保温し、この間、未反応のホスゲンを除去するために、保温開始時に0.21g、保温開始から0.5時間後に0.24g、保温開始から1時間後に0.11gの水を添加した。得られた反応液(212.55g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は92.4%、クロロトリメチルシランの収率は84.7%であった。
【0025】
比較例1
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.65g(0.146モル)、トルエン191.37g、及びN,N−ジメチルホルムアミド1.08g(0.015モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン14.13g(0.143モル)を、60℃で4時間かけて液中に導入した後、60℃で2時間保温した。得られた反応液(222.15g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は15.3%、クロロトリメチルシランの収率は11.9%であった。
【0026】
比較例2
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.65g(0.146モル)、及びトルエン191.35gを入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、塩化水素6.65g(0.182モル)を、60℃で5時間かけて液中に導入した。得られた反応液(215.11g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は12.6%、クロロトリメチルシランの収率は9.8%であった。
【0027】
実施例2
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.65g(0.146モル)、トルエン191.35g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.43g(0.006モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン19.66g(0.199モル)及び塩化水素4.95g(0.136モル)を、58〜60℃で6時間かけて液中に導入した。次いで、59℃で2時間保温し、この間、未反応のホスゲンを除去するために、保温開始時に0.20g、保温開始から0.5時間後に0.18g、保温開始から1.5時間後に0.06gの水を添加した。得られた反応液(213.12g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は94.3%、クロロトリメチルシランの収率は87.7%であった。
【0028】
実施例3
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.66g(0.146モル)、トルエン191.37g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.45g(0.006モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン19.51g(0.197モル)及び塩化水素9.29g(0.255モル)を、58〜60.5℃で6時間かけて液中に導入した。次いで、57〜61℃で2時間保温し、この間、未反応のホスゲンを除去するために、保温開始時に0.21g、保温開始から1時間後に0.17g、保温開始から1.5時間後に0.04gの水を添加した。得られた反応液(212.17g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は92.8%、クロロトリメチルシランの収率は84.6%であった。
【0029】
実施例4
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.65g(0.146モル)、トルエン191.35g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.43g(0.006モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン19.80g(0.200モル)及び塩化水素10.99g(0.301モル)を、59.5〜61℃で6時間かけて液中に導入した。次いで、59〜60℃で2時間保温し、この間、未反応のホスゲンを除去するために、保温開始から0.5時間後に0.24g、保温開始から1時間後に0.09gの水を添加した。得られた反応液(210.34g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は91.1%、クロロトリメチルシランの収率は75.3%であった。
【0030】
実施例5
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.67g(0.146モル)、トルエン191.36g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.44g(0.006モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン13.03g(0.132モル)及び塩化水素8.97g(0.246モル)を、58〜60℃で6時間かけて液中に導入した。次いで、58.5〜60℃で2時間保温し、この間、未反応のホスゲンを除去するために、保温開始から0.5時間後に0.14gの水を添加した。得られた反応液(210.78g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は79.7%、クロロトリメチルシランの収率は69.2%であった。
【0031】
実施例6
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.65g(0.146モル)、トルエン191.35g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.43g(0.006モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン12.92g(0.131モル)及び塩化水素2.90g(0.080モル)を、59.5〜61℃で6時間かけて液中に導入した。次いで、59〜60℃で2時間保温し、この間、未反応のホスゲンを除去するために、保温開始から0.5時間後に0.12gの水を添加した。得られた反応液(211.17g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は80.4%、クロロトリメチルシランの収率は71.2%であった。
【0032】
実施例7
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.65g(0.146モル)、トルエン191.39g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.43g(0.006モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン16.27g(0.164モル)及び塩化水素4.87g(0.133モル)を、61〜61.5℃で6時間かけて液中に導入した。次いで、59〜61℃で2時間保温し、この間、未反応のホスゲンを除去するために、保温開始から0.5時間後に0.24g、保温開始から1時間後に0.28gの水を添加した。得られた反応液(212.17g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は81.3%、クロロトリメチルシランの収率は72.2%であった。
【0033】
実施例8
実施例1と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン23.66g(0.146モル)、トルエン191.35g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.32g(0.004モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例1と同様に微減圧、窒素気流下とし、ホスゲン13.31g(0.135モル)及び塩化水素5.04g(0.138モル)を、49.5〜52℃で6時間かけて液中に導入した後、さらに塩化水素2.52g(0.069モル)を49〜51℃で2時間かけて液中に導入した。得られた反応液(211.34g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は87.1%、クロロトリメチルシランの収率は77.9%であった。
【0034】
実施例9
ホスゲンガス導入管、塩化水素ガス導入管、還流冷却器、温度計、攪拌器、バッフルを備えたガラス製反応器に、ヘキサメチルジシロキサン69.90g(0.430モル)を含むトルエン溶液714.00g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.96g(0.013モル)を入れ、攪拌した。反応器内をゲージ圧力−400〜−200mmHO(−4〜−2kPa)の微減圧とし、また、気相部に窒素を16ml/分で導入して窒素気流下とし、48.6〜51.2℃にて、ホスゲン39.83g(0.403モル)を6時間かけて液中に導入すると共に、併せて塩化水素16.48g(0.452モル)を6時間かけて気相部に導入した後、さらに塩化水素5.49gを2時間かけて気相部に導入した。得られた反応液(732.76g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は94.1%、クロロトリメチルシランの収率は91.0%であった。
【0035】
実施例10
実施例9と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン69.91g(0.431モル)を含むトルエン溶液714.43g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.95g(0.013モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例9と同様に微減圧、窒素気流下とし、47〜49℃にて、ホスゲン49.05g(0.496モル)を2.5時間かけて液中に導入すると共に、併せて塩化水素394.73g(10.826モル)を2.5時間かけて気相部に導入した後、さらに塩化水素394.73g(10.826モル)を2.5時間かけて気相部に導入した。得られた反応液(700.59g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は85.2%、クロロトリメチルシランの収率は47.5%であった。
【0036】
実施例11
実施例9と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン69.87g(0.430モル)を含むトルエン溶液714.02g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.94g(0.013モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例9と同様に微減圧、窒素気流下とし、48〜51℃にて、ホスゲン39.96g(0.404モル)を2時間かけて液中に導入すると共に、併せて塩化水素103.33g(2.834モル)を2時間かけて気相部に導入した後、さらに塩化水素206.65g(5.668モル)を3時間かけて気相部に導入した。得られた反応液(723.86g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は75.6%、クロロトリメチルシランの収率は61.2%であった。
【0037】
実施例12
実施例9と同様の反応器に、ヘキサメチルジシロキサン69.86g(0.430モル)を含むトルエン溶液714.00g、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.94g(0.013モル)を入れ、攪拌した。反応器内を実施例9と同様に微減圧、窒素気流下とし、50〜54℃にて、ホスゲン40.05g(0.405モル)を1.5時間かけて液中に導入すると共に、併せて塩化水素11.59g(0.318モル)を1.5時間かけて気相部に導入した後、さらに塩化水素27.05g(0.742モル)を3.5時間かけて気相部に導入した。得られた反応液(730.02g)を分析した結果、ヘキサメチルジシロキサンの転化率は93.4%、クロロトリメチルシランの収率は89.2%であった。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、原料のジシロキサン化合物を転化率良く反応させて、目的物のクロロシラン化合物を生産性良く製造することができる。

Claims (4)

  1. 塩化水素の存在下に、ジシロキサン化合物及びホスゲンを反応させることを特徴とするクロロシラン化合物の製造方法。
  2. さらにN,N−二置換カルボン酸アミドを存在させて反応を行う請求項1に記載の製造方法。
  3. 芳香族炭化水素溶媒中で反応を行う請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 反応系内に塩化水素を導入しながら反応を行う請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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